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亜酒藍さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 271
性別 男性
年齢 82歳
自己紹介 定年後、以前にまして映画を観るようになりました。シニア料金制度万歳です。やや人とは異なったと自覚する死生感を持っているので、少々変わったコメントをアップするかも知れません。
宜しくお願いいたします。

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1.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
これは「宇宙空間でロケした映画だ!」と思わせるような驚異の映像でした。英語版で見たので、結構きわどいジョークなどもありましたが、コワルスキーの最後の潔さには、本当の男らしさを感じました。ライアンが娘も失い、宇宙空間に放り出され絶望的になった時に、 低酸素状態でみたコワルスキーの幻覚助言から、また生存を目指して奮闘する姿は、母親(女性)の強さを感じさせたのと同時に、小生をも奮い立たせました。最後に一歩一歩ずつ歩き始めた姿に滂沱の涙が溢れ出てしまいました。
[映画館(字幕)] 10点(2013-12-14 12:24:52)(良:2票)
2.  L.A. ギャング ストーリー 《ネタバレ》 
久々の骨太のギャング映画で、十分にその迫力を堪能しました。LAのギャングを 主とした映画は「LAコンフィデンシャル」「狼たちの街」などがあり、どれもお気に入り でしたが、本作もそれらを越えた1本になりそうです。「狼たちの街」で途轍 もない暴力刑事を演じたニック・ノルティが、パーカー市警本部長を演じたのも 意識的な配役であったのだろうと感じました。山場が途切れなく続く映画で、 本当に息つく間もないほどでした。▼まったく違った眼で見てみると、 オマラと妻・コニー、及びウーターズ巡査部長とグレイスの2組の男女の ラブストーリー(?)ともとれる映画でした。最後の2組のハッピーエンドは、暴力尽くめ の本作での救いとなりました。でも、一番のお気に入りは、ウーターズの 幼馴染で、最後には友人の恋人を守って死んでいったジャックでした。 彼の殺され方がかなり惨く描かれていたのは、グレイスに証言させる勇気を 与える為であったという伏線があったものと考えました。コーエンが収監されてから、「牢獄内でジャックの友人たちにパイプ(?)を掘られた」というナレーション が入ったのも納得でした。
[映画館(字幕)] 10点(2013-05-03 13:57:02)
3.  バンド・オブ・ブラザース<TVM> 《ネタバレ》 
確かに皆様方が絶賛するような、今までに観た事もないような、戦場の臨場感に溢れた 映画でした。人が人を殺すという虚しさをも感じさせ、かつ自分が今この状況で何を すべきかと言う事を常に感じつつ生きなければならないと言う事を教わった気がしました。まあ、あまり気に食わない数巻もありましたが、それらを超えた感動を一杯貰いました。米軍は何故、帝軍(日本帝国軍)に見られた様な、イライラ感がなったのかは未だに分かりません。でもビン・ラディン暗殺に成功した後に湧き上がった恐怖感は、この映画を観て少し感じました。一番の好みは「衛生兵」でした。
[DVD(字幕)] 10点(2011-05-04 01:55:47)
4.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
これぞ「ターミネイター」の続編でした。あの時は、マイケル・ビーンも凛々しく、リンダ・ハミルトンも可愛く、シュワちやんも恐ろしく、皆昔は素敵でした。所詮、人間と機械との戦いの中に、余計な情けは必要がありません。でも、その中間のアンドロイドが出てくるとは予想もしませんでした。抗癌剤の副作用丸出しの性格の悪そうな女が出てきたら、その女の甘い言葉に騙されて、自分の身体を売ってしまった男が最後に目覚めて、捧げて死んでゆくという美学に泣きました。
[映画館(字幕)] 10点(2009-06-07 03:07:18)(笑:1票)
5.  グラディエーター 《ネタバレ》 
この映画評論に投稿100編目という事で、多分20数回目にあたる 鑑賞をしました。冒頭のゲルマニア戦線の凄さは最近の映画に まったく遜色ありません。その後の、家族の焼け爛れた屍体に触れ、 号泣するところでは、何時もの事ながら、ウルウル状態になってしまいました。 まあ、この映画を封切りでみた2000年6月19日の自分の精神状態をも 思い出し、ずいぶん時間も経ったのだな、と言う事を実感しました。 最後にジャイモン・フンスーが言う「We will see you again. But not yet」を 戸田奈津子さんが「また会えるのだから。何時か」と名訳され、それを エッセイに書かせて頂いた事なども思い出しました。
