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プロフィール
コメント数 2396
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
オリジナルが“グロい&気持ち悪い”がテイストだったとすると、このリメイクはひたすら“痛い”を追求する映画でした。片腕や手首を自分で切り落としちゃうはチェンソーで足切りされるは、マチェーテで素足がスノコ斬りされるし極めつけは文字通り“釘付け”にされるところ、思い出しただけで背筋がゾワッとします。でも、やっぱオリジナル版に比べると落ちるんだよなあ、それなりにまとまってはいるんだけどね。 もちろんプロットは同じなんだけど、オリジナル版の設定をミラーイメージみたいに再構築するという工夫が感じられました。オリジナル版のシェリル=アッシュの姉がミア=デビッドの妹となるわけです。実は最後にミアがアッシュの役割を果たすというのもサプライズでしたが、彼女が電気ショックで正常に戻るというハチャメチャな展開やまさかのハッピーエンド(?)という幕の閉じ方はちょっと支持できませんね。オリジナル版でアッシュがけっきょく使えなかったチェンソーをリーサル・ウェポンとして使う発想は、時空を超えての伏線回収なのかしら?たしかに兄妹の関係やらドラマ性が加味されていたのは今風ですけど、ラブクラフトのネクロノミコンを引用した前作なのに今度は死霊の正体を単純に悪魔としてしまったのは、個人的にはちょっと許せないです。 それにしてもミアちゃん、悪魔に勝って放心状態なのはいいけど、手首を切り落としたことを忘れちゃってんじゃない?経験したことないけど、すっごく痛いと思うんだけど…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-15 20:54:38)
2.  ジョーンの秘密 《ネタバレ》 
80歳を超えた老婆ジョーン・スタンリーはある日スパイ容疑でMI5に逮捕される。容疑が信じられない息子で弁護士のニックが取り調べに立ち会うが、そこで母親の驚くべき過去と向き合うことになった。 これは1999年に起きた“メリタ・ノーウッド原爆情報スパイ事件”に着想を得た小説の映画化です。ソ連は1949年にアメリカに次いで原爆開発に成功しましたが、ソ連の原爆開発は米英の原爆開発プロジェクト内に潜むスパイからの情報が無ければこれほど早期に成功しなかっただろうというのが定説で、英国の原爆開発情報を漏洩していたノーウッドもその一人だったというわけです。 この映画と言うか原作小説はこの事件をモチーフにしているに過ぎず、主人公の名前から登場人物および事件の経過はほぼフィクションです。あとこの映画はジュディ・デンチが主演となっていますが、どう観てもデンチとソフィー・クックソンのダブル主演で、過去のジョーンを演じたクックソンの方が圧倒的に出番と存在感がありました。 海外の作品評では「魅力的な実話を当惑するほど退屈な形でドラマ化した」「ジュディ・デンチの圧倒的な才能を無駄にしている」などと酷評されていますが、私もそこまで言っちゃうと可哀そうかなと思いますが当たらずとも遠からずかなと思います。ジョーンをスパイにリクルートしようとするケンブリッジ大学の研究者や外務省の若手官僚などのいかにも胡散臭いキャラたちも登場しますが、どうもこの連中がストーリーから浮いてしまっていたんじゃないかと思います。どうせフィクションならもっとサスペンスを盛り上げるストーリーテリングにした方が良かったと思います。途中からジョーンの夫・ニックの父親が登場しないのが気になっていましたが、ラスト近くでそれが明かされたのが本作で唯一の感銘を受けたところでした。結局はスパイ・ミステリーというよりも、ジョーンの純愛物語だったと言えるでしょう。そして出番は少なかったけど、ジュディ・デンチの存在感はさすがでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-07-15 22:29:35)
3.  ジョン・ウィック:パラベラム 《ネタバレ》 
