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121.  ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 
随分前にケビン・コスナー版の『ロビン・フッド』を観たことがあるが、どんな内容だかすっかり忘れてしまっていた。…なので、今回の作品も別に違和感なく観ることができた。リドリー・スコット監督×ラッセル・クロウの歴史スペクタクルということで、どうしても『グラディエーター』と比較してしまうが、こちらは意外と軽いノリ。久し振りに血湧き肉踊るエンターテインメント作品を観た。ヒロインのケイト・ブランシェットが、気丈だが可憐な女性マリアンを見事に演じている(惚れました)。
[DVD(吹替)] 8点(2011-04-16 07:25:04)(良:1票)
122.  ローリング・サンダー(1977) 《ネタバレ》 
レイン少佐とヴォーデン軍曹の阿吽の呼吸が素晴らしい。エル・パソで再会した二人が、「(妻子を殺した)奴らを見つけた」「武器を用意します」と即座に復讐へと赴く様が痺れる。「早く帰ってきてね」と何も知らない呑気な女たちと、事情を察して別れを告げる父親。ソードオフショットガンで無法者をぶち殺しまくるクライマックスにはこちらの血管がぶち切れそう。全体に漂う静謐な虚無感がカルト映画たる所以か。女人禁制のベトナム帰還兵リベンジ映画の最高傑作。
[DVD(字幕)] 8点(2010-12-20 10:20:26)
123.  ミザリー 《ネタバレ》 
シンプルな状況設定を最大限活かしたサイコホラーの傑作。キング原作ものでも成功作の部類だろう。『スタンド・バイ・ミー』のロブ・ライナー監督、スリラー演出も意外と巧い。舞台は一軒家、主要人物は作家と看護師の2人という密室劇だが、2時間全く飽きさせることはない。それどころか、観ている者のアドレナリンと「痛覚」を激しく刺激するジェットコースター・ムービーとなっている。何と言ってもオスカー受賞のキャシー・ベイツの基地外演技が素晴らしすぎるが、対するジェームズ・カーンも負けてはいない。ひとりでナイフ抜きの練習をするところなんか好き(でもすぐに裏をかかれる)。何事も諦めないことが肝心だと思った。
[DVD(吹替)] 8点(2010-11-03 14:26:09)
124.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 
映画史的な観点からはアメリカン・ニューシネマの最重要作であるが、現在のレベルで観てしまうと色々と稚拙な印象は拭えない。とは言え、当時としては考えられないほど過激な暴力描写とセックスの隠喩に満ちており、カウンターカルチャー真っ只中の60年代の若者たちから熱狂的に支持されたというのも頷ける。特にラストの「死のバレエ」の衝撃は今観ても色褪せることなく、その着弾効果の凄まじさは、後の『ゴッドファーザー』や『タクシードライバー』にも多大な影響を与えている。実際のボニーとクライドはとんでもない殺人狂で、警官と見るや容赦なく撃ち殺し、クライドはゲイ、ボニーは色情狂だったと言われる。映画化に際し、その辺りは相当美化されて描かれており(クライドは性的不能者で、殺される直前にボニーとはじめて結ばれる)、観客が彼らに感情移入できるよう配慮されている。配役としてはジーン・ハックマンやジーン・ワイルダー(映画初出演)が脇を固めており、C.W.モス役のマイケル・J・ポラードはマイケル・J・フォックスの芸名の「元」になったことでも有名。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2010-09-06 06:59:59)(良:2票)
125.  アルマゲドン(1998) 《ネタバレ》 
バカ映画上等!いいもの見させてもらいました。掘削のプロを宇宙に放り出すというバカげたアイディアに「他の案は?」と訊ねるブルース。「ない」と言われ、「お前らNASAだろう!天才じゃないのか?」と食ってかかるシーンで、<原油流出もまともに止められない国>という2010年現時点の観点からすれば、この映画、思いきりリアリティあります(原油流出のニュースを見て、「いいからブルース・ウィリスを呼べ!」と思った)。また、最初のNY壊滅シーンで「サダム・フセインだ!」と叫ぶところなんかはギャグでやってるんだろうけど、9.11後に作られてたら洒落にならないよな~…などと、改めて発見が多かった。ちなみにいちばんオイシイ役は、ロシアの宇宙飛行士だと思う。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2010-08-20 10:31:07)(良:1票)
126.  トイ・ストーリー2 《ネタバレ》 
前作とは比べ物にならないくらい面白い。4年でCGのレベルも格段に向上し、前作を踏襲したキャラクター設定と、ふんだんに盛り込まれたパロディ描写、本編終了後のNG集まで、全く隙のない作り。玩具コレクターに誘拐されたウッディ救出作戦という燃える展開に、おもちゃと人間の関係性を描いた深いテーマ性。やがては飽きられ捨てられる運命かもしれないけれど、「それでも俺はアンディのおもちゃであり続ける」というウッディの誇り高さに涙を禁じ得ない。この調子で3も観るぞ!
