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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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121.  ビッグ・リボウスキ
これまた実にコーエン兄弟らしい作品。  出てくる登場人物のすべてがズレている。いい加減な行動が齎すトラブルの数々は繋がりがありそうで繋がっていないし、その解決も努力や反省に基づくものではなく、単なる偶然や事勿れ主義による、なあなあな結果論。トラブルの元凶はそのままに、関係の無い人間が心臓麻痺で死んでしまい、おまけにその散骨された灰までもが、まるで死者の最後の突っ込みのように自分たちの方に戻ってくる始末。  しかし、そのちょっとした日常や常識のズレが醸し出す滑稽な人間模様の中に人生の本質が見え隠れする…ような気がしないでもないw。  コメディでもサスペンスでもない、「コーエンドラマ」とでも言うべき作品ではあるが、その「微妙」なところに作品としてハジけ切れないもどかしさや中途半端さを感じてしまうのも事実。  笑いの部分もかなり斜めに見ないと理解できないものだし、個人的にはもっと破綻した展開を期待していただけに、あの尻つぼみ気味な終わり方にもガッカリ。  決して一般向けの作品ではないので、やはり高得点を付けるのは躊躇われるので、この点で。 
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-23 22:51:29)(良:1票)
122.  マスター・アンド・コマンダー 《ネタバレ》 
当時の帆船や小道具の作り込み、リアルな海戦シーンの描写などは素晴らしい。しかし映画としては、特にこれと言った見所や盛り上がりの無い地味な内容。結局、メインに伝えたいものが愛国心なのか、友情なのか、任務を遂行する勇気やプライドなのか、はっきり分からない。どれを取っても散漫で焦点の当て方が中途半端な印象。  導入部も唐突。拿捕しようとしている敵艦がどういう存在なのかとか、捕まえる事で戦局にどういう変化があるのかという基本的な部分からして説明不足なので、見ていて取っ掛かりが無い。  また、史実を扱ったものとは言え、戦争の視点が「フランスの侵略に抗する勇敢な英国海軍」という一方向からなので、味方の犠牲のみを美化しているような描写にも少し抵抗がある。   基本的に舞台が船内だけなので場面の変化にも乏しく、全体的に冗長に感じる。そのくせ終わり方もえらく中途半端。長い割には結局「尻切れ」で終わってしまったような感じで、どうにも消化不良感が残る。
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-01-22 22:22:38)(良:1票)
123.  ハリウッド的殺人事件 《ネタバレ》 
期待ハズレもいいところ。こんなもの、コメディでもなけりゃ、サスペンスでもない。何から何まで中途半端で、何がやりたいのか、何が見せたいのか分からない中途半端な駄作の典型。最初、まともな推理サスペンスかと思って、途中まで真面目に見ていた自分が憐れ。この作品にサスペンスを期待する方が悪いという意見もあるようだけど、こんなタイトルを付けられたら、そりゃ何かしら謎解き要素があるかと期待しちゃうでしょ。「タイトルに偽りあり」だよ、ったく。  ミステリアスな謎の提示や雰囲気作りなど端っから頭に無い、導入のラッパー射殺事件、その後のダラダラした捜査とヘタクソな編集によるまとまりの無い展開、中途半端なお笑い要素、中途半端なカーアクション、どうでもいい事件の真相…。ほめるところが見当たらない。唯一、「ハリウッド的殺人事件」という自虐的なタイトルが的を射ているのみ。  とにかく個人的に嫌いなのはやっている事が「中途半端」という点。サスペンスにしてもコメディにしても、やるなら徹底してくれ。  面白い作品はジャンル問わず、やりたい事が伝わるし、一見、お手軽な作りに見えても、ちゃんと手を抜いていない事が分かるもの。この作品からはそういう「真剣さ」がまったく伝わってこない。
