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181.  ふたり(1991) 《ネタバレ》 
えっ?何だかえらい点数低くないですか?私はこの映画、かなり好きです。私の住んでる所では僅か二週間ぐらいしか公開しなかったけど映画館で三回見てるぐらい大好きです。大林宣彦監督の新尾道三部作の最初の作品ですけど、後の「あした」も良いけど、この映画の方が私は好きです。「私の中では「さびしんぼう」と同じぐらい大好きです。この映画もいかにも大林宣彦監督らしい演出、温かい眼で見守るそんな内容の良い作品だと思います。雨のシーン、石田ひかり演じる妹と中島朋子演じる姉の美しい姉妹の絆と愛に心打たれます。交通事故によって死んでしまう姉が亡くなる寸前に妹に言った台詞、ふたりの別れのシーン、最初の別れと本当の意味での最後の別れのシーン、鏡に消えて行く姉のシーン、泣けて仕方がないです。そして、私もこの映画の中で使われている「草の想い」という曲大好きです。確かこの映画最初に映画館で観たその日にCD買った記憶があります。中島朋子と大林宣彦監督の2人が歌ってる「草の想い」大好きです。
[映画館(邦画)] 10点(2005-06-09 22:38:36)(良:2票)
182.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922) 《ネタバレ》 
これは恐い。まずは何と言ってもマックス・シュレックというこの俳優が恐い。あの坊主頭にギョロッとした眼にあの長い爪、本当に恐いです。よくこんな俳優、見つけてきたものだと感心させられる。ノストフェラトゥが棺桶の中から出てきて、起き上がって徘徊する場面のあの恐ろしさ、全編モノクロのコントラストを生かした映像美に合わせるように動くノスフェラトゥ、顔付きがとにかく不気味です。そして、この映画、あのセットも凄い。窓と風にそして、立つ波とあらゆるものを駆使し、また、遠近感を利用してノスフェラトゥを巨大な怪物に見せようと、色々工夫されているのが観ていても解る。斜めからの構図、コマ落としなど今みたいにCGなど無いこの八十年以上も遥か昔に考えられる技術というものを全て駆使し、観ている者に恐怖を与えることに成功している。ヒロインの寝ている所を窓に張り付くようにして見ているノスフェラトゥの恐ろしさ、更にノスフェラトゥのシルエットが落ちて、寝ている男の前へと覆い被さっていく時の恐いこと。恐いこと。棺桶から沢山のネズミが出てくる場面も何とも不気味です。映像の美しさ、モノクロならではの、モノクロだからこそ表現出来ることの恐さ、これから映画を撮ろう。ホラー映画を撮ろうと考えている監督さんたちは見習うべきものがこの映画には沢山あるのではないだろうか!
[DVD(字幕)] 8点(2008-04-01 20:22:42)(良:2票)
183.  隠し剣 鬼の爪
世間一般の評価、国内外での評価も前作「たそがれ清兵衛」の方が上みたいですが、個人的には今回の作品の方が圧倒的に好きです。山田洋次監督のファンであると共にそれ以上に寅さんファンの私からしたら絶対に「たそがれ清兵衛」よりも「隠し剣 鬼の爪」の方が遥に上です。前作との比較でよく耳にする。または聞いたりするけど内容が似ているとか、二番煎じで新鮮味が無いとか、それは違うと言いたい。山田洋次監督はこの作品の中に「男はつらいよ」の世界、つまり人情というものを入れて心温まる人情喜劇的な作品にしようとしたかったに違いない。私はそう思っています。主人公にしても前作よりも今回の主人公の方が人間味があると思います。ラストシーンでの松たかこ演じるきえとのやりとり、会話、これは山田洋次監督らしい優しさに満ち溢れていて、どう考えても「たそがれ」よりも今回の作品のが良いと思う。山田洋次監督らしさという意味でも今回のがある。そんな気がしてなりません。「たそがれ清兵衛」派の人には申し訳ないけど「たそがれ清兵衛」のが良いという人の気持ちが私には全く解りません。
[映画館(邦画)] 8点(2005-06-19 20:34:04)(良:2票)
184.  アイアン・ジャイアント 《ネタバレ》 
