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53羽の孔雀さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 245
性別 男性
自己紹介  映画史や映像技術には全く詳しくないので、単純に面白いと感じた度合いで点数をつけさせていただきます。
 よろしくお願いします。

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101.  幌馬車(1950) 《ネタバレ》 
地味は地味。ですが、幌馬車隊の大移動を描いた作品の中では今のところこれが一番好きです。何といっても素晴らしいのはその構成。細かいたくさんの要素が凝縮され、相互に関連を見せ、ひとつの枠の中で見事にまとまっていると思います。例えば、「指笛を吹くと特定の馬が暴れる」という設定は冒頭でトレヴィスら二人のやんちゃぶりとウィッグスの大人っぷりを対比し互いの距離感を表すのに役立ち、物語が進み両者の距離が縮まってきたタイミングでの保安官のシーンでは隙を突いて悪者どもを倒すためではなくウィッグスを死なせないために再度指笛が吹かれる。ここらへん、すごく上手いと思うんですよね。他にも、モルモン教徒であるという設定の使い方や状況的に仕方ないムチ打ちとそのウィッグスサイド・悪党サイドでの捉え方の違いなど、ひとつの要素を様々に活かす構成っぷりが素晴らしいと思います。  こういう目的地に向っての旅系作品の中ではひとつ試練を乗り越えたらまた次の試練が襲ってきて・・・というアドベンチャーっぽいものも多いですが、私は本作のようなタイプのほうが好みでした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-28 18:45:35)(良:1票)
102.  ギャンブラー
う~~~ん渋い、渋すぎる。開幕早々スタッド・ポーカーのルール説明とかしてるからギャンブルメインの作品かと思ったら、全然違った。最初っから最後まで山中の町の中で全体的に渋く、情緒溢れる作風。明るくはなくどちらかというと暗めですが、とにかく雰囲気が良いので見入らされました。「面白い!」より「素晴らしい!」が似合う印象。ただ如何せん個人的にこういう系の作品は苦手なので5点とさせていただきます。
[DVD(字幕)] 5点(2014-04-28 03:41:32)
103.  ソルジャー・ブルー 《ネタバレ》 
「異色作」「問題作」「インディアン側の視点」という前情報のみがあったから、ずっしりとした歴史ものでインディアン側が主役で国側を徹底的に悪と描く作品かと思ったら、意外とそんなことはなかった。それどころかホーナスとクレスタの関係から、「お互いわかりあえる道もあった」という主張さえされている。歴史的事実かどうかとかしっかりとした分析がされているかどうかとかそんなことは知らん、というか正直勉強不足でわからんけど、純粋に面白く、素晴らしい作品と思えた。  「歴史的事実」の残虐性が描かれるのはラスト20分くらいからで、それまでは一応双方中立的に描かれるのが上手い。ホーナスは国側の代表で国側の主張をし、クレスタは先住民側の代表で先住民側の主張をする。一方がどうだ!正しいだろ!ではなく互いの主張をさせた上であくまでも判断は観客に委ねる。西部劇全盛時代の作品は問答無用で先住民は悪とするものが圧倒的多数なだけに、当時としては双方の意見を対等に述べたというだけで既に新気風だったのではないでしょうか。ぜひ公開当時の感覚で観てみたかった。  娯楽面でも、固定観念に縛られた思考のホーナスと自由人なクレスタ、アメリカ国旗を踏みつける騎兵隊、コインのネックレス、ホーナスの馬車焼きからのラストの結果など、皮肉要素も含め面白味充分でした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-26 02:22:39)
104.  アメリカン・アウトロー 《ネタバレ》 
