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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1121.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 
これはとても深い映画。女の魔性と男の愚かさをここまで大胆に描出した映画を僕は他に知らない。どうして女が男を狂わせるのか、そして男は暴力をふるってまで女を支配下におこうとするのか、そんな男と女の普遍的な駆け引きが大胆でありながら何処かに上品さをも感じさせる過激な性描写と共に描き出されていく。支配と被支配、復讐と赦し、サディズムとマゾヒズム、感情と肉体、そして憎悪と愛情。疑心暗鬼と肉欲と情愛が複雑に交差する、男と女のそんな深遠な世界へとアン・リー監督はスリリングに迫っていく。最後、極限状況下で女が男にかけた「逃げて…」という言葉は、人間の本能が搾り出した、まるで光り輝く宝石のように美しいものだった。やっぱり女って光り物に弱いんだよねぇ……。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-14 14:58:50)
1122.  ロミオ&ジュリエット 《ネタバレ》 
シェイクスピアの古典的名作(あまりにも古典的過ぎて今さら普通に映画化するにはかなり勇気を要する)を、大胆にも徹底的にお下品で猥雑で野暮ったく、それでいてとってもエネルギッシュに映画化。もう、この濃ゆい世界観、好きです!ピストル片手にアロハシャツ姿で愛を語るロミオとか格好良すぎ!!今作のディカプリオは、びっくりするぐらい若いエネルギーが迸ってます。対するクレア・デーンズも恐らくこのころがピークだと思えるくらい可愛くてキュート!!そして脇を固める、これまたアクの強い脇役たちも痺れるくらい格好良い。そして、何よりシィクスピアが何世紀も前に描いた純愛をこうやって現代に(お下品に)甦らせた監督の手腕に拍手!何度、観てもテンション上がるっす!!
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-14 14:42:23)
1123.  ウェイバック -脱出6500km- 《ネタバレ》 
共産主義体制化のソ連、スパイ容疑で逮捕され、シベリアへと流刑になってしまった男たちが決死の思いで脱出。彼らのインドへの6500kmにも及ぶ苦難の逃避行を淡々と描いた作品。事実を基にしているということなのだけど、映画として観るには、さすがにこれは退屈に過ぎるのではないか。芸術性云々よりも、僕はただ単純に映画としての見せ方が下手なだけだと思えてしまった。エド・ハリスとコリン・ファレル以外、誰が誰だか最後までよく分からないから人間ドラマが一向に頭に入ってこないし、男たちがひたすら砂漠を歩く映像を延々と見せられても眠気が湧いてくるだけ。そして、そんな極限状況に追い詰められた男たちに急に若い女が加われば、どう考えても(簡単に人を殺す荒くれ者だって居るのだから)みんなでレイプしようという発想が必ず起こるだろうけど完全にそれもスルー。人肉食の問題も軽く触れる程度。そうやって綺麗事だけで映画を作るならあまりにも娯楽性に欠けているし、芸術性の高い映画とするならあまりにも人間心理への掘り下げが足りない。結局、退屈な二時間を過ごしてしまったなぁという感想しか僕には残らなかった。
[DVD(字幕)] 3点(2013-08-14 13:02:24)
1124.  ホビット/思いがけない冒険 《ネタバレ》 
ロードオブザリングの興奮再び!と期待しながら鑑賞したのだけど、さすがに原作のボリュームを考えればこれも同じように三部作にするには無理があったのでは。確かに映像的にも素晴らしいし、ストーリーもRPG世代にはワクワクするものだけど、いかんせん前三部作に比べたら、登場人物の多彩さ、物語のスケールの大きさ、悪役たちのゾクゾクするような恐ろしさなど、どうしてもやっぱりこちらは小粒感が否めないかなー。番外編ということで一作に纏めたほうがすっきりとして良かったんじゃ…、との思いが否めないけど、それでもエンタメ映画としては相変わらずの安定感。三時間近くあるのに、普通に面白いしね(特にゴブリンの洞窟のあのごちゃごちゃ感が良かった!)。次作に期待を込めてということで6点!
