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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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61.  少女たちの羅針盤 《ネタバレ》 
「なんで殺人事件なんだろう?」って。羅針盤という4人の少女で構成された演劇集団のうちの一人が死んだ、そして犯人もその羅針盤の中のメンパーらしい、というミステリー要素が核に存在しているので、過去に戻っての物語が、じゃあ一体どういう経緯で壊れやすい繊細な束の間の時を過ごす4人の中で殺人が起きてゆくのだろう?そこにどんな悲劇があったのだろう?って思う訳じゃないですか。結果として青春物語としてのその繊細なひとときと殺人事件とがまるっきり融合していなくて。少女達が演劇集団を立ち上げ、路上ライブ、コンクールへと至ってゆく道はいちいち唐突な展開が多いという難点(省略の妙と言うよりは行間空け過ぎ)がありながらも、とても魅せてくれて、だけど内部で殺人にまで至る、その若さの中での破滅への道って一体・・・って思っていると、実はそこには至らずにアンフェアなミスリードによる陳腐なミステリーの姿が露わになる訳で。メンバーの一人を失った事から続いてゆく喪失と再生のドラマをそこに見る事もなく、もうミステリー部分は全く必要なかった、単にジャマだったんじゃ?と。メンバーひとりひとりが抱えた苦悩、問題、それらがキャストの好演によって痛みを伴って伝わってくるだけに、安っぽいクライマックスの復讐劇からラストにかけての無粋さには頭を抱えたくなるのでした。なんてもったいない事を・・・。
[映画館(邦画)] 6点(2011-05-21 00:11:22)
62.  幸せの始まりは 《ネタバレ》 
ひたすら会話によって進行してゆくラブストーリー、その都会的なイメージ、オシャレな雰囲気を楽しめばいいのでしょうが・・・。基本クサいジェームズ・L・ブルックス、80~90年代にこの映画を見たのならば楽しめたかもしれませんけど、アメリカの都会派なんてのが単なる幻想に思える今はなんだかイライラしてくるばかりなのですが。面白いって言えば面白いのですが、それは会話から生まれる小ネタを楽しむって部分で、基本的にどのキャラにも感情移入はできませんでした。だって、全員が全員、揃いも揃ってカリカリと神経質で。そして「自分がいかに神経質か」を無神経にまくしたて主張し合う映画だったりして。まるで登場人物全員にウディ・アレンが憑りついたようなシロモノなワケで。考えただけでウンザリでしょ。「沈黙は金」とか言いつつ、やっぱりお互いまくしたてなきゃ相手の本質は判らん!って感じの映画で、とにかく自分がいかなる存在かをいかに言葉で表現して相手に伝えるか?ってところがキモになってるのが見てる私には「大変にウザいわぁ」って状態でした。会話の映画という事で、携帯電話もキーアイテムになっているのですが、携帯で会話してるシーンが多い映画って、それだけでイラつきますしねぇ。大勢の中で携帯で話してる人って、その場から浮いてるようでリアルでもイメージはあまりよろしくないですもんね。ビジュアル的にはリース・ウィザースプーンの劣化が気になりました。華やかさが引っ込んでアゴだけが個性になってきちゃったなぁ。
[映画館(字幕)] 4点(2011-02-23 00:16:26)
63.  ジーン・ワルツ 《ネタバレ》 
