映画『八月の鯨』の口コミ・レビュー

八月の鯨

[ハチガツノクジラ]
The Whales Of August
1987年上映時間:90分
平均点:6.98 / 10(Review 43人) (点数分布表示)
ドラマ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2022-01-31)【イニシャルK】さん
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監督リンゼイ・アンダーソン
キャストベティ・デイヴィス(女優)リビー
リリアン・ギッシュ(女優)セーラ
ヴィンセント・プライス(男優)マラノフ氏
アン・サザーン(女優)ティシャ
ハリー・ケリー・Jr(男優)ジョシュア
メアリー・スティーンバージェン(女優)若き日のセーラ
ティシャ・スターリング(女優)若き日のティシャ
藤波京子リビー(日本語吹き替え版)
京田尚子セーラ(日本語吹き替え版)
松村彦次郎マラノフ氏(日本語吹き替え版)
荘司美代子ティシャ(日本語吹き替え版)
江原正士(日本語吹き替え版)
原作デヴィッド・ベリー〔脚本〕
脚本デヴィッド・ベリー〔脚本〕
音楽アラン・プライス
撮影マイク・ファッシュ
製作キャロリン・ファイファー
マイク・カプラン
スチュアート・M・ベッサー(製作補)
製作総指揮シェップ・ゴードン
配給日本ヘラルド
美術リチャード・モリソン[タイトル](タイトル・デザイン)
字幕翻訳進藤光太
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💬口コミ一覧

43.これはもう大、大好きな作品。見ているといつの間にか老姉妹と同じ空気を吸い、同じ時間をゆったりと共有している自分がそこにいます。私の心にも鯨が生まれるんです。作品を貫く赤と白のバラ2本。白い髪、白い衣装、白鳥の記憶、目が見えない分本当を感じるリビー。赤いカーディガン、官能的な思い出に浸るセーラ。姉妹の心が触れ、2人の手が重なる時、真実の白と情熱の赤が一つの人生となります。そして岬へ歩き出す2人。このシーンはもうなんともいえません、、、そこに差し込まれる、時計、整然と並んだお皿、赤と白のバラ、そして若かりし姉妹の写真のカット。彼女たちに鯨が帰ってきたー!月が波間にばらまいた銀貨のように、私の心にキラキラ揺らめき輝く作品なんです。
彦馬さん 10点(2004-05-07 23:55:06)
👍 1
42.人生が愛しくなるような作品です。生きたくなりました。リンゼイ・アンダーソンという人は小津安二郎が好きらしいですね。影響を感じさせるような雰囲気もあったような気がします。とにかくいい作品です。
藤堂直己さん 10点(2004-01-25 10:55:20)
41.ネタバレ 「人生の半分はトラブルで、あと半分はそれを乗り越えるためにある」。この映画の名言としてよく取り上げられる台詞である。しかし、この台詞を吐くのは主人公の二人ではなく、二人の幼馴染みである老婦人ティシャ。彼女が会話の中でサラッと言うので、名言と知られているわりに、正直、あまり印象に残らない。ティシャと共に饒舌なのは、老紳士ミスター・マラノフ。彼も人生訓のような台詞を沢山吐くが、こちらも同様にその饒舌さ故にあまり印象に残らない。

リリアン・ギッシュ。当時、御年93歳。彼女は、姉役のベティ・デイヴィス(当時、御年79歳)から常にBusy、Busyと揶揄される。生真面目で、働き者で、常に忙しく動き回っていて、教訓めいた言葉、人生を悟ったような言葉を一切吐かない。盲目で気難しい姉に寄り添い、彼女の世話をする。死んだ伴侶との46回目の結婚記念日を静かに一人祝う。隣人たちに気を遣い、彼らの話をよく聞いてあげる。姉は妹の気丈な思いを感じて言葉に出来ない感謝を抱く。サマーハウスに新しい大きな窓を付ける決断をする。そして、八月の鯨を只管に待つ。

実は、そんな彼女達の心の有り様こそ、語られない、語られ得ない、この映画の名言ならぬ非言語故の生の勁さ(つよさ)なのである。歴史に刻まれた其々の心の重み、それは一般化できない。それは言葉で紡がれる世界ではなく、彼女達自身の静謐な生の佇まいの中にこそある。カメラはそんな彼女達が連れ立ってゆっくりと歩く、その握り合う手、歩調を合わせる足元を映す。エンディングの音楽の中、彼女達が岬に佇むラストシーンの美しさ、その老齢な生の奥深さを感じ、心が震えた。
onomichiさん [インターネット(字幕)] 9点(2024-06-19 00:36:07)
40.ネタバレ 人生、必ずしも上手く生きてきた訳ではない。辛いことも多かった。悲しいことも多かった。掴んだと思った幸せは、指の間をすり落ちて二度と戻っては来なかった。