[DVD(字幕)] 6点(2013-08-13 13:41:36)
1125.  最高の人生のはじめ方 《ネタバレ》 
長年連れ添った妻を亡くした孤独感から酒に溺れ、周囲から孤立してしまった老作家。ふとしたきっかけで片田舎の友人の家で一匹の老犬と共にひと夏を過ごすことになった彼が出会ったのは、シングルマザーに育てられる育ち盛りの三姉妹だった。隣人同士という関係から、少しずつ交流を重ねていくうちに、互いの凝り固まった心がだんだんと解きほぐされていく。冒頭部分こそ、イーストウッドの「グラントリノ」を彷彿とさせるのだけど、こちらはどこまでも薄味。根深い人種差別も理不尽な暴力も一切出てこず、徹頭徹尾、善人ばかりが登場し、そして心温まるハートフルなお話がひたすら綴られていく。そんな映画を作ろうというスタッフの潔さは好感が持てるのだけど、僕にはちょっと物足りなかったかな。これは好みの問題なんだろうけど。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-13 12:21:22)
1126.  第9地区 《ネタバレ》 
久しぶりに面白い映画を観たなぁと素直に思える映画だった。特に設定が秀逸。差別されるマイノリティであるエイリアンの居住地区を南アフリカにもってくるところなど、下手をすると説教臭くなったり変に啓蒙主義的になったりするものだけど、この映画はちゃんとエンターテイメントから軸足がぶれてない。何より、自分をマジョリティであることを信じて疑わなかった主人公の公務員が、徐々にエイリアンに変質していきながら自分が何も考えずにマイノリティを差別していたことを悟っていく姿は深い。そして、最後、そんなどうでもいい人間だった主人公が意を決して男気をみせる姿に、僕は思わず拍手を贈りたくなってしまった。面白い設定、徐々に盛り上がっていくアクション、魅力的な登場人物、ちょっぴりグロくて、そしてほんの少し深い。良質なエンターテイメント映画だった。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-10 19:53:04)
1127.  JFK 《ネタバレ》 
今でも多くのアメリカ人の心に、暗い影を残すケネディ大統領暗殺という歴史的な大事件。そんな重たいテーマを真っ向から扱っただけでなく、その内容もかなり攻撃的なもの。こんな政治的にも商業的にも危険な映画を逃げることなく真正面から作りあげたオリヴァー・ストーンの腹の据わり方には舌を巻く。でも、そんな政治色を抜きにしてもこの3時間もある大作には、彼の才気と情熱が隅々にまで迸っており、映画としての完成度も格段に高い。そして、ケヴィン・コスナーをはじめとする、トミー・リー・ジョーンズやゲイリー・オールドマン、ジョー・ペシ、ケヴィン・ベーコンといった今では考えられないような豪華な俳優陣の熱演も見応え充分。あまりにも充分すぎて(濃すぎて?)、観終わった後はしばらくぐったりしてしまうけどね(笑)。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-10 18:19:05)
1128.  エイリアン2 《ネタバレ》 
やっぱりジェームズ・キャメロンは天才であると再確認できる初期の傑作!あの一作目の考え抜かれた秀逸な世界観を継承しつつも、それを巧みな技術と圧倒的な力量でものの見事にキャメロン的アクション超大作へと昇華させてしまった。SF戦争映画でありながら、個々のキャラクター描写も丁寧で、なかでも途中から現れる両親を失った少女ニュートと、娘を失ったリプリーが二人で逃走するうちに親子のような絆が生まれ始めるところなんかホント秀逸。そして、最後、そんな2人に立ち塞がるのは、これもただ自分の子供たちを守ろうという崇高な本能に忠実に生きるクイーン・エイリアン。クライマックスで繰り広げられる、彼女たちの互いの生存を賭けた母性と本能の壮絶な戦いに否が応でもテンションがあがるって、これー。何度観ても面白いし、実際何度も観たくなる傑作っす!!
[DVD(字幕)] 9点(2013-08-10 13:32:48)
1129.  マトリックス 《ネタバレ》 
思えばこの映画から、ただ最新のCG技術と撮影法を駆使してただただ格好良いアクションシーンだけを撮りたかった映画という新ジャンルが始まったのではないだろうか。もう矛盾だらけのストーリーや設定なんか刺身のつまのようなもの。いかにグラサン主人公たちが派手にスタイリッシュに暴れまくるかだけをひたすら追求したその姿勢は、良くも悪くも賞賛に値します。もう、ネオたちが飛び交う銃弾の嵐のなかをスローモーションで駆け巡る映像なんか、初めて見たときはほんと身体の芯から痺れました。ストーリー(特にヒロインのキス一つで主人公が無敵になるラストとか)は、まぁ失笑でしたけど。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-07 18:10:06)(良:1票)
1130.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
ジェームズ・キャメロンって、とことん男社会が嫌いなんだろうね。この作品も、「石油利権のためやったらイラクの子供たちが何人死のうがかまうものかー!」な、大佐を初めとする男どもの欲望をを徹底的に叩き潰す、異界の住人たちの窮鼠猫を噛むような破壊力といったら観ていてホント爽快。そして、アバターとなって彼らに手を貸す主人公の姿もオーソドックスながら、やっぱり格好良い。でも……、最後がいただけない。僕はずっとあの大佐をアバターな自分じゃなくて、足の悪い無力な自分が倒すんだろうと(そしてコンプレックスを克服し〝現実の人間〟としても強くなれるのだろうと)ずっと信じてたのに。これじゃネトゲ廃人の映画って言われても仕方ないじゃん。とはいえ、徹底的に拘りぬいた映像美はやはり映画の歴史をまた一つ塗り替えただろう革新的なもの。それだけでも素晴らしい。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-07 16:40:01)
1131.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
猿の惑星シリーズをあまり観ていなかったからか、まったく先入観抜きに鑑賞したら意外に面白かった。あの有名な名作に負けないくらいに面白い映画を作ってやるという監督の熱意が、冒頭の畳み掛けるような演出(主人公とヒロインとの馴れ初めは少々やりすぎな感もあったけど)からビシバシ伝わってくる。猿に感情移入させるというのも面白い設定。ただ、あらかじめラストが決まっているせいか最後にもう一捻りあればもっと良かったのにとも思う。それでも充分に面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-07 15:24:40)
1132.  パラノイドパーク 《ネタバレ》 
近所の不良たちが集う、線路脇に違法に造られたパラノイド・パークという名のスケボー公園。そこに顔を出すようになった少年アレックスは、今まで自分が知らかった世界や人があることを知り、そしてそれがどんどんとリアリティを持って自分の周りに形作られていくことに戸惑いを覚えながらも、必死に馴染んでいこうとする。でも、そんな彼に現実はどこまでも残酷だった。何事にも無気力だったけど、どこかに無垢な心を持った少年の今にも壊れてしまいそうな世界を、スローモーションを多用した抒情的な映像で綴ったいかにもガス・ヴァン・サントらしい青春映画。と、言うとどうしても「エレファント」を思い起こさせるのだけど、こちらはちょっといかにも小さくまとまり過ぎていてどうも物足りなかった。雰囲気は良いと思うのだけど、やはり「エレファント」亜流どまりだというのが僕の率直な感想です。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-07 14:49:21)
1133.  デッド・サイレンス(2007) 《ネタバレ》 