[DVD(字幕)] 10点(2008-01-19 19:56:43)
6.  ボーン・アルティメイタム 《ネタバレ》 
最初の投稿が文字化けしてしまい、もう一度書く気力がないので、簡単な感想のみにさせていただきます。エンドロールでMOBYのextreme waysが流れ始まったとたん、涙があふれ出てしまいました。それだけ感動させられてしまいました。
[映画館(字幕)] 10点(2007-11-12 18:06:08)
7.  ラスト・オブ・モヒカン 《ネタバレ》 
お気に入りの映画の一つです。また最近になり観直しましたので、改めての感想です。 ヒロイン・コーラ役のマデリーン・ストーンの気品ある端正な美貌は、何回観ても惚れ惚れします。幼馴染のヘイワード少佐とのお茶の場面もヨーロッパ・テイストの美しいものでした。ヘイワード少佐が着任するために通った道も、まるで絵のような(映画だから当たり前ですか?)美しさでした。▼殺伐として、かつ切ない本映画の中で唯一「ほっ」とする主人公達3人が友人の丸太小屋で夕食をごちそうになる場面で、結婚を薦められ「男の子を生め!」といわれ、ひざの上に抱いた男の子をさして、「こんな強い男の子では、こちらがまいってしまう」という台詞はお気に入りの一つです。▼インディアンのマグアに最初に襲われる場面では、英軍が一斉射撃をするのが分かっているので、その一斉射撃を樹の影でかわした後に攻撃するといった細かい戦法まで示し、さらに本当に頭皮を剥ぎ取る場面、大きなトマフォークを投げる場面、マスケット銃をピストルみたいな使い方まで出てきたのには、さすがマイケル・マン監督!と思いました。▼歴史に残るウィリアム・ヘンリー砦の戦いでの砲撃戦は、「良くこんな場面が撮れたものだ」とビックリしました。臼砲が出てきていたのには、思わず「二百三高地」を思い出しました。▼嫉妬に狂い、ホーク・アイを反逆者に祭り挙げたヘイワード少佐が最後にコーラの身代わりになり火あぶりにされる場面では、最後に英軍男児らしい潔さをみせて、なかなかやるもんだと感嘆しました。▼全編を通じて、バックに流れていた音楽は、時に勇ましく、時に切なく、映画の情感を非常に盛り上げていました。▼この映画の根底には、滅び行く種族の悲しみが溢れていたのは勿論ですが、大恋愛映画でもあり、かつ人間として生きて行く困難さ(?あまり良い言葉が思いつきません)も流れていたような気がしました。
[DVD(字幕)] 10点(2007-10-14 11:16:18)(良:1票)
8.  ハンニバル(2001) 《ネタバレ》 
「羊たちの沈黙」を知らずしてこの「ハンニバル」をTVでみて、脳髄をハンマーで叩かれたような衝撃を受けて以来レクター博士の大ファンになってしまった1人です。今回「ハンニバル・ライジング」を観た後、十数回目の「ハンニバル」を観てみました。種々の新しい事象がみつかり、またまた嬉しくなってしまいました。バッハの「ゴルトベルグ変奏曲」は、「羊・・」ではカセットで、「ライジング」ではレコードで、そして「ハンニバル」では博士自身がハープシコードで自演、とそれぞれ異なっていたことにも何か意味があるのでは?と疑っています。また、これまでは、掏り男を殺し、殺し屋の弟を殺したあの鋭利な刃物は、始めは「整形外科で使用する骨切断メス」だと思っていたのですが、今回、ある筋からの情報で、 あれは米国スパイダルコ社のフォールディングナイフィだという事が分かりました。でもあの刃物の持ち方は、明らかに外科系医師のちょっと特殊なメスの持ち方でした。何故、博士が外科系医師から精神科医師へ変わったのかは、未だに不明です。それにしても「ハンニバル」は、本当に最高級の知識と教養をもった悪魔を描いた映画であると再認識しました。「ライジング」と「レッド・ドラゴン」の間には、まだまだ幾つかの物語がありそうな気がしてきました。
[DVD(字幕)] 10点(2007-08-27 17:34:46)(良:1票)
9.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
VFXの凄さと脚本の見事さに脱帽です。1968年の第1作目の時のエンディングでも吃驚しましたが、本作の設定は本当に見事でした。隣人がパイロットという設定も、最後にその隣人がウイルス感染パンデミックの最初の媒介者になるという設定に拍手です。遺伝子治療には、その時点で人間に無害と思われるウイルスを細胞癒合等に使用するとは聞いていましたので、ALZ112で使用したウイルスとは異なったウイルスを使用して、ALZ113を合成したのだと勝手に思い込みました。それにしても、最新の注射器や見たこともないような医療機械が出てきて嬉しくなりました。安楽死やその他、色々な命の場面を、その時々の場面にあった音楽と共に見させてくれ、考えさせられる事も多々ありました。シーザーが「No!」と言っているだけならよかったのですが、最後は少し作り過ぎという感があったので1点減点となりました。久々に人に勧められる映画でした。
