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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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21.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
『チャーリーとチョコレート工場』もそうだったが、これもビジュアル的にバートンぽいにすぎない作品。その美術センスは確かに独創性に富み、我々をひきつける力を持っていると思う。でも映画としてはかなり物足りない。「色」を抜き取ったかのような灰色の世界がファンタジーであることを強調しているのに、さらに虚構を強調するミュージカルにしたところでそこに感動は生まれない(それぞれの歌は良かったと思う)。また、灰色の世界はそれ自体は悪くないものの、光は常に一定で奥行きも感じられない。絵本を眺めているような感じ。加工されたそれぞれの画を写真にしてまとめれば、それこそ美しい写真集ができるだろう。結局バートンってビジュアルだけの人だったのだろうか。初期の作品はそれが新鮮だっただけなのだろうか。うむむ、、。どっちにしろもうバートンには過度の期待はしないほうがよさそうだ。
[映画館(字幕)] 4点(2008-05-30 15:14:48)
22.  スピオーネ(1928)
『ドクトル・マブゼ』からオカルト要素を取り払い、さらに洗練されたものに仕上げた作品。スパイものの古典というにはあまりに洗練されている。まさかサイレントでジェットコースタームービーを楽しめるとは!そのスピーディな展開には舌を巻く。326号はまさに007の原型。美人スパイとのロマンスあり、カーチェイスあり、敵キャラのカリスマ性あり、オチも唸らせてくれて文句などあろうはずもない傑作。本物の活劇!面白すぎ!!
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-11 11:58:14)(良:1票)
23.  スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ
そこそこに楽しめる漫画なんですけど、漫画たらんとする映画ってのはもうすでに山のように作られており、むしろそんなんばっかの昨今においては新鮮味も無ければ面白みも無い。これが『キル・ビル』以前なら大いに手を叩いたところだが、いくらマカロニをスキヤキに変えて日本人に西部劇をやらせるという奇抜さをもってしても、あるいはガトリング銃をむりやりにひっぱりだして往年のマカロニ・ウエスタンをパロっても、もう一味二味ないとどうも満足しかねる。完成度はそこそこ、かっこ良さもそこそこ、ハチャメチャさもそこそこ。全てにおいてそこそこで突出しているところがない。ふざけるんだったら本気でふざけろよ!決闘はもっとゾクゾクさせろよ!
[映画館(邦画)] 5点(2007-11-26 15:25:00)
24.  素晴らしき休日(2007)
カンヌ映画祭60回記念の企画として「劇場」をテーマに35人の監督が作ったってやつのひとつ。『監督・ばんざい!』を観に行ったらコレもやってた。同時上映を全然知らなかったので得した気分。でもカンヌ上映時の前評判がえらく良かったことを聞いていたせいで期待しすぎたのか、いわゆる「お約束」の連続でちょっと物足りない。ラストはお約束とはいえ、『キッズ・リターン』のように颯爽と自転車に乗って気分良く帰りたかったんだろうなぁとか思ったら後から笑いがこみ上げてきた。フィルムが燃えるシーンは前に一度実際に見たことあるんでドキッとしました。こうゆう絶対採算がとれないような小さな映画館って少なくなったけどまだチラホラ残ってて、休日を素晴らしき休日にするためにも残し続けて欲しいなと思いました。上映時のハプニングもまた映画体験なんですから。
[映画館(邦画)] 6点(2007-11-06 14:41:14)(良:1票)
25.  姿三四郎(1943)
