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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》 
ゴジラとキングコングの戦いを描いたモンスターバース4作目。同様の指向は「キングコング対ゴジラ」でもあったが、リメイクではなく、独自のストーリーになっているが、キングコングを島から船にくくりつけて運ぶシーンなどキンゴジへのリスペクトを感じさせる部分もあったのは良かったし、前作までと違って下手に人間ドラマを入れようとせず、(本来は人間パートも多かったらしいが、大幅にカットされたらしい。)ストレートに怪獣対決モノになっていて潔く、これぞ娯楽怪獣映画という気はするものの、やはりキンゴジが好きな分、普通にハリウッド超大作映画という感じの本作はキンゴジのような緩さがなく、そこに物足りなさを感じてしまった。(求めても無理なのは承知の上だけど。)ゴジラとキングコングの戦いに決着をつけるとのことだったが、その最中にメカゴジラが乱入し、ゴジラとキングコングが協力して戦うという展開になり、結局勝敗がうやむやになるのは見ていてモヤモヤする。それにどうせメカゴジラを出すならメカニコングも出してタッグマッチでもやったほうが面白かったかもしれない。でも、そのメカゴジラのデザインは中身むきだしのターミネーターがそのまま巨大化したような印象(実際、「ターミネーター」1作目の終盤のT800を参考にしているらしい。)で見ていてこれはメカゴジラじゃないと思ってしまった。(確かにかっこよくはあるけど。)さきほども書いたように人間ドラマ部分を廃したつくりになっているが、そのせいで前作まで出ていた芹沢博士(渡辺謙)の息子という設定で出てきた小栗旬演じる廉は背景や経緯が語られずモブのような扱いなのが、とくにファンではない身から見てもとても気の毒だった。
[DVD(字幕)] 5点(2022-11-25 22:43:57)(良:1票)
42.  日本侠客伝 斬り込み 《ネタバレ》 
このシリーズを見るのもかなり久しぶりなのだが、やはり面白い。今回はラストに殴り込みがあるのはもちろんだが、冒頭にも殴り込みがあり、マキノ雅弘監督の観客に対するサービス精神というものを感じるし、高倉健演じる主人公に幼い息子がいるという設定も新鮮で、何か今までと違うことをしようという意気込みが伝わってくるし、その意味で言ったら金子信雄が最後まで善人というのも東映の任侠映画ではなかなかに珍しい。(どうせいつか裏切るだろうと思って見ていたのでかなり意外に感じた。)脇役陣もマキノ監督らしく賑やかで楽しく見ていて気持ちがいいし、やはりマキノ監督は脇役ひとりひとりの個性を引き出す演出のうまさは群を抜いていて、だからこそ主役の高倉健だけでなく、主人公の周りにいる仲間たちがみんな魅力的に描かれているのが良い。それに任侠映画のラストというのは主人公が捕まって終わりというパターンが多い中、今回はそう思わせておいて捕まらない終わり方になっていて、それが清々しく、なんとも後味の良い終わり方で、任侠映画としてはちょっと異色かもしれないが、こういう終わり方は好きだな。この最後のシーンで子供を連れて歩く高倉健と藤純子の笑顔がなんとも素敵。
[DVD(邦画)] 8点(2022-11-13 17:34:34)
43.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 
三池崇史監督によるアニメの実写化作品は「忍たま乱太郎」を見ていて、アニメを小学生の頃に見ていたためか、思ったよりは楽しかったのだが、こちらはオリジナル、リメイクともにちゃんと見ておらず、正直どうかなと思っていたが、アニメを見ていなくてもアニメの雰囲気を実写で再現しようというのが伝わってきて、原作のアニメが大体こういう雰囲気というのは分かるし、「説明しよう」のナレーションは幼い頃に見ていた別のアニメでも使われていたので懐かしかったし、主役であるヤッターマン1号と2号が「ドラゴンボール」に出てくるグレートサイヤマンの元ネタであるというのも納得できる。全編内容はバカっぽく下ネタも全開なのだが、まあそれなりに楽しめた。ヤッターマンよりも三悪のキャラクターのほうが立っているのだが、これもアニメに忠実なのだろうと思うし、中でも公開当時話題になっていた深田恭子のドロンジョは女王様キャラのようでありながらどこか憎めない可愛さもあり、評判通りのはまり役だった。