映画『麦秋(1951)』の口コミ・レビュー
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作品情報 ハ行
麦秋(1951)の口コミ・レビュー
>
(レビュー・口コミ)
麦秋(1951)
[バクシュウ]
(麥秋)
Early Summer
1951年
【
日
】
上映時間:124分
平均点:7.77 /
10
点
(Review 44人)
(点数分布表示)
公開開始日(1951-10-03)
(
ドラマ
・
モノクロ映画
)
新規登録(2003-10-07)【
シネマレビュー管理人
】さん
タイトル情報更新(2023-12-05)【
Olias
】さん
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監督
小津安二郎
助監督
今村昌平
キャスト
原節子
(女優)
間宮紀子
笠智衆
(男優)
間宮康一
三宅邦子
(女優)
間宮史子
東山千栄子
(女優)
間宮しげ
菅井一郎
(男優)
間宮周吉
高堂国典
(男優)
間宮茂吉
杉村春子
(女優)
矢部たみ
二本柳寛
(男優)
矢部謙吉
淡島千景
(女優)
田村アヤ
井川邦子
(女優)
安田高子
高橋豊子
(女優)
田村のぶ
山本多美
(女優)
西脇富子
谷よしの
(女優)
喜多川の女中
宮口精二
(男優)
西脇宏三
佐野周二
(男優)
佐竹宗太郎
脚本
小津安二郎
野田高梧
音楽
伊藤宣二
撮影
厚田雄春
川又昂
(撮影助手)
製作
山本武
配給
松竹
美術
浜田辰雄
衣装
斎藤耐三
編集
浜村義康
録音
妹尾芳三郎
その他
川又昂
(デジタル修復版監修)
近森眞史
(デジタル修復版監修)
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💬口コミ一覧
44.麦秋や嫁にかたづく二十七
【
火蛾
】
さん
[DVD(邦画)]
10点
(2015-04-28 15:17:22)
🔄 処理中...
43.小津安二郎監督作品の不思議なところは内容は一見平凡そうではあるが、観終わった後に良かったと思えるものが多い。この作品もそうだ。
原節子が演じる紀子の結婚に対する彼女自身の心境の変化の描き方が本当に素晴らしいし、登場人物の中でもさり気なくきらりと輝かく演技をするのが、たみを演じた杉村春子。
他にも三宅邦子や笠智衆といった名俳優、名女優たちが輝かしい演技を見せている映画なので必見です。
結婚観に関しては、現代に通じるものがあるのかも知れない。純粋に面白い作品です。
【
功聖良
】
さん
[DVD(邦画)]
10点
(2014-04-04 23:16:26)
🔄 処理中...
42.小津ではこれが一番好み。全てがいいです。
【
ウンコマン
】
さん
[地上波(邦画)]
10点
(2007-07-31 00:05:51)
🔄 処理中...
41.小津映画のポイント(常套句とも言うか?)が全部まとまって出てきて、これを見とけば、後の映画は全てバリエーションとして捉える事が可能。個人的には、この作品が小津作品の中で一番好きです。
【
wunderlich
】
さん
[ビデオ(字幕)]
10点
(2005-09-21 17:07:24)
🔄 処理中...
40.ヘーゲルは、愛の共同体としての家族は、子どもの自立によって必然的に壊れて行くものだと喝破した。小津は、ヘーゲルのテーゼを、幾度も幾度も日本的な情感を込めて映像化する。つまり、小津が描いたのは、家族ではなく、離婚、子どもの結婚、死などによって、家族がこわれて行く過程である。、、、、、、、「麦秋」では、名前だけしか登場しない「正二」(字は不明)が案外と重要な位置を占めているように思えた。ほぼ固定されたカメラの視点は、南方で戦死した正二の霊が、親しい家族のところに戻り、見ているように感じられたからである。ヨーロッパ的に、上から見下ろす神の視点ではない。下から、親しいものを見守る、優しいまなざしである。そしてその眼差しを意識するとき、平凡な家族の空間は、オルゴールの音色、女声コーラスの声とシンクロしつつ、神話的な空間に高まっている。、、、、、、その一方で、これは時代の記録でもある。、、、、昭和20年代、30年代については、例えばNHKの「東京風景」などの記録があるが、小津の映像と、どちらが的確に時代を映し出しているのだろうか。私は、小津の映像だと思う。
【
王の七つの森
】
さん
[DVD(字幕)]
10点
(2005-07-18 01:21:11)
🔄 処理中...
39.これはシンクロナイズドスイミングを見ているかのような映画です。人物の所作や会話の呼吸、そして配置。キャスト全体で一つのチームです。一人ハッパをかけている笠智衆はさながらシンクロチームのキャプテンてとこでしょうか。「ねえ~」「ねえ~」の呼応、「勇!」で動き出す兄弟、「ほんとにほんとよ」「え~」の杉村と原・・・。同じタイミングでコップを口に運ぶ原と淡島のショットから同じく口に食べ物を運ぶ菅井と東山のショットへのカットつなぎ。レストランで4人がお茶を飲むシーンは、既婚組を動かし手前と向うの2対2の構図を作り、最後に原と淡島が同時にお茶を口に運びます。それらを持って、いつの世も、子供はそんなもので、親はそんなもので、でもって家族はそんなもので、それが繰り返されて時が刻まれる悠久の営みを語ります。凧、喫茶店の席、紀子が勤めていた会社の窓から見る風景・・・。そしてたった一度の会話でタイトルにまで昇華させ、死者の存在を浮き立たせる小津さんと野田さんの脚本のセンス。時はめぐりながら死者もしっかりと生きていることを麦の揺らめきで堂々と語るラスト。技術点、芸術点、ともにハイポイントの素晴らしい作品です。
【
彦馬
】
さん
10点
(2004-12-12 23:50:11)
👍 2
🔄 処理中...
38.ある時代が終わって別の時代が始まる転換期が、刈り入れどきだけど初夏でもある麦秋を背景に描かれて、ちょうど泣き笑いのようにかなしいのかうれしいのかわからない感覚になりました。もちろんこんな一言ではすまないような解釈の余地があるようにも思える映画です。古い映画だからああいう独特の雰囲気かとおもっていたら、ほぼ同時期で重複するキャストで『長崎の鐘』という映画(良い映画ですが)を見たのですが、全くといっていいほど雰囲気が異なっていましたので、小津さんの色ということなのでしょう。
【
its
】
さん
10点
(2004-01-05 01:04:56)
🔄 処理中...
37.小津のなかで一番好きな作品かも。縁談を断り、妻と死別した二本柳寛のとこへゆく原節子に当時の日本の新しい女性像を見た気がした。杉村春子と原節子のやりとりもよかったなー。 あと、子供をうまく取り入れているので、アクセントがついていると思うっす。
【
たましろ
】
さん
10点
(2003-10-13 20:24:58)
🔄 処理中...
36.
ネタバレ
人生の節目である結婚を題材として、本人、友人、親、親戚の生き様を表わした映画。
小津の映画表現、描写のスタイルとして、一つの極みに達している。
動と静の映像の巧みさ。動の映像から静の映像へ、静の映像からカメラワークで静を動かす。
父が歩き、遮断機がおり、父が座る(動)、座って考える(静)、
電車が通り過ぎ遮断機が上がる(動)、祖父は座ったまま動かず(静)、いわし雲を映す(静)
縁側の映像、今まであった鳥篭がない(静)、その後に、父母が大和に移る話が展開、
紀子が自身の嫁入りが自分自身だけの問題でないことに気づく
最後は大和の家と山、風になびく麦の穂波。
【
cogito
】
さん
[DVD(邦画)]
9点
(2014-08-15 00:21:32)
🔄 処理中...
35.
ネタバレ
くっだらないお笑い番組で、相手の身体的欠点をあげつらい(髪が薄いだの顎が割れているだの)笑いを取ろうとする番組って最近多いですよね。何気なくテレビを付けてて釣られてつい笑ってしまう自分に対し、たまらない嫌悪感を感じる事があります。今の俺ってこんな低レベルの内容でも素直に反応出来てしまうんだなあって・・・。(しかもその芸人が自分の身体的欠点で笑いを取られる事が「オイシイ」と思っているフシが有る風情がたまらなく嫌)・・・ああ、こんなに俺のココロは荒れてササクレだってるんだ・・・っていう事をつくづく感じた夜、この日本的情緒とユーモアてきめんたる作品を久しぶりに再見し、口内炎のように荒れていたココロがしっとり潤い落ち着いていくような感覚を味わえました。後の「お早よう」(7点)は、この映画の兄弟たちのエピソードから派生した作品なのかと思ったり、女性主要キャスト陣(原節子、淡島千景、三宅邦子←皆さん一番お美しい時期で目の保養!)が居並ぶシーン、やたら後方からお尻を映すショットが多い事に、小津監督ってやっぱりこういう安産型ガッシリ体型の女性がお好みなんだなあって微笑ましく思ったり・・・。「尋ね人」って単語が出てきた瞬間、この映画って戦後まだ6年しか経っていない頃のハナシなんだって一瞬背筋が伸びましたね。一番の爆笑シーンは、医師役の笠さんが心臓が悪いと診察しに来た淡島の母親に「うん、耳鼻科に行ってもらった・・・」って飄々と答えるシーン。他にも、ところどころに巧まざるユーモア感覚が散りばめられていました。天下の小津作品と、今のニッポンのお笑い番組を比較しては亡き監督に申し訳ないが、ひとしきり笑った後ココロが痩せて寒々となるような、人の身体的欠点のみをお笑いネタにするような番組だけ作ってもらいたくないなあと・・・。数ある小津作品の中でも、これは笑った後家族解体にしんみりとしつつ、鑑賞後はなぜかほっこりと温かくなる名匠の逸品だと思います。
【
放浪紳士チャーリー
】
さん
[DVD(邦画)]
9点
(2009-08-22 10:52:25)
🔄 処理中...
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34.
ネタバレ
何度も小津の映画を見ては見返していますが、これが一番好きです。いつも耐えている風情でほほえんでいる原節子も魅力的ですが、幸せそうにほほえんでいる原節子って少しだけいじわるそうな笑顔に見えて魅力がさらに増している気がします。杉村春子も本当にかわいくて見ていて口の片端が上がってしまいました。中でも一番好きなのは結婚に行き遅れた原節子と淡島千景のほほえましいやりとり、テーブルをはさんで「やったなー」「やったわよ」の応酬。よく友人と真似をして遊んでいました。大好きなシーンです。
【
omut
】
さん
[CS・衛星(字幕)]
9点
(2007-06-18 03:13:20)
🔄 処理中...
33.「晩春」とよく似た作品!「晩春」とどっちが好きか?ただそれだけの理由で9点と「晩春」より1点低いのが私の気持ちである。しかし、この作品も良い映画である。小津監督らしい会話による楽しさ、フレーズの楽しさとでも言うべきか?原節子と淡島千景が結婚したばかりの親友をおちょくるシーン、あの喫茶店でのやりとりがとにかく面白くてこの作品も私は大好きな1本!脇を固める俳優陣も相変わらず好演!タイトルにもある「麦」を風景として描く姿も見ていて何だかとても良い気持ちになる。
【
青観
】
さん
[映画館(邦画)]
9点
(2005-09-24 21:52:57)
🔄 処理中...
32.冒頭の食事のシーンのカットの多さに驚く。誰かが卓につく、誰かが卓を立つ、そのたびにカットが割られ、人物が動いてもカメラは追わず、家中を歩き回る人物の先にカメラは先回りしてどしっと待っている。人物が画面から消えようとするとまたすぐに先回り。さらに卓を囲んだ家族を捉えたカメラが今度は真向かいに移って家族を捉える。ゴダールの『勝手にしやがれ』よりも先にこの左右が入れ替わっちゃうカット割りをしている。しかしゴダールと違うのは、ちゃんとカットとカットが繋がっているところ。カットを割るところで必ず人物の動作が入る。立ちあがったり、振り向いたり、お茶を飲んだり。凄い!この食事のシーンだけでも、ずっと見ていたいと思いました。そして怒涛のカット割りの中、けして動かなかったカメラが宴会(舞台?)の客席を映すときに静かに動く。アッと思ったら、今度は誰もいない廊下をス-ッと前に進みながら映すときに、はじめてかもしれない音楽が入る。ひえぇ~となる。ストーリーとは関係ないところでこんなに感動したのは久々です。もちろん内容もいいよ。会話にみられる小津節が冴えてます。
【
R&A
】
さん
[DVD(字幕)]
9点
(2005-06-22 13:19:29)
🔄 処理中...
31.とてもよかったです。杉村春子さんいい感じです。好きなシーンは「ねぇ~ねぇ~」のとことか「ん~ ん~」とかがなんか好き。原節子と三宅邦子のやりとりもいいです。あとケーキ隠すシーンなんておもしろいです。
【
バカ王子
】
さん
9点
(2004-01-11 05:56:16)
🔄 処理中...
30.
ネタバレ
東京物語に続いて2作品目の小津映画鑑賞。少しずつ小津安二郎の良さが分かってきた気がします。彼は日本人が持つ普遍的な感覚を表象しようとしているのではないか。例えば「女がエチケットを悪用してますます図々しくなってきていることは確かだね」「今まで男が図々し過ぎたのよ」みたいなやり取りがあるが、似たような会話は現代でもよくある。恐らくこの映画の随所に散りばめられた(当時生まれていなかった僕ですら感じる)ノスタルジーは、外国人には理解出来ないものだろう。
ミクロで見ると、杉村春子さんが恐ろしいくらい上手かった。淡島千景さんは現代でいうとギャルみたいな顔立ちですね、かわいかった。視点低めのカメラワークも、エネルギー抑え目の映像も、ちょっと好きになってきました。結婚したくなりました。あと時折出てくるご飯の描写で日本食が恋しくなった。展開は遅いので時間はもう少し短くてよいかな(当時と時間のスピード感が違うから仕方ないだろうが)。
【
なす
】
さん
[インターネット(邦画)]
8点
(2019-03-11 14:50:43)
🔄 処理中...
29.
ネタバレ
3度目の鑑賞。5年に一度観ている。
そしてやっと分かった、この映画は喜劇だ。
【
michell
】
さん
[DVD(邦画)]
8点
(2017-09-18 22:47:19)
🔄 処理中...
28.両親の姿に感動した。
【
ホットチョコレート
】
さん
[CS・衛星(邦画)]
8点
(2017-04-23 20:08:01)
🔄 処理中...
27.
ネタバレ
紀子三部作の中では「麥秋」が一番面白いと思った。
「麥秋」は誰も死なないコメディ調で原節子のノーブラ乳首。これが戦前なら偉そうなクソ検閲官どもがカットしろだの上映禁止だのイチャモン付けてくる場合もあっただろうけど、戦後は誰がどうしようが自由。今まで抑圧されてきた時代が、戦後の原節子のノーブラによって終焉を意味してもいると思う。ましてアメリカではまだヘイズ・コードやプレ・コードが幅を利かせていた時代である。
黒澤も「わが青春に悔いなし(1946)」で原節子がビーチク(ry
いやあ良い時代になったなあ(意味不明)。
本作は小津映画でも珍しくラストのクレーン・ショットで田園風景を捉えたシーンが小津らしくなくて凄い好き。
このシーンを含め美味そうに飯を飲み食いする食事シーンの多さ(ケーキが物凄い食べたくなる)、浜辺の開放的なショットや港でショボくれる子供たちの姿、空に天高く飛んでいく風船の様子など見ていて気持ちの良い場面ばかり。
他の紀子三部作で感じた人工的な人物造詣の気持ち悪さもこの作品はそれほど強くない。
そりゃあ、冒頭は子守唄みたいに音楽が響くし会話の不自然さも時折あったが、ギャグをかます場面はその不自然さが逆にプラスになっていたと思う。
なんせ配役でアレとコレが兄妹というのも無理がありすぎてギャグでやっているとしか思えない(原節子と並ぶ笠智衆が黒髪というのも謎の違和感)。
この映画の原節子はすげえ呑気だし、女性陣の掛け合いは思わず噴出してしまう。どんだけ「ねーねーねー」と言うんじゃ。クッソ、こんなしょうもないやり取りで笑ってしまうとは・・・w
他の作品に比べると祖父や孫、家族の仲は凄く良い感じ。「大嫌いだよ」もただのツンデレに聞こえる。からかわれるのをちょっと楽しんでいるようにも見える。
戦後の小津映画で最も女優が色っぽい小津作品の一つじゃないだろうか。
自然なメイクの原節子は元より(他の小津映画にあった気味悪さをこの作品では余り感じなかった)、三宅邦子の豊満な尻や淡島千景の可愛らしさもそそ(ry ゲフンゲフンッ
つうかローアングルのショットに盗撮めいた執念を感じる。変態カメラマンが(褒め言葉)。
【
すかあふえいす
】
さん
[DVD(邦画)]
8点
(2015-01-15 16:54:38)
🔄 処理中...
