1. ショーシャンクの空に
毎年何故か同じ頃に弱音ばかりのメールを送ってくる知人に嫌気がさして本作を紹介した。 私も家に1000円で買ったものを所持していたので、ついつい改めて観てしまった。 観てしまうと、どんどん惹きこまれていく自分がいる。 タイムカウンターを見ると1時間で相当な速さでストーリーが進んでいるのがわかる。 これはモーガン・フリーマン演じるレッドのナレーションのせいだと納得できる。 この映画はレッドの目から見た、ティム・ロビンス演じるアンディの姿なのだ。 テーマ…これはレッドに感情移入させるようになっているが、同じ監獄に入った仲間、老人、若者、刑務所長…それぞれの人生模様のどこかが観客の心に少なからずフィットしたからだと思う、その先が知りたくて知りたくてウズウズしてしまうのだ。これだけあればテーマが何か、他に考える必要はないと思う。 無実の主人公アンディと極悪刑務所長の共有するところが「聖書」だというアイデアは、如何にもキングらしいと思う。 そして、この映画は始めに並べた布石全てを拾い上げ、ピリオドを打つことが出来た。私は残りの人生、あと数回この映画を観賞すると思う。 追記、吹き替えが素晴らしい。 [DVD(吹替)] 10点(2011-08-22 04:58:21) |
2. シラノ・ド・ベルジュラック(1990)
これだけ高評価にも関わらず未だDVD化されない、これこそ「掘り出し物」の映画である。完成度はかなり高い。 この作品、女性はやはり現実主義、男性は真のロマンティストであることを証明しているようだ。 仮にテレビに出てくる「汚れ」のリアクション芸人が現実はロマンティストだったとして女性は見方を変えたりするだろうか。所詮女性という生き物は一番可愛いのは自分であり、次に恋愛対象の男性は間違いなく外見、もしくは経済状況で判断する。美しい詩を書くなんてのは、それが原因で有名にでもならない限り、ただの紙くずである。 都合の悪い男がいれば、自分の人生が上手くいかないのは全て男尊女卑が原因だと社会のせいにする。それでも歳を取れば条件も緩やかになり、最後は『男は健康ならそれでいい』というのだから始末に置けない。 手紙の主がシラノだと知って、ロクサーヌに同情できる女性は何人いるだろうか? 「シラノ・ド・ベルジュラック」は、まさに男性のために書かれた恋愛小説であり、無償の愛を与える喜びを描いた理想の物語である。 「シラノ」は「スーパーマン」「スパイダーマン」と形を変えて普遍的なテーマは変えずにこれから先も同じパターンで作られていくだろう。 主演のジェラール・ド・パルデューは安心して見ていられる。 彼が主演の「レ・ミゼラブル(8時間バージョン)」と共に是非本作もDVD化してもらいたいものだ。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-03-01 03:00:45)(良:1票) |
3. シックス・センス
《ネタバレ》 15年くらい前に職場のテレビで放送されていて、冒頭、ブルース・ウイリスが銃で撃たれたシーンだけ見ました。 仕事中だったので、帰宅してレンタルビデオで見ました。 当時、全く予備知識がなかったため、ラストの衝撃は凄かったです。 で、先日テレビ放送されたので久々に見たのですが、オチがわかってしまっているせいか、なんだかダラけるシーンが多いように感じて、結局主人公と少年のその後はどうなったのだろうかと、余計なことばかり考えてしまいました。 なんとなく中途半端に終わっているように感じました。 でも面白い映画です。 人にオススメできる作品です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-21 15:23:56) |
4. シンドラーのリスト
《ネタバレ》 イマイチ腑に落ちなかったのが、どうして主人公のオスカー・シンドラーはユダヤ人の救済に全力を捧げたのか疑問です。 彼のバックボーンが何も描かれていないから、確かにユダヤ人迫害は酷いことですが、リアルタイムであの現場に立って、自分がナチスだったら、自分の身を案ずるのが普通じゃないかって思うんです。 それを覆す正義感が見えないから高得点はつけられませんでした。 ウィッキペディアに書かれていましたが、シンドラーの婦人は本作について、偽善的すぎるという感想を持たれたそうです。 それから、シンドラーに正義と悪の葛藤があまり描かれてはいないようにも感じました。 ゲート少尉のメイドだった女性が、シンドラーの最後のリストに挙げられ、最後の墓参りで石を置いたシーンは感動しました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-14 19:29:39) |