シリーズも三作目となると大抵は息切れが目立ってくるものですが、さすが『ジョン・ウィック』、予想を裏切るパワー・アップぶりでした。前作のエンド・シーンからほぼ繋がる形で物語がスタート、第一作でジョンが暴れ出してから本作が始まるまでが実は一週間の出来事だったということが明示されますが、いくら何でも一週間で人殺し過ぎでしょ、ジョン・ウィックさん!追われる身の辛さで、アンジェリカ・ヒューストンのもとにたどり着くまでひたすら戦いながら逃げるばかり、でも馬に乗ってバイクとチェイスするなんてこれは斬新すぎます。今回新たに登場するキャラはそれぞれにキャラ立ちが凄くて、その中でもゼロさんが率いる寿司職人軍団がやっぱ最高でした。ホテルでいきなりジョンのわきに座ってきて「ファンです」と告るところなんて、思わずのけ反ってしまいました。ラストの鏡の間みたいなところでの寿司職人軍団との決戦は、やはり『燃えよドラゴン』のオマージュなんでしょうね。ゼロと決着つける前の一番弟子・二番弟子との闘いですが、二番弟子はあのヤヤン・ルヒアンなんですよ、なんと贅沢なことか!この二人もやっとこさでねじ伏せますが、止めを刺さずに「また会おう」と爽やかに去ってゆくジョン・ウィック、シリーズ中で敵を殺さなかった珍しいケースです(一作目のロシアン・マフィアのボス以来かな)。 今回で主席連合なるものの実態がまた明確になってきましたが、この組織のトップはあのベドウィン族の首長みたいな人物でいいのかな?でも「主席のうえにいる人」というジョンのセリフもあるし、謎が深まるばかりです。ジョンがエンコ詰めまでして再び主席連合への忠誠を誓うという展開には「へ?」となりましたが、ウィンストンに迫られて誓いを反故にしちゃう展開にもびっくり。そしてそのウィンストンまでもが最後に主席連合に寝返ってジョンを裏切るとは、これぞ二転三転のジェット・コースター状態です。こうなってくると、主席連合に最後まで突っ張ってなめし斬りにされてもへこたれなかったバワリー・キング=ローレンス・フィッシュバーンがじつはいちばんカッコいいキャラだったってことになりますね(笑)。 一目瞭然ですが、このシリーズはまだまだ続くみたいです。次回作は、あの中途半端な退場からするとハル・ベリーの大暴れが期待できそうです、ジョン・ウィックと愛犬を殺された同志でね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-06-12 22:28:06)
4.  ジョン・ウィック:チャプター2 《ネタバレ》 
前作の異世界の出来事のような不思議な世界観は後退してNYやローマと言った具体的な舞台設定が明確にされてますけど、ジョン・ウィックが属する世界的な犯罪ネットワークについてはさらにスケールアップした描かれ方になりました。どうもこのネットワークは“コンチネンタル”と呼ばれているみたいで、NYにある不思議なホテルはローマやたぶん世界各国に存在して、そこには銃のコンシェルジュや防弾スーツのテーラーなどが稼業のお手伝いをしてくれるみたいです。ジョンはそのネットワークの有力者と誓印という恐ろしい誓いを交わしてとりあえず引退することができた。まあだいたい以上のような事が判ってきました。 今作の敵はマフィアより凶暴なカモッラでございます。今回のジョン・ウィックはいきなり愛車をスクラップにされ(まあ自分でやったんですけどね)家は焼かれてホームレス状態。でも、あいかわらず殺しにかけてはブギーマンで、前作で語られていた伝説の“鉛筆殺法”まで披露してくれます。キアヌ・リーヴスのガンアクションにはマーシャル・アーツ的なスタイルが盛り込まれていて、監督がスタント・コーディネーター出身ということが活かされています。随所でセリフのキーワードだけがテロップで表示されるスタイルは面白かったですね。キアヌのアクションは相変わらず満身創痍になるガメラ・スタイルで、だいたい上映時間の三分の二は血糊が付いた顔で通したってのは、ある意味で凄い。キーパーソンとなるキャラはみなあっさりとした最期でしたが、ジアナやカシアンの死にざまにはちょっと意表を突かれてしまいました。でも唖者の女性ボディガードのキャラだけは、『ザ・レイド GOKUDO』のハンマー・ガールをパクったんじゃないの(笑)。 いい意味で型にはまらず予想を外してくるストーリー展開は、次作『パラベラム』にも期待が持てちゃいます、私このシリーズに嵌ってしまったみたいです。やっぱジョン・ウィックは21世紀最強のガンファイターですね(今のところは)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-03-21 22:44:56)
5.  地獄でなぜ悪い 《ネタバレ》 
