映画『黄金(1948)』の口コミ・レビュー

黄金(1948)

[オウゴン]
The Treasure of the Sierra Madre
1948年上映時間:125分
平均点:7.72 / 10(Review 47人) (点数分布表示)
ドラマアドベンチャーモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2003-06-30)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-08-19)【イニシャルK】さん
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監督ジョン・ヒューストン
キャストウォルター・ヒューストン(男優)ハワード
ハンフリー・ボガート(男優)ドッブス
ティム・ホルト(男優)カーティン
ブルース・ベネット(男優・1906生)(男優)コーディ
バートン・マクレーン(男優)マコーミック
アルフォンソ・ベドヤ(男優)ゴールド・ハット
ロバート・ブレイク〔男優・1933年生〕(男優)(ノンクレジット)
ジョン・ヒューストン(男優)スーツの男(ノンクレジット)
パット・フラハーティ(男優)(ノンクレジット)
久米明ドッブス(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
井川比佐志カーティン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
川久保潔(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
塩見竜介(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
脚本ジョン・ヒューストン
音楽マックス・スタイナー
レオ・F・フォーブステイン(音楽監督)
撮影テッド・マッコード
エルスワース・フレデリックス(カメラ・オペレーター〔ノンクレジット〕)
製作ヘンリー・ブランク
ワーナー・ブラザース
製作総指揮ジャック・L・ワーナー
配給セントラル
美術ジョン・ヒューズ〔美術〕(美術監督)
フレッド・M・マクレーン(セット)
編集オーウェン・マークス
その他マックス・スタイナー(指揮〔ノンクレジット〕)
あらすじ
1925年のメキシコ。一文無しのドッブス(ハンフリー・ボガート)は、山師のハワード(ウォルター・ヒューストン)の言葉を信じて、カーティン(ティム・ホルト)と三人で砂金を発掘に出かける。首尾よく金を見つけたのはいいが、「金は人を変える」とハワードが言うとおり、ドッブスが徐々に疑心暗鬼に陥り始めた・・・。
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💬口コミ一覧

