1. デンジャラス・ラン
《ネタバレ》 ミステリアスな雰囲気のプロローグ。これは小難しい感じのやつかと不安に・・・。 いえいえ、実際はそんなことはなく、いたってよくある・・ごほんごほん、失礼(^_^;) まあ悪く言えばありきたり。良く言えばシンプルでわかりやすい。そのぶん新鮮さや斬新さとは無縁ですが。でも人の好奇心をくすぐるくらいのミステリー要素はあるんですけどね。定番ならではの面白さだって約束されています。 私は個人的にトビン・フロストが持っているブツが気にはなっていたのですが。要はCIAやM16といった諜報機関の不正・汚職詰め合わせファイル。CIAの役付きが、そんなものを暴露されているとは困ると暗殺者グループを差し向けただけっていう、小者臭漂う真相なのは拍子抜けでした。テロから市民を守るとか、そーゆーのだったらもう少し大儀を感じられてアツくなれるんですけどねぇ。フロストの体験談で、ぎりぎり大儀を感じられるくらいです。 ある程度映画を見慣れている人からすれば、すべて予想の範囲内でしかストーリーが動きません。 私は定番・王道・ありきたり、嫌いじゃないのでそれなりに楽しめますが。そーじゃない人には物足りないかもしれませんね。 アクションが、アップの多用。激しいカメラの切り替わり。そして暗い。だから総じてとても見づらい。特に追っかけっこのときがひどい。驚かせるのも、油断したところで突然車ドーン。狙撃バーン。の繰り返し。いや、それ自体は良いんですが、そればっかりだとあまりに芸がない・・・。技術とセンスの無さを、テンポと勢いで誤魔化しているかのよう。 ・・・・まあ、最近のアクション映画ってこんなのばかりですが。 そろそろ作り手の自己満足、独りよがりは卒業してもらって、見る側のことを考えたアクションを撮ってほしいものです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-16 05:56:55)(良:1票) |
2. デトロイト
《ネタバレ》 また胸糞悪い映画を見てしまった・・・。 一見当時の差別意識からくる警官の横暴を描いているように見えます。 そしてそれは成功しています。サイコパスなデトロイト市警の三人組に、最大限の嫌悪感を抱かせる構成になっています。 裁判も、殺人どころか暴行まで無罪。実話だから仕方ありませんが、本当にイライラします。事実を知ることは大事ですが、こんな嫌な気分になるために映画を見ているわけではないので、点数は厳しめ。 さて、『一見当時の…』と前置きしましたが、当時の白人警官たちだけを悪者にするのであれば、オープニングの暴動をここまで念入りに描く必要もないわけです。 なのにあえて、ここまで暴動の様子を描いたのは、『責任の一端は黒人の側にもある』という製作サイドのメッセージなのかもしれません。実際に手を汚したのは白人警官ですが、何が白人警官たちをそこまで狂わせてしまったのか、そこにも目を向けてほしいのかもしれません。 なんにせよ、感情の赴くままに暴動を起こす人々。それに便乗して好き放題に略奪をする人々。そして過酷で劣悪で死と隣り合わせの環境のなか、狂っていく警官。そのすべての犠牲となるのは、善良なる一般市民。 ・・・・・まあ、外の様子を見ただけで、狙撃手と間違われて軍から砲撃される女の子のシーンを見て、嫌な予感はしていたのですが・・・。 正直見ていて気持ちの良い映画ではなかったので、映画の良し悪しではなく、個人的な好みから点数は辛めです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-06-10 08:59:00) |
3. テルマエ・ロマエⅡ
