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アンドレ・タカシさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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641.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
オリジナルはオツムの軽い人たちが次々に死んでいく際の描写だけに執着していました。本作の脚本は物語の必然と蓋然の組み立てで進歩していると思いました。でも、そんなことで評価が上がるタイプの作品ではないので、バカバカしいパワーが減衰した感はあります。少なくとも、オリジナルのように大笑いできるシーンは無かったです。そのオリジナルはリアルタイムで観てこその作品だったと思うので、このリメイクは意義があるとは思います。 生き埋めにして死霊だけを殺して妹を蘇生させようとするアイデアは悪くなかったんだけど、シロートにあんなことが出来ると思えない辺りはご愛嬌。悪魔菌は体液による接触感染です。霊と云うより細菌やウイルスの類いですね。 面白かったですよ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-28 03:36:19)(良:1票)
642.  電送人間 《ネタバレ》 
監督の福田純氏は、私にとって「ゴジラ対メガロ」を撮った人として、70年代のゴジラ映画をダメにした張本人として記憶されているんだけど、この映画の雰囲気は悪くない。少なくとも本多猪四郎氏が撮った変身シリーズのひとつ前の「液体人間」よりはサスペンス・ホラーとして成立していると思いました。この映画の魅力は中丸忠雄の不気味さに尽きますね。蒼白のメイクで意味不明の笑いを湛える登場シーンは秀逸です。完璧にちょっと違う世界に行っちゃっている人で、ともかく気持ち悪い。電送人間という部分は1958年の「蝿男の恐怖」から頂戴したようで、こちらは復讐のための道具としての使われ方がちょっと安易です。殺人予告をしたうえで、前もって復讐する相手がいる近所に電送装置を運送し、そこに自分を電送してから歩いて殺しに行くという勿体ぶった遣り方がかなり意味不明。まぁ、逃げる時には重宝してましたが、普通に考えると自分を電送する必然がないし、電送装置が事前に他者に見つかった時点で計画は頓挫する訳で、かなりのご都合主義が見受けられます。この頃はそんなところに突っ込むような輩は少なかったのでしょうね。もうひとつ面白かったのは復讐相手が経営するお店。「軍国キャバレー DAIHONEI」というネーミングで、エントランスでは銃剣を持った軍服姿の店員が敬礼で客を迎えてくれます。中に入るとミニのセーラー服を着た女性がわんさかいて客をもてなしている。まさに現代のコスプレ店のノリですが、1960年にこんな店があったのかと驚きました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-15 23:05:18)(良:1票)
643.  自虐の詩
悪くない。主演二人の演技に尽きる感じです。自分には縁がない恋愛のカタチですが、確かにどーしようもないと思える野郎にも良くできた綺麗な嫁さんがいることがある。誰かを愛する理由って色々あるのでしょうが、他人には理解できない接点でも特別な強い絆になるってことですね。いや、理解できない繋がりこそ、実は強く結ばれているってことかな。最後の中谷美紀の台詞。「幸せにも不幸にも同等に価値がある。人生は間違いなく意味がある」ですが、後ろ半分は良いとしても、前半部は人生半ばで断言できるものではないし、少なくとも不幸を乗り越えない限り言えない言葉です。簡単に諦めるな、という意味では賛同しますが、普遍性のある言葉ではないですね。さらに、彼女が不幸に意味があると言えるのなら、それはすでに前向きな意思の現れであり、自虐じゃないですね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-01-19 05:34:00)(良:1票)
644.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