三悪のインチキ寿司屋のシーンでアニメで三悪を演じている小原乃梨子、たてかべ和也が笹川ひろし監督と一緒にカメオ出演しているのがなんかツボだった。(さっきも書いたようにアニメをちゃんと見た事がないので、このトリオで思い出すのは藤子アニメだったりするのだが。)ただ、この内容での90分超えはちょっと長く、とくにクライマックスの博士(阿部サダヲ)とドクロベエ(声:滝口順平)の対決は仕方ないにしろ、絵的には阿部サダヲの一人芝居のように見えてしまい、ちょっと退屈だった。でも、全体的な雰囲気は嫌いではなく、機会があればアニメも見てみたいと思った。
[DVD(邦画)] 5点(2022-10-15 23:01:38)
44.  隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS 《ネタバレ》 
「椿三十郎」に続く黒澤時代劇のリメイク。同じ脚本を使ったリメイクになっていた前作と違って、こちらは「隠し砦の三悪人」の脚本を原作にした映画になっていて、もう何年もオリジナルを見返していないというのもあるが、思ったよりはそれなりに面白かった。でも、やはり何か軽いし、松潤演じるオリジナルと違う主人公である武蔵と長澤まさみ演じる雪姫とのロマンスが描かれるあたりは何か違う気がする。オリジナルは「スター・ウォーズ」に多大な影響を与えたことで知られているのだが、悪役である椎名桔平の衣装など「スター・ウォーズ」を意識した部分もあるのは好きでやっているのだろうけど、なんか無駄な部分で凝っている感じでちょっとどうなんと感じてしまった。それにオリジナルで有名な「裏切り御免」というセリフが主題歌のタイトルにまでなっているが、本編中で軽々しく何度も口にしているのは違和感がある。三船敏郎が演じていたオリジナルの主人公である六郎太も登場するが、演じるのが阿部寛というのはイメージ的にもよく合っていて、この配役は素直に良かったと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2022-10-08 22:56:54)
45.  執炎 《ネタバレ》 
浅丘ルリ子の映画出演100本記念となる蔵原惟繕監督の映画。蔵原監督の映画は今まで見た作品にとにかく暗いものが多かった印象で苦手意識があり、かなり久しぶりに見る気がするが、本作でも暗さは感じるものの、まあ許容の範囲内で印象としても無難な感じなのだが、前半がほぼナレーションによる説明だけで展開していて、ダイジェスト的に感じてしまい、話に深みが感じられず、全体的に大味な感が強かった。鈴木瑞穂のナレーションはいつものように重厚ではあるが、それによって大作感を狙い過ぎのように感じた。後半では確かに間延び感はあるものの、前半に比べれば見やすかったかな。いずれにせよ、浅丘ルリ子は熱演しているものの、演じている主人公・きよのに共感できる部分が少なく、なぜそんなに夫(伊丹十三)に執着するのかもはっきり言ってよく分からず、もっと前半部分をじっくりと丁寧に描くべきだったと思う。ところで伊丹十三はつい数日前に「瀬戸内少年野球団」に出ているのを見たばかりだが、この頃から風貌があまり変わってないなぁ。
[DVD(邦画)] 5点(2022-08-20 23:39:28)
46.  テルマエ・ロマエⅡ 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。前作とは脚本家が違っているが、基本的に前作とやっていることは同じで、見る側であるこちらも2作目ということで慣れた面もあるのか、前作で見ているうちに飽きが来てしまったルシウス(阿部寛)が古代ローマと現代を往復してカルチャーショックを受け、見た物を古代ローマに再現するという前半部分が前作よりも楽しめたし、風呂だけを再現していた前作と違ってグラディエーターたちのために温泉街そのものを再現するというのが楽しいし、見ていて純粋にワクワクできる。ルシウスが現代で受けるカルチャーショックの部分で笑えたのはやはりラーメン屋のシーン、初めてラーメンやギョーザを食べたり、ビールを飲んだりするルシウスのリアクションがいちいち面白く、そして微笑ましくもあった。店主役の白木みのるも良い味を出している。(もちろん、ラーメンの味ではない。)今回はコロッセオに相撲文化を取り入れてグラディエーターたちの戦いを平和なものとしているが、(人気グラディエーター役に曙を起用しているのがなんかすごい。)