《ネタバレ》 勝手知ったる2作目なので、序盤からローマと日本をいったりきたりっていうテンポの良さは良かったと思います。ここで前作みたいにもったいつけられたら気分が醒めちゃうかもしれません。 前作の前半のノリが大好き。だから今作でもそのノリを踏襲してくれたのは嬉しい。 マジック・ショーで気絶するシーンが最高です。 今作では温泉というより温泉街を模倣します。古代ローマになんちゃって温泉街が出来上がっていく様子がなんとも微笑ましくて楽しい。相撲文化をコロッセオに取り入れるのなんて何気に斬新。なのに最後のほうではまた血生臭いコロッセオに戻っていたのはとても残念。それだったら最後のほうで相撲文化をコロッセオに取り入れて、血生臭い殺し合いはなくなりましたってフィクションにしてくれたほうが良かったです。 今作はシリアスなドラマパートも前作よりなんだか楽しんで見られました。ただケイオニウスの兄と元老院にどんな罰を与えるのか、どんな逆転劇を用意しているのかちょっと期待していたぶん、力技と説得だけっていうのは正直期待外れでした。 ラストは結構好き。死の運命を受け入れるルシウス。離れ離れになる二人。でも真美の漫画がヒットして映画化されるというサクセスを用意。切なさと幸福感を次々と感じられるラストはなかなか良い。 最後に結局ルシウスが日本に来ちゃったのは、嬉しいけれど、蛇足感は否めない。 そういえば、混浴のシーンでルシウスが『なんて牧歌的なんだ・・・』みたいに、めっちゃ良いようにキレイごと言ってましたけど、私は普通にえろいと思いました。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-06-08 02:26:17)(良:2票) |
4. テルマエ・ロマエ
《ネタバレ》 ず~っと最初のノリでいってくれたら8点~9点。 中盤くらいから笑えるところがほとんどなくなって残念です。 それは裏を返せば前半のコメディセンスがずば抜けていたということ。 特にウォシュレットのくだりは笑いの神様が降りてきていますね。これ笑わない人いるんでしょうかっていうくらい笑いました。 それに、『現代の文明を過去に持ち込んだらどーなるか』っていうアイデアは使い古されていてもやっぱり面白いのです。わくわくしちゃうのです。ポスター。衣類かご。フルーツ牛乳。そのたもろもろ。 阿部寛は唯一無二の役者さんですね。この人が出ているだけで映画やドラマが面白くなるんだからたいしたものです。 上戸彩はなんだか本来の持ち味が活かされていなかった気が・・・ 彼女のセリフがなんともありきたりなものばかりでぱっとしないです。これは彼女の責任というより、脚本・演出が良くない気がします。 ストーリーは悪くないのですが、戦時下の戦場で湯治場づくりとはずいぶんと気の長い話だと思いました。まあみんなで協力して湯治場を作っていく雰囲気はすごく楽しげで活気があって悪くなかったです。 もう少し前半のカルチャーショック祭りを楽しみたかったので、少しばかりの物足りなさを感じつつ終劇。 前半8点。後半6点。間をとって7点というところでしょう。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-05-29 01:52:22) |
5. デビル(2010)
《ネタバレ》 ワンシチュエーションスリラーとしては大変よくできた作品。 まあこーゆープロットだったらもっとミステリーにして真犯人は人間にしちゃったほうが面白かったかもしれません。 『オカルトかよ』『結局は悪魔の仕業かよ』という不平不満が聞こえてくるのは致し方ないでしょう。 でも私はこの作品、とっても面白かったです。 演出の仕方が良いのか、雰囲気づくりがうまいのか、とにかく緊張感があります。エレベーターの中だけでなく、早い段階から外部の人間と連絡が取れているのも良かったと思います。最初はのんきに構えていた警備員の2人も、事態がだんだん深刻になるにつれ表情が変わっていきます。こーした変化が見てとれるのは良い映画です。 個人的にはエレベーターの修理作業をしている作業員のシーンが一番怖かったです。エレベーターが上から落ちてきそうになるシーンはびびります。 それにしても作業員や警備の人は可哀そうでしたね。エレベーターの中に閉じ込められた人たちは、それぞれ罪人。穢れた魂を悪魔に狙われる理由があります。ですが作業員や警備の人は『悪魔の邪魔をした』というだけ。そんなことで命をとられたんじゃたまったものではないです。 ボーデン刑事良かったです。敏腕です。この人が的確な指示を出すので映画がしまったものになりました。 エンタメホラーの成功例としておススメできる作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2021-11-18 14:46:06)(良:1票) |