新しい感じはしました。「怪獣映画」と「災害映画」の融合って意味です。 怪獣映画に社会資本の破壊は付き物ですけど、それに「痛み」を感じた記憶はありません。「ディザスタームービー」と呼ばれる映画も、破壊のスペクタクルは見どころであって「痛み」からは距離がありました。でも、この映画にはチクチクと痛みを覚えたのです。本作が近年の震災や大津波を意識して作られていることは明白で、その視覚体験が「痛み」に繋がったのだと思います。同時に、ある程度の見応えを担保してくれたと思います。 でも、この方向性で今後を展開させるのは難しいですね。災害が最も重く感じられるのは復興の過程。そこと怪獣映画は相容れませんから。まさに「今」的なゴジラ映画だったと云う意見です。 「ゴジラ」に出演するニッポン人博士は「芹沢」さん。60年に亘るシリーズへの敬意でしょう。その芹沢さん曰く「世界のバランスを保つため」にゴジラが現れた。これはかなり強引でした。怪獣たちの直接対決にはもう少し説得力が欲しかったですね。 余談ですが、私は原発再稼働賛成派なので、原子力が「ヒトの手に余るもの」という描写には不満です。
[映画館(字幕)] 5点(2015-08-06 23:48:39)(良:1票)
645.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 《ネタバレ》 
邦題の副題にとても説明的な言葉が並んでいますが、その通りの内容でした。その字面がくだらない内容を想像させるので、少し損をしています。いや、実際にやってることはくだらないけど、映画としてはかなり上出来な作品です。トラ、赤ん坊、パトカーなどなど、酒とドラッグで記憶を失くしている間にしでかしたことの残骸を次々に並べて混乱させ、笑いで回収しながらエンディングに向かうストーリーに退屈する暇がありません。途中でマイク・タイソン(本人)にグーで殴られたりもしますが、ありえないと切り捨てるほど荒唐無稽でもないのが上手いところ。事態に対応する3人の個性を上手く使い分けて物語を転がすシナリオが良く考えられていると思います。マフィアみたいな中国人やスタンガン警官にひと泡吹かせてやりたかったけど、主人公たちがやったことを考えると天罰みたいなもんですね。残っていたモヤモヤを晴らすエンドロールの写真集も逸品でした。ニワトリだけが分かんねぇ。下ネタが多いので観る人を選ぶ内容かもしれないが、結婚式を控えた行方不明の友人を捜す真摯な必死さが、くだらないコメディとのバランスを取っています。いい歳した男どもの長年の関係が感じられることが私には好感でした。諸々の調整を経たバカ騒ぎだったのに記憶が無いのは勿体ないことですが、この騒動は間違いなく一生の記憶に残る。独身パーティーの目的は達成したのでしょう。自分にもそんなバカ騒ぎの記憶があります。やっぱり友人の結婚式がらみです。忘れたくても忘れられない。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-24 22:37:03)(良:1票)
646.  イージー・ライダー 《ネタバレ》 
タイトルだけは良く知っていたが、これまで縁の無かった作品。つい先日デニス・ホッパー氏が亡くなられ、追悼番組で初めて観賞。自分にはズシーンと響きました。南部のお祭りを見物に行くことを目的としたロードムービーで、その目的自体に大した意味はないけれど、道中で遭遇するエピソードの羅列の中に現代でも色褪せないメッセージが潜んでいる、気がする。「ドラッグ」「自由の意味」「排他的南部気質」が主なテーマのようだった。特にジャック・ニコルソンが語る「自由」に関する講義にはびっくりした。現代の誰かがそのまま口にしても通用する。60年代の邦画と比べるとずいぶん垢抜けて見える作品だけど、見映えよりも台詞内容の普遍性に驚きました。余所者を疎んじる体質とは米国南部の気風というより、土地に縛られている精神の不自由と解釈しました。で、彼らが自由だったかというと、ピーター・フォンダの「失敗だった」という台詞が短く結論付けています。当時でいうところのヒッピーに成りきれず定職も持たない彼らは、自由という気分の中を気ままに泳いでいたが、どこにも辿り着く岸辺は無かった。それは自由ではないらしい。本作は、主人公たちも含めて「自由の国」の不自由を描いたことに意味があったのだろう。当時の日本人の観念とは違う尺度で自由を計っていたように思えて、それなりに衝撃的だったと想像できる。自分も若い頃に観ていたら、ちょびっとだけ人生が変わっていたかも…。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-06-21 00:23:57)(良:1票)