5. 新・刑事コロンボ/恋におちたコロンボ<TVM>
《ネタバレ》 邦題の理由は当時ヒットした「恋におちたシェイクスピア」から来たと、私の所持している本に書かれてありました。 本作のシナリオはフォーク自身が書かれていて、マンネリ化した「新・刑事コロンボ」を脱し、昔のコロンボのオマージュがいくつか含まれています。 本作のゲスト、フェイ・ダナウェイはエミー賞を取ったそうです。 でも、声優さんがパッとしないせいか、言われてみないと誰かわからないのが残念です。 コロンボが恋に落ちたか別として、犯人の女性がコロンボに魅力を感じたことは本当で事件の解決の行方よりストーリーが膨らんでいます。 ちょっと意外な点は「コロンボ」というドラマは最初に人間関係の全てがわかってしまう点にあるのに、今回は、最後に共犯者について、エッ!ってわからせる点にあります。これは本作のハイライトだと思います。 ちょっとわからないのが、なぜコロンボが犯人の目星を掴んだ点です。ファースト・インプレッションです。 誰かわかる方、教えてください。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-05-09 06:49:00) |
6. シンプル・プラン
《ネタバレ》 墜落した飛行機に残されていた大金をネコババしようとしたばかりに、次々と災難が降りかかってくる。 観賞し終わって、冒頭一番まともな主人公が一番殺人を犯しているところに、皮肉な運命を感じてしまう。 私は以前、傷害事件に会って、和解金として100万円を目の前に置かれたことがありました。 金なんかで絶対に許さないと心に誓っていた自分ですが、目の前の現金を見た時、無意識に顔がほころんでしまった記憶があります。 「欲」というのは潜在的なものも含まれていて、「罪の意識」を免れようとする気持ちも、現状に立たされないと自分がどういう行動に出るか断言できないのが、私の結論です。交通事故のニュースで「ひき逃げをして、怖くなって逃げた」という供述をよく耳にしますが、なんとなくわかります。 因みにDVDの裏ジャケには、「原作をスティーブン・キングが絶賛!」と書かれていましたが、映画の内容もキング色が見え隠れした仕上がりになっています。 退屈させない娯楽映画です。 [DVD(吹替)] 7点(2009-08-27 07:29:10) |
7. 新・刑事コロンボ/完全犯罪の誤算<TVM>
《ネタバレ》 「新・刑事コロンボ」の中では久々に退屈しないエピソードだったと思います。 パトリック・マクグーハンは二度目の犯人役ですね。 2か月前に1回目の放送があったので記憶に残っています。 完全犯罪というからには、ちゃんとしたものをやってくれるかと期待しましたが、拳銃の薬莢を分解するシーンなど、細かいところが多く、まさか犯行時に口にしたチーズと、なんだかワザとらしく噛んでいた犯人のチューインガムの歯型が決め手というのも、「だったら何だってアリじゃん?!」って思いました。 ピーター・フォークとマクグーハンが二人揃ってエミー賞を取ったらしいですが、確かに中盤までコロンボを屁とも思わない犯人の素早い行動は面白かったです。 でも、いつもの「ようござんすか?」というセリフ、3回も聞かされるとウンザリします。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-04 20:34:58) |
8. G.I.ジェーン
デミ・ムーアが頑張ってるのはわかるけど、それ以外伝わって来るものがなかったのが残念です。 男の世界でウーマンリブを描くのも難しいし…。 やっぱり、こういう話になっちゃいますよね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-10-06 02:09:53) |
9. 白い花びら