見る前は社会派医療ドラマだと思ってました。実際、代理母を始めとして、医師の不足、受け入れ体制の不備、堕胎、不妊、少子化等、産科を巡る現在の問題を網羅するように提示しております。だけど、それを描く話術はぎこちなく、役者は振付けの通りに動いているような感じで全くリアルな存在には見えて来ず、面白味もなく、まるで運転免許更新の講習ビデオみたいだな、これじゃあまり多くは期待できなさそうだな、って。フラットなライティングとメイクと顔だけを強調するヘアメイクが作りだした菅野美穂の表情の違和感は、それが意図的だとしてもやり過ぎ。更にエピソードが繋がっておらず、常に唐突な展開をするので、映画が意図するところが見えてはいても映画として全く機能していない部分が大量に存在して。白石美帆のエピソードは過程が1つ丸々抜けていますし、大森南朋は放置されてしまいます。この音痴な映画は一体・・・と思っていると、クライマックスで映画は一転、凄い事になります。ドタバタコメディ。しかもフジテレビ製バカ映画『ベイビィ ベイビィ ベイビィ!』そっくりと言うか、そのまんまと言うか。マジでまるでコピったかのように。こちらはシリアスを気取っているだけに余計タチ悪いです。そして、社会派としてもミステリーとしても全く成立しないまま、『踊る大捜査線』の青島&室井みたいな安易な結論だけ語って終わりになります。描かれる出産の感動っていうのは映画の力ではなく、結局この映画はデキの悪いバカコメディの更に二番煎じ(こちらがオリジナルだとしても、登場順的に)という最悪なカタチを呈しただけで。もう唖然呆然でございました・・・。
[映画館(邦画)] 3点(2011-02-13 22:31:28)
64.  シュレック フォーエバー 《ネタバレ》 
東京国際映画祭で鑑賞。『ヒックとドラゴン』を51回見た結果、セットで必ずくっついていた長ったらしい予告編を合計5時間57分見るハメになった映画。本編の方がずっと短いわ!って状態ですが、実際にはあの予告編は物語の半分もバラしてはおりませんでした。ディズニーへの皮肉に満ちているように思えながら、その実、ディズニーよりも余程保守的な道を歩んで、シリーズを重ねるごとに「小市民的な幸せこそが最高」と小さな枠に納まり退屈なキャラになっていったシュレック。今回もそのスタンスは予告編からして丸出しで、とても面白い映画にはなりそうにないと思っていました。ですが、完結編ゆえか、小市民的キャラなりの頑張りっていうのを見せてくれるので、つまらないという程ではなく。脇の方がよっぽど魅力的だったこれまでと違って、シュレックを立てる展開になっていて、その置かれた状況により、これまでのキャラ同士の関係がリセットされているがゆえの緊迫感や笑いが生まれて。ただ、もちろんそれは、これまでのシリーズを全て見ている事が前提となる面白さなのですが。獲得した地位をいかに守るかというスタンスばかりで作られるのでは、これ以上続ける事も苦しいので、ここらが潮時なのかもしれません。シュレックというキャラ、そして作品世界のサイズを最後に再確認して幕を閉じるといった風情でした。ラストシーンからエンドクレジットにはシリーズが重ねたその9年の時を感慨深く思った(一作目も東京国際映画祭で見ていて)ものの、そりゃ作品の面白さとは別のセンチメンタリズム。
[試写会(吹替)] 6点(2010-10-28 23:27:44)(良:1票)
65.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
単純にカッコ良く面白いと思いました。三池監督のセンスって苦手で、この映画にしても三池ブランドの刻印のような映像が頻出する点はイヤな感じとしか言い様がないのですが、男達が命を賭して悪を叩く物語はシンプルにしてエキサイティング。まあ、十三人のうち、半分くらいは印象薄くてドラマもそんなに背負っていないので、絶命シーンに悲壮感がイマイチ生まれない感じはありましたけど、カッコ良く戦って、カッコ良く散る、それだけで充分な映画のように思えます。あまりウェットに走らず、飄々としながらアツい男達、その頂点に君臨する役所広司はさすがのハマリ具合。松方弘樹は刀を振り下ろすだけで待ってました!のスゴ味、そしてゴローちゃんのそこまでやるか?なぶっ飛んだ悪役っぷり。オシャレな映像にJーPOPが流れちゃうようなスイーツ時代劇とは一線を画する、泥と血に汚れてゴツゴツした、男の時代劇を堪能させて頂きました。
[映画館(邦画)] 7点(2010-10-06 19:58:36)(良:1票)
66.  ジェニファーズ・ボディ 《ネタバレ》 