志村喬、轟夕起子の親娘とともに食事をする藤田進。そこに月形龍之介の登場。和気あいあいの空気が凍りつくシーンなのだが、その絶妙な間の悪さは古典ギャグのお手本のように完璧で、でもシリアスな流れの中にあって素直に笑えないのだが、それでも月形の間抜けぶりをしばらく映し続けるという悪魔のような黒澤演出と、もうこのシーンにおいてはケンドーコバヤシにしか見えない志村のバツの悪さを強調するリアクションにはやっぱり笑った。一番の見所はなんといっても藤田と月型の草原での野試合なのだが、もちろん格闘そのものではなくその格闘がなされるときの暗雲立ち込める空である。この空を撮るためにどれでけ待ったか知らないが、生死を賭けた決戦を演出する最高の舞台になっていることは間違いない。全体的に単調だったり、シーンの繋ぎに違和感がある箇所があったりするのはカット版ゆえなのでしょう。完全復刻版を観るまではとりあえずこの点数で。
[DVD(邦画)] 6点(2007-09-10 13:55:09)
26.  彗星に乗って
SFなのに昔話のような感覚。古典的手法なのに今の最新技術よりも新しく感じてしまう。古いけど素朴で味がある、というのではなく、本当に新しい。「センス」の一言で片付けてしまっていいのかわかりませんが、他に言葉が見つからない。物語も斬新であるにもかかわらず、懐古的な心地よさがある。終始、人間同士の醜い争いが描かれているのにどこかメルヘンチックでもある。地球からはなれた突飛な世界観と絵葉書から始まるセピア調の二次元的映像の融合。絵本と映画がゼマンのセンスをツナギにして融合した作品。
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-22 10:19:56)
27.  すべてが狂ってる
カメラが人物を追い、すれ違った人物にターゲットを変え、出会う人物にまたターゲットを変え、という長回しのなか、街中を自由に動き回るカメラが、そして流れるジャズがヌーヴェル・ヴァーグの模倣の象徴。大人になりきれない若い男女の破天荒な行動と愛が、そして当時の風俗描写が大島渚の『青春残酷物語』に端を発した松竹ヌーヴェル・ヴァーグの模倣の象徴。清順の映画に見えない。今や誰も真似の出来ない独自の映像美学を持つ清順がいとも簡単にヌーヴェル・ヴァーグを真似ることが出来るのは、基本がしっかりしているからなのだろう。そしてヌーヴェル・ヴァーグを高く評価するからこその模倣なのだろう。そのなかで面白いのはちょい役の吉永小百合の存在。ぜんぜん物語に絡まない。体を男の快楽のために提供することに慣らされた少女たちとは対照的ないいところのお嬢さんの存在は、環境の格差というものを見せているのかもしれないし、誰もが汚れを知らない純粋さを持っていたことの象徴として映されたのかもしれない。でも監督は鈴木清順。ただ使ってくれと言われたから使っただけかもしれない。
[映画館(邦画)] 7点(2007-07-11 15:39:32)(良:1票)
28.  スミス夫妻
ヒッチコックには珍しいロマンティックコメディということらしいが、数々のサスペンス映画の中でスクリューボールコメディを披露していたりとユーモアのセンスはもともとお墨付き、しかも観客へのサービス精神が極めて旺盛な監督ですから別に驚くこともない。この手のコメディの中で特別輝いているとも思えないのだが、開始早々からなぜか全くしゃべらない男女が映されるというサスペンスが発生していたり、ドタバタの原因が役所の手違いなどといういかにもヒッチコックのサスペンス映画にありそうなものだったりと、随所にヒッチコック風味が散りばめられていて数多あるロマコメとはまた違った楽しみ方が出来る作品ともいえる。中盤以降の妻は本当に夫から心が離れている風にも見えて、それでも夫はどこか悠々としているところに違和感を持ってしまうのだが、まあ、妻のことをよく知っているということなんですかね。
[DVD(字幕)] 6点(2007-06-18 14:22:58)
29.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