海外の映画作家は自身の映画愛を吐露するような作品を撮ることが多いですが、邦画ではそういう私的な映画はほとんどないというか撮ることを許してもらえないという感じです。でもそこは園子温、まさに『映画に愛をこめて/アメリカの夜』ならぬ『セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ』という感じで映画愛をぶつけてきました、つまり彼は日本のジョン・ウォーターズということ?でもホントにやりたかったのは、『キル・ビル』青葉屋の死闘の再現だったみたい(笑)。 前半を観ている段階では、「この映画はいったいどこに向かっているのだろう?」という疑問しか浮かばず当惑しかないです。だって武藤組VS池上組の抗争と映画バカ集団ファック・ボンバーズとの接点がまったく見出せず、まるで違う映画のストーリーを交互に見せられているかのような感じです。まあ武藤組組長・國村隼が二階堂ふみを主演にした映画を撮ろうとしていることが伏線なのかもしれませんが、これをどう回収するのかと思いきや、お社で星野源が見つけた10年前の願い文が魔法の様に武藤組とファック・ボンバーズを結びつけるという強引な脚本!だいたい星野はなんで長谷川博己のことを知ってるんだよ!でもそこからの怒涛の展開はまさに園子温の本領発揮としか言いようがありません。園子温の映画では実力派俳優に怪演させるのがお家芸みたいなところがありますが、本作では堤真一がまさにそれ。あの表情というか顔芸はほとんどアホ芸という領域です。星野源もいまと違ってどちらかというとサブカル界隈の人というイメージで、これもかなりの怪演です。 閉幕近く長谷川博己の妄想の中で、首や脚など喪失した部位を包帯でつなぎ直した(?)死者たちが完成した映画にスタンディング・オベーションを送るところは、まるで『タイタニック』の感涙のラストみたいで良かったです。でも、ここで終わればいいのにあのメタフィクショナルな幕の閉め方は、いったいどういうつもりだ!でもこのずれたセンスがまた園子温らしいんだよな…
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-13 21:16:49)
6.  シェイプ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
いやー、筋金入りのオタク監督がモンスター映画でオスカー作品賞と監督賞をゲットしたってことは、とりあえずめでたいことです(スピルバーグも、正真正銘のオタクですけどね)。正直言って作品賞獲るほどかな?とは思いましたが、このジャンルの今後の隆盛につながってくれればと期待します。 まず感じたのは、もちろん時代設定やプロットは全然違うけど驚くほど『パンズ・ラビリンス』と似たお話しだったなというところです。『パンズ』でサディスティックな悪役だったヴィダル大尉と対をなすのが“ハリウッドのヒロミ”ことマイケル・シャノン、その邪悪なパワーはシャノンがはるかに上回っていたと思います。『パンズ』のパンと本作の半魚人に至っては、スーツアクターは同じダグ・ジョーンズですからね。でも『パンズ』のような後味の悪さは本作にはなく、ある種の大人の童話として観れるんじゃないでしょうか。 キリスト教では「神は自分に似せて人間を創った」となっているそうですが、ラスト近くで銃撃で瀕死だった半魚人の復活を見てマイケル・シャノンが「お前は、神だったのか…」と呻きます。ここはけっこう含蓄のあるシーンで、人種の違いや障害の有無や異形の者であってもそれはすべて神の子なんだよ、というメッセージがあるような気がするんです。イライザの喉の傷が水中でエラに変化するところも、心に残るラストカットでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-07 21:14:28)(良:1票)
7.  ジョン・ウィック 《ネタバレ》 
キアヌ・リーヴスが王道のガン・アクション映画に復帰という感じなんですが、この映画にはヘンと言うか独特のテイストが詰まっている感じがいたします。 「愛する妻や肉親を悪の組織に殺されて、復讐の鬼となって闇の世界に復帰する男」というプロットのアクション映画は腐るほどありますが、妻は病死で殺されたのは妻が残してくれた犬だというところが実にユニークです。犬をペットにしたことのない者には、たかが犬のためにここまで暴れまくるか?と理解を超越しています。劇中ではそれなりにキアヌの心情を投射して理解できないことはないけど、よく考えるとやっぱ引っかかります。そしてNYが舞台設定みたいですが、キアヌが生きている世界自体が不思議に現実離れした異空間みたいなところです。この映画では、妻の葬儀の参列者とクラブの客と自宅を訪れるパトロール警官(それもどちらも顔すら認識できない映し方)以外は闇の世界の住人たちしか登場しないんです。街中であれだけ大銃撃戦を繰り広げても、警察の姿すら見えない。そしてセリフのある登場キャラはみなジョン・ウィックのことを知っていて、彼のことを知ってなかったのはロシアン・マフィアの“犬殺し”の息子とその相棒だけ。タイムズ・スクエアの交差点に建つ三角形のビルそっくりな外観の殺し屋しか入れないホテル、ここなんかは異次元世界かと思わせるような異空間です。でもジョン・ウィックのガンさばきだけは超リアル、有象無象を倒すときでも必ず二発目は頭や顔に必ず弾をぶち込む非情ぶり、これぞプロです。その割には途中で敵に捕まりボロボロにされてラストに至ってはマフィア・ボスのナイフの切っ先を自らの肉体で受け止める荒業、ちょっと変なたとえだけどジョン・ウィック=ガメラと言えるかもしれません。でもお互いにズタボロになりながらもマフィア・ボスを仕留めずにまるで互いの健闘を称えあって再戦を約して別れたようなラスト、ジョン・ウィックいったいどうした?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-30 20:38:31)