「なりたい自分になるんだ」という少年ホーガースの言葉が何とも心に響く。人間、歳と共に子供の頃になりたかった大きな夢というものをどこかに置き去りにしてしまっていて忘れがちであるものであろう。この少年の気持ち、言葉は夢を持つことは素晴らしい。それは年齢なんて関係ないと言っているようである。そんな少年の気持ちを察して「スーパーマン」と叫びながらロケットに向って飛んで行くアイアンの姿が感動的であるし、泣けてくる。変な思想やらテーマなんて要らない。ただただストレートに思い切り伝えたいことを映像で持って見せてくれている。少年と巨大なロボットの交流、何の新鮮味もないけど思い切り泣かせてくれる。テーマがどうとか?そんなものはどうでも良い。子供も大人も誰にでも楽しんで貰いたい。そして、感動して貰いたいという思いが伝わってくる。それがこの映画の素晴らしさだ。
[DVD(字幕)] 9点(2011-12-22 21:27:29)(良:2票)
185.  SOSタイタニック 忘れえぬ夜
まずは「タイタニック」と聞いて、何を思い浮かべるか?ほとんどの映画ファンは真っ先に監督ジェームズ・キャメロン、主演にレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの二人といった作品を思い浮かべることでしょう!そんな作品の遥か昔に同じタイタニック号沈没の悲劇を描いた作品がこの作品でして、ジェームズ・キャメロンが撮った「タイタニック」の様に安易な恋愛ものを取り入れ、そして、多くの大金と物凄いCGなどこの作品には一切無縁のこれこそ本物のタイタニック号の悲劇を描いてる作品です。確かに映像的には劣るかもしれないし、それはただ単にCGなどによる映像の迫力に劣るというだけであって、作品の持っている力強さと迫り来るメッセージでは明らかにこちらの方が数段、上です。特に凄いのが、この作品はどれもが本物のセットで撮影しているのではというぐらい今みたいに特殊技術なんかなくても一つ一つのシーンが丁寧に撮られているのが観ていて分ります。白黒ならではの白黒だからこそ迫り来る恐ろしさがここまで上手く描かれているし、下手な恋愛ものといった余計なものが無いので好感も持てます。死を目前にして、最後まで最善を尽くそうとする人たちの姿と一人一人が生き抜くためには何をすれば良いのか?といった人と人とが協力することの大切さをドキュメンタリー風に描いていることで、更にこの映画の持っている悲劇というものを一層、浮かびさせる本当に観ていて恐い映画だと思いました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-26 16:50:59)(良:2票)
186.  ひみつの花園 《ネタバレ》 
何よりもお金が好きで好きでたまらない主人公のお金に対する執念は何だかまるで「こち亀」の両さんのようである。お金が好きだからという単純な理由で銀行員となるために面接を受け、その場で試験官に「趣味は何ですか?」と聞かれ「お金を数えることです」というその返答ぶりが凄い。しかも、それで採用されてしまうなんて普通じゃない所が笑える。そんな主人公がその後は銀行員を辞め、大学生になる。その理由も勿論、お金の為。かと思えば大学も中退で次は何とキャバレー勤め。良いよなあ!女の人は時給5000円だっけ?そんな仕事があって、男には無理です。でもって今度はロッククライミングで優勝したり、水泳大会でも優勝したりと賞金稼ぎまくりの何だこの主人公は本当に女版「両津勘吉」だ!それにしてもこの主人公を見ていると人間、諦めなければ何とかなる。そんな励ましみたいなものが作品全体を包み込む感じがして、とにかく前向きに生きよう!て気分にさせられる。色んな意味で滅茶苦茶な作品なのだが、その滅茶苦茶こそがこの映画の一番の魅力だと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2011-10-18 22:23:23)(良:2票)
187.  夕陽のガンマン 《ネタバレ》 
この映画のクリント・イーストウッドは文句なしにかっこ良い。歩く姿から銃の構え方にしても、あの煙草のすい方にしても本当にかっこ良い。それ以上にかっこ良いのが大佐役の俳優、リー・ヴァン・クリーフの渋さ、ラストの対決シーンの後、死体をクリント・イーストウッドに任せて去っていく。何たるかっこ良さ、作品全体に漂う空気、男の臭さで充満しまくりの映画って感じで、ただ、女性への配慮の仕方、描写などが優しさというものが感じられなかったのがマイナスと言えばマイナスで、この映画は男のかっこ良さを見る為の映画と思えば良いのかもしれないぐらいとにかく主演の二人がやたらかっこ良く、男なら誰しもあんな風にかっこ良くなりたいと思うであろうそんな作品だと思います。マカロニウエスタンって個人的にはさほど好きなタイプではないけど、これはそんな中では楽しむことが出来た。その要因にあの音楽のかっこ良さも挙げられる。