26.約2年の間隔を隔ててFilm Forumにて再鑑賞。いやはや、ありがたい街だ。
前回鑑賞時は同時期に読んでいた妹尾河童氏の「少年H」や、鶴見俊輔氏による著「戦後日本の大衆文化史」のお陰でハッとするような気付きを与えてもらっていたことが当時の書き残したものを読み返してみて鮮明に蘇ってきた。今回の鑑賞においてはまた別の側面がいろいろみえてきたのであるが、それは多くの部分においてその間に鑑賞した昭和期作品群のフィルターを通してのものであった。
小津作品になれない頃は似たようなタイトル、似たようなキャストに惑わされたまま終わっていた感もあったが、ひと通り再鑑賞してみるとその中でも世に名高い「紀子三部作」の中では自分はやはりこの脚本が気に入っていることがより明確になった。なかでも原節子と杉村春子のシーンが抜群で、この杉村という人も多彩な役どころを演じ分けられる人だけに、彼女の演じる「いい人」にみてる側の心があっさり奪っていかれるのを感じる瞬間があるのである。「東京物語」で香川京子も嫌がる人とはまるで別人なのだ(笑)
また本作においてはあくまで脇役の菅井一郎については木下惠介監督作品「肖像」を通して、東山千栄子に関してはむしろ「東京物語」ではなく黒澤明監督作品の「白痴」を通して、印象が二倍にも三倍にも増幅されていたので全く違った楽しみ方が出来た次第。本作鑑賞直前に楽しんだ「早春」で主演女優姿を拝ませていただいた淡島千景様はいうまでもなく。
そういやこの二年の間に本作に対するリリー・フランキー氏の評論も読んだことを思い出した(笑) 世の中にはいろんな小津評があって良いと思われ。
【
kei
】
さん
[映画館(邦画)]
8点
(2014-04-07 07:17:14)
🔄 処理中...
25.
ネタバレ
小津安二郎監督と原節子のコンビによる「晩春」、「東京物語」と合わせて「紀子三部作」と呼ばれる作品群の2作目。「晩春」と同じく原節子演じる娘・紀子が結婚するまでを描いていて、最初は「晩春」と同じような感じ(冒頭に登場する海は「晩春」のいちばん最後のシーンと重なる。)なのだが、あくまで父と娘の話に絞ったストーリーだった「晩春」と違ってこの映画では大所帯の家族が描かれていて、この家族のドラマとしても一級品。「晩春」同様にとても味わい深さのある映画になっていて素直に名作だと思った。原節子演じるヒロインの人物像は「晩春」と比べるととっつきやすいし、小津監督らしいユーモラスな会話も「晩春」より多く、楽しめる。とくに原節子が友達(井川邦子)の結婚をほかの友達(淡島千景)とからかうシーンは下手に描けば嫌味になって笑えないところを実にうまくユーモラスに描いていてあざとさを感じさせず、これだけで小津監督の喜劇のセンスの良さが分かるし、会話の歯切れの良さも現代の映画では感じることができないものだろう。子供の描き方が実にイキイキとしているのも小津監督らしい。それに黒澤明監督の映画でお馴染みの俳優である高堂国典もコミカルで面白かった。見る前は「晩春」や「東京物語」のイメージからかこの映画でもヒロインの父親役は笠智衆が演じていると思っていたが、実はヒロインの兄役だったのはちょっと意外に感じた。(でもこれで年相応の役というからさらに驚き。)終盤近く、みんな離れ離れに暮らすことになった後のヒロインの父親(菅井一郎)のセリフが耳に残る。家族で写真を撮るシーンも印象的だ。「晩春」では結婚による親子の別離が描かれていたが、この映画で描かれているのは結婚による家族の別離で、核家族が当たり前となった現代を予見したかのような結末になっているのは小津監督の先見の明を感じるし、実際それは原節子が次に出演する小津作品である「東京物語」で切実さをもって描かれることになるのだなあと思わずにはいられない。今見ると多少時代を感じる部分もなくはないが、本作も「晩春」に劣らない名作だと思う。それにしても劇中に出てきた900円(←当時としてはえらく高価。)のケーキがとってもおいしそうだった。
【
イニシャルK
】
さん
[DVD(邦画)]
8点
(2013-11-07 16:36:52)
🔄 処理中...
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前
1
2
3
次
マーク説明
★《新規》★
:2日以内に新規投稿
《新規》
:7日以内に新規投稿
★《更新》★
:2日以内に更新
《更新》
:7日以内に更新
【点数情報】
Review人数
44人
平均点数
7.77点
0
0
0.00%
1
0
0.00%
2
0
0.00%
3
1
2.27%
4
1
2.27%
5
2
4.55%
6
8
18.18%
7
1
2.27%
8
17
38.64%
9
6
13.64%
10
8
18.18%
【その他点数情報】
No
名前
平均
Review数
1
邦題マッチング評価
10.00点
Review2人
2
ストーリー評価
9.25点
Review4人
3
鑑賞後の後味
9.60点
Review5人
4
音楽評価
8.50点
Review4人
5
感泣評価
9.33点
Review3人
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