戦闘機の空中戦にしてもライトサーベルでの戦いにしてもひたすらアトラクション的である。今あるアトラクションムービーの中でも突出している。そこに監督の意図しないものは表れない。監督の想像以上のものも想像以下のものも無く、シリーズの回が進むにつれてその傾向は強まりどんどん映画から離れていく。しかし多くのアトラクションムービーのように観客に媚びるということがない。ジョージ・ルーカスはアニメ作家でもない限り不可能な「監督の意図と寸分違わぬ完璧な映像」をひたすら目指しているのだ。『帝国の逆襲』以降はハリウッドを離れ組合も脱退し自らのスタジオで作っているのだが、それも前人未到の完璧さを追求しているからこそで、この大いなる挑戦には賛辞を送りたい。そしてその限りなく完璧に近づいた「スター・ウォーズ」の最終作をそれまでの「スター・ウォーズ」と共に支持したい。さらに、コレを先々行上映で観たのだがこの映画館が通路まで客を入れるという気の利いたことをしており、ベイダーのマスクやおもちゃのライトサーベル持参の子供たち、そして大人たちでいっぱいになった劇場という今ではすっかり味わえなくなったワクワク感をもたらすこのシリーズはやっぱり凄いのだ。1作目で見せたタトゥイーンから見える二つの太陽が映されたとき、「やっぱり終わるのか」と感慨深くなった。
[映画館(字幕)] 7点(2007-05-30 13:00:58)(良:1票)
30.  スパイダーマン3
初日の上映開始間際に滑り込んだせいで座った位置が悪かったせいもあるが、一番前の端っこで、画面狭しと飛び回るスパイディに目がついていけず、何が映されているのかさえもわからなかった。なのでソコは映画館のせいにしておきますが、前作の列車を使ったアクションのような独創性というものは無かったし、アメコミのヒーローが日常にいることの違和感を笑いに転化させた前作のユーモア(ピザ配達シーン)も今作にはなく、敵キャラも映像技術だけが前面に出ていて面白みに欠ける。路上で鋭い眼光で腰をふりふりする主人公は悪が内面を支配しようとしているというよりもアホが内面を支配しているんじゃないかと思うくらい滑稽。「許す」というテーマも同じテーマの『どろろ』におけるどろろや百鬼丸に課せられたものに比べれば「許す」ことを誰もが納得し得る理由が嫌というほど提示されており結局アメリカにおいて「許す」というのはそれ相応の理由が無ければなされないものなのかもしれないなどと思ったりもして、それだったら許してないじゃん、って思った。
[映画館(字幕)] 3点(2007-05-29 10:36:58)(笑:2票)
31.  ステート・オブ・グレース
はじまりはマンハッタンの景色からショーン・ペンの顔を捉えてゆく。ニューヨークって所はもうそれだけで映画的だ。キャストがかなり魅力的なのだが、さらにその魅力をしっかりと映し出そうとするかのようにやたらとアップの顔ばかりを何度も映す。その部分が映画的じゃない。最悪なのは暗がりのシーンで、魅力的な背景が映されないだけでなく、暗すぎてほとんど影しか見えない状態でもアップで撮ってるところ。このキャスト、ニューヨークの裏通りにただ立っているだけでも様になるのに、そして実際そんな魅力的な画もあったのに勿体無い。ラストのスローモーションは見てられない。
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-02-07 10:56:27)
32.  スパイダーマン2 《ネタバレ》 
前作とは打って変わってサム・ライミがようやく「スパイダーマン」を自分のものにしたという感じ。ハリウッドだから出来ること、高制作費だから出来ることを自らの作家性に拘らずにやったおかげでかえって彼の個性がこのハリウッド大作の中で暴れまくる。「大いなる力には大いなる責任が伴う」というたいそうなテーマをもってヒロインとの決別で終わった前作からの続編でありながらそのたいそうなテーマを主人公自らが放棄するかのようにヒロインと結ばれるは、ベールに包まれているはずのヒーローは堂々と顔をさらすは、ヒロインが襲われてキャーキャー悲鳴をあげるシーンは全くヒロインらしからぬ恐怖の顔をさらした単なるホラー映画の被害者の顔になってるは、オクトパスの暴れっぷりは恐怖と気色悪さと可笑しさが凝縮されてて大いに楽しませてくれるは、ハリウッドでやるべきことはしっかりと押さえて、あとはやりたい放題。期待薄で観たこともあって大変満足いたしました。
[DVD(字幕)] 7点(2006-11-07 09:57:35)
33.  スパイダーマン(2002)