今回も終盤近くに力士たちが古代ローマにタイムスリップする展開となり、力士とグラディエーターの絡みが見られるかと思ったのだが、そこは肩透かし。前作ではルシウスと真実(上戸彩)以外の人物がタイムスリップして歴史に関わるのに単純さや安直さを感じてしまったが、今回は素直に力士とグラディエーターの本格的な絡みが見たかった。それに前半でコロッセオに相撲文化を取り入れたのなら、ここで力士たちが古代ローマに行く理由はすぐには分からず、力士たちがタイムスリップしているのを忘れた頃に曙と一緒に温泉を掘り当てたというのには少し唐突感があった。どうせならここで初めてコロッセオに相撲を取り入れる展開でも良かったのではないかと思う。しかし、後半のシリアスな部分は前作ほど気にならずに見れたのは良かった。前回も今回もメタな部分が多いのだが、エピローグで売れっ子になった真実の描いた漫画が実写映画化されるというのは彼女のサクセスストーリーとしてのハッピーエンドの後味の良さと、最後になってこの映画自体を映画の中に登場させるのはちょっとさすがにやりすぎだろうという気持ちが入り交じり、なんか複雑な気分になってしまった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-07-26 00:45:13)
47.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 
日本映画で舞台が古代ローマで登場人物が古代ローマ人と聞くとちょっと無茶なと思ってしまうのだが、その古代ローマ人のキャスティングを濃い顔の日本人俳優のみでかためるというアイデアは非常に秀逸で、まったく違和感を感じさせていないのがすごく、この時点でもう成功と言える映画ではないだろうか。前半は主に現代にタイムスリップしたルシウス(阿部寛)が現代の風呂文化にカルチャーショックを受け、古代ローマに戻って現代で見たものを再現するというよくあるカルチャーショックコメディになっていて洋式トイレのシーンなどエピソード自体は面白いものの、短時間に3回ほどルシウスが古代ローマと現代を行き来するのを見ているうちに飽きてしまった。テレビアニメ化もされているが、(未見。)これを描くならむしろ映画よりもテレビの連ドラやアニメのほうが向いているだろう。でも、本作はこの前半部分が最大のみどころで、ルシウスのタイムスリップに巻き込まれる形でヒロインの真実(上戸彩)が古代ローマにやってくるあたりからシリアスな話になり、勢いが失速した感は否めなかったし、さらに現代にいた真実の父(笹野高史)や真実の実家の温泉の常連客である老人たちも古代ローマにタイムスリップするという展開はムリヤリ感があり、そこで彼らが戦争で傷ついた兵士たちを癒すための風呂作りに協力するというのも単純で安直な感じ。最初にも書いたが阿部寛、北村一輝、宍戸開、市村正親が演じる古代ローマ人は本当にはまっていて、前半のルシウスのカルチャーショックと合わせて、彼らのはまり具合もみどころなのだが、同じような濃い顔立ちでありながら古代ローマ人役ではない竹内力がある意味いちばんインパクトがある。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-07-24 16:40:47)
48.  男はつらいよ お帰り 寅さん 《ネタバレ》 
「男はつらいよ」シリーズの50周年の50作目。山田洋次監督の映画は「幸福の黄色いハンカチ」を初めて見た時から好きで、もちろんこのシリーズも好きなのだが、シリーズ全作を通しては一回通りしか見ていなかったので、ちょっと今まで見るのを迷っていたが、ようやく見た。満男(吉岡秀隆)と泉(後藤久美子)の再会物語に回想としてシリーズこれまでの名シーンを絡めた同窓会的な作品という感じだが、ツギハギ感を感じることなく見れたのは良かったし、過去作の名シーンだけではなく、とらや(くるまや)の周辺やさくら(倍賞千恵子)をはじめとしたレギュラー陣も雰囲気はそのままなので新しく撮影された部分も懐かしく感じて実家に戻ってきたような安心感を持って見ることができた。さくらはどことなくおばちゃん(三崎千恵子)を思わせる風貌になっているように感じたのには驚いたが、やっぱりいちばん懐かしかったのはあけみ(美保純)が登場したことだった。