映画『カビリアの夜』の口コミ・レビュー

カビリアの夜

[カビリアノヨル]
Cabiria[英]/Nights Of Cabiria[米]
(Le Notti di Cabiria)
1957年上映時間:111分
平均点:7.66 / 10(Review 35人) (点数分布表示)
公開開始日(1957-11-09)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-07-26)【にじばぶ】さん
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監督フェデリコ・フェリーニ
キャストジュリエッタ・マシーナ(女優)娼婦 マリア・"カビリア"・チェカレッリ
フランソワ・ペリエ(男優)会計士 オスカー・ドノフリオ
ドリアン・グレイ(女優)アルベルト・ラツァリの恋人 ジェシー
アメデオ・ナザーリ(男優)アルベルト・ラツァリ
フランカ・マルツィ(女優)ワンダ
中村正[声優]会計士 オスカー・ドノフリオ(日本語吹き替え版【1964年フジテレビ】)
初井言栄娼婦 マリア・"カビリア"・チェカレッリ(日本語吹き替え版【1971年フジテレビ】)
大塚周夫会計士 オスカー・ドノフリオ(日本語吹き替え版【1971年フジテレビ】)
脚本フェデリコ・フェリーニ
エンニオ・フライアーノ
トゥリオ・ピネッリ
ピエル・パオロ・パゾリーニ
音楽ニーノ・ロータ
撮影アルド・トンティ
オテッロ・マルテッリ(追加撮影)(ノンクレジット)
製作ディノ・デ・ラウレンティス
配給ニッポンシネマコーポレーション
イタリフィルム
美術ブルネッロ・ロンディ(芸術アドバイザー)
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💬口コミ一覧

