101. 嵐の孤児
《ネタバレ》 気がついたら2時間30分が経っていました。まさに釘付け。リリアン・ギッシュを筆頭にキャスト全員が凄い存在感。 アンリエットの恋人を演ずる水も滴るいい男がジョセフ・シルドクラウトだったのがビックリでリリアン・ギッシュとのキスシーンはお宝映像。 フランス革命時のパリを舞台とした物語は監督がロシア革命を意識したのだろうかと思える貴族の横暴と民衆の狂乱ぶりが丹念に描かれています。姉妹に降りかかる「これでもかっ」という薄幸ぶりに地団駄踏む思いで、ラストミニッツレスキューと分かっていても「早く!!」硬直状態。10点か9点か迷った挙げ句、メデタシ度がちょっとばかり過ぎるかなと感じたところに-0.01点。 大正10年製作傑作無声映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2023-07-30 01:48:45) |
102. 殺し屋チャーリーと6人の悪党
借金、浮気、保険金詐欺。6人の悪党が全員貧相で眠たい展開のところを「寝ちゃダメよ」とばかりにド派手な描写で殺人が描かれる。サイモン・ペッグはぬらりとした存在感ですが笑えるところがまるで無く、本作がコメディに分類されているのが不思議です。 [DVD(字幕)] 4点(2023-07-29 02:44:30) |
103. コンドル(1975)
《ネタバレ》 シドニー・ポラック、ディノ・デ・ラウレンティスの硬派骨太作に寄せた期待は、冒頭殺戮シーンにうなぎ登りとなりましたが。以降は冷める一方。陰謀は踏み込み浅く、ベッドシーンはスター共演によるサービスカットにしか見えず。マックス・フォン・シドーの役どころも歯痒さでいっぱい。あの職務内容でコンドルなるコードネームを持つのはレッドフォードが演ずるからか、ダイコンとまでは言わないけれど、イマイチでした。 ラストの清張作品を思わせる「新聞記事になると思ってるのか?」にガックリ感が薄められました +2点 [DVD(字幕)] 4点(2023-07-28 14:22:23) |
104. 崖っぷちの男
捻った脚本に面白くしようとする意図が見えますが、無理筋が過ぎるかと。ただのアンポンタンだったエド・ハリスがイタくて残念。交渉人のお姉さんの空回りぶりもイタかった。 [DVD(字幕)] 5点(2023-07-27 00:08:00) |
105. 真実の行方
《ネタバレ》 私的にリチャード・ギア嫌いでスルーしてました。今作でも無意味にヘラヘラッと笑みを浮かべるのにイラッとし、オレ様凄腕だろう面にイライラッ! ヘナヘナしたアーロンに「こういう人物に限って実は・・・」予感がありました。多重人格で無罪を勝ち取り、このままメデタシメデタシなのかと思いきや。ラスト5分に痺れました。アーロンの手の上で踊らされていた敗北感を噛みしめながらひっそりと裏口から出るのに胸のすく思いが(ファンの方スミマセン) 特筆すべきはデビューにしてゴールデングローブ助演男優賞獲得のエドワード・ノートンの怪演。ヘタレと凶悪邪悪の演じ分けが凄すぎてあちこちでリプレイタイムに。 ショウネシーの土地開発の件が中途半端だったのが残念-1点ではありますが、傑作サスペンスでありお薦めです。 [インターネット(字幕)] 9点(2023-07-25 02:19:50) |
106. タワーリング・インフェルノ
《ネタバレ》 子供時分に何度も観たのですが、マックィーンとニューマンの出演、非常階段の扉が開かない、娘婿がカゴもろとも落ちた、以外は忘れてしまっています。灼熱地獄の中で、筋金入りの仕事人のオーラが滲み出ているマックィーンに釘付けで、ニューマンは格下感が否めません。この生が保証されている両雄以外の面々の生還の成否に手に汗握りました。悲喜交々の中にあって、地位を振りかざさない市長同様、皆の為に尽くしたロバート・ボーン演ずる上院議員がよりにもよってあの馬鹿野郎と一緒に落下していったのには呆然となりました。