今、老いさらばえて病を得、体の自由も利かなくなり、遠からず訪れる死を待つのみとなった…

それでも、それでも前向きに、今を生きてゆこう。いつかまた、鯨がやって来ることを信じて…
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 9点(2020-01-19 15:27:09)
👍 1
39.ネタバレ 老い先の短さの恐怖と寂寥が刺々しさに表れる目を患ったリビーの心変わりは、老い先が短くとも折り目正しく前向きに日々を送るセーラとの絆の深さがあればこそ。胸が熱くなりました。ベティ・デイヴィスの迫真の演技とリリアン・ギッシュの貫録の演技に大喝采。
The Grey Heronさん [映画館(字幕)] 9点(2013-05-07 22:44:17)
👍 1
38.海辺と湖畔、老姉妹と老夫婦といった違いはありますが、ヘンリー・フォンダとキャサリン・ヘプバーンの「黄昏」を思い出す作品です。

しかし本作は目が不自由で偏屈な姉と働き者の妹の姉妹を中心に、家を訪ねてくる来客も、登場人物は全て老人。その登場人物に一定の距離感、緊張感を含ませつつも、挿入されるささやかなユーモア。人生について教訓めいたことを声高に訴える事も無い。

人生の残り時間の少なさを感じさせる台詞もありますが、作品も演じる2人も実に悠々としている。そんな2人の姉妹に、3人の来客者の演技も脚本も、優しさのある控え目な音楽も素晴しい作品でした。

家の売却を断り、見晴らし窓の工事を依頼し、2人で海辺へ。これからも夏になるとここに鯨がやってくるのを2人で見続けていく・・・。
年老いた姉妹のこれからに希望すら感じさせるラストもまた素晴らしかった。
とらやさん [DVD(字幕)] 9点(2012-06-09 22:17:13)
37.老姉妹の生活を淡々と描いた、静かで優しい映画。あんな老人になっても姉は姉、妹は妹、各々長年果たしてきた姉妹の役割を貫いているところが微笑ましい。どんなに歳をとっても、相手を思いやる気持ちや優しさを表現するのが不器用だったり。近すぎて伝わらないこととか…。年取りすぎて、裏の裏の裏の…みたいな感じになるんですかね?別に老人フェチじゃないのですが、帽子とか靴下とかフレアースカートとか、妙にかわいらしく感じてしまったのは私だけでしょうか?本当は妹役のリリアン・ギッシュの方が年上なんですよねえ。う~ん、可愛い。
へっぽこさん 9点(2003-06-18 16:00:41)
36.登場人物が全員老人。しかもストーリーは海辺の古びた家で起こるたった1日の出来事を映し出すだけ。それなのにこれだけ人生の深さや重みを語ってしまう素晴らしい作品。
KARINさん 9点(2001-07-18 13:10:06)
35.心美しく老後を迎えたい、そう思わずにいられない。しみじみさが心に染みる、そんな作品。
まろちゃんさん 9点(2001-06-07 13:00:45)
34.なんて素敵な映画なんでしょう。夏の終わりの一日を、淡々と描いているだけにもかかわらず。晩年を迎えた人達それぞれの思いが、しみじみと伝わってきました。胸に残る言葉がいくつかありまして、その中でも、輝く夜の海を「月がばらまく銀貨」と表現するところが、とても印象的でした。それから、赤と白のバラを見つめながら言う「赤は情熱、白は真実、人生はこの二つだ。」の台詞に、セーラの生き方全てが語られていると思いました。自分が晩年を迎えたとき、あのような凛とした生き方をしていられたらいいなあと、思わずにいられない作品でした。
沈丁花さん 9点(2001-03-06 13:35:31)
👍 1
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33.ストーリーには起伏にとんだ展開があるわけではなく、ごくありふれた日常を淡々と描いているすぎないのに、全編に綴られる老いと生の心地よい緊張感が人の心を捉えて離さない。老いていく人間と変わらぬ美しい自然の風景との対比を詩情豊かに描き出す。それでも肉体が衰えてもなお限界まで自分の力で、そして自分の家で生き抜こうとする老人の生き様は、人間の尊厳というものを、静かだが鮮烈に主張している。老いて目が不自由なためのイライラで、なにかとトゲトゲしい姉役のベティ・デイビスと、献身的に尽くす妹役のリリアン・ギッシュという往年の名優の共演がこの作品の命でもある。珠玉の名作とはこういった作品を言うのだろう。
ドラえもんさん 9点(2001-01-21 18:37:09)
👍 1
32.ドライビング・ミス・デイジーに勝るとも劣らない深さです。しみじみと老後、そして、そこにたどり着くまでの生き方について考えさせられます。
うさぎうさぎさん 9点(2000-12-11 20:31:23)
31.見えないが母と同じ白鳥のような白髪になったか、を訪ねる姉…ジーンときます。
リリアン・ギッシュの遺作となりましたが90歳を超えてもこの演技、セリフ、など、さすがでした。
八月の鯨のような、自分にも何かずっと心に持てるものほしいです
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-01-30 14:55:56)
👍 1
30.「希望が叶う」事は現実には難しいかもしれない。
しかし「希望を持ち続ける」事はもっと難しいし、
保ち続ける事こそが最良の人生を送る一要素なのだろう。