6. 手紙は憶えている
《ネタバレ》 おじいさん、お気の毒ですが奥さんのルースは亡くなったんですよ。 ああ、おじいさん。だからあなたの妻ルースは亡くなったんです。 かわいそうに。寝るたびに妻ルースが死んだ事実を忘れてしまうんですね。だから毎日目が覚めるたびに愛する人が死んだ事実を告げられる。なかなか酷な話です。認知症というのは結構残酷です。 そんな認知症のおじいさんがある目的をもって旅に出る。でも寝るたびに記憶をなくすからさあ大変。目覚めるたびに『ルース、ルース』『ここはどこだ』の繰り返し。手に書いた『手紙を読め』の指示に従い、その都度自分の役割を確認する。 なんか応援したくなっちゃいます。目的は復讐という物騒な内容ですが、それでもなんか応援したくなります。 そもそも寝るたびに記憶を失っちゃう認知症で、更に90歳は超えているおじいさんが復讐なんてできるのか。 きっとこの物語の着地点は別にあるんだろう。ほら、遂に最後の目的地だ。 あら、とても親切そうなおばさんが出てきましたよ。若いおじょうさんもいますよ。こんなところじゃやっぱ復讐はできそうにないですね。 ・・・え?ええ?どえええええええー!超サスペンスじゃねーかー! すごい脚本です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-11-09 03:59:03)(良:1票) |
7. デビルクエスト
《ネタバレ》 好きなジャンル。ニコラス・ケイジも好き。思っていたよりホラー色があって、そっちの意味でも楽しめました。 クレア・フォイ演じるアナは独特の迫力があって、たびたび驚かされます。 冤罪なのかクロなのか。疑心暗鬼が旅をよりスリリングなものにしてくれます。 街や村に着けば、ペスト患者と死体だらけ。ゾンビ映画さながらの異様な光景。何が潜んでいて何が出てくるか分からない、そんな不穏な雰囲気作りはA級映画に匹敵するクオリティです。 不気味な魔女疑いの女。ぼろぼろの吊橋。凶暴化した狼。ゾンビ修道僧。アドベンチャー映画ならではの娯楽要素はきっちり満たしているようです。 ラスボスの悪魔は拍子抜け。 外見よりも中身がつまらない。結局は『ソロモンの書』目当てだったというのがまずしょぼい。『この書物に長い間どれだけ苦労させられたか!』っていうクソ雑魚い台詞が更にしょぼい。女性の姿のほうがよほど怖い。 しょぼい悪魔とクソださいタイトルはさておき、終始楽しめる優良ホラーアドベンチャーだと思います。 過剰な期待をしないのがポイントですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-04-24 00:24:37) |
8. テラー トレイン(2008)
《ネタバレ》 幽霊系かと思ったらスラッシャー系。それもホステルタイプの理不尽サスペンス。旅人を誘っては列車に連れ込み、臓器を勝手に抜き取ってお客さんに移植しちゃう。怖い怖い。 とは言え、今作の主人公御一行様、ちょっと自業自得な側面があったりします。そもそも試合前に規則を破って夜遊びし、結果乗るはずだった電車に乗り遅れちゃったのが事の発端です。 一番かわいそうなのはコーチ。規則を破った人たちのために、乗るはずだった列車に乗れず、最初の犠牲者になっちゃうわけですから、この人だけマジでなにも悪くない。お悔やみ申し上げます。 この映画は『悪魔のいけにえ』や『ホステル』と同じで、9割はやられっぱなしバイオレンスなのでフラストレーションはたまります。ただし最後に復讐を遂げるので、一応のカタルシスが得られます。 ただ仲の良い女友達の一人がわけのわからん兵士たちに拉致られたままなのが後味が悪い。死んじゃった人たちはもう仕方がありませんが、生きている人は救ってほしいものです。 いっそ国際問題に発展させて、アメリカという国の力を使い、この違法な組織とどこぞの腐れ兵士達をまとめて粛清するくらいの面白さがあっても良かったかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2020-10-23 14:16:30) |
