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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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121.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 《ネタバレ》 
かなりの高評価でテレビアニメの映画化の枠を超えた名作なのは事実で、 ファミリー映画としてのエンタメを確保しつつも芯を持ったメッセージ性を放ち、 その後のクレしん映画の方向性を決めたのは周知のとおり。 だからこそ、クレヨンしんちゃんでなければならない理由があまり感じられず、 今後の作品群に息苦しさを与えた罪な作品だと思っている。  ひろしの回想からしても、'60年代~'70年代を生きていないとなかなか共感しづらい。 (本作が2001年製作で35歳とすると1966年生まれ)。 それにずっと歳を取らないサザエさん時空を生きている野原家にとって、価値観をアップデートしていかないと、 本作のメッセージが20年後30年後の視聴者に響かない可能性もあるし、 元来のギャグアニメのキャラを使っているからこその中途半端さがある。 もっとも当時のスタッフはそこまで考えていなかったと思うが。  "古き良き昭和"については意図的に悪い部分を排除したある種のディストピアとして扱っており、 ここらへんは実写映画版『ALWAYS 三丁目の夕日』よりも誠実だろう。 とは言え、自分にはあまり記憶には残らない、どっちつかずの間口の狭い作品に感じてしまった。  あれから20年以上が経ち、令和の今も閉塞感あふれるトンネルの中を我々は走り続けている。 イエスタデイ・ワンスモアのケンとチャコは令和をどう見ているのだろうか?
[地上波(邦画)] 5点(2023-08-15 01:12:43)(良:1票)
122.  ひろしま(1953) 《ネタバレ》 
本編のドキュメンタリーが放送されていたため、視聴するには良い機会だった。原爆投下からわずか8年で大作を撮った、いや撮らなければならなかった関係者の強い憤りと訴えが、作品の粗に怯まず、執念としてフィルムに焼き付ける。原爆投下後から数年後に浮上した原爆の後遺症が、戦争孤児がその地盤を強固なものにする。現代のCG技術、メイク技術ならより凄惨な描写をカラーで再現できても、被曝して時が経っていないからこその生々しさには迫れないだろう。名も無き多くの人々が原爆によって死んだことを突き付ける、ラストの演出が強烈なインパクトを残す。語り部も少なくなり、核兵器禁止条約に触れないどころか、むしろ国を守るために憲法改正だ、核を持てという意見も散見し、この叫びが無力で虚しいものはない。劇映画の体裁を取った"記録映画"として貴重な作品。
[地上波(邦画)] 8点(2019-08-18 01:39:49)(良:1票)
123.  切腹 《ネタバレ》 
不気味で緊迫感のある白黒映像と音楽に引き込まれ、全編にわたり武士たちの冷徹な眼差しが死線と向き合わせる。金をせびりにきた老いた浪人が切腹されることになり、そこから二転三転して、社会派ドラマにもギリシャ悲劇にも通じる普遍性のあるストーリーが展開される様は見事。貧困で飢えと病に苦しみ死んでいった娘とプライドを捨てた挙句武光で切腹された婿のために、武士道の虚飾を引き剥がす復讐劇に強烈なカタルシスを感じた。誇りある武士道なんて所詮嘘っぱちと言わんばかりに、あまりに残酷で壮絶で、そこまでしても変えられない無常感が最後まで貫く。何もかもぶち壊した果てに、何事もなく取り繕うだけで終わる理不尽さ。空洞になった社会における人情と倫理を問いかける重厚なまでの後味の悪さが残る。痛切な傑作。
[DVD(邦画)] 9点(2018-07-24 21:06:09)(良:1票)
124.  未来のミライ 《ネタバレ》 
海外の批評家からは好評、国内では不評が少なくなかったそうだが・・・これは已む無しだろう。それだけ海外勢が真意を理解しているとも言えるが。誰に向けられて作られたのか分からないし、流石に監督のファンでも今後距離を置くのではないか。"作家性が強い"と言えば聞こえは良いが、同じ家族を描いたアルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』ですら観る者の本能と感情を強く揺さぶるのに本作にはそれがない。作品のテーマに中身がついていっていない。ひたすら監督の狭い世界で完結し、シンプルなテーマをひたすら捏ね繰り回して難解にさせている無責任さがある。宮崎駿同様、裸の王様状態だ。なぜこうなったのか世界観を放り投げたまま、上から目線で家族がどうとかクドクド語られたらむしろ拒否反応しかない。四歳児のワガママにひたすら付き合わされるのもほどほどにしてもらいたい。アカデミー賞を始めとする海外の映画賞では候補で終わるだろうが、国内では海外で評価されてる&日テレ主催&細田ブランドで忖度同然の受賞は目に見えている。これより優れたその年の長編アニメがいくつもあるのに。
