映画『存在の耐えられない軽さ』の口コミ・レビュー

存在の耐えられない軽さ

[ソンザイノタエラレナイカルサ]
The Unbearable Lightness Of Being
1988年上映時間:173分
平均点:6.62 / 10(Review 55人) (点数分布表示)
公開開始日(1988-10-29)
ドラマ小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-06-27)【Olias】さん
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監督フィリップ・カウフマン
キャストダニエル・デイ=ルイス(男優)トマシュ
ジュリエット・ビノシュ(女優)テレーザ
レナ・オリン(女優)サビーナ
デレク・デ・リント(男優)フランツ
エルランド・ヨセフソン(男優)元大使
ドナルド・モファット(男優)主任外科医
ペイベル・ランドフスキ(男優)パベル
ステラン・スカルスガルド(男優)技師
原作ミラン・クンデラ
脚本フィリップ・カウフマン
ジャン=クロード・カリエール
撮影スヴェン・ニクヴィスト
製作ソウル・ゼインツ
衣装アン・ロス〔衣装〕
編集ウォルター・マーチ
録音クリストファー・ニューマン〔録音〕
あらすじ
プラハ春の下、脳外科医トマシュは、画家のサビーナや複数の女性と付き合うプレーボーイ。彼は、ある日出張手術の病院で、プールで泳ぐテレーザに出会う。木訥でいて、行動的で、どこかコケティッシュなテレーザに惹かれ、深入りするトマッシュ。しかし、その幸せもつかの間、ソ連がチェコに介入、チェコ事件が勃発、二人は、先に亡命したサビーナを追うようにジュネーブへと旅立つ。…ソウル・ゼインツ製作ワーナー配給の2時間40分の大作。
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💬口コミ一覧

55.「せつない」という言葉が、これほどしっくりくる映画は、これをおいて他にないでしょう。男とはこういうもので、女とはこういうものであるという差異をきちんと描いた上で、歩み寄り、愛を深めて行く男女のかたちが、こんなにも見事に描かれた映画を他にしりません。欧米ではテレザの「重さ」が、日本ではサビナの「軽さ」が、女性たちに憧れの対象として支持されたそうです。私はどちらも、それぞれに好きです。これは究極の恋愛映画だと思います。
ともともさん 10点(2003-03-25 17:35:53)
54.ネタバレ “驚異の目力”が武器のプレイボーイ外科医、まさに“肉食獣”と言える女流画家、そして腋毛ボーボーの田舎娘、この三人が見せる純愛とは対極に位置するような恋愛劇ですが、ドロドロになりがちなストーリーなのにどこか突き抜けた明るさがある語り口です。ヨーロッパ俳優を多く使い撮影監督もスヴェン・ニクヴィストなので、ハリウッド資本ながら欧州映画の様な味わいがありました。スヴェン・ニクヴィストのカメラがまた美しくて、「プラハの春」の記録映像にデイ・ルイスやビノシュが映り込むところなぞ素晴らしい映像テクニックです。黒い山高帽をかぶった下着姿のレナ・オリンはポスターやパッケージにも使われてこの映画のシンボルみたいな存在ですが、本作での彼女のセクシーさはちょっと尋常ではない。人間の存在なんて「耐えられないほど」軽く歴史の激動にのみ込まれてしまうはかないものかもしれませんが、それでもそれぞれが生きた証しは必ず残ってゆくものなんでしょうね。そう考えるとラストのフェード・アウトには泣かされてしまいました。それにしても役者がいい演技を見せてくれる映画はホント上映時間の長さなど気にならないものですね。
S&Sさん [DVD(字幕)] 9点(2011-08-10 22:37:32)
53.静かなる名作。当時の社会情勢と絡めて、男と女から理性と本能まで追求している非常に深みのある作品。トマシュが最後まで声明にサインしなかったのは本能というか人間としての根元的なプライドを保持しようとしたからだろうか。羨望の眼差しで見つつも、自分はどうあがいてもあちら側の人間なんだろうなあ。ただ欲望だけを求めるなら地位や名声を守るだろうから、彼は極めて本能的に生きていたんだと感じた。清貧として一瞬の幸せを掴めた終盤は特によかった。牧歌的というか、あーゆう描写すごい好き。静かにフェードアウトしていくラストシーンも秀逸。重厚長大な感もある作品だけど、文学が好きな人、というよりもこのタイトルに何かを感じる人は観て損はないと思います。
スペクターさん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-04 15:55:24)
👍 1
52.ネタバレ もっと、タダのエロい映画かと思っていたが、どうしてどうして、すぐれた作品だった。女と見ればすぐ口説きにかかり、手術中にも鼻歌を歌うような超軽々しい医師、トマシュ。前半ではトマシュの軟派ぶりがいかんなく発揮される(笑)。  ところが、「プラハの春」が終わり、ソ連軍が進駐してきて、すべては一変する。安全なスイスにいることもできたのにテレーザを追って再びチェコへ戻ったり、ほかの医師たちが「自己批判書」にサインするなか、トマシュだけが断固として拒否したり。真面目であったはずの者たちが保身を図る一方、このうえなく軽い男と思われてきたトマシュだけが鋼の棒のような筋を通す図式。たしかに人間って、いざとなってみないとわからないもんだと思わされる(自分も含めて)。  そうした「男の生き方」を問う一方、「男と女の不可解さ」も実に丹念に、魅力たっぷり描かれていた。サビーナとの善悪論を越えて惹かれ合う関係、トマシュを理解しようとするあまり自らを傷つける情交を結んでしまうテレーザ……。ステレオタイプではすまない人間心理の機微が見せられ、「そういうもんだよなぁ」と共感した。  個人的にとくに印象に残ったのは、サビーナの情人であった大学教授が「妻と別れてきた。一緒になろう」といってきたシーン。サビーナにとって女としてこんな嬉しいことはない。が同時に、結婚すれば一人のものになってしまうし、トマシュとも切れなくてはならない。そのしがらみに耐えられない思いもどっと去来する。そうしたアンビバレントな感情と涙が、とてもうまく演じられていた。  映像も美しく、俳優たちの目だけの演技などもたっぷり堪能できる秀作。ということで、9点也を捧げます。ラストはまさに「天に召された」といった感じでしたね~。
delft-Qさん 9点(2004-12-12 10:23:20)
51.「長かった!」というコメントが結構ありますね・・・。私はビデオで見たので「長い。」とは感じませんでした・・・途中でコーヒーを入れに立ち上がり・・・電話がかかってきて中断し・・・と言いたいところですが、ちょっとした理由(見た方にはわかると思います)があって途中で持ち主(知り合いの個人)にビデオをつき返しました。その時の会話:「おっさん、何だって私にこんなビデオ見せようとしたの?」「ボボボ僕、何にも下心なんかないよ・・・。キキキ君なら理解できると思って・・・。」(「おっさん」は40台半ばの離婚歴ありの独身者。)と、いうわけで結局は最後まで見ました。その後のある友人との会話:「人間の体をモノみたいに扱っているのが気に入らなかった。」(その「友人」は「アウシュビッツって何?ロシアの元の国とアメリカが対立してたこともあったの・・・。」とうそぶく御仁。)私のこの映画に対する評価は「おっさん」と同じでわりと高いんですけれどね・・・。ちなみに「おっさん」は米国在住のポーランド人です。ビデオの持ち主である「おっさん」に敬意を表して「おっさん」の評価・・・まちがいなく10点・・・と自分の点数・・・ソ連の脅威を肌で感じたわけではないのでこんなもん・・・の平均点を入れておきます。
かわまりさん 9点(2004-05-25 11:53:03)
50.大学生のころに見たんだけど妙に気に入ってしまって2本立て続けに見たりしてました。映画館で見ただけで5回は見に行った。
男女の関係を描いた映画は苦手なんだけどこれは例外。
なぜイイのか説明できないけど、とにかく好きな映画。
kazu-chinさん [映画館(字幕)] 9点(2004-01-31 13:59:57)
49.ラスト、泣いた。っていうか、映画で号泣したの初めて。
ケッジさん 9点(2002-12-16 02:26:04)
48.登場人物の性格がよく描かれていて、物語をきちんと構成していたと思う.時代背景の辛さも、一人一人の中に存在していたよね.ラストも切ない.ラストシーンの好きな映画ベスト10があったら、絶対票を入れます.あと、ジュリエット・ビノシュ、すっごく良かった.とっても好き.
