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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  翔んで埼玉 《ネタバレ》 
かなり話題になった映画でちょっと気にもなっていたが、舞台になった地域以外の人は楽しめない云々の評価もあり、見るか否かを迷っていたが、実際見てみるとそこは気にすることなく、思っていた以上に楽しめた。最初から最後までテンションが高く、見ていて非常にバカバカしいのだが、大筋のつくりや出演している俳優たちの演技は総じて真面目であり、それが面白さにつながっているし、バカバカしさの中にも差別や偏見といった社会的なテーマも含んでいると感じる部分もあるように思う。それはともかく、いちばん盛り上がったのはやはり埼玉と千葉の川をはさんだにらみ合い。時代劇の合戦シーンを思わせる雰囲気になっているが、やっていることはそれぞれの出身有名人の写真を出し合うというバカバカしさでそのギャップが面白い。麗(ガクト)が草加せんべいの踏み絵をさせられるシーンも純粋にパロディとして面白く、つい笑ってしまう。ガクトが学生役というのは普通に考えたら違和感があるのだが、これだけぶっ飛んだ設定だからかまったく気にならずに見れたし、逆に見ているうちにだんだんとはまり役のように思えてくる。麗と生徒会長である男子生徒・百美の同性愛も描かれているのだが、百美を演じているのが二階堂ふみというのはさすがに同性愛として見るのは違和感があるのではと思っていたが、原作が昔再放送のアニメをよく見ていた「パタリロ!」と同じ人ということで、マライヒとバンコランを思い出したが、そのおかげかとくに違和感もなく見ることができた。描かれる話をラジオで聞いている狂言回しの家族(ブラザー・トム、麻生久美子、島崎遥香)のやりとりも面白く、またこのパートがあることによってこの話をこの家族と一緒に客観視できるつくりになっているが、この三人のなかでぱるる演じる娘が最後のほうまで結納に間に合うことだけを考えているのは製作側も映画で描かれる話がどうでもいいようなことだと分かっていたんだろうと思う。その家族の最後の会話を見ていて、自分自身にとって春日部、いや埼玉といえば「クレヨンしんちゃん」のイメージがあまりにも強いことに気づかされた。テレビドラマチックな映画で、とくに映画的な何かがあるわけではないが、最初にも書いたようにじゅうぶん楽しめたし、純粋に面白かったと思える映画だった。それからエンドロールのはなわの歌も映画の内容にストレートに合わせた曲になっていて、そこまできっちり楽しめる仕様なのも良い。なにか久しぶりに「映画はエンドロールまでが本編」というのを実感した気がする。
[DVD(邦画)] 7点(2020-08-29 23:54:29)(良:1票)
22.  トラック野郎 度胸一番星 《ネタバレ》 
シリーズ第5作。相変わらず無茶苦茶なストーリーながらも、原発建設によって故郷の村を追われたジョーズ(千葉真一)があらくれ者になって仲間(ジョーズ軍団)を引き連れて帰ってくるシーンは今になって見ると考えさせられるものがあるし、桃さん(菅原文太)の故郷もダムに沈んでいることを思うとこのシリーズはただ無茶苦茶でバカな笑いだけでなくこういうシリアスな部分にも毎回ではないが触れるところにも魅力があるのだと思う。今回もいつものごとく分教場の教師であるマドンナ(この設定にどうしても「二十四の瞳」を思い浮べずにはいられない。) 水名子(片平なぎさ)に惚れ、振られてしまう桃さんだが、それは桃さんの勘違いで水名子も桃さんに魅かれていて、桃さんが水名子にプロポーズされるというのが新鮮で、5作目にしてようやく恋が実って本当に良かったねと思っていると水名子が豪雨の中、土石流に飲み込まれて命を落とすというまさかの結末があまりにも悲しくて切なくてつらい。これは失恋ではなく完全に悲恋だ。「先生、なんで死んじゃったんだよ。」という教え子たちの悲痛な言葉も胸を打つ。桃さんが今回、逮捕されてしまったジョナサン(愛川欽也)の代わりに魚をクライマックスで運ぶことになるのだが、その助手席に水名子が子供たちと学芸会のために準備した狸の焼き物を乗せているのは、一見何の意味もないように思えるのだが、桃さんがまだ水名子への思いを断ち切れていないというのが分かってまた切ない。今回ばかりは本当に桃さんに結婚してほしかった。それでも、ジョーズらトラック仲間の協力を得ながら警察の追跡をかわしつつ、ジョナサンのためにトラックを猛スピードで走らせる桃さんはやっぱりカッコよく、この悲恋もすぐに乗り越えられるだろうと思えてくる。「爆走一番星」の太宰治(「生まれてすいません」)に続いて室生犀星の「故郷は遠くにありて思うもの」という言葉が出てくるが、非常に美しい言葉だ。
[DVD(邦画)] 7点(2018-10-27 23:55:55)
23.  トラック野郎 突撃一番星 《ネタバレ》 
シリーズ第7作。マンネリ化を避けるためか第三のトラック野郎としてせんだみつお演じる三番星が新レギュラーとして登場したり、桃さん(菅原文太)の今回のライバル(川谷拓三)がトラック運転手でなかったり、桃さんがマドンナ(原田美枝子)の上司(樹木希林)に惚れられたり、ジョナサン(愛川欽也)がストリッパーに恋をしたりといろいろもりだくさんな今回。途中から少しダレ気味ではあるものの、相変わらず桃さんはバカだけど熱くて男気があり、それを補う魅力がじゅうぶん。丸一日捜しても見つからなかったイルカをライバルと一緒に探しにいき、発見するのもそうだが、台風で遭難し重傷を負ったマドンナの恋人であるライバルを自分のトラックに乗せて病院へ向かうクライマックスにはたとえ相手が惚れた女の恋人であろうともなんとか彼を助けたいという桃さんの当たり前の優しさを感じられる。病院のたらい回し問題がコミカルさを交えて描かれているが、現実はもちろんこんなものじゃないよなという気になってしまった。以前にも桃さんとジョナサンにこけにされる役柄で出演していた金子信雄が山守を思わせる医者役で再び出演しているが、桃さんとのやりとりが広能と山守のそれを思わせていて思わず笑ってしまった。でも、そんな中でも騒ぐ医者に対して桃さんが放つ患者はもっと苦しんでいるんだみたいな言葉はちょっと重みも感じることができたのが良かった。やはりここぞというときにびしっと決めてくれる桃さんは良いなあ。そのほか、三番星が社長になったと父親(辰巳柳太郎)にウソの手紙を送り、それを信じた父親が会社にやってくるというエピソードの結末もなかなか良かった。今回はシリーズの中でもあまり評判のよくない回みたいなんだけど、確かに散漫な部分や、もう少し掘り下げても良かったと思う部分もあって物足りなさがないといえばうそになるが、それでもいわれているほど面白くないという感じはしなかった。最後にもう少し書かせてもらうと、ライバルを演じる川谷拓三は「望郷一番星」のチョイ役からかなりの出世。樹木希林はつい四日ほど前にも「あん」で見たばかりだったので登場したときにあまりの若さに驚いた。(すぐに慣れたけど。)晩年の味のある演技も良いが、やっぱりこういうコミカルな樹木希林も好きだなぁ。
[DVD(邦画)] 7点(2018-10-13 15:43:57)
24.  トラック野郎 天下御免 《ネタバレ》 
シリーズ第4作。二人マドンナ(由美かおる、松原智恵子)が登場したり、主題歌(良い歌だよなあ。)がかかるオープニングのタイトルバックに一番星号のおもちゃで遊ぶ子供が出てきたりして、シリーズがだんだん人気が出てきたのが分かる。始めたころには想定していなかっただろう子供層にも人気が出たようで、それ故にか、これまでの3作に比べると作風はソフトな印象で、桃さん(菅原文太)のスケベさやハチャメチャさも控えめ。ライバルのコリーダ(杉浦直樹)も今一つインパクトに欠けているのだが、話自体は面白く、相変わらず桃さんの優しさや男らしさは同じ男でも見ていて憧れるものがあるし、それだけでなく今回は松下家、ジョナサン(愛川欽也)と家族のエピソードにも焦点があてられていて、旅先で桃さんだけでなくジョナサンも由美かおる扮する巡礼のマドンナに惚れた結果、帰宅後にそれが妻(春川ますみ)にバレてしまい、家族に逃げられたジョナサンが自棄になり、自分のトラックの装飾を破壊するシーンはその前にジョナサンの子供を一人ドライブインの夫婦(京唄子、鳳啓助)に養子に出すくだりがあるのでこのシーンはよけいに切なさが印象に残る。その家族が桃さんの嘘によってジョナサンのところに帰ってくる展開はベタなんだけど、養子に出した子供も戻ってくることになって、「やっぱりうちは全員揃わないと松下家って感じがしない。」というセリフにはなにか妙に感動してしまった。そのほか、手違いで渡ってしまったラブレターから自分が桃さんに惚れられていると勘違いした松原智恵子扮する元女性トラッカーが真実を知ったときの切なさもよく伝わってきて印象に残る。(やっぱ自分だったら由美かおるよりも松原智恵子だな。って何を書いてるんだ。)今回、音楽が木下忠司に戻っているが、由美かおるがゲストのためか、見ていて映像的にそれを思わせる部分がないにも関わらず、つい音楽がそれっぽく聞こえるような気がして「水戸黄門」を思い浮かべてしまった。(まだこのころ「水戸黄門」にお銀は出てなかったっぽいのに。)あと出演者で気になったのは倉敷のドライブインのシーンで鶴光と一緒に出ているアフロの鶴瓶の異様な若さにビックリ。(当時20代)マドンナ(由美かおる)の恋人役で誠直也(アカレンジャー)が出ているが、オープニングのクレジットには誠直也と並んで宮内洋(アオレンジャー)の名前も出ていて共演を一瞬期待してしまったのだが、宮内洋の出番はカットされてしまったのか、登場することはなかったのは少し残念。松原智恵子の出産シーンに産婆役で出ている浦辺粂子。同時期に公開された「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」にも出演している。そういえばあの映画もダブルマドンナだった。やっぱりこのシリーズ、寅さんをかなり意識してるんだなぁ。