647.  ワンダーウーマン 《ネタバレ》 
主人公のガル・ガドットさん、美形だと思いますよ。でも私には、もの凄く可愛く見えるカットと、ただのおばさんに見えるカットがあって、その落差が激しく感じられました。おばさんに見えるのは主に戦闘コスプレシーンで、可愛く見えるのは厚着の眼鏡カットでした。私だけかな?(笑) そういえば、ワンダーウーマンさんはゼウスが粘度から作っていました。ゼウスって、ギリシャ神話で全知全能とか言われてますが、色情と不倫にまみれた肉欲の塊ですよ。で、そんなゼウスの嗜好にはフィギュアも含まれる。お後がよろしいようで。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-01-29 22:00:39)(笑:1票)
648.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
エイリアンの生態や凶暴さで物語を引っ張るのはすでに限界で、違うところにテーマを模索して迷走している感じでした。腹からトカゲが飛び出ても、さして驚かないし怖くもない(笑)。 最初のシリーズから「野生」のエイリアンに対し「人造」のニンゲンが何らかのカウンターキャラとして配置されていました。初作のアッシュ、続くビショップはアンドロイドのポジションを当時の世相に寄せて上手に描き分けていたと思います。本作に至り、人造のニンゲンはアンドロイドという風情ではなくほとんどヒトそのもので、プログラムに規定された行動を越えて自立思考します。そして、その思想を得体の知れないものとしてエイリアンより不気味に描く。これが今の世相ですね。発達した人工知能が人類を滅ぼす「ターミネーター」的世界観に現実が近づいていると云う漠然とした恐怖を背景に、そこにフォーカスした作品だったと思います。 でも、消化不良感しきりでした。「創造主」がキーワードになっているようですが、それと物語が上手くリンクしているとは思えないし結論を言っていない。言葉で遊んでいる感じで響いて来るものが無い。何より、エイリアンと人造ニンゲン、どっちを怖がればいいのかが分からん。 初作でアッシュが「純粋で完璧」とエイリアンを形容したのは分かりやすかった。人造のニンゲンに対して、同じくらい明確なメッセージを期待します。 白身のエイリアンと成体のエイリアンの違いもよく分からん。これは私の勉強不足。
[映画館(字幕)] 6点(2017-11-21 12:38:58)(良:1票)
649.  アナザー Another(2011) 《ネタバレ》 
原作を読んでいたので観に行きました。義眼の女の子と人形の館のミステリアスな感じに興味がありました。だから最初からオチは分かっていたのですが、それでも映画としてはストレスが溜まる作り方だと思いました。ルールを教えずにルールを守らせようとする。それがとても不可解に映ります。実は原作もそこは上手くクリアしていると思えなかったのですが、本作では不可解なストレスが倍増している感じです。主人公の心情が詳細にトレースされる原作なら納得できる部分も、人の常識的な行動パターンを疎かにした演出ですべてダメにしています。ハリウッドの某シリーズを邦画でやりたかったんですかねぇ。女子生徒の首のシーンは後ろに座っていた高校生たちが失笑していましたよ。後で気が付いたのですが「オトシモノ」の監督でした。悪い意味で納得。ちなみにお目当てだった義眼女子と人形の館の描写はそれなりでしたが、ストーリーにおける必然が感じられないので、やはり不可解を増やしていました。
[映画館(邦画)] 2点(2012-09-03 20:52:20)(良:1票)
650.  キツツキと雨 《ネタバレ》 
「南極」と「横道」を先に観ていたので期待感がありましたが、私にはイマイチでした。会話がもどかしかったのです。冒頭の「本番中なんで…」「はい?」を何度も繰り返したり、小栗クンが自分の立場をいつまでたっても説明しない辺りがそれです。常識的な手順から外れたやり取りだと思います。かなり無理矢理にコミュニケーションを停滞させて、ストーリーを作っている気がしました。 小栗クンが悩んでいる理由も良く分からなかった。低予算映画を押し付けられた代打のカントクなのかとも思ったけど、そうでも無いみたい。自信が無かっただけなんですかね? 自信が無いのは内面の問題だから仕方がないとしても、それが本作のように現場で態度に出たら大問題で、ありえないシチュエーションを設定していると思います。 地方の方が「物珍しさ」で映画に協力するのは分かります。時間に余裕があればみんな協力するでしょう。でも、それで成立する映画って云うのもどうかと思う。 気難しいこと言ってますが、気になるところがいくつかあって、この監督の持ち味が本作に関してはマイナスに映りました。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-26 23:47:48)(良:1票)
651.  20世紀少年 -最終章- ぼくらの旗 《ネタバレ》 
映画を3本使って「ともだち」の正体へ一歩ずつ丁寧に迫って行き、最後は「そうだったんだ」と納得、する訳ないだろ! もうどうでもいいよ、そんなこと。これは毎週に小山を設けてぐずぐずと引っ張る週刊連載の手法を映画にしただけ。ストレスが募る原作をそのまま映画にするこの監督の想像力と創造力の無さもどうかと思う。大阪万博の「太陽の塔」は世紀を越えて存続する芸術作品と認識しているが、そのリアルな姿を知らない世代も観る映画にあんなまがい物を晒して良いものなのか?
[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-01-16 04:29:13)(良:1票)
652.  宇宙戦艦ヤマト 復活篇 《ネタバレ》 
実写版ヤマトの前に、こんなのがあったことを忘れていました。CSが放送してくれたので鑑賞しました。酷い、のひと言で済ますつもりでいたけど、何も書かずに0点というのも酷いと思うので少しコメントします。 いまさら台詞の無い森雪のセミヌード見せてどうすんねんとか、古代クンは暗算が得意だったとか(800万秒は3ヶ月らしい)、艦内のどうしようもない軍紀とか、全員が同じ顔に見える新乗組員とか、気になることはたくさんありますが、そんなのは瑣末です。古代クンによる「宣戦布告」。これがどうしてもいただけない。すでに40年近くも昔になるイスカンダルへの航海で、好戦的だった戦闘班長の古代クンは「愛し合うべきだった」と人間的に成長したんじゃなかったのかい。その「宣戦布告」で移住を済ませた何億もの人が危険に晒されたら、あんたは責任を取れるのか。他の星の提督さんの独断による星間連合への反旗も同様です。そんなことだから、忌むべき「特攻」を単なる繋ぎに配置できるのだと思いました。 場当たり的に危機を醸成し、場当たり的に戦闘し、場当たり的に人を殺して切り抜ける。このお話から、何を感じろと言うのでしょう。二次大戦を振り返った映画が、未だに多くの局面でもがいていると感じる中、無造作に無神経な描写を放り込む本作には怒りさえ覚えます。製作者のモノを作る姿勢の根本部分に大いに疑問を覚えます。お亡くなりになっても、作品は無くなりません。
[CS・衛星(邦画)] 0点(2013-04-25 18:20:59)(良:1票)
653.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド 《ネタバレ》 
う~ん、観るところが少ない映画でした。主人公から敵役まで登場人物に魅力が感じられずストーリーも薄い。要所で効果的なのがすべて目くらましの幻術ってどうなのよ? 浅野さんも冒頭でお役御免になっちゃうし。唯一、ジェーンの同僚のメガネお姉さんが面白かったくらいですかね…。あ、部分的に印象に残ってるシーンはありますよ。マイクロブラックホール的な手榴弾、玄関脇にトンカチを掛ける主人公、エンディングで飛び跳ねてるアチラの猛獣。ね、3つもあります。映像は派手なので時間は潰れます。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-08-08 21:34:57)(良:1票)
654.  モールス 《ネタバレ》 
