21. シベールの日曜日
率直にいい映画。冒頭部分のシーンが、本作の重要なキーポイントに。 ヒロインの少女の描写がよく描けていて、演じた女の子もよかったんだけど、 主人公のほうはピュアさをもう少し前面に押し出したほうが、さらに良くなったのでは? そういった意味では多少の想像力が必要だし、大人の女性と同棲という設定が邪魔をしている。 ラストシーンは名前を小道具代わりにうまくまとめてくれて、思わずグッときた。 製作者側のセンスを感じさせる名画。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-02 01:26:34) |
22. JAWS/ジョーズ2
興行的にはヒットしたものの、設定やストーリーの展開は前作とほぼ変わらず、 パワーダウンだけが目立つ。出演者はもちろん、冒険活劇的な娯楽性と緊張感は失せたが、 普通のB級パニック映画とみればまあまあ。ホラー映画のような感覚で鑑賞すれば、 そこそこ楽しめるかとは思う。 [映画館(字幕)] 4点(2012-03-31 06:06:36) |
23. ジャスティス(1979)
アル・パチーノ演じる、熱血弁護士のキャラの魅力に重きを置いた印象の作品。 一応裁判劇ではあるけど、タイトルどおり、"正義"を前面に押し出した内容なので、 司法制度が抱える問題や矛盾等の設定は、わかりやすぎるほど隔たってます。 ちょっと凝った勧善懲悪ものといった感じ。やはりアル・パチーノの魅力を鑑賞する映画かな。 [DVD(字幕)] 5点(2012-03-15 04:12:32) |
24. 終着駅
若妻と独身青年との愛の行方を描いたメロドラマで、 駅の構内ですべてのお話が展開されるという、設定のちょっと変わった映画。 前フリいっさいなし、しかも男女のクライマックスシーンから物語が始まるので、 最初は戸惑うも、鑑賞していけば、まあなんとなく二人のなれそめはわかります。 構内にいる様々な人間たちが彼らに関わってくる展開は、面白い狙いだと思うんだけど、 うまく噛み合っているという印象は受けず、冗長さやだるさを感じてしまうのが難点。 ラストも至って普通かな。ただ主人公とヒロインの心情は、情感たっぷりに伝わってきます。 青年役のモンゴメリー・クリフトもいいけど、ヒロイン役の女優さんが何とも品があってきれい。 彼ら二人のキャスティングにプラス1点。 [DVD(字幕)] 5点(2012-02-12 12:01:50) |
25. 白いドレスの女(1981)
「氷の微笑」に通ずるようなサスペンス映画。シナリオや演出ともに、 今ではさすがに斬新さは感じないけど、最初の鑑賞時は面白いなと感じた記憶が。 キャサリン・ターナーの魅力で、物語を引っ張っている印象があり。 フロリダを舞台にした映画だけど、さほどきれいな風景のシーンは出てこず、 どちらかというと泥臭い、テレビ映画的なサスペンスといった雰囲気の映画だった。 [DVD(字幕)] 4点(2012-01-22 21:27:11) |
26. ジャック・サマースビー
戦争から帰還した夫が、別人のように優しくなり・・・!? という設定が興味を惹く、ちょっと変わった展開を見せるラブストーリー。 アメリカ南部のきれいな風景や雰囲気、及び村人達の交流シーンや夫婦の心情描写もいいのだが、 設定自体が根本的に無理があるので、今ひとつ物語に入っていけず。 ラストも感動にまでには至らなかった。夫の謎で引っ張る中盤までの流れは良かったんだけど。 普通には楽しめる佳作です。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-07 07:50:35) |
27. 新・青い体験
前2作の「お手伝いさん」「兄嫁」の色っぽいお姉さんとはまったく違う設定で、 新シリーズは高校生の女の子が主役、キャストも一新されてます。 性への好奇心に目覚めたお堅い女子高生というキャラや、序盤の流れはいいんだけど、 地味な恰好をしていても、このヒロインがやたら色気があって、今一つピンとこない。 中盤以降は巷でよく聞かれる女子高生たちの生態を描いているだけで、率直に退屈な映画だった。 ラストもやけに中途半端で「?」。確かに青い体験ではあるんだろうけど・・・。 [ビデオ(字幕)] 1点(2011-12-23 14:15:01) |