[DVD(邦画)] 7点(2018-06-02 23:05:17)
25.  殿、利息でござる! 《ネタバレ》 
この砕けたタイトルと、ポスターやDVDパッケージの印象からはっちゃけたコメディー映画を想像してしまうのだが、これが実話がベースのけっこうシリアスな話。でも、語り口は先週見た同じ中村義洋監督、阿部サダヲ主演コンビの「奇跡のリンゴ」とは対照的にそこまで深刻ぶることなく軽妙で明るい雰囲気で描いていて、それだけで個人的には「奇跡のリンゴ」より好み。それにこのタイトルは非常に映画の雰囲気とマッチしていて、それでいて話としてもなかなか面白く、そのバランス感覚も絶妙。磯田道史原作で「武士の家計簿」同様にお金がテーマになっているが、そこは千両を三億円など現代の円でナレーター(濱田岳)や劇中テロップで随時解説しているので見ているほうとしては実感がわきやすく、分かりやすかった。ドラマとしては親子や兄弟の確執という人情ものではありがちなストーリーが展開するが、このドラマも丁寧に描かれていて、また、映画の軽妙な雰囲気を壊すようなものではないのがうまく、思わずほろりとさせられた。それに「どこを見て仕事をしているのか」という劇中のセリフも考えさせられるものがあり印象に残り、前向きな気持ちにさせてくれたのは嬉しい。ちょい役でラスト近くに登場する殿様役をフィギアスケート選手の羽生結弦が演じているのがかなりのサプライズだったが、俳優としての演技にとくに違和感はなく、むしろ堂々としていてなかなか良かったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2017-09-24 15:04:56)(良:1票)
26.  トイ・ストーリー・オブ・テラー! <TVM> 《ネタバレ》 
最初にウッディたちが車のトランクの中で白黒のホラー映画を見ているシーンで始まり、その後にタイヤがパンクしてモーテルに足止めをくらう展開は「サイコ」を思わせていて、少しホラーテイストも入った作品になっているが、筋としては「トイ・ストーリー2」から登場したジェシーが活躍する話で、ほぼジェシーのスピンオフと言っていい内容。過去のトラウマから一人で箱の中に入るのを恐れているジェシーがウッディを助けるために勇気を振り絞ってたった一人、箱の中へ入るところは分かってはいてもがんばれと応援したくなるし、個人的にはこういうのって無条件に感情移入できてしまう。「トイ・ストーリー2」を見ておいたほうがより楽しめるつくりになっていて、ジェシーのトラウマもそうだが、モーテルにやってきたおもちゃを盗んでネットオークションにかけていた男がよく見れば「トイ・ストーリー2」でもウッディを売ろうとしていた男だったりと作り手の芸が細かく、そういうところも過去のシリーズを見ていると尚更に面白い。テレビ用の短編ということで、時間が20分ほどしかなく、映画のシリーズに比べればやはり物足りない気もするが、じゅうぶんに楽しめた。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-07-18 15:12:41)
27.  トラック野郎 爆走一番星 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。やっていることは1作目とそれほど変わらないが、やっぱり桃さんとジョナサンの二人がとても熱く、この二人を見ているだけでこちらも熱くなれる。冒頭から下ネタ全開のB級映画ではあるが、決してそれだけでは片づけられないのがこのシリーズの魅力なのだと思う。今回で言えば警官時代のジョナサンに恨みを持つ田中邦衛扮するトラック野郎(ボルサリーノ2という役名が凄い。)が桃さんやジョナサンと敵対するが、クライマックスではしっかり桃さんに協力するところなどは、たとえライバルであっても仲間であるということをストレートに感じさせてくれているのがいいし、桃さんやジョナサンだけでなく、出てくるトラック野郎たちがみんな熱くてカッコイイ。惚れたマドンナ(あべ静江)が太宰治が好きと知るや、全集を買って読みふける桃さんがとてもチャーミングで笑えるし、最初太宰を食べ物と勘違いしてしまう桃さんもお茶目で、またそこがいかにも桃さんらしいところでもある。このシリーズ見るのはまだ2本目で、クライマックスは1作目同様に恋人のところに向かうマドンナを桃さんがトラックに乗せて激走!という展開を予想していたが、マドンナではなく、出稼ぎの男(織本順吉)を子供たちの待つ自宅へ送り届けるためにトラックに乗せていて、毎回このパターンなのだろうけど、いつもマドンナを乗せるとは限らないのだなと思った。本作にも出てくる「生まれてすいません」という言葉は「嫌われ松子の一生」でも印象的に使われていた言葉であるが、見ていてつい思い出してまた見たくなってしまった。マドンナがつぶやく「サヨナラだけが人生か」という言葉も、久しぶりに川島雄三監督の映画が見たくなるような言葉だ。それにひょっとしたら鈴木則文監督は川島監督に影響を受けている部分もあるのかもしれない。いずれにしてもこの「生まれてすいません」や「サヨナラだけが人生だ」という言葉、すごく深みがあって大好きな言葉だ。
[DVD(邦画)] 7点(2015-10-03 11:14:33)(良:1票)
28.  翔んだカップル オリジナル版 《ネタバレ》 
相米慎二監督のデビュー作で、鶴見辰吾とダブル主演をつとめる薬師丸ひろ子にとっても初主演となる映画だが、アイドル時代の薬師丸ひろ子=角川映画というイメージなので本作が角川映画ではないことにまず驚く。内容としては話はアイドル映画にありがちなラブコメ青春映画なのだけど、力のあるワンシーンワンカット演出が効果的に使われていて、とても映画的な作品になっているし、これによってデビュー作の本作から相米監督の個性が既に確立してしまっているのがすごい。とくに俯瞰映像での長回しシーンが強烈に印象に残る。それだけではなく、鶴見辰吾演じる田代も、薬師丸ひろ子演じる圭も活き活きとしていて、ここにも相米監督の演出のうまさを感じるし、この監督はただ長回しだけではなく、きちんと主演のアイドル(女優)を魅力的に魅せることのできる監督なのだと今更ながらに改めて思う。圭が田代に向かって言う「私、キレイ?」というセリフがとても印象的なのだが、これに圭の田代に対する気持ちがすべて込められているようで見ていて切なさが込み上げてくる。クジラのアドバルーンが何の脈略もなく出てくるシーンのシュールさも好きだが、やはりラストのモグラたたきのシーン、正面から長回しで撮影していることもあってこれもどことなくシュールに感じるものの、既に書かれている方もおられるが、そこに流れるメインの4人の微妙な空気感がよく出ていたのがうまい。出演者のクレジットは鶴見辰吾が薬師丸ひろ子よりも先に出ていて、実際視点は圭よりも田代にあるのだが、たぶん角川でやっていたら逆なんだろうなと考えてしまった。(だからどうこう言うわけではないけど。)本作は2バージョンが存在していて、20年前にも一度見ているが、その時見たのも初公開版ではなくこの「オリジナル版」だったかもしれない。(2022年8月29日更新)
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-02 00:15:20)
29.  逃亡者 木島丈一郎<TVM>
「交渉人 真下正義」をまだ見ていないので楽しめるかがかなり不安だったけど、後日談ではなく前日談だったのですんなりと入っていけた。個人的に「踊る大捜査線」シリーズは連ドラ時代がいちばん面白いと思っているが、久々に面白いと感じることが出来る作品だったと思う。ただちょっと設定が「グロリア」っぽかったのは気になったけど、まあそこは大目に見よう。木島を演じる寺島進は北野映画でヤクザ役を演じている印象が強い俳優で、見る前は子連れで逃げ回る姿が想像つかなかったけど、なかなかいい演技をしている。それと子役が何年か前のNHK朝ドラ「私の青空」で田畑智子演じるヒロインの息子を演じてた子で、当時、ほぼ毎日見ていたのでかなり懐かしく思えた。
[地上波(邦画)] 7点(2005-12-23 02:44:28)
30.  ドドンパ酔虎伝
勝新と田中徳三監督が「悪名」の直前に作ったコメディー時代劇。ストーリーそのものは単純すぎてもの足りない気がしないでもない。しかし、いきなり歌い踊りだしたり、時代考証を無視して登場人物がカタカナの言葉や江戸時代に絶対に使われていないような言葉を使っていたりしてなかなか楽しめた。(カタカナの言葉を使うーンはフランキーの「猿飛佐助」にもあったけど。)クライマックスの勝新が高田馬場目指して走るシーン(バンツマの「決闘高田馬場」のパロディー)もコミカルだった。上映時間の短さと内容の軽さからしてなにか別の映画の添え物だったんだろうけど、娯楽映画としてのレベルはじゅうぶん高いと思った。終始明るい雰囲気がとてもいい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2005-11-18 19:49:17)
31.  ドラえもん のび太の海底鬼岩城 《ネタバレ》 
大山のぶ代版ドラえもん映画シリーズのほとんどを手掛けた芝山努監督が初登板した作品。ドラえもん映画は子供の頃に何度も見ている作品が多く、どんな話だったか今でも覚えている作品が多いのだが、この「海底鬼岩城」はラストのバギーの捨て身の行動くらいしか記憶になかったので、先週にオリジナルの「宇宙小戦争」を見たこともあり、本作も久しぶりに見てみることに。序盤ののび太が夏休みの宿題に追われるところは完全にテレビ版の1エピソードのようで、見ていてつい懐かしくなってしまったが、逆にこれがあるために若干もたついているような印象があるし、メンバーが海底旅行に出かけてもなかなか話が先に進まないなど、前半はなんかテンポが悪く、つまらなくはないものの少し退屈な感じはした。でも、その中でしずかとバギーの関係が丁寧に描かれ、それがラストにつながっていくのはよく出来ているし、後半になって登場するムー大陸とアトランティス大陸の対立の構図が米ソ冷戦をモデルにしている(見た後で調べた。)ところは反戦メッセージも感じられて少し重さもあるなど社会派的な側面もあり、とくにこの後半は今のほうが面白く見れたし、一方でやはり少し子供向けにしてはテーマが深すぎる上に暗さもあって、そんなところが本作が子供の頃に見ていても今ではあまり記憶にない一因かもと思う。そんな本作だが、やはりしずかと彼女を慕うバギーのドラマはそんなことお構いないに心に響くものになっていて素直に感動できるのがいいし、バギーの憎まれ口をたたきながらも本当に優しさに溢れているキャラがとても好きだ。そんなバギーがしずかを守るためにポセイドンに突っ込んでいくラストは今見ても胸が熱くなるし、純粋にカッコ良いし、ポセイドンを倒した後にしずかがバギーのネジを宝物として大事に持っているのもグッとくる。やはり本作はバギーに尽きる映画なのだ。それにマニアックな話題だが、ポセイドンの声を日テレ版でドラえもんの声をやっていた富田耕生が演じているのもあって、ドラえもん役声優の先輩・後輩が共演しているのもファンにとっては見どころかもしれない。(日テレ版ドラえもん、無理かもしれないがいつか見てみたい。)80年代前半のドラえもん映画では唯一リメイクがされていない作品だが、内容やテーマ的に難しいのかも。でも、リメイクされたらどんなふうになるのかちょっと興味はある。(2022年3月12日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2005-04-30 20:16:04)
32.  ドラミちゃん アララ♥少年山賊団! 《ネタバレ》 
ドラミちゃん映画シリーズ第2作。原恵一監督の劇場映画としても2作目となる本作だが、ドラえもん関連映画には珍しく戦国時代が舞台になっているあたりは新鮮。40分の中編なのだが、年貢を取り立てる領主と山賊団を結成した少年たちの戦いにドラミちゃんとアララが巻き込まれるという内容もドラミちゃんとアララの存在を除けば普通にテレビ時代劇にありそうな感じで、原監督ののちの「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」のような重厚さはさすがにない(しかし片鱗を感じる部分はある。)ものの、娯楽時代劇として手堅くまとまっていて面白かった。のび太同様にドジで弱虫だったのび平がドラミちゃんから普通のメガネをもらい、自然に勇気を出すのはなんか今なら分かる気がする。クライマックスのスネ丸と領主のピンチを救おうとするのび平たちにドラミちゃんがあえて道具を出さないのが良い。真面目なドラミちゃんらしい部分でもあるが、原監督らしさもここに出ていると思う。(2023年3月2日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2005-03-12 18:49:38)
33.  ドラゴンボール超 ブロリー 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ20作目で、最新テレビシリーズである「ドラゴンボール超」のその後を描いた作品。「超」のテレビシリーズを見ていないのでどうかなと思いながら見たが、やはりそれはほとんど気にせず見れるつくりになっている。昔の劇場版で強敵として3作にわたり登場したブロリーがメインの敵として登場すると知った時には正直どうなんと思ったが、設定をリセットし、ブロリーを全く新しい存在として描いていて、そこは成功していると思うし、序盤で惑星ベジータがフリーザによって消滅させられるまでを描いているのも「たったひとりの最終決戦」同様に重みがあって良かった。(冒頭のコルド軍の襲来シーンでザーボンやドドリア、ギニュー特戦隊などZでのフリーザの部下たちがモブとして登場してるのが見ていて興奮してしまった。)「たったひとりの最終決戦」では登場していなかったバーダックの妻であるギネが初めて登場している(声を演じているのがチチと同じ渡辺菜生子というのもなんかいいなあ。)が、カカロットをボッドに乗せて地球に脱出させるシーンはこのギネの存在のおかげでとても良いシーンになっていたと思うし、この後の悲劇的な展開を知っているだけに切ない。中盤以降はバトル中心の展開となるが、「復活のF」に比べると飽きずに見られる感じだった。ブロリーがスーパーサイヤ人に覚醒するきっかけがフリーザにパラガスを殺されたことなのだが、パラガスを殺す直前にフリーザの回想でクリリンがフリーザに殺されるシーンが出てくるが、思わず昔に見たときこのシーンがちょっとトラウマになっていたことを懐かしく思い出した。(もちろん、今は大丈夫。)そのフリーザが悟空とベジータがフュージョンの特訓をしている間、時間稼ぎとしてブロリーと戦うことになるのが完全に成り行き上なのだが、もし、フリーザが自分から申し出てそういうことをしていたら違和感しかなかっただろうから納得できる展開だったのは良かったかな。それにしてもフリーザがドラゴンボールで叶えたい願いがレッド総帥と全く同じなのはなんか笑ってしまう。(フリーザ、こんなやつだったっけ?)今回はフリーザの部下であるチライとレモがブロリーと親しくなることでキーパーソンのようになっているが、フリーザの数いる部下たちの中にもこういう奴がいてもおかしくないよなとつい思ってしまった。昔のブロリー作品は劇場版で何回も同じ敵が登場することにちょっとしつこさを感じていたし、キャラ自体もそこまで魅力を感じていなかったように思うが、本作のブロリーは昔とは印象が変わっているように思うし、見ていて普通に好感が持てた。続編あり気な終わり方だったけど、どうなのだろう?チライとレモのその後もなんか気になる。
[DVD(邦画)] 6点(2020-07-31 00:31:50)
34.  友よ、静かに瞑れ 《ネタバレ》 
崔洋一監督による藤竜也主演のハードボイルド映画。嫌疑をかけられた余命の少ない友人(林隆三)を救うために一人戦いを挑む男を描いていて、とにかく主演の藤竜也をはじめ、助演の原田芳雄や室田日出男など、登場する主要な男性キャストはどれも濃くて渋くてそしてカッコよく、いかにも男の映画という雰囲気バリバリなのが良いし、舞台となる沖縄の雰囲気も物語によく合っている。80年代半ばの角川映画だが、アイドル映画だけではなく、ちゃんとこういう大人の映画もあるのは抜かりない。予想よりも地味な作風で、正直言って退屈に感じる部分もなかったといえばうそになるのだが、この地味さも本作の良さにつながっているのだと思う。話の発端となる林隆三演じる坂口がなかなか登場せず、ラストになってようやく登場するという流れだが、むしろそれが良く、幼い息子の目の前で射殺されることで息子に男のいきざまを見せようとするのが良い。それに、坂口に一言もセリフがないのも相まってこのラストシーンは強烈な印象を残している。そして、息子である少年が苦手だったレモンをかじるいちばん最後のシーンは、この少年の成長を象徴しているようで印象深い。梅林茂によるテーマ音楽もものすごく耳に残る。
[DVD(邦画)] 6点(2019-04-06 22:36:28)
35.  トラック野郎 熱風5000キロ 《ネタバレ》 
シリーズも終盤となる第9作で、鈴木則文監督が脚本にも参加している作品としてはこれが最後となる。今回はこれが映画デビュー作の小野みゆきをマドンナに迎えていて、演じる役柄は桃さん(菅原文太)と酒飲み対決をするような男勝りのキャラクターなのだが、男勝りの女性はシリーズ過去作にも登場していたが、それがマドンナとして登場するのは珍しい。前作ではなかったオープニングの「一番星ブルース」と桃さんがマドンナに惚れた時に星が見える演出が今回復活しているが、星の演出がマドンナとの初対面時ではないのも異色な感じ。そんな今回はいつもよりも桃さんの恋は全面には出ず、笑いも少なめというのが物足りないのだが、むしろ中盤から始まる社会派ドラマのようなゲスト陣(地井武男、金田龍之介)による確執を描いたシリアスな部分にけっこう力が入っていて、見ごたえもあった。しかし、こういう単なる喜劇に収まらない重いテーマも臆することなく取り上げている回もあるのがこのシリーズらしさでもあるのだが、今回はこの部分に桃さんらレギュラー陣がほとんど絡んでいないため、少し違和感もあったのも事実。今回、桃さんが一番星号を修理に出していて、必然的に桃さんがトラックを運転しているシーンが少ないのだが、これはこれでたまにはいいかと思えるし、以前、川谷拓三がトラック野郎ではないライバル役で出演していたが、今回の地井武男演じるライバルであるノサップは運転はするものの、彼自前のデコトラは出てこないというのが意表をついている。ほかにドラマとしては作業中の事故で死んでしまった仲間のトラック野郎の幼い娘と母親(二宮さよ子)の再会劇が描かれているが、ここにもう少し深みが欲しかった気もするし、この少女を母親の元へ送り届けるために修理を終えたばかりの一番星号で激走するクライマックスもいつもに比べてあっさりとした印象だったのはやっぱり何か物足りない。全体としてはシリーズの中ではイマイチな回かと思うものの、マドンナとノサップが牛の乳しぼりをしているときの会話を聞いた桃さんの勘違いからノサップと殴り合いを始める展開や、ドライブインでインベーダーゲームを押し付けられていた三番星(せんだみつお)がほかの客たちから袋叩きにされるシーンは、それにインベーダーゲームの画面を重ねたりしていて、いかにもこのシリーズらしいギャグシーンで、これらの部分はしっかりと笑うことができた。シリーズはあと一本で終わりなのだが、やっぱりそれが少しさびしく思う。ちなみに本作の公開時の同時上映は「酔拳」だったそうで、ジャッキー映画の日本初公開は日本映画とのカップリング上映だったんだなぁとしみじみ。
[DVD(邦画)] 6点(2019-03-21 23:29:18)
36.  トラック野郎 男一匹桃次郎 《ネタバレ》 
シリーズ第6作。「トラック野郎」シリーズはベテランもマドンナに起用されることが多い「男はつらいよ」シリーズに対してマドンナ役には当時の若手女優が起用されるのが常だが、今回のマドンナ役は前年にテレビドラマでデビューしたばかりで、これが映画デビュー作の夏目雅子というのがずいぶん思い切っている感じがする。しかし、出来としてはそろそろ息切れが始まったのか、今まで見た4本(5作目まだ見てない。)と比べると、面白いことは面白いんだが、普通の喜劇映画になってしまってる印象でちょっと物足りないし、夏目雅子は役名も雅子でいかにも売り出し中の新人という感じで初々しいのだが、先に「瀬戸内少年野球団」や「魚影の群れ」を見てるせいか、本作での演技はセリフが棒読みで硬く、かなりぎこちなく思えてしまうのは仕方がないか。鈴木則文監督が脚本を担当していた「緋牡丹博徒」シリーズでコメディリリーフの熊虎をレギュラーで演じていた若山富三郎がライバルのトラック野郎(通称子連れ狼というのがこのシリーズらしいなあ。)を演じているのはなにか感慨深いが、あまり生かし切れていないのが残念。フグを食べて毒にあたった桃さんが毒を抜くために首だけ出して地面に埋まってるところは「北陸代理戦争」のパロディっぽく感じてしまったのだが、以前に見た「座頭市」のテレビシリーズでも同じようなシーンがあったので、実際にある迷信かなにかなんだろうなあ。いつものようにチョイ役は印象に残る人が多く、中でも堺正章や左とん平が出ているのはマドンナが夏目雅子ということもあってこれに西田敏行と岸部シローがいれば「西遊記」じゃないかと昔たまに再放送を見ていたことを懐かしく思い出した。それにしても夏目雅子、出演している映画を見るたびにもし、病気で若くして亡くならずに今でも元気ならどんな女優になっていただろうと思うし、「男はつらいよ」シリーズのマドンナ役で見たかった女優のひとりでもあるのだが、ひょっとしたらそれも実現していたかも知れないと思う。寅さんでの夏目雅子、本当に本当に見たかった。
[DVD(邦画)] 6点(2018-07-28 18:31:57)(良:1票)
37.  トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド<TVM> 《ネタバレ》 
「トイストーリー3」のその後を描いたテレビシリーズ第2作。見たのはちょうど2年ほど前で、これが「トイ・ストーリー」のテレビシリーズ見るの初めてだったんだけど、テレビシリーズだからと手を抜かずに22分という短い時間に見せ場を作り、あっという間に見せきるというのがよく、最後まで退屈することなく楽しめたし、ピクサーのテレビシリーズであっても良質なものを作ろうという姿勢に拍手。自分をおもちゃだと理解していない恐竜に対してバズが言う言葉が映画第一作を知ってると思わず笑ってしまう。あんた人のこと言えないだろ。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2018-03-05 19:08:22)
38.  TRICK トリック 劇場版 ラストステージ 《ネタバレ》 
劇場版にサブタイトルがつくようになってわずか2作目での完結編となってしまった。冒頭に一か月前に呪いをかけられ死を宣告された男(石丸謙二郎)が出てきたり、舞台となる異国の元首が菅井きんだったりと、連ドラファーストシリーズ第一話の「母之泉」を思わせる部分があって、最後にして原点回帰を目指しているようにも思う。印象としてはこれまでと変わらず山田(仲間由紀恵)と上田(阿部寛)のとぼけたやりとりや村上ショージを使った薄ら寒いギャグなどこのシリーズらしさは健在。(深夜枠時代のような雰囲気はもはやないが、シリーズが長く続くと作風の変化は致し方ない。)今回は最初で最後の海外ロケに出ていて、それがこのシリーズには少々不似合いのような気もするのだが、長年の関係者の慰労も兼ねてたんだろうなぁ。仲間由紀恵と朝ドラ「花子とアン」で夫婦を演じていた吉田鋼太郎が出演しているが、もし朝ドラ放送後の公開だったらこのシリーズのことだからそれに関するネタを絶対にやっていただろうなぁ。でも、そういういつもと変わらない軽い気持ちで見ていたからこそ山田が呪術師ボノイズンミ(水原希子)の代わりに自らを犠牲にして村を救うことになるあたりから突然目が離せなくなった。ここは本当に今までのシリーズを見ているとこみ上げてくるものがあり、山田を必死に説得する上田に感情移入しないはずがない。そして、事件が終わった最後の10分ほどこそが本作最大の見どころで、とくに主題歌の「月光」(やっぱりこの「トリック」という作品の主題歌は鬼束ちひろでないとしっくりこない。)のバックにしたこれまでのダイジェストを見て、シリーズが終わることを実感し、さびしい気持ちになったし、その後のいちばん最後のシーンで上田の前に現れた山田が「母之泉」で上田の前で初めて披露したコインと封筒を使ったマジックを始めるところで思わず泣きそうになってしまった。堤幸彦監督の作品では「ケイゾク」でも「SPEC」でも男女バディのコミカルなやりとりが面白いのだが、やはり「トリック」はそこがいちばん安心して見られる。今まで見続けてこれたのはそのためかもしれない。これでこのシリーズも見終わってしまったわけだが、実際、堤監督のバディものシリーズを最後まで見てこれほど名残惜しさを感じるのは初めて。それほどこの山田と上田というコンビがずっと見ていくうちにいつの間にか親近感がわいて好きだったんだろうなあと思えてくる。(あまり「ファン」という意識なく見ていたつもりなんだけども。)リアルタイムでずっと見ていたわけではないのだが、それでも最後まで見続けて良かった。
[DVD(邦画)] 6点(2017-11-18 18:21:01)(良:1票)
39.  遠い雲
木下恵介監督が「二十四の瞳」の次回作として手がけた恋愛映画。高峰秀子扮する未亡人と彼女を想う義弟(佐田啓二)、そして未亡人のかつての恋人(田村高廣)との関係というともすればドロドロの恋愛劇になってしまいそうなところをそうはせずに逆に味わい深く描いているのが木下監督らしい。ただ、「二十四の瞳」という名作の次回作ということもあるのか、話そのものは平凡な印象で、映画としても凡作という感じ。でも、ラストシーンはけっこう良かった。ヒロインを演じる高峰秀子は先週見た「名もなく貧しく美しく」でも素晴らしい演技を見せていたが、こういう役を演じていても見事にハマっていて、やはりものすごい名女優であると感じさせてくれる。そういう意味で本作は高峰秀子を見るための映画なのだと思う。木下監督と共に脚本としてクレジットされている松山善三と高峰秀子はこの年に結婚した。この二人はこの後、脚本家と女優としても、監督と女優としても数々の映画でコンビを組んでいくことになるのだなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2015-07-31 20:34:14)
40.  ドラゴンボールZ 神と神 《ネタバレ》 
前作「最強への道」を見た時にはまさか出るとは思っていなかった新作劇場版。「帰ってきた若大将」が同窓会的ノリの映画だったのと同じように本作もやはりかつて原作やテレビアニメ、劇場版を見ていた世代が懐かしい友人たちに会うための同窓会映画になっていて、殺伐とした雰囲気はなく、ほのぼのとしたコメディタッチの作風で、Zの劇場版というよりは初代に近いような印象なのが本当に懐かしい。敵であるビルスとウイスが完全悪という存在ではなく、最後も悟空が勝てないまま終わるというのはファンからは賛否両論あると思うけど、個人的にはこういうのもいいなあと思う。「最強への道」では出番を丸ごとカットされてしまっていたピラフ一味が登場していて、この三人の登場が本作の中でいちばん懐かしかった気がする。必死にビルスの機嫌を取って穏便に帰ってもらおうと振る舞うベジータのキャラ崩壊はなんとも滑稽で、ふだんとのギャップが笑える。ただ、ドラゴンボールがビンゴの景品になっていたのはおいおいという感じ。来年もう一作劇場版が製作されるらしいけど、平和な話だっただけに本作の続編とかだったらちょっとイヤかも。神龍の声は内海賢二が演じているのも懐かしいのだが、彼が出演した劇場アニメとしては最後の作品で、洋画吹き替えの最後の出演作である「007 慰めの報酬」新録DVDと合わせて昔から彼と縁のあるシリーズ作品が最後だったのは本人にとっては良かったのかもしれない。
[DVD(邦画)] 6点(2014-10-07 11:08:16)
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