1261. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 もう最初の30分の映像はさすがスピルバーグって感じで久々にワクワクしてしまった。血も涙もない凶悪な宇宙人にひたすら消されていく一般市民たち、そんななかを家族のためにひたすら頑張るお父さん。もうただ全力疾走するだけで絵になるトム・クルーズもグット。そして圧倒的な力で世界を支配し次々と人間を狩り出していく宇宙人たちの姿は、まさに『シンドラーのリスト』のナチスドイツのようでこれは何かの隠喩なのかと期待しながら観ていたら、後半はものの見事に失速……。いろいろあったけど、結局、最後はみんな幸せになりました。っていういつものスピルバーグ印。うーん、前半は良かっただけに残念! [DVD(字幕)] 6点(2013-04-12 12:22:55) |
1262. マンイーター
《ネタバレ》 いかにも低予算で作られたB級モンスターパニックムービー。舞台もほとんど変わらず肝心の人喰いワニも全景を現すのは後半の10分程度だけ。確かに、限られた予算で頑張って面白い映画を撮ろうという姿勢は好感が持てるんだけど、それならそれでもっとアイデアで勝負して欲しかったなー。あまりにも新味のない地味な作品に仕上がっていてちょっと残念でした。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-12 12:05:38) |
1263. アイズ ワイド シャット
《ネタバレ》 キューブリックも年取っちゃいましたね、往年の傑作群をこよなく愛する自分としてはなんとも残念な作品。キューブリック作品の美点は、深淵なテーマを圧倒的な映像美とセンス溢れる音楽で描き出す手腕にあるのだけど、この作品にはそれがない。ただ裸が溢れているだけの退屈な映画に仕上がってしまいました。残念。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-10 13:52:06) |
1264. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 人間の狂気を圧倒的な映像美で描き続けたキューブリック作品のなかでも、とりわけ大好きな作品。世間とは孤立した雪深い山頂のホテルで一冬を越すことになった家族に、しだいに忍び寄る人智を超えた者たち。そしてそれに捕らわれた父親は……。彼が妄想とも幻覚ともしれない社会を漂い始め、そこで見る圧倒的なイメージの奔流。誰も居ないはずのパーティー会場には居るはずのないバーテンダーが居て、そしてあるはずのない禁じていたはずの酒があり、踏み込んではいけない客室には謎の全裸の美女が居たかと思いきや……。他にも、エレベータから迸る大量の血液や殺された双子の少女など、一度見たら忘れられないイマジネーションの極地のような映像美と音楽。何度観てもおしっこ漏らしそうになるくらい、ぞくぞくさせてくれる大傑作! [DVD(字幕)] 10点(2013-04-10 13:24:20)(良:1票) |
1265. 2001年宇宙の旅
《ネタバレ》 ちゃんとした回答のない、観た人間それぞれの感性にそれは委ねられるという芸術性を得ることが出来た恐らく最初の映画ではないだろうか。ピカソの「ゲルニカ」がその難解さゆえに人々に記憶されるように、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」がその深淵さゆえに忘れられない印象を残すように、この映画もその多様な解釈のゆえに恐らくこれからも永遠に人々の記憶に残るだろう。映画を芸術にまで高めた天才・キューブリックのエポックメイキングな傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2013-04-10 12:45:37) |
1266. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
《ネタバレ》 東西冷戦が激化し、いつ核戦争が起こってもおかしくない社会情勢のなかで撮られたキューブリックの強烈なブラック・コメディ。政治がいかに無茶苦茶で愚かで馬鹿馬鹿しく決定されていくかということ、そしてそれに関与できない多くの人々のそんな漠然とした不安感を乾いた笑いにまで昇華させたキューブリックの初期の傑作。ラスト、幾つものきのこ雲の映像に流される「また会いましょう」は、当時の「もう笑うしかない」というような社会不安を見事に表している。そしてそれは形こそ違えど今現代もあまり変わっていない。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-10 12:32:54) |
1267. ドライヴ(2011)