35.ネタバレ 個人的にショックな出来事があり、『俺みたいなどうしようもない奴が夢なんて見るからこうなるんだ』『俺みたいな奴には夢を見る資格もないんだ』『俺みたい奴が…』という気持ちが強くなり、涙をこらえながら、歩いていたときにこの映画のラストがふと頭によぎった。
他の人からは、しょぼくれた男がとぼとぼと一人で歩いているように見えるだろうが、その瞬間、自分の目には、自分の周りを賑やかに騒ぐ集団の姿が見えたような気がした。
涙が溢れそうだったにも関わらず、何故か一人で気持ち悪くニヤついて歩いている自分がそこにはいた。
この映画には救われた想いで一杯だ。
どうしようもない自分を助けてくれた素晴らしい映画だと思う。
六本木ソルジャーさん [DVD(字幕)] 10点(2010-12-28 23:15:46)
34.ネタバレ もう、ジュリエッタ・マシーナの演技が最高です。「人生を変えたい、幸せな生活を送りたい」と願いながらも、裏切られていく女性の姿を見事に演じています。非常に悲惨で切ないストーリーではあるのですが、ラストシーンで見せる彼女の笑顔によって、非常に希望を感じさせてくれるから不思議です。
TMさん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-04-16 21:54:26)
33.ネタバレ  スゴイ。まさにフェリーニ&ジュリエッタ・マシーナ&ニーノ・ロータだけにしか作れない作品。フェリーニやゴダールのすごいところは、完ぺきにワン&オンリーな存在であるということだ。自分の才能を熟知し、「自分にしかできないこと」をいとも簡単に、しかもこれ以上ないという完成度でやってしまう。
 この作品を観れば、そのことが心から実感できる。オーソドックスなのだが、天才の才能をまざまざと見せつけられる。 ●
 さて、ジュリエッタ・マシーナの表情の実に豊かなこと! 前半では
決して心からの笑顔を見せることがないカビリア。それが後半オスカーに恋してからの、本当に乙女のように素直で屈託のない笑顔。そしてラストシーンでの神々しささえ感じさせる微笑み!!
NOWさん 10点(2004-02-17 00:05:33)
👍 1
32.久々に涙しました。カリビアの想いと現実。それでも変わらずに生きてゆく事の繰り返す深遠姿。夢を諦めないで行くために。とても痛ましくもあり親近感もありでフェリーニお気に入りです。
風太郎さん 10点(2003-07-13 01:05:00)
31.有名な・撮と同じ頃の作品ですが、すごく魅力的な、フェリーニの映画の中でも特に好きな映画です。その頃のローマの町の感じや、人々の空気、営みやなんかが生き生きと描かれています。ジュリエッタ・マシーナはもちろん、共演のフランソア・ペリエも(私的には)魅力的でした。何度も観たくなる映画。
ベリンモンさん 10点(2002-07-06 02:02:59)
30.ネタバレ フェデリコ・フェリーニは「道」も良い映画だと思うけど、俺はこの映画の方が希望があって好きだ。何よりファーストシーンから一気に引き込まれた。
川原で走る男女の姿をロングショットで捉えた場面。
男がいきなり女を突き落とし、女のカバンを持って逃げていく。
女は男の名前を怒りと絶望の混じる声で叫ぶ。
それを近くで泳いでいた子供と教師たちが助け出す。
逆さにして水を吐かせ、気付いたかと思うとガバッと起きて再び男の名前を叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。歩いて走って歩いて。まだ回復しきれていないのか、倒れ込み抱きかかえられる。
これがカビリアの物語のはじまり。
水に濡れた時のすっぴん姿の方がキレイなのに、何で厚化粧をするのやら。
普段は羽織とダボダボのズボンを着てオバサンのように過ごすカビリア。だが本当はズボンをまくりその脚で男を誘惑する夜の女である。
夢見る女性のカビリアは何度男に騙されようと、何度仲間達に馬鹿にされようともめげない。過去の男を“火葬”してはまた果敢に挑んでいくタフな女性。何度泣かされようが諦めねえ。
音楽を聞いただけでつい踊りだしてしまう陽気さ。
人が集まる祭りよりも、男の心を掴めるか掴めないかが彼女にとっての祭りである。
そんな彼女もイケメン俳優に目の前で“仲直り”するシーンを見せられちゃヘコむか。
哀しげな影、影、影。彼にとって、カビリアも可愛がる犬のようなものだったのだろうか。
ヴァンダの姉さんは本当に良い姉さんだ。
教会に行き神にすがるくらいだ。日本で言えば神社のお参りみたいなもんかな。
だが「道」を見た者なら解る通り、神様とやらが助けてくれるワケが無え。
フェリーの映画には手品師や芸人といった観客を愉しませる人間がよく出てくるが、さしずめカビリアは哀しき道化師なのだろうか。
涙でかすんだメイクが、道化師の涙のように滲む。
催眠が、魔法が溶けた瞬間の彼女の視点。
