Menu
 > レビュワー
 > タコ太(ぺいぺい) さんの口コミ一覧
タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1369
性別 男性
自己紹介 ※他のSNS等に合わせてニックネーム変えました。(2024.2.28)

①製作者の映画愛を信じて0点は付けません。(0点級の作品は鑑賞中止してしまうのでレビューが書けないとも言えますが)
②レビュー作品に「あらすじ」がない場合は率先して書いてます。
③最近時間が出来たのでレビューが長くなりがちですがお許しを。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
精神世界を描いた作品として画期的だと思います。多重人格やその治療法について少しだけ予備知識があると(例えばダニエル・キースを読んだことがあるとか)、素晴らしく新鮮味を感じることが出来る作品ではないでしょうか。「そぉかぁ~、映像化するとこうなるのかぁ~っ!」みたいな。人格の統合を殺人に見立てる… ん~、やるなぁ~って感じですね。キーパーソンを一番の「弱者」に設定したのも良かったです。 ただ、このジャンルでは「マルホ」こそが私にとってのベストなので、満点は付けられませんでした。
9点(2004-08-17 00:26:57)
2.  兄貴の嫁取物語 《ネタバレ》 
タミル語映画らしく(少々控え目ではありますが)歌と踊りに彩られた作品。個人的には「インド映画はやっぱこうじゃなきゃ!」という感じです。  そこそこ長尺の作品ですが、随所に歌と踊りが(適度に)散りばめられていて、歌や踊りで無理やりの尺を引伸ばしてるような感じはありません。あまり歌い過ぎたり踊り過ぎたりするよりも、このぐらいが丁度良いと思います。  ヒーロー無敵の小気味良いアクション、インド映画らしく濃厚にならず爽やかな恋の駆け引き、お約束どおりの悪役登場と、これまたお約束どおりの主人公のピンチとそれに続く大逆転。どことなく武士道を感じさせる主人公の立ち振る舞いも良いですね。そのあたりには欧米の作品ではあまり感じないシンパシーがありました。  無敵の主人公。平気で敵を殺しちゃってるから罪に問われないか気になるところではありますが、ま、それはそれとして、4人の弟たちも滅法強いので喧嘩シーンは安心して観ていられましたし、唯一のピンチも大したピンチでもなく、ヒーロー無敵を愛する私としては満足。少々ボリューミーなヒロインも美しい納得の1本。甘めの8点献上します。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-03-03 10:39:56)
3.  アイス・ロード 《ネタバレ》 
大型トレーラーを駆使したノンストップアクション。ピンチに次ぐピンチの連続。流石のリーアムさんも年齢を重ねて来て超人的な強さは見せないものの、決意を胸に秘めた男の顔が似合います。  ストーリーは単純明快。利用する者、利用される者。悪の手先と正義の勇者。良い意味でお約束どおりに物語は展開していきます。  大型トレーラーによるカーチェイス、疾走するスノーモービル、氷がひび割れ全てを飲み込む自然の脅威等々見所は尽きませんが、度々登場するウィンチを巧みに使って危機を脱する場面は、詳細が割愛されていて残念ではありますがマニアックで好きです。  7点献上かなと思いましたが、熟年のリーアムさんの健闘、弟役のマーカスさんのシブい存在感、兄を愛する女性ドライバー役のアンバーさんの愛くるしさ、そして影の功労者のネズミのスキーター君の分を加えて8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-01-27 16:32:24)
4.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 
原作者のファンとして、制作発表以来待ち望んでいた作品。序盤からほぼ原作に忠実に描かれていて、主役の二人も自分なりに描いていたイメージどおりだったので、原作ファンとして、映画化作品に失望したことが過去多々ある身にとって安心して鑑賞出来る作品でした。ただ、肝心の終盤からラストシーンにかけては、少なからずサスペンス志向の演出となっていて、部分的にやや原作を離れた展開もあり、観る者の印象や解釈を一つの方向にリードしてしまう感じがしました。楓と秋好、そして他の登場人物たちに内在する思いを、もっと自由に想像できた方が、心理ドラマとしてこの作品を堪能出来るのではないかと。とは言え、原作の良さを損なうことなく、特に主役の二人のキャラクターが忠実に表現されていて全編を支えているのは、二人の演技の素晴らしさは勿論のこと、流石人気ドラマを数多く手掛けて来た監督さんですね。原作未読の方にとっても、一抹の寂しさを感じてしまったとしても、爽やかな後味の青春ドラマとして楽しめることと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2020-09-14 11:14:59)(良:1票)
5.  アイアン・スカイ 《ネタバレ》 
予告編で惹かれて鑑賞。中身は期待以上でした。 細かなネタから鋭い社会風刺、そしてパロディと、てんこ盛りの内容をウィットに富んだ演出とチープな仕上げと色調の画面できっちりと纏め上げた監督の力量は評価に値すると思います。 それにしても人の命の軽いこと。いきなり射殺される(にわか?)宇宙飛行士。総攻撃に逃げ惑う地球市民。反撃で無差別に攻撃される月面市民… そのあたりの描写に、作り手の怒りと悲しみを感じてしまうのは私だけ?