ひこさん 9点(2002-11-11 09:30:12)
47. 観直してみましたが、評価は変わりません.D. デイ=ルイスと J. ビノシュと L. オリンが醸し出すこの映画の空気が自分の気持ちにぴったりと添っているのだと思う.そしてデイ=ルイス演じるトマーシュの人物像が、軽くいい加減で地に足がつかない一面と、実は最後まで体制に取り込まれることを拒否する骨太な内面を併せ持ち、その代償も恐れない人物だったことが判ってきて、俄然後半が活きてくる.プラハの春が踏みにじられる映像のつらさと、ラスト近くで二人が足に足を載せて宿の部屋に消えていくときの、胸が締め付けられるような感じは忘れることができない.
シャリファさん 9点(2001-05-10 10:09:06)
46.この作品のテーマはほんとはとってもシリアスなもの.こわくて,グロテスクでもある.でもとっても,美しく出来てて,あたしはとっても好き.
しあんさん 9点(2001-05-05 14:08:46)
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45.ネタバレ プラハの春という時代を、儚くも力強く生きた三人を描いた物語。権力や武力による弾圧、男女の倒錯した三角関係など、人間が持つ狂気を様々な形で見せつけられた映画でありました。題名でもある"存在の耐えられない軽さ"とは、どうやら二つの意味があります。劇中のテレーザの台詞を素直に解釈すれば、私はトマシュの人生の軽さに耐えられない、と言っています。別の解釈をするならば、それはテレーザ自身に対する自虐のようにも受け取れます。「私が愛するのはあなただけ。けれどあなたは何人も同時に愛せる。私に対する愛情はそれだけ軽くなるのよ。」というように。いずれにせよ、この物語を目撃した人によってそれぞれ違った解釈をすることができる、抽象的な表現であることは間違いありません。トマシュとテレーザ、激動の時代を力強く生き抜いた二人は、唐突に、それも拍子抜けするほどあっさりと最後を迎えます。人生とは選択の連続であり、戻って選択をやり直すことはできません。ただ、もしトマシュがサビーナを選んでいたなら、運命も全く違った形になったのではないか、と考えさせられ、何とも遣り切れない気持ちになりました。
タケノコさん [DVD(字幕)] 8点(2014-02-16 21:52:40)
44.ネタバレ 個人的に興味のある東欧に関する映画だったので見ました。
「プラハの春」前後の社会の雰囲気、人々の雰囲気の変化を映像、音楽に変化を付けて表現してくれていて楽しむことができました。
かなり哲学的な題名に関して、この題名が言わんとすることが理解できなかった。
「存在の耐えられない軽さ」とは何なのか?誰が誰の存在軽さに耐えられないのか・・。
テレーザ → トマシュか?
あとテレーザの手紙に出てきたけどトマシュの人生は軽いか?そうは思わないけど・・。
もう一度この映画を見てみようかと思っている。
のははすひさん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-20 23:02:18)
43.何回も観てしまう、好きなラブストーリーの一本。
トントさん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-06-12 00:05:23)
42.ネタバレ テレーザの女心の描き方や彼女の表現力が際立ってすばらしい。
軽薄だが信念のあるトマシュの生き方、男として非常に共感できる。
それを一番理解しているサビーナの存在で恋愛感情の機微を見事に
描き切っている。人間臭さをいたるところに散りばめたこの監督
独特の演出が見事の功を奏しているといった感じ。
YAKINIKU2929さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-12 13:12:15)
41.長いです。グイグイのめり込む分けでもないし、アメリカ映画だけど、フランス映画みたいに冗長なところもあります。でも、削ったほうがいいと思うシーンもないんですよねえ。不思議な感じですねえ。見ていて退屈しないのは、主演のふたり以上にレナ・オリンの存在感がすごいからかな。皆さん書かれてますがラストはすごいです。音楽もすごくいい。静かで、傷口の上を優しく撫でるような感じ。長いけれども一見に値する映画だと思います。個人的には、トマッシュみたいにチャランポランそうに見えても、決めるところでは意地を通す男性に憧れるのでいい点つけちゃいました。現実に彼みたいな人がいたら大迷惑でしょうけどね(笑)。
ひよりんさん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-10 20:24:44)
👍 1