9. 天使の恋
《ネタバレ》 佐々木希をはじめとした女の子たちの演技がクソすぎて、全然ストーリーに入り込めなかったです。 コメディタッチなシーンはまだ全然良いんですが、シリアスな演技は総じてだめ。友子役の女の子は佐々木希と逆で、シリアスな演技は上手だけど、はしゃいでいる演技はわざとらしすぎて寒気がします。 谷原章介は良かったです。演技の上手さが際立っていました。映画が谷原章介でもっているという感じです。 イジメ、レイプ、中絶、援交、かつあげ、脅迫、殺人、飛び降り自殺。あまりにもメインストーリー以外の不純物を盛り込みすぎ。それに盛り込んだ内容も全体のバランスを崩しているだけ。 例えば、理央の『14歳でレイプ、中絶』って壮絶な過去に同情はするけれど、かと言って他の人間をひどいめにあわせて良い理由にはならない。理央たちが友子にした仕打ちは到底許せるものではありません。天使?どこが?理央という人間に共感できず、物語に入り込めません。 奈緒子の自殺は理央のせいではありません。ですが、この重すぎるエピソードのおかげで、病気の悲劇が薄まってしまいます。 唯一良かったのはコメディパート。ここは、脚本、演出、演技、すべてにわたって冴え渡っていたように思えます。主演二人の何気ないやりとりだけでも楽しい気分になれるからたいしたものです。公共の場で猛然と大声アピールをする理央にとまどう光輝。少しずつ理央にほだされていく様子が微笑ましい。 いろんな要素を詰め込みすぎず、すっきりラブコメ一本に絞ったほうが良かったんじゃないかな。 [DVD(邦画)] 4点(2020-05-28 12:08:44) |
10. テケテケ2
《ネタバレ》 こーゆーやつの2作目って前作とはまた違う舞台になることが多いのですが、これは完全なる続編。一作目の生き残りである大橋可奈の現在からストーリーは始まります。個人的にはこの大橋可奈の悲劇には8点をつけたいくらいです。 完全なる続編にも関わらず、『イジメ』という新たなテイストを加えたことは評価に値します。 このイジメが結構陰湿で、いじめられっこに感情移入し始めたところで、テケテケさん登場。『いじめっこは月に代わってお仕置きよ。』ってノリでテケテケさんがばっさばっさといじめっこ達を一刀両断。まさに文字通りの一刀両断を繰り広げるのです。時代劇も真っ青です。もはやヒーローのようなテケテケさん、そこにはカタルシスさえ感じてしまうのです。 ただそこはやはりジャパニーズホラーってことで、最後にはちゃあんと悲劇が用意されているのです。ぬかりがない。 前作とは違う味わい。ターゲットとなる犠牲者も前作より多い。比較的かわいい子が多く、スパスパシーンも多く、画的な満足度は高いです。しょぼいB級作品とはもはや言えない、立派なエンターテイメント的魅力があります。 つっこみどころは前作より多いです。 あれだけテケテケさんを怖がっていながら、夜中に一人歩道橋を渡る大橋可奈。 歩道橋から踏み切りにテリトリーを広げるテケテケさん。更には踏み切りからも出ちゃって、建物の中にも普通に出ちゃうテケテケさん。『赤は嫌だー』って言いながら人間真っ二つにしたら、その『赤』がいっぱい出てくるんだよ、テケテケさん。男性に乱暴されて自殺したのに、女性ばかりを狙うテケテケさん。いったい何がしたいのかな。頭が弱いのかな。 [DVD(邦画)] 8点(2020-05-23 04:47:58) |
11. テケテケ
《ネタバレ》 都市伝説。妖怪。こーゆーの大好きです。 まあ正直馬鹿にする気まんまんで見たのですが、冒頭からいきなりびびらされました。 いつも見る前は威勢がいいのですが、見始めるとしょぼいホラーでも結構びびるタイプ。そんな自分にぴったりの作品です。 テケテケさんの足音。いいです。恐怖心をくすぐられる不快な音です。テケテケさんが歩く姿はおろか、ジャンプする姿まで見せられた日にゃあもはやコメディ。・・・のはずなのに、なんでしょう、ちょっと怖い。なぜか絶妙に恐怖心を刺激されます。日本のホラーの音響や雰囲気作りってほんとうまいです。 おそらく低予算であろう作品。低予算がゆえに、過剰な演出は一切なし。それが逆に日常とリンクされて、ちょっとリアルな雰囲気を作っちゃってます。 ストーリーが実にシンプルなのもいーですね。 テケテケが来た。振り向いたら殺される。だから振り向かない。下から覗き込んでくるテケテケさん。まじで怖い。ん?行った?このまま振り向かずに帰ろう。呼びかける声。死んだはずの友達の声。思わず振り向く。だまされた。 ホラーはこれくらいわかりやすいのがいいですね。テケテケさん、技ありです。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-05-23 03:53:47)(良:2票) |
