映画『ブルーベルベット』の口コミ・レビュー(5ページ目)

ブルーベルベット

[ブルーベルベット]
Blue Velvet
ビデオタイトル : ブルーベルベット/無修正最終版
1986年上映時間:121分
平均点:6.62 / 10(Review 89人) (点数分布表示)
公開開始日(1987-05-02)
サスペンス
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2022-03-31)【イニシャルK】さん
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監督デヴィッド・リンチ
キャストカイル・マクラクラン(男優)ジェフリー・ボーモント
イザベラ・ロッセリーニ(女優)ドロシー・ヴァレンズ
デニス・ホッパー(男優)フランク・ブース
ローラ・ダーン(女優)サンディ・ウィリアムス
ホープ・ラング(女優)ウィリアムス夫人
プリシラ・ポインター(女優)ボーモント夫人
ディーン・ストックウェル(男優)ベン
ブラッド・ドゥーリフ(男優)レイモンド
ジャック・ナンス(男優)ポール
山寺宏一ジェフリー・ボーモント(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
藤田淑子ドロシー・ヴァレンズ(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
堀勝之祐フランク・ブース(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
松本梨香サンディ・ウィリアムス(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
西川幾雄ベン(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
田中信夫(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
脚本デヴィッド・リンチ
音楽アンジェロ・バダラメンティ
主題歌ボビー・ヴィントン「ブルーベルベット」
撮影フレデリック・エルムズ
製作総指揮リチャード・A・ロス
美術パトリシア・ノリス[衣装](プロダクション・デザイン)
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💬口コミ一覧

9.ネタバレ 観客の分身としての探索者を襲うデニス・ホッパーがほんとうに怖い。その怖さは、ホラー映画などとは異なって、目を閉じたら看過できるしろものではない、何をするかわからない他者の怖さなのである。イザベラ・ロッセリーニの鮮烈過ぎて痛々しいような露出は、映画史的な事件である。そもそも母バーグマンがロッセリーニのもとに走ったのは、映画の中心がハリウッドの外に移ること象徴する事件、映画史的な事件だった。
ひと3さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-11 13:08:29)
8.ネタバレ 徹底的にカラーコーディネートされた映画ですが、青と赤がそれぞれどのような意味を持つのか1度見ただけではわかりませんでした。この謎を解くために何度見てもいいと思えるくらい魅力的な映画です。冒頭の青々とした芝、心臓発作で倒れる男、土の中でうごめく虫、野原に捨てられた腐った耳…衝撃的な映像の連続で一気に引きこまれました。善と悪の葛藤に揺れる主人公とイザベラが巻き込まれる悲惨な出来事は目を背けたくなりますが、そこに強烈な魅力があるようです。暴力シーンから目を離せなくなる。デニス・ホッパーの怪演のおかげでしょうかね。主人公が感じる背徳感を観客である私が共有してしまったのか?なんだか不思議な映画です。■重低音のBGMの使い方が上手いのはリンチ監督の素晴らしい作家性ですが、本作ほど効果的な作品は他にないかもしれません。環境音かーと思って観ていたら自然と恐怖を煽るBGMになる。たまりません。
カニばさみさん [DVD(字幕)] 7点(2015-11-02 21:08:01)
7.ネタバレ ほぼほぼ満点に近い9点。マルホランド・ドライブがリンチ・ワールドの集大成だとするならば、こちらはリンチがその作風を確立させた初期(?)の傑作。これがあったから後の作品が出来たと思うと、感慨もひとしお。実際、後のツインピークスやワイルドアットハート、ロストハイウエイ、マルホランド~etc全てこの中にあると言えるだろう。お得意の絵画的構図の美しさも冴え渡っているが、特に本作では映画的な表現が素晴らしい。ほのかに揺れるブルーベルベットを写したオープニングや、暗闇から現れるローラ・ダーン登場シーンの幻想的な美しさ。または変装したデニス・ホッパーが階段を見上げ、目が会う瞬間の恐怖演出などなど、とにかく冴え渡っている。異常/正常、平穏/不穏、平和/暴力といった概念が表裏一体で存在している独特のリンチ節も大炸裂。サスペンスとしても一級だし、ラストの絵に描いたように不自然なハッピーエンドも大変強烈。(音楽も勿論最高。)何度も観たくなる、見事な中毒性を持った大傑作。
rain on meさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-05-01 20:50:42)
6.ネタバレ 初めて観た時はよくわかりませんでしたが、見直してみると、「ここはきっとこういうことを表現しているんだろうな」という発見が次々と・・・ そんな面白さがてんこ盛りの映画ですね! サスペンスというジャンルに位置付けられていますが、見どころは、犯罪の真相やハラハラドキドキ的な面白さではありません。