8.  女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 
テューダー朝とは比べ物にならないけど、スチュアート朝もけっこう宮廷内はグチャグチャでなかなかのものです。登場人物はまずアン女王、英国の歴代女王としてはもっとも影が薄く、実際にも明敏な知性や決断力を持ち合わせてはいなかったみたいですが、治世中にはグレートブリテン王国(スコットランド王国との正式な合邦)が発足したりしてそれなりに国勢は伸長しています。そして彼女の幼馴染でもある筆頭女官のサラ、彼女の夫はマールバラ公ジョン・チャーチル、そう英国史上最良の軍司令官にしてウィンストン・チャーチルやダイアナ皇太子妃のご先祖様です。アビゲイルはサラの従妹で、彼女を頼って宮廷に仕官してきました。この女王とサラの関係がなんとも生々しいんです。即位する前から苦楽を共にしてきた親友みたいな感じで、女王に対するツンデレな態度がもう堪りませんし、さすがにこれはフィクションでしょうが二人はレズ関係なんです。いかにも策士といったレイチェル・ワイズと、ただのおばさんにしか見えないオリヴィア・コールマンの対比が面白い。オリヴィア・コールマンは普通のおばさんみたいなのに突然女王らしい威厳を見せるところなど巧みな演技、ヘレン・ミレンに続くクイーン女優の誕生ですか。ルックスからするとヴィクトリア女王役にも最適じゃないでしょうか。カメラ・ワークも独特で、魚眼レンズを使ったカットが頻繁に使用されているところが不思議な感覚です。全編を八章に分けたストーリーテリングなんかはどことなく『バリー・リンドン』を彷彿させられます、時代設定もほぼ同時期ですしね。でもアン女王には配偶者(王配)がいたのになぜか登場も言及もなく、まるで独身みたいなのが不思議。まあこの撮り方の方が、女王の孤独が強調されているとも言えますが。 面白いのは当時の宮廷政治の状況で、このあたりが現在まで続く英国議会政治の始祖と言えるのでしょう。一応トーリー党とホイッグ党という二大政党の体制ですが、議会が開催されていない時は宮殿であひるの賭けレースに興じたり、なぜか素っ裸になった大臣にみんなでトマトをぶつけて遊んだり(なんかの罰ゲーム?)、まるでガキの集団みたいです。議員といっても全員貴族、当時の上流階級の退廃ぶりが窺えます。この宮廷政治や外交政策の決定に、サラやアビゲイルの助言が影響力を持っていたとは史実とはいえ恐ろしくなります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-27 20:51:02)
9.  人生はシネマティック! 《ネタバレ》 
バトル・オブ・ブリテンの真っ最中、空襲に痛めつけられている英国民を鼓舞しようと情報省はプロパガンダ映画の製作を企画した。題材はダンケルク撤退、「双子の姉妹が小舟でダンケルクに赴き兵士を救出した」という新聞の記事をもとにした英雄譚でいこうじゃないか!となって省内で白羽の矢を立てた女性職員を脚本家に仕立てて製作開始。ところが彼女が双子姉妹に会ってみると新聞の記事は話を盛り過ぎてほとんどフェイクニュース状態、姉妹が操縦した船はエンジン故障でダンケルクどころか英国領海を出てすらいなかった… というプロットの映画です、いわゆるバック・ステージものと言われるジャンルになるかと思います。映画製作の裏側を見せる作品はいろいろありますが、本作のヒロインは脚本家で脚本家の視点で撮られているところがその手の映画としては珍しい視点だと思います。“予期せぬ出来事が続いて撮影現場が混乱する”というのが定番のストーリーテリングですが、この映画ではそのシークエンスが割と抑え気味で、そのためかコメディ色が薄くなっています。ベテラン名優役のビル・ナイは確かに彼らしい役柄で光っていますが、全般にヒロインを含めて主要キャストが地味な顔ぶれなのがなんか弾けてない感を強くしてしまっている気がします、まあそこがいかにも英国映画というテイストなんですけどね。登場キャラやその周辺の人々がぽつりぽつりと空襲で死んでゆくのがリアルなところなのかもしれませんが、ヒロインと恋仲になる脚本家が死ぬところだけは「そんな死に方ありか!」とただただ驚いてしまいました。 決して悪い映画だとは思いませんが、観客の期待する水準までには達しなかったなというのが正直な感想です。コメディ要素がもっと強い方が良かったかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-26 23:39:26)(良:1票)
10.  ジグソウ:ソウ・レガシー 《ネタバレ》 
『ソウ』マラソン完走者のくせに、またまた新作が世に出たといって観てしまう自分が情けない、というか、お前ら性懲りもなくシレっと撮るなよ!とジェームズ・ワンおよびリー・ワネル両名に説教したい。 製作者たちは原点回帰と呼ばれたいのかもしれないが、よくよく考えると今回のお話しは前シリーズのエッセンスを薄めて一本の映画にしました、ってことなんですよ。ジグソウの後継者が誰か?というくだりは、まさに前シリーズの『3』当たりまでのストーリー展開とほとんど一緒だといえます。途中からジグソウ本人が登場してきてまさかの心霊ホラーかと慄きましたが、種明かしされればこれは『4』で使っていたような時系列をいじくった映像的トリックにすぎず、完走したくせに前シリーズの細部を忘却の彼方に追いやってしまった自分が情けない。でも言わせていただければ、これはミステリー系映画のトリックとしては禁じ手なんじゃないかと思いますけど… やはり私も、ラストは“Game Over”で幕を閉じてほしかった方です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-19 00:41:46)
11.  13時間 ベンガジの秘密の兵士 《ネタバレ》 
2012年オバマ政権時代の事件なんだそうですが、「へー、そんなことあったんだ」ってくらい自分には「遠い」どころか「全然知らない」出来事ですね。実話なんだからしょうがないと言ってしまったら身もふたもなくなっちゃいますけど、事件の背景やら敵味方の区別がつかない現地勢力など観ていてストレスがたまることたまること。でも一番不可解だったのは領事館が攻められてなんと大使まで死亡しているのに、上空までドローンを送って状況を把握していてもけっきょく見ているだけで終わってしまった米軍の信じられないほどの不甲斐なさです。これはもちろん現場じゃなくて上層部の判断あっての対応でしょうが、さすが腰抜けオバマ大統領の面目躍如です。この映画の隠れテーマはこの対応に対する批判なんでしょうが、さすがにマイケル・ベイといえどもそこまで露骨に政治性をもった撮り方はできず、大統領選の真っ最中にリベラルが主流でヒラリー・クリントン支持一辺倒だったハリウッドではさすがにトーンダウンせざるを得なかったんでしょうかね。でも事件の概要などの予備知識をいっさい持たずに観たおかげで、先の読めない緊迫感だけはひしひしと伝わってきました(まさか大使が死ぬとは予想もしませんでした)。とはいえ作品の出来は『ブラックホーク・ダウン』には遠く及ばず、最近はこの手の非対称戦争ものが量産され過ぎのきらいがあるので、ちょっと食傷気味です。日本ではとうとう劇場未公開で終わったというのも、やむを得なかったんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-29 23:10:34)
12.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
このシリーズが好きな自分としましては、この続編製作じたいはアリだったと思います。考えてみれば前三作は一本の映画を三分割したようなものだし、『アルティメイタム』の閉め方からして、最低でもあと一本は撮ってそのストーリーではジュリア・スタイルズをかなり前面に押し出してくるだろうと予測はつきました。 お約束の冒頭30分の手ぶれ映像によるサスペンス・シークエンスはシリーズ最大規模、実際のギリシャ危機のゴタゴタを巧妙に取り込んでいて、この脚本のセンスには毎回感心させられます。でもまさかここでジュリア・スタイルズが退場するとは予想外でした。けっきょく明かされたジェイソン・ボーン=デヴィッド・ウエッブの秘密も、サプライズを呼ぶほどのことはありません。悪役CIAはトミー・リー・ジョーンズ、殺し屋はヴァンサン・カッセルと両者ともシリーズ中最凶でかつ大物俳優を連れてきました。ボーンはついにCIAのトップと直接対決となったわけですが、仕留めたのかというとそれは微妙な感じです。しかし最高責任者の長官が二代続いてこんな不祥事しでかしたら、いよいよCIAは組織解体そして大統領は辞任ものですよ。 さてシリーズ四作を観て私がいちばん気になっているのは、劇中のCIAの情報収集力の驚異的な高さです。現実にはエシュロンとかいう盗聴システムみたいなものを米国は運用しているそうですが、映画の中にそのテクノロジーがどれだけ反映されているのか気になるところです。また世界中に支部があって実力行使部隊を、たとえそれが英国であろうとも、その国の主権をガン無視してやりたい放題するのは実に恐ろしいことです。誇張はあるにしても、何らかのCIAの現実の活動を脚本におとしこんでいる気がしてなりません。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-04 22:19:27)(良:1票)