40.ずっしーん。最後にきた感覚、たまらなかったです。こういうの大好きです。男女が出会ってから展開はトントン拍子で急過ぎる気がしたけど、まぁいいとします。この映画はそういうアバウトなところはとことんアバウトで、リアリスティックなところはとことんリアリスティックみたいな。そういうのもありか。話が進むにつれてズカズカ気持ちが押し上げられて最後は展開に釘付け状態でした。この結末は読めなかったなー。やられた感が拭いきれない。直訳だけど邦題も素敵です。ひねりの効いたこの映画大好き。
未歩さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-07 18:32:51)
39.ネタバレ 主人公の女性に対する押さえ難い好奇心と愛情の交錯が純朴な彼女には最後まで絶対に理解できないとしても無理はないけれど、その良き理解者でもある女性画家の絡みは奇麗で嫌味がないところがいいです。この映画はワルシャワ条約軍の侵入から丁度20年経た自由化直後に製作された(だからカレル橋とかでのロケもしてる)のですがやはり20年は長かったし、実際に投獄されなくても主人公達のように事実上社会から抹殺された多数の人々にとっては救いはなかったに等しいと思います。彼女の唯一の冒険が当局の巧妙に仕掛けた罠ではないかと元大使から教えられて絶望的な気持ちになるところなどに当時の状況がうまく説明されています。結末は唐突だけれど、まあ幸せな状況での悲劇として愛犬みたいな安楽死とかでないところで救われています。題名の「耐え難くい軽い」存在は、体制の中で軽く抹殺されてしまう全ての人々なのでしょう。
たいほうさん 8点(2005-01-06 00:40:46)
38.10年以上前に、高校生の時に見ました。正直言って内容はあまり憶えてないのですが、ただ「愛は理性を超えるもの」と幼き時代に衝撃的な内容であったことだけは印象に残っております。
tommymarandaさん 8点(2004-06-20 07:13:24)
37.ネタバレ まだまだこの作品を深く理解するアタマがないのですが、、、♪ステンカラージンの舟、がアレンジされ、街中は、、というあの時代を映す画面やエロチックな描写や♪弦音楽のせいか、なんか良かったわぁ~、と思わせてくれるこの雰囲気、わかってないのにやられてしまいます。でも一番わからんのがカレの反共主義。そこまで犠牲にするならなぜ後半ああなのか? 体制に屈したくはない、しかし、ダメだったのだ、というところをむしろビノシュが引きうけていた感があります、これぞ空しい男、というのかな? そういう男にゾッコン型ビノシュと、ライトな愛人型レナ・オリン二人には、わかるとこかなりありますわね。写真撮り合う二人の表情の微妙な移り変わり方、逆転、このシーン、とても好きです。レナ・オリンが恋人の前で泣くとこもいいです、なぜ泣くのか考えると共感できます。また二人のヨーロピアンな英語がかえって素敵(それに自分でもレナ・オリンくらいなら喋れるかも、と嬉しいじゃないの)。やっぱり男性って、まっすぐカワイイ女が好きなのでしょうか、そういうとこビノシュがとっても上手いし、プールサイドのシーンと「カノジョをキレイにしたいわ」シーンはドツボ!喝采!。//皆さんのレビューには、その理解の深さにうなってしまいます(悩める私をフォローして下さったと思われるおばちゃん様には感謝です、違う?思い込み御許し下さい(^^)”)、あとで読んでみるととてもよくわかりました、皆さんありがとう。精進してまたいつか観ようと思います。
かーすけさん 8点(2003-12-26 16:02:13)
36.長かったですけど退屈せずに見れました。面白かったです。
愛人/ラモスさん 8点(2003-11-17 10:25:38)
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 55人
平均点数 6.62点
000.00%
123.64%
200.00%
323.64%
447.27%
5610.91%
61120.00%
7712.73%
81323.64%
9916.36%
1011.82%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.87点 Review8人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 7.50点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review2人

【アカデミー賞 情報】

1988年 61回
撮影賞スヴェン・ニクヴィスト候補(ノミネート) 
脚色賞フィリップ・カウフマン候補(ノミネート) 
脚色賞ジャン=クロード・カリエール候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1988年 46回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
助演女優賞レナ・オリン候補(ノミネート) 

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