《ネタバレ》 映画通のあいだで評価の高い新鋭監督の作品ということで、同監督の『ヴァルハラ・ライジング』に引き続き鑑賞したのだけど、残念ながらやはり僕には合わない監督だった。センス溢れる映像に乾いた暴力描写、そこに流されるカッコいい音楽と評価されるのは分かるのだけど、どうしても乗り切れない。ほとんど感情表現しない主人公に共感できるかどうかがこの作品(および監督)の評価の分かれ目だと思う。あと、主人公があんなにがんがん人を殺してるのに警察はなにしてるの?なにがあろうと五分で逃げると冒頭で述べていたのに、そこらへんはけっこう大胆。そこにも整合性が感じられなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-10 11:57:29) |
1268. ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD-
《ネタバレ》 しょーもな。コリン・ファレル主演ということで鑑賞してみたのだけど、はっきり言って最後まで観るのが苦痛でしかたなかった。画面のいちいちにキレがないし、因果律も全くと言っていいほど働いてないから何も伝わってこないし、登場人物の誰もが何がしたいのか意味不明だし。ようやく終わったと思ったら、どうだ!と言わんばかりのでかでかとした監督のクレジット……。苦笑いするしかなかったです。とほほ(笑)。 [DVD(字幕)] 3点(2013-04-06 17:06:21) |
1269. ダイ・ハード3
《ネタバレ》 大傑作である1の監督ジョン・マクティアナンが再びメガホンを取ったものの、先の作品はやっぱり映画の神様が舞い降りてきた奇跡の一本だったのだなぁと思わせる、それくらい凡庸なアクション映画。ダイハードって名前を冠せられてなければ、普通のブルース・ウィリス主演のアクション映画の一つとしてすぐに忘れられているであろうといくくらい尻すぼみの地味な作品でした。最後の敵がヘリから落ちて死ぬってどれだけ盛り上がらないラストなんだッッ。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-04 12:41:33) |
1270. ダイ・ハード
《ネタバレ》 アクション映画の古典的名作。初めて観たのは、恐らく小学校六年か中一のころ。この作品と『ターミネーター』によって僕は完全に映画中毒にさせられてしまいました。さらりと平凡に始まるオープニングから、徐々に混乱が大きくなってそれがどんどんとビル全体に広がっていく。炙りだされる人間関係、テロリストや警察や人質たちの交差する思惑、そして人間味溢れる主人公の活躍によって映画は中盤に最高の臨界点を迎えます。まるで徹底的に考え抜かれたビルの設計図を見せられているような完璧な脚本!アクション映画としては、僕のなかでは最高峰に位置する大好きな作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2013-04-04 12:31:57) |
1271. アイアンマン2
《ネタバレ》 やっぱり前作が奇跡だったんだろうなーと再確認させられた作品。やっぱり2なんだから敵も二倍にしてヒーローにも新しい仲間をつけて……と安易に設定してしまったがために、なんともしまりのない作品に仕上がってしまいました。典型的凡庸なアメコミヒーローもの。ロバート・ダウニー・Jrが相変わらず魅力的なだけに残念! [DVD(字幕)] 4点(2013-04-04 12:12:57) |
1272. アイアンマン
《ネタバレ》 もうこういうCG満載のスーパーヒーローものは食傷気味だなぁとほとんど期待しないで観たんだけど、これがなかなか奇跡でも起きたのか意外にも面白く仕上がっててびっくり。まあ、確かにストーリーなんてあってなきが如しなんだけど、やっぱりなんといってもアイアンマン=ロバート・ダウニー・Jrのはまり役に尽きる。いままでになかったチョイ悪親父のヒーローって設定が斬新で、彼が思いっ切り人間味溢れているから思わず応援したくなってしまうんだよね。 [DVD(字幕)] 6点(2013-04-04 12:06:31) |
1273. リアル・スティール
《ネタバレ》 もう、ベッタベタ。冒頭10分で最後の映像まで予想できるような、そんな恥ずかしくなるような王道ストーリー。でも、そんなベタベタな映画って普通は古臭くって最後まで観ていられないんだけど、この作品はロボットボクシングという新しい題材を扱ったせいか最後まで飽きずに面白く観れた。それに、映像の隅々までこだわりを持って作られているところも、そんな古さを感じさせない一助になっているように思う。格闘ゲームで育った世代のお父さんが息子と一緒に観たら最高に盛り上がれるんじゃないかな。そんな王将のラーメンみたいな映画デス。ちゃんとお父さん向けに、出てくるお姉さんはみな巨乳でセクシーだよ(笑)。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-04 11:54:02) |