47.ネタバレ  呉々も「カサブランカ」や「マルタの鷹」「三つ数えろ」などのニヒルで粋なボガートを期待して観てはいけません。本作で彼が演じるドッブスという男は猜疑心の強い貪欲で自己中な最低の男です。しかし、ボギーが演じているだけに強烈なインパクトで迫ります。クルーゾーの「恐怖の報酬」にも通じることですが、本作でもメキシコはタンピコでのボギーとティム・ホルトのどん底吹き溜まり生活が前半で丹念に描かれているが故に山師のジイさん(J・ヒューストン監督の父にして名優のウォルター・ヒューストン!)に乗せられて一攫千金を夢見る展開にも抜群の説得力を生んでいると思います。ラストのどんでん返しについては実際に御覧になって確かめて頂きたいですが、後年に至るまでJ・ヒューストン監督の得意技となる「つかみかけた夢が儚く水の泡」の最も優秀な実例であることは確か。砂金を目の当たりにしてもタダの砂としか認識できないヴァカな山賊共は、恰も「見る目のない評論家&観客」を揶揄しているかのよう…と言ったら深読みし過ぎ?J・ヒューストンは本作でオスカー監督賞と脚本賞をゲットしていますが、骨太で豪快な作風が抜群にマッチしている点で個人的にも彼のベストとして推したいですね。しかし、最大の功労者は助演男優賞にも輝いたお父っつぁんウォルターでしょう。余りに皮肉な幕切れに破顔大笑するラストを支える貫禄は流石!!息子孝行?評価は満点にしたいトコロですが、ティム・ホルト演じるカーティンがオイシイ役どころの割に今イチ魅力に乏しいのが難点なので…マイナス1点。でもオススメ!!
へちょちょさん 9点(2003-07-06 00:29:09)
👍 1
46.映像技術の進歩は、昔の映画を相対的に色あせたものにしてしまいます。しかしこの『黄金』のような、緊迫感溢れる人間ドラマは別。白黒映像は、砂金の輝きを表現することは出来ませんが、溶岩のように湧き上がる人間の欲望を、余計に生々しく表現しています。「金は人を変える」というテーマが、ドブズ個人的な問題になってしまっているのはちょっと残念(このシナリオもかなり好きですが)。余談ながら、作中で出てくる「バカの黄金」は黄鉄鉱。英語ではそのままfool's goldといって、金と勘違いして喜んだ鉱夫たちの逸話が語源になっています。
円盤人さん 7点(2004-02-17 01:59:03)
👍 1
45.ストーリーに驚く程の緊張感と緊迫感があった。自分の幸せを求める余り、今まで信頼しあった相棒すら信用できなくなってしまった男の、行動や言動には怒りを感じずにはいられなかった。ラストの終り方によってなんとか暗い気持ちにならずにすんだ。そして観賞後の今は、何故か不思議な爽快感と軽い吐き気を感じています。
ボビーさん 8点(2004-09-23 22:47:07)
👍 1
44.ネタバレ ハワード爺さんは酸いも甘いも知り尽くしているのでしょう。器の大きさが違います。ラストの高笑いは「降り出しに戻っても、生きていればいいんだよ」と言っているように感じます。茫然自失のカーティンがつられて笑い出したのには思わず頷いてしまいました。ハワードのように年を重ねた、上司、先輩、師匠が居てくれれば心強い事この上なしです。大金の誘惑に狂ってしまったドブスはハワードに言わせると正直者だからそうなったという事ですが、自分は大金に変わってしまう人間と大金にも変わらない人間の違いは人に対する優しさがある、なしの違いに思います。手に汗握る展開、三人の名演技。見応えのある作品でした。
The Grey Heronさん 8点(2004-12-05 12:45:59)
43.今回のボギーは、バカでマヌケなアメリカ白人なんです。しかしそこが素晴らしい!黄金が見つかった途端、真っ先に疑いの目を仲間達に向け睨んだり、怯えたりその表情から見えてくる人間の強欲さ愚かさにはボギーの脂の乗り切った演技と絶妙に合わさってえも知れぬ極上の映画を味あわせてくれます。ラストも何だか虚しくなぜか滑稽でまるで映画を見るというより古典落語を見た様な感じを受けました。
一番星☆桃太郎さん [DVD(字幕)] 10点(2004-12-07 22:25:49)
42.落語のようによくできたストーリーであり、また、心理劇として秀逸。飯場仕事の手配師を追い込んだときに、財布の中身を全部取らずに、200ドルだけ抜き取って、酒場にも迷惑料を置いていく金にきっちりした男としてドブズを描いていたのが後半の展開を考えると非常に巧い。ただ、私にとってこの映画で一番印象に残るのは、いい味を出している爺さんでも、大金を手にし人間が変わっていくドブズでもなく、ドブズが落盤事故にあったときに、すぐに助けに行くと思いきや、一瞬事故現場に背中を向けてしばし思考をめぐらした後に、きびすを返したカーティンの場面。あのほんの少しの間に、彼は一体何を考えていたのだろうか。「ここで助けにいかなければ、一人減って自分の取り分が多くなる」と考えたに違いないと私は思っているが、映画はその部分は何も説明せず、完全に観客の想像にゆだねている。あの場面でカーティンをすぐ助けにはいる善玉一辺倒の人物として描かなかったことが、この作品にいろいろな余韻を与えているように思える。
南浦和で笑う三波さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-29 01:13:50)
👍 1
41.おもしろい!黄金は男のマロンですね!
よしふみさん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-31 13:31:21)
😂 1
40.ネタバレ 
あらすじを読んでいただくと想像できるのですがだいたい観てても先は読めます。


この話からよくここまで描いたものだと感心します。

映画なんてのは小説ではありませんから難しく考えないでいいのです。

単純な発想から展開していけばいいお手本、想像力はそれからです。

特に気に入ったところはハンフリーボガート役の恐ろしく面白いうまさ。

この俳優さんを観たのが初めてなので比べる人といったら・・

アラン・アーキンという俳優がいるんですが彼を思い出しました。

ヒーロー役と悪人役を使い分けられるボガートなのですが(カサブランカは有名)

この役はもう最高に汚くだらしなく本能で生きている浮浪者のおかしさがあります。

まったくの悪い人でもないので真剣に悩むところは笑えます。

頭がいいのか悪いのかわからない(お金に細かい)ボガートを中心に話が進み、

(でもノミネートすらされていないのはおかしいですよ)