13.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 
物の見事にくそったれキャラばかりの大人の登場人物たち(特に男性)、対照的に主人公の娘や高校生たちの未成年キャラはみな純真無垢、韓国映画らしいまことに判りやすいキャラ分けです。釜山行きの特急電車内でゾンビがどんどん繁殖してゆくというプロット自体も目新しさはないけど、それを引っ張るストーリーテリング力は多少強引なところはありますが飽きさせないパワーがあります。もし日本の新幹線を舞台にするとしたら、車掌をはじめとする何人もいる乗務員があれほど無能で役に立たないというのはかえって不自然に感じるかもしれないけど、韓国では結構リアルな描写になるんでしょうね。列車がトンネルに入るとゾンビの活動が不活発になるというのは良いアイデアだと思いますが(まあそうでもしないと乗客は全滅しちゃいますけど)、こいつらは夜になったら全然活動できないので脅威じゃないってことなんです。あと凄いのは驚異の走力、歴代ゾンビの中でもトップクラスです。だから、ディーゼル機関車に向かって主人公たちが必死に走るシーンでゾンビの群れが追い付けないというのは、いくら何でもご都合主義が過ぎます(生存者の中に妊婦までいるのにね)。ゾンビの大群描写あたりはあの映画のパクリみたいなところですが、この映画独自(たぶん)の印象的なシーンもあります。それは狭い空間に詰め込まれたゾンビたちが限界に達すると窓を突き破ってあふれ出す映像で、とくに傾いた車両から窓ガラスが割れて零れ落ちてくるカット、まるで水族館で水槽のガラスが割れて飛び出してきたサメが観客を襲ってくるような感じです。自分にはこのシーンが妙に怖かったですね。ゾンビが発生する説明はほぼ皆無という潔さも評価できますし、いろいろとネタ元にしたあの映画よりははるかに面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-28 21:10:47)
14.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 
グロ耐性が低い人にはしんどい映画化もしれませんが、正直言ってしまうとこれは掘り出し物でした。前半は推理ミステリー仕立てで話が進み、後半は怒涛のホラー展開。低予算・B級にしてはブライアン・コックスやエミール・ハーシュといったそこそこ名が知られて俳優を起用しているので?でしたが、あの『トロール・ハンター』を撮った監督のハリウッド進出第一作だったんですね、納得しました。家業で解剖検視と火葬を営むなんて日本じゃ想像もつかない話ですが、アメリカのど田舎だったらこういうのもありなんでしょうね。そして怖がらせ方が実に上手い。死体の足首に鈴をつける由縁なんか、とても効果的な伏線になっています。カーブ・ミラーに映る人影や猫の死など、説明過多にならないストーリーテリングも好みでした。 でも何とも壮絶なのはジェーン・ドゥ、つまり死体を演じた女優で、文字通り全編にわたって全裸の死体で押し通してしまいます。もちろん死体だから身動き一つせず、解剖台に載せられる時と瞼をこじ開けられるところだけしか身体が動きません。もうこれなら別に女優を使わなくても精巧なダミー・ドールで撮影することもできたんじゃないでしょうか。まあここまでの死体演技(といっても動かないだけですが)を見せてくれる映画は正直初めて観た気がしますし、彼女の女優根性には脱帽です。
[DVD(字幕)] 7点(2018-03-07 22:41:16)
15.  二郎は鮨の夢を見る 《ネタバレ》 