[ビデオ(字幕)] 1点(2007-01-22 22:03:55)
124.  ヘルボーイ 《ネタバレ》 
「キャラの使い方」や「カッコ良いアクション」の演出がまるっきり分かってない。CGや撮影技術のレベルの高さに比べて、ストーリーや演出のセンスが無さすぎ。  まず、主人公は悪魔なのに馬鹿力以外の特殊能力が無い。右手に封印された「必殺技」があるかと思えば、ただの「鍵」だったという訳のわからないオチに呆れた。物理的なパワーが売りなら、漫画「バキ」のオリバみたいに、もっと肉弾キャラとして徹底すればいいのに、銃や爆薬を使ったりするから、何が特徴なのか分からない中途半端なキャラになっている。  また序盤はヘルボーイの強さを観客に印象付けるための「キャラ紹介」なんだから、いきなり苦戦させちゃダメだろ。苦戦するのは中盤以降、より強力な魔物が出てきてからってのが基本。  敵キャラのサマエルも「死の天使」とか「地獄の番犬」なんて大仰な名前の割りに、見た目はただの「デカい犬」で、こいつにも特殊な攻撃能力が無いから「魔物の凄みや恐ろしさ」がまるで感じられない。普通の銃火器で対処できちゃダメだろ。例えば、ああいう醜い姿でも、高い知性を有している狡猾な魔物で、その姿を見ただけで人間は金縛りにされるとか、魂を抜かれるっていう演出をしないと。吐息に触れるとすべてが腐れ落ちるとかさあ…。  それに、魔界の門を開いて魔物を召喚するってストーリーなら、封印が解かれるにつれ、だんだん人間では対処できないような、上位の魔物が現れるってパターンにしないと。日本の漫画ならそれ位は言われなくてもやるねw。  「サマエルなど、魔界においてはBランクの妖魔にすぎない」とか、「この封印が解けたら、A級やS級の悪魔が人間世界に召喚されてしまう!」とか、「この妖気は、これまでの魔物とは比べ物になりません!」とか、「この霊圧はオレが魔界にいた時に、一度だけ感じたことがある」とかさあ。色々あるでしょ~、お約束ってのが!   ラストもショボいよなあ。なんで不死者のラスプーチンがあっさり死ぬの?なんで封印を解かなかったのに、ラスプーチンの体内からあのイソギンチャクが出てくる?なんで飲み込まれた体内で爆弾を爆発させたのに、ヘルボーイは無傷のままなの?と言うか、そんな爆弾程度で死ぬような魔物が世界を滅ぼせるかっつーの。  唯一、クロエネンの刀捌きがカッコ良かっただけ。その他、突っ込み所は多いけど、キリが無いのでこの辺でw。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-01-22 21:42:30)
125.  エルム街の悪夢(1984)
やはりシリーズの中では、基本的に真面目にやっている(笑)、この「1」が一番面白いし、普通にホラーとして怖い。人間は眠らないでいることは出来ない。眠らないようにがんばっていても、いつの間にか夢の世界にいるという恐怖感は独特。特に学校で友達が死体袋に入ったまま立っているシーンは怖かった…。当時としては「現実と非現実の境界が曖昧になる」という演出が斬新だった。BGMも名曲。   フレディのキャラクターもなかなか秀逸。ジェイソン、レザーフェイスに並ぶホラー界三大スターのひとりになったのも頷ける。  PS.映画とは直接関係ありませんが、中学生の大晦日の夜、友達の家に泊まりに行ったとき、レンタルビデオ屋で借りて夜更ししながらこれを見た。レンタル料金が一泊二日で1500円という時代だったけど、映画を見ながら夜通し騒いだりして、楽しい夜だったことを覚えてる。もうその友人とも音信不通になっちゃったなあ…。まさに現実は夢幻の如くなり。そんな個人的な思い出込みということで満点献上!