湖の圧倒的な美しさ、その目の前で怪しい眼光を向けて本性を出す人間の醜さ。
俺がカビリアを好きな理由は、何度フラれてもまた「次はモノにしたる」と笑ってみせる表情をしてくれるからだ。とっても元気の貰える映画です。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 08:05:12)
👍 1
29.ネタバレ カビリアが本当に可愛い。彼女のリアクション一つ一つに自然と表情が緩んでしまう。同じ笑顔でも、一気に現実へと引き戻される「街の灯」とは対照的なラストシーン。あえて楽観的でシンプル、だからこそストレートに人生における教訓を伝えて貰った気がする。
njldさん [DVD(字幕)] 9点(2008-11-29 01:35:47)
28.ネタバレ 映画スターの豪邸で「アタシ電気も水道もちゃんと通ってる家に住んでるのよ」と得意気に話すカビリア。売り子たちや貧しい家族しか知らないカビリアはその価値観でしか物事を捉えることができない。日本では背の小さい娘はもてはやされたりするが、カビリアの背の低さはどこか滑稽で、より悲哀を感じてしまう。彼女を含む群集が神頼みするシーンがあるが、これは正に“苦しいときの神頼み”といった感じで、「どうかご慈悲を~」と喚く姿は見苦しく、都合よく神を利用する姿は信仰の薄っぺらさを感じさせる、フェリーニらしいシーンであった。が、ラストの笑顔を見ると「人生を変えてください」というカビリアの願いは叶えられたのかもしれないとも思う。彼女はあの時何を思ったのだろう。「もう男とか神とか救いを求めたりしない。自分の力で生きていく」かもしれないし、「私は私らしく楽しく生きる」かもしれないが、情けないような悲しいような吹っ切れたような感情だったのだろう。救いなど存在しない庶民のリアルを冷たく暖かく描いたフェリーニ初期の傑作。パゾリーニの参加には驚いた。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-15 19:03:06)
27.神の慈悲の効果もなく出会った男に次々に捨てられてしまうカビリア やっと掴んだかにみえた恋も現実とはならなかった。
話としては悲しすぎるが映画全体に流れる雰囲気と最後のカビリアの笑顔に救われた気がした。
たましろさん 9点(2003-12-25 16:06:27)
26.完全にカビリアに感情移入させられましたねえ、口が悪く、男にいつも騙されるんだけど、求めているのはお金ではなく、純粋に自分を愛してくれる男だけ。とにかくカビリア演じるジュリエッタ・マシーナが素晴らしい。娼婦仲間同様に、視聴者も彼女の憎めないキャラクターの虜となる。騙されれば騙されるほど、いとおしさが増すカビリア、最後の場面なんて悲しすぎて言葉がでない、でも音楽を演奏する一団が彼女を囲い込み、カビリアに笑顔が戻る。唐突で意味不明なんだけど、このシーンがあるとないとではえらい違い、軽快な音楽だけがカビリアを勇気づける。finのあとリズムに合わせて踊る姿が目に浮かびそうです。
ゆたKINGさん 9点(2003-05-20 23:45:54)
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25.最初の助けてもらっても人に感謝しないカビリア、そして最後の人に微笑むカビリア‥‥その笑顔をわすれないで!!
さん 9点(2003-04-03 12:56:04)
👍 1
24.ネタバレ 『道』はマイベストと言って好い作品なのですが、主演のジュリエッタ・マシーナの魅力の引き出し方、とゆーか彼女の本来のキャラに合っているという感じ自体は、今作の方が上回るかな、という気もします。元々が小柄なので、やはり若くも見えるものの、演者の実年齢として30台中盤~後半…というコトも含め、今作中の役柄としても20代後半~30凸凹という感じでありましょーかね。娼婦役として多少「酸いも甘いも」といった世慣れた感じ(だいぶまろやかな言い方をしてる気もしますが)も踏まえて、やはり役柄としては今作の方が、名優ジュリエッタの「本来の魅力」とゆーのをより大いに感じ取るに十分だったとも思うのです。改めて観直すと、驚くほどに・稀代のコメディエンヌだと言っても好いほどに、優れた喜劇俳優だったのだな…と思いましたよね。口調や表情、所作に至るまでどれも実にコミカルで、本当にどこを切り取ってもホッコリとクスクスと微笑ましく眺めてゆける作品でありました。それで居て、今作は(同時に)高度なネオレアリズモ作品であって、その微笑ましさを取り巻く環境・境遇というのはごく「悲惨」だと言っても好いモノでもある、でもそれ等をまた、このレベルまでの正統なる「コメディ」に仕上げられる・引き上げられるというのが(それこそ)フェリーニの技術と、そして重ねてジュリエッタの素晴らしさだと再認識できたのですね。やはり、紛うコト無き傑作だと思いますね。