公開時の新聞記事にハリウッドに馴染まない監督だからこその傑作とかなんとか書いてあって期待はしてたんだけど見そびれちゃってのDVD鑑賞。うーん、、というか、サム・ライミはデビュー作のインパクトで語られちゃってますけど最近はじゅうぶんハリウッドに馴染んでますよ。それにもともと見せ方は違うけど娯楽を提供するという部分ではハリウッドと同じ目的を持ってる監督です、この人。ただなんとも薄っぺらい「娯楽」を寄せ集めてどうだ~!って堂々と見せてしまうその気概と、それでも魅せてしまうセンスにこそこの監督の個性があると思うのですが、この『スパイダーマン』は一見、ココがサム・ライミです!ってところをチラチラさせてはいるものの、どうも物足りない。それにアトラクションムービーとしての見せ場があるのにこちらも中途半端。そしてなによりも「大いなる力には大いなる責任」というたいそうなテーマ(なんかアメリカが世界の警察を誇示しているようでテーマ自体が好かん)を一度ならずも二度までも語ってしまい、ラストにつなげるあたりがどこにでもあるハリウッド映画にしてしまっている。中盤までは楽しめた。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-06 15:52:51)
34.  スウィート ヒアアフター 《ネタバレ》 
時系列をいじくりながら、あっちの人こっちの人と対象を変えながら、結局『エキゾチカ』と同じことをしている。しかしその深い傷の原因をラストシーンではなく中盤に持ってきたことで『エキゾチカ』で「衝撃」に逃げてしまったテーマを真正面から描くことができた。一見散漫に並べられるそれぞれの家族の事情は文字どおりの家族の事情を見せるにとどまらず見事にアトム・エゴヤンの世界を作り出している。自分の体の、魂の一部を喪失したかのような、それほどに大切な人の死をどう受け入れどう生きなければならないか。答えなど無い。少なくともお金で癒されることはない。そもそも何をもっても癒されるはずもない。受け入れがたい喪失をただただ時間をかけてでも受け入れるしかない。受け入れることだけに注力しなければならない。弁護士にもその危機があった。毒蜘蛛に咬まれた赤子の首にナイフをかざしながら思ったこと。自らの勇気ある行動いかんで喪失を免れる可能性。疎遠の娘はまだ喪失していない。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-03 11:06:23)
35.  スズメバチ
見所を銃撃戦、というよりひたすら撃ち込まれる弾丸の嵐に絞った潔さがなかなかに良い。さらに倉庫内の、いわゆる味方のそれぞれのキャラを非常に判りやすく立てることにも成功している。倉庫内の灯りに乏しい暗闇の中でも誰が誰なのかはっきり判るくらいだからたいしたもんだ。しかしせっかくのキャラ立てもその人物の消し方があまりにあっさりとしているのは潔いというよりは肩透かし感のほうが強い。この銃撃戦が始まるまでのもったいぶったそれぞれの描写がもっと驚きに満ちた展開を期待させてしまい、怒涛の銃撃戦の後のごくありふれたクライマックスにも肩透かし。泥棒たち、警備員の意味ありげな冒頭のシーンは無いほうが楽しめた気がする。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-08-31 14:36:08)
36.  スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする 《ネタバレ》 
オチ以外は結構気に入っている。愛する母が酒場の娼婦と重なり、少年は母の人格を二つに分けることでそのことを否定する。妄想は少年にとっての現実ではあってもけして本当の世界ではないという、主人公にとってのみ辻褄の合う世界をうまく見せている。とりわけ本物の娼婦の振る舞いと母の振る舞いに共通点を見出させる様は、主人公の混乱と共に観客をも混乱させる。少年が見るはずのないシーンがあるので比較的歪められた記憶であることがわかりやすい作りになっている。よってオチには驚きも無いし、主人公が記憶の歪みに気づくということ自体に主人公の性質上、不満が残る。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-06 14:40:32)
37.  ストレンジャー・ザン・パラダイス 《ネタバレ》 