[ビデオ(字幕)] 10点(2007-01-20 13:53:55)
126.  バレンタイン
「ルール」の監督だったのか~。どうりで何から何までそっくりだと思った。つまらなさもそっくり(笑)。  何とも発展性の無い旧態依然とした殺人鬼ホラー。  お約束の殺戮シーンもぶつ切りで、テンポも悪く、まったく追い詰められている緊張感や恐怖感が感じられない。もうこの手の「ビックリ箱的殺人鬼モノ」って、誰が犯人でもどうでもいいやって気分になってしまう。はっきり言って時代遅れ。本当にニーズがあるのか疑問。「恐怖演出の思考停止状態」でしかないと思う。  この手の「お約束ホラー」は今後も作られ続けるだろうけど、お約束を優先して形式だけのジャンルに成り下がるか、リアリティとシチュエーションを両立させる事で恐怖の新境地を開拓して行くか。ホラー映画もそろそろ考えないとね。
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-01-20 13:33:58)
127.  ゲーム(1997)
はっきり言って無茶やご都合主義の固まりではあるが、娯楽作品として、映画を見ている間、「いかにお客さんにハラハラドキドキしてもらえるか」という一点のみに、ここまで徹底したという点を高く評価したいところ。非常にテンポが良く、ドンデン返しに次ぐドンデン返しに、最後まで目が離せない。まさにジェットコースタームービー。ただ、さすがに脚本の構成上、一度見てしまうと二度は楽しめないタイプの作品であることだけが残念。   それにしても、ラストに対する賛否や好き嫌いはあっていいけど、これだけテンポの良いサスペンスフルな展開が退屈という人がいることに驚かされた(笑)。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-20 13:24:30)
128.  ファイヤーウォール 《ネタバレ》 
良くも悪くも分かりやすい、実にハリウッドらしい誘拐サスペンス。確かに突っ込みどころやご都合主義は多々あれど、リアリティより娯楽性を優先した結果なので、その辺を理解すれば許容できない程じゃない。  「家族のためとは言え、人を殺したり銀行のシステムに侵入するのが許せない」という意見も分かるけど、殺したのは犯人だけだし、あの状況なら犯人の言いなりになるのも仕方ないでしょ。むしろ犯人を殺さずに捕まえて警察に突き出すなんて優等生的なラストじゃないだけマシ。ちゃんと金も取り戻したしね。  飼い犬まで助かるハッピーエンドってのも別に悪くはない。確かに「知的な駆け引き」などはほとんど無いので、とても傑作とは言えないが、全体的に緩急の効いたテンポの良い作りのおかげで、ヒマつぶしにはなるレベル。ただあの後、警察や同僚に何て説明したのか、そっちの方が家族を助けるより大変そうだ(笑)。  
[DVD(吹替)] 5点(2007-01-17 12:10:35)(良:1票)
129.  エコーズ 《ネタバレ》 
良くも悪くも、実にシンプルな作品だが、ホラーとミステリーのバランスは良い。  催眠術をきっかけに霊が見えるようになってしまった主人公。その変化に戸惑い、すれ違う夫婦ふたりの苦悩もよく描けている。  ただ問題は、「オカルトだからダメ」という事ではなく、「殺された人間が霊となって救いを求めていた」というストーリー展開や事件の真相にオリジナリティや意外性がまったく無いという点。  序盤の幻覚のシーンで「まさか家のどこかに死体が埋まっていて、その霊が出てきているだけじゃないよな」、と思っていたらそのまんまのオチ(笑)。さすがにこれではストレート過ぎるでしょ。恐怖演出も淡白で物足りない。  また、主人公の「平凡な日常を過ごす不満」に対比する、「霊が見えるようになった事の混乱」や「非日常を享受する喜び」といった精神的葛藤の心理描写なども中途半端。  それに加え、「息子が強い霊能力を持っている」という設定もストーリー展開上ほとんど無関係で、その能力が全然活かされていない。催眠術をかける女性や、怪しげな黒人もいてもいなくてもいい中途半端な存在。  ラスト間際の展開もちょっと都合が良すぎる感じ。普通はあのふたりの親父が共謀して再び隠蔽しようとするでしょ。今さら潔く諦めるってのもなあ…。  基本的にハッピーエンドで、全体的に無難にまとまっているので安心して見られる作品ではあるが、あまりにもありがちなストーリーにはガッカリ。もう少し工夫が欲しいところ。 
