2.豊田四郎監督の第一話が圧倒的に良かった。
こういう純愛モノには弱い。
久我美子が若くてびっくり。
池部良も、相変わらず前髪が垂れていて良い。
二人のロマンスは、純情の極みで、観ていて清清しい気分になれる。
終り方も素晴らしく良い。
木暮実千代が魅力を発揮している成瀬巳喜男監督の第二話も、なかなかの出来栄え。
しかしながら、喜劇風な第三話やミステリーじかけの第四話は、「恋の物語」と銘打った本作からすると期待はずれ。
全体としては全くまとまりがないが、第一話が良かったので満足はできた。
改めて、豊田四郎監督の力量を感じたオムニバス作品であった。
そして、成瀬巳喜男監督の安定した底力を再確認できたのも、一つの収穫であった。