このテの映画を見る力、語る力がないゆえ、かなり的ハズレな事を書くかもしれませんが。映画を見ていて、ジェニファーはニーディの抱くコンプレックスの象徴、ニーディが超えなければならない(と思い込んでいる)障害だと思いました。容姿にしろ性格にしろ、ニーディとはかけ離れた存在のジェニファー、彼女が悪魔に乗っ取られた状態は、即ちニーディにとって勝利する事によってコンプレックスを克服し、道が拓けるものの暗喩だと。だけど、そうなると果たしてジェニファーは本当に悪魔に乗っ取られていたのでしょうか? ニーディは劇中、何度も幻覚を見ており、映像となっている事象がそのまま真実ではない可能性を示唆しています。とするとニーディは果たして正常だったのでしょうか? ニーディこそが実は恐ろしい存在だったのではないでしょうか? 冒頭とクライマックスに立場が逆転する描写が存在する事で、その不安が強調されます。だけど、更に考えて、そもそもジェニファーは存在したのでしょうか? ニーディと対を成すようなジェニファー、ニーディと二人で一人の人間を形成していたようにも思えます。自分の中にあるセックスに対する好奇心と恐怖が象徴されているのが悪魔のジェニファーなのではないでしょうか。これは深く考えてゆくと、どんどんと恐ろしくなってゆく映画だったりします。エンドクレジット部分だって、単純な復讐なのか、彼らは本当に悪魔と契約したのか、ニーディの思い込みによる暴走ではないのか・・・??? だけど一方で『エクソシスト』『キャリー』『プロムナイト』などのオマージュがいっぱいなホラー映画であり、青春とセックスとスプラッタというベタで固めたシロモノでもあり、セックスと酒とドラッグを戒める教訓めいた話のようでもあり、なかなか捉え様のない、私にとってかなり難解な映画として認識されてしまいました。
[映画館(字幕)] 5点(2010-08-03 22:45:50)(良:4票)
67.  書道ガールズ!! -わたしたちの甲子園- 《ネタバレ》 
ベタを寄せ集め、寄せ集め過ぎて視点がブレまくってます。ベースは『フラガール』っぽいですが(『フラガール』自体も元ネタがあったりしますが)、街起こしに関しては結局とてもハンパな扱いになってしまっていますし、友情物語も明らかに多過ぎ。書道部をなんとか存続させようと奔走するコ、主人公と反目する形で辞めたコ、メチャメチャ明るいけれど実は内に悩みを秘めたコ、いじめで不登校だった中学生時代を送り、心を閉ざしているコ。主人公自身がなんのための書道なのか苦悶する上に(厳格な親の元で自分を見出せないって成海璃子嬢の役柄は『武士道シックスティーン』とカブりまくり)、それらの部員との繋がりがパラパラと散文調で描かれるため、一体どこをいちばん大切にしたい映画なんだ?って。ツッコミどころも満載。男子は何故文字を書かないんだ?とか、何故彼女は一人で広島に引っ越すんだ?とか、大会ではいきなりあんなパフォーマンス状態になるけれど、そこに至った経緯はどうした?とか、クライマックスで何故コケると同時に曲が止まるんだ?とか。始めに見せ場ありきで、その見せ場に向かって無理にエピソードをこじつけてゆく脚本の書き方は、あまり感心しません。まあ、だけど個人的にはそういうところ全てに目をつぶり、ひたすら擁護したい映画。このテの映画に絶対的に弱い私ではありますが、広がる愛媛の風景を舞台に、ただ、みんなが存在しているだけで幸せ。役者さん一人一人が本当に魅力的で、その存在感がこのちょっと心許ない、危なげな映画を支えています。つーか、いじめられっ子がいつもヘッドホンで聴いている曲が判明してイントロが流れ出した瞬間に、彼女のキモチに過剰に思いを巡らせて、「いかーん!これはいかーん!」って。その瞬間に、この映画を応援せねばいかんでしょう!と。以降、どれだけ一人一人のキモチに過剰に反応したやら。それらがひとつのカタチを成してゆく物語、青春の、そして役者さん達の束の間の輝きをカタチにしたこの映画は、私にとって無数のツッコミどころを超越した名作なのでした。
[映画館(邦画)] 9点(2010-06-04 21:29:41)(良:1票)
68.  シャッター アイランド 《ネタバレ》 
※ネタバレです。鑑賞後にお読み下さい※ 最初に日本側で付けた「先入観で見ると云々」「ラストの衝撃を人に話さないで下さい」のせいで、めちゃくちゃ先入観モードに突入してしまい、最初の3分ほどで早々と「これってつまり、~~~って事なんじゃない?」って結論に達してしまい、それは10分も経たないうちに確信に変わり、あとの2時間、ひたすら耐えるモードになってしまい。逆効果ですよ、あれ。でも映画は1時間もすればみんながみんな「そういう事なんでしょ」って思えるような状態で。で、そのオチを前提に見て楽しめるのか、って言うとねぇ。結果的に謎として配置されたものがちっとも謎として機能しておらず、ドラマがきっちり語られるのはラスト10分ほど。その10分のために耐える映画で、そしてその10分も決して気持ちのいいものではなく。スコセッシ&ディカプリオでなければ途中で投げ出したくなるような映画。というか、これ、スコセッシが撮るべきレベルのものなのかなぁ? 創造された世界とディカプリオの熱演とで辛うじて退屈はしないで済む、って状態になってはいるんですが。人の記憶ってものの重さを描くのに、謎になってない謎がジャマをし過ぎ。それにしても戸棚~、「モンスター」に「ゾンビ」って訳付けるなよなー。その言葉がスタンダードになったのは70年代だっての。余計な推理しちゃったじゃないか。なんつーか、日本側で足を引っ張ってます、この映画。
[映画館(字幕)] 5点(2010-04-09 13:30:27)
69.  シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 
「『ホームズ』ってなんで『ヤング』といい、犬アニメのヤツといい、これといい、映像化されるとアクションアドベンチャーになっちまうワケ?」と見る前はちょっと苦々しく思ってたのですが、見終わって「まあ、面白ければいいや」と。アドベンチャーワールドと化したロンドンを舞台に繰り広げられるミステリーアクション、既存のキャラをヒネる事で生まれる面白さも手伝って、ワクワクドキドキ楽しめました。イメージで動きを予告して、実際は超速!ってアクションや、凝った編集も楽しく、独特な雰囲気の音楽がこれまた良くて。ホームズはちょっとアイアンマンの社長とイメージがダブっちゃうし、筋の運びが雑だったり(捜査シーンがいちいちアクションやスペクタクルになってドーン!とオチ付けて終了、みたいな)、議員を全滅させたからって世界が変わったり、征服できたりするかぁ?みたいなツッコミどころはありますが、演出、美術デザイン、編集、音楽、特殊効果に独自の色を持っていて、魅力的な作品世界を創造する事に成功していたと思います。最後にあの名前が出て来るなんてのも定番ではありますが、やっぱり続編を期待しない訳にはいきませんね。ところで『ヤング』の方の続編も、ずーっと待ってるんですけど、マダ?
[映画館(字幕)] 8点(2010-03-14 17:37:03)(良:1票)
70.  しあわせの隠れ場所 《ネタバレ》 
出来過ぎなハナシではあります。マイケルを受け入れる一家の悪意なき善人っぷりときたら、見ているこちらの方がハラハラしてしまいます。まるで人を疑うという意識が欠落している人々のように見えて、危険な場所にいちいち飛び込んでしまうシーンにドキドキ。かと言って、上流の人々の常識知らずっぷりをシニカルに笑う映画って訳でもないんですよね。一方でマイケルにしても悪い事をするでもなく素直な性格で。しかもこれが実話だっていうのだから、アメリカ人って良くも悪くもおめでたいと言うかなんと言うか・・・。もっとも、そこにあえて色々な疑念を抱くよりは、素直に映画を受け止めてこそ吉ではあるのだろうと思います。本当は周囲に渦巻く偏見や悪意だってもっとキツいものだったでしょう。でも、あえてそこをサラリと流したあたりに、この映画の狙いがあるのでしょう。無償の愛を与え、また受け入れた先にこそ、夢や理想が花開く世界があると。そのピュアっぷりを消化して堪能してこそな映画(その分、ラスト近くの尋問から家出あたりのエピソードがジャマではあるのですが)。もっとも、最大の問題は、映画化が早過ぎるのではないの?という事。この映画の存在が、ここに描かれた実在する人々のこれからの人生を縛り付けやしないのかな? そんなの余計な心配?