[DVD(字幕)] 7点(2009-05-16 11:27:24)(良:2票)
188.  忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962)
いやあー、長かったです。2日に分けて見ました。東宝時代劇ってあまりイメージにわかない。東宝って言うとどちらかと言えば現代劇の方がイメージ的に有ります。そんな中で見た今作、出演者の顔触れだけ見れば期待するなというのが無理です。今の映画では不可能なメンバー、顔触れだけ見ると森繁久彌、小林桂樹、加藤大介、三木のり平、フランキー堺って、社長シリーズか?またまた私の大好きな川島雄三監督の顔がちらついてきます。女優陣に眼を向けてみると、浜美枝、団令子、星由里子、淡路恵子、やっぱり社長シリーズ、川島雄三映画だよとなるわけです。他にも三橋達也に山茶花究と顔触れだけ見れば川島雄三作品にしか思えません。他の顔触れも挙げたらキリがないぐらい豪華です。岡本喜八?黒澤明?おっと、加山雄三の時代劇って赤ひげぐらいしか思い付かないぐらい時代劇には不向きな気がする。監督はあの大傑作、無法松の一生の稲垣浩だけに、期待したほどの出来にはない。とにかく俳優人があまりにも多すぎて、豪華すぎて、上手く演出できてない気がする。つまらなくはない。俳優人の顔触れ見てるだけで楽しめはするがテンポがイマイチの為、ただでさえ長い時間が更に長く感じてしまいました。駄作だとは思わないし、それなりに楽しめはしたから6点付けるとして、これやっぱりこの出演者の顔触れなら川島雄三監督で見たいです。
[DVD(邦画)] 6点(2021-02-15 18:35:30)(良:2票)
189.  魚影の群れ 《ネタバレ》 
この映画を一言で表すなら「壮絶」て言葉で表したい。緒形拳と佐藤浩市の二人の男のもたらす一騎打ち、漁師としてのプライドをかけた男とそんな男を慕う男の闘い、愛する女の為になら頭を下げ、どんなことにも耐え、少しぐらいのピンタも耐えて見せる男、そして、二人の男に関係する女、父親への愛と愛する青年への愛、待つ女を見事に演じて見せてる夏目雅子の存在があればこその作品になっていると言っても過言ではないぐらい夏目雅子という一人の本物の映画女優の存在が大きい。緒形拳と佐藤浩市が船に乗ってマグロを釣りに行く。あの釣り糸が間違って佐藤浩市の顔へと行く場面の凄まじいことといったらないぐらい漁師という職業の厳しさ、辛さが物凄くリアリティーを持って伝わってくる。半端じゃないぐらいの映像的な力強さ、それはオープニングのあの長回しからしてこの監督らしい力強いショットとして現れている。夏目雅子が自転車に乗って坂道を下ってくるシーンにおいても映画的な力を感じることが出来る。夏目雅子というこの女優の持っている魅力、男に対する態度、待つ姿、そして、やはりあの日傘、夏目雅子に日傘、森崎東監督の「時代屋の女房」の中でも日傘姿の彼女が映し出されるが日傘がこれほど似合う女優は果たして他にいるだろうか?ただ見た目が可愛いだけでない、きちんとした演技力を持っているこの女優の若くしての死は本当に不幸である。映画史において各年代事に必ずその時代を映し出す本物の女優がかつての日本映画にはいた。少なくともこの映画が撮られた1980年代において最も女優らしい、それでいて、誰でも親しみの沸くことの出来る女優は夏目雅子で決まりである。この映画は男と男の格闘であると共に女も女で男達と共に何かに向って戦いを求めているような感じがしてならない。いずれにせよ、夏目雅子がいる。彼女がいるといないではここまでの作品になったであろうか?僅か27年という短い人生においてまた短かった映画人生において夏目雅子の代表作であると共にこれもまた若くして亡くなった相米慎二監督の代表作の一つであると思います。
[DVD(邦画)] 8点(2008-09-06 14:29:25)(良:2票)
190.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