[映画館(字幕)] 9点(2011-10-08 14:25:49)
10.  ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 
久々に映像美に溢れた映画でした。リドリー・映像美創造は「ハンニバル」で驚嘆させられたのですが、今回はそれにも増して見事でした。ノッティンガムの村周囲の緑と畑の土、シャーウッドの森の深い緑、ドーバーの白い断崖、獅子心王リチャードⅠ世が戦死してしまう仏の城攻め、ロビンがアリエノールの元へ獅子心王リチャードⅠ世の王冠を届る為の河登りの場面等々、本当に映画でしか堪能できない美しさでした。ロビンとマリアンの素晴らしさは言うまでもありませんが、その脇を固めた素晴らしい人々がさらにこの映画の魅力を高めました。盲目のサー・ロクスリーの慈愛に満ちた応対、毅然としていたが、愚かな自分の息子を立てざるを得なかったアリエノール皇太后、あくまでも王に忠実なマーシャル、蜂蜜酒を売りさばくタック修道士、ジョン王にゴドフリーの裏切りを伝えた仏王の妹イザベラなど個性的な人物も素敵でした。ロビンが石工の息子という設定のためか、石にまつわる物が数々でていました。ペパー・ハロウの入り口にあったローマ帝国支配下時代の石の門の遺跡、ケルティック・タワーに似た石のモニュメント、さらにはその石床の裏に刻まれた「幾たびも立ち上がれ、羊が獅子になるまで」は石工だからこそ刻めたものであったのだと思いました。戦闘場面の凄まじさは相変わらずで、怪我人が一杯出たのではないか?と余計な心配をさせるほどでした。ただ途中、ややだらけた感じがちょっぴりしてしまったので1点減点となりました。
[映画館(字幕)] 9点(2010-12-12 16:31:58)
11.  第9地区 《ネタバレ》 
出だしの、ルポ風インタビューが手持ちのカメラで続いたときには「あれ?こんなに語らせると碌な 映画ではないのか?」と思っていました。しかし、全てを見終わった後には、そのヴィクスの小役人 的な雰囲気を伝える為の手段とわかり、実に新鮮な構成であったのだと思いました。それやこれやで 今までの映画にはなかった新鮮な驚きの連続で、皆様の種々の評価の高さの基になったことが 理解できました。▼あの、特殊地区の特殊な雰囲気は、他の映画でみたような(ブラック・ダイヤモンド? 他の映画?)記憶は確かにありました。しかし、どのようなスラムにも極悪はいるものでナイジエリア人の 車椅子に乗った「オビサンジュ」は、自身の体の為か、エイリアンの肉体に憧れていたようで妙に親しみ (?)が沸きました。それにしても「ヴィカス」の体の変化をエイリアンとまぐわった為と疑い、かなり 卑猥な質問を浴びせていて、くすくす笑いを誘いました。▼エイリアンの科学者の名が「クリストファー・ジョンソン」 とは!クルストファーとは「クリスト=キリスト」ではないですか!!なんというユーモァ。吃驚しました。 ▼それにしても追い込まれ、不安で悲しみの極致に突き落とされたためでしょうか、「ヴィクス」の 頭には、500円硬貨より大きな円形脱毛症が2個もあったのには、演出の細かさに驚嘆しました。 極めつけは、最後に人間の体に戻れる希望は殆ど無い(?)と思われる程、完全にエイリアン化して しまった「ヴィクス」が、妻のために青いブリキでバラの造花を作っている場面で、思わず落涙して しまいました。 
[DVD(字幕)] 9点(2010-10-11 16:46:12)
12.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
これぞまさに映像革命でした。何度も何度も00が縮みあがるような映像で、疲れました。シガニー・ウイーバーがまた、リプリーみたいに大活躍かと思っていたら、非常に美味しい役をやっており、ほっとしました。ワシントンはT4に引き続き、ヒーロー役で、さすがに眼で売りだした(?)俳優さんでした。サルダナさんは、美人顔なのでナヴィ族の顔のみではなく、人間の顔も画面で観たかった(?)です。演技もなかなかうならせるものでした。大佐の右顔面の引っかき傷が、赴任当日に付いた状況を知りたくなりました。  話はパンドラを舞台にした「西部劇」で、やや最後の集団祈祷の場面で白けてしまい、1点減点となりました。
[映画館(字幕)] 9点(2009-12-25 19:42:54)
13.  評決 《ネタバレ》 