[映画館(字幕)] 7点(2010-03-01 17:34:58)(良:1票)
71.  食堂かたつむり 《ネタバレ》 
料理法を大々的にミスっていながら素材の良さで辛うじてキチンと味わえるものになっている、っていう感じ。合成着色料(ヘンなCG)、化学調味料(インチキくさいセットやキャラクター造形)、人工甘味料(半端に心情や状況を説明しちゃうモノローグ)添加しまくりな作りなんですよね。そんなの一切いらないの。ただ素材の良さをシンプルに撮ればそれでいいの。で、だからかなりヘンな失敗作なんですが、原作にあるのでしょう、食べるということ、料理を作るということの大切さ、そこに込められた思いみたいなのはちゃんと出ていて、役者の皆さん、特に柴咲コウがしっかり役柄を受け止めていて。素材は申し分ないのです。父が他界して以来(このところの私のレビュー、ちょっとウザい事になっているかもしれませんが、もう少し続きます)、四十九日までは、と父の好物を毎日作ってお供えしているのですが、料理を作るという行為にある儀式的な側面に共感し、映画に描かれた生と死と食に、色々な思いを廻らせる事ができました。デキは悪いですが、気持ちはこもった映画という感じがしました。
[映画館(邦画)] 6点(2010-02-17 15:31:35)
72.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
随分前にビデオで見たきりでしたが、今回スクリーンで見る機会を得て、これでやっとレビューが書けるかな、と。希望が絶望へと転じるように見せかけつつ、実は希望の種を決して捨てなかった、積み重なってゆくエピソードが最後に美しく開花するような、いい映画です。だけどキング好きで先に原作を読んでいた私にとってはじれったい映画。勿体ぶってタメてみせてから、ほらどうよ?って展開を繰り返すので、初見では効果的でも、原作を読んで展開を知っていたり、二度目以降だったりすると、どうも少々あざとさを感じてしまうんじゃないかなぁ。私はかなりあざとい映像化になったもんだなぁ、と思ったもので、今回映画館で見ても印象はやっぱりそんな感じで。サラリと描かれた短編(キング作品は原稿用紙にして500枚以内は短編扱いなので)な原作に対して、感動巨編化したわな、みたいな。これだけ支持を受けている以上、そうする事自体が悪いとは言いませんけど。原作を読んで浮かんだアンディのイメージはサム・シェパードあたりで、今だったらクリスチャン・ベールあたりな感じで(つまり寡黙なシブ面)、ティム・ロビンスの童顔な感じがちょっとイメージ違い、なんて思ったりもしました。もっとも、今回スクリーンを見ていての最大の難点は「ティム、誰かに似てるなぁ、誰だろうなぁ」と考えていて、途中で答えが出てしまった事で。メガネ外した宮川大輔やん、って。いちいち頭の中で「あかーん!」って。
[映画館(字幕)] 7点(2010-02-09 15:53:03)
73.  幸せになるための27のドレス 《ネタバレ》 
人の結婚式を、自分は地味なポジションからサポートし続けて、だけど本当は自分の幸せも・・・っていう映画なのかな?って思ってたのですが、実際、内容そのものはその通りなのですが、思っていたのと全然違うよ!って。現代版ジェーン・オースティンみたいな、けなげな女性の物語だと思ってたんですが、主人公を始めとして登場人物全員性格が悪くて見ていて不愉快で仕方ありませんでした。あれ、妹より主人公の方がむしろ性格悪いわ。言いたい事を言えない代わりに嫌がらせって。妹の場合は生きてくための本能的な処世術ですもんね。「言いたい事は包み隠さず言いましょうね」って映画だからって、それを伝えるためのエピソードがネチネチした不快なエピソードで組み立てられているのが嫌な気分。それぞれの性格の悪さにきちんとケリが付くワケでもないですしねぇ。ストーリーは読めまくりながら、これほどイライラするってところまでは読めませんでした。現代ニューヨーク版『分別と多感』は、利己的人間大集合、ロマンスなんてちっとも見えてきやしませんでした。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2009-12-31 01:50:44)
74.  実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン 《ネタバレ》 
ああ、タイトルはただの『ウルトラマン』だと思っていたので気付きませんでした。30年前、従姉の息子を連れてパンテオンで見たのですが、再編集ものなこの映画、テレビで見た時はひと味違う面白さのエピソード達だったものの、既出な映像を映画館で再度見るのは結構シンドかったというのが正直なところ。子供の頃、テレビシリーズは本当に大好きでしたが、ではと思い出してみると、特定のエピソードだけがハッキリと思い出されて、意外と内容を忘れているものが多く。グビラとかケロニアとかネロンガとかのエピソードって、どんな話だったかなぁ?みたいな。その点、実相寺昭雄監督作の諸作は、その特異さで子供心に強く印象に残るものでした。特にジャミラの悲劇とスカイドン、シーボーズでのドタバタは。ただ、ウルトラマンの王道から外れたエピソード達でもあったがゆえ(ジャミラ、シーボーズには殺戮者としてのウルトラマンという視点があり、ガバドンに至ってはウルトラマンは子供達の夢を奪う存在として描かれ)、そこだけでまとめてしまうと『ウルトラマン』としては違和感を抱いてしまうのも確かで。テレビの、児童合唱団の歌と共にシルエットが流れてゆくアレこそが自分にとっての『ウルトラマン』なんだよなぁ、と思うのでした。
[映画館(邦画)] 5点(2009-12-29 01:03:21)(良:1票)
75.  ジュリー&ジュリア 《ネタバレ》 
二つの時代、二つのヒロインの物語がシンクロするように絡み合って進んでゆく訳ですが、前半の料理と愛する人がいれば幸せ、っていうノリだけで全編貫いちゃえば良かったかも。映画の中のとても幸せな気分に釣られて、こちらまでほこほこと幸せになれましたもん。後半、それぞれが名声に辿り着くための波乱を迎えてしまうと、映画の魅力はやや褪せてしまいます。それぞれが状況に振り回されてしまうがゆえ、せっかくキャラを立てまくっているメリル・ストリープとエイミー・アダムスの魅力を抑え込むような形になってしまって。どうもノーラ・エフロンものは前半快調、後半失速パターンを繰り返しているような感じ。それにしてもメリルの特殊なキャラっぷりは面白かったですねぇ。どっから出てるのよ?って声と、周囲を圧倒する185センチの高さっぷり。私とほぼ同サイズなので仲間意識を感じます。最近のメリルは、なんだかとても楽しんで演じてるように見えて、いいなぁ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-12-18 17:13:47)
76.  シャ乱Qの演歌の花道 《ネタバレ》 
二本立て、『キャッツ・アイ』を先に見て良かった。逆だったらさぞかしツラかったでしょうねぇ。つんくが意外にキャラ的に面白い、ってのがコメディとしてアタリだったんですけど、大きな笑いを作り出していたのは主に陣内孝則でしたね。カチカチのド演歌スーツでロボットのようにギシギシ動きながら歌うシーンなんて、新宿の映画館、どっかんどっかん湧いておりました。ヘンにダメなヤツが頑張る英雄的な映画にせずダメなまま、音楽業界を皮肉って、ワザとクサ味を出した作り、バカ映画ながらなかなかの意欲作だったと思います。当時の流行りモノ以上の存在には映らなかったワケですが。
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-04 00:06:19)
77.  事件 《ネタバレ》 
この映画のカナメはなんてったってラストシーンの大竹しのぶの歩きにあるワケで、その生命の力に至るまでの物語として見ると、人の強さ弱さが浮かび上がってきますね。事後に物事をトレースしていく手法の中にあっては、ジミな大竹よりも松坂慶子の死へと至るまでの激しい生き様の演技が目立ちますが。一方、法廷映画としては、意外性をポイントにしている訳ではないので扱う事件のドラマ性が弱いと言わざるを得ないのですが、長尺を飽きさせないだけでも十分なウデで見せたと言えますか。今じゃ松坂慶子と大竹しのぶが姉妹役なんて、とても信じられるモンじゃございませんが、当時はそれが通用したんざんす。