[DVD(吹替)] 8点(2010-08-15 09:50:52)
127.  ヒックとドラゴン 《ネタバレ》 
予告編を観て「これはないな…」とスルーするつもりだったが、方々からの絶賛の声を聞き、もしやと思い鑑賞。これが大当たり!ドラゴン(トゥース)の何と健気で可愛いこと!大空を舞う疾走感は『アバター』にも負けておらず、ドリームワークスの底力恐るべし(最近流行りのなんちゃって3D映画とは格が違う)。ピクサー作品に比べとっつきにくい登場人物のビジュアルも、慣れてしまえば良いもので、バイキングたちのふさふさの髭の質感(みんな違う)は、思わず触ってみたくなるほど。アクションとドラマのバランスに優れ、ボスドラゴンとの決戦のカタルシスは筆舌に尽くし難い。「子供向け」と揶揄する声もあるが、「何百人も殺された!」「何千匹も殺しただろう?」という父子の対話は、戦争の真実を突くものであり、「共生」に到るにあたり払わなければならなかった「犠牲」には、凡百の「子供向け」アニメとは一線を画するメッセージ性を感じる。
[映画館(吹替)] 8点(2010-08-10 20:23:59)(良:1票)
128.  タワーリング・インフェルノ
マックィーンとニューマンの共演って、考えてみたら凄い組み合わせ。『ヒート』でデ・ニーロとパチーノが共演した時くらいの衝撃(当時の観客にとってはそれ以上か)。内容はテレビで何回も観ているので分かりきっているし、『バックドラフト』なんかに比べたら、映像に古さを感じてしまうけれど、オールスターキャストの大作映画という看板は伊達じゃない。老詐欺師のエピソードが泣けるね~。パニック映画の金字塔。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-08-04 00:18:14)
129.  ブルースチール(1990) 《ネタバレ》 
公開時のコピーは「『ダーティハリー』を卒業したら、観ていいよ」だったと思う。正義感溢れる婦人警官と殺人マニアのストーカーとの対決を描いた、80年代ポリス・アクションの傑作。脚本のエリック・レッド(『ヒッチャー』)は、サイコ犯との神経衰弱ギリギリの戦いを描かせたら巧い。しかし、この映画の最大の見所は、何といっても主演のジェイミー・リー・カーティスの熱演だろう。血塗れになりながら犯人を追い詰める彼女の、何と美しいことか。サイコ犯でなくても惚れてしまう(笑)
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-02 07:28:15)
130.  ショート・カッツ 《ネタバレ》 
レイモンド・カーヴァーの短編小説をベースに、ロバート・アルトマンが豪華キャストで作り上げた群像劇の傑作。カーヴァーの作品を全部読んでいるわけではないけれど、ざっと見たところ、「ささやかだけれど、役に立つこと」「足元に流れる深い川」「犬を捨てる」「ダイエット騒動」「出かけるって女たちに言ってくるよ」「頼むから静かにしてくれ」「隣人」「収集」「菓子袋」あたりがストーリーに織り込まれている(興味のある方は是非原作を読んでいただきたい)。それぞれの作品の登場人物が微妙に重なったり重ならなかったり、さらにはアルトマンの創作したオリジナルキャラやエピソードがいくつも挿入されている。また、出てくる女優さんのほとんどが脱いでいるというのも、いかにもアルトマンらしい(脱ぎっぷりのよいジェニファー・ジェーソン・リーは今回服を着たままだが、テレフォンSEXのバイトをする主婦という設定。過激なトークを展開する)。これだけの豪華キャストで3時間の長尺を全く飽きさせないアルトマンの手腕は見事というより他なく、クライマックスにおいて、登場人物全員がある自然現象を同時に体験するという展開は、ポール・トーマス・アンダーソンの『マグノリア』にも影響を与えている。
[DVD(字幕)] 8点(2010-06-18 10:16:35)
