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ころりさんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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101.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
カプローニが面白い。少年時代の主人公はカプローニに憧れるが、彼の作る飛行機はごちゃごちゃしてて全然美しくない。そのあと、主人公が作ったのは、その対極にあるような、物事の装飾をそぎ落としたシンプルな形状の戦闘機。カプローニの飛行機はまるで、監督宮崎駿自身が作ってきた娯楽作品であり、最後のゼロ戦はこの映画の比喩のようにも映る。でもゼロ戦はラストでは美しいながらも、人々を死へと追いやる凶器となる・・・。創造性と人間性の、なんというか危険な諸刃の部分を見せつけられた気分。それは、心が通い合っているようで全く身勝手な二郎と菜穂子の夫婦にも言える。他人が共に暮らすと言うことの困難と、でもそれが奇跡のようなバランスで可能になることの美しさ。難病夫婦ものという古今東西使い果たした陳腐なネタを陳腐なまま、この物語の中核においてしまう大胆さ。とにかく、とても恐ろしい作品であり、最後の最後に宮崎駿は、観衆を突き放して1人で遠~~い世界に行ってしまった感じ。ああ、でも自分はカプローニ、嫌いじゃないんだよなあ・・・。この映画でもどうみても一番人間らしく魅力的なキャラクターだった。いまの時代、必要なのは二郎じゃなくてカプローニだと思うのだけれど・・・。
[地上波(邦画)] 7点(2015-02-21 23:42:08)
102.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~
自分の祖先がかつて一生懸命世話をした木々を今の自分が刈るという林業の考え方にはハッとさせられた。今の自分が生きていることを自分の家族や他者とのつながりのなかに見いだすという、今どこかおろそかにされている考えをズバリと言い当てられた感がした。こういう「哲学」を軸に置きつつも、内容は矢口監督らしいエンターテインメント。たしかに自分も子どもが行方不明になるエピソードは不要だったと思うし、恋愛パートもちょっと違うようなという違和感もある。でもそれ以上に山男たち(とくに伊藤英明は特筆モノ)の気持ちのいい描き方に、すっきり爽やかな気持ちで見ることができた。くだらないネタに笑いながら(苦笑を含むけど)、その「哲学」がじわじわと染みこんでくる、矢口監督らしい快作だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-10-11 06:18:29)
103.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
総じて残念な感じ。低予算映画のような「煽り→寸止め」の繰り返しで、ひたすらストレスが溜まる。そのうえ、最後の決戦のシーンは暗闇で何がなんだか。さらにドラマ部分も退屈きわまりない。とはいえ、暗闇のなかでチラリと光るモンスターの見せ方、バスから見たゴジラの描き方、人間視点の落下シーンなど、スリルある映像の数々から、この監督の才能も感じたのは確か。ただ、その才能が最もいきるのが、「ゴジラ」であったのかどうかは、やはり疑問だ。
[映画館(字幕)] 5点(2014-08-18 12:00:20)(良:1票)
104.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
とにかく密度の濃い4時間。冒頭の1時間半は何がしたいのかわからず、ひたすらボレロでもうやめようかとも思ったけど、満島ひかりと安藤サクラの登場で俄然盛り上がり、主人公一家の崩壊あたりですっかりハマってました。確信犯的にチープな映像の合間に魂を持っていかれるシーンがちりばめられていて、とにかく気が抜けない。ちょっとエミール・クストリッツァの映画みたいだとか思ってしまったりもした。あと、ユウがヨーコを新興宗教から救うだけで終わらず、最後はヨーコがユウを精神病棟から救うというところには、人の心を何かの枠にはめようとする「施設」vs「むきだし」状態の愛という構図が見えて、この映画のシンプルなメッセージみたいなものを感じることができた。そして、西島、満島、安藤の3人は本当にすばらしかった。監督の才気と若い俳優のエネルギーが見事に結晶化した快作であり怪作。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-10-01 09:36:20)