何回観ても、最後のあの法廷の場面は緊張します。ケイトリンが医療記録を改竄するよに命じられ、そのコピーを取っておいた、という行為は現実の医療裁判でもありそうな気がします。実際、難しいお産が5つも重なれば、ついつい注意が散漫になり医療事故は起こる可能性は高くなるとは思いますが、やはり許されることではありません。しかし、医療裁判にまで陪審員(裁判員)制度が本邦でも持ち込まれるとしたら、それはそれで結構危うい感じもしました。名優達が、本当に熱演で、いつも引き込まれます。
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-26 00:04:08)
14.  L.A.コンフィデンシャル 《ネタバレ》 
DVDでカットなしを観て、初めて色々な事が分かって来ました。3人の刑事が有為屈曲があっても、最後には正義に結びついてゆく、といった大筋でしょうか。「何故、刑事になった?」「忘れたよ」から「ロロ・トマシ」という架空の巨悪をやっつけるテンポは、結構唸らされました。▼好きな場面を幾つか。バドに00を掴まれて脅迫されたボディガードのストンパナートとラナ・ターナーとは本当の愛人関係があり、あの酒場でのラナ・ターナーは本物だったそうで、特別サービスみたいだったそうです。ホモのロウ検事を2人で脅迫するところは、切れマクリのバドとエドとの掛け合いが面白く、憧れます。それにしても、色々な要素がてんこ盛りで、それでいて纏まっており、アカデミー賞を受賞した作品として、うなずけました。音楽もおしゃれでした。
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-24 10:53:46)
15.  レインメーカー 《ネタバレ》 
ジェイソン・ボーンから思い出して、観てみました。法廷物は理詰めで、権力側へ立ち向かって行くのが大好きです。まあ本編はDVの挙句に反対に撲殺されるというおまけもついていましたが、根本的には医療と弱者をテーマとしていた気がしました。始めに就職した悪徳弁護士の知恵を借りるところなどは、お気に入りのところです。題名の「レインメーカー」とは「雨のように金が降ってくる弁護士」と云う意味であることを初めて知りました。最後に法廷で息子のビデオが流れた後に金属片が入ったままの無口な父親が、被告側社長に息子の写真を見せて泣く場面では、以前も泣いてしまった記憶がありますが、今回も泣きました。マット・デイモンは、この頃から既に凄い役者さんだったのですね。
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-22 01:54:09)
16.  アウトロー(1976) 《ネタバレ》 
西部劇の面白さがてんこ盛りになった復讐劇で、お気に入りの1本です。特にお気に入りの場面は▼コマンチの酋長と相互不可侵条約を結ぶときに、お互いの手のひらを切って血を混ぜあう握手の場面、▼最後に悪役ボスを倒すのに拳銃ではなく、相手のサーベルで刺殺する場面、▼赤い靴ギャング団の襲撃を皆して撃退する場面などです。
[DVD(字幕)] 9点(2008-02-13 00:02:00)(良:1票)
17.  エイリアン2/完全版 《ネタバレ》 
最近の類似品とは異なった、SFホラーの最高傑作の一つと思います。同監督のターミネーターと同じく、息もつかせぬ追い込み恐怖は、最後には快感さえ覚えそうになりました(?)。アクション物としてみても、その武器のすごさから、筋の設定からもう言うことはありません。これら古典にもう少し学んで貰いたいものです。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-05 02:34:58)
18.  デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 
最近、発売になったTV版のDUNEシリーズとは異なり、1984年の本邦封切り時に、福岡での学会をサボって観て以来お気に入り映画の一つです。あまり皆様の評価は良くないですが、自分の気に入ったところを整理してみたいと思います。▼最初の衝撃は、シャッダム4世の陰険な陰謀をあからさまに語った化け物化してしまったギルド・ナビゲーターのべとべとしたおぞましい姿でした。こんな「いも虫」みたいな生き物をよく思いついたものと妙な期待を抱いてしまいました。このように想像すら出来なかった物を映像化したところがお気に入りの大きな部分です。その後、ポールがその人間性を確かめるために手を入れさせられた魔法の箱、戦闘訓練用のトレーニング・ロボット、シールド、人まで操れるボイス、声を使った武器、砂漠で生きるために必須の体内水分を循環させるスティール・スーツ、浮かぶデブのサスペンサー、ホモ対象の稚児につけた心臓弁、虫を潰して体液を吸う容器、意思をもった(?)