十数年前ですが、ボスのお供で一度だけ数寄屋橋の次郎に行ったことがありました。もう衝撃でしたね、今まで自分が食べてきたお寿司はいったい何だったんだろうか?まだミシュラン東京版が出る前でしたが、このお爺さんのどこからこんな味を創作するパワーがあるんだろう、としげしげと次郎さんの顔を見つめてしまいました。 お寿司って考えれば不思議な食べ物ですよね。子供のころは、寿司は酸っぱいご飯の上に刺身をのっけたものだと思っていました。寿司をトコトン因数分解してゆけばあながち間違っている定義ではないかもしれません。でもそれがあの芳醇な料理にまで昇華するんだから、ほんとに不思議なことです。 もちろん世界一有名な日本人料理人である小野次郎がこの映画の主人公ですけど、実はともに店を切り盛りしている長男氏がダブル・センターとして重要な役割を果たしていることを見事に喝破しています。彼は次郎さん亡きあとに店を継がないといけない、いわば日本で最もきつい重圧を背負った一人なんじゃないでしょうか。その彼が店のいわばコンサート・マスターであると見抜いた監督の眼力は素晴らしいし、背後に流れるクラシック音楽がこの視点とよく調和していました。そして登場する築地の仲買人や米屋さんなどの取引先が、みんなほれぼれするようなプロぞろいなことにも感銘を受けます。次郎さんも、とても80歳を越えているとは思えない滑舌と豊かな表情なのが観ていて愉しいです。 米国人監督の日本料理と職人に対する深いリスペクトが伝わる一編でした。きっとホワイトハウスのスタッフも、オバマ大統領が来日する前にこの映画を観て研究したんだろうな。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 9点(2017-08-17 01:05:21)
16.  SHORT PEACE
『武器よさらば』、そういえば昔ヤングマガジンかなんかに載っていたのを読みましたよ。あのころの大友克洋は『童夢』も描いていたし、この人の才能が満開に近かった時期ではなかったかな。それがこうやって30年の月日が過ぎてアニメになって甦るとは感無量です。彼の画はとてつもなく緻密だから、これぐらいの短編の尺が製作側としてもちょうど良いんじゃないでしょうか。いかにも大友らしいオチが微笑ましいとも言えます。他の三篇は時代設定が戦国時代や江戸時代という最近の彼の趣味が反映している感が強いですが、『武器よさらば』との組み合わせは映画としてはどうなのかなと首をかしげるところがあります。でも個人的には『火要鎮』の独特の世界感がツボでした。 大友克洋と言えば『気分はもう戦争』や『童夢』のアニメ化が実現する可能性はないんでしょうかね?やっぱり『童夢』はあまりに画が凄すぎて無理かもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-02-27 23:38:10)
17.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
そうだったんです、ゴジラをリブートする映画作家は日本では庵野秀明しかいなかったんですよ。庵野にゴジラを撮らせる決断を下した東宝には、最大級の賛辞を贈りたいです。そしてたった15億円でこんだけの作品が製作できたってことも、ある意味で日本映画界の偉業だと思います。だって15億なんておカネは、ハリウッドではブラピやトム・クルーズなんかの一人かせいぜい二人分のギャラに過ぎないんですよ。ハリウッドでこれだけの大作を撮ったら、100億円単位の予算になることは必定です。エンドタイトルに延々と流れる俳優たちの名前を観ていると、この人たちのギャラははハリウッドの何分の一なんだろう、と製作費から逆算したらなんか可哀想になってきました。 平成の世にゴジラを蘇らせたらゴジラは何を暗喩する存在になるだろうかと夢想したことがありましたが、この庵野ゴジラはわたくしのイメージを超えるメタファーとして登場したと思います。原発事故や自然災害の象徴とは誰しも考えることですが、このゴジラは日本という国が身をさらす国際情勢をも象徴していた気がします。そういう意味ではまさに究極のシミュレーション映画だとも感じました。ただひとつ不満だったのは、この災害が引き起こした人的損害については映像でもセリフにも言及がなかったことで、どれだけの人命が犠牲になるのかもシミュレートしてほしかったところです。でもいくら庵野にまかせたといってもさすがに東宝もそれはあまりに生々しすぎて、譲れなかったのかもしれません。 「怪獣は皇居を破壊しない」という有名な不文律通り、今回もゴジラは東京駅八重洲口どまりで皇居のある丸の内側には足を踏み入れませんでした。「皇室のことに触れないのではシミュレーションにならない」という意見もあるみたいですけど、私はこれは日本の怪獣映画の文化だし構わないと思っています。それよりも心配(?)なのは独特な日本の政治意思決定がこれでもかと描かれているので、はたして海外の観客に理解されるんだろうかということです。海外上映では字幕付きか吹き替えでしょうけど、あの登場人物たちの緊迫した状況での猛烈に早口なセリフの洪水は、日本人でも圧倒されてしまいます。でもこの監督独特のブラックなユーモアは私にはツボで、途中から表舞台に登場する羽目になった農林水産大臣はおかしくてしょうがなかったです。邦画の大作や特撮映画にはこのユーモアのセンスが欠落していることが常々不満だったので、ここは大変満足でした。 正直これからまたシリーズ化することにはすごく抵抗がありますけど、これで日本の特撮映画に新たな地平が拓けたことは間違いないでしょう。自分でもなんかヘンなんですけど、ゴジラが放射能を初めてまき散らすシーンではあまりの荘厳さに涙がこぼれてしまいました。
[映画館(邦画)] 9点(2016-09-01 20:58:45)(良:3票)
18.  ジャッジ! 《ネタバレ》 
あのキツネうどんのCMの破壊力、もう半端じゃないです(笑)コンコン、コシコシ♪っていうあのメロディが、まだ強烈に頭の中で共鳴してます。冒頭からの脱力系の展開は、なんか私にとってどストライクの剛速球でした。クライアント訪問するときまで膝小僧出した半ズボン姿のトヨエツが大傑作で、「無茶と書いてチャンスと読む」は私も使わせて頂きたい名セリフです。そう言えばかつて代理店のサラリーマンだった筒井康隆の小説に出てくる「士農工商・代理店」というフレーズを思い出してしまいました。それにしてもトヨタ・エースコック・丸井と実在企業の名を出してのパロディとは日本映画らしからぬ大胆さ、エースコックの宣伝室長なんて完全にコケにしている様な気がしますけど、怒られなかったんでしょうかね。でも鈴木京香が創ったトヨタのCMに関してはディスってる様な気がして、これがグランプリを獲るのは一種の皮肉なんでしょうかね。 監督も脚本家もCM業界の人たちなので、業界の内情はきっとリアルなんでしょう。パロっているけど広告祭の審査の内情も、実際あんなもんなんでしょうね。後半からラストに至るベタな展開はクサいんですが、コメディとしてはなかなか愉しめると思いますよ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-02-23 00:20:46)
19.  シン・シティ 復讐の女神 《ネタバレ》 
ハーディガンは幽霊となって登場するのにマーヴはピンピンしているなんて、前作を観ているともう頭が混乱してしまいます。良く考えると、ブルース・ウィリスは有名な例の映画のパロディみたいでした。でもいちばん頭を抱えさせられたのはドワイトで、ジョシュ・ブローリンはどう観てもミス・キャストです。ドワイトは警察に追われて整形したという前作のキャラと繋がっていますが、整形前と後は髪の毛があるかないかだけのような気がするんですけど(笑)あとマヌート、彼に至っては二作とも出場しているのにどっちも殺されちゃって、もう実に不思議なフランク・ミラー・ワールドです。 まあスケール・ダウン感は否めませんが、ニヒルな世界観は前作以上にエッジが効いているかなと思いました。でもなんかイマイチ愉しめなかったんですよね、やっぱブルース・ウィリスが活躍しなかったからかな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-02-14 00:12:41)
20.  シャークトパス VS プテラクーダ 《ネタバレ》 
果たして人気があったのか、4年も経って製作された『シャークトパスSHARKTOPUS』の続編です。昭和ガメラの様なシリーズ化を狙ったのかどうかは知りませんが、今回は敵キャラとしてプテラクーダがデビュー!昔は怪獣やモンスターは放射能を浴びた突然変異が生誕の秘密というのが相場でしたが、近年はDNAをいじって自在に造っちゃうというのが定番です。今回マッド・サイエンティストが選んだのは太古の翼竜プテラノドンのDNAになぜか理解不能ですけど魚のバラクーダ(鬼カマス)のDNAをかけ合わせて誕生したプテラクーダ! はっきり言ってこのプテラくん、造形的にはインパクトには欠けています。だってどう見たって単なる翼竜で、どこがバラクーダだか判りにくいんです。まあシャークトパスと闘わせるために水中も自在に泳げるようにしたかっただけなのかもしれません。前作で死んだシャークトパスの体内にあった卵から出てきたシャークトパス二世が水族館で飼われていて、プテラくんと闘うというのがストーリーですけど、まあそんなのはどうでもよろしい。えげつないグロ描写は今回はてんこ盛りで、ここは監督が代わったからかな。でもCGのショボさは相変わらずで、両巨頭が闘っているなんか、これはひょっとしてCG使ったアニメ映画なのではないかと錯覚してしまうほどです。 おバカなストーリー展開の結果プテラくんに勝ったシャークトパスは生き残ったみたいですけど、果たしてさらなる続編はあるんでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-30 23:09:01)(良:1票)
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