[ブルーレイ(邦画)] 3点(2019-01-22 22:56:49)(良:1票)
125.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
圧倒的な投稿数で平均点9点を叩き出しているのが素直に凄いし、実際に見てみると納得できる面白さ。テレビ放送なのでカットされているシーンも少なくないが、トラブルに次ぐトラブル、如何にして危機を乗り切るかのハラハラとワクワクが半端ない。古き良き'80年代現在と、タイムトラベル先の古き良き'50年代を活写したのも大きく、こういう明るい映画は二度と撮れないだろう。アカデミー賞を取った重く深い映画も良いが、単純に楽しめるだけでなく、人生をちょっぴり変えさせてくれる元気な映画も素敵だと改めて実感する。
[地上波(字幕)] 9点(2020-06-13 11:06:58)(良:1票)
126.  マ・レイニーのブラックボトム 《ネタバレ》 
"ブルースの母"と呼ばれたマ・レイニーとバックバンドの、あるレコーディングの一日を描く。表題になっているマ・レイニーは実在する人物だが、出演場面は"彼"ほど多くなく、戯曲を基にした完全なフィクション。その"彼"とは、チャドウィック・ボーズマン演じる野心家のトランぺッターであるレヴィーだ。感情豊かに変幻自在に密室劇を掻き回す。そして身勝手で馴れ馴れしい。彼とは別のベクトルでマ・レイニーも傲慢で横柄な態度を取る。ひたすら押されるだけで大人しい白人のマネージャーとプロデューサーに、何も知らない人から見れば同情したくもなるが、マ・レイニーもレヴィーも差別が横行する世界で生き残るために虚勢を張っているとも言える。ただ成功者であるか否かの違いでしかない。レヴィーはひたすら白人に媚びへつらうしかなく、作曲しても安く買い叩かれる。逃げ場のない鬱屈がひたすら積み重なっていき、そしてちょっとした諍いが悲劇に繋がってしまう。黒人の音楽であるブルースが白人の所有物としてすり替わっていく最高に居心地の悪い結末が後を引く。この世界には神なんていないのかという嘆きは、黒人の地位向上のために戦ってきたチャドウィック・ボーズマンの心象そのものなのか。夭折ながら遺作に相応しい。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-01-12 19:32:11)(良:1票)
127.  グーニーズ
安心と信頼のスピルバーグブランド。少年たちの小さな大冒険をB級たっぷりにユーモラスに綴り、80年代だからこそできた大らかさが子供心をくすぐるのかも。当然ながらツッコミどころ満載で冒険譚的に要らない人物(兄貴とガールフレンド2人)もいるが、脚本を担当したクリス・コロンバスは後の『ホーム・アローン』に繋がる片鱗を感じさせる。大雑把で幼稚さを感じさせる設定に目を瞑れば、気軽にエンディングまで楽しめた。
[地上波(吹替)] 5点(2021-06-13 01:01:08)(良:1票)
128.  ハウス・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
才能のない監督がやってはいけない演出のオンパレード。原作ゲーム映像の使い回し、不必要なストップモーション風射撃フォーム(ほぼ全員分用意)、火事場の馬鹿力でラスボス撃破、続編を臭わせるラスト・・・それだけでも酷いのに、主な登場人物が性欲と薬の興味だけは人一倍の無知なティーンばかりで何一つ共感できず、誰が死んでもどうでも良かった。船長がゾンビ化した部下を憐れむ唐突なドラマも、結果的に危機を招くだけで酷さに拍車をかける。エド・ウッドのように資金繰りで苦労しているならまだしも、金持ちのボンボンがコネで商業映画を撮っている分、なおさら性質が悪い。何故かテンポだけは悪くないのでそこが唯一の救い。
[DVD(字幕)] 3点(2015-04-22 20:41:19)(良:1票)
129.  キック・アス
ヒットガールが何百人殺しまくろうが別に構わない。ただ、ヒットガールの立ち回りが鮮烈過ぎて、ドラマパートを担当するキックアスの影が薄くなってしまい、彼の成長物語にしては如何せん物足りない印象を残してしまった。確かに熱狂できるシーンは多く、名場面ばかりだけど、一気に醒めることが何度もあって、いつしか映画に集中できるようなムードではなかった。いろいろ言いつつも、この映画は面白い。しかし、キックアスとヒットガールがW主役であったとしてもバランスが取れてないし、リアリティとアメコミ的世界観が上手く融和せず、シーソーのように行ったり来たりするので疲れた。