仲睦まじく暮らしていた若いカップルの元に、ある日突然、差出人不明の不気味な腹話術人形が届けられたことから始まる、超王道のゴシックホラー。なのだけど、ちょっと脚本があんまり練られてない感じが……。死体の舌が切り取られるという凶悪事件の捜査を刑事一人だけで行ったりだとか、その重要参考人となる主人公がその日のうちに釈放されて、しかも簡単に犯行現場に入って証拠となるかも知れない人形を勝手に持ち出したりだとか(現場に見張りは居なかったのか?)。なんだかそんなご都合主義な展開がそこかしこに見受けられてイマイチ乗り切れなかったです。残念! それでも、あの腹話術人形の嫌ーな感じの不気味さとか、廃劇場のおどろおどろしい雰囲気だとかはなかなか良かったので5点。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-05 12:38:35)
1134.  ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー 《ネタバレ》 
前作のB級感溢れるテイストながら、全体を覆う重厚でモダンな独特の雰囲気が面白かったので、そのまま続編である今作も鑑賞。前作のクトゥルフ神話&スチームパンクナチスというモチーフから、今作はもろロードオブザリング&スターウォーズというがらりと雰囲気の違う作風へと思い切りシフトチェンジしているのだけど、ちゃんと続編として違和感なく観れるところはさすがギレルモ・デル・トロ監督。序盤の、大量の歯の妖精が人間たちを一瞬で喰い尽くすという、この監督らしいシーンから、徹底的に拘り抜いて描かれたトロール市場へと雪崩れ込む展開は、相変わらずゾクゾクさせてくれる。そして、そのテンションを落とすことなく物語は一気にクライマックスへ。面白い。個人的には、一作目の(ストーリー的には完全に破綻していたけれど)オカルティックな雰囲気のほうが好みだけど、こちらも充分に楽しめた。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-01 13:41:58)
1135.  エンジェル ウォーズ 《ネタバレ》 
あの、奇才ザック・スナイダーが原点回帰して撮ったかのような、もう映画なんだからこの独自の世界観に酔いしれてください(分かる人だけ笑)と言わんばかりの〝少女の妄想力〟全開映画。良いですね、この徹底的に我が道をいく監督の姿勢、僕は好きです。残酷な義父に母と妹を殺され、挙句の果てに精神病院に入れられた主人公ベイビードール。そして、その病院は常駐する医者も訪ねてくる議員も料理場のコックも、みんな揃いも揃って酷い悪人or変態ばかり。仲間となった少女たちと共に、ベイビードールは得意のダンスと、そして中2病爆発な妄想力とを武器に、そんな世界から脱出しようと図るのだった!もしかしたらこれは大傑作になるぞっとワクワクしながら観てたのだけど、残念なのは最後の試練、さすがに息切れしたのか、予算の都合なのか、ここもちゃんとしっかり妄想で描いて欲しかった。惜しい。でも、やっぱり僕はこの監督のセンスが大好きなので甘めに9点!
[DVD(字幕)] 9点(2013-07-30 21:11:05)
1136.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 
この映画を最初に観たのは中3のころ。さすがにそのころは何がなんだか分からず、ただ壊れちゃった微笑みデブの狂気の極北のなかで静かに囁く「フル…、メタル…、ジャケット!」という言葉だけがいつまでも心に残った(というかトラウマになった)戦争映画。だったのだけど、改めていま見返してみれば、前半の訓練学校だけで10点をつけれるくらい短編映画として観れば完璧な作品だった。ここで描かれる醜悪な人間社会の縮図は、決して戦争という狭い枠組みに捉われない普遍的なものだと思う。とはいえ、後半が「ミッキーマウス」を歌うまでの長い蛇足だということで-2点で。「パパの〇液がシーツの染みになり、ママの割〇目になんとか辿り着いて生まれたのがお前だ!」ひぃぃ、毎日毎日こんなこと言われ続けたら誰だって壊れちゃうってーの。そりゃ中3の童貞中学生にはトラウマになるはずだよ(笑)。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-30 18:27:51)
1137.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