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-02 08:04:06)(良:1票)
6.  アンストッパブル
シンプルかつストレート直球勝負の単純明快なアクション作品。潔さが良いですね。純粋に楽しませてもらいました。 普通はもっと人間ドラマを交錯させて、「静」と「動」の繰り返しの中から感動を引き出そうとするんでしょうが、ここまで絞り込んだ描き方をされると雑念の入り込む間もなく物語世界に没頭できます。 出演者の技量は勿論のこと、監督の表現力と感性に脱帽。
[DVD(字幕)] 8点(2011-10-31 01:37:58)(良:1票)
7.  アーマード 武装地帯 《ネタバレ》 
面白い!仲間割れから現金を積んだままの武装トラックに閉じこもっての駆け引きというのは、どこかで観たようでいて具体的には思い出せず、なかなか新鮮なシチュエーション! まぁ、そもそもどうしようもなく情けない強奪計画。この計画の一体全体どこが完璧?上手くいく訳ないじゃん!だから、感情移入なんか不能。キャスティングも豪華さを生かしきれてなくって消化不良。だけど面白いなぁ~。 ハンバーガースタンドを通じてのタイと警官の運命の交差。タイのイラク帰りだからこその冷静な負傷警官への対応。生き残れた警官の粋な配慮。そして、未解決現金強奪事件の唯一のミスは「額がショボかったこと」とマイクが言っていたけれど、実はそれこそが成功の理由だったという皮肉。大雑把のようでいて結構繊細なドラマでもありました。
[DVD(字幕)] 8点(2011-02-05 16:40:19)
8.  アドレナリン:ハイ・ボルテージ 《ネタバレ》 
ジェイソン・ステイサム、カッコいいですね~、完璧です。 でもって、このエログロ作品、これまた完璧です。やっぱ、やるならこんくらいやらなきゃ! 道徳心が邪魔をしてしまう方には「0点」作品でしょうけれど、私は好きだなぁ~。全編ノンストップで大笑い出来ました。 と言う訳で、細かい評価はなし!また、続編を期待してしまう1本でした♪
[DVD(字幕)] 8点(2010-04-10 20:31:38)
9.  アイアンマン 《ネタバレ》 
素直に面白い。 リアリティは元々期待してないから、洞窟で手造りロボット作ろうと、小型核融合装置作ろうと、実験中に壁に生身で叩きつけられても怪我して無かろうと…数え上げたらキリがないから考えないことにして観るっきゃないでしょ。 こういう作品は、いかに楽しいかだけでいいんです。見た目が良くって楽しけりゃ、とりあえずは及第点。あとは楽しければ楽しいほど高得点という単純な評価が一番です。 ま、ワタシ的には7点程度なんですけど、グウィネスがあまりに好みなので1点オマケです。 続編ありきの作り方も、この際仕方ないのかな?
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-23 12:42:23)
10.  アドレナリン(2006)
好きだな~、コレ。こういうの好きなんですよ。グロシーンもエロシーンも明るく楽しくね♪ってな感じが良いです。設定はハチャメチャ、ストーリーは超シンプル、自分が良ければ何しても良い!現実にやられたらたまらないけれど、お話の中ではいいんじゃないですかね。大人のお遊び映画ですね。
[DVD(字幕)] 8点(2008-03-15 12:57:54)
11.  unknown アンノウン(2006) 《ネタバレ》 
素直に面白かったです。冒頭の「SAW」丸出しのシーンは、そりゃ当然制作者は承知の上でしょ。それはそれでいいんじゃないかなぁ? ある意味「CUBE」と「SAW」という作品は、ひとつの定型を創り上げてしまったんじゃないかと。追随する者は、冒頭の設定を酷似させながら、後に続く展開でオリジナリティを発揮すれば良いのですよ。 で、本作はというと、長編とは言いながら80分程度の作品。かなり無理して押し込んだ感はありますね。もう少し余裕を持って、せめて100分程度に仕上げれば、もっと深みのある作品になったような気がしてなりません。そのあたりがもったいないな。 でも、多少無理はあるとはいえ、全員が記憶喪失で誰が悪党で誰が被害者か判らないという設定は新鮮。キャスティングもいいし、テンポもいい。ラストの種明かしも良かったんじゃないかな? というわけで、私は大いに満足しました。この監督の次作に期待!