『ダウン・バイ・ロー』にそれほど入ってゆけなかったのはコイツのせいかもしれない。それほどに衝撃的な映画だった。ジャームッシュ作品の中では『デッドマン』と共に大好きな映画。衝撃的といってもお話の展開に劇的なものは無い。登場人物たちの感情の高ぶりすら描かれない。にもかかわらずとてつもなくドラマチックに感じさせてしまうこの映画はやっぱり衝撃的。普通、黒を際立たせて美しさを出すモノクロ画面も、この作品は白を眩いばかりに際立たせているのも衝撃的。現状に漠然と希望を見出せない3人の男女がいくら場所を変えても何も変わらない。だけど特に印象的な言葉を交わすこともなく、ただいっしょにいるだけなのに、だんだんとお互いを思いやってゆく関係になってゆく様は感動的。ラストですれ違わすことで徹底的にドラマチックな現象を起こさせない。それでもそのすれ違いによって優しさが露呈される。そのとき、ささやかな日常に大いに感動する。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-10 16:22:57)
38.  ストレイト・ストーリー
青々と茂った芝生に囲まれた家が映し出されるがそこに耳は落ちていない。しかしどう見ても耳が落ちていそうな雰囲気だ。リンチへの偏見がそう思わせるのかもしれないが、リンチだってぜったいそう思うようにもっていってますよ、これ。おばちゃんがカメラから消えしばらくすると「ドサッ」という音。ぜったいあのおばちゃん、殺されたんだと思うようにもっていってますよ。違うかなぁ。やっぱ偏見かなぁ。そういう類の緊迫感がところどころで襲ってくるんですよ、この映画。嵐の夜の稲光と窓の水滴がじいさんの顔に映される描写なんてホラーだし、橋を渡りきろうとする瞬間の映像のぶれなんかもSFホラーだし、最後の寝床は墓地だし。その「おちょくり」が好きなんだけど、もしこれがリンチの「おちょくり」じゃなく私のたんなる思い過ごしならせいぜい5点。でもたぶん、いや、どっちにしても個人的にはおちょくられた気になって楽しめたからいっか。鹿に囲まれて鹿を食うシーンはやりすぎ。笑ったけど。
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-26 16:09:16)
39.  スタンドアップ 《ネタバレ》 
非常に重いテーマを重い空気で見せてゆくのですが、かなりご都合主義な展開が垣間見られる。父親のスピーチは感動したがあまりにも豹変しすぎだ。裁判でのレイプに関する証言の覆し方もあまり現実的とは言えない。しかし言い換えればこれだけのご都合主義的展開を並べてもちゃんとテーマに沿った重い空気を作ることができたとも言える。この重い空気を作ることができたのはセクハラと平行して描かれた母と子の物語の丁寧な描写があってこそだと思う。実際、上辺のストーリーとなるセクハラから裁判に至る物語は単純この上なく、男がいくら悪いといってもその時代の不況下における男の弱さというものが描かれてこそ重厚な話しになるところをあえて男=悪という簡単な図式のみを見せてお手軽に話は進んでゆく。でも様々な問題の片隅に常に子を想う母というサイドストーリーが絡むことで奥の深さを感じさせてくれた。一番印象に残ったシーンは娘がプレゼントを見て悲鳴をあげて喜ぶところ(笑)だったりするのは私自身が娘を持つ親だからでしょうか。でも、戦いに挑む母の強さの源がちゃんと描かれているシーンのひとつだと思いました。
[映画館(字幕)] 6点(2006-02-13 15:22:25)(良:1票)
40.  スタンド・バイ・ミー
この作品がなぜここまで名作として評価されるのか。4人の子供たちのセリフや行動は原作通りで常に物語が優先され、映画だからこそ描いてほしい子供特有の茶目っ気やバカさ加減や弱さや強さは全く描かれていないし、そのひとつひとつの行動はノスタルジーに浸るにはあまりにドラマチックなのに。しかし、大人になったゴーディの回想録というつくり、線路を歩く姿、無言の帰宅、、といったものが誰もが郷愁の念を思い起こさせるスイッチとなり、その一点のみで名作へと昇華し得た作品ではなかろうか。旅で得たものが示されなくても何かが変わった、という少年時代の1ページという原作にもあったストーリー上のノスタルジー以上のものが「線路を歩く」という画にある。メインの少年4人以外の人物描写を極力省いたことも視点がはっきりして良かった。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-29 14:26:56)
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