381. E.T.
みかん星人さんに同意。監督はサメや恐竜など、実在の動物は人を殺す凶悪な存在のように描いておいて、自分の妄想の産物はとことん純粋でイイ存在ですか?「子供は純真で、大人は悪」、という単純極まりない対立図式と、安っぽいファンタジーで装飾した薄甘いヒューマニズムには共感できません。また、「こういうのが子供の好きな夢」と言わんばかりの、大人の側からの「健全なファンタジー」の押しつけに思えてしまう。 3点(2003-11-30 09:12:07) |
382. マトリックス
日本の漫画やアニメ、特に「攻殻機動隊」や「AKIRA」辺りの影響を強く受けているのが分かる。見たときの年齢や、優れたアニメを見慣れているかいないかで、大きく評価は変わりそう。評価の高いアクションシーンも個人的には別にどーとも思わなかった。単にワイヤーで引っ張って高く飛んだり回転しているだけでスタイリッシュでも何でもないし、カンフーアクションも手抜きかと思えるほど迫力がない。ジャッキー・チェンの映画を見習って欲し…、って、この映画のアクション担当って、かつてジャッキーの酔拳や蛇拳を担当した人なの!?…やっぱり、いい映画を撮るには、色々な条件が揃わないとダメなんだなあと痛感。ストーリーも古今東西のSF映画のごった煮という印象でオリジナリティ皆無。 3点(2003-10-22 18:18:58) |
383. ファイト・クラブ
暴力や痛みでしか生の実感が得られない、そんな人間のアイデンティティ確立というテーマ自体が幼稚。結局はすべて内側に向かっている逃避行為でしかない。相手を殺したり、また殺されるほどの覚悟もない、単なる「暴力ごっこ」は、まるで自己開発セミナーの合宿を見ているような滑稽さ。ひたすら自分に優しい、ただの自慰行為と寸分も変わらない。監督の「お前ら、もっと自分の内面に向き合えよ。そんなこと考えたこともないだろ?」と言わんばかりの押し付けがましさを感じてしまう。 3点(2003-10-14 10:02:20)(良:1票) |
384. ジュマンジ
これまた中身の無い、消費型娯楽映画の典型。まあ、頭をからっぽにして見るべきものだとは思うけど、どうにもハジけ方が中途半端で、コメディにもアドベンチャーにもなっていない。当時としてはCGのレベルはかなりのものだとは思うが、やはりこの手の「CG礼賛映画」に共通して感じることは、CGで描かれたものの「重みや存在感が希薄」ということ。実際のセットとの同調にズレがあったり、動きが不自然に滑らかすぎたりするので、中途半端にリアルなだけに齟齬が目立つ。この頃から「見所はCG、ストーリーは二の次」という主客転倒した映画(と、それを絶賛する観客)が増えて来ている。何でもCGに頼るのではなく、もっと効果的な使い方を考えて欲しい。 3点(2003-10-07 22:54:01) |
385. ブレイド2
《ネタバレ》 「昨日の敵は今日の友」。ライバル同士がより強力な敵を倒すために協力すると言う、少年漫画的な燃える設定に期待したが、やっぱり期待ハズレに終わった。 前作同様、「吸血鬼」という設定に意味が全く無い展開やキャラ描写が問題。相変わらず吸血鬼はただのヤンキーやゴロツキみたいで、ヴァンパイア特有の魅力や凄みがまったく無い。出てくる武器にも意外性やインパクトが足りない。 リーパーズも吸血鬼の改造で、ブレイドを陥れる作戦の一貫だったという、およそ考えられ得るシナリオ展開のなかで最もやって欲しくなかったつまらないオチ。遺伝子改造するような科学力があるなら、対ブレイド用にもっとすごい武器や防具を作ったほうがいいんじゃないの?とにかく吸血鬼アクション映画としての設定が大雑把で単純。 こういう作品を見ると、同じ「吸血鬼」を題材にしていても、やはり日本の漫画やアニメなどは、ストーリー性や吸血鬼のキャラクター性、アクションの演出にも独自の工夫とセンスがあり(「ポーの一族」、「ジョジョの奇妙な冒険」、「トリニティ・ブラッド」、「HELLSING」、「吸血鬼ハンターD」等々)どれもレベルの高い世界観や独特なキャラクターを確立しているが、海外の作品はいつまでも中途半端なアクション映画止まりで発展性が見られない。 [DVD(字幕)] 3点(2003-10-06 01:21:42) |
386. エンド・オブ・デイズ
相手が人間だろうがエイリアンだろうが悪魔だろうが、「とりあえずガトリングガン撃っときゃいいんだよ、ガトリングガン」という姿勢には頭が下がります。 3点(2003-10-05 19:58:27)(笑:1票) |
