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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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41.  メメント
こういうアイデアは思いついても、実際に作品としてまとめ上げるのは至難の業でしょう。確かに初見では分かりにくいものの、まず、それをやり遂げたことを評価。  脚本構成も単に時間軸をバラバラにしただけではなく、その謎解きと「記憶を改竄してでも自分の生きる目的を探し続ける」という哀しくも深い含みを持ったテーマが直結していて、色々と考えさせられる。  惜しむらくはストーリーの全容が分かってしまうと、何度も見れるタイプの映画ではない点。
[ビデオ(字幕)] 8点(2003-09-18 01:15:34)(良:1票)
42.  情婦
時代を考えれば充分に傑作ではあるが、ありとあらゆる不可能犯罪やどんでん返しのパターンが出尽くした感のある現代のミステリー(特に島田荘司以降の新本格系)に毒されてしまった後では、悲しいかな、この位のどんでん返しではあまり驚けなくなってしまった(泣)。もっとも、この映画の魅力は法廷劇そのものよりも、生き生きとした登場人物に集約されている。特に看護婦と弁護士の掛け合いが楽しい。
8点(2003-09-10 01:53:56)
43.  12人の怒れる男/評決の行方(1997)<TVM>
面白い。場面はひと部屋だけなのに、ここまで緊迫感のあるストーリーが作れてしまうことに驚嘆します。被告の罪の立証を通じて、その場に集う12人の人間ドラマを描き出すことがメインテーマなのでしょう。陪審制度や冤罪などを考える上でも意味のある作品。
8点(2003-08-30 08:04:22)
44.  マインドハンター 《ネタバレ》 
惜しい。  閉ざされた孤島でFBI心理分析官の演習中に本当の殺人事件が起こるという設定は魅力的。ミステリーで言うところのクローズドサークルの典型だけど、やっぱり「誰が犯人なのか?」という疑心暗鬼と緊張感はこういう舞台設定でないと出ない。  ただ問題は最初の液体窒素(?)の段階で、明らかに「これは演習ではなく本当の殺人」という事が、実習生だけでなく、観客である我々にもはっきりしてしまうという点(あれではさすがに、お約束の「死んだフリ」の可能性も完全に否定されてしまう)。「犯人は誰か?」と言う謎以外にも、「どこまでが実習なのか?」という部分での謎も途中までは残しておいて欲しかった。  他にも心理分析官になろうって連中が揃いも揃って無能すぎるところもマイナス。ちょっと怪しいだけですぐ「お前が犯人に決まっている!」と感情的に騒ぎ立てるばかりでイライラさせられた。サラを疑う時もあんな状況では爪の血痕が犯人の証拠にはなり得ない事ぐらい素人でも分かるじゃん!ラストの時計の指紋以外、論理的に謎や手掛かりを突き詰めていく過程が少ないのが残念。もっと心理分析官と殺人鬼の知的な駆け引きが見たかった(ジャンルは違うが、こういうのを見てしまうと、漫画「デスノート」の犯人と探偵の駆け引きのレベルの高さがよく分かる)。  島に着いてからすべての罠を設置したというのもかなり無理があるし、その真犯人もイマイチ意外性や魅力に欠ける。もう一回くらいドンデン返しが欲しかった。  全体的にテンポも良いし、現実的ではないけどインパクトのある殺し方など、恐怖演出に関してもなかなかセンスがあるだけに、シナリオ面での作り込みが甘いところが悔やまれる。
[DVD(吹替)] 7点(2006-12-24 02:42:41)(良:1票)
45.  ソウ2 《ネタバレ》 
個人的には前作の「オチから発想した」ような脚本構成が好きになれなかったけど、今作は割りと素直に楽しめた。確かにインパクトという点では前作に負けているが、その分、良い意味で肩の力が抜けてこなれた感じ。  謎解き部分はシンプルながら、最初から犯人が捕まっているので、どういうストーリー展開になるか不安だったが、ビデオ映像である事を利用して人を翻弄するという構成が、「ソウ」特有の厭らしさと上手く絡んでいる。  確かに「セブン」や「CUBE」を模倣している部分は多いが、単純なパクりではなく、それなりに「ソウ」の世界観として昇華させている点は評価したい。  ただ、残念ながら相変わらず突っ込みどころも多い。映画である以上、こんな事を言っても仕方ないけど、ちょっと閉じ込められた人間のやる事が頭悪すぎ。焼却炉に入る時くらい、扉が閉まらない様に注意しとけって。すでに銃で撃ち殺された人間を見てるんだから、そこらじゅうにトラップが仕掛けてある事くらい分かるだろ。あれじゃ罠にかかるイノシシレベルだぞw。めちゃくちゃ怪しげなガラスケースに何の躊躇も無く手を入れる女もアホすぎ。  「常識的な注意」や「人間の心理の裏」をかくような、考え尽くされたトラップを仕掛けて、こうした突っ込みを回避して欲しいところ。その辺に手抜き感が目立つ。  また、「内部に裏切り者がいる」という密室劇特有の要素も弱く、閉じ込められている人間にしてみれば、単にトラップに翻弄されるという物理的な恐怖ばかりが先行しているのが難点。贅沢かも知れないが、見ている観客をも疑心暗鬼にして心理的に翻弄するようなミステリー的な謎解きに特化してくれていれば傑作になったはず。所詮はサスペンス止まりの作品。惜しい。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-16 16:51:35)(良:3票)
46.  サスペクト・ゼロ 《ネタバレ》 
よくある犯罪捜査サスペンスかと思いきや、「遠隔透視能力」という設定を使って、割りと目新しい展開を見せてくれた意欲作。個人的に「セブン」以降に量産された単純な「刑事と連続殺人鬼の鬼ごっこサスペンス」には飽き飽きしているので、同じ素材を使いながらも違う料理に仕上げた、その工夫を評価したい。  遠隔透視能力が非現実的だからつまらないという意見もあるが、あくまでその能力は「犯罪者や被害者の視点に同化してしまう苦悩」を描くためのギミックであり、扱いとしてはそれ以上でも以下でもない。ミステリー的な謎解きがメインではないのでルール違反ではないし、そう言う意味ではリアリティのある設定と言える。  ただ惜しむらくは、主役ふたりの重苦しい苦悩以外、あまり深いテーマが見えない事と、謎解きの過程がイメージの羅列にしかなっていない事。惜しい。  
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-27 12:55:10)(良:3票)
47.  フローラ
わずか15秒程度の作品であり、ここに登録されてても良いのかと思うくらいの超短編w。  「肉片の恋」同様、実にシュヴァンクマイエルらしい、シュールレアリスト特有の「死生観」が的確に表現されている。野菜や果物で形作られた「人間」が、為す術も無くあっという間に腐敗していく姿に、時の流れへの諦観と共に、死への渇望が現れている。 まあ、これ以外の解釈はちょっと無理があるし、別に深読みする必要も無いでしょw。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-19 17:51:05)
48.  マシニスト 《ネタバレ》 
現実と非現実(妄想)が混じりあう不安感や酩酊感を煽る演出のさじ加減は絶妙。そこだけ見れば、「メメント」や「ジェイコブズ・ラダー」、「マルホランド・ドライブ」等と言った先行作品にも比肩する出来。  その演出の上手さもあって、途中までは食い入るように見てしまったが、残念ながら「何か新しい事をやってくれそうだ」という期待はやはり叶えられなかった。  少しは何か工夫があるだろうと思っていたが、結局と言うか、やっぱりと言うか、「罪の意識に苛まれていた男の脳内妄想」と言うところで、「ま、これしかないな」と妥協しちゃった感じ。  「妄想オチ」というだけでは、さすがに今となってはありがちだし、何より辻褄が合わない部分や無理が出てしまっているのが問題。遊園地でのデートすら「全部妄想でした」で片付けてしまうのはさすがに無理があるし、それを許してしまうと、作中で起こる出来事のほとんどが何でもアリになっちゃう。  遊園地の乗り物「ルート666」の不気味さや、事故を示唆する意味深な演出の数々が良く出来ているだけに、オチの弱さが際立ってしまっているのが残念。  確かに後になるほど、特にこの手のジャンルはアイデアが先取りされていくので、どうしても模倣になってしまうのも分かるが、もう少し工夫と冒険をして欲しかった。  「セッション9」もそうだったけど、恐怖面の演出は上手い監督だけに、今後に期待する意味も込めて7点献上。 
[DVD(吹替)] 7点(2006-01-03 02:56:05)(良:1票)
49.  タイムクラッシュ・超時空カタストロフ<TVM> 《ネタバレ》 
この手のタイムトラベル系の映画としては、「マイノリティ・リポート」や「ペイチェック 消された記憶」のように変なタイムパラドックスの自家中毒に陥らず、シンプルにまとまっていて見やすい。マイナーなB級作品でも、全体のテンポの良さなど、ちゃんと娯楽映画として観客を意識している作りに好感が持てる。  観客自身がこの映画を通して、違法タイムトラベラーのように歴史上の災害や大事故の傍観者となっていたとするオチも利いている。  やはり唯一の欠点はキャサリン・ベルの巨乳が活かされていない点。これだけは声を大にして訴えたい。 
[地上波(吹替)] 7点(2005-08-26 16:52:58)(笑:1票) (良:1票)
50.  ヴェロニカ・ゲリン
これが事実に基づいて作られている以上、私ごときが何か言う資格は無いが、この映画が彼女の行動や理念を誇張・美化する事無く、真摯に事実を伝えている事を願うのみ。   少しでも監督の意図的な脚色が入っていると、彼女の行為とその結果の価値をも変質させる事に繋がるからである。
[ビデオ(吹替)] 7点(2005-04-29 11:21:23)
51.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
タイムパラドックスものとしては、「タイムライン」や「ペイチェック」などに比べれば、はるかに完成度は高い。個人的にご都合主義の多い作品は嫌いだけど、今作は脚本構成に矛盾が少なく、変に感動を押し付けようとする前に、きちんとエンターティメントを意識している点に好感が持てる。  私も最初はヌルい「お涙頂戴もの」だと思っていたので、中盤以降もちゃんとタイムパラドックスを利用したサスペンスとして成立している事に、良い意味で予想を裏切られた。  確かに「なんで息子にだけ改竄前の記憶が残るのか」とか、色々と突っ込み所はあるけれど、普通に予測され得るタイムパラドックスは作中で処理されるので、気軽に見ていれば、それほど矛盾は感じない。無理に世界全体の整合性や影響を考えてもキリが無いので、あくまで周囲の人間関係だけに焦点を絞ったのは正解だと思う。  ただ、それでもやはり気になる点が無いではない。他の人の指摘にもある通り、生き延びた犯人が三十年も野放しになっていたというのは、さすがに無理があるだろう。顔も素性も分かっている人間なんだから、何十年も逃げられるとは思えない。時を越えて犯人の襲撃が同時進行しているというのもかなり強引。ラストのひと盛り上がりのため仕方ないとは思うけど、もう少し何とかならなかったものか。  また、一見落着してから家族で野球をする感動のラストシーンが少し長い。わずか数分の事ではあるが、この数分がダラダラしていて、せっかくの感動に水を注している。こういうシーンはさらっと流して、余韻を残すくらいにして欲しい。この二点が気になった。惜しい。
7点(2005-03-15 22:58:06)(良:1票)
52.  クレイマー、クレイマー
話自体は、いつの時代、どこの国でも普遍的に起こりうる、ごく平凡な離婚話。その離婚というトラブルを通して「家族のあり方」や「人生の生き方」についての自問自答を促す。その脚本構成はよくあるものだが、登場人物の超一流の演技のおかげで、何気ないドラマの中に、見事なまでの「家族像」が作り出されている。  しかし、作中で真に成長したと言えるのは父親と息子であり、母親の精神的成長がほとんど描かれていないという点が興味深い。そこに、女性の解放とは専業主婦の「家事・育児放棄」という形で始まった、フェミニズムを生んだアメリカの女性解放運動に対する批判や皮肉が根底にあるのではないだろうか。今作はその時代的風潮にも符合する。  少しばかりの「義務と責任」を放棄した先に幸せがあるはずがないのは当然の事。主婦として、社会を構成する最小単位である「家族」を内側から支える事は、すなわち「社会」を支える事でもあり、単なる自分探し的な動機による職業従事より、よほど大切な事である。  そのフェミニズムの持つ欺瞞に対して、この作品は家族における「母親」と「父親」の役割分担の大切さを、離婚によって齎される役割の逆転から訴えかけているように思われる。家族を持ち、まして子供を作った以上、考えるべきはまず家族を存続させる事。その基本を理解できない、もしくは考えた事も無い人間は、結婚したり、子供を作るべきではない。  話自体は単純で、何のヒネリも無いが、家族としてのあり方を考える上で、一度は見ておくべき作品。 
7点(2005-03-07 18:59:04)
53.  華氏911 《ネタバレ》 
この作品が真実をどれだけ正確に伝えているかはともかく、基本的に情報というものには、必ず何らかのバイアスがかかっている訳で、その客観性と信憑性は、受け取る人が決めるしかないものです。また受け取った地点での、その人の知識や価値観、立場等によって、解釈が180度変わる場合もあります。  まして、それが国家レベルでの情報と言う事になれば、「事実の客観性」なんて事は決めようがなく、結局はマスコミから流される情報を一歩引いて見ているしかないのが個人の現実でしょう。  ただ、それでも多くの情報が出されるに越した事はない訳で、多くの選択肢の中から、より客観性のある真実に近づくためには、こうした作品が作られる事にも意味はあるはずです。その地点で報道や表現の自由が守られている確認にもなる訳ですから。  特に単一民族である我々日本人にとっては、裏表の激しい国際社会の弱肉強食の原理を忘れがちです。他ならぬこの映画も含め、情報の大切さと危険性を再認識させてくれるだけでも、この映画の価値はあると思います。 
7点(2004-12-31 14:25:28)
54.  ヒッチャー(1985)
殺人鬼に狙われる不条理感と恐怖感がここまで強烈に表現されているサスペンスは少ないだろう。昔に見たときも、あのトラックのシーンはトラウマになるほどの衝撃があったが、今見てもやっぱりショッキング。「所詮、映画だ」と思いながらも、手に汗を握らずにはいられない。  ただ、基本的に「殺人鬼に不条理に付け狙われる」というだけの単純なストーリーなので、正直、今見ると少し物足りないのは否めない。そういう意味では、サスペンスというよりはホラーの要素の方が多い。
7点(2004-11-23 21:54:48)
55.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
テンポの良い作りは、さすがスピルバーグといった感じ。変にコメディ路線を狙わず、手堅いドラマに仕立てたことは正解。ただ、内容的には評価が微妙な作品。  これがフィクションだとしたら、リアリティの無い詐欺行為の数々にかなり不満を持ったはずだけど、「現実にあった事」と言われてしまうと、そのリアリティの無さが、逆に「大胆不敵で痛快」に思えてくるから、あら不思議。  人は誰でも、多かれ少なかれ、偽りの世界に生きている。犯罪行為を美化するつもりは無いけれど、家族が崩壊する不安感や孤独感から、虚飾の世界にアイデンティティを求めようとした気持ちには共感できる。  
7点(2004-11-16 21:45:03)
56.  ライアー ライアー
個人的にコメディは苦手なのですが、この作品は楽しめました。「ウソをつけない」という設定と海外コメディ特有のノリとの相性が良いのか、「笑い」自体はワンパターンで大仰なものでありながら、あまり不自然さや嫌味を感じさせません。  また誰でもオチが分かっている、予定調和的な感動ドラマではあるものの、コメディとのバランスとテンポの良い脚本構成のおかげで、押し付けがましさを感じること無く、最後まで素直に見ていることが出来ます。  
7点(2004-09-16 02:04:26)
57.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 
物質欲を満たされた現代人に共通する「心の空洞化」。その心の空虚感は何をもってしても補う事が出来ず、しかしその渇望は不快感として心の奥底に淀んでいく。主役の男のようにブランドものや若さという見せ掛けで外見を固めるほど、心の虚無は広がるだけ。そして齎される生の実感の無さと得体の知れない焦燥感が、他者を蹂躙し、征服するという攻撃性に転化されてしまうのだろう。  連続殺人鬼の動機としては「自己存在確認の殺人」という典型的なものに分類されるもので、目新しい視点は見られなかったが、唯一工夫の跡が見られたのは、ラストにおいて、結局それすらも実行出来なかったという、「人間の弱さ」を徹底的に描いた点。  この虚無感、絶望感は自己の内面に向けられているものであり、その辺を理解できないと低評価になりがち。
[ビデオ(字幕)] 7点(2004-09-12 03:37:06)
58.  デス・トゥ・スムーチー
色々な寓意に富んだ良作。誰もが何らかの形で味わうことになるであろう、人生における栄光と挫折。この作品の登場人物たちも、大なり小なり人生の盛衰を味わっている。そして、そうした転換期にこそ、その人間の積み重ねてきたものや、真の人間性が問われるのだろう。  
7点(2004-09-05 17:16:04)
59.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
この作品が戦争に対するブラックコメディを狙ったと言うよりも、第二次世界大戦後の軍拡競争という、滑稽な大国の「覇権主義」と「自己目的化」自体が、既に愚かしいコメディの要素を内包していたと言う事ではないでしょうか。その結果の滑稽さを嫌でも直視させるこうした映画こそが、意外と今まで核戦争を抑止させ得る効果を持っていたのかも知れません。だとしたら10点でも足りませんが(w。  ただ、当時としては非常にインパクトがあっても、さすがに今となっては、こうした核戦争を題材にした反戦映画も目新しくありませんし、どうしても古さは否めません。当時の時代性と危機感を象徴した反戦映画の走りという点に敬意を表してこの点数で。
7点(2004-08-29 08:12:05)
60.  エンゼル・ハート 《ネタバレ》 
有名作品ながら見る機会がなく、最近になってようやく見ました。  ミステリーとオカルト的要素をうまく融合させた作品。光と闇の象徴的なコントラストが自己内他者(狂気)の存在を示唆している。真相に至るまでに否応無く認識してしまう、精神の檻というべき「自我」。その逃げ様の無い閉塞感が恐ろしい。  それにしても、この光と闇を使った独特な映像演出は素晴らしい。光を明滅させるように静かに回転する換気扇、闇を映す鏡のように石畳を濡らす雨、逆光の中に浮かぶ人影、そしてラストのエレベーターのシーンなど、随所に不吉な予兆を孕んだまま、見ている者に得体の知れない恐怖の胎動を感じさせる。  ただ、惜しむらくは、謎を追って行く過程にあまり面白味が無く、少しダラダラとしてしまっている点。あの依頼人である悪魔も露骨すぎる。ああいう存在は匂わす程度に止めておいて欲しい。  PS.ゲームの「サイレント・ヒル」シリーズは、ほとんどこの作品から演出をパクってますね(笑)。
7点(2004-08-13 17:49:48)
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