1274. ウォーリー
《ネタバレ》 こういう人類が滅びた世界でたった一人孤独に生きる主人公という設定は、個人的に手塚治虫の火の鳥を読んで以来大好き(どんな偏った趣味だ?!笑)だったので期待して観た。確かに、前半のウォーリーがゴキブリだけをたった一人の共に、独りぼっちでひたすらゴミを片付け続ける姿が切なくてキュンキュンしていたのだけど、宇宙船に乗り込んで人類が出てきた辺りから興醒め。自堕落ゆえに太ってしまった人間の描写がなんだかグロテスクだし、何よりウォーリーの孤独感が薄れてしまった。それでもイブとのラブストーリーは可愛かったので7点! [DVD(字幕)] 7点(2013-04-03 13:06:35) |
1275. カールじいさんの空飛ぶ家
《ネタバレ》 この映画、完全に出オチ。冒頭10分の平凡だけどささやかな幸せのなかに生きた、ある老夫婦の歴史と、その後、誰にも心を開けず偏屈になったじいさんが沢山の風船を家に付けてファンタジックに空に飛び上がるところで、もう全精力を使い果たしたといった感じ。さすがにその後はアイデアが続かなかったのか、以降はかなり退屈な作品になってしまった。冒頭10分が素晴らしい出来だけに、残念! [DVD(字幕)] 6点(2013-04-03 12:52:36) |
1276. フェイス/オフ
《ネタバレ》 いかにもジョン・ウーらしい、どうしようもなく馬鹿馬鹿しい映画なんだけど、ちょっとこの作品だけは奇跡が起こったのか、むちゃくちゃ面白い。ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタという2大癖のある顔を持つ濃ゆい俳優がぶつかり合って発する熱気のようなものに痺れてしまった。特に、冒頭のグラサン姿のニコラスがマント翻しながら空港に現れるところは、笑っちゃうくらいにカッコいい!!思えば、このころのニコラスが一番輝いていたかなー。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-30 10:45:22) |
1277. M:I-2
《ネタバレ》 もう前作の『ミッション・イン・ポッシブル』とか全く関係のなくなってしまった、ジョン・ウー印のお馬鹿アクション映画。そのわりには、いまいちカタルシスに欠けていたように思います。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-30 10:36:32) |
1278. ペイチェック 消された記憶
《ネタバレ》 フィリップ・k・ディックの近未来SFの、あの自分の記憶やアイデンティティーがストーリーが進むに連れてどんどんあやふやになっていくような不安感が大好きなので、けっこう好きです、この映画。もっと知性的でスタイリッシュな作品を撮る監督だったら傑作になっていたかもだけど、そこはやっぱりジョン・ウー、最後は「お金かけましたー!」な平凡なアクションになってしまったのがちょっと残念かな。それでも僕は充分に楽しめました。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-30 10:31:11) |
1279. タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
《ネタバレ》 いかにもなスピルバーグ印の冒険活劇。『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をこよなく愛する自分としてはもっと好評価したいのだけど、いかんせん主人公のタンタンが優等生過ぎて魅力に乏しい。もっと人間味ある少年だったら良かったのに。それ全体的にほんわかとしたコメディタッチの雰囲気もいまいち乗り切れない。反対に、酒浸りの落ちぶれ船長のキャラクターはなかなか魅力的。若干、アル中気味の自分としては、この船長にけっこう共感しちゃったので、大甘に評価して、限りなく5に近い6点献上。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-30 10:19:18) |
1280. ターミネーター3
《ネタバレ》 ジェームス・キャメロンの過去の傑作に泥を塗りこんだうえに土足で何度も踏みにじったような駄作。冴えないアクションも全く魅力を感じない俳優陣も(シュワも年取ったなー)たるいストーリー展開もさることながら、最後のオチで「結局、審判の日は止められませんでした」って……。過去の映画への冒涜とさえ言える、最低のラストでありました。 [DVD(字幕)] 3点(2013-03-29 14:48:19) |