[DVD(字幕)] 8点(2007-10-08 23:24:26)(良:1票)
12.  アメリカン・ソルジャーズ
戦争は嫌ですね。戦争はしたくない。でも、避けられない戦争はある? 矛盾、ジレンマ。いろいろ考えさせられます。正義というものは都合のいいもので、二つの勢力の戦いは、異質の正義の主張でもあり、始めないに越したことはないけれど、始めなければより悲惨な方に行ってしまうかもしれず、かと言って一度始めてしまうと独り歩きしてしまい、目的も実態も変質してしまう。 やっぱり戦争はしない方がいいですね。でも、絶対無くならないんでしょう。それを必要悪とは言いたくありませんけれど。 優れた反戦映画だと思います。出来れば、テロリスト側の視点も描き込んで欲しかった。(途中語られる捕虜の言葉は、一般市民としての言葉ですよね?)
[DVD(字幕)] 8点(2007-10-07 13:53:17)
13.  悪霊喰 《ネタバレ》 
この邦題は確かにいただけませんね。「罪喰い」の「罪」は、日本人の宗教観においては「悪霊」に通じるということで命名されたとのことですが、どうも同感は出来ません。やっぱり「罪喰い」の方が誤解がなかったのではないかと… それに、これは「ホラー」ではないと言い切りたいところです。某サイトのレビューではかなりの酷評でしたけれど、それらを投稿された方々は、この作品を「ホラー」と思って見たばかりに憤慨されていたようです。 で、肝心の内容についてですが、私自身はキリスト教的な世界観とかには全然明るくないのですが、この手の題材はかなり好きで結構数多く観て来てまして、ハッキリ言って贔屓目の評価です。宗教的な題材ながら、十分一般ウケする作りではないでしょうか?終わり方なんか凄くカッコ良かったりして、これから彼は「処刑人」として生きるの?な~んて考えたり。TVシリーズ化してもイケルかな?などと考えてしまいました。それもこれも主役の彼のカッコ良さ故? 強いて言えば、DVDのおまけで付いてる未公開場面のいくつかは本編に入れたほうが良いのではないのかと?ちょっと説明不足の部分があるような気がします。  《追伸》某サイトで読んだのですが、この作品は監督がパイロット版として持ち込んだものだそうですね。つまりはTVシリーズ化を考えて作ったということらしく、上記のコメント、当たってたようです。
8点(2004-07-26 00:01:56)
14.  アミューズメント・パーク 《ネタバレ》 
高齢者への仕打ちが酷過ぎるとして?公開(そもそもが一般公開用ではありませんが)されていなかった幻の作品とのことですが、確かに70年代前半であれば差別的・暴力的として公開を躊躇ったということも頷けます。依頼者であるルーテル教会の意向とも異なっていたのでしょう。ただ、ロメロ監督の表現が過激と言うよりも「まさに社会はそうだった」からこそ躊躇ってしまったのでは?とも思えます。  その状況が今どうなっているかと言えば、制度上は様々に充実して来て高齢者が生きやすい状況になっていると言えないこともないでしょうけれど、今後は果たしてどうなることやら。そういう意味では、現況への批判と啓発・教育を目的に作られた作品が未来への警鐘を鳴らす作品へと化けてしまった感があります。  冒頭、傷付いた老人が止めるのも聞かず元気でお洒落をした老人(同一人物)が意気揚々と外出して行きます。そしてボロボロになって帰宅した老人は再び出掛けようとする老人を止める立場へと変わるという、いわばタイムループ的な構造の作品。エキストラを多用しての撮影はたった3日だったとのことですが、その凝縮された作業によってロメロ節とでも言いましょうか監督の言わんとしていることは十分に伝わって来ます。  本編鑑賞の前後を問わず、予告編(特に奥さんの語り)は必見かなと。7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-12 11:19:51)
15.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 