28. ジャガーノート
イギリス発の、豪華客船を舞台にしたサスペンス・パニックもの。爆弾犯人の正体や、乗客、 政府、海軍、警察側の描写が絡み合い、シナリオは予想以上にしっかりしていると思ったのだが、 総体的にややテンポが悪く、娯楽映画としては今一つ乗り切れない感が。 それでも手に汗握るシーンは用意されているので、そこそこ楽しめるんじゃないかと。 今ではもっと派手で似たような内容の映画がたくさんあるので、不利なジャンルの作品だろうが、 この年代に作られた映画としてはよく出来ているほうではないかと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-04 12:52:23) |
29. シェーン
ラストシーンが印象的な西部劇。ワイオミングの風景が目を見張るほどきれい。 ストーリーは勧善懲悪物で、登場人物たちのキャラも口より腕っ節といったタイプが多く、 非常に単純明快。シェーンはそのうえ爽やかで情に厚く、魅力的なキャラとして描かれてます。 ラストは見せ場たっぷりのシーンが用意されており、思わずカッコいいと唸ってしまったのだが、 シェーンという男はいったい何者なのか? なぜ最初は銃を持とうとしなかったのか? 彼の人物像をもう少し掘り下げたほうが、ストーリーとしてはもっと面白くなったと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-24 04:21:02) |
30. 白い巨塔
強烈にアクの強い主人公、財前教授の役を田宮二郎が好演。 見応えのある医療ドラマに仕上がっている。150分と長い映画だが、 原作自体が長編なので、ストーリーの展開はやはり少々駆け足気味なところが難点か。 同じ田宮主演のドラマ版のほうの出来が良かったので、どうしても比べてしまうけど、 シナリオはうまくまとめているのではないかと思う。橋本忍はやっぱりすごいと実感。 演技派揃いのキャスティングも見所で、重厚感たっぷりの日本映画でした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-11-22 04:58:10) |
31. 新幹線大爆破
邦画発の娯楽大作で、とにかくアイデアが面白いクライムサスペンス。 製作費の関係、古い映画ということで、突っ込み所やショボい部分もあるけど、 そこは寛容な目で。キャスティングも充実してます。結構長い映画だけど、 犯人側の描写はもっと深いところをじっくりと観たかったかな。 映画向きの題材ではあるんだけど、ストーリーはテレビドラマ向きだと感じた。 [DVD(邦画)] 6点(2011-11-06 02:09:16) |
32. JFK
ケネディ暗殺をベースにしたドラマ。 この事件の検証は、テレビのドキュメント番組でかなり観てきたけど、 歴史的事実に沿った作りの作品ということで、結末はやっぱり予想通り。 そういった点では妙味を感じないけど、総体的にドラマ性が強く、 シナリオがよく練られていて面白い。推理欲を大いに刺激してくれた作品だった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-03 02:44:17) |
33. 市民ケーン
謎の言葉を残して死んだ、新聞王ケーンという人物の生涯を描いたドラマ。 オーソン・ウェルズが25歳の時の初監督、主演作品だそうである。 本作が制作された以前の映画と比べると、ストーリー構成や演出の部分で格段の進歩が見られ、 当時としてはかなり斬新な作品だったのだろうということが窺い知れる。 ただ個人的には、主人公のキャラに人間的魅力がまったく感じられないため、 感情移入がしづらく、非常に取っつきにくい印象を受けてしまった。 謎の言葉の解明が本作のテーマそのものになるのだが、こちらは描写不足で少々想像力を使う。 あまり描き過ぎても、すぐに予測できてしまうテーマなので、難しいところがあったのかも。 オーソン・ウェルズの演技はいい。歳を重ねるごとに前髪が徐々に禿げ上がっていく様は、 気合い入ってるなぁと感心した。25歳でこの映画を作ったとは・・・すごい。 [DVD(字幕)] 7点(2011-10-30 14:52:16)(良:1票) |
34. 13日の金曜日PART2
やってる事は前作と同じだが、今回は湖で死んだはずのジェイソンが主役として登場。 暴れ回ってくれる。キャラの設定は何だかいい加減なんだけど、 とにかくジェイソン初お目見えとしては、記念すべき作品であることには違いない。 今作ではまだホッケーマスクはつけてなかったようだが、そこまで覚えてないし、どーでもいい。 取りあえず昔懐かしのホラー映画として鑑賞すれば、そこそこ楽しめるのではないかと思う。 [地上波(吹替)] 4点(2011-10-16 09:43:06) |
35. 知りすぎていた男
ヒッチコックお得意の巻き込まれ型サスペンス。 ストーリーは相変わらず粗さがあるけど、音を効果的に使った演出は見応えがあり。 奥さん役のドリス・デイはかわいいし、彼女の歌う「ケ・セラ・セラ」もうまい小道具代わりに。 カラーでとても観やすい、万人向けの娯楽作品。 [地上波(吹替)] 7点(2011-10-10 08:07:33) |
36. 死刑台のエレベーター(1958)
普通のサスペンスと違い、完全犯罪を狙う男を襲った思わぬアクシデントという、 序盤の設定が妙味。焦燥に駆られる主人公、彼の帰りを不安げに待ち続ける共犯のヒロインと、 二人の心理描写を観ているだけでも見入ってしまうのだが、この作品の面白いのはここから。 これまた意外なアクシデントから、事態がとんでもない方向へと進む展開が絶妙だった。 ヒネリやオチもいい。まあ完全犯罪を狙ったにしちゃ、ちょっとおマヌケという場面もあるが、 シナリオはよく練られていて、十分楽しめる娯楽作品ではないかと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2011-10-01 21:13:49) |
37. 七年目の浮気
マリリン・モンローの代表作の一本でもあるこの作品。 ある恐妻家の中年男が主人公のコメディー映画だが、ストーリーははっきりつまらない。 どうやら検閲の横やりが凄まじかったようで、セリフ回しや映像など、 変更やカットせざるを得なかったシーンが多かったようだ。 地下鉄の通気口の上でマリリンのスカートが捲れ上がる有名なシーンは、 彼女の全体像を映すこともなく、非常にあっさりとしたかたちで終わっている。 それでもマリリンの魅力だけはしっかり描かれており、彼女が見せるコケティッシュな表情や、 マンダリンのようなふくよかな躯の稜線には、やっぱり目が釘づけになってしまう。 逆に彼女しか見るべき所のない作品とも言える。 [DVD(字幕)] 4点(2011-10-01 04:55:53) |
38. シャレード(1963)
夫の残した遺産を巡り、未亡人が連続殺人事件に巻き込まれるミステリー・サスペンス。 価値のある遺産とは何なのか、当の未亡人にもその謎は解けず、 彼女に近づく男たちも敵か味方なのかわからない。ラストまで緊張感を持続させるシナリオ、 スリラー色の演出は中々秀逸。事件の真相に関しては、あまりにも単純すぎて、 逆に物の見事に騙されてしまった。音楽もいいし、オードリーが主演ということで、 洒落たサスペンスに仕上がっており、テレビ映画のような雰囲気でとても観やすい。 サスペンス物として、十分楽しめる作品に仕上がっている。 [DVD(字幕)] 6点(2011-09-30 16:21:21) |
39. シザーハンズ
お話のベースは「フランケンシュタイン」なんだろうけど、 それをファンタジー・ロマンスに仕上げ、切なさをうまく表現してます。デップの表情もいい。 個人的には主人公がかわいそうすぎて、あまり好きな作品ではないのだが、映像が美しいし、 演出も長けていて、作品自体の完成度は高いのではないかと思う。 ファンタジーものが好きな人には特にお薦め。 [ビデオ(字幕)] 7点(2011-09-25 21:36:52) |
40. 仁義なき戦い 代理戦争
菅原文太をメインに戻して、仁義なき戦いを繰り広げる第3弾。 登場メンバーたちの様々な思惑が絡み合うシナリオは、1作目に劣らず面白いのだが、 途中でぶったぎり、完全続き物ということで、これではストーリーの点数はつけられない。 「エイリアン」や「ターミネーター」等の大ヒットシリーズでも、 ワンエピソードをしっかり完結させていることを考えると、ちょっとね・・・。 [DVD(邦画)] 3点(2011-09-20 17:51:11) |