61. 街の灯(1931)
チャップリンがイマイチ好きになれずにいた。 しかし本作を観て、その先入観は見事吹き飛んだ。 私の先入観を力ずくで消し去る衝撃の傑作だった。 又、喜怒哀楽が全てうまく描かれており見事。 前半の楽しいパントマイムがあるからこそ、終盤での感動もひとしおだった。 それとボクシングシーン。 ボクシング好きの私から観ても、凄いパフォーマンス。 早回しにしても、あの動きには驚愕させられた。 [DVD(字幕)] 9点(2007-11-13 18:49:02) |
62. 魔女の宅急便(1989)
宮崎作品の中ではかなり好きな作品です。 女のコがかわいいですね。 [地上波(邦画)] 7点(2007-10-15 11:49:21) |
63. まわり道
『都会のアリス』『まわり道』『さすらい』とヴェンダースのロード・ムーヴィ三部作は続くわけだが、どんどんレベルが落ちている。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-11 09:25:01) |
64. マトリックス
よく覚えていないが、ハリウッド映画が生理的に合わないなぁ、と感じたことだけはよく覚えている。 [DVD(字幕)] 4点(2007-10-11 09:23:06) |
65. マッチスティック・メン
リドリー・スコットの描く瑞々しく美しい映像。 そして、ニコラス・ケイジの巧い演技に7点献上。 [DVD(字幕)] 7点(2007-10-11 09:21:47) |
66. マグノリア
有名で長い作品としては、最強の駄作。 [DVD(字幕)] 2点(2007-10-11 09:20:03) |
67. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
いい話だとは思うが、少し真面目すぎるかな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-10-11 09:19:22) |
68. M★A★S★H/マッシュ
やや苦手なロバート・アルトマン作品群の中にあって、珍しく普通に楽しめた作品。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-22 09:06:13) |
69. マリヤのお雪
若い頃の山田五十鈴はやはり何度観ても綺麗ですね。 後年は、やや粘着質で気持ち悪めのキャラになってしまったのが残念です(笑)。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-13 10:59:36) |
70. 街の恋
未見のアントニオーニ作品なんかもう観れないと思っていた。 それが叶ったのだから、ワクワクを超えてドキドキもんである。 アントニオーニの短編は二番目だった。 しかし、私にとっては不満足な作品だった。 得てして「期待過剰」だとこんなもんだ。 仕方ない。 意気消沈しながらも、残りの4作品を観ていった。 そこで、衝撃の作品に出会った。 4番目の短編だった。 作品名は『結婚相談所』。 それは、かのフェデリコ・フェリーニの作品だった。 彼の名前がクレジットされていたのは知っていたが、何しろアントニオーニの名前にばかり気を取られていて、ノーマークだったのだ。 フェリーニの作品群の中で、一番好きな作品と言えば『崖(1955)』であり、それ以外で好きなフェリーニ作品を挙げれば、『寄席の脚光(1950)』や『青春群像(1953)』や『甘い生活(1959)』である。 これらは全て“1950年代”の作品だ。 自分が大好きなフェリーニ作品は、絶対的に1950年代の作品なのである。 そこでこの『街の恋』が作られた年をチェックしてみたら・・・ 見事なまでに1950年代の作品であった。 どうりでストライクなはずだ。 1950年代のフェリーニ作品における“必殺技”である、「純粋な少女(女性)」がまたしても登場。 完全にノックアウトされてしまった。 「感動に打ちひしがれた」 まさにそんな感じ。 3時間を越える大作にも負けない素晴らしき一編であった。 晩年に“悪ノリ”しまくるフェリーニであるが、初期の初期にこういう短編を作っているのだから驚きだ。 フェリーニ作品は、短編を含めて全て観たが、最後の最後でこの名作に出会えたことを嬉しく思う。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-09-10 10:00:08) |
71. マルホランド・ドライブ
リンチ作品を鑑賞するのは、『砂の惑星』『ブルーベルベット』『イレイザーヘッド』に続き4作品目。 彼のつむぎ出すストーリー展開と映像世界には独特なものがあり、それは観る人を選ぶ個性が強いものである。 私にはどちらかというと“肌に合わない”。 しかしこの作品は、“リンチ作品史上、最高傑作”であると推す声も多く、是非観たくなった次第だ。 主演はナオミ・ワッツ。 この作品で初めて知った女優さんだ。 この作品では対照的な二人を演じている。 いわば“一人二役”だ。 前半に出てくる“ベティ”の方は、ハリウッド女優を目指す清涼感溢れる爽やかなキャラクター。 それに対し、後半で演ずる“ダイアン”の方は、病的で荒んだ陰鬱なキャラクターだ。 前知識が無く観たので、同一人物が演じていることに気付くまで結構な時間がかかってしまった。 それだけ対照的な二人を、ナオミ・ワッツが卓越した演技力で演じ分けしている。 それと同時に、リンチの演出の上手さに舌を巻くほかない。 ナオミ・ワッツであるが、キュートでありながら、そのイメージを見事に打ち壊す魂のこもった熱い演技。 素晴らしいの一言。 そして何よりスレンダーなのがいい。 さて、この作品だが、巷ではもっぱら“超難解作品”と言われている。 かくいう私も鑑賞終了直後は全くの理解不能状態。 しかし、私がその手の難解映画を観た直後に必ず感じる“不快感”が無かったのが不思議だった。 何故だか分からないが、そのままにしておけない気持ちになり、ネット上であらゆるレビューや解説を調べまくった。 この作品に限ってはネタバレしている状態で観たくらいの方が丁度よい気がする。 DVDに付いているインタビュー映像の中で、リンチは、 「この作品は理屈で解釈するものではなく、音楽の様に直感で感ずべきものだ。」 の様なことを言っている。 この発言を聞いていると、さも“ストーリーはあって無い様なもの”と感じてしまう。 実際に、観た直後はチンプンカンプンでもあるし。 しかし、上の解読を読んでいるとそうではないということに気付く。 リンチは詳細にストーリーを積み上げてこの作品を創り上げたのだ。 ある黒髪の女性に恋をした金髪女性の「愛憎」「嫉妬」「絶望」「後悔」等を、切なくミステリアスに、そして緻密に描いた作品なのである。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 11:18:44) |
72. ママと娼婦
《ネタバレ》 ええ?!ジャン・ユスターシュの傑作に今までレビューゼロですか?! それがまず残念です・・・ さて気を取り直して、単独レビューを開始致します。 “ゴダールが認めた最後のヌーヴェル・ヴァーグ作家”と言われるジャン・ユスターシュの大長編力作。 主演はヌーヴェル・ヴァーグの常連俳優であるジャン=ピエール・レオ。 彼は印象的な作品にばかり出ている俳優さんだ。 その中にあっても、本作における彼の演技はずば抜けて印象的だった。 この作品における彼の役どころは、いわゆる“ヒモ”。 仕事もせずに年上の女性と同棲している。 もちろんそこは彼女の家だ。 ところが、彼には本命の女性がいる。 その女性に求婚するも、断られてしまう。 そこでナンパを決行する。 ナンパした相手は看護婦だった。 その看護婦と深い仲になった彼は、平気で同棲相手の家にその看護婦を連れ込んだりしている。 同棲している年上の女性はそれが我慢ならないが、年上の弱味だろうか、何となく許してしまうのだった・・・ とまあ、こんな感じで“淡々”と話は進んでいくのだ。 しかし、それにしてもあまりに長い。 何と上映時間は怒涛の“220分”。 170分くらいまでなら何とかなるが、どんな内容でもさすがに200分越えはしんどい。 しかししかし、何でだろう、しんどいと思いながら最後までスルスルと観れてしまったのだ・・・ これがジャン・ユスターシュという監督の魅力なのだろうか。 摩訶不思議な映画だ。 男女の日常が延々と描かれるだけの内容。 でも、最後までグイグイとひっぱられてしまうのだ。 “長い長いと思っていたら、いつの間にか220分経っていて、長いんだか長くないんだがさっぱり分からずじまいの映画” と言ったら分かりやすいかもしれない。 それとこの作品、とにかくセリフが多い。 主演のジャン=ピエール・レオなんか、ずっとしゃべりっぱなしだ。 こんだけ尺の長い作品なのに、これだけのセリフの多さ。 さぞかし、この作品の撮影は疲れたであろう。 ジャン=ピエール・レオの、その“プロ根性”に心から敬意を表したい。 [DVD(字幕)] 8点(2007-09-01 21:27:09) |