131.  狼の死刑宣告 《ネタバレ》 
殺られたら殺り返す、という考えは映画的には実に正しく、誠実でさえある。現実にそんなことをすれば街は無法地帯と化してしまうため、ほとんどの犯罪被害者は泣き寝入りするしかないのだ。映画の中くらい、弱者が牙を剥いて野獣退治をしたっていいじゃないか。このようなヴィジランテ(自警)映画は昔からあるが、本作はその決定版とも言える『狼よさらば』のブライアン・ガーフィールドが原作を書いている。後半、リミッター解除したケビン・ベーコンの剃髪姿には感動すら覚える。彼の鬼気迫る演技がこの作品の全て。着弾効果のエフェクトは、手足がド派手に吹き飛ぶスプラッター指数の高い仕上がり。このざらつき感は『タクシードライバー』をも思わせ、ワン監督の70年代リスペクトをひしひしと感じる。今どきこんな映画を作っちゃう製作陣の姿勢がイイ。
[DVD(吹替)] 8点(2010-03-21 18:46:33)(良:1票)
132.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 
意外な低評価に驚いたが、信頼するビグロー監督の作品なので、期待をこめて鑑賞。結論としては、オスカー受賞も納得の傑作だ(正直、『アバター』が受賞すると思ったが)。戦地での爆弾処理という精神崩壊ギリギリの状況で生き延びる唯一の方法は、「戦争中毒」になること。だからジェームズは、任務を終え帰国しても、また戦地に戻る。「子供たちが犠牲になっているから」などともっともらしいことを言っているが、それがただの詭弁であることは、人間爆弾にされた少年を知り合いの子供と勘違いし、ありもしない「犯人」を追跡したり、タンクローリーの爆破犯を独断で深追いし、仲間を負傷させたことからも明らかだ。彼は戦争をやめられないのだ。小便ちびりそうなほどヤバイ状況でしか生きていることを実感できない。ヘルメットを残して粉々に吹き飛ぶまで、彼は戦地を渡り歩くことだろう。そんな状況を作り出した「現代」、いつまで経っても殺し合うことをやめない「人類」。ここには、「反戦」などという言葉では片付けられないほどの逼迫した現実が描かれている。
[映画館(字幕)] 8点(2010-03-08 21:06:55)(良:4票)
133.  ザ・クレイジーズ(1972) 《ネタバレ》 
『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』と『ゾンビ』の中間に位置するミッシングリンク的な作品であり、スケールもちょうど両者の間くらい。細菌兵器の漏洩によって住民の大半が感染し発狂、戒厳令を敷く軍部と全面衝突する。後の『28日後…』シリーズの元ネタにもなっているが、遡れば『処刑軍団ザップ』なるC級映画が本作に直接的な影響を与えている。予算はあまり無さそうで全体的に地味な出来だが、そこはロメロ先生お得意の社会風刺(軍部の杜撰な管理体制をメタクソに貶している)が痛烈に効いている。また、さりげないショットだが、軍人が死体から金品をネコババしたり、暴徒と化した住民と軍隊が激しい銃撃戦を繰り広げる中で、ひとり箒を掃いている女がいたりと、「狂気」の描き方が実に巧い。解毒剤を発見したとはしゃぐ科学者も、本当に発見したのか、彼自身感染しておかしくなっていただけなのか判然としないところが何とも不気味。後味悪いラストにさわやかなエンディングテーマを流すあたり、『博士の異常な愛情』にも匹敵する名作だと思うのだが、知名度が低いのが何とも…。以前発売されたDVDはとっくに廃盤になってオークションで高値をつけられていたのだが、先頃「特別版」が発表されたので、未見の方は是非(メーカーの回し者ではありません)。
[DVD(字幕)] 8点(2010-02-08 07:56:06)
134.  かいじゅうたちのいるところ 《ネタバレ》 
「かいじゅうたちのいるところ」それは少年の心の中。暴れん坊キャロルは、不安定な少年の心を占める孤独と破壊願望の象徴。誰しも子供時代には自分だけの「かいじゅう」を心に飼っていて、それは時折、コントロールを失い飼い主をも食べようとする。少年は家出をしたその日、そんな自分自身という「かいじゅう」と向き合い、ほんの少しだけ「世界」を知って帰ってくる。ただそれだけの話だ。しかし、父親の不在、無関心な姉、母親の男友達、といった「日常」は少年の心を確実に傷付け、孤独に追い込み、どうしようもない怒りを生み出していた…。これは覚えがあるな。あるいは男の子だけの感情なのかもしれないが。とにかく感情移入しまくりで観ていた。「かいじゅうたち」の造形も素晴らしく、昔ながらの着ぐるみにCGで繊細な表情をつけることで、何とも言えないキモ可愛さを表現している。「かいじゅうたち」は全て少年の人格を反映したもので、優しいヤツも無口なヤツも意地悪なヤツもいる。これはダニエル・キイスの小説を思い出した。少年は「かいじゅうたち」とかいじゅう踊りをしたり砦を作ったり戦争ごっこをしたりするが、結局「かいじゅうたち」はひとつになることなく、バラバラのままだったりする。しかし、「それでいいんじゃない?だってそれが君なんだから」という製作者側の優しいメッセージが感じられる。自分自身を認めることで、はじめて少年は家に帰れたんじゃないかな?
[映画館(字幕)] 8点(2010-01-19 00:18:25)
135.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 
「暴力の歴史」とは何か?我々は誰しも暴力に晒される危険があり、また、我々の誰しも内なる暴力性を持っている。いじめの標的にあった息子が、皆の前で「自分はチビの腰抜け」と宣言し暴力を回避するのもひとつの方法ならば、暴力に対し更なる暴力で対抗することも可能だ。冒頭に現れる二人組は、そんな暴力の象徴のような存在だが、平凡なコーヒーショップの店主にあっさり撃ち殺されてしまう。しかしその店主は、いじめっ子を病院送りにした息子に「暴力で解決するな」と説く。暴力は更なる暴力を呼び、店主をつけ狙うマフィアを皆殺しにし、マフィアのボスである実の兄をも殺害するに到る。「暴力」の権化であるジョーイを砂漠で「殺し」、平穏な生活を選んだトムだが、拭いきれない「過去」は暴力という形で追いついてくる。暴力はなくならない。それが現実だ。しかし、不安を湛えながらもトムを迎え入れる「家族」が、そんな現実に僅かな希望を残している。
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-16 10:15:35)(良:2票)
136.  インデペンデンス・デイ 《ネタバレ》 
いや~、面白かった!ホワイトハウス大爆破、UFOと戦闘機の空中戦、エイリアンを素手でぶん殴るウィル・スミス、「人類の独立記念日にしよう!」と大演説をかます大統領、巨大宇宙船に特攻するオヤジ…これぞエンターテインメント!アメリカ映画だからアメリカ万歳なのは当然で、そういうのがいやなら初めから見なけりゃいい。とにかく頭からっぽにして楽しもう。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-01-15 09:56:20)(良:1票)
137.  ゴーン・ベイビー・ゴーン 《ネタバレ》 
『ミスティック・リバー』のデニス・ルヘインらしい暗~い原作を映画化したベン・アフレックの監督としての力量にまず脱帽。幼女誘拐事件を捜査する私立探偵の姿を追ったミステリーの体裁を取りながら、観る者に強く訴えかけるテーマ性を孕んでおり、イーストウッド作品にも引けを取らない重厚な作品となっている。結論から言って、犯人たちは誘拐という手段を取らなくても娘を救う方法はあったと思うが、母親が逃亡を図っていたという緊急性から止むを得なく犯行に手を染めたのだろう。彼らの行動の正否はまた、男児の誘拐殺害犯を義憤から射殺した主人公の決断の正否にも関わってきて、果たして「子供の未来」や「法」や「正義」とは何なのか?