105.  ワイルド・スピード/MAX
なんかシリアスなんですけど・・・。しかも、ヴィン・ディーゼルがシリアス演技をしようとしてる・・・。しかもカーアクション不足・・・。せっかく彼が復帰するので、思いっきり車バカのおバカ映画にしてほしかったなあ。ただ、ラストのラストでやっとおバカ解禁になったみたいで、次作にも手を出してしまいそう。ある意味、制作側の思うツボですね。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 4点(2013-08-12 12:35:01)
106.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
無難。全体をとおして無難な空気が漂う。1960年代・昭和風のフレーバーを効かせているが、あくまでフレーバーに過ぎず、登場人物の行動原理は時代なんて関係なく、驚きや発見に乏しい。特に「カルチェラタン」の取り壊しをめぐるやりとりはひどい。あの建物は、雑然として鬱蒼としているからこそ意味がある。そして、だからこそ学生たちはそこを残そうと躍起になる。伝統行事の池落ちも復活させる。そういう時代だし、そういう価値観でもあると思う。でも、あんな小綺麗になったものにどんな魅力があるというのか。埃もない。整然とカラフルに整理された建物に・・・。学生街の喫茶店が「こじゃれたカフェ」になって喜んでるようなもの。僕はてっきり、理事長はそんな甘っちょろい学生たちに「No」を言うためのキャラだと思ってたけのだけれど、なんと、その「おしゃれカフェに変身!」を見て、満足してしまう。でも、これはたぶん監督がどうこうという問題でもないような気がする。音楽も映像もジブリ風につくっているけど、何かがおかしくなっている。この映画が、ジブリの死亡宣告になるのかもしれないといったら大げさかな。
[地上波(邦画)] 3点(2013-03-11 13:30:26)
107.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
「学校」という閉鎖的空間のなかの微妙な人間関係を描くうえで、「桐島」というしかけが効いている。みんな、自分の身体では抱えきれないような肥大する自意識を、ギリギリのバランスの上で成り立たせている。とくに外見や能力も含めた「コミュニケーション力」によって成立するヒエラルキーは、「桐島の退部」という小さな出来事であっという間に崩れてしまう。一方で、映画部にとっての「ゾンビ」は、誰が何と言おうが関係ないもの、「コミュニケーション力」の裏側に存在するものだ。ただ、ほとんどの大人が「体験」をもって知っているものをうまく描いた、という以上のものは感じなかったのも確か。実は、原作のラストにあった「ひかり」をどう描くかが最大の興味だったのだければ、うーん、文化部の鬱憤晴らしみたいな感じになってしまって、ちょっと残念。そこには、もっと「普遍的な何か」を感じさせてほしかったなあ。難しいとは思うけど。
[DVD(邦画)] 7点(2013-02-21 14:47:52)(良:2票)
108.  ディア・ドクター 《ネタバレ》 
主人公の伊野は、技術の面でも知識の面でも名医でもなんでもなく、おそらく単に「なりゆき」でやってるうちに僻地の診療所から抜け出せなくなってしまった中年男。この映画では、彼がそうせざるを得なくなってしままった状況が、若い研修医の目を通して描かれる。しかしその研修医すら彼を追い詰め、集合的な嘘を作り上げる側にまわってしまう。その共犯意識ゆえに、みな失踪後は彼を突き放す。西川監督は、前作『ゆれる』同様、個々人の思い込みとフィクションが作り上げる「共同体」を描くのが、本当にうまい。そして、賛否あるラストは、最後の最後に主人公が獲得した「自由」を描いたという点では、それなりに意味がある(そのために、彼自身、自分の「親」の呪縛からも解き放たれなくてはならなかった)。ただ、やはり説明過多な印象。刑事さん、それは言わなくても、ちゃんと映像が語ってるよ、っていうシーンがちらほらありました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-11 16:34:03)(良:1票)
109.  踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 《ネタバレ》 
よかった点。このシリーズ前2作も含め、テレビドラマでは定番の「死ぬ死ぬ詐欺」をパロディにしたこと。青島が重病かも?という冗談としか思えないシチュエーションのおかげで(しかも途中でネタバラシ有)、観客の感情移入を許さず「この映画そのものがパロディだよ」というメッセージを届けることに成功。以上。他にみるべき部分はなし。テレビシリーズの重要人物である水野美紀がいない以上、同窓会としても成立していない。
[地上波(邦画)] 3点(2012-09-16 16:36:00)
110.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 
受験を控えて「文系」か「理系」かという選択肢しか「あり得ない」という進学校っぽい高校の設定だからこそ、その流れにどこか乗りきれないという主人公3人組のキャラやグラウンドで野球という設定も生きる。そのへんのノスタルジーのくすぐり方はうまい。たとえば、功介は、親の後を継ぐ道を選びながらも(たぶん)それでいいのかという思いを抱えているからこそ、2人とつるむのだろう。そして、未来の自分が想像できず、安易に「選択」できない真琴は、青春時代にあれこれ悩んだ経験を持つ観衆の分身である。その点で何を考えているかわかりにくい千昭が、あーいう設定になるのは必然だったのだろう。そして、この3人の関係が、真琴のタイムリープをきっかけに揺れ動く過程をうまく描いていたと思う。そして、真琴が見つけたひたすら「まっすぐ」な結論にも、まあ納得はできる。ただ、そのあたりのノスタルジーのあおり方にはちょっとあざとさを感じるのも確か。「ほれ、こうすればお前たち甘酸っぱい気持ちになるだろう」なんて言われてるみたいな感じ・・・。細田監督、この作品以後では、その「あざとい」部分のほうが前面に出てくるようになって、ちょっと好きになれないのだが、この作品では、まあギリギリのバランスで成立してる、と言っていいかも。
[DVD(邦画)] 7点(2012-09-12 15:40:40)(良:1票)
111.  テルマエ・ロマエ
前半で笑い、後半で「うーん」。多くの方の感想とまったく同感です。結局のところ、これは「劇場映画」にするべき素材だったのかどうか。前半の個々のエピソードは「濃い」キャスティングの妙もあって本当に楽しく、コミックの映像化としてはかなり成功した部類だと思う。そうすると問題は、後半のように物語を動かし、それなりに盛り上げてて、最後は収束させる必然性だ。今日の商業映画のドラマトゥルギーでいえば、後半のような展開は、素材が「海猿」だろうが「こち亀」だろうが、なぜか必要だということになっている。だけど、この映画に関していえば完全に蛇足になってしまっており、前半の軽快さもどこへやら、中途半端な歴史ドラマになって何だかなあという思いで終幕を迎える羽目になってしまう。そこが、単に制作側の力不足の問題なのか、そういうドラマトゥルギーにこの作品が向いてないということなのか。原作未読なんですが、ぼくは後者だったんじゃないのかなあと感じました。
[映画館(邦画)] 5点(2012-09-01 21:55:43)(良:1票)
112.  孤高のメス 《ネタバレ》 
成島監督、『八日目の蝉』でも押しつけがましくない、いい演出をしてたけど、そのルーツみたいなものが見えてくる1本でした。スーパードクターが主人公の映画ですが、本領は「善良なふつうの人」の描き方。院長先生、手術チームのみなさん、市長とその家族、そしてドナーとその家族。とにかく、主人公2人の周りが暖かく、そういう世界の描き方では邦画ではトップなんじゃないかなと思う。一方で課題は「悪役」。かの映画でもそうでしたが、「悪役」がほんとに魅力がない。生瀬さんだからもってるようなもので、あとの2人の医師はどうしようもない俗物ぶり。タバコぷか~としながら週刊誌記者と会うシーンなんか、いつの時代の映画か、と目を疑いました。とはいえ、主人公2人もすばらしく、牧歌的な社会派という不思議なジャンルを切り開きそうな監督の今後に期待です。
