映画『ホテル・ニューハンプシャー』の口コミ・レビュー

ホテル・ニューハンプシャー

[ホテルニューハンプシャー]
The Hotel New Hampshire
1984年カナダ上映時間:109分
平均点:6.40 / 10(Review 50人) (点数分布表示)
ドラマコメディ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-07-09)【ESPERANZA】さん
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監督トニー・リチャードソン
助監督ロバート・K・ランバート
キャストジョディ・フォスター(女優)フラニー
ロブ・ロウ(男優)ジョン
ポール・マクレーン(男優)フランク
ボー・ブリッジス(男優)
リサ・ベインズ(女優)
ジェニファー・ダンダス(女優)リリー
セス・グリーン(男優)エッグ
ナスターシャ・キンスキー(女優)スージー・ザ・ベア
ジョエリー・リチャードソン(女優)ウェイトレス
マシュー・モディーン(男優)ダブ/エルンスト
ウォーレス・ショーン(男優)フロイト
アマンダ・プラマー(女優)ミス流産
ウィルフォード・ブリムリー(男優)アイオワ・ボブ
原作ジョン・アーヴィング〔原作〕
脚本トニー・リチャードソン
撮影デヴィッド・ワトキン
製作ニール・ハートリー
制作ウッドフォール・フィルム
美術ジョスリン・ハーバート(プロダクション・デザイン)
衣装ジョスリン・ハーバート
編集ロバート・K・ランバート
録音グレッグ・ランデイカー
スティーヴ・マスロウ
ビル・ヴァーニー
字幕翻訳進藤光太
その他レイモンド・レパード(指揮)
ロンドン・フィルハーモニック・オーケストラ(演奏)
あらすじ
ベリー一家の経営する「ホテル・ニューハンプシャー」を舞台に、一家の不思議な体験を描く物語。父のウィンは家族全員が一緒にいられることを理由に家族全員でのホテル経営に乗り出した。そこで成長していく元気者の長女フラニー(ジョディ・フォスター)や、姉を熱愛する次男のジョン(ロブ・ロウ)たち。ほか子供たち。。
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50.「ホテルニューハンプシャー」とは喪失の物語である。家族、或いは父親が真っ当な存在としてのあり方を模索しながらも、結局はそれが永遠に失われてしまったことが語られているのだ。熊とは正にその真っ当さの象徴だったのではないか。この物語の中で、本物の熊が冒頭で殺されてしまうのは、家族としての真っ当さの死を象徴しているのだろう。そして、擬似の熊はその喪失の代替的な役割を担っており、彼らが常に失われたものへの快復を切実に求めていることの証しなのである。父親はその失われたものを快復しようとホテルニューハンプシャーの経営を始めるが、家族はそれぞれに不具を抱えており、さらに新たな喪失にも見舞われてしまう。彼らは、それでも家族としての或いは生きていくことの真っ当さを求めることを諦めず、喪失感の中で彷徨<その象徴がウィーンであろう>し続けるが、結局のところ、彼らは何処に辿りついたのだろうか。もちろん何処にも辿りつかない。村上春樹の小説「回転木馬のデッドヒート」の有名なプロローグは、その現代的な喪失感を的確に表現している。「我々が意志と称するある種の内在的な力の圧倒的に多くの部分は、その発生と同時に失われてしまっているのに、我々はそれを認めることができず、その空白が我々の人生の様々な位相に奇妙で不自然な歪みをもたらすのだ。」 この映画<或いは小説>は、僕らにこう考えることを教えてくれる。それは一種の方法論として。それでも、僕らは意志し、生きていく。それしかないのだと。
onomichiさん 10点(2004-02-28 23:35:06)
49.クマのナスターシャキンスキーに恋いをしました。お母さんと子供が死ぬシーンはかなり適当で笑ったけど後半の「開いた窓には気をつけろ」と「人生はおとぎばなし」は何かあることに思い出します。凄い影響受けました。
まるさん 10点(2003-04-15 14:23:17)
48.ストーリーは破茶滅茶で、登場人物もブッ飛んでる。でも何故か憎めない。それどころか、いとおしくなる。