何が正しく何が間違っているのか?といった、恐らく答えなど出ないような問題を我々に真摯に突き詰めてくる。「赤ちゃんポスト」や幼児虐待などのニュースを見ると、子供のいない我が家では、「どうしてあんな家庭に子供が授かるのか?」「自分たちなら愛情をもって子供を育てられるのに」といった話が必ず出るし、ましてや子供を殺めるような人間は皆死ねばいいと本気で思っている。だから犯人たちの行動は理解できるし、その一方で、主人公の正論(子供は母親の元に…)もまた間違っているとは思えない。我々は、犯人たちや主人公同様、ただただあの娘の幸せを願うことしかできないのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-06 20:42:12)(良:2票)
138.  ロボコップ(1987) 《ネタバレ》 
バーホーベン監督の作品は過剰に暴力的で扇情的な内容なので、あまり好きにはなれなかった。しかし、『インビジブル』のメイキング映像で演出する監督の姿を見て、彼は「情熱の人」なのだと知った。深作欣二監督が『仁義なき戦い』で見せたあの情熱と本質は変わらない。ロボコップのデザインを巡って、ロブ・ボッティンと殺し合い寸前の喧嘩をしたという逸話も残っている。たかがハリボテのロボットに命を懸けているのだ、この男は。ブルーレイで観られるディレクターズ・カットは、「残酷すぎる」という理由でカットされたシーンが復活している。しかし、ここまで残酷だと逆に笑ってしまうのもまた確か。やはりバーホーベンからは目が離せない。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2009-11-23 16:02:20)(良:1票)
139.  私の中のあなた 《ネタバレ》 
相変わらず下らないケータイ小説の映画化など、日本の「難病」への軽薄な扱い方とは違い、さすがにアメリカは奥が深い。白血病の姉のドナーとして人為的に生を受けた妹が、母親を訴えるという設定からして凄い。そこには実は子供たちだけが知る隠された「思い」があるのだが、それも実に納得のいくもので、同じニック・カサヴェテス監督の『ジョンQ』とは雲泥の差となっている。娘を助けたい一心で神をも畏れぬ行為を行なった母親と、人身御供となった妹、そしてただただ死を受け入れるのみの姉。また、一歩退いたところから状況を冷静に見据え、家族を繋ぎとめようとする父親と長男。持病を抱える弁護士や娘を失った判事など、脇を固める人物設定も深い。涙腺が崩壊しました。キャメロンの全身全霊をこめた迫真の演技、ぽっちゃりアビゲイルちゃんの清涼感もイイ。
[映画館(字幕)] 8点(2009-10-25 21:37:24)(良:1票)
140.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
何度も観たい映画ではない。しかし、マックィーンの映画の中でも、一際印象に残っている作品がこれだ。独房の中で見る夢のシーン(「人生を無駄に過ごした罪」と「ユーアーデッド!」)が強烈。中盤、せっかく脱獄に成功し、原住民の人たちと平和に暮らしていたのに、まさか神の使いに裏切られるとは!実はあそこがいちばんショックだった。人は見かけや職業では測れないということか。「誘惑にどれだけ負けないかでその人の価値が決まる」というような意味のことをダスティン・ホフマンが言っていたが、確かにその通りかも。そして、ただひたすら脱獄というひとつの行為に人生の全てを賭けるパピヨン=マックィーンに、「バカだなぁ、いい加減諦めろよ」と思いつつも、羨望の眼差しで見てしまう我々=D・ホフマンがいるのだ。
[DVD(吹替)] 8点(2009-10-14 21:54:58)
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