387. ボーン・アイデンティティー
《ネタバレ》 全体的に無難にまとまってはいるが、特にこれと言った工夫も盛り上がりもないまま終了、という感じで面白くなかった。 早くも序盤から主人公の「正体」が判明してしまうため、記憶喪失という設定の必然性が無くなり、観客も一緒になって謎を解いていくという醍醐味が失われてしまっている。 そのくせ説明不足で杜撰な展開が多いため、ストーリー自体は単純にも関わらず、初見では話が分かりにくいのもお粗末な限り。 ヒロインの言動にも一貫性が無く、その存在意義は薄い。恋愛ドラマに至る心のやり取りも無いのに、無理やりラブシーンを見せられるのには閉口した。サスペンス性も弱く、アクション映画としてもつまらない、どっちつかずで中途半端な作品。 とにかく個人的にマット・デイモンにはまったく魅力を感じない。 [ビデオ(字幕)] 3点(2003-09-05 18:20:39) |
388. アンブレイカブル
これもまた色々な意味で中途半端な内容。お互い通常人とは違う肉体的状態に苦悩する男ふたりの自己存在確立の物語だろうけど、展開がダラダラしていて退屈。 3点(2003-09-05 11:21:37) |
389. パニック・ルーム
《ネタバレ》 サスペンスとして中途半端。 原因のひとつは、パニックルーム内から操作できるものが、監視カメラくらいしかない点(基本的に普通の館だから仕方ないかも知れないけど)。さすがにこれでは、話に広がりや意外性が出ないのも当然。 そしてもうひとつは犯人たちのマヌケさ。冷静さも計算高さも皆無。黒人が良いヤツになるのも、緊迫感を無くしている原因。 どうせなら、大人版ホームアローンみたいに、ルーム内から色々なトラップを始動させて、犯人を撃退するというコメディ路線で突き詰めた方が面白かったのでは? [ビデオ(字幕)] 3点(2003-09-01 01:30:12) |
390. パーフェクト ストーム
《ネタバレ》 嵐や津波の演出はスゴイ。でも評価できるのはそれだけ。 実話を元にしているリアリティとか、自然の猛威とか以前に、基本的に映画として面白くない。上映時間のほとんどが延々と嵐に翻弄されるシーンなので、さすがに見ていて飽きる。酔いやすい人は注意。実際、ビデオで早送りにして見ても、内容は充分過ぎるほどに伝わる事を考えれば、いかに展開に乏しい作品か分かるというもの。 状況が状況なので、ただただ嵐に翻弄されるだけの展開に「極限状況下の人間ドラマ」が描かれるヒマすら無く、その上、乗員全員死亡という救われないオチに暗澹たる気分になる。いくら生活のためとは言え、死んだら元も子もないだろ。 [ビデオ(字幕)] 3点(2003-09-01 00:54:55) |
391. バーティカル・リミット
単なる山岳救助物語。それ以上でも以下でもない。雪崩や雪壁の崩落シーン、高所の描写など、所々に見所はあるものの、肝心のストーリーにあまりにも工夫が無く平板なため、非常に退屈な内容になってしまっている。人間ドラマや極限状況での心理描写が中途半端なのも、それに拍車を掛けている。 3点(2003-08-31 09:26:32) |
392. スウィーニー・トッド<TVM>
《ネタバレ》 切り裂きジャックの別解釈的な内容か?犯人は最初から分かっているし、動機も基本的に金銭目的なので、作品として何の工夫もインパクトも無い。19世紀末のロンドンの不潔で雑多な街の雰囲気はよく出来ているだけに勿体ない。 3点(2003-08-30 07:20:12) |
393. ドメスティック・フィアー
《ネタバレ》 「家庭内の恐怖」。そのまんまのタイトルに、最終的なテーマも家族愛という安易さ。 何から何まで予想通りで、最後の戦いのシーンに至るまで、台本に則った起承転結がきちんと行儀よ~く展開されていく。戦いの途中で破壊された配電盤を見て、「あー、どうせ、ここに突っ込んで感電死だな」と思ったら、まさにそのまんま(笑)。お約束とご都合主義の連続には正直ウンザリ。 [ビデオ(字幕)] 3点(2003-07-05 07:04:41) |
394. エクソシスト ディレクターズカット版
どうしていまさらディレクターズカット版として出すのか分からない。余計なシーンが増えた分、返ってダラダラしている。また今見ると、ストーリー展開が杜撰に感じる。説明不足な部分も多い。おまけに、たいして怖くもない。特に階段からさかさまになって降りてくるシーンなど笑ってしまうだけ。ダダダーッと降りてきて、得体の知れない液体を吐き出して終わり(笑)。一瞬映りこむ亡霊(?)の顔も、あからさま過ぎて萎える。余計な事をし過ぎな印象。 3点(2003-07-03 21:53:29) |