舞台で見れば確かに西部劇。が、中身は完全に現代エンターテインメント。現代的な技術・演出が上手く活かされることで人間ドラマやアクションシーンが入り込みやすく盛り上がりやすいようになっている。娯楽作品としてすんごく面白いし、TVで放送してほしい系の作品。(良い意味で)頭カラッポにして深く考えずお酒でも飲みつつ見るのにピッタリです。  まあしかし、細かく見るとう~~んとなる箇所がいくつかあったのもまた事実。テーマは南北戦争後の鉄道建設における合法的な強制土地収用とそれに反する農民たち。もちろん農民サイドで描かれ、本作の場合ジェシー・ジェームズが主役なわけだけど、如何せんジェシー・ジェームズが完璧超人すぎました。顔良し人柄良し人望があって正義のために戦う名ガンマン。伝説の人物だからそう描くのもわからなくはないけど、ヤングガンのビリー・ザ・キッドのようにもうちょっと黒い面も描いて欲しかったです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-25 00:31:16)
105.  昼下りの決斗
良い作品だなあ。単なる娯楽ものとは違った意味で、面白い!というのとは違った意味で、すごく良い作品。  いつの時代もおんなじな若者と年配者との間にある壁。若い時は若い時なりにそれが正しいと思い考え・行動するから年配者の言うことをろくに聞こうとしないし、年配者としてはかつての自分の経験から若者を諭そうとするも、一方で「古臭い」部分があるのも事実。それでも自分が正しいと思ったことを貫く姿勢、作中の言葉でいえば「自尊心」や「誇り」を捨てなければいつか壁を越えて若者にもしっかりと響き、自然と伝わっていく。その辺の描き方がすごく上手いです。  もうひとつ、スティーブとギルの何気ない会話やお互いがお互いを知り尽くしているあの感じ。古くからの関係。これこそは年月を経ないと得られないものなので、すごく羨ましいですね。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-24 00:47:06)
106.  決断の45口径<TVM> 《ネタバレ》 
テーマは時代の移り変わり。ストーリーは鉄道の建設を巡る対立。ストーリーはシンプルですが、こういうテーマ性があって人間ドラマが重視される作品は好きなんですよねー。  今回の場合それぞれの時代を表すのは何?と考えた時に当てはまるのは個人の考え方というよりキャラそれぞれの年代そのものでしょうか。プレスコットは過去でルーク、テイトらは現在でノアは未来的な。だいたいパターン的に「女子供は殺さない」となるのに女は殺すが子供は殺さないところとかはテイトの性格がどうこうではなく映画的なテーマが理由な気がします。面白いのは「時代は変わった」とするジェスが銃で決着をつけるところ。銃の時代を終わらせるのは結局は銃であるということなのか、新しい時代を作るのはその時代を知っている者ではなく真っさらな新世代ということなのか、あるいは単なる演出上の勢い(笑)なのか・・・  まあ一部「あ、ストーリーを動かすためのご都合展開だな」という箇所があった感は否めず。賢い設定なのに死体を見つけてまずハワードに報告しちゃうジェスとか他は皆一発なのに普通に生きてるテイトとか銃声を聞いて逡巡無しで舞い戻る先生とノアとか。まあとはいえ、それを差し引いても中々に面白かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-22 00:43:42)
107.  死の追跡(1973) 《ネタバレ》 
う~んニューシネマ。主人公の感情に重点が置かれ、要所要所に反管理体制を表す描写が見られます。主人公は最初っから感情に突き動かされる人間だったわけではなく、むしろ銃を使わず町を治めるという管理側の人間。町の人も皆その体制に納得し、協力的。しかしそのシステムも完璧ではなく、妻と子が殺される。そして感情に従い復讐の鬼と化しいざ標的を追うと、法というシステムが邪魔をする。そして最後は自身がシステムに殺される。さあ、これでもあなたは今の管理社会が正しいと思いますか?・・・と、いうことなのでしょう。まあ間違っちゃいないんだろうけど、主人公の気持ちもすごく良くわかるというか。最初は復讐の虚しさを描いた作品かな?とか思ったので良い意味で意外でした。  全体の作風としてはしっとりじっくりな感じなので、若干退屈に感じた箇所もありけり。ただ、こういうテーマ性をもった作品は割と好みなので、その点良かったです。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-21 03:22:33)