真面目な(まともな)相棒と老人との3人で金塊探しの旅に出ます。


老人役もまたすごく個性的でこのウォルター・ヒューストンという俳優さんは、

監督のジョン・ヒューストンの父なんですね!顔が似てるから監督かと勘違い・・

ちなみに監督は「天地創造」でノアの箱舟のノアをやってます。

単純なのに難しい、それに違和感はありません。

なぜならその難しさとは誰もがその立場に立てば選ばなければならない難しさであり、

誰の立場が一番正統で間違ってはいないなんてのはありません。

それがロードプレイングのようでもあり普遍的な冒険モノの面白さです。

3人が同じ事を考えている場面もあり観客から見るとおかしくてたまらない。

単純でいて設定が面白いそして考えさせられる観客も参加できるドラマ。

全て意味のあるように周到に作られている。

最初の「同じ民族同士恵んでくだせぇ」から始まって、最後の意味のなかった麻布まで。

あの金を包んであった麻布からサボテンが育っているのですが、

この意味がわからないのです。

「天地創造」のヒューストンですから何か意味があるとは思うのですが・・

こういう絵心と創造性のある映画は残りますね。

観られた方で理解できて意味のわかる方いらっしゃるでしょうか・・??

アルメイダさん [DVD(字幕)] 9点(2005-08-10 11:32:33)
39.緊張感がずっと右肩上がりに進行します。細かい伏線をしっかり消化しきっているのも見事です。半世紀以上の時を経てなお色褪せない名作です。
Kさん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-26 02:49:11)
38.ネタバレ ドブスの高笑いとハワードの高笑い。この対比に尽きます。とにかく笑うしかないや(笑)。サスペンスで展開してコメディで締める。面白い。金に振り回されるだけ振り回されて、全てが始まりに戻る。面白い。これまでお金やお宝をめぐる映画を観てきましたが、これは教育映画ですね。みんなで仲良く山分けか、それとも…。さりげなく勧善懲悪で終わり、『ショーシャンクの空に』を初見したときのような爽快感がありました。しかし、ボギーがここまで強欲で汚い役を演じていたというのはショックですね。
どんぶり侍・剣道5級さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-17 23:16:52)
👍 1
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37.ラストの大笑いが痛快。ある意味、寓話のようです。
H.Sさん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-19 22:20:56)
36.ネタバレ 猜疑心でまさに泥だらけのボギーの快演、これぞ起承転結の骨太な傑作。達観した老人も人情味の若者も、物欲に狂ったオッサンも、人間としては大差ない。神経衰弱のような命を削った大仕事が水泡と化したラスト、思い切り、とにかく思い切り笑うこと。う~ん、やっぱしこれだ!
よし坊さん [DVD(字幕)] 8点(2006-07-07 23:15:31)
👍 1
35.私が小学生の時分、巷で「切手収集」というものが流行っていた。私も友達と競うように切手を集めていたのだが、そんなとき、私が(苦労して)集めた切手帳が1冊まるごとなくなってしまった。子どもの私は、「タブンアノコガトッタノダロウ」と思って、その子に「返して欲しい」と言った。結局、その子との友情は終わってしまったのだが、果たしてホントのところはどうだったのか。証拠はなく、ただのうわさに過ぎない。でも疑心暗鬼になる。そんなイヤな思い出を思い起こさせた映画なのに、なぜか鑑賞後さわやかな気分になった。大人になった今、子どもの時お同じ行動をとるかどうかはわからないが、「それはそれでしょうがなかったんだ」と思えた。人にやさしい映画なのかもしれない。
元みかんさん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-15 21:42:18)
👍 1
34.ボギーの金に目がくらむそのわかりやす過ぎる豹変ぶりといい、ウォルター・ヒューストンの人生を達観したあまりによく出来た人間ぶりといい、ややキャラがたちすぎの感があるにもかかわらず、その両極端な二人の思考を少しずつ併せ持つティム・ホルトが、観客の視点を共有しながら二人の間を行ったり来たりすることで絶妙なバランスをとり、最後までハラハラさせながら見せてしまう。ということでまず断然、脚本が素晴らしい。そのうえでボギーのぎろっと鋭い眼光をうまく活かした負に導かれる人物造形のうまさと、ウォルターの陽気な高笑いを印象的に映し出した爽快な画によって、この作品は実に豊かな映画へと昇華した。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-16 17:09:58)
33.ネタバレ 前半があまりにものんびりしていて呑気っぽくて話が進まなくて、逆の意味でいったいどうなるのかと思いました。ただし、謎の集団が実はいい人たちだったりとか、爺さんも爺さんで砂金をほっといてそこで優雅な生活をエンジョイしちゃったりとか、意気揚々と街に着いたギャングが速攻でお縄になったりとか、今日ではあまり見られない節々の「大らかさ」が面白かったので+1点。●あと、主役でスターのはずのボギーが、片手間並に適当に消され、最後の方では存在すら容赦なく無視されているというのも、よく考えると凄いかも。
Oliasさん [DVD(字幕)] 6点(2007-04-20 03:49:16)
👍 1
32.この映画も淀川さんの洋画劇場で観たのが最初です、それ以来何度も拝見していますが飽きません映画の見本。主役3人の大熱演それに山賊たち、特に監督の親父さんWヒューストンのあの活きのいい動きとセリフ回し、お見事!!
白い男さん [地上波(吹替)] 10点(2008-12-19 22:44:15)
31.ラストシーンがなんともすがすがしい、どんなことがあっても笑い飛ばしていたい!
ホットチョコレートさん [DVD(字幕)] 9点(2009-06-10 22:25:12)
30.ネタバレ いや~、古き良き名作ですね。核となるストーリーはいたってシンプルながら、演技と細かな伏線の妙技で見るものを最後まできちんと引きつける。