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-30 16:19:07)(良:1票)
113.  GIRL ガール(2012) 《ネタバレ》 
あれ? 最初のレビュー? 公開時はけっこう宣伝もしてたと思うのだけれど・・。国際線の飛行機で鑑賞。奥田英朗ってこんな作風だっけ? 原作読んでいないのですが、奥田氏のほかの小説から勝手に推測するに、奥田氏は、この映画に出てくるような(痛い)女性たちを皮肉な視線で眺めつつ、でも彼女たちの一生懸命さをちゃんと認めるっていうようなスタンスだと思います。でも、この映画での描き方は、その皮肉な部分が消えて、(檀ふみをのぞけば)テレビでそれぞれの女優さんがやってるキャラを繰り返してるだけ。そんな映画が面白いわけがなく、女性誌なんかがつくる虚像でしかない。奥田氏が原作だからということで選ぶと痛い目に合うかも。
[映画館(邦画)] 3点(2012-08-28 12:20:52)
114.  モテキ 《ネタバレ》 
冒頭の「サブカル」臭に、ついていけるか不安だったけど、世代的には思ったよりフツーかつストライク(TM、岡村靖幸、スチャダラパーなど)な選曲に楽しませていただきました。とくに、橘いずみの「失格」は絶妙。それに、B'zに対する不当に歪んだ評価にも何だか納得してしまう。たしかに、若干「重い」系の女の子がカラオケでB'z唄う場面に何度か遭遇することもあった。そういう「あるある」話は、ニコニコ動画の「○○ホイホイ」系で楽しむものかと思ってましたが、まさか映画でやるとは・・・。この映画はニコニコ動画や2ちゃんねるの「実況」でこそ本領を発揮するのでは。ただ、逆に言えば、それだけの映画。ストーリーは平凡。後半はテンションも下がり、ラストではすっかり置いてかれてしまい、唖然としたまま『今夜はブギーバック』。まあ、楽しかったけど、うーん、これでいいのかなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-05-27 01:13:07)
115.  借りぐらしのアリエッティ
序盤の父とアリエッティの「借り」のシーンで高まった期待の回収先がないまま終わってしまった、という感じ。個人的には、ストーリーはたいして展開しなくても小人の借りぐらしという世界観に浸る「雰囲気映画」という路線も別に悪くないと思う。ただ、雰囲気を楽しもうとすると、翔君の「滅び行く種族」発言とか家政婦さんの突然の悪役展開など、中途半端なメッセージやドラマがそれを邪魔する。あと、セシル・コルベルに日本語で歌わせる必要があったのか? 「雰囲気映画」だったら、ラストこそその世界観に浸っていたい部分なのに、突然の「かーりぐぅらーししてたのおー」でぶち壊しです。いや、セシルは本当にがんばって日本語の詞をモノにしてると思います。でも、なぜわざわざエンディングであれを流さなきゃいかなかったのか。雰囲気に浸りたいのに浸らせてくれないフラストレーションを抱えての終幕でした。
[地上波(邦画)] 5点(2011-12-19 06:17:37)(良:1票)
116.  悪人 《ネタバレ》 
妻夫木聡と深津絵里といえば、昔ぱっとしない「月9」でも共演してたが、そんなテレビドラマ的キャスティングという制約はありつつも、主演の2人、樹木希林から柄本明まで、見事な演技で吉田修一のイケテナイ世界を再現してました。原作既読でしたが、ほとんど違和感を感じることなく、その世界観に浸ることができました。なかでも、満島ひかりが演じる佳乃の二面性(「性悪女」と「愛される娘」)に代表される主要登場人物の多面性を、2時間少しの制約のなかでちゃんと描いたのは偉い(岡田君の享楽的な生き方も繰り返し見せられると虚しさのほうが伝わってくる)。一方で難点は音楽と演出。音楽はとにかくうるさい上にシーンにあってない。『おくりびと』もそうでしたが、久石譲のしつこいメロディは実写ドラマに向いていないように思います。演出といえば、何と言ってもクライマックスのスローモーション。これまで細かく丁寧に描いてきたものが一気に崩れ去るようでした。そして、イカの目玉は、この映画最大のホラーでした。今思い出しても恐ろしい。