12. 天才スピヴェット
《ネタバレ》 田舎の隠れた天才少年。その才能に気付いた大人たちの協力を得て、世の中にその存在が明らかになってゆく。そんなありふれたサクセスストーリーを期待すると、がっかりしちゃうような映画。 この映画って、T・Sの天才っぷりは、味付けのひとつにすぎないようです。 この映画にとって大事なのは、T・Sとその家族の在り方。典型的な家族愛ムービーだと思います。 『自分は家族にとって不必要なのでは』達観しているT・Sは、何となくそんな空気を感じています。そしてそれは、双子の弟の死をもって、より深くT・Sの心に影を落とします。 父親に水路の模型を見せて説明するT・S。自分のレポートが掲載された雑誌を先生に見せるT・S。だけど誰も認めてくれない。 『ここにいたら僕はぐるぐるまわるコウモリと同じになってしまう。』意を決したT・Sは、ベアード賞を受賞するため、単身スミソニアン協会へと赴くのでした。 ですがベアード賞が欲しいわけではありません。ベアード賞の授賞式に出ることで、自分のことも他の兄弟と同じように愛して欲しい。ただそれだけなんです。いや、もっと言うなら少しでもいいから気にかけてほしかっただけなのかも。 家を出て行く自分を見つけたはずの父の車が通り過ぎていく。家に電話をかけると皆が心配してくれることを妄想する。妄想の中の家族の言葉は、T・Sの願望があふれています。どちらも大事なシーンです。 そして遂に母から、『まだいる?帰りたい?』と尋ねられ、『帰ろう』と答えます。ついに成就するT・Sの願い。 賞が欲しかったんじゃない。世界に認めて欲しかったんじゃない。ただ家族に愛されたかっただけ。そして弟が死んだことを、『あなたのせいじゃないよ。』と家族に言ってほしかっただけ。 私は賞を取って世界から絶賛されるようなサクセスストーリーを見たかっただけ。需要と供給が一致しなかっただけ。 最後に父親も迎えに来てくれたのは嬉しかったですけどね。そのときの父のセリフは面白い。 喧嘩をすると外で食事を取る父。でもちゃっかり赤ちゃんを授かっているラストシーンに、この家族の愛を感じます。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2020-05-20 00:12:08) |
13. デス・レース4 アナーキー
《ネタバレ》 シリーズ4作目。時系列でいくと『2』>『3』>『1』>『4』。つまり、『1』の続編ってことになるんですが、世界がかなり変わっちゃってます。『デス・レース』と『ニューヨーク1997』と『北斗の拳』をまぜこんで、3で割りそこなって、ぐっちゃぐちゃになったような世界観。今だにこんな世界観で映画を作ってくれる人がいるのは素直に嬉しい。 今作は歴代ダントツでストーリーが支離滅裂。アイデアを羅列したつぎはぎのような内容です。『CIAがデス・レースとその主催者であるフランケングループを内部から崩壊させるために暗殺のプロを送り込む』という本筋さえわかっていれば問題ありません。ただオチに関しては、プラスアルファのサプライズがあるにはあるので、そこはちょっと面白いかもしれないです。まあ気付いちゃう人は簡単に気付くでしょうが。 今作で良かったのはアニメのようなキャラと車。物資輸送のトラック、幼稚園のバス、レーシングカー、警察車両などバラエティに富んでいて良かったです。物資輸送のトラックと黒人グループの因縁なんて伏線をしっかり回収するエピソードなんかちょっと良い感じです。 全体の構成は難あり。そもそもレースが始まるまで1時間以上。で、その1時間のうちどーでもいいシーンやエピソードが多くてちょっと中だるみする始末。その一方で、レースで初めて登場するドライバーなんかもいたりして、ちょっとバランスが悪いです。だったら前半もう少し他のレーサー達にもスポット当ててくれたら、レースだってもっと盛り上がったかもしんないのに。 フランクが敵で残忍なやつってのは新鮮。 ミイラ取りがミイラになるオチは嫌いじゃないのですが、今作には合っていなかった気がします。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2020-04-28 03:36:59) |
14. デス・レース3 インフェルノ<OV>
《ネタバレ》 2作目と同じメンバーなのは実に良いですね。思い入れもあるし。ただストーリーがなんかつまんないですね。とゆーか、『1』や『2』のほうが良かったというだけですね。今回はレースよりラストのオチがメインになっちゃっている感じがして、それが肌に合わないのかもしれません。デス・レースシリーズとして見なければ評価できますが、オチを大事にしすぎてメインが添え物っぽくなっている気がします。 シリーズ中、一番レーサーたちがぱっとしないのも盛り上がらない原因かな。14Kが死なないのはわかっちゃっているしねぇ。 カトリーナが、正体隠していたことを怒っていたけど、それだと前作のラストとつながらない気がして、ちょっと気になっちゃいます。 ゲリラを巻き込むアイデア好き。まあちょっとそのアイデアを活かしきれなかった気もしますが。オチは面白かった。すりかえネタそのものはよくあるネタですが、それをデス・レースでやるとは思っていなかったので、素直に驚きました。そのプロセスまで一から丁寧にネタバラシしてくれるので、この辺はとても親切。だから見終わったあとスッキリします。でもこのオチだと、『1』の冒頭で出てきたフランケンは『アイツ』ってことになりますが、それはちょっと無理があるんじゃ・・・。 ラストの大団円は『1』と雰囲気ほぼいっしょです。カラっと明るい仕上がりで、好きな終わり方です。安直も良い。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-28 03:12:22) |
15. デス・レース2<OV>
《ネタバレ》 1作目より好きかもしれない。人を傷つける気がなくても、人からものを盗ってはいけません。なのでルークは悪人ではありませんが罪人ですから、捕まっちゃうのもやむなし。しかも今回は所長も良い人そうなので良かったではありませんか。 とゆーことで、背景を気にすることなく、気軽に見られる。こちらのほうが、『デス・レース』という馬鹿レースのテイストに合っている気がします。 今作は『デス・レース ビギニング』であり『フランケン ビギニング』でもある。始まりの物語。ドラクエⅢ的に言えば『そして伝説へ・・・』という立ち位置。前日譚。『次の所長候補はあいつ』『ネット配信の準備』などの前作とのつながり。これはファンは嬉しい。特に、前作で『デス・マッチに飽きた民衆。そこから生まれたデス・レース』という説明があったので、デス・マッチがどんなもんだったのか興味津々ではあったのです。それが今作で見られるとは思っていなかったので嬉しい限り。ただその内容は思っていたよりしょぼしょぼマッチで、そりゃあ民衆も離れますわ。 それにしても会いかわらず車の見分けがつかないこと。そこは改善していただきたい。 ラストのリベンジシーンは良かったです。『女リポーター』『裏切り者』『マフィアのボス』この3人に落とし前をつけたのはスカっとします。特に女リポーターへの一撃が最高。因果応報。この結末を予感させる前所長の捨てゼリフが良い。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-04-27 13:27:57) |
16. デス・レース(2008)
《ネタバレ》 デス・レースそのものは大変面白い。『リアル殺戮ゲーム』みたいなのが好きなので、このジャンルは多少質が悪くても楽しめます。 この作品も例外ではありません。面白い。ただ、導入部分、これは気になります。もともと『デス・レース2000』のほうは、ありえないくらい馬鹿まっしぐらなところが良かったのです。お気楽な殺戮レースを楽しむというスタンスが好きだったのです。 でもこの作品って、最初に主人公ジェンセンの妻が殺されるところから始まります。しかも理解のある素敵な奥さん。この人が殺された挙句、その罪がジェンセンに着せられる。その半年後の物語なので、ちょっと重い。もちろん、このプロローグがあるから、ストーリー性は出ましたが、この映画にそもそもそんなシリアス設定いるかどうかが疑問です。それに、フランクがそこまで悲しそうにしないので、この設定を大事にしたいのか、したくないのか、よくわからんのです。一応怒ってはいるようなんですけどね。ちょっと怒り方も形式的な感じがして・・・。どうもプロローグの重たい設定に対し、ジェイソン・ステイサムのクールキャラが合っていない気がします。なのに、レースそのものはTVゲームの実写化みたいな馬鹿レース。これじゃあ奥さんは浮かばれないよ。 レースは1レースめが面白い。やっぱ複数のキャラでせめぎあうのが見応えあります。2レースめは所長が準備した戦艦?あれが良くない。ドクロのトラップはいいけどさ。あくまでレーサー同士に戦わせなきゃ。 同じような車ばっかりで、見分けがつきにくいのもマイナスです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-22 23:23:59)(良:2票) |
17. デンジャラス・バディ
《ネタバレ》 1980年代~1990年代が思い出されるようなバディもの。好きです。 女性2人が主役ということ以外、これといった特色は無し。 サンドラ・ブロックはこーゆー役をさせるとめちゃめちゃはまります。大好きな女優さんです。多少老けた感じは否めませんが、このとき49歳くらいだったことを考えれば、信じられない若さです。いつまでも現役バリバリでファンとしては嬉しい限りです。 さて、アッシュバーン、マリンズ。二人とも登場シーンのつかみはばっちりでしょう。やり手の刑事と印象づけるのに十分すぎるエピソード。この2人が手を組むことになったらどれくらい痛快な展開になるかと期待が高まります。 ところが、フタを開けてみれば、少々期待はずれな展開。手を組んだことでまさかのパワーダウン。特にアッシュバーンがひどい。登場シーン以外、良いところが全然ないじゃないですか。 最初のうちは反発しあい、足を引っ張り合ってくれて全OKなんです。でもそれがいつまでも続くのはちょっと期待と違います。 捜査からはずされたことでふっきれた2人が、捜査のやり直しを始めるシークエンスは良かったけど。 遂に敵のアジトへ乗り込むぞと完全武装。テンションはMAX。きたきたきたー、と盛り上がります。今までのフラストレーションの解放。ここで最後の大暴れ・・・にならないのかよ。なんだこの中途半端な展開。結局使ったのは手榴弾だけ。 ハッピーエンドではあるけれど、カタルシスを感じるには至らず。コメディとしては面白いけれど、刑事アクションものとしては物足りなさを感じる次第でした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-20 01:22:33)(良:1票) |
18. デイブレイカー
《ネタバレ》 ヴァンパイアが世界を席巻し、人間が絶滅危惧種。斬新。『人間が絶滅』⇒『ヴァンパイアも絶滅』という当たり前の構図をめっちゃ真面目に作った映画。 ヴァンパイア主体の世界ってのが、人間社会と同じように一定の秩序が保たれた社会ってのが面白い。駅の売店で売られている血液入りコーヒーのアイデアが好き。全くの仮想空間でありながら、ある種のリアリティを感じさせるほどに作りこまれた世界観。見事です。 さて、ストーリーはなんてことない普通のサスペンスアクション。もちろん面白いのですが、突き抜けた面白さというわけではありません。ただ、1つのアイデアを軸にして展開するストーリー構成が結構好きです。 吸血鬼から人間に戻る方法その①『太陽の光を浴びる。※1大変痛いです。※2死ぬこともあります。』 吸血鬼から人間に戻る方法その②『人間に戻った元吸血鬼の血をすう。※近くに別の吸血鬼が居た場合、命の危険があります。』 どちらもなんてことないルールなんですが、この取り入れ方、そして見せ方が抜群に上手いです。特に終盤判明するルール②.弟君に何かが起こり、突然場面が変わってエドワードは本社へ。このシークエンス、一体何が起こったのだろうと大変好奇心をくすぐられます。うまいなあ。 そしてこのアイデアを最大限に活かした最後の捕食ループ。この冗談のようなループを大真面目に、しかもクライマックスにもってきちゃうってのに脱帽です。しかもここが一番盛り上がっちゃうのも確か。1つのルールも使い方次第でストーリーや演出が面白くなる良い見本だと思います。 もったいなかったのは、最後に生き残った隊員達をクリストファーの手によって簡単に射殺させちゃったこと。ここはちょっと興が醒めます。ついでに言うと、会社のボスの娘がサブサイダーになったみたいですが、それがすぐに娘の成れの果てってわかりにくいのがちょっと減点。 面白かったのはクリストファーが代用血液を土壇場で完成させちゃったこと。『え?できたの?』って思ったのは私だけですか? [DVD(字幕)] 7点(2020-04-05 05:25:46) |
19. デイ・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 安定の『走るゾンビ』映画。ノロノロゾンビのほうが好きなんですけど、これはこれで良い。 本家のほうは世界が終わっちゃった感が半端なかったんですが、こちらはあくまで片田舎限定の話。なので単純な脱出サバイバルムービーになっちゃってます。 ゾンビ達が走り回る。それは良いんですが、変な知恵まであるのはいただけません。とくに終盤。ドクターが天井ゾンビにさらわれちゃうのはドリフかと思いましたよ。 兵士ゾンビが銃を撃ちまくるのも好きじゃないなぁ。 で、『噛まれたら感染する』。これ大事。ゾンビものって、血液感染が原則だと思うんですよね。ところが本作、まさかの空気感染。いやいや、防ぎようがないです。あまりに絶望的すぎるのもなあ。で、そんな中『免疫がある人間は感染しない。でも噛まれたら最後。』って、凄い設定だぜ。もはやゲームのようなご都合設定じゃないですか。 あれ、なんか批判的な内容が並んじゃいましたが、私はこの映画、嫌いじゃないです。ヒロイン。その弟とその彼女。黒人兵士。みんなで武装して脱出。この単純明快なサバイバルアクションがたまらなく好きなんです。 弟君たちが逃げ込んだビル内での『感染者は誰だ』のシーンや、はしごを上ってくるゾンビにTVを落として撃退するシーン。そしてなんと言ってもガンショップですよ。こーゆー映画で武器の調達しているシーン、凄く好き。とまあゾンビ映画として大事なポイントは押さえています。 ですので、満足度は結構高かったりします。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-30 02:03:43) |
20. テッド2
《ネタバレ》 そもそも前作の何がよかったのか。ジョンか。テッドか。2人の関係か。はたまた下劣なコメディか。 いやいや違います。ローリーです。女神様の存在です。彼女の存在あればこそ、3人の関係が素敵なものに見えるという奇跡の錯覚を起こせたのです。その彼女がいないだけでこの作品の魅力は半減です。 前作のハッピーエンドを覆すスタート。最悪です。 アマンダ・セイフライド演じるサマンサもなかなかに魅力的。ただローリーには及ばず。 それでもテッドの人権を守ろうとするメインストーリーはそれなりに面白く見られます。裁判ネタ好きですしね。『俺は所有物か。』の一言で急に作品の空気感が変わります。この転調嫌いじゃないです。 で、そのまま裁判メインのストーリー展開であればまだ良かったのですが、ダニーの乱入。目まぐるしく変わるテイスト。 更には裁判をサマンサからモーガン・フリーマンへまる投げ。なんとも盛り上がりません。 悪ふざけ悪ノリも前作同様。眉をひそめるだけ。面白かったのはジュラシックパークのくだりくらい。あの名曲と『群れだ、群れで動いている』の感動的名台詞をこんな不謹慎な使い方して(笑)。この映画の提供は麻薬組織ですか? [ブルーレイ(字幕)] 5点(2020-02-16 13:49:34) |