108.  クイック&デッド 《ネタバレ》 
【良かった点】 ・一騎打ちのトーナメントという発想 ・女ガンマンという特徴を上手く使った感情の揺れっぷりの表現 ・ボスのクズっぷり ・ライターでフェイクをかけるシーン ・各キャラの銃の腕の魅せ方  【悪かった点】 ・キレイすぎる主人公 ・無駄なズーム連発 ・適当なトーナメントの省略 ・撃ってもゾンビの如く復活してくる皆さん ・勝った!と思ったら負けているお馴染みの演出 ・死んだ!と思ったらインクというお馴染みの演出 ・公衆の面前でルールに従い堂々と立ち向かう殺し屋、しかも負ける ・銃弾が向かってきたことを確認した上で叫び声を上げる余裕を見せるボス ・からのダイナミック回転  ・・・全体的に、良かった点を全て帳消しにした上にマイナスにしてくる演出が致命的でした。
[DVD(字幕)] 4点(2014-04-19 23:59:48)
109.  ヤングガン
とにかくビリーのキャラが素晴らしい。凄腕ガンマンだが教養もあり、何といっても子供。内面的には純粋な超悪ガキという感じで、復讐に向かって一直線。周りの大人たちと違いこいつを撃ったら後がマズいとか戦力差がありすぎるといったことは一切考えず、ただ目標に向かって突き進むだけ。相手が保安官だろうが何だろうがお構いなし。その「子供の無鉄砲さ」という点では他作品の若者達と同じだが、そこに確実な狂気が含まれる点が大きく違う。狂ったような笑い方、殺すことを楽しんでいるかのようなあの感じ。人として好きかどうかは別として、魅力を感じたことは確かです。  作風としては異色系で、オープニングのBGMからもう異色。観る作品間違えたか?と思いましたが、全体で見るとガンアクション多めでシンプルストーリーな本作にはまあ合っているのかなと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-17 22:23:37)
110.  幌馬車隊
南北戦争の最後の年、ウィル・ジェシー・クリントの3人は北軍の捕虜収容所を脱出、南軍の部隊のもとへ行きつく。しかしこの部隊は正規軍ではなくむしろ盗賊のようなゲリラ部隊で、3人は命を保障されるかわりにサンタ・フェからセント・ルイスに運ばれる金塊の強奪の手伝いをさせられることになる、というお話。   全体を通して思ったのが、要素はあるがどれも薄味すぎるという点。深いテーマ性を持っているわけではなく、一風変わった題材というわけでもなく、特筆してすごい!というシーンがあるわけでもなく・・・脱出、アドベンチャー要素、仲間との確執、戦闘、恋愛とお馴染みの要素がありますが、どれもこれもあっさり薄味すぎます。普通~なことを普通~にやってるだけ。そんな印象のままTHE ENDまでいってしまいました。
[DVD(字幕)] 3点(2014-04-16 21:29:00)
111.  栄光の星の下に
テキサス独立戦争後、テキサスの合衆国への併合をテーマに描いた政治色の強い西部劇。他の西部劇作品でいえば「アラモ」の後の時代に当たります。  あくまでこの映画のありようですが、テキサスはメキシコから独立した後も、合衆国の一員となるか独立を貫くかで意見が真っ二つに分かれる。合衆国のお偉いさん方は「奴隷制度の色が強いテキサスは併合したくない」「いや、テキサス併合を足がかりとして大陸を東西貫くアメリカ合衆国を建設すべきだ」とマクロ視点での主張をする。一方テキサスの現場レベルでは「テキサスが併合されようものなら必ずメキシコ・英国を含む他国と戦争になる。そうなったら真っ先に死ぬのは我々だ」といった理由から併合反対派が根強い。片や「戦争になれば儲かるから他国と敵対しようとも構わない」という視点の者もいる。国の未来ないし理想のため、自身の誇りのため、金のため、自らの身分向上のため、様々な「自分にとっての利」を求める者が入り乱れ、物語は進行します。  それを前提とした上で、国としての立場を決定するのは議会と大統領。その議会と大統領に影響を与えるのは「世論」すなわち民衆の意見。民衆に逆らったことをすれば自らの身分や命すら危ういから。そして本作ではメキシコから独立する際の戦争の英雄ヒューストンとジャーナリストが民意を操縦するキーパーソンとして描かれ、この二者の影響が国の命運を大きく左右する。その描かれ方には民主主義の正しさよりも、大衆社会に対する皮肉を感じます。  モノクロ作品ですが、ぜひ、多くの方に観てもらいたい作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-16 21:26:42)
112.  アラスカ魂
なんというドタバタ劇。一人の女(と金鉱)に翻弄される男達の話。故に、ヒロインに魅力を感じられないとちとキツい。前半1時間は特になんてことなかったけど、後半にグイグイ物語が進行し、ようやく動き出したか!という感じで引き込まれます。まあ完全なる娯楽作品だけに全体的に雑な部分が多い印象はありますが、ジョン・ウェインの新鮮な演技を見れただけでも儲けもの。キャラ的には相変わらずのクールなモテキャラであり、さらに例の風格を維持しつつも、目を寄せて卒倒したりうっかり手を踏まれたり、かわいらしさ?が随所で光ります。個人的にはジョージとミシェルが小屋にこもったのをソワソワ待つ夜のシーンがすごく好きですね。
[DVD(字幕)] 5点(2014-04-15 02:35:27)
113.  カラミティ・ジェーン 《ネタバレ》 
ミュージカルはもちろんですが、その他に強く目を引くのが恋愛要素。本作では男女間の友情・女同士の友情と嫉妬・友人の想い人を好きになる・友情から恋愛へ、さらには男というものは・女というものは・・・といった恋愛テーマにありがちな細かい心理描写が盛り込まれていて、一風変わった作品となっています。  西部劇の恋愛といったら一目惚れ→男は我を通し女は尽くす→女が惚れてハッピーエンド、あるいは一目惚れ→男は男らしく女は女らしく→結ばれてハッピーエンド、というシンプル~な印象が強かっただけに、細かい心理的なやりとりは新鮮でした。あのビル・ヒコックとカラミティ・ジェーンが恋愛においては敗北するというのも面白い。最後の御者の「まったく女ってのは」という台詞はナイスですね。まるで下着姿のようなシカゴのアイドルの写真に群がる男達を見てカラミティは「まったく男ってのは」と言いたかったに違いないw  上映時間が101分でさらにミュージカル部分に時間を使わざるを得ない中、カラミティの小屋でケーティー・ビル・少尉ら3人の心理を一気に動かすシーンをもってきたのは見事だと思います。前半はミュージカル強めで後半は恋愛強め、そんな作品でした。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-12 04:31:33)(良:1票)
114.  ペイルライダー 《ネタバレ》 
不思議系西部劇ですねぇ。イーストウッド扮するプリーチャーは最初から最後まで謎な人なわけだけど、その謎さは単に名前とか過去とかではなく、存在そのもの。少女が奇跡を祈った瞬間に現れ、青白い馬に乗り、そこにいたかと思えばフッと消え、「死んだはず」と思われ、背中に6つの銃痕を持つ。そこから連想されるのはやっぱり幽霊さん。最初っからファンタジーやら何やらなら幽霊登場というのはまあベタだけど、ペイルライダーにおいては作風が普通にシリアスなだけに、その不思議さが際立つ。しかしそうなると過去にイーストウッドは6発の銃弾によって殺され、かつ自らラストで保安官を同じく6発の銃弾で殺していることから、復讐目的だった?となるけど、途中でそんな目的やテーマが垣間見えることは全く無く、イマイチしっくりこない。それに砂金を掘る人々に影響を及ぼしている点も何か意味が込められているんだろうし・・・。とりあえず「種明かし」的なものがなかったため、色々解釈の仕方があるよ系の映画だと思うことにします。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-10 00:26:20)
115.  アパルーサの決闘 《ネタバレ》 