まず最初の数分がこの映画のテーマで、オペラの序曲や前奏曲のような役割のシーンです。
「平和で明るい世界で生きていても、ふとしたことで非日常な闇の世界へと足を踏み入れてしまう」「光と闇は表裏一体」という、その後から始まる一連の話を象徴的に描いています。
平和な田舎町、いい天気で、おじさんがお庭に水をまいているというのどかなシーンから、突然発作で倒れてしまう・・・。日常は一変したように見えても、手にしたホースの水を飲む犬やヨチヨチ歩きの子供のように、当事者以外にとって「平和な日常」は以前と同じように変わらない、しかしよく見ると、地面の下ではおぞましい虫が蠢く闇の世界が広がっている・・・ この「闇の世界」とは、人間の深層心理に潜む狂気や、常識では計れないエロスのことでしょう。

事件前のジェフリーは、まだ幼児性の残る「お子ちゃま」であることが強調されていますね。野原で何気なく石を投げてみたり、サンディの前でニワトリのまねをしたり・・・。母親に「リンカーン通りに行ってはダメよ」と言われるのも、まだ子供扱いされていることを匂わすセリフで、その後ジェフリーは、リンカーン通りにあるドロシー宅に侵入し、「大人」へと成長(性長?)する、という前フリだったように思えます、

そして、ドロシーやフランクという、闇にうごめく「虫」達に出会い、とまどいながらも自分の心の奥に潜んでいた「蟲=倒錯的快感」が目を覚まし始めるジェフリーに対し、コマドリ云々~という少女メルヘン的な話をするサンディは、冒頭シーンの、水を飲む犬やヨチヨチ歩きの子供と同じ、ということなんでしょうね。そのため、裸で現れたドロシーと、彼女を受け入れるジェフリーの二人に対して、疎外感のような感情を覚え、般若のような顔で彼にビンタを食らわせてしまいます。しかしそんな彼を拒むことなく、電話の時にはジェフリーを許す、ということで、サンディの心の成長も描かれています。

闇の世界・・・異常で狂気的なはずなのに、日常にはない妖しい美しさに魅了される・・・オカマの人の歌(口パク)のシーンがまさにそれ! なんだか麻薬のように、ダメとわかっていても火の中に飛び込んでいく虫のような気持ちでした(笑)

他にも映画的工夫がいろいろと散りばめられていましたね。
最初のシーンは、青いベルベット→青空→赤いチューリップ→赤い消防車→黄色いチューリップという順でしたが、ラストはその逆。黄色チューリップ→消防車→赤チューリップで、青空に行く前にドロシーと子供の幸せシーンを挟んできました。闇の世界の虫だったドロシーですが、やっぱり人間のしあわせは、明るい世界にある、ということでしょうか?
また、闇の世界への切符ともいえる「切られた左耳」の穴から入って、光の世界へと戻ったジェフリーの「右耳」から出てくるという演出も、前述のメッセージを表現しているのだと思います。

もう一度見れば、また新しい発見があるかも・・・と思わせる、リンチらしい映画でした。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-06-07 13:55:51)
5.ネタバレ 面白い!

デヴィッドリンチ、もしかして俺は勘違いしていたのではないか!?
「マルホランド~」「ストレイトストーリー」は観ていたが、
彼の真骨頂はこの映画の方がよく出ているのではないか?

???な場面が続いて、この監督歪んでいるのでは?と思わせといて、この展開!
友だちが「彼はアートなんだ」の言葉で、この映画を観てみた!
実にアートなピルドゥンクスロマンだと思う。

もう一度、彼の映画は観直した方がいいかも・・。面白かった!
トントさん [ビデオ(字幕)] 8点(2019-08-17 23:47:20)
4.ネタバレ 清純なお嬢様とは真剣にお付き合い、でも既婚のセクシーでお股を簡単に開く女ともエッチしたい、そして最終的には、浮気がバレても許されてハッピーな生活をお嬢様と送りたい…

そんな男の都合のいいロマンを見た気分で、嫌悪感いっぱいでしたね。


私はエロい人間でハードなSMもどんとこいっていう類の人間なので、劇中の「ぶって」とか「いじめて」のセリフも安直で稚拙に感じて、ぜんぜん刺激的に思わない。暴力シーンも、中途半端な感じ。


出陣前に呼吸器でスーハ―して目がランランとするデニスホッパーの狂った感じの演技は、出陣前に「レオン」のお薬ガリっと噛んで目がイッちゃうゲイリーオールドマンぽくて、唯一良い演出だと思いました。
フィンセントさん [DVD(字幕)] 1点(2020-08-23 23:00:41)
3.コレ、最初に見たのはたしか、木曜洋画劇場。いつもいつも「どマイナー」な映画ばかり放送してる木曜洋画劇場が、満を持して放送したメジャー映画が、よりによってコレ、ですからねー。いや、こんな時間帯にこんなの放送したらアカンでしょ、と。それでも多分、あちこちカットしてたんだとは思うけど、細かい事は覚えてません。すみません。
野原に人間の耳が落ちてて、醜悪な事件が発生して、ラストは花が咲いて鳥が囀る、というオハナシ。と書くと何のこっちゃ、てすが、でもそんなオハナシです。冒頭からそこは、のどかな田舎町であって、ラストもやはりそのまんま。別に何も変わりゃしない。人間の耳に虫がたかり、その虫は綺麗な小鳥に喰われる、という食物連鎖。田舎町の閉塞感って、そんな感じですよね。
そういう閉塞感をそのまんまヤな感じに描いたら、こうなるよ、という映画です。「奇をてらっただけ」と言ってしまうと身も蓋もなくって、そういうあまり人が映画にしなさそうなモノを映画にしてみせる、斬新さ、みたいなものは、ありました。
初めて見た際にやたら印象に残ったのが、「やたら画面を横切る、材木を積んだトレーラー」だったんですけど、改めて見ると、そういうシーン、そんなに多くはなかったんですね。これは意外でした。
あと、カイル・マクラクラン、そこはやはり、トランクスではなく、白いブリーフだろう、と思うのですが、どうでしょうか。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-19 21:26:56)
2.デビッド・リンチ監督による作品群の系譜からすれば、本作と、ロスト・ハイウェイ、マルホランド・ドライブで、同系統の三部作といったところか。 全て、不条理であり、難解である。しかし、理由や答えを求めることなく、人間たちの倒錯した世界、そしてそれを彩る映像美と音楽に身を委ねて、その世界観に陶酔していればいいのかも。そう、これこそが、魅惑の「リンチ・ワールド」というやつだ。 強いて言うなら、監督の作品群においても、特にこの三作は「女性」が妖艶な美しさを放っていた。 先日、そのデビッド・リンチ監督が亡くなった。映画界としては、「デビッド・リンチ」という、一つの映画ジャンルが喪失したに等しい。それほどの、唯一無二の個性であったと思う。 長い間、もう一作を心待ちにしていたが、、今は、多くの映像体験にただ感謝と、さらばリンチ、、そして安らかに。
タケノコさん [DVD(字幕)] 8点(2025-01-17 23:25:48)
1.ネタバレ ディテールにこだわることで、異様な雰囲気を放っていますね。撮りたい絵が先にあって、それをつないでいるといったふうで、特に感動するストーリーがあるわけではありませんが、見入ってしまう魅力があります。脅しと暴力以外のコミュニケーション手段を持てない男の役を、デニス・ホッパーが変態的に好演しています。ホッパーの鬼気迫る演技が、あまりにリアルで、何故か思わず笑ってしまうところが多いのです。会話のほとんどすべての単語の間にfxxkが挟まっていたりするのもそうですが、興奮すると持参した吸入マスクを鼻と口にかぶせて、スーハーするなんて、不気味で怖い反面、危険が及ぶエリア外から見てる分にはどこか笑えます。特典映像のインタビューによると、そういうシーンの撮影時に、監督が大笑いしていたとのことなので、やはり、笑っていい映画なのだとホッとしました。オカマのオッサンも、凄みがありました。あそこでボディーブローとか、空気が読めてますね。主人公役のカイル・マクラクランは、歳の割には可愛い感じですね。歌手役のイザベラ・ロッセリーニは、歳相応ですね。娘役のローラ・ダーンは、若いのにおばあちゃんみたいでかわいいですね。終盤、二股されていたことを怒るシーンで、熱演過ぎて、漫画とかではよく見るのですが、口の形がひょうたん形?赤レンジャーの目の形?になっていて、これまた思わず笑ってしまいました。
camusonさん [DVD(字幕)] 7点(2025-05-13 18:59:59)
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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 89人
平均点数 6.62点
011.12%
111.12%
233.37%
333.37%
455.62%
577.87%
61820.22%
72123.60%
81314.61%
91112.36%
1066.74%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review4人
2 ストーリー評価 6.66点 Review6人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review6人
4 音楽評価 7.75点 Review8人
5 感泣評価 5.66点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

1986年 59回
監督賞デヴィッド・リンチ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1986年 44回
助演男優賞デニス・ホッパー候補(ノミネート) 
脚本賞デヴィッド・リンチ候補(ノミネート) 

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