一方、ちゃっかり生還したオーナーへの腹立たしさを針のムシロの日々を思い浮かべて紛らわせました。名前の分からない人々も含め個々の生死の紙一重の部分の見応えは年月を経ても色褪せないものでした。 2023.7.23 追記 午前十時の映画祭 にて鑑賞。 フレッド・アステア スクリーン初体験に感激。白髪シワシワでも一分の隙のない出で立ちに惚れ惚れ。+1点、 彼との淡い恋心を見せる貴婦人が私の嫌いなジェニファー・ジョーンズだったのに仰天。 数多の名優が集う中で今回MIPはリチャード・チェンバレン。鑑賞歴中屈指の胸糞キャラは何も喋らなくても邪悪さが滲む顔に血圧上がりまくり。 あっという間の2時間45分、名作を堪能させて貰えました。 [映画館(字幕)] 8点(2023-07-23 21:42:12) |
107. インヘリタンス
《ネタバレ》 サイモン・ペッグの存在が全てでありました。気の毒なようで実はそうではない展開はあるあるで、大オチも何となく想像出来ました。リリー・コリンズの眉毛に「ヘンなの・・」吹き出しそうになったのは私だけなのでしょう。熱演だけどそれが気になって話が入って来づらかったところです。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-07-23 20:14:41) |
108. 宇宙人ポール
ET、未知との遭遇、興味なく未見。そんな私でも大いに楽しめた秀作。ポールの眼、その美しさに惚れてしまい、人間味ある小粋な物言いも心地良く点数の全てを。シガニー・ウィーバー・・・色んな作品に顔出してるのが笑えます。 [DVD(字幕)] 8点(2023-07-22 20:29:09) |
109. 白鯨
《ネタバレ》 原作未読。恥ずかしながらエイハブが独りでモビーディックと闘う話だと今日まで思っていました。多くのクルーの仕事ぶりが興味深く、リチャード・ベーズハート、レオ・ゲン、ハリー・アンドリュース、フリードリッヒ・フォン・レデブールの個性豊かなキャラがグレゴリー・ペックに劣らぬ存在感でした。結末は心底仰天、あの場面でレオ・ゲンに心変わりさせたのは何なのか? 一人を残して道連れにさせられたクルーに出航時を思い消沈であります。1956年製の映像はなかなかの迫力の力作を堪能しました。 [DVD(字幕)] 7点(2023-07-22 11:52:43) |
110. モンキーボーン
ブレンダン・フレイザー初めとしてそこそこ有名どころのキャストで、デス役がウーピー・ゴールドバーグというの仰天しております。美術スタッフの仕事ぶりは熱かったですが、ストーリーがイマイチであまり笑えなかったのが残念。 [DVD(字幕)] 3点(2023-07-21 20:00:19) |
111. ニューオーリンズ・トライアル
《ネタバレ》 正義のダスティン・ホフマン勝利の筈だけど銃規制の裁判なので100%とは思えず、評決を待つ間はバルセロナ五輪決勝での古賀稔彦さんの判定の時と同じく固唾を呑んでの握り拳。 陪審員コンサルタントの存在(実際あるようで)とやり口に、裁判の意味があるのか? 弱肉強食のアメリカ社会に唖然と。 このような話では敵役の存在が重要で、ジーン・ハックマンの演技巧者ぶりに拍手喝采。得意満面な時以上に敗北感に塗れる姿に唸らされる。金が全ての彼らしいとは言え送金してしまったのが無理筋に見えた(-1点)のですが、起承転結片時も目を離せず、釈然としない点を確認するのに続けて2回観直し。極上の逸品を堪能しました。 [DVD(字幕)] 9点(2023-07-21 14:37:50) |
112. フェイブルマンズ
《ネタバレ》 両親に連れられての映画館初体験から模型電車の撮影まで「流石、スピルバーグ」期待が高まったのですが、以降、不倫だ、イジメだ・・・冗長さにウンザリでした。ジョン・フォードとの件に、そうそう、こういうのが見たかったんだけどなぁ。イマイチなキャストの中でポール・ダノの好演に加点。 [DVD(字幕)] 4点(2023-07-19 07:04:33) |