最後の決闘シーンは良かった。しかしそれまでがず~~~~~っとフラットな感じ。普通~なことを普通~にやってるだけというか。盛り上がる箇所があるわけではなく、真新しいシーンがあるわけでもない。おかげで終盤までこの映画の見どころが不明なまま。アパルーサでの決闘でようやく男の友情ないし「真っ直ぐで尊敬できる友のためならば」的なものがテーマなのかな?と思わせられたが、それもくっきりとせずぼや~っとしている。また、アリーの魅力がまるでないというのも痛いですね。
[DVD(字幕)] 4点(2014-04-08 23:23:24)
116.  ジェロニモ(1993) 《ネタバレ》 
西部劇も90年代の製作となると全体の雰囲気が良いですね。中々の好みでした。  本作は「こういうことが言いたい!」という主張・テーマがある映画というよりも「事実はこうです。さあ、皆さんはどう思いますか?」という問いかけ系映画であるように思う。どこまで脚色されてるのかは知らないが、ジャンルとしては「歴史」が最もしっくりくる。  アメリカはこういうことをしてきたから現在の文明がある。ではその過程は万事OKだったのかといえばそんなわけはない。インディアンからしたら他所者に土地を奪われ、虐殺され、挙句の果てに居留区を設けましたのでそこに移り住んでくださいね♪とか納得できるわけがない。ジェロニモのようになるのも道理。しかしだからといってまともに白人と戦って勝てるわけもない。結局やられたらやり返すを繰り返して最終的には降伏。うーん何とも言えませんね・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-08 00:32:58)
117.  腰抜け二挺拳銃の息子 《ネタバレ》 
まず、ストレスが溜まっていない時に頭カラッポにして観ることをお勧めします。次に、冷静につっこんだら負けです。  続編ですがやってることは前作とほぼ同じ。主人公だけが天然ボケで周りは真面目。挿入歌が多く若干のミュージカル調。ストーリーはあって無いようなもんですが全体がポップなのでそこまで退屈はしない。  あとはコメディ要素が合うか合わないかですが、如何せん今見ると演出が古い!特製ドリンクを飲んでばたんきゅーやバナナの皮踏んで転倒など、日本でいうところの「昭和の香り」というやつでしょうか。ただあれだけボケが散りばめられているとどれかはヒットするもので、私的にはドアと一緒に吹っ飛ぶ主人公と帽子に矢がささりまくってんのに平然と運転を続ける主人公の画にやられました。ちなみに基本的に物理法則を無視しまくっているので大らかな心で見ることが必要です。  あと本作の名優は明らかにトリッガー(馬)でしょう!馬にあんな動きができるのかといった軽快なステップや主人公とのコンビ芸、ベッドに横たわり自らにシーツをかけるシュールさ、そしていざ荒野を駆ければ自動車と並走するかっこ良さ!トリッガー、あんたがナンバーワンです。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-05 15:23:54)
118.  裸の拍車 《ネタバレ》 
素晴らしい。名作と呼んで良いと思います。  難点は、撮られた年代が年代だけに仕方ないのですが、盛り上がるところとそうではないところの差が少なくやや単調に見えてしまうところくらいでしょうか。演出による迫力がやや薄いというか。しかし冒頭の落石シーンと崖登りシーン、洞窟が崩れるシーンや激流の河を渡るシーンなど単純に肉体的に「凄!」となるシーンが散りばめられており、またストーリーや各登場人物のやりとりの面白さによって全く飽きずに観られます。  まず面白いと思ったのがその設定。殺人犯ベンを追う保安官らしきジェームズ・スチュアートにジェシーが協力、途中ロイもなぜか協力。蓋を開けてみればスチュアートは保安官などではなく、ベンに懸かった懸賞金5000ドルを狙った賞金稼ぎ。バッジこそ無かったものの主人公スチュアートということで、私もすっかり騙されました。  そして賞金5000ドルと公言されたことで男達の目的が明確化。ロイは何が何でも賞金を得たい。ジェシーは不正はしないが賞金は欲しく、他方で金鉱を掘るという夢を持っている。