良く出来たリメイクだと思います。オリジナルの印象が強烈で、二人の関係描写には微妙な違いを感じました。まずはオーウェンの心情表現です。プールでの出来事も、アビーと一生を共にする覚悟の動機としてはちょっと足りない。両親の顔を見せない孤独感の演出などで補完しようとしていますが、オリジナルにはヴァンパイアとの共棲に自分の存在意義を確認するような積極性がありました。なので、本作の電車のシーンは「ちょっとした旅行」くらいに見えました。一方、オリジナルでは不透明だったヴァンパイアの心情ですが、アビーからは不安と他者への依存心が強く感じ取れました。象徴的なシーンが「招かれない家に入る」と何が起こるかを実演するシーン。全身から血を滴らせるヴァンパイアが雨に濡れた捨て猫のようでした。アビーの表情が憐れを誘います。クロエちゃんファンとして、過剰に共感している可能性はありますが…。オリジナルと並べると、厳粛な重々しさが薄れた分だけ取っ付き易くなった印象です。ハリウッドらしいということか。ちなみにオリジナルは9点評価。それにしてもクロエちゃん、血まみれが似合ますわ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-13 00:43:47)(良:1票)
655.  愛・旅立ち 《ネタバレ》 
当時のトップアイドルの競演なので相当に無駄な力が入ってます。もう地球も太陽系も飛び出て銀河系スケールです。マッチと明菜の演技をしばらく観た後に登場した丹波哲郎さんがもの凄い名優に見えました。マッチと明菜が大根なのではなく、丹波哲郎さんがホントに名優なんですね。そうですよね。明菜が耳なし芳一のお話を北林谷栄さんに諭すように語って聞かせるシーンはある意味凄い。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2011-08-12 01:18:41)(笑:1票)
656.  パーマネント野ばら 《ネタバレ》 
ラスト、いきなり「シックス・センス」になってマジでびっくりしました。そこまでは一貫して、ダメな男を引き当てた不幸な女たちという論調で、男の自分としてはちょっと僻みが入っている視点に疑問符でも付けたい気分でした。「男運」という言葉を使っていましたが、選んだ本人の自己責任でしょう。でも、傍観役と思えた菅野美穂も精神を病んでいたことが分かるオチで見方が変わりました。つまり、ロクデナシを掴んで苦労する女もいれば、真っ当な人を亡くして彷徨う女もいる。共通しているのは彼女たちにとっての男の影響力。良くも悪くも、人生に占める男との関係の大きさみたいなものがテーマだったのかと思います。そう考えると、小池栄子の台詞がとても重たい意味を持って響きます。「私、狂うてる?」という菅野美穂。それは、男に引きずられているか?と同義です。「そんなんやったら、この街の女はみんな狂うちゅう」と答える小池栄子。それに続く彼女の台詞は女性の精神的な自立を促す言葉でした。不幸そうな人がたくさん出てくる作品ですが、陰惨な物語にせずに見応えを担保したコメディ調にまとめたことを評価します。ちなみに、山奥の婆さんは山姥(やまんば)ですよね。彼女だけは文字通り男を「食い物」にしていたようです。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2012-05-31 00:15:38)(良:1票)
657.  エイリアンVS. プレデター
「エイリアン」「エイリアン2」という2大傑作と「プレデター」では、映画の格が違うだろー。なのにエイリアンはやられ役かい!? と言いたい「エイリアン」ファンです。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-06 02:50:48)(笑:1票)
658.  猿の惑星 《ネタバレ》 
面白さという意味では抜群のできでしょう。あの印象的な音楽はジェリー・ゴールドスミスだったんですね。初めて観た小学生の時には、ラストカットに戦慄しました。色んな映画に出てくるモニュメントだけど、この映画での使われ方が最も雄弁。そのラストシーンだけがよく取り上げられるが、展開が読めないSF的醍醐味と、多くの暗喩が込められたストーリーには、随所に見どころがあると思います。 地球から300光年離れたオリオン座のとある星を目指していたテイラーたちの宇宙船がなぜ地球に戻ってきてしまったのか、という疑問には答えていないが、相対性理論が示す光速と時間の論理をタイムマシン的に見せている映画はいまだにこれだけじゃないかな。 猿の世界で中世の宗教的暗黒時代をなぞりつつ、しっかり現代人にも鉄槌を下す。テイラーの「本当にやってしまったのか」という最後の台詞はあの時代の実感ワードだろう。映画の基盤に人類の愚かさが多面的に表現されていて、さすが名作という印象です。 聞きかじりの知識だけど、原作者が第二次大戦中に日本軍の捕虜になった経験があるらしく、それをダイレクトに映画にしたのが「戦場にかける橋」で、今作でも黄色人種に拘束された屈辱をストーリーに込めているらしい。するとあの猿たちはイエローモンキーってことで、ニッポン人としてはビミョーな心境だけど、面白かったからいいや。。
[地上波(吹替)] 8点(2009-04-12 22:09:56)(良:1票)
659.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
1970年代後半。スーパーカーがブームとなりました。「サーキットの狼」が起爆剤でした。当時のスーパーカーとはイタリアメーカーの12気筒マシンとポルシェターボでした。私もカウンタックやBBのプラモではしゃいだガキの一人でした。スーパーカーブームはモータースポーツの興味へ拡がり、その潮流に乗って日本のサーキットを初めてF1マシンが駆けることになったと理解しています。その時のトップドライバーがニキ・ラウダとジェームズ・ハント。当時から私でも名を知る二人でした。つまり本作はサーキットの狼世代の記憶とシンクロしている作品です。ニキ・ラウダの復活劇にはマジで驚きました。多方面から賞賛の声が聞かれるなかで、火傷跡がシンプルなヒーロー扱いを拒否する厳しさを帯びていました。 長い前置きでしたが、ここからが映画の感想です。まず第一に、当時の記憶の中味を映像で解明&解説してもらったことに感謝です。特にラウダ復活の舞台裏。映画なので多少の脚色もあるのでしょうが、とてもスッキリしました。 競うのはスピードとタイムです。それを決めるのはマシン性能とドライバーのテクニック。しかし本作はもう一つの要素としてドライバーの人間力を掲げています。正反対の性格の片側に軍配を上げず、高レベルで拮抗させることでヒトの可能性を謳っています。能天気にもクソ真面目にも長所はある。そして、互いが部分的に認め合っているところがとても良かったです。「好敵手」と書いて「友」と読む。そんな感じw
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-31 03:49:52)(良:1票)
660.  戦場にかける橋 《ネタバレ》 
第一ラウンドは士官が労役に就くかどうかで、これはニコルスンの圧勝だった。捕虜になりながらも、自分のプライドと信念を貫いた。 そこで止めておけば良かったのに、自分の勝利に酔って調子に乗り過ぎた。架橋に積極的に取り組むことで兵士の統制だとか自覚を促すだとか、色々とお題目を並べていたが、日本軍に対して自分たちの民族の優位性を誇示したがっている意図がありありだった。しかし、破壊工作に現れたシアーズと視線を合わせた数秒間に、自分がやったことの意味を一気に反芻する。まだ彼が幸せだったのは、近くに着弾した擲弾筒のおかげで自己嫌悪に至る前に意識を失くしたことだろう。ということで、第二ラウンドは斉藤の勝ちというよりは、ニコルスンの負けでしょう。 そして両司令官の意地の張り合いは、創造と破壊の意味を問いかけるテーマにも直結している。人はモノを創ることに喜びを見い出すように作られている。なのに戦時下では破壊行為が主目的として是認される。今作ではその矛盾が、ラストシーンで浮き彫りにされる。既存のモノが破壊されるのではなく、苦労して作ったモノが完成直後に製作者たちの目の前で破壊される。その虚しさは反戦という題目以上に、人の営みの意義を問いかけている。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-04-15 04:13:20)(良:1票)

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