とはいえ、満男と泉の部分だけ見ると何か薄みで付け足し感があり、合間のおまけのように見えてしまうし、ゴクミの風貌や喋り方がすっかり外国人のようになっていて、回想シーンで登場するときとの落差が激しい。それに、満男が作家になっているという設定はたぶん「三丁目の夕日」シリーズの影響なんだろうなぁとつい思ってしまう。それでもラストの走馬灯のように出てくる歴代マドンナの映像にやっぱり感慨深いものがあり、最後まで見て本作は山田監督が渥美清が亡くなって突然終わったこのシリーズをちゃんと完結させておきたくて作った映画なのだと素直に感じることができた。本作は結局いちばんそれに尽きる映画で、そしてそれはじゅうぶんに果たされていると思う。少し甘めに7点を。
[DVD(邦画)] 7点(2022-07-10 18:54:18)(良:1票)
49.  ガリレオXX(ダブルエックス) 内海薫最後の事件 愚弄ぶ(もてあそぶ)<TVM> 《ネタバレ》 
アメリカ研修に旅立つ少し前の内海(柴咲コウ)を単独の主役にしたオリジナル脚本による「ガリレオ」のスピンオフドラマ。脚本的にも悪くなく、そこそこ面白かったものの、「ガリレオ」の一編として見るとあまりにも刑事ドラマという感じが強くてなにか物足りなく感じる。冒頭で内海に逮捕される上念が非常に嫌悪感を抱くような人物で、どうしても「踊る大捜査線」の真下のイメージが強いだけに演じるユースケ・サンタマリアのそれとは違う演技が印象に残り、素直に上手いと感じた。殺人事件の被害者を演じているのが大路恵美というのが見ていてつい「ひとつ屋根の下」を思い出して懐かしくなってしまった。(あったら不自然なんだけど、湯川と一緒のシーンがなかったのがちょっと残念。)エピローグの最後では連ドラ2期の第1話につながるように終わるのだが、このあとのアメリカでの内海もちょっと見てみたかった気もする。でも、このアメリカ研修の設定は柴咲コウがハリウッド映画に出ることになったのとかけた設定なのだろうと思う。「最後の事件」とタイトルにあるが、今年公開の新作に内海が登場することで、今となっては意味をなさなくなっちゃってるなぁ。
[DVD(邦画)] 5点(2022-06-25 23:27:55)
50.  侠骨一代 《ネタバレ》 
久しぶりに見た高倉健の任侠映画で、マキノ雅弘監督の映画を見たのも久しぶりだったのだが、いつもの東映任侠映画とは少し毛色が違う感じがして、まず高倉健演じる主人公がいかにもな任侠映画の主人公といったふうではなくて、軍隊にいる時(この冒頭部分で本作は「兵隊やくざ」的な話なのかと思ってしまった。)に母の死を知らされ泣いてしまったりするなど人間味が強調されて描かれているのが新鮮で、このおかげか主人公にすっと感情移入することができた。主人公がやっかいになる組の親分(志村喬)が敵対している組の刺客に狙撃されても致命傷に至らず死なないといった見ている側の予想を裏切る展開もなかなか良かった。それに本作は任侠映画でありつつもメロドラマとしてよく出来ていて、これが本作により深みを与えていて、マキノ監督のうまさを改めて感じた。主人公の母親を演じているのが藤純子で、回想シーンしか出てこず早々に死んでしまうのはおかしいなと思っていると後になって母親そっくりのヒロイン役として二役で登場するという仕掛けもうまく、これも主人公のドラマを際立たせるのに効果をあげている。その藤純子演じるヒロインがビン牛乳を飲むシーンが何度か出てくるのだが、その飲みっぷりがまた良く、印象的だった。高倉健の任侠映画といえば「昭和残侠伝」と「日本侠客伝」の二大シリーズのイメージがどうしてもあるが、本作はそれらとはまた違う作風のイメージで見れたことが良かったし、それでいてマキノ監督の安定感もしっかり出ていて、じゅうぶんに面白かった。
[DVD(邦画)] 8点(2022-04-24 23:46:59)
51.  居眠り磐音 《ネタバレ》 