[地上波(邦画)] 6点(2011-11-22 05:35:37)
117.  天国の本屋~恋火 《ネタバレ》 
この作品の設定では、「死」というものと深く関わってくるわけですが、この映画では、ほとんどのエピソードがいい話に回収されてしまって、その「苦み」のようなものがほとんど描かれず、ぼんやりとした印象です。公開当時は『黄泉がえり』や『いま会いにゆきます』とか、いい話路線の映画が多かった(あ、全部竹内結子だ)ので、これもそっちを狙ってたということでしょうか。ラストの花火とピアノのコラボだけは見る価値あるかなと思いましたが、そこにいたる過程がとにかく(姪役の竹内結子ばりに)強引なので魅力も半減でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-10-18 06:33:31)
118.  うさぎドロップ
原作もアニメも未見。設定も演出も脚本も、なんかうまくかみ合っていない。芦田愛菜は、僕が見ただけでも、「他人」と暮らすことになる話が3回目(あとの2つはテレビドラマですが)で、さすがにキャラ被りすぎ。大吉の喜怒哀楽の感情表現はマンガ的で、急に6歳の女の子を育てることになった「不安」の表現としては理解できるのだが、せっかくの実写映画なので、もう少し丁寧にとその不安感や不安定さを表現してほしかった。それから、映画のクレジットにいくつか「イクメン」系の団体の名前があったが、本当に彼らが監修や助言をしたのかと思うほど、「男の育児」という点では安易な表現が目立つ。たとえば、子どもに相当の熱があれば、保育所がどういう対応をするか「イクメン」なら知ってるでしょ。あんなふうにほったらかしなんてあり得ない。子ども抱いて走ってれば育児を表現したことになるのか。そういう細かい表現の荒さや薄っぺらさが積み重なって、映画としての完成度を低くしてしまったようです。残念。
[映画館(邦画)] 4点(2011-10-13 05:18:55)(良:1票)
119.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 
原作既読。「首相暗殺の犯人に仕立て上げられた男」という古今東西の巻き込まれ型エンターテインメントの典型のような設定なのに、その「真相究明」やら「主人公の逆襲」みたいなところを完全に無視して、ひたすら「逃げる」原作を、きわめて忠実に映像化してます。個人的には、この原作も映画も、サスペンス・アクションというよりも、ロードムービーなんだと思う。そこが原作の味なので、下手なCGで娯楽アクションに改悪されなくてよかった。というか、爆破シーンやラストの花火のお粗末な映像技術を見る限り、そうしてたら悲惨な映画になってただろう。とはいえ、あの宣伝の仕方じゃ壮快なエンタメを期待するなというのも無理な話だし、人間ドラマとして見れば細かい描写よりも「いい話」的な伏線回収のほうに熱心な感じなのもマイナス(これも原作者の悪い癖だと思いますが)。要するに、原作のよいところもイマイチなところも、きちんと映像化した作品ということでしょうか。原作ファンには安心の出来だと思います。
[地上波(邦画)] 7点(2011-10-03 06:36:14)
120.  椿三十郎(1962) 《ネタバレ》 
予想よりコミカルな展開でちょっと戸惑ったが、これはこれで面白い。コミカルであるだけに、三十郎が逃げ回る敵方の侍たちをあっという間に切り殺すシーンや超有名なラストシーンでは、殺陣の爽快感よりも「人斬り」の哀しさのようなものがいっそう際立つ。そういう三十郎や室戸半兵衛の生きる世界と、若い侍たちの生きる世界は全く異なっている。そのコントラストが喜劇にもなるし悲劇にもなる。短くあっさりしているが深い。さすがの名作。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-09-21 16:43:50)
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