注射器などなど枚挙の暇もないほどです。でも極めつけはあの途轍もなく巨大なサンド・ウォームでした。▼宇宙ものSFの筈なのですが、内容はまったく中世の宮廷で行われた権謀術数入り乱れる陰謀と裏切りと復讐の物語でした。あのサンド・ウォームから絞り出した「命の水」を飲んで生き残れれば未来が見えるようになれる、しかし、その先には女性の入り込めない世界がある、という宗教的なテイストもタップリでした。結局は救世主(モアディブ)が生まれ、砂漠の星に水をもたらすという結果 になるわけですが、始めは話が飛び飛びであることと、観た事もないような暗黒世界の映像に引き込まれ、殆ど理解不能なうちに終わってしまいました。その後、繰り返してみているうちに、結構カタルシスを感じさせられる事が多く、その為お気に入りの映画の1つになっているのだということを十分に判らせられました。これからも多分、自分の気持ちが萎えてしまい、どん底に陥ってしまった時に自分を奮い立たせられる映画だと思っています。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-11-30 17:12:08)(良:3票)
19.  リチャード三世(1995) 《ネタバレ》 
 英国の名優、サー・ローレンス・オリビエの「映画・リチャードⅢ世」が凄かったので、それより若いサー・イアン・マッケランの「リチャードⅢ世」ということで、英国中世の陰謀劇と思い、注文したビデオをみてビックリしました。なななんと!冒頭から戦車が壁を打ち破って進撃して来るではないですか「わぉー!」。こんな現代風にアレンジされてしまうとは・・・。しかし、ピカレスク映画としては「ハンニバル」に勝るとも劣らない位の迫力でした。その後DVDも買ってしまうほどのほれ込みようの自分にあきれて居ます。▼自分が殺した王子の妃の口説き方なぞ、本当に学ぶべき(?)ところが多かったのも事実です。あれだけ甘言を次から次と並べられれば、増悪すべき仇にすら心を許してしまう女心の儚さと本人のいらだたしさなどもよく描かれていました。ヒトの心の弱みに付け込んで行く凄みも垣間見させられました。次兄の暗殺場面の暗さは、切ないような暗さで背筋が「ゾック」としました。▼ナチそのもののコスチューム、演説、仕草、軍用列車、等々。最後は戦争映画とも思わせるくらいの迫力でした。さらにバックに流れるジャズ。何をとっても、とても原作がシェイクスピアとは思われない程モディファイされ尽くした傑作です。
[DVD(字幕)] 9点(2007-11-19 10:35:22)
20.  エネミー・オブ・アメリカ 《ネタバレ》 
小生の好きな監督の1人であるトニー・スコット監督の作品です。製作者であるジェリー・ブラッカイマーとの黄金コンビで、見応えのあるアクションになっていました。▼発端となった、テロ対策のために国民のプライバシーを犠牲にしようとするNSA(国家安全保障局)の支持する「盗聴法案」に反対し殺されてしまう下院議員の役者さんは、ジエイソン・ロバーツといい、「ザ・デイ・アフター」で主役の外科医をやっていた人でした。また、イタリア・マフィアのボス役の役者さんも好きな役者さんの1人です。最後の銃撃戦が始まるに、奥さん(?)と子供達を、その場から離れるように指示したのには、いわゆるマフィアのファミリー意識(?)が撥露されており、さすがトニー・スコット監督と思いました。▼NSA(最近のアメリカ映画で、しばしば国家の陰謀や謀略の元凶として描かれる、国防省内部の諜報組織)の情報操作と盗聴追跡装置は凄まじいものがあります。自宅には隠しカメラが取り付けられ、電話は盗聴され、身体に発信器をつけられ、街頭での会話は集音マイクですべて録音され、電話の通話記録や銀行の取引記録が分析され、クレジットカードも使えなくなる。人工衛星、ヘリコプター、商店の監視カメラなども駆使されて、まったくプライバシー―は無くなってしまう。これらの技術の多くは、すべて既に実用化され使用されているとの事です。それらを曝露したこの映画はエンターテインメントであると同時に、個人と国家の利益対立を描いた社会派作品にもなっていると思われました。最新作の「ボーン・アルティメイタム」ではCIAがこれをやっていました。最後の方ではNSAの高官の自宅やその周辺に取り付けられ、逆手を取っていたのは痛快でした。最後のオチにもこれらの技術が使われていて笑いを誘っていたのは流石です。▼結構適当な色気とユーモアもあり、小生のお気に入りの1本です。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-11-12 23:59:16)(良:1票)
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