原作未読、NHKのドラマ版も全くの未見で、朝ドラ「カムカムエブリバディ」を見終わった(本格的に見始めたのは途中からだったのだが、なんだかんだ言いながら最後までけっこう面白かった。)タイミングで同じ脚本家ということだけで見てみたのだが、普通にテレビ時代劇のような軽いノリでそこそこ安心して楽しめる反面、ストーリー展開が重めなのがなにかバランスがよくない印象。でも、本木克英監督といえば喜劇のイメージが強いためか、前半のシリアスな展開にちょっとビックリ。しかし、この前半部分が駆け足気味で深みがなく、とくにもっとこの三人の関係は掘り下げたほうが良かったように思うし、その時点でなるほど映画よりもテレビの連続もののほうが向いているように感じてしまったのは残念。国元を追われ、浪人となった磐音(松坂桃李)が江戸で出会う人々のあたたかさや優しさが丁寧に描かれているところはさすが松竹の本領発揮といったところ。後半のヒロインであるおこんを演じるのが木村文乃なのだが、松坂桃李との共演はどこかで見たと思ったら、これも朝ドラの「梅ちゃん先生」だった。柄本明と柄本佑の親子が出ているが、前半で磐音の友人役として佑が登場し、後半に悪役として明が登場するという使い方はなかなかうまかったと思う。クライマックスの花魁の道行きシーンもそこそこ美しく撮られていて印象に残った。続編あり気に終わるのだが、また機会があればNHKのドラマ版を見てみようかな。
[DVD(邦画)] 5点(2022-04-16 23:29:42)
52.  機動戦士ガンダムF91 《ネタバレ》 
ガンダムシリーズをファーストからZZまで全話見て、次は本来なら「逆襲のシャア」なのだが、とりあえず後回しにして本作を鑑賞。シリーズとして仕切り直しとなった作品で、これまで登場した人物が一切出てこず、新しい登場人物のみで物語が進むというのは、このシリーズを本作で初めて見る人には入っていきやすいかもしれない。でも、その登場人物の関係性や物語の背景を把握する前にサクサク話が進みすぎていて、元々テレビシリーズとして企画されて先に劇場版として作られた作品のようだが、本当に既に放送済みのテレビアニメの総集編ダイジェストを見ているような感じ。それでも、冒頭に起こる惨劇の描写はリアルで壮絶だし、味方のはずの連邦軍がZの頃から相変わらずなのも一筋縄ではいかない戦争というものを描き出していてこういうところが富野由悠季監督らしいところなのだと思う。小型化したモビルスーツやそれによる戦闘も思ったほどは悪くないし、なんといっても終盤に登場するバグの怖さもインパクトがあって良い。しかし、やはり惜しむらくは最初にも書いたようにテレビシリーズとして考えられていたものを劇場版に再構成したことにより、ダイジェストのようになってしまっており、そのせいで展開に唐突に感じる部分が非常に多く、また、似通った顔立ちの人物もいるなど見ていて混乱して訳が分からなくなってくるのがはっきり難点と言え、話としても詰め込みすぎた感は否めない。一応、鉄仮面と決着をつけて終わるものの、戦争自体はまだ続いていて、ラストのテロップなどはまだ続きがあることを示しているようなのだが、もし、この後テレビシリーズが頓挫せずに作られていたらとか、(その場合、映画でやった部分も改めてやり直したのだろうか?)そもそも映画でなく最初からテレビシリーズだったらとか、(個人的には最初からテレビシリーズでやっていたほうが良かったと思う。)見終わった後にいろいろ考えてもやもやしてしまった。エンディングに流れる森口博子の歌う主題歌はしっとりしていて良い。
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-19 20:16:22)
53.  烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE 《ネタバレ》 
「烈車戦隊トッキュウジャー」と「獣電戦隊キョウリュウジャー」が共演するスーパー戦隊シリーズの劇場版の一本。この2大戦隊が共演するシリーズは今まで見た作品ではあくまでそのイベント性を重視したつくりになっていたが、本作は脚本をトッキュウジャーのメイン脚本家である小林靖子が担当したこともあるのか、キョウリュウジャーとの共演を描きながらもちゃんとトッキュウジャーのエピソードの一つとして成り立つ映画になっていて、普通にトッキュウジャーの劇場版にキョウリュウジャーがゲストで登場しているという感がこれまでよりも強かった。トッキュウジャーのメンバー5人の正体は全員が小学生というのがテレビシリーズで明かされているのだが、今回はクロックシャドーの攻撃で本来の姿に戻されたトッキュウジャーがその姿のまま変身して戦うシーンがあり、「バロム1」をつい思い出してしまうが、変身してもスーツが子供サイズなのは見ていてなんか笑える。(「バロム1」のように子供がそのまま変身する設定は今では難しいのだろうと思う。)クロックシャドーを倒して大人の姿に戻ったトッキュウジャーがあのまま大人に戻らなかったらと語るシーンはテレビシリーズも並行して見ているとやっぱりなにか切なさを感じる。トッキュウジャーとキョウリュウジャーの共演という側面で見れば、スーパー戦隊シリーズのクロスオーバー作の定番ともいえる同じ色のメンバー同士でコンビを組んで戦うシーンでそれぞれにいない色であるイエローとブラックが組むと見せかけて、ピンク二人とイエローの女性戦士三人でトリオを組むのが意表をついていて面白かった。巨大化したラスボスであるデビウスを巨大ロボやメカを使わずに倒すのもビックリ。その戦いではシャドーラインも戦隊の側についていて、たとえ普段は敵同士であっても共通の敵が現れたら協力するという姿勢は見ていて好感が持てる。二人のレッドが交わす「遠足は家に帰るまでが遠足、生きて帰るまでが戦い。」というセリフは思わず心に響いた。
[DVD(邦画)] 6点(2022-02-09 23:26:27)
54.  日本一のゴマすり男 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。植木等主演の日本一の男シリーズの中でも前々から見たいと思っていた映画だったのだが、ようやく見る事ができた。とはいえ、このシリーズ自体をかなり久しぶりに見たので果たして楽しめるかというのにちょっと不安もあったのだが、その思いは冒頭すぐのバスから降りた植木等演じる主人公である中等が軽快に歌いながら笑顔で元気に走っている姿を見て吹き飛んだ。この出だしのシーンを見るだけでこちらも元気になれるし、前向きな気持ちになることができる。今回はゴマすりを武器に主人公が出世していくが、とにかく相手をおだてておだてて褒めまくる。これが普通ならやな奴と映ってしまってもおかしくないところを、植木等だとそうは感じさせない不思議な魅力があり、こんな生き方が実際にできたらいいなとつい考えながら見てしまう自分がいる。古澤憲吾監督の演出にも相変わらずで、このシリーズの底抜けなパワーは植木等のポジティブな魅力に加え、古澤監督独特の勢いのある演出によって生み出されるものでもあると感じることができ、その意味では古澤監督と植木等はまさに名コンビだと思わずにはいられない。(クレージー映画では坪島孝監督の作品ももちろん好きだ。)クレージーキャッツの面々も何人か出ているのだが、ハナ肇が出ていなかったり、谷啓がラストだけの登場(ノンクレジット)だったりして、このあたりからこのシリーズは植木等の単独主演作という方向を確立し始めた感もある。主人公にバイトとして雇われた学生の中に加藤茶がいて、さすがに若く、セリフもあり、けっこう目立っているので印象に残った。舞台となるのが自動車会社で、実際にヤナセが協力していることもあり、登場する外車もどれもカッコよく、その方面でもじゅうぶんに楽しめる映画になっている。
[DVD(邦画)] 8点(2022-02-06 17:49:11)(良:1票)
55.  カツベン! 《ネタバレ》 
周防正行監督が自ら脚本を担当していない初の映画だが、サイレント映画の活弁がテーマというのはいかにも周防監督らしい着眼点で、先人たちへの敬意や愛情も感じられて、周防監督の映画愛に溢れた作品になっていて面白かった。また、全体的にもサイレント映画を意識している部分が多く、タンスの押し引きや床を踏み破るギャグ、そして捕らわれた梅子(黒島結菜)を俊太郎(成田陵)が救いに来たシーンやクライマックスのドタバタ劇にそれが感じられ、微笑ましい。それにストーリー面でもどことなくチャップリンの映画を思わせるものがあるなど、なかなか徹底している。周防監督は本作を通して弁士という存在と魅力を伝えたかったようだが、俊太郎の弁士としての成長を通してそれはじゅうぶんに伝わってくるし、活弁付きのサイレント映画はBS放送のテレビでいくつか見た事があるものの、改めて生の活弁を体験してみたいなと思った。それに、舞台となる大正時代の映画館のレトロさにも惹かれるものがあった。弁士という職業はトーキー映画の登場によって急速に衰退していくわけだが、その事について山岡(永瀬正敏)が屋台で酒を飲みながら語るシーンはスター弁士だった彼がなぜ落ちぶれてしまったかを想像できるし、トーキー映画の登場によって失業した弁士たちのその後の人生にも思いを馳せることができ、とても印象に残る。俊太郎ら弁士役の喋りは見ていて違和感がなく、普通に上手いと感じられるものだった。劇中に流れるサイレント映画は既存のものではなく、オリジナルのものも含めて全て撮りおろしというのもこだわりを感じる。そのうえでラストにバンツマの「雄呂血」を絡ませてエンドロールのバックでは実際の「雄呂血」の映像を流すというのも粋だった。配役に関しては以前も別作品で書いたかもしれないが周防作品に竹中直人や渡辺えりなどいつもの面々が出ていると安心感があるし、井上真央が悪役的存在を演じているのも新鮮。現在の朝ドラを見ているのでサイレント映画の登場人物役として上白石萌音と城田優が出ているのに思わずニヤリとしてしまった。(黒島結菜は次の朝ドラの主演だし、井上真央と一緒のシーンは新旧朝ドラヒロインの共演になってるなぁ。)それにしても、時代劇の撮影シーンや、登場するサイレント映画に時代劇もあるのを見ると、周防監督にはいつか時代劇映画を作ってほしいという思わずにはいられない。
[DVD(邦画)] 7点(2022-01-30 19:39:52)(良:1票)
56.  記憶にございません! 《ネタバレ》 
三谷幸喜監督の前作「ギャラクシー街道」がアレだったので、どうかなと思いながら期待せずに見たのだが、確かに「ギャラクシー街道」に比べればじゅうぶんに面白かったものの、三谷監督の作品としてはキレや捻りがなく、普通に楽しめるといったところで、安心して見られる分、そこが逆に物足りなかったところでもある。また、ところどころ唐突に感じる展開もあり、もっと前振りや伏線をしっかりしてほしかった部分もあったのは事実で、もう少しなんとかすれば面白くなったのではと思うし、官房長官(草刈正雄)を失脚させるエピソードが終わってこちらの気持ちが切れてしまったのか、その後の不倫の後始末的なエピソードが長く感じてしまい、はっきり言ってどうでもよくなってしまい、この部分は無くてもよかったような気がした。出演している俳優陣は脇役陣ではやっぱり「真田丸」に出ていた面々が多い気がするが、「真田丸」でナレーションを担当していた有働由美子が演じるニュースキャスターの毒舌ぶりが印象に残る。木村佳乃の大統領は少しわざとらしすぎるが、その通訳を演じるのが宮澤エマというところは、実際の総理大臣の孫である彼女を総理の家族などではない役で使っているのがあざとさが感じられなくて〇。でも、やっぱり、出演者の中でいちばんハマっていたのは既に書かれている方もおられるように事務秘書官を演じている小池栄子だろう。ところで、「総理と呼ばないで」はまだ見ていないのだが、ちょっと見てみようかな。
[DVD(邦画)] 6点(2022-01-24 19:15:04)
57.  明治侠客伝 三代目襲名 《ネタバレ》 
久しぶりに見る東映任侠映画。加藤泰監督が初めて手がけた本格的な任侠映画とのことだが、それを少しも感じさせることがない手堅さで、それでいていかにも加藤監督らしい映画になっていて、冒頭のクレジットタイトルのバックの俯瞰映像から既に魅せてくれているし、何といっても浅次郎(鶴田浩二)に買われた初栄(藤純子)が、そのおかげで父親の死に目に会いに帰ることができたことで浅次郎に礼を言いにくる川べりのシーンもとても美しく、このシーンだけでもこれぞ映画と感じさせていてここだけでも見る価値はあると思う。本筋としてはよくある任侠映画のフォーマットに収まった作品と思うものの、この浅次郎と初栄のラブロマンスを絡めたことで映画に奥行きが出ていて、よりドラマチックな内容になっていると感じる。この二人のお互いに秘めた想いや情念というものをうまく描いていて、ただの任侠映画に終わらないドラマとしての深みを出そうという加藤監督の意気込みのようなものが伝わってきて、名作と呼ばれている理由も分かり、じゅうぶんに楽しめたことは確か。でも、浅次郎が三代目を継ぐことに反対していた二代目の息子である春夫(津川雅彦)が家業を譲ると言われた途端にコロッと態度を変えるところなどもう少しじっくり描いてほしかった部分もあり、その点で少し物足りなさも感じたのも事実。ラストの鉄道の上を連行される浅次郎とそれを見送る初栄のやりとりも良く、印象的だった。それにいちばん最後、汽車の映像で終わっているのがなんとも加藤監督らしい。
[DVD(邦画)] 7点(2021-12-19 15:56:57)
58.  烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS 《ネタバレ》 
スーパー戦隊シリーズ第38作の劇場版。「ゴーバスターズ」と同じくテレビシリーズも見ていて、(メンバーが戦隊になる前の記憶を無くしているという設定のおかげで、少しミステリー要素があるのが面白い。)その流れで本作も見たのだが、やはり劇場版になると30分にこれでもかと詰め込まれていて、全体の印象としてはテレビシリーズの一話とそれほど変わらないものの、展開が目まぐるしくいかにもイベント映画という感じ。テレビシリーズでも関根勤演じる車掌が持ちネタを披露していてつい笑ってしまうのだが、(「新幹線大爆破」の千葉真一のモノマネとか分かる子供、たぶんいないよな。)本作でも敵に囲まれた車掌がとる構えに思わず笑ってしまった。クライマックスはトッキュウジャーが動物の力を得てパワーアップするのだが、ほかのメンバーが動物系戦隊のような姿になるのに対し、5号(ピンク)だけはスーツの上にパンダの着ぐるみを着込んだような姿になるのがけっこうインパクトがある。このクライマックスでは専用の挿入歌も流れているが、歌っているのが串田アキラと堀江美都子というのがなにか嬉しい。
[DVD(邦画)] 5点(2021-12-14 23:39:32)
59.  ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト<TVM> 《ネタバレ》 
パート6を放送中の今頃になってようやくパート5を初めて見て、それを全話見終わった直後にようやく2年前に録画してたものを見た。感想としてはまあいつものテレビスペシャルという感じで可もなく不可もなくというところなのだが、パート5がそこそこ面白かっただけになにかふざけすぎていて軽すぎる感があり、さっき書いたように印象としてはいつものテレビスペシャルといった感じなのに今回はとくにいつにも増して物足りなさを感じてしまい、同時に「金曜ロードショー」枠と深夜枠という放送時間の違いの影響も考えたが、それはあまり関係ないように思う。過去作にもあったルパン、次元、五右衛門の仲たがいが今回も出てくるが、これをもっと本筋に生かしても良かったと思うし、死んだと思われた王子が実は生きていたという展開もありがちすぎる感じがして意外性が感じられない。テレビスペシャルの前作である「グッバイ・パートナー」のような分かりやすいハッタリは無かったのでそこはまあ良かったかなと思う。それにしてもパート5から引き続き登場している銭形の部下の八咫烏という新キャラの必然性が本作でもやっぱりよく分からない。パート6にも登場しているようなので、今後もレギュラーとしてずっと登場するのかもしれないけど。
[地上波(邦画)] 5点(2021-11-25 23:21:06)
60.  劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!! 《ネタバレ》 
第5シリーズの劇場版。このシリーズの鬼太郎をちゃんと見るのは実はこれがほぼ初めてなのだが、これまでの劇場版を3週間ほどで見ていたせいか、急に現代的なアニメになってしまった感があり、ゲストヒロインやねずみ男が惚れる先生などやけに可愛く描かれていて、個人的にはぜんぜんOKと思うものの、鬼太郎の世界観には合っていない感じ(せめて猫娘だけぐらいに留めておいてほしかった。)でかなりの違和感があったのが残念で、全体的な雰囲気もこれまでとはかなり違う感じ。また5期の鬼太郎の声は高山みなみなのだが、どうしてもコナンに聞こえてしまい、鬼太郎を見ている気があまりしなかったのも事実。(このキャスティングは青山剛昌が水木しげると同郷だから成しえたのかな。)それでも普通の子供向けとして見ればそこまで目くじらをたてるほどでもないとは思うし、一部過去のシリーズでやったエピソードの焼き直しも盛り込んだオリジナル脚本とのことだが、純粋にストーリーだけを見たら、鬼太郎のエピソードの一つとして違和感はとくに感じなかった。(それらしいかは置いておいて。)協賛に桃屋が入っていて、カメオ的に登場する三木のり平を模したキャラクターを息子である小林のり一が声を演じているが、なぜに三木のり平と思ってしまった。(テレビシリーズ見れば分かるのかな?)アニメシリーズ40周年記念作でもあり、東映マークが出る前のパーティーのシーンで歴代の鬼太郎がセリフ付きで一堂に会しているのがこのシリーズの息の長さを物語っていて、結局ここがいちばん印象に残った。今ならもう一人増えるけど。
[DVD(邦画)] 5点(2021-09-30 23:05:56)
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