21. 落下の王国
《ネタバレ》 「ビッグフィッシュ」と「パコと魔法の絵本」を足して二で割りきれなかったような映画。空想物語と現実の同時進行型。設定はいい加減なのに空想サイドの世界観の作りこみっぷりとロケっぷりがなかなか凄い。熱かったり、悲しかったり、強引だったり、ふざけたりと滅茶苦茶な物語に気づけば、少女と一緒に入りこんでしまっているようでした。現実との微妙なからめ方などのクロスオーバーな仕掛けが面白く、次の展開も読めません。この独特な手触りはクセになりそうだ。歯抜け少女の笑顔や奇行が愛くるしすぎる。 [映画館(字幕)] 9点(2009-02-02 00:18:14) |
22. ラースと、その彼女
《ネタバレ》 冴えない男がダッチワイフ(リアルドール)にはまって、それをひた隠しにする話かと思いきや、プッツンして彼女(ダッチワイフ)が生きているかのように接し、周りの人にまで紹介してしまうというオープンなお話だったということにまず意表をつかれました。 雰囲気が全然アメリカっぽくなくて、笑わせ方も静かで気持ちよい。シュールな絵面には、何度かふき出してしまいました。特にダッチワイフと子供のツーショットは強烈。 他方人間ドラマとしてもなかなかしっかりできており、周りの人々の困惑や優しさが一見滑稽だが、なかなか素敵です。みんなに生きているように扱われた命なきダッチワイフは、それぞれ人々の頭の中で命は吹き込まれ、そんな彼女から何かを学ばされることもあると言い切ってしまった周りの人々の鷹揚さに感動(ココがあることによって、話が個人的なものじゃなくなっているのが巧い)。 不自然な話の割りに最終的な話の持っていきかたはワリと自然で丁寧で、心を閉ざしがちな人(俺か?)にはなかなか共感できるところがあると思います。結局自分で作った殻ってのは、人に迷惑をかけたり、助けてもらったりして保護されているから成り立っているわけで、やっぱ最終的には自分からブチ破らないとイカンのですよね。ただ、それにはやはり、異常ともいえるステップが必要だったりもするので、頭ごなしに否定しないでやってