映画『炎上』の口コミ・レビュー(2ページ目)

炎上

[エンジョウ]
1958年上映時間:99分
平均点:6.88 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(1958-08-19)
ドラマモノクロ映画犯罪もの青春もの実話もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2025-03-19)【Olias】さん
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監督市川崑
助監督田中徳三
キャスト市川雷蔵(男優)溝口吾市
中村鴈治郎(二代目)(男優)田山道詮老師
仲代達矢(男優)戸苅
舟木洋一(男優)鶴川
新珠三千代(女優)お花の師匠
中村玉緒(女優)五番町の女
浦路洋子(女優)洋館の女
北林谷栄(女優)溝口あき
浜村純(男優)溝口承道
信欣三(男優)副司
水原浩一(男優)検事
小林加奈枝(女優)宿の内儀
小柳圭子(女優)街の女
香川良介(男優)桑井禅海
上田寛(男優)背広の男
志摩靖彦(男優)刑事部長
伊達三郎(男優)護送する刑事A
寺島雄作(男優)護送する刑事B
原作三島由紀夫「金閣寺」
脚本和田夏十
長谷部慶治
音楽黛敏郎
撮影宮川一夫
製作永田雅一
企画藤井浩明
配給大映
美術西岡善信
加藤茂(美術助手)
編集西田重雄
録音大角正夫
照明岡本健一[照明]
美間博(照明助手)
あらすじ
僻地の寺の跡継ぎに生まれた溝口吾市は父の縁故で国宝建造物を擁する驟閣寺の小僧となって仏教大学に進学するが、病死した父を裏切った母との確執に悩み、世知に長けた住職や純真な同輩の鶴川と生来の吃りで醜い自分を比較するうちに国宝の驟閣寺御堂に永遠の美を見出す。誰もが戦後の無気力の中で生きる道を模索する中、吾市は虚無的で毒舌家の同級生戸苅に感化され、学業を放棄して学費を女遊びに使い込み家出を試みるなど放蕩にのめりこむが、その過程である確信に到達する。「驟閣寺御堂を破壊しなければならない。」
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💬口コミ一覧

5.ネタバレ 初見、原作未読。国の宝を焼失させるまでに至った青年の心模様が描かれています。溝口の劣等感と清くあって欲しいと願うものの濁った姿への思いを代弁している戸苅を演ずる仲代達也が圧巻。爽やかな部分が皆無の市川雷蔵は観るのが辛い重苦しさで救いの無い結末に胃が痛くなりました。多様な人物を演じ分ける役者魂で会社の猛反対をはねのけた市川雷蔵の早逝は、後年の仲代達也のような重厚さが観られたに違いないと思うと実に残念です。
The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 7点(2018-04-12 13:51:39)
4.ネタバレ 世評よりも個人的には、低い評価。理由は好みでないから。いつものように鴈治郎はベスト。雷蔵と仲代を交換しても、良いキャストと思う。見てみたい。
にけさん [映画館(邦画)] 6点(2019-01-05 21:09:00)
3.ネタバレ 小説を読んでから、映画を見たので、小説のダイジェストのようで。病の気質で思い込みがとりついて、金閣を焼いた。ラストでストーリーとして収まりよく自殺をさせた。ムシロに被された彼は放火犯という罪人のようだった(それには違いないんだけれども)。小説で繰り広げられる世界は虚構であり、金閣が焼けたことは、事実であって、映画も虚構。実際の彼は心と体の病で若くして死んだ。謝罪の日々を送ったそうだが、そういうラストはだめだったのか。
kirariさん [DVD(邦画)] 6点(2021-08-10 20:24:29)
2.ネタバレ 前半、まともな人がほとんど存在しない(鶴川君くらい?)折り重なりがもたらす迫力はかなりのもの。もっともらしいやりとりの一つ一つに、不協和音的な居心地の悪さがにじみ出ている。そしてそれが仲代達矢の登場によって、さらに高次元に引き揚げられる。それでさらに期待させるわけですが、そこからが何か失速気味でした。主人公は前半と(もっといえば入門時と)あまり違いがなくて、あのような行為に出る狂気がどこに宿っていったのかが分からない。また、不気味な脇キャラの行く末も、さほどのインパクトがありませんでした。あと、それとは別に、美術と映像関係は美しく、そこだけでも鑑賞できました。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2025-04-22 01:28:52)
1.ネタバレ 今どきこのタイトルだと、他のコトを連想しかねない・・・面倒な時代になったもんです。実際、このページの上部を見ると「炎上の口コミ・評価まとめ」とか書いてるしなあ。
もちろん、そういう内容の映画ではなくって、三島由紀夫の「金閣寺」を元にした作品です。
原作を読んだのは中学か高校の頃で、あの頃はどういう訳か、純文学と呼ばれるもの以外は読んじゃダメだとかいう妙な思い込みがあり、要は必至で背伸びをしていたのですが、今振り返ると、あれはあれで悪い経験ではなかった、と思いつつ、いろいろと未消化のままになっちゃってるなあ、とも。
当時、途中までは主人公に肩入れして読んでいたものの、放火のくだりになって、急に飛躍したというか、ついていけなくなった記憶があります。私小説でも読むような読み方をしちゃってたんでしょうなあ。本は実家に置いたままになってて手元に無いのだけど、もし今の自分が読んだら、この小説について、そして自分自身の変化について、どう感じるんだろうか。
さて、その小説の、映画化。タイトルも舞台となる寺院の名前も変えられていて、さらに監督が市川崑なのである程度表面的な「金閣寺」になるのはやむを得ない(笑)のですが、小説の観念的な部分を無理に映像に置き換えようとはせず(映像のお遊び的なところは、別の意味で「観念的」だけど)、若手スターの雷蔵に敢えて地味な主人公の鬱屈を演じさせる、という、ある意味平凡な路線に落ち着かせたのは、これは正解だったのではないでしょうか。
今の感覚からすると、別に若手スターが意外な役作りをしたとて、それがどうしたの、ってなもんですが、まだまだ映画スターとの距離感が遠い時代ですしね。それに、歌舞伎時代の雷蔵の不遇から、彼の夭折までに思いを馳せると、この主人公像にも痛切なものを感じてしまう・・・というのは完全に後付けですが、でもやっぱり、この作品に対する雷蔵の意気込みには並々ならぬものがあったんだろう、と感じさせられます。
作品自体、この主人公に寄り添う形で描かれ、彼が憧れる「驟閣寺」との対比は、あまり強くは感じさせません。かなり薄れた原作の記憶の中で、妙に印象に残っているのが、主人公が金閣の模型を見る場面なのですが、これも映画には出てこない。言っちゃなんだけど、モノクロ映像だと正直、古びた寺院、でしかなく、それこそ、この寺院のモデルがキラキラの金閣なのかワビサビの銀閣なのかもよくわからん。。。ということで、主人公がなぜこの寺院にここまで惹かれるのか、映像的にはあまりピンと来ないのですが、彼の抱える屈託が前面に押し出されることで、間接的にアンビバレントな想いが描かれます。
モノクロ映像の強さが間違いなく発揮されるのは、クライマックスの炎上シーンでしょう。この力強さ。圧倒的です。終わり行くことの残酷さと、最後に輝く一瞬の美とが、ここには表れています。
やっぱり、雷蔵の人生と、どこか重なってしまう。

音楽は、後に「金閣寺」でオペラも書いている、黛敏郎。こちらは映画音楽とは言え、前衛手法に高い関心を持っていた時期であることも感じさせる部分があり、プリペアドピアノらしき響きも聞こえてきます。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2025-04-27 08:29:00)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 6.88点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5312.00%
6728.00%
7936.00%
8312.00%
928.00%
1014.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review1人
2 ストーリー評価 6.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 6.25点 Review4人
4 音楽評価 6.33点 Review3人
5 感泣評価 5.33点 Review3人

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