うわあ~!なんだ、この映画!もう完全にやられた。まずは最初に映し出される沢山の傘!ミッシェル・ルグランの美しいメロディ!そして、物語開始からずっと最後まで全ての台詞がメロディ付きというこれまた今まで一度も観たことのない世界!物凄い新鮮で、物凄く感動しました。物語そのものは至ってシンプル!愛し合う若い二人がお互いの事情により、離れてしまう。こんなどこにでもあるような物語なのに、凄く面白い。しかも、泣ける。もう本当になんと言うのか、物凄い美しさ、画面全体の美しさだけでなく、カトリーヌ・ドヌーブの美しさ、可愛さ、音楽の美しさ、それだけでこんなにも泣ける。隣の家の犬の鳴き声と最近、家の周りに出没する野良猫の他の猫を求めているような鳴き声までが、美しく聞こえてしまう。冗談なんかじゃなくて、本当にそのぐらいどんな音でも美しく聞こえてきてしまい、泣けて、泣けて、仕方がありませんでした。観終わって、間もなく一時間経つけど、未だに思い出すだけで泣けてくる。こうして書いてるだけで泣けてきて、やばい!涙で眼の前が見えなくなってきた。文句無しの10点です。
[ビデオ(字幕)] 10点(2006-02-10 22:13:56)(良:2票)
191.  燃えよドラゴン 《ネタバレ》 
社会人となって三年目の時にこの映画を好きな友達に薦められて観たのが最初で、この映画を観た翌日、会社に行って課長のことを呼ぶ時、「課長」ではなく「アチョー」て言いそうになるぐらい興奮したのを覚えてる。口から発する言葉は「課長」ではあったけど心の中では「アチョー」て気分で、この映画を観てしまって以来、会社にいて他の人が課長のことを「課長」と呼ぶのが全て「アチョー」に聞えてしまうぐらい私は重症です。はっきり言ってストーリーなんかほとんど覚えてない。しかし、ブルース・リーのあの肉体から放たれるキックとパンチの凄さの前にはもう、ストーリーなんてどうでも良く、ただただ凄い!凄い!と興奮せずにはいられない。タイトルにもあるようにこれは男の心に火を付ける(燃える)映画!正しく「燃えよドラゴン」の名に相応しい熱い映画!最後に一言だけ言わせてください。「アチョー」
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-08-16 23:05:48)(笑:2票)
192.  故郷(1972)
うん!確かに「家族」とよく似ている。しかし、似てるからと言って、この作品を二番煎じだ!新鮮味が無いとは言えないし、むしろ、そういう見方では山田洋次監督の作品を観ること、楽しむことは出来まい。山田洋次監督らしく、落ち着いた感じで日本の風景、日本人の家族というもの、人が生きていく上で大切なもの、働くこと。食べること。この映画から感じるものは人、それぞれだと思うけど、だだ一つだけ言えることは、山田洋次監督の描く人間ドラマの中には日本人ならではの生活感というものが実に味わい深く描かれているという事!笠智衆さんと渥美清さん、そして、倍賞千恵子をはじめとする山田洋次作品の常連さん達が画面の中にいる。それだけで嬉しくなる。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-07 23:19:55)(良:2票)
193.  東海道四谷怪談
いやあ、驚いた!「四谷怪談」ものって単なる不気味なホラーだとばかり思っていたけど、これだけ美しさを感じる「四谷怪談」が存在していたことにまずは驚かされました。天知茂のニヒルさが抜群の効果を上げているのと同時に若杉嘉津子の「お岩さん」の怪しげな雰囲気、どこか歌舞伎の世界を感じるこの映像美、単なる幽霊ものでないその雰囲気に溝口健二監督の「雨月物語」を初めて観た時のような感覚を覚えた。それにしても単なる幽霊ものの話でありながらも、やっぱりこの映画の持っている雰囲気は歌舞伎の世界に通じるものがある。上手く言えないけど、いかにも日本的な様式の美しさを感じるのです。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-07 23:45:04)(良:2票)
194.  冷飯とおさんとちゃん