395. スパイダーマン(2002)
一般的な評価が高いので期待していたが、思った通りの内容で期待ハズレ。基本的にアメコミのセンスが嫌いなので、特にそう思うのかも知れないが、とにかくストーリーが幼稚。これなら、最近の日本の戦隊モノのほうがレベルが高い。敵役のデザインセンスなども、はっきり言ってダサ過ぎ。 3点(2003-07-03 03:15:39) |
396. ブレアウィッチ2
前作とは打って変わって普通のホラーになった。前作の「単に思わせぶりなだけの展開」と「単調なカメラワーク」という二大不満はそれによって解消されたが、その反面、あの独特の個性とリアリティは失った。前作からの伏線も効果的に生かされている訳でもなく、凡庸なストーリー展開に閉口するのみ。 3点(2003-07-01 17:18:50) |
397. ザ・セル
「殺人犯人の精神にダイブする」というSF的アイデアは、もっと上手くやれば絶対に面白くなったはず。それなのにビジュアル的な表現にばかり気を取られて、肝心の本質的な部分をおざなりにしてしまった印象。犯人の精神世界での「謎解き」のようなものが中心になれば良かったし、見る人はその辺のアプローチを期待してたんじゃないかな。はっきり言ってミステリーとしても、サスペンスとしても、SFとしても中途半端で薄っぺらい。 [ビデオ(字幕)] 3点(2003-07-01 17:05:58) |
398. プロフェシー
これまた中途半端な内容。何が言いたいのか分からない。不気味な現象を引き起こしているものの正体も分からず仕舞い。結局は不可知論に終始しているだけで、ホラーとしての怖さも、物語としての面白さもイマイチ。不可解な状況を提示するだけなら誰にでも出来る。大事なのは、その風呂敷をどう畳むかのはず。必ずしも合理的な解決を示す必要はないが、「不可知論の中での解決」はつけるべき。全体的な構成にも贅肉が多く、雰囲気に流されているだけ。ラストシーンの一番の見せ所である吊り橋の崩壊シーンも、ダラダラしていて緊迫感がない。 3点(2003-07-01 13:57:15) |
399. タイムマシン(2002)
リメイク版らしいが、にしても、前半と後半のストーリー展開にめちゃくちゃ違和感がある。前半までは、恋人が死ぬ過去を変えようとする男の妄執がよく描けているのだが、未来世界に舞台が移ってからはほとんど「猿の惑星」(笑)。「過ぎ去った過去は変えられない」、という伏線が後半で生きてくるのだろうと思っていたのだから、このトンデモな展開には期待を裏切られたと言うよりも、呆気にとられた。その頃になるとエマの事などそっちのけで、他の女にご執心。タイムトラベルまでしておきながら、その本末転倒ぶりは見事なほど。「過ぎ去った過去より、今を大切に生きよう」というテーマは分かるが、なにもそんな展開にしなくても、いくらでもそのテーマを描く事は出来たはず。エマを生き返らせようとする執念が無さ過ぎるため、そのテーマも霞んでしまっている。 3点(2003-06-27 00:35:28)(良:1票) |
400. ダウン
《ネタバレ》 超高層ビルのエレベーター(の制御装置)がバイオチップによって意思を持ってしまい、乗る人を殺したりするという、自分では百年修行しても思いつかないであろう、なんとも突飛で荒唐無稽なシナリオ。 やはり無理があるのは、いくら意識を持っても、所詮は上下するしか能の無いエレベーター。死にたくなければ乗らなければいいだけの話で、実際パニック映画としてもホラーとしても緊迫感や切迫度が薄い。 作品内のニュースでは大々的に取り上げられてはいるが、そのビルに行かないほとんどの人にとっては何の危険もない事で、それは映画を見ている人にも言えてしまう事である。 CGなども含めて全体的に安っぽい出来で、特にラストシーンで出てくるバイオチップに至っては、素人の自主制作映画を見ているようなチープさ。そもそもマッドサイエンティストが、なんでわざわざエレベーターの制御装置にバイオチップを取り付けなければならないのかが意味不明。 鑑賞後、何度もエレベーターに乗ったが、少しもこの映画の事を思い出さないのに気付いて、ちょっとこの作品がかわいそうになった。 3点(2003-06-25 08:01:23)(笑:1票) (良:1票) |