映画『少女の髪どめ』の口コミ・レビュー

少女の髪どめ

[ショウジョノカミドメ]
BARAN
2001年イラン
平均点:7.12 / 10(Review 26人) (点数分布表示)
ドラマ
新規登録(2003-11-09)【ぐるぐる】さん
タイトル情報更新(2003-11-19)【ドラえもん】さん
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監督マジッド・マジディ
あらすじ
厳しい冬が続くテヘランの建設現場で作業員が骨折してしまい、代わりにその息子ラマートが父の仕事を一時だけ引き受けることになった。ひ弱なラマートはお茶くみしかできないことがすぐ分かるが、すると今度は今までお茶くみの仕事をしていたラティフが仕事を奪われたと思いラマートに逆恨みする。ある日、ラティフはラマートが女だという秘密を偶然知る。すると・・・。
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💬口コミ一覧

26.M・マジディ監督の新作は今までとは趣が違い、貧困に喘ぐアフガン難民の問題に深く切り込んだ作品である。しかしその語り口はあくまでも静謐で詩情溢れるものであり、決して声高に主張したりはしない。いかにもマジディらしい暖かい眼差しを感じさせる作品である。少女へ無償の愛を捧げようとすることに懸命になるラティフ。何かを語るすべも知らぬ少女は、ただ日々生きていく事に懸命であり続ける。彼の一途さに応える気持ちの余裕などあろう筈もない彼女の姿に、ラティフの苦悩もまた深まる一方なのだが、純粋な淡い恋心というよりも、もはやこれは人間愛にまで昇華しているのである。少女との刹那的な出会いと別れ。アフガン難民の象徴が彼女なら、ラティフは監督自身ではないだろうか。「一日も早く平和が訪れますように・・・」 マジディ監督の祈りにも似た切ない願いが心に重く響く秀作。
ドラえもんさん 8点(2003-11-18 00:19:23)
👍 1
25.優しい映画です。イランに入国し不法労働者として働くアフガニスタン難民に光を当てて、その少女と一家を助けるイランの少年の一途な愛の話。何の見返りもなく自分の給料の1年分(だったか・・)をあげてしまう。少女とはこれっきり別れてしまうのになんて純粋な心なんでしょう。これこそ究極の愛情!これも役者は現地の素人を使って撮っているらしいが、プロでは出せないようなひたむきな雰囲気がある。日ごろ知ることのないイランやアフガン難民の現実を垣間見せてくれるだけでも見る価値がある。
キリコさん 8点(2003-11-18 22:39:59)
24.ネタバレ ローカルな某映画祭で見ました。豊かな社会への希望、平和への祈りとしてこの控えめなラブストーリーは作られています。イスラム圏では性的にこれでも普通なのかもしれませんが・・・どうなんでしょう?。別の映画でマジディ監督の質疑応答を見ましたが、さすがにイラン人、アメリカ批判が話に滲み出ており、政治的にはっきりした意見をもってる人だなと思いました。それでいて、この映画のおくゆかしさは凄い。単純な批判よりも百倍はアメリカ人にダメージを与えるでしょう。
しったか偽善者さん 8点(2003-11-30 12:30:13)
23.これを観ながら思い出したのが、新美南吉の「ごんぎつね」。双方の作品に共通するのは、「自己犠牲」と「無償の愛」。そう、愛に国境はない。イランもアフガニスタンも東村山も関係ないのだ!マジッド・マジディ監督、素敵な作品を有難う。僕もこの極東の地で「戦争でなく、愛に支配される世界」を夢見ています。
ぐるぐるさん 9点(2003-12-12 18:19:55)
22.パンフレットには大げさなことが書いてあったけど、実際はとてもさりげなく、ほんわかと温かい毛布のような肌触りの作品だと思う。派手な表現はないけど、少女の美しさに息をのんだり、少年の魅力にハッとしたのは私だけではないんじゃないかな。ストーリーとしては超ハッピーエンドとはいかないけど、ラストのほのかな笑顔が、じわりと幸せ感をくれる。
●えすかるご●さん 7点(2004-01-29 00:55:28)
21.イランやアフガンなどの社会背景を知っていると良さが分かる作品だと思う。恋愛って、国を問わないなと実感できる作品でした。
neozeonさん 7点(2004-02-26 21:28:12)
20.映像がとってもきれいだった。最近の邦画は、役者さんのアップばかりがやたらと多い作品が目立つ。それが悪いとは言わないが、役の心情を表情や動きでしか表さないのは、監督のウデの乏しさとしか思えない。主人公が悲しいとき、悲しい表情の顔を見せるのではなく、それを象徴する何かを見せるのが映画だと思う。そういう意味でこの監督は、間違いなく映画監督だ。ここには映画を観たという充実感がある。
もちもちばさん 8点(2004-04-21 22:47:28)
👍 1
19.イラン映画をちょっと見くびってたようです。暖かい空気とアメリカを皮肉った感じが好き。
モチキチさん 9点(2004-05-16 04:31:14)
18.「世界中が愛によって支配される日を願って…」という監督のメッセージがふんだんに溢れていて、見終わった後、切ないけどとても暖かい気持ちになった。もっと多くの人がこの映画と出会えることを願って。
c r a z yガール★さん 9点(2004-05-30 23:07:06)
17.ネタバレ 少年が少女と分かった瞬間から、手のひらを返したように行動を変える主人公にゃ好感を持てなかったが…稼ぎを全て託す。ここまでできる一直線な気持ちは凄いの一言。
文化の違いを理解できなかった自分自身のせいか、
僕はこの映画として楽しむことはもう一つできなかった、けど学ぶべき事はたくさんあった。
ふくちゃんさん 6点(2004-06-12 17:06:28)
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16.新卒で就職して8年間イラン向けの輸出部門で働いた。イラン人たちは何事につけマイペースでペルシャ商人らしい巧みな交渉術を持っており随分振り回されたけど、概ね人なつっこくて、誇り高く、日本人に対して大いなる共感と尊敬の念を持っていた(そして当時かの地で放映されていた「おしん」にはまっていた)。私は彼らと彼らの文化を尊敬していた。この映画はそんなイラン人気質が滲み出た誠実な良い映画だと思う。「アフガン人」とひとくくりにしてしまえば遠い存在かもしれないが、目の前の小さな少女が困っているのを見たら助けたいと思うのが人として当然だろう?想像してみてくれ。と言われている気がした。ただ、こう言う逃げ場が全然ない映画は未熟な私には見ていて苦しい。個人的に無償の愛ってやつはどうも苦手だ。なので6点にさせてください。すみません。
黒猫クロマティさん 6点(2004-07-01 11:28:23)
15.戦争の犠牲になった人々を静かに丁寧に描く事によって、直接反戦を訴えるよりも強いメッセージが感じとれました。
rexrexさん 8点(2004-07-12 13:59:44)
14.クルド人の現実を描いてるから、迫害されるパレスチナ人を描いてるから、イラン国内のアフガン難民を描いてるから、それらが即良い映画だとは全っ然限らない。私には本作の青年の行為が無償の愛とは思えなかったし、むしろ庇護者を気取った馬鹿なストーカーにさえ思えた。そもそも彼が何故、アフガン少年が少女だと判った途端に態度を豹変させたのかが解らない。本作にはそのきっかけと共に、青年の内的変化が決定的に欠けている。そんな青年の視点を通した物語なので、監督が伝えたかった筈のアフガン難民の現実が、私には全く伝わってきませんでした、4点献上。
sayzinさん 4点(2004-10-22 00:06:28)
👍 1
13.これほど寡黙な映画もはじめてでした。
ジマイマさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-02-10 00:51:00)
12.作品の感想は概ねsayzinさんに同じ。どうにも監督が伝えたかったはずの愛だの平和だのが心に響いて来ず。もう少し主張を解りやすく映像に反映させてもらえると、見ている側ももっと共感できると思います。
woodさん 4点(2005-03-04 10:39:59)
11.ネタバレ ちなみに主人公の名前である"バラン"とはペルシャ語で"雨"のことだそうですね。雨のシーンは最後の最後。アフガニスタンへ戻る事になったバランが、ヒロインの女の子が乗ったトラックが去るのを見届けた後に降ってきて映画は終わります。

「運動靴と赤い金魚」は、妹の靴を間違って持ち去られてしまったお兄ちゃんが、運動会の景品の靴を勝ち取るために頑張る話ですが、この「少女の髪どめ」は見つめるだけの無償の愛のお話です。なんせ彼女の身辺がお金が無くて苦しんでいる事を知った彼は、自分のIDを売り、お金に換えてそれを、自分からというのではなく、勤務先の社長からだと言って渡すのです!これをストーカーというのは違うでしょう。彼女がミスをした時には庇い、アフガニスタンの人間を許可無くして雇ってはいけない会社に検問が来たときには自分が庇って彼女を逃がします。これだけ一方的にひたすら「捧げる愛」の形があってもいいのではないかな?と思いました。

ヒロインの女の子は一言も喋りません!そしてラスト。彼女が落としてしまった持ち物を一緒に拾うバランを見つめて微かに微笑む。それだけが彼女が表現した彼への気持として映像に残ります。切ないけどこんな時代ですし、こういった映画もアリですね!「ラブストーリーの1つの形」として観ると結構楽しめるかと思います!!

しっかしこの監督の映画は秀作が多いですねー。素晴らしいです。
まさかずきゅーぶりっくさん [DVD(字幕)] 6点(2005-10-12 12:14:55)
10.ネタバレ こういうのを無償の愛って言うんでしょうね。最初は鳩に小石を投げ付けていた主人公が、純真な少女との出会いからやがては純粋な心へと入れ替わっていく。それだけに最後まで主人公に対してお礼一言言わない少女の仕打ちがちょっと酷いようにも思えるけど、本編終了後には"バラン"という名前の意味を知ることが出来て良かったです。この手の映画では本家「シベールの日曜日」よりも嫌らしさが無くて好きかもしれません。
かんたーたさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-29 20:47:58)
9.仕事を奪った相手に逆ギレして、ひどい仕打ちを繰り返してきた男が、その相手が可愛い女の子と分かった途端に態度が豹変します。 最初は男のそういう態度を眉唾に思って眺めていました。 しかしその女の子に対する恐ろしいまでに不器用な、男の接し方を見ていると、思わず「おまえ、いい奴だったのか!」と微笑んでしまいます。これは紛れもなく初恋でしょう(苦笑) 「初恋のきた道」の男バージョンだと思いました。 男は夢中を通り越して、もう狂っています。男の壊れっぷりが実に見事でした。 最初に抱いていた男に対する不信感は吹き飛び、その行動に苦笑いの連続です、しかしさわやかな苦笑いという感じです。 基本的に映画とは、監督が自分の作る作品に「戦争と平和」など、何らかのメッセージを残したからといって、必ずしもそういう見方をしなくてはいけないとは限りません。 映画は公開されれば、すでに監督の手を離れ、1人1人の観客にすべての答えを委ねられるわけです。 映画とは学校の試験のように答えがあるわけではありません。 この映画は、1人の男の恋の物語。これが私の答えです。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-02 22:22:54)
👍 1
8.ネタバレ 青年は愛する少女を救うため自分のIDを売ってしまう。最近「ジョゼと虎と魚たち」という映画を観たが、あの映画の青年とこの映画の青年は対照的。ジョゼの青年には好感をもてなかったが、二度と会えないであろう女性に最後まで一途に献身しようとするこの映画の青年には好感をもてた。
こまごまさん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-07 10:40:51)
7.初恋がどうのこうのと言うよりも、この時代の厳しさや、国特有の貧しさについて深く考えさせられた。余計なものなどいっさいない、どのシーンがかけてもこれほどの作品にはなりえない。そういう映画。
トナカイさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-05-28 17:19:36)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 26人
平均点数 7.12点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4311.54%
500.00%
6519.23%
7519.23%
8934.62%
9415.38%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review2人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 8.00点 Review1人

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