[DVD(字幕)] 5点(2007-01-17 11:48:01)
130.  マルコヴィッチの穴
テーマ同様、「商品」と「作品」のギリギリ境界線上にあるような微妙な映画。  「人間の意識」に関する、意外なまでにシュールで哲学的な内容。そのくせエンターテイメント性も備わっているので、それなりには楽しめる。  とは言え、「意識」や「主観」について突っ込んだ考察がしてあるわけでもないし、コメディ部分もそれほど笑わせられるほどのものではない。  この真面目さとコメディの中途半端さが、どれだけ計算して狙っているものか分からないという微妙さが売りなのか?そのせいでどうしても「どっちつかず」な消化不良感が残る。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-16 17:22:26)
131.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。  この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。  ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。  何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。  その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。  今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。
[地上波(吹替)] 3点(2007-01-11 16:15:23)
132.  悪魔のいけにえ 《ネタバレ》 
「殺人鬼ホラー」としての元祖的存在でありながら、既にこの地点で完成されてしまっている。時々、映画でも何でも、「緻密な計算」と「偶然」の相乗効果によって生まれた奇跡的な傑作があるが、この作品もそのひとつと言える。当時の撮影環境のおかげもあるが、この独特な「不気味さ」「薄汚さ」は狙って撮れるものじゃない。  あっと言う間も無く、ハンマーで頭を潰され、薄汚れた鉄扉の向こうへ引きずり込まれるというシーンに始まり、常識や道徳のまったく通じない家族の異常ぶりにただ翻弄される恐怖を味わい、そして夕闇のような不吉な色に染められた朝日のなかでレザーフェイスがチェーンソーを高々と振りかざすという、爽快感すら感じる狂気のラストシーンに至るまで、すべてが問答無用の衝撃に満ちている。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-10 11:48:46)(良:1票)
133.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
前二作に比べて、さらに盛り上がりに欠ける内容。原作は未読なので比較は出来ないが、それにしては説明不足と言うか、ストーリー展開が非常に分かりにくい。特に今作は、わざわざ独立したエピソードとして、2時間20分もダラダラとやる必要があるような重要な話なのか?見終わってから、何の話だったのかとか、何がどう進展したのかすらもよく分からなかった。  相変わらず起こるイベントは断片的で、本筋とは関係無いようなシーンでの水増しが多い。このヘタクソな脚本構成と時間配分のせいで、上映時間の長さの割りにストーリーが分かりにくいという、シリーズものとして最低な出来になっている。  また、ハリー以外のメインキャラが活躍するシーンがほとんど無いのも相変わらず。基本的に学園を舞台にした友情物語のはずなのに、いつまでたっても彼らの精神的な繋がりや成長が描かれることがない。  高いCG技術のおかげで作られた素晴らしい世界観ではあるが、その中ではまるで人間が生きて動いていない。  今後のシリーズを続けていく上で何よりも優先しなくてはならないのは、ハリーたちの友情と成長を描くことであり、CGで魔法世界の構築に躍起になることではない。
[DVD(字幕)] 3点(2007-01-06 09:21:51)
134.  愛と死の間で 《ネタバレ》 
ミステリーとしての脚本構成がヘタで、全体的に中途半端な印象。結局は「前世の因縁が現世にまで続いている」というだけのことで、その動機以外の部分で、「生まれ変わり」という設定を活かせていないのが最大の難点。せっかく面白くなりそうなのに、そこら辺の構成が大雑把なため、ミステリーともサスペンスともつかない中途半端な内容になっている。  真犯人の意外性もイマイチ。また、よく分からないのは、何故、犯人がわざわざ出向いてまで、過去を思い出させるようなマネをしたのかという点。そんなことをしなければ、例え本人の記憶が蘇っても、前世でのことを真面目に信じて、過去の事件を追求することもなかっただろう。  重大な伏線と思わせる序盤の新聞記者とのやり取りも、結局「何にも関係無し」ってのもあんまりでしょう。単にうまい伏線を思いつかなかったから、あとは見る人が適当に解釈してくれってだけのことでしょ?ミステリーの謎として処理する気が無いものを、さも重大な伏線であるかのように表現することは基本的にルール違反。  ラストの大仰な音楽と共に現在と過去をフラッシュバックのように挿入する妙にカッコつけた演出も、いかにも監督の「オレってセンスあるだろ~」と言わんばかりの自己満足を見せつけられている様で、見ているこっちはどんどん冷めた気分になる。登場人物の少なさの割に分かりにくい展開や中盤までのダラダラ感もマイナスイメージ。
[映画館(字幕)] 2点(2007-01-06 08:22:46)
135.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 《ネタバレ》 
「バカっぷり」が中途半端。  映画製作における「常識的文法の破壊」を目的としているのは明白なんだから、どうせやるなら、もっと徹底してもらいたい。この作品のように、単に「前半と後半の展開」をまったく変えれば、それで良いってもんじゃないでしょ。「面白く破綻させる」ってのはそんなに簡単な事ではないはず。  実際、前半はただの人質サスペンスがダラダラと一時間近く続くだけだし、後半も単に「前半との繋がりが破綻している」だけであって、独立して見れば、よくある安っぽいB級ホラー。  演出や展開にしても特に見るべき部分は無い(善戦するも一人ひとり襲われる→仲間が吸血鬼(もしくはゾンビ)として復活→愛する者が止めを刺す、みたいなホラーによくあるパターンの繰り返し)。肝心のストーリーに意外性が無いのでは本末転倒。  私がやるなら、あの牧師の親子3人が、実は「吸血鬼ハンター」としての裏家業をやっていたとか、主役の強盗ふたりも、もっとキレた「二重人格」を宿しているとか、一緒に店にいた客の中に、とんでもない殺人技術を持った「連続殺人鬼」が紛れ込んでいたとか、さらに店内に潜入調査に来ていた刑事(実は正体は「狼男」で、途中で変身する)がいたとか、そんな連中による、三つ巴、四つ巴の血みどろの「人外の者どもの饗宴」を描くんだけどなあ。  で、最終的にはみんな揃って吸血鬼かゾンビになっているにも関わらず、また「犯人と人質」という立場で逃走劇を再開するってオチにするけど。どう?こっちの方がはるかにキレてるし、娯楽映画の展開としてもインパクトがあると思うんだけど?日本の漫画なら、これくらいは言われなくてもやるねw。
[映画館(字幕)] 4点(2007-01-06 07:51:22)(良:1票)
136.  13ゴースト(2001) 《ネタバレ》 
とにかく作品として中途半端。  ホラーにもサスペンスにもファンタジーにもなっていない。  いかにも外人の発想らしいゴーストのデザインセンスにも興醒め。悪魔のデザインとされる「装置(家)」が、あまりにも機械的というのも萎える。ストーリーも「儀式といけにえでもって、未知の扉を開く」という、さんざん使いまわされている上に、この手の設定の作品によくあるパターン同様、「開いた後の展開」を考えていないテキトーさ。  何故か霊能者の青年がだんだんカッコ良くなっていくところは笑える。「ゴーストシップ」を見ても分かるが、はっきり言って、この監督さんにはホラーやサスペンスを撮る才能は無い。まず「恐怖とは何か」ということを徹底的に勉強したほうがいいと思う。
[ビデオ(字幕)] 2点(2006-12-29 22:43:23)
137.  サイコ(1960)