遅れ馳せながら鑑賞。皆さんのレビューは一通り拝読しました。必然的に重複してしまう部分がありますがご容赦ください。  子どもと女性を狙撃するという、主人公の在り方そのものを観客に理解させるかのようなシーンを冒頭に持って来て、その後に主人公がどのような家庭教育の元に「番犬」として人格形成されて来たかを盛り込む。その時点では作品世界に入れませんでした。そもそも、個人的にはハンティングと称して野生動物を射殺すること自体の価値観を全くもって理解出来ないので。なので作品世界には乗り遅れ気味に鑑賞開始した感じです。  ひとことで言えば(ひとことになっていないかも知れませんが)戦争映画としての盛り上がり方を備えつつも、その戦争の意味や背景、そこで闘う者のアイデンティティ等の深掘りに徹することなく平板に仕上げられた作品(良い意味で)、だと思います。  「アメリカ万歳!」に走ることもなく「戦争反対!」に走ることもない。只管無音で無言のエンドロールが作品としての在り方を象徴していますね。「オープンエンドの作品」と言っても良いように思えます。物語が終わった後の数分間の沈黙の中、それぞれ考えを深めて欲しいと言わんばかりに。ある意味、クリント・イーストウッド作品に共通した重みを感じた数分間でした。  正義とは何でしょうか?平和とは何でしょうか?命とは何でしょうか?そして英雄と狂気の境界はどこにあるのでしょうか?主人公が残していったものは何だったのでしょう?  欧州や中東での戦禍が激しく繰り広げられ、遠く離れた我が国のニュースにも毎日欠かさずその現況が繰り返し報じられる中、平和ボケした戦後生まれの自分が今ひとつ我が身のこととして真剣に受け止めることが出来ないのは恥じるべきことなのでしょうか?答えは見つかりません。  主人公の最期の日、妻に向けられたリボルバーの銃口が恐ろしかったです。結局彼は回復することなく、自らの精神に蓋をして、生まれて以来培ってきたものを塗りこめていただけだったように思えてなりません。  戦争映画としては、アクション中心でもなくヒューマニズム中心でもなく、いささか中途半端に受け止められてしまいかねないかも知れませんが、戦地から遠く離れた平和ボケの私の脳内にまで一石を投じ、何かを考えさせてくれた異色の戦争映画でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-12-24 14:28:43)
16.  A-X-L /アクセル 《ネタバレ》 
この作品が鑑賞の対象にしているのは誰なのか?お子様向けなのでしょうね。大真面目にSFとして観てしまうとツッコミどころは満載です。A-X-Lとの絡みでは「んなわけねーだろ!」の連発です。  何で父親の手伝い程度の技術しかない若者が、装甲板だけならともかく最新鋭のロボットの電気系統や駆動パーツを手持ちの工具で直せるの?ラスト近くでは研究施設みたいな装備を備えたガレージでAIまで修理してるし。肝心のA-X-Lの方は、最新・最強な殺人兵器のはずなのに、戦闘能力は低そうだし焼かれただけで壊れちゃうし、燃料はガソリン?  まぁ全編通じて誰一人死亡しませんし、主人公とガールフレンドのラブラブカットもキスまででストップ。エンディングではA-X-L再構成中?バラバラになった部品が集まるとか?別のマシンにAIの魂が宿るとか?少々強引ですがA-X-Lも死んでいないということでハッピーエンドですね。やはりお子様向けでしょう。  いや決して否定的レビューではありません。お子様向けと思って鑑賞する限り、実に楽しく安心して観ることが出来ました。A-X-Lの造形も無機質なのに可愛らしいし、SFXもまずまず自然です。夢のある物語として7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-10 11:11:13)
17.  アンチャーテッド 《ネタバレ》 
シンプルに楽しめる荒唐無稽なアドベンチャー作品。それもそのはず、ゲームが原作なんですね?とうの昔にゲームは引退した身なので、途中までそんな大切なことも知らずに鑑賞していました。でも、元ネタの詳細を知ることなくても十分に楽しめます。  ストーリー的には極めてオーソドックス。オリジナリティ豊かというのとは少々異なり、既視感溢れる中にあっても、適度にスリリング、適度にコミカル、飽きることなく楽しめました。  娯楽作品としての要素を十二分に備えた本作。何も考えず楽しむのが一番。夢のような世界を楽しみましょう。  ちなみに、そうは言ってもアントニオ・バンデラスさんの使い方はどうなんでしょう?勿体なっ!
[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-04 23:13:48)
18.  跡形もなく消える(TVM)
我が国で言うところの所謂2時間ドラマ。オーストリアの都会から離れた郊外の小さな村の独特の雰囲気をベースに、一種異様な濃密なドラマが展開され見応え十分でした。  登場人物がそこそこ多く、そこに描かれている人間模様を把握するのに少々苦労しましたが、ミステリーとしてのツボを巧みに捉えていて、そうやすやすと先読みはさせてもらえませんでした。原作の翻訳本は見つけられませんが、小説として読むとまたひと味違う面白さが味わえそうです。  ただ、終始イラつかされまくる、妹を案じて捜し回るヒロインと、それに対する父親や村人たちの反応の空回り具合等々、我が国の2時間ドラマとはまた異なる捏ね繰り回し感があって、面白いことは面白いのですが万人受けするかというと違うかな?  特に肝心要の種明かし的な部分は、賛否両論、好むか好まざるか、大いに評価が分かれそうな気がします。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-30 23:09:31)
19.  アンテベラム 《ネタバレ》 
ネタバレ禁止系の作品ですね。とは言えネタバレなしではレビューが書けない作品でもあります。だからネタバレで書きます。  ひさびさに予想を覆されました。将軍のスマホまで全く気付きませんでした。てか、気付けないように作り込まれている訳ですが。  あのスマホが鳴るまでは、「夢オチ系」「実は死んでました系」「タイムスリップ系」「パラレルワールド系」あたりで想像しながら観ていたのですが、まさかのド真ん中直球勝負だったとは。  考えてみれば同一の女優が二役をしているのを見せられた段階で既にネタバレされている訳ですが、普通そんな風には受け止めない訳で、裏の裏をかくような演出と展開には降参モノです。  もっとも、始めっから直球勝負ですよと宣言されているならば単なるB級ホラーと扱われかねない。結構リスキーな企画かも知れず、よくぞ勝負したと称賛を贈りたい思いです。  と、ここまでは10点満点的に褒め称えている訳ですが、冒頭のエデン登場シーンとその後に続くヴェロニカ登場シーンの繋ぎ方がイマイチ腑に落ちません。  南北戦争期の悲惨な情景はヴェロニカの悪夢であるかの如く語られているのですが、しかしどうやら実体験、あくまでも夢ではなく記憶のようです。つまりは誘拐・軟禁されていた記憶。ホテルに届くフラワーアレンジのカードから、ヴェロニカは既にプランテーションに連れ去られていた過去があるようには思えますが、そこは一切語られていません。だいたいからしてそんなことがあれば既にあのプランテーションはないだろうとも思え、だったらやっぱり今回の誘拐が初めて?  単に私の理解力不足なのか、どうもそのあたりの力技的に時系列を脇に置いたような構成が今ひとつスッキリしません。  それと、エデン部分の悲惨さ(過去の歴史的事実)とヴェロニカ部分の力強さ(現在の社会情勢)が前面に強烈に押し出されていることが、本作が骨太な社会派サスペンスなのかそれともエンタメ色の濃いミステリアスなスリラーなのか、どこにテーマを追って良いのか観終わっても迷ってしまいます。  これも単に私の理解力不足なのでしょうか?やはりスッキリしません。  これは素晴らしい作品!と言い放ちたいだけに妙なモヤモヤ感が残ってしまい7点献上に留めます。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-08 13:01:46)
20.  アイ・アム まきもと 《ネタバレ》 
原作は未見。ほぼ事前情報なしで試写会にて鑑賞しました。  孤独死という近年深刻化しつつある問題を、コメディ要素を採り入れることでカラッとしたタッチで描きつつも重く受け止めた佳作ですね。個人的に過去に同様の業務に関わっていた時期があるので、主人公のキャラが濃いので多少なりともデフォルメされているようでいて、かなり現実的に描かれた作品だと思います。  主人公の牧本氏が現在に至るまでの人生は省略されているので、決して生きることに器用ではない彼が何故一人暮らしをしているのか。何故身銭を切ってまで孤独死した人々に入れ込むのか。個人的にはその辺りの背景を少しでも描き込んで欲しかったところです。  今までも、保管せざるを得ない骨壺の数だけ、沢山の様々なケースを見送って来た筈なのに、何故最後の1件にだけ深入りしていったのか。1枚の写真が彼にそれ程までに訴えかけたこととは何なのか?係の廃止が決まる前に関わったケース。決してそれが理由ではない筈。説明過多は野暮なことかもしれませんが、もう少しだけ背景が知りたかったなというのが正直な印象です。  それから、終盤の展開は伏線回収的に何となく読めてしまいました。そして、主人公にとってこれがある意味でのハッピーエンドなのだとすれば、彼の人生をもう少し知る必要があるのかも知れません。  少々不満的な意見を書いてしまいましたが、感動のヒューマンドラマであることは間違いありません。生きるのに不器用な牧本氏の残したものについて、観終わった後しばし考えさせられました。
[試写会(邦画)] 7点(2022-10-11 11:09:02)(良:1票)
000.00%
1332.41%
2503.65%
3896.50%
41168.47%
516111.76%
625518.63%
734425.13%
822816.65%
9765.55%
10171.24%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS