映画『誓いの休暇(1959)』の口コミ・レビュー(3ページ目)

誓いの休暇(1959)

[チカイノキュウカ]
Ballad of a Soldier
(Ballada o soldate)
1959年ソ連上映時間:88分
平均点:8.60 / 10(Review 48人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものモノクロ映画ロマンスロードムービー
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-05-15)【イニシャルK】さん
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監督グリゴーリ・チュフライ
キャストウラジミール・イワショフ(男優)アリョーシャ
ジャンナ・プロホレンコ(女優)シューラ
井上真樹夫(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
二木てるみ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
京田尚子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
脚本グリゴーリ・チュフライ
ワレンチン・エジョフ
配給東宝東和
あらすじ
戦場で命を落とした多くの「無名の兵士」の一人、アレクセイ(アリョーシャ)。・・・通信兵の彼は戦車二台を撃退した報奨に6日間の休暇を与えられる。列車を乗り継ぎ、様々な人々と出会いながら、彼は母の待つ故郷を目指していく。
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💬口コミ一覧

8.ネタバレ よかったですよ。宮崎駿監督お気に入り、とのこと。合点がいきます。いろんなところで、「天空の城ラピュタ」、「母をたずねて三千里」を彷彿させるシーンがあります。音楽も、かわいらしいのやら、壮大な感じのものやら、久石譲氏によるものに近いような感じがします(それは、気のせい?)。もしかしたら、宮崎アニメの原点なのではないでしょうか。「こういうのを、作りたい」っていうような。なお、ワタシはどうしてもレンタル店で探せない本作を、自宅のパソコンから閲覧できる公立図書館のデータベースで発見しました。そして、合併以前は他市町であった図書館から取り寄せていただき、見ることができました。ワタシの住んでいる街の図書館のみなさん、ありがとうございました。本作を、このような形で手にすることができ、うれしかったです。
なたねさん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-22 22:27:58)
7.ネタバレ 初見。アリョーシャの帰郷の道中譚。
純真で正義感が強く人情に厚いアリョーシャを始めとする善男善女ばかりで、血しぶきもなく鬼畜も居らず。
一見穏やかなれど、ラストシーンにおける国家によって息子を毟り取られるが如き母親の様相に、これ以上ない戦争の無情さ非情さを見せつけます。
「もう、離さない、私のアリョーシャ!」
永久の別れと分かっているだけに堪らない。胸を掻き毟られるものがありました。
The Grey Heronさん [映画館(字幕)] 8点(2012-06-10 18:13:14)
👍 1
6.ネタバレ 延々と続く白い1本道、そこを一人歩く黒いスカーフの女性。ナレーションによって女性と、その女性が待ち続ける“男”の話が語られはじめる。
この映画、水がところどころで印象的に映される。
川の水際で進軍する兵士たち、旅人たちを癒す水道水、行き先を阻む水溜り、ぬかるんだ泥水、列車の蒸気、人の汗、そして流される涙、涙、涙・・・。
舞台はナチスとソ連軍が死闘を繰り広げる戦場へと映り、アリョーシャという名の一人の兵士が戦車に追われる場面となる。まるで怪物のようにアリョーシャを追いかける戦車。モチロン操縦者の顔は映されず、アリョーシャは偶然にも拾った武器によって“英雄”になってしまう。余りに出来すぎた戦果が、後の悲劇をより際立たせる。
思わぬ幸運がくれた休暇。だが、日数は少ない。アリョーシャは無事母の元に行けるのだろうか。タイムリミットが刻々と迫る。
この映画は、戦場の恐怖を描く映画からロードムービーに切り替わっていくが、それでも戦火はアリョーシャの故郷にまで拡がっていくのだ。
旅先での出会いと別れも印象的だ。
列車で交わされる談笑、片脚を失った夫を迎え入れる妻、貨物列車での出会い。
絶えず運動を続け行き先への距離を縮める列車は、男女の距離も縮めて行く。そんな二人も、別れを惜しんで旅を続ける。列車の看視兵との“取引”も面白い。
行き先々の街も空襲で廃墟と化し、列車を運ぶ橋すら人々から奪い取る。重傷を負っても生き延びる人もいるし、キレイな顔のまま死にゆく人々もいる。
アリョーシャの心に“折れる”名も無き車の姿、音楽の畳み掛けが卑怯すぎんだろチクショウ。
母親が駆け、それに気付いたアリョーシャも車から降りて駆けより、熱い抱擁を交わす・・・ああ、再会するという事がこんなにも嬉しい事だとは。
だが、戦争という見えない糸が、アリョーシャを再び戦場に連れて行ってしまう。それでも、アリョーシャは誓い、母は待ち続けるのだろう。たとえ二度と戻らないとしても・・・。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-11-30 09:42:53)
👍 1
5.ネタバレ 愛おしい…。観客は主人公が死ぬことをあらかじめ知らされているということが大きな作用をもたらしているのではないかと思います。そうでなければ、貨物車内から始まる小さな恋や浮気妻への葛藤と機転の効いた判断、そして疾走する母の姿にここまで感動したかどうか?

アリョーシャが帰路で出会う人達は基本的に対立構造になっていて、観客は潜在的にこの事を意識します。すると、2人の兵士の親たちを意識せずにはいられなくなる。一人は怪我で動けず、もう一人はおんぼろの車を運転していて、思うように動けない。さてアリョーシャの母親はというと、息子に会うために全力疾走するわけです。これは…号泣じゃないですか。石鹸を受け取った父は今すぐにでも息子を抱きしめたかっただろうし、アリョーシャを駅まで運んだ母はおんぼろの車を飛ばして息子に会いに行きたかったはずです。それが叶ったのに、たったの2,3分でまた別れなければいけない。これほど惨い感動があるかね…。究極の反戦描写ですが、戦争がなければ体験することがなかったエモーションです。映画は戦争がなければ既に衰退していたかもしれないわけですし、映画ファンは戦争に感謝しなければいけない面も、実はあるんです。その辺りを痛感させられて、さらに泣けました。
カニばさみさん [DVD(字幕)] 9点(2015-05-22 21:07:34)
4.ネタバレ ロシア映画ってズルいよね。あの大平原があれば開放的で心地良い感じに撮る事も出来るし、無常感が出て悲しく表現する事だって出来るわけだから。
ストーリーは、手柄を立てて特別休暇をもらった若い兵士が母の待つ故郷に帰る途中で色々な人と出会い交流するお話。
主人公は戦地に赴任している兵士たちの家族や恋人に会うわけですが、体が不自由な父親や、他の男を部屋に入れたりする女もいれば、すぐに動かなくなってしまう車で生活している人もいる。
貨物車の中で出会った女と恋仲になるものの、結局住所も分からないまま別れてしまったりして、親切心を出し過ぎる余りどんどん帰還までの時間が迫ってきてしまう。
まぁ、自分で言うのもなんですが、困っている人を見ると放っておけないタイプなので、何となく主人公の行動には共感できてしまうところもあり、主人公同様にさほど時間的な切迫感も感じられないまま観ていました。
気になったシーンをいくつか挙げるとすると、他人を部屋に入れていた女に石鹸を渡した後で階段を駆け上がってそれを取り返しに戻ったシーンがありましたが、主人公はまだ19歳と若くやはりどうしても兵隊側の気持ちのみで行動していましたが、残された家族や恋人にとっても同様に淋しくて堪らなかったのかもしれないとまでは考えが及ばなかったのでしょう。
あと、貨物車の番人をしていた男がなかなか良いキャラを出していたのと、怖いとされていた中尉が意外にも優しかったのが、この映画の中で一種のスパイス的な役割が出ていたと思いました。
もっつぁれらさん [映画館(字幕)] 7点(2015-11-01 13:34:06)
3.名作とされていて、確かに素晴らしい部分もあったのですが、個人的には言われてる程でもありませんでした。
レッドデヴィルさん [DVD(字幕)] 4点(2017-02-17 21:28:11)
2.ネタバレ 劇中の屋外放送で、ノヴォチェルカッスクとロストフが奪われたと言っていたことからすると1942年(7/27前後)のことである。主人公が訪れたゲオルギエフスクというのが、上記両都市から南東に450kmくらい離れた実在の小都市(コーカサス山脈近く、鉄道駅あり)だとすれば、劇中時点のすぐ後で敵に占領されたとのことなので、終盤で鉄道が爆撃されていたのはその予兆だったことになるか。ちなみにストリートビューで見た限り(最新は2021年)、映像で見えたほど都会的な雰囲気の街ではない。

物語としては戦時中の話だが戦争映画でもなく、戦争という厳しい状況を背景にして人間の情を際立たせた映画に見える。主人公は一応19歳だと言っていたが、偉い将軍に年少者らしい甘えを見せたり、また戦友の妻に「大人は複雑」だと言われたりしていたことで、大人に対する少年の姿を表現した人物像なのだと納得した。
登場人物はいろいろ出て来るが、前半の負傷兵に続く次のエピソード担当のように出たのが変にカワイイ系美女だと思っていたら、この人がいわゆるヒロイン役だったらしい。そう思って見ていたところ、終盤に出た主人公の幼馴染がまた意外に可愛い感じでヒロイン役に劣らない。そうすると少女A×母×少女Bと主人公というのが人間関係の基本構造だったかと思った。
主人公は女性関係には特に積極的でもなかったらしく、今回が異性の心に初めてまともに向き合う機会だったようでもあるが、結局最後は母親が一番大事という形で終わっていた。自己防衛のためにママを引き合いに出しただけ(多分)のヒロインよりもよほどマザコンだったようでもあるが、それはそういう家庭環境だから当然だったのかも知れない。幼馴染はそれをよくわかっていたと見える。
ただ個人的にはその幼馴染が、再会時にずっと後に引いていたのが気の毒だった。この人も、主人公が戦争に取られたことで自分の気持ちに気付かされていたのだろうが、主人公の方は全く気付いていなかったらしいのが切ない。

全体としては主人公の青春映画の印象が強かったが、同時に戦時下の女性に焦点を当てた映画のようでもある。個別の場面では、電報を出そうとした男に怒りをぶつけた係員の顔に泣かされた。また戦友の妻に関して「働きながら帰りを待ってる」と説明されていたのは、男手を取られた家庭の事情があったということではないか。台詞のある人物で唯一、直接に戦争の惨禍で亡くなったウクライナ婦人は痛ましい。
そのほか映像面では、駅で画面の右上隅からヒロインが歩いて来て主人公を呼ぶ場面が印象的だった。
かっぱ堰さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-10-29 16:02:46)
1.平和で家族が一緒に暮らせるってことに感謝しなければならないなぁって感じた。戦争によって家族離れ離れになる辛さ。母が子を思う気持ち。また子が母を思う気持ち。伝わった。
ホットチョコレートさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-05 16:47:41)
👍 1
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【点数情報】

Review人数 48人
平均点数 8.60点
000.00%
100.00%
200.00%
312.08%
412.08%
500.00%
612.08%
7510.42%
81122.92%
91327.08%
101633.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.80点 Review5人
2 ストーリー評価 8.80点 Review5人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review4人
4 音楽評価 8.33点 Review3人
5 感泣評価 8.80点 Review5人

【アカデミー賞 情報】

1961年 34回
脚本賞グリゴーリ・チュフライ候補(ノミネート) 
脚本賞ワレンチン・エジョフ候補(ノミネート) 

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