昔観て いい印象を持っていたけど、改めて観て やっぱりいいなあと再び楽しめた。
くろゆりさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-06-09 10:37:33)
47.おとぎ話には、常に善と悪、光と影、愛と憎しみの二つのバランスがある。例えばヘンゼルとグレーテル。主人公であり”善”であるヘンゼルとグレーテルは、たどり着いたお菓子の家で”悪”である魔女に出会い、さらわれて閉じ込められ、食べられてしまう危機に陥る。しかし、二人はお互いの知恵を振り絞り、見事に危機を脱出し魔女を倒し、最後は幸福な結末へとたどり着いた。もし”善”が無ければ、物語を読んでいく人々に希望を与える事は出来ない。そして”悪”が無ければ結末にたどり着くまでが非常に空虚なものとなってしまう。”善”と”悪”、どちらが欠けても物語は成り立たない。”善”があるから”悪”があり、”悪”があるから”善”がある。両方が常にバランスを保ち、両立しているからこそ、人々はおとぎ話に夢を感じることが出来るし、その結末に幸福を感じることが出来るのだ。・・・・・そう、だから人生は”おとぎ話”。人生だって、きっと”善”と”悪”の二つがあるからこそ、時に生きることの素晴らしさを感じることが出来る。人生の中に満ちている”悪”の部分を味わうとき、確かに辛くて辛くて仕方が無いだろう。きっと誰かはその辛さに耐え切れず”開いた窓”から人生を終えて自由を得たいと思うかもしれない(しかしそれは本当の自由では無いのかもしれないが)しかし、同じく人生の中に満ちている”善”のパワーは、そんな”悪”の持つパワーなど吹き飛ばしてしまう。”善”の持つ幸福なパワーは”悪”の持つ悪質なパワーには決して負けはしない。だからこそ人生は幸福なのだ。そう、まるで自分たちを危機に陥れた魔女を倒した、ヘンゼルとグレーテルのように。・・・・・俺は、生まれながらのネガティブ思考なので”開いた窓”から”自由を得よう”と考えたことが何度もある。俺の人生は、きっと開いた窓がいくつもあるのだろう。でも、きっと俺の人生の中にも生きていて良かった、と心の底から思える瞬間があるさ。イエス!俺は生きるよ。今は楽しくなくても”人生はおとぎ話”という事を身を持って実感出来るその時を、待っていたっていいじゃないか。I keep passing my open windows,because life is fairy tale!!
ポール婆宝勉(わいけー)さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-14 23:38:19)
46.不思議な作品ですね。私は好きですコレ。奈落の底へ突き落とされそうな重大な事件、事故が次々と家族を襲う。けれど日常のことのように淡々とあっさりと描かれ、残された家族は拍子抜けするほど、悲壮感なくそれらを受け入れていく。この家族は父親の影響がとても大きいように感じた。何が起ころうと次の夢に向かって生きていこうとするおとうさんがいい。家族ってやっぱりいいなあ、大切だなあという気持ちになるのよ。生と死がいつも一緒に存在しているこの世が遊園地を思わせるようなラストシーンね。爽やかに観終わりました。
envyさん 9点(2004-09-19 20:54:15)
45.窓には、存在学的に互換性がある。窓は家の中に光を招き、同時に家から人を去らせる。これは現代神話だと思った。最初に父親は窓を開けた。窓からは時には祝福された光が差し込んだ。だけれど強い光は、それを浴びた者の後ろに強い影を作った。そして気付くと、入って来た以上に、何かが出て行っていた。失っていた。赤字と磨耗は止まらなかった。惨禍の中を行進する家族。馬鹿げた位に悲惨。待ち受ける未来にも保証も確証もない。なのに馬鹿げた位に悲壮感がない。続く行進。それはどこか、崇高ささえ感じさせた。この家族は、何かを飛び越えた所にいるのだと思った。それは達観かも知れないし、諦観かも知れない。きっと、私の知らない何かなのだと思う。哀しい形で絶対的に結束したその姿は神話的だった。神話は往々にして、自らに滑稽な悲劇を課すから。開いた窓がないと、人は生きて行けない。でも同時に、それは時に人を生かさない。この世界に生きることは、開いた窓の羅列する廊下を歩くことだ。窓には、存在学的に互換性がある。そのバランスの中を、人は生きて行かなければならない。
ひのとさん 9点(2004-09-18 00:20:03)
👍 1
44.ネタバレ ウィーンとクマとレイプ、ジョン・アービングの3大テーマがここでも炸裂。彼の作品の中では常に、人生では喜びも悲しみも表裏一体、どちらも予想もしないタイミングで人々の前に訪れて、どっちも避けて通ることはできないんだよ、ということを冷徹なまでにはっきりと、次々に具体例を挙げて行く。一家と苦楽を共にして来た愛犬ソローの死は悲しみに包まれながらも家族の中で永遠に語り継がれる爆笑モノのエピソードを残し、新天地ウィーンを目指す家族の、重要なメンバーが飛行機事故によってあっさり命を落とす。たとえば母の死という、普通だったら物語のクライマックスに置かれてもいいようなエピソードまで、アービング作品では「日が昇った、沈んだ」といったレベルで語られる。そしてそれらの不幸な事件を列挙しながらなお、夢多き父親は次なる夢に向かうのである。それぞれが不完全さを抱えながら一個の家族として結束し、大きな力を発揮して行く。語り尽くされた理想論ではあるが、この映画が作られた当時、人々にとって最も見逃されていたもの、「社会」を構成する最小単位としての「家族」の一つのあり方を、人々はこの作品を通して再確認した。そして残念ながら、世の中でこの映画が必要とされない日はない。
anemoneさん 9点(2003-11-30 13:28:54)
43.観てよかった。長い間、ふつうの青春ものかなと思い、観ていなかったが、よい意味でそれを裏切ってくれた。ジョディフォスターの女性人気の秘密がこの作品を観るとわかる。そんな気がする。N.キンスキーもいい。くらくらするぐらいいい。粗っぽい、安っぽい、いいかげん、でもだからいい。人生の肌合いとパワーを感じてほしい。
テーブルランプさん 9点(2003-11-25 01:10:56)
42.ネタバレ 好き。ただどうしても悲しくて納得できないことがありました。人生はおとぎ話よ、と言っていたリリーが何故死ななければならないんだろうと。おとぎ話だと思っていたからこそ耐えられなかったというのはわかりすぎるほどわかるんだが、それでも死ぬなよ、と言ってやりたかった。大人になっても同じ事を言っていて欲しかったよ。
らいぜんさん 8点(2004-11-27 04:25:20)
41.私の人生に重大な影響を及ぼした映画。この作品で楽天家になり(努力中)、この作品でクマ好きになりました。内容は観る人の数だけ感想のある映画だと思うので書きません。乾いて淡い美しい色彩の映画でした。
PLANETさん 8点(2004-06-14 09:55:23)
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40.「私ってなんて不幸なんだろう。」という気分の方には薦めたい作品です。なぜなら作中の家族の方が多分もっと悲惨だからです。それにも関わらず暗い映画ではないのが不思議。とてもポジティブです。ジョン・アービング原作の映画として『ガープの世界』、『サイダー・ハウス・ルール』等がありますが、本作品は原作に忠実のような気がします(『サイモン・バーチ』の原作は残念ながら未読です)。まあジョン・アービングの小説を2時間前後の映画にする事自体に無理があるように思えますが・・・。ですので本作品はストーリーを無理矢理圧縮させた様に思え、場面転換が目まぐるしく解りづらいです。ただ、原作でも重要となっている『生き続ける為に必要な事』の2つの挿話は盛り込んであります。また、原作にはない最後のセリフが良い!
中岩無洋さん 8点(2003-11-26 18:57:35)
39.「through the open window」何があっても、生きていかなきゃ・・・ともいえる・・・ナタキン意外なキャラでよかった。
nazcaさん 8点(2003-04-28 14:58:48)
38.現実なんてホントこの映画よりひどいモノ。だけど映画の良さでラストシーンは主人公ファミリー友達みんなの夢が幸せいっぱいに描かれて終わります。お話しの本質は、理想と現実だと思うけど、タイトルは劇中、夢の象徴となる「ホテル~」。この映画けっこう好きです。ERのロマノ先生が居てはるやないの!
丸子さん 8点(2003-04-16 08:08:15)
37.家族愛をテーマにした作品。最初は難い映画かと思ったが、見て行く内にそれが間違いであることに気付く。実はこの映画、映像こそは大人しめであるが決して文芸作品ではない。その本筋にあるのは弟と姉との近親相姦に象徴される愛憎劇である。出演者も華やかで見て損はないが、最後まで見てしまうとあまりに救いようのない展開にスッキリしない作品でもあった。
イマジンさん 8点(2001-02-26 12:39:48)
36.ジョン・アーヴィングの小説は読んだことが無いけど、彼の原作の映画はこれまでに多分3本見ています。
本作と、「ガープの世界」と「サイダーハウス・ルール」。
作品ごとに異なりますが、複雑な出生や生い立ち、青春時代と性と、家族や育ての親などが絡み合うドラマとなります。
僕が知っているアーヴィングのこの3本の世界観にはそれぞれ、好きになれない要素も含まれているけど、
人生、いいことばかりじゃない。それでも人間は生きていかなければならない。
重くならずに、いいことも悪いことも受け止めて登場人物が生きていく日々を淡々と綴っていく。
こういうことがアーヴィング原作の映画の良さなんじゃないかなと思っています。
それにしても、子役時代からこの頃までのジョディ・フォスターの存在感は尋常じゃないですね。
本作の少し前のレーガン大統領狙撃事件で思わぬ形でジョディの名前が出てきてしまい、
本作の前の数年間は休養を余儀なくされたようですが、今にして思うと本当に惜しい数年間でしたね。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-08 17:16:22)
35.ジョン・アーヴィング好きなので原作作品はみんな評価迷います。人生において重要なことが詰まっています。私も子供を持ったら「開いた窓はスルーしろ」と教えたい。
ETNAさん [地上波(吹替)] 7点(2008-03-05 13:19:11)
34.自殺も含め家族はどんどん死んじゃうわ、レイプされるわ、あっけらかんと(←デモナカッタカナ?)近親相姦しちゃうわ、いろんな不幸な出来事がこのホテル経営一族を襲うわけです。けれど別段深刻劇に陥る訳でもなくむしろ淡々とした語り口でこの風変わりな家族の長い年月譜が綴られていきます。ずいぶん昔に一度観たきりにもかかわらず、未だにヘンテコリンな映画を観たなあって印象があるので、当時の自分としてはかなり楽しめたんだと思います。コマ送りみたく突如ガチャガチャとマンガチックになるシーンとか。ジョディ、この頃はストレス太りだったのか、パンパンで張ちきれそうな体躯でしたね。
放浪紳士チャーリーさん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-18 11:10:01)
33.観ていて辛くなるシーンもありますが、心に残る作品です。
たまさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-10-24 22:49:05)
32.変な人、変な時、変な場面が地味に積み重ねられる幕の内弁当。最初に見たときは、何でここでもっと盛り上げないんだろうと思う箇所がいくつもあったが、今見てみると、逆にそこがいい。
Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-03 01:40:45)
31.ネタバレ 様々な要素を含んだ一家の放浪のストーリーと言ってもいいのではないでしょうか。「開いた窓は通り過ぎろ」という言葉が出てきますが、それはつまり人生を深刻に捉えすぎてはいけない、という意味でしょう。その証拠に登場人物たちには悲劇的な出来事が立て続けに起こりますが、彼らは悲しみで立ち止まるような事は決してしません。常に住むホテルを変え、必死に自分たちの目的地を探しているのです。しかし、リリーが「ここに住みたい」というように旅を終え、永遠の安らぎを得たいとも思っています。一家の教訓に従い、生きていた彼らですが、それを守れなかったのはリリーでしょう。彼女はなかなか兄弟の輪に加われませんでしたが、ホテルの住人たちの教えを通してなんとか大人になろうとします。映画の進行に連れて、彼女が徐々に存在感を発揮していく描写がうまいですね。ベストセラー作家として「窓の光」を得るも、彼女には悲劇的な「影」の部分に出くわします。彼女は家族と違って悲劇を深刻に受け止めすぎてしまい、子どもの体のまま姿を消したのでしょう。ラストの登場人物たちの行動を見ると成長物語という見方も出来ると思います。愛を模索していたフラニーは結婚し、スージーはコンプレックスを乗り越え、ジョンと結ばれる事でそれぞれ幸福を得て、彼らの旅は終わりを告げました。ストーリー展開はドラマにありがちで前半部がパッとしませんでしたし、早まわし演出もあまりいいとは思いませんでしたが、どことなく寂しい感じの風景が主人公たちの孤独な雰囲気をうまく表していました。なぜ、ブスなスーザンの役をナスターシャ・キンスキーが演じる事になったのかは疑問ですが、ラスト部分のまとめ方は非常によかったです。
マイカルシネマさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-11-09 18:56:31)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 50人
平均点数 6.40点
000.00%
100.00%
200.00%
324.00%
4816.00%
5816.00%
6612.00%
71224.00%
8612.00%
9612.00%
1024.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 5.00点 Review1人

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