ベンは3人の心理を利用して何が何でも逃げたい。そして一見賞金欲しさに見えるスチュアートの本当の目的は・・・?と思わせておいて最終的にはやはり賞金狙い。またも騙された。  ただこのままだと主人公ではない。ではどこが他の男達と違うのかというと、旅の途中で裏切りをせず、優しさを持っているというところ。何が何でも5000ドルを手にしようとするのは、過去に女に騙されて失った牧場経営という夢を再建するため。ここに、主人公と他の男達との線引きがされ、同時に完全無欠ではなく過去に縛られる主人公という影も描かれ、また最終的に過去と決別し新たな道を決意するという成長の描写もなされる。  画的には町すら登場しない大自然オンリーなのですが、とにかくその中身が見事でした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-04 00:30:45)
119.  ビッグ・トレイル(1930)
恋愛や復讐(本作ではそういう言い方をしてないけど)も入れ込まれているが、最大の見どころはやはりタイトル通りビッグ・トレイル。河越え、砂漠、吹雪、インディアンの襲撃など数々の困難を乗り越えていく開拓民の話。「開拓」と一口にいっても実際はとんでもなく厳しい道のりなんだなぁということを改めて思い知らされます。なんといっても西へ西へと進む大幌馬車隊の画は圧巻の一言で、製作費バカ高というだけあってひとつひとつのシーンのスケールが違います。幌馬車、一度で良いから乗ってみたいなあ・・・  それにしてもジョン・ウェイン若!この年代のジョン・ウェイン作品は全然見てなかったので、最初登場した時はこのイケメン誰?という感じでした。ものすごいキザな台詞吐きつつ身軽に動きまくってるし。後年のジョン・ウェインのどっしりとした風格みたいなのは当然ながらないけど、若きジョン・ウェインも魅力溢れるナイスガイでした。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-03 00:29:15)
120.  無頼の谷 《ネタバレ》 
これは面白い。  89分という短い上映時間から想像できる通り、テンポはものすごく速い。愛する人を殺された主人公ヴァーンが復讐のために町を出、最終的に目的を達するという展開は定番であり特に真新しさは感じない。しかしこの作品の面白さは構成と発想にある。  ここからネタバレになりますが、まず主人公と敵、追う者と追われる者が互いに互いを知らないという点。主人公は今にも消えそうな数少ない情報を手繰って前へ前へと進んでいく。そうして行きついた先は罪を犯した人間が集うチャカラックすなわち無頼の谷。と、ここで上手いのは無法者が集う牧場だけに主人公からしてみればだれが恋人を殺した犯人なのかがわからず、犯人からしてみれば主人公は毎度おなじみの新入りにしか見えないという点。犯人候補が大勢いる某推理漫画のような面白さが上手く入れ込まれている。  ではどうやって犯人を特定するか、というとキーポイントとなるのが「絶世の美女」ここではオルター・キーン。オルター・キーンの魅力はチャカラック到着前の犯人の手がかりを探す段階から挿入されているとおりで、チャカラックでもその魅力は健在、谷の全ての男達の行動に影響を及ぼす。また、女性であるが故にブローチを付けるのも不自然ではなく、自身の生計を立てるために身を隠す手助けの対価として稼ぎの10%を徴収する、全員が犯罪者であるが故にボスとして互いの詮索は禁止させる、といった設定も上手く活きている。  いよいよ主人公が犯人を特定するというその一方、犯人も主人公が何者かを特定。最初は「馬の乗り方で主人公のことを思い出すとかさすがに無理矢理すぎじゃね?」と思ったが、見返して確かに、序盤、犯人が主人公と唯一すれ違った場面で主人公は馬に乗っており、犯人の意識は店に向いている。この辺の細かさ含め、全体の構成、展開の上手さは充分に面白いと思わせられるところでした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-03-31 00:49:21)
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