この映画の素晴らしさが実感出来る様になってしまった
自分はもう爺様の一歩手前なんだろうな。
ただそれを恥かしいとは思わない自分の感性は
まだまだ誇ってもいいのかな、と思う。

若人の時に見て「つまらん」と思った方、
年月を置いてもう一回見てみ。こころに刺さるから。
Nbu2さん [映画館(字幕)] 8点(2022-01-12 15:31:45)
29.ネタバレ リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスが静かな老後を過ごす姉妹を演じる。
物語は穏やかな海のごとく淡々と静かに進む。
70、90歳にしては若々しい元気なこの姉妹。
息子や娘の事、夫の事、昔の思い出などのんべんだらりと語らい合う。
姉は目が見えずやや疑心暗鬼でビキビキ、
妹は軽く流して姉の髪をクシでとかす。たまりかねて怒る場面もまた良い。
二人は外に拡がる海のように静かで激しくピンシャカ喋りまくる。
何だかんだいって仲直りするラストはとても心地が良かった。

往年の名女優二人の夢の共演なのだが、敷居を高く感じない、親しみやすい二人の晩年の姿を拝める素敵な映画。

女優一筋を貫いた二人の姿は、弱々しい衰えを感じさせない力強さを感じた。

俺も歳を取るならこういう取り方をしたいもんだ。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 21:54:00)
👍 1
28.可愛らしさを持ったまま老いるというのは、すばらしいことなのですね。
こころあたたまり、かつ せつな~い気持ちにもなれる。
puharaさん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-03-26 21:00:59)
27. “可愛らしい老女”とは、それまでの生き方が物語るんだなあとしみじみ.かなり昔に観たんですが、L. ギッシュの愛らしい目元が印象に残っています.そして、生活することを面倒がらずに身体を動かし、綺麗なものを周りに置いて、丁寧な暮らし方を自然にしているのに、それでいてどこか潔い感じが、力を与えてくれる.逆に B. デイヴィス演ずる老女は老いが怖かったのだろう.でも彼女の頑さもこれまた自然だった.
シャリファさん 8点(2003-08-26 21:18:36)
👍 1
26. 老姉妹の夏の日々をゆっくりと静かに描いた心にしみる秀作。よくぞ邦題を「ザ・ホエールズ・オブ・オーガスト」とかにしなかった、エライぞ配給元!!ただ…間違っても最近のノンストップ・アクションに馴れた若い方は観ない方が良いかと。少なくとも或る程度、人生を振り返るくらいの年齢になるまでは。でないと本作のまったりしたテンポに退屈の余りキレるかもw。特筆すべきは矢張り妹サラ役のリリアン・ギッシュ。グリフィス作品での彼女からすればスッカリ老け込んだとは言え、何て愛くるしいお婆ちゃんなんだろう!90歳にして尚、往時の可憐さを失わぬ彼女にプロ根性の極致を感じて暫し陶然となった。精神がポジティブさを失わなければ老境を惨めに送るコトも無いのだ、と我々を勇気づけるが如き素晴らしさだ。一方の姉リビー役ベティ・デイビスは「何がジェーンに起こったか?」等で老婆役は珍しくなかったものの、本作での辛辣な毒舌ぶりは往年の気の強さを彷彿とさせ、その上手さには舌を巻いた。お節介な友人役アン・サザーンや老紳士役ビンセント・プライスも実に味わい深い助演ぶりで格調を高めていたと思う。出演者の過去の諸作に触れていれば、その感慨は一層増すハズ。メーン州の海岸に建つ別荘からの絶景が秀逸な舞台効果である。リンゼイ・アンダーソン監督の円熟を感じさせる手腕に素直に拍手を贈りたい。やや観る者を選ぶ点に甚だ遺憾ながら2点マイナス。
へちょちょさん 8点(2003-08-10 21:07:21)
👍 1
25.静かで淡々としていて、見終わってしばらくして映像が残る映画です。荒れた海を泳いだ後には静かな海を見ながら消えていくのもしあわせかな。リリアン・ギッシュかわいいです。ベティ・デイビスかっこいいです。8月に鯨を見ることが出来る場所に行きたい。
omutさん 8点(2003-06-17 19:16:36)
24.ベティ・デイビスの強気ぶりがよろしい。彼女の気の強さは有名な話だから、これはある種の当てこみ配役。
happy1さん 8点(2003-03-17 14:21:46)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 43人
平均点数 6.98点
000.00%
100.00%
200.00%
312.33%
4511.63%
5613.95%
6511.63%
7511.63%
8920.93%
91023.26%
1024.65%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review1人
2 ストーリー評価 4.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 5.50点 Review2人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1987年 60回
助演女優賞アン・サザーン候補(ノミネート) 

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