113. 青春の輝き
1950年代のアメリカを舞台にした学園もの。ユダヤ人も差別の対象だったようで。 後のオスカー受賞者3名の青春時代を垣間見る貴重な作品。 ラストでの捨て台詞の吐き合いが後味悪く残念です。 [DVD(字幕)] 7点(2023-07-18 01:35:23) |
114. ディボース・ショウ
ジョージ・クルーニー出演以外の知識無く。タイトルロールのコーエン監督に「ヘンなの借りてしもた・・」 愛とお金の天秤の傾き具合が描かれていて監督らしいヘンなキャラは居るものの、超絶美男美女のお陰で気楽に観れました。ジェフリー・ラッシュの出演理由を知りたいところです。 [DVD(字幕)] 5点(2023-07-17 16:34:13) |
115. マリアンヌ
《ネタバレ》 スパイ同士が結婚して子供を授かる。三人仲良く幸せに暮らしましたとさ、にはならない因果応報な結末。落とし前を付けるマリアンヌの前ではマックスの小者感が際立つ。マリオン・コティヤールの好演が印象深い作品。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-07-17 11:09:37) |
116. オットーという男
オリジナルのオーヴェは全く取り付く島もない人物でしたが、同じく偏屈でもオットーは人情味が透けて見えるのは名優トム・ハンクスの功罪なのか。全編画面の隅々に至るまで見える整頓された清潔感が素敵。プロデューサーも兼ね実子と共演、妻も参加というハンクスの意気込みが感じられる良作。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-07-17 10:58:24) |
117. キングスマン: ファースト・エージェント
苦手なレイフ・ファインズへの不安が吹き飛ぶ秀作でした。ボーア戦争、WW1の歴史絵巻に父子の絆を盛り込んだ脚本が秀逸。喪失感からヨレヨレになったファインズが立ち直る姿はベタながら、人は見た目より中身ではなく見た目が中身を作り上げるのを改めて感じるところでした。監督らしさを見たラスプーチンを初めとする一味の親玉の正体が、う~ん、イマイチ(-1点) キングスマン誕生に相応しい物語に満足出来た作品です。 [インターネット(字幕)] 8点(2023-07-12 00:53:55)(良:1票) |
118. ファイナル・カウントダウン
《ネタバレ》 艦長演じるカーク・ダグラスは確かな存在感ではありますが、灰汁が抜けて見応えに欠けました。まさかのタイムスリップもので真珠湾攻撃を防ぐのか、興味深かったのですが肩透かしだったのが残念。ラストシーンでの音楽に「あれっ? これは、カラオケレパートリーのあの曲」驚きと共にオーウェンスの存在に「それは無理筋ではないですか?」混乱したところです。 鑑賞後に知った曲の件は初耳仰天。 マニアの方には見応え満点と思われる米国海軍PVのような作品でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-07-09 22:58:04) |
119. ナイブズ・アウト:グラスオニオン
前作はクリストファー・プラマーの存在もあって楽しめたのですが、今作は舞台は洒落ていても惹き込まれる人物が居なくて退屈でした。アンディの秘密が分かってから眠気が覚めたものの、ラストにドン引き。そんな事したらアカンわ! [インターネット(字幕)] 5点(2023-07-09 22:22:58) |
120. 月の輝く夜に
演出なのかイタリア国民性なのか、登場人物全員の言動に呆れるばかり。笑うところ無く「いやいや・・・何でそうなるの?」で埋め尽くされました。台詞回しがイタリア人らしからぬ静かめだったところに+1点。名匠作品今回はハズレでした。 [インターネット(字幕)] 4点(2023-07-07 15:35:08) |