世紀末に作られたトーキーだけに、電子レンジやエレキギターが映るシーンに違和感を感じる。効果音は普通に聞こえてくるし。 実験的に作られた映画だと思うが、それ故、一般のフィンランド人の感性がイマイチ掴めなくなってくる。若いのか、年なのか? デブなのか、痩せなのか? 美人なのか、ブスなのか? その下手な演技は天然なのか、計算なのか? 日本人には伝わってこない部分が多々あるように思う。 それに、どっかで聴いたことがあるBGMに、どっかで観たことがあるシーン…。 長々とケナしているように書いてしまったが、でも、どことなく憎めない映画だった。 自主製作映画を作る人たちが集まって鑑賞すると盛り上がると思う。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-18 03:16:55) |
10. ジュラシック・パーク
《ネタバレ》 昔から高評価だったので、今になって鑑賞しました。 何が面白いのか、さっぱりわかりませんでした。 起伏のないストーリー展開に途中で挫折しそうになりました。 私にとって、恐竜がリアルだとか、CGがどうのこうのって、映画の評価には全く関係はないんです。 そんなにアトラクションが見たければユニバーサル・スタジオに行けばいいんです。 最後まで見ましたが、恐竜と追いかけっこやって、恐竜同士で食いつきあって、ヘリコプターで脱出って何ですか? サミュエル・ジャクソンがどうなったのかだけ気になりました。 続編が出来るなんて信じられません。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2017-12-03 17:43:27) |
11. 新・刑事コロンボ/かみさんよ、安らかに<TVM>
《ネタバレ》 新・刑事コロンボは本当にネタが尽きているようで観賞している方も飽き飽きしています。 何か斬新なアイデアを狙ったのはいいのですが、かつてコロンボが逮捕した犯人の奥さんが復讐のためにコロンボのかみさんを殺そうとする。 ただ、それだけのシーン、5分程度のために1時間35分のシナリオを無理やり作ったところに本作のボロが見えてしまっています。 正直、私にとって一番つまらないエピソードになってしまいました。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2013-05-14 04:15:59) |
12. 新・刑事コロンボ/大当たりの死<TVM>
《ネタバレ》 前回BSプレミアムで放送の「迷子の兵隊」もそうだったのだが、どうして順番通り放送してくれないのか疑問でならない。 パーティーの最中、アリバイを作っての犯行。犯人にとっては危なげな情事。2話連続同じパターン。特に今回は犯行が遅かったため、犯人とコロンボの心のつながりが全くと言っていいほど感じられない。 個人的に思うのだが、「新・刑事コロンボ」になってからコメディ要素が強くなり、コロンボが殺人事件を遊んでいるように感じる。私は石田太郎さんの声優ぶりもあまり好きではない。毎度おなじみの「ああ、それからもう一つお伺いしたいことが…」というのも毎週観ていると少々うんざりしてくる。 コロンボが悪人のようにみえるのは私だけだろうか? 二度目の鑑賞だったが、前回見たことさえ覚えていなかった。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2013-04-19 20:01:08) |
13. シベリア超特急
ネタバレも何もありません。 冒頭から全く理解できないセリフのやりとりで、90分間拷問を受けているようでした。 水野晴郎先生が周囲の意見を全て無視して作ったのでしょう。 誰かのアドバイスをちゃんと受けていれば、ここまで酷い作品になるはずがありません。 唯一の救いが、公開後、バラエティーなどで、お笑い芸人たちから酷評を受けたことではないでしょうか。 世間から無視されるより、ずっとマシです。 良かれ悪かれ世間から反応があった映画は価値が出るという証明が出来た作品です。 今回、WOWOWで、1から3まで放送され録画はしましたが、私には本作だけで十分です。 これよりもっと酷い映画があるので1点だけ献上します。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2015-05-05 00:31:44) |