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-03 23:52:33)
78.  幸せはシャンソニア劇場から 《ネタバレ》 
シャンソンに彩られた古き良きパリ、古き良きフランス映画の世界。ヌーベルバーグ以降のグチャグチャした作家性の強いおフランス映画ワールドではありません。街に夢を甦らせてゆこうとする人々の姿が美しく楽しく、人情話が感動的で、ああ、これこそ映画の夢、フランス映画に求めてるのって、こういう感覚だよねぇ、って。だけど、クライマックスで感動を作り出そうとするあまりか、無理に波乱に富んだドラマティックな展開にしてしまった事で逆に夢を醒ましてしまった感があります。そして、その展開はフランスを襲ったであろう大戦の傷をも回避してしまうという都合のいいものでもあって。終戦後まで描いてしまったら、当然そこを気にしてしまいますって。巴里祭で終わらせれば十分だったハズなのに、なぜあの蛇足感たっぷりな暴力と贖罪の物語にしてしまったのやら。そこまでは今年のベスト?くらいに映画を楽しんでいただけに、腑に落ちず残念。役者は皆、愛すべきキャラにまで昇華されていただけに惜しいです。
[映画館(字幕)] 8点(2009-10-15 19:48:22)(良:1票)
79.  しんぼる 《ネタバレ》 
白い部屋の方はベタで面白かったですが、ルチャはネタフリ長過ぎだなぁ。中国やロシアももう少し先に振っておくべきだったかも。思考による行動が結果をもたらし、更なる思考を生み、やがて他者への影響を生んでゆく。これが相互に影響しあう状態がこの世界であって、もしも神が存在するとすれば、それらの作用を理解した上でただ俯瞰している存在なんではないの?みたいな事を考えました。でも、ここでその作用を生むものとしてシンボライズされているものはモノリスではなくってチンコ。んー、チンコだけでは物事は始まらないでしょ。チンコいじってるだけで世界は変わらんのでないの?と思ったところで気付きました。そうか、だからこれは松本人志の究極の「オナニー映画」なんだ、と。お粗末様でした。
[映画館(邦画)] 7点(2009-09-17 17:49:21)(良:1票)
80.  縞模様のパジャマの少年 《ネタバレ》 
見る前に予想される予定調和的な悲しく感動的な展開というのを超えて、最もこうなって欲しくないという結末を静かにガツンと叩き付けてくる映画です。ただの縞模様の服一つが人の運命を左右してしまうという物語は、その服の背後にある民族や国境に対する行き過ぎた拘りがいかに愚かな事かをハッキリと示しています。民族、国家の象徴としての家族という集合体。子供を育てるという事がどれだけ大切か、重要なのか。親の責任が民族、国家の責任にも繋がる、だからこそ、親は思想、宗教、国家の下で正しい選択をする義務があります。今は(少なくとも表面上は)自由であるがゆえ、彼らを襲った悲劇を回避する事が可能なのだから、再び誤った道を進まないよう努めなければならない、そんな一般市民一人一人の義務について描いた映画だと思いました。二人の子供の表情が素晴らしく、また、いつもはやかましいジェームズ・ホーナーの音楽も今回は綺麗に鳴って、人の闇の歴史を印象的に浮かび上がらせるのでした。一つ難点を言えば、映倫が付けたレイティングPG-12。確かに親による解説は必要かもしれません。でも、PG-12って子供は見ちゃダメって映画のように思われてしまう感があります。残酷な描写や激しい流血はありません。むしろ、ぜひ親子で見て語って貰いたい映画です。
[映画館(字幕)] 8点(2009-09-16 17:20:12)(良:2票)
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