時世がら、或いは時代の流れに依るトコロもあるかも知れませんが、ジャンル作品のみならず、最近はこーいう「社会を映す鏡」としてのドラマ作品なんかですら、特にネガティブな状況における描写の「ネガティブさ・過激さ」とゆーのは唯々エスカレートしてゆく一方だ…という気もしたりしてます。それはそれで大いに意味の有るコトではあるのでしょーが、こと劇映画に限るなら、私はやはり今作の方が(質感として)単純に好みですし、何より本質的にアプローチとしてもポジティブである、と思って已まないトコロではありますね。
Yuki2Invyさん [インターネット(字幕)] 8点(2024-02-10 10:00:58)
23.ネタバレ エッへん!自分で言うのもなんだが、”人間行動
言語学”の世界的権威、わたくし”男ザンパノ教授”も証明しているとおり、この作品の題名は”カリビアの夜”できまり!それにしても、セーラー服みたいなの着た、カビリアちゃん、可愛すぎ!けなげで、かわいそう。ホントはかなしいんだけど、とりあえず笑顔みせちゃう!みたいな、おおきな瞳に、一直線にとじてグッと持ち上がる口元に、言葉がでない。笑顔の彼女に乾杯!(号泣!) それから、カビリアの自宅近所の荒廃風景と玄関すぐ外にある鉄パイプの骨組みに、いつも張り付いてる子供達が、カラスみたいで微笑ましいのと、”これぞフェリーニ的!”な道化的風景でした。あと、自宅が”アッピア街道”近くとか言っていて、おー!”ローマの松"
みたいでかっこいいのでした。
男ザンパノさん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-01 17:33:05)
22.ネタバレ じーんと胸に響く映画だ。「道」のジェルソミーナの感動が再び蘇り、純真無垢なカビリア(私もよくカリビアと間違えた)と重なる。男が女がとか、マリア様とか、奇術師とか関係なく、それを超越したジュリエッタ・マシーナを見た。
なるほどフェデリコ・フェリーニの双璧と言われる所以か。ラストの涙の中の笑顔は忘れられない。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 8点(2012-01-05 22:03:47)
21.ネタバレ 冒頭から恋人にバッグを奪われ、どつかれ川に落とされ溺れて死にかける、って、そこからどんだけ不幸な物語が展開するのかと思いました。でも中味は笑いと楽しさに溢れた物語で、どんだけ不幸なの!とボヤきながらも、実のところ喜怒哀楽に満ちてパワフルなカビリアの人生って、それなりに充実してるんでないの?っていう感じがあって。そりゃ、いちいち男に酷いメに遭わされるカビリアだけれども、浮いた瞬間があるからこそ沈む瞬間もあって、浮き沈みがある分だけ、彼女は生っていうものに一生懸命であったりする訳で。だから、最後にとても悲惨なメに遭いながらも、冒頭に帰って水の中に落ちると終わりになっちゃうのだけど、道に戻る事でまだまだ彼女の人生は続くって未来に繋げるラストシーンは、カビリアの表情と共に意外なくらいの清々しさを残すのでした。
あにやん‍🌈さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-12 00:20:21)
20.ネタバレ この映画は、どうしても普通にハッピーエンドではないと分かって鑑賞してしまいます。だからカビリアが喜々として家財を整理しているシーンあたりでも幸せそうに見えず、嫌な胸騒ぎを感じるのです。そして持参金を持って喜び勇んで現われたカビリアに対し、オスカーの曇った表情と流れ落ちる汗が不幸な結末を観る側に確信させ、後はどんな不幸な終わり方になるのかという絶望へと誘われていくのみ!と諦めつつ鑑賞してしまいます。ただし鑑賞後、逆にこれは何という後味のいい映画なんだろうと思わせるのです。それはやはり特筆すべきラストシーンが本当に素晴らしいからで、純粋なこの魂一つ、この魂のみが希望への道しるべと謳いあげます。何とも力強い生きる力と喜びさえ感じてしまいます。それにしても、この映画もジュリエッタ・マシーナだからここまでの傑作になったと思えるほど、圧倒的な表現力でした。
よし坊さん [DVD(字幕)] 8点(2008-06-08 11:24:40)
19.ネタバレ 最後は殺さなくていいから、せめて半分だけでも置いていって欲しかった
マーガレット81さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-05-06 21:42:08)
18.ネタバレ なんといってもラストのマシーナの表情・・・男にだまされまくりで最後も結局カネ目当て。これでもか!とまでに突き落としてました。こんだけヒドイ目にあってたらさすがにラストは幸せつかむでしょ、と思ってたら見事に裏切られるし。「ころして」はすごいっす。
ごるちえ?さん 8点(2003-11-27 18:08:07)
17.「いつも男にだまされているのに真実の愛に出会えると信じている、純心無垢な魂を持った娼婦カビリア」という映画コピーなんですが、カビリアの行動にそっくりな知り合いがいるんです。「ほしいのは本当の愛」とかくさいことを言っては毎回捨てられて、そのたびに不死鳥のように次の相手を探してのめりこみます。現実を見ているようで泣くほど大笑いしながら見てしまいました。そんなことなくてもとてもいい映画です。
omutさん 8点(2003-08-19 10:23:24)
16.カビリアかわいそう。でも最後に殺されなかっただけ良かった。それにしてもあのひどい男ジョン・カビラそっくり。
kettさん 8点(2003-04-02 01:22:13)
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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 35人
平均点数 7.66点
000.00%
100.00%
200.00%
325.71%
400.00%
512.86%
6411.43%
7720.00%
81028.57%
9617.14%
10514.29%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review4人
3 鑑賞後の後味 9.25点 Review4人
4 音楽評価 9.00点 Review2人
5 感泣評価 9.00点 Review4人

【アカデミー賞 情報】

1957年 30回
外国語映画賞 受賞 

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