■ボギーの転落っぷりも、いきなり豹変するのではなく、最初町で危うく給料を猫ばばされようとし(しかしこのときは律義に給料分しか取っていかず迷惑料も「自分の給料から」出す律義さ)、だんだん人に懐疑的になっていき、最後は完璧なエゴイスト状態。人を撃ち殺してもなんとも思わない。

■要所要所の高笑いが何やら不気味でもありまた感情の限界点でもある。しかしハワードじいさんは達観というか、もともとなんであの町にいて、それでいながら金鉱探しに行かないか。じいさんは言っていた「一人じゃさみしいから」。そう、じいさんは金がほしくて金脈掘りに行ったのではなく、極限の人間模様とそこでのつながりを求めていったのではなかろうか。金は所詮金にすぎない、けど人はそれ自体代え難いものである、それを分かっているからこその金脈掘りなのか。
θさん [DVD(字幕)] 7点(2009-12-30 23:22:58)
👍 2
29.ネタバレ ワーハッハッハッハーーー そりゃ笑うしかないよな~あんな状況になったら(笑) 残った二人の目的も決まってよかったよかった  ある程度先が読める展開ながら緊張感が続く絶妙な構成 H・ボガードの素晴らしい演技力に圧倒されました ちょっとラストがあっさりかな~とは感じつつも見ごたえ十分 いやー面白かったデス
Kanameさん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-13 08:52:35)
28.ネタバレ 人間の心理を鋭くついた傑作です。
前半はひとつの目的に向かって3人が協力しますが、目的が達成に近づくにしたがって徐々に他の二人を警戒しだします。この作品でのボギーは、人を信じることの出来ない欲にまみれた悪人に変貌していきますが、憎まれ役を見事に演じています。多くの人に見てもらいたい名作のひとつ。
きーとんさん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-24 00:09:34)
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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 47人
平均点数 7.72点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
412.13%
500.00%
6714.89%
71021.28%
81634.04%
91123.40%
1024.26%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review3人
2 ストーリー評価 8.83点 Review6人
3 鑑賞後の後味 8.83点 Review6人
4 音楽評価 8.00点 Review3人
5 感泣評価 7.00点 Review2人

【アカデミー賞 情報】

1948年 21回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞ウォルター・ヒューストン受賞 
監督賞ジョン・ヒューストン受賞 
脚色賞ジョン・ヒューストン受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1948年 6回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 
助演男優賞ウォルター・ヒューストン受賞 
監督賞ジョン・ヒューストン受賞 

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