妻に先立たれ、孤独を紛らわすために酒に溺れ、それが原因で家族から疎んじられると、ますます自分の殻へと引きこもり、そしてさらに酒に溺れてしまうという人生の終盤で悪循環に陥ってしまったイーストウッド演じる偏屈で頑固者の嫌な爺さん。そんな彼の自宅の隣に、アジア系の家族が引っ越してきたことから始まるヒューマンストーリー。ともすれば説教臭くなったり、建前だけの薄っぺらい映画になりがちな題材なのに、そこはさすがイーストウッド。どんなにゴミのような人間にだって、いつかは輝くような日が訪れるかもしれない。老い先短い命と引き換えに、偏屈な爺さんはささやかな決断を下し、そして最後は素晴らしいものを少年に遺すことが出来た。それがグラン・トリノだけではないことは、もちろん少年が一番よく分かっている。淡々としながら深く、静かでありながら熱い、慈愛に満ちた良作。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-30 18:06:56)
1138.  パルプ・フィクション 《ネタバレ》 
タイトルが示すとおり、どうしょうもない登場人物たちが織り成す、どうしょうもなく馬鹿馬鹿しい三つのお話が、時系列をバラバラに切り刻んでそれを完璧といっていい構成で再構築することによって、何故かそこに何度も再見するに耐える、芸術的とも言える深さを獲得することに成功した稀有な作品。それでも、あくまでも視点は下品で猥雑な「パルプ・フィクション」のまま。だからこそ、こんなにも深い側面を持った作品だと言うのに、この全編に漂う下らなくて馬鹿馬鹿しい楽しさが最高に格好良いんだよね、これ。垢抜けたノリの良い音楽に、癖のある俳優陣が繰り出す悪乗り一歩手前とも言える怪演の数々、延々と続く馬鹿馬鹿しいのにいつまでも聴いていたいと思える会話のやり取り。ノリにのっていた若き日のクエンティン・タランティーノが作りあげた、最高にスーパークールな、映画史に残るだろう傑作の一つ。日本刀片手に暴れまくるブルース・ウィリスが今でも大好き。
[DVD(字幕)] 9点(2013-07-30 16:34:00)
1139.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 
この映画、確かに中身がない。史実を基にしたと言いながら、はなからリアリティとは無縁のストーリー展開に、あり得ないような漫画みたいなアクションシーンの数々(アメコミが原作だから当然かもだが)。それでも、この超が幾つも付くぐらいのスーパーマッチョな男たちが、その煮え滾るような男汁を無尽蔵に周囲に撒き散らしながら、スクリーン狭しと暴れまくる姿を暑苦しいまでに映像化してみせた、監督のその中2病的情熱に意味を見出さずにはいられない。やっぱり、どんなくだらないことでも、信念を持ってとことんまで極めれば、もしかしたら素晴らしいものが仕上がるかもしれないという、奇跡のようなお馬鹿映画の傑作だろう、これは。 普通の映画監督が撮っていれば、目も当てられないくらい酷いものになっていたであろう。ザック・スナイダー、大した奴だ。
[DVD(字幕)] 9点(2013-07-29 23:08:55)
1140.  ターミネーター 《ネタバレ》 
この作品を初めて観たのは小学生のころだったけれど、自分を決定的に映画好きにさせてしまった記念碑的名作。おかげで、おっさんになった今でも週に最低二本は映画を観なければ禁断症状が起こる身体になってしまった。現代に殺人ロボット・ターミネーターが送り込まれてくる冒頭のシーンに始まり、同時に送り込まれてきたカイルとの逃走劇、無敵のターミネーターが破天荒に暴れまくる最高に格好良いアクションシーン、そして次第に明らかになってくる追われる女サラ・コナーの正体……。これは今でもSFアクション映画としては、これ以上ないくらいの完成度だよ、やっぱり。そして、最後、彼の子供を宿したサラ・コナーが暗雲立ち込める未来へと立ち向かうように車を走らせて去っていく場面は、数ある映画のラストシーンのなかでも一番格好良いっす!!ジェームス・キャメロン、やぱ最高だぜ!!
[DVD(字幕)] 9点(2013-07-29 22:33:50)
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