サスペンス映画のお手本であり教科書。  多重人格サスペンスとしては、この地点で完成されているとさえ言える。  リアルタイムで見ていたら、この点数+2点献上しても良いくらいだけど、さすがに色々なアイデアや工夫を凝らした昨今の作品を見慣れていると、少々シンプルすぎて物足りないのも事実。  神格化された部分や「映画史における意義」などを考慮に入れずに評価すると、個人的にはこの辺の点数にならざるを得ない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-29 22:16:23)
138.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 
現実には表現するのが難しい自然災害の映像は、高いCG技術でうまく映像化されている。その表現の方向性は正しいし、そのおかげで人類に牙を向く自然の脅威にも説得力が出ている。  ただ、今さら環境問題というテーマでお説教を聞かされてもなあ、というのが正直なところ。もし仮に、こういう作品を見て始めて、「自然や環境って大事なんだな~」と本気で感心しているような人がいるとしたら、よほど普段は何も考えていないのだろうと言うしかない。  たかが二~三日でさっさと嵐が過ぎ去ってしまうから、切迫感や絶望感にも欠けている。主人公を含む数人が生き残るのも、単に図書館から動かなかったからだけで、そこに何かサバイバルとして学ぶべき含蓄も見られない。場合によっては、その場を離れた方が良い場合だってあるだろう。  展開もありがちで意外性に欠ける。ここまで極寒地獄の中でのサバイバルとなったら、食料と火種を確保した後は、出来るだけ体力の消費を抑えてじっとしているくらいしかない訳で、「生き延びる」という描写より、「自然に翻弄される人間」という描写に焦点があるため、映画としてかなり地味な展開になっている。各人のドラマも、ちょっとした「愛情」とか「自己犠牲の精神」といった奇麗事を描くために用意されたようなものばかりで薄っぺらい。  「本を焼く」という文明批判も露骨。まるで監督の「自分はちゃんと環境の事を考えてまっせ」と言うような自己満足が垣間見える。これだけの映画を作った後に出るセットや資材などの「ゴミ」は相当な量だと思うが、それを処分するのだってエネルギーを消費し、地球温暖化に一役買っているという事を考えているのだろうか?また、映画を作る上でも、多くの撮影機材やコンピューターという「文明の恩恵」があるからこそ、これだけの映像を表現できている事をどう考えているのか。その辺りの自己矛盾をきちんと処理し、内省しているのか甚だ疑問。
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-12-28 17:15:59)
139.  シックス・センス 《ネタバレ》 
ミステリー小説で言えば「叙述トリック」的な仕掛けを映像でやったというのは、私の知る限り、この作品が始めてのはず。  あまりに有名になりすぎた事と、冒頭で「どんでん返しがある」という事を強調してしまった点がマイナスに働いているのが残念な限り。そのため色眼鏡で見られがちだが、作品としては全体的に丁寧な作りだし、何より、その実験的な試みがきちんと作品の中で完成されている点をまず評価したい。  ただ、一度見てしまうと何度も楽しめるタイプの作品ではないのも確か。ちょっと厳しいけど、そこを考慮するとやはり8点が限界。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-28 16:57:46)
140.  オーシャンズ11 《ネタバレ》 
ご都合主義的な部分も含めて、ほんとにルパン三世の実写版みたいなノリ。セキュリティ管理が現実のカジノとどれだけ違うのか分からないけど、色々と工夫して金庫を破る過程はそこそこ面白い。  ただ残念な事に、リアルさと娯楽要素のバランスが中途半端なので、どっちつかずな印象で盛り上がりに欠けているのは事実。  また、各キャラにあまり魅力が無いと言うか、豪華な俳優陣の魅力を引き出せる程の脚本構成になっていないのが致命的。キャラが無駄に多すぎという気も…。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-12-27 19:10:37)
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