[映画館(字幕)] 7点(2015-06-02 19:27:32)(良:1票)
130.  六月の蛇
カラーだったら下品だし、かといってモノクロでは物足りない。 そのどちらでもない青いモノクロが、女の内なる性をエロティシズムあふれる美の世界へと解放させる。 ストーカーの顛末等、分かり辛い個所は少なくない。 それでも青い画面が閉塞感あふれる6月の東京に湿り気をもたらし、追い詰めるようにじんわり濡らしていく。 再び性に目覚めていく女が美しい、ただただ美しい。
[DVD(邦画)] 8点(2016-10-05 00:24:01)(良:1票)
131.  トイ・ストーリー2 《ネタバレ》 
前作が「自分は何者なのか?」に対し、続編は「自分の存在意義」に踏み込む。おもちゃとしての幸せは人それぞれだろう。博物館に半永久的に展示され大事にされるのも良し、たとえ短い間でも主人に無償の愛情を注がれるのも良し。過去の傷を背負ったリンディは、それでも後者の愛されることを選んだ。人の幸せ=おもちゃの幸せとは限らない。ただ、誰かに必要とされていることを、自分自身を信じ、己で見つけて手に入れるしかない。おもちゃの視線でそう伝えているようだ。
[DVD(吹替)] 8点(2016-12-19 22:02:06)(良:1票)
132.  オクジャ/okja 《ネタバレ》 
少女と巨大生物の絆を描いた『となりのトトロ』を彷彿とさせる大自然の日常が、 攫われたオクジャの奪還劇に活かされる面白さ。  偽善的な動物愛護団体と冷酷なグローバル企業の対立の中に、 善悪の二極化では割り切れない人間の複雑さ身勝手さ。  そして生物が精肉へと大量生産されていく死の簡便化・・・。  社会が豊かになっていく反面、そのツケは常に下位種に押し付けられている。 我々は上から押し付けられた価値観をさらに下になすりつけて生きているのだ。  "金の豚"で買われたオクジャと他の豚との違いは何なのか、 親から子豚を託された少女には重すぎる役割だろう。 「私たちを忘れないでほしい」と訴えているようだ。  「考えさせられる」という思考停止で済まされる今日にも腹は減り、かつて命だったものを喰らう。 本作鑑賞後の夕食が豚カツだった。 こうして誰かの犠牲によって上澄みを吸い、世界が廻っている。 誰もが分かっているのだろう、ポン・ジュノなりの"いのちの食べかた"を再確認する他、自分には出来ない。
[インターネット(字幕)] 8点(2017-07-10 22:16:38)(良:1票)
133.  LIFE!(2013) 《ネタバレ》 
スケールは大きく美しい画はあるものの普通の映画だったって印象。前半の妄想シーンはしつこすぎてイライラする。だからこそ後半の冒険が際立つけれど、「自信持てば道は開ける」というありきたりの着地点でそれ以上の大きな広がりを感じない。ひたすら自己啓発の匂いが漂い、違和感しかなかった。 最後の表紙は見せなかった方が良かった気がする。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-01-02 11:51:11)(良:1票)
134.  ドライブ・マイ・カー 《ネタバレ》 
3時間深淵を見つめる旅。 まるで"見る小説"の如く、虚飾の皮を剥くように二元論では決めつけられない人間の正体に向き合っていく。 妻の主人公に対する愛情は本物か"スタイル"だけなのか、女性ドライバーの母親に対する愛憎も同様だろう。 内心分かっていながらもどこかで"表面だけだとしても繋ぎ止めたい"と"本心に向き合いたい"のせめぎ合い。 劇中劇の『ワーニャ叔父さん』で絶望した男がもがきながらも生を選ぶさまは、主人公の現状と大きく重なり、 複数の言語で紡がれることもあってかディスコミュニケーションによる困難をより際立たせる。  過ぎ去ってしまった機会は二度と来ない。 その後悔は死ぬまで続くかもしれない。 辛い人生がこれからも繰り返される。 それでも新たな一歩を踏み出した主人公は、亡くなった娘と重ねるように女性ドライバーに思い出の車を託す。 彼女は新天地で車を走らせる。  抑制された演出と演技によるフランス映画みたいな作品で、 現時点の評価が平均6~7点で留まるあたり、エンタメとは対極の作家性の強さを象徴している。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-02-19 00:29:22)(良:1票)

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