中村錦之助と木暮実千代の二人の会話が何とも可笑しくて笑える一番最初の話がやはり一番面白かった。更に小沢昭一もやはりその場にいるだけで何故か面白い。この最初の話をもっと見たい気がする反面、その後の二つ目の話は何だか妙に湿っぽくてあまり好きにはなれない。最後の話は役者で見るという意味では大好きな三木のり平が見られるだけでも見て良かったと思えるし、トータル的な事を考えると如何にも山本周五郎原作らしい善意に満ちた話、人情的ドラマとして3時間近いこのオムニバス形式もさほど長さと言うものを感じずに見られたし、そして、やはり主演の中村錦之助はどんな役でも難なく演じている。改めて映画スターとしての中村錦之助を見る事が出来て良かったと思う。最初の話だけでも良かったのにという不満が残るので7点てことにして、8点は付けられないものの、なかなか見所のある作品にはなっている。
[DVD(邦画)] 7点(2010-04-29 22:25:07)(良:2票)
195.  ダンボ(1941) 《ネタバレ》 
他の象とは違い耳が大きいてことだけで仲間ハズレされて、いじめられるダンボが苦しみを言葉にせずにいる姿がとても悲しくて、あの他の虐めてる象たちが本当に憎くてたまらなくなる。バカにされているダンボの見方となるネズミのティモシーが良い。ティモシーの優しさのお陰で勇気を出して空を飛ぶダンボと更にはあのカラスたちも良い。ティモシーの一言に涙を流して見方となって励ますカラスたち、ここにもまた思いやる気持ちというものの大切さを描いている点を私は評価したい。確かに子供向けのアニメだとは思うけど、大人が観ても何か得るものがこの作品を観ると感じずにはいられなくなる。ダンボが空を飛んでる時の嬉しそうな顔付きは永遠に忘れられなくなるほど本当に楽しそうです。象が空を飛ぶ。飛べるという発想、これをヒントに映画が作られたものが日本にはあるような気がする。宮崎駿監督の「紅の豚」はこの映画をヒントに作られたように感じるのは私だけでしょうか?
[DVD(吹替)] 8点(2011-04-20 21:32:23)(良:2票)
196.  学校の怪談4 《ネタバレ》 
これは今の時期にピッタリの夏の風情、夏休みの体験、単なるホラーなんかじゃないきちんとした子供の気持ちというものを描いて見せていて感心させられた。兄が目の前から姿を消すことの妹にとっての哀しさ、恐怖、大人なら誰しも子供の頃に一度や二度は経験しているであろう、身近な存在が突然、居なくなる怖さ、そういうものをきちん描いているのと兄を思いやる優しい妹と妹思いの兄、人が人を思いやる姿を子供の視線で描いているところに単なるホラーではない、人間ドラマであり、また素敵なファンタジーとしても描いている平山秀幸監督の力量を感じさせられた。正に夏に見たい。夏にこそ見たい子供の為のそして大人も楽しめるファンタジーだ! 
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-06-11 19:11:18)(良:2票)
197.  天井桟敷の人々 《ネタバレ》 
この映画が何故名作と言われているのか解る。映画への愛に満ち溢れている。映画を撮るんだ。映画を製作するんだという情熱、思いが伝わってくる。この映画は当時、フランスはドイツの占領下にあった。暗く沈みがちなフランス人の為にフランスの監督が同じフランス人を映画という武器を持って喜ばせたい。楽しんでもらいたいという願いで撮られている。自由への叫び、それはパントマイムという形でしか表現出来ない時のバティストと素顔でのバティストとの両面を描きながら本当の自由とは何か?愛とは何か?というものを見せてくれている。芸人であるが故に、それもパントマイム芸人であるが故に声には出せない苦しみ、一方でパントマイム芸人ではない時に見せる姿が本当の意味でのバティストであるように人は自分の気持ちというものは心の中にいつまでも隠しておくことなどは出来ない。全てを騙して生きることの辛さ、それはバティストだけではなく、お互い愛しながらも一緒にはなれなかったバティストとガランス、ガランス同様、バティストの事を心から愛していたナタリーの苦しみ、別の男と結婚し、男の子が生まれ、その子供にバティストと名付けた事がナタリーの気持ちをよく表しているし、最後に群集の中に消えて行く(去っていく)ガランスの名を呼び続けるバティストの心の叫び、色んな意味でこの映画は男と女の本心、それを全て隠さずに描ききっている作品として素晴らしい人間ドラマである。午前十時の映画祭で観るまでずっと観ないでいた作品である。大きなスクリーンで観て来て良かった。あれだけのスケール感、よく占領下に置かれている厳しい立場であるにも関わらずこれだけのものを撮ったと感心させられた。この映画がフランス人に与えた勇気、希望は我々日本人には想像つかないぐらい計り知れないであろう。
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-10 21:57:17)(良:2票)
198.  若草の頃 《ネタバレ》 
「オズの魔法使」で素晴らしい歌声を聞かせ、世界中の映画ファンにジュディ・ガーランドの名を知らせ、そんなジュディ・ガーランドが五年後の当時、若干22歳という若さでありながらも更に見事な歌声と素晴らしいダンスを披露しています。これは間違いなく彼女の代表作の一つとして記憶されるべき傑作です。まずは何と言っても最初に馬車に乗ってやってくる所からして、もう何という可愛さ、テニスのラケットを片手に家の中に入ってくる時のあの可愛さ、そんなジュデイ・ガーランドの美しい歌声が最初から最後まで全編に渡って流れてきます。セントルイスの自宅に招待された大勢の人達とのダンスシーンの優雅なこと、あのダンスシーンだけでも鳥肌が立ちました。これこそ正しく良きハリウッド映画の香り十分のミュージカル映画としての楽しさ、とにかく観ていて本当に楽しくなります。そんな楽しいこの映画、やはり映像美も素晴らしい。窓から入ってくる光の反射の美しさ、サンタクロースが来るのを待ちわびている健気な妹とそんな妹思いの優しきジュディ・ガーランドをはじめとする家族達、音楽の楽しさと家族の絆の大切さを素晴らしい音楽と映像に乗せて見せる素晴らしさ、何とも優しさに満ち溢れたこれまた素晴らしい映画だなあ!と観終わって良いもの観たそんな気がします。これ、絶対にDVD欲しくなる。もう、欲しくて欲しくてたまらん!絶対に買います。これでジュディ・ガーランドの出ている作品を見たのは「オズの魔法使」「イースター・パレード」に次いで三本目だけど、今の所、この三本、どれも私の中では傑作だと自信を持って言うことが出来ます。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-05 16:09:33)(良:2票)
199.  女の園 《ネタバレ》 
日本映画史に名を残す二人の高峰、W高峰、三枝子と秀子の競演に久我美子、岸恵子とこれまた凄いメンバー、更には名優、阪妻こと阪東妻三郎を父に持つ、これまた父同様、名優と言っていい、田村高廣の俳優デビュー作品らしいこの映画、なんやタイトルからは想像を絶するドロドロした内容も2時間以上という長さも全く感じないままどんどんどんどん物語に引き込まれていく。どこまでも徹底して嫌な女を演じている高峰三枝子の凄まじさ、そんな下で自分達の自由を奪おうとする厳しい制度に対して、真っ向から構えて見せる女達、高峰秀子、久我美子、岸恵子、いずれも素晴らしい。特に高峰秀子が素晴らしい。神経をすり減らしていくあの姿は見ていて何とも哀しい。こういう役を演じるとこの女優は本当に上手いと改めて感じたと共に作品全体に漂う正しく「女の園」に相応しいこれは女達の心の葛藤を鋭く描いている。木下恵介監督の時代を読み取る力を見せ付けられた思いです。これも間違いなく木下恵介監督の代表作の一つと言えよう!
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-23 13:19:52)(良:2票)
200.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花<特別篇>
既に放浪紳士チャーリーさんが書かれてるように、少なくともリリー登場の作品の中でこれがベストだとは思いません。何かの本で寅さんファンによる好きな一本アンケートでこれが1位に選ばれたというのを見たことがあるけど、えっ?何かの間違いだろ!この作品も合わせた49本中、一番最初の作品やリリー登場の中で最高の「寅次郎相合傘)や個人的最高傑作「寅次郎夕焼け小焼け」よりも上というのだけは絶対にあり得ないこと。納得出来ません。誰が何と言おうとリリー登場の最高傑作は「寅次郎相合傘」以外はない。 例え太陽が西から昇ることがあっても、リリー登場の最高傑作は「寅次郎相合傘」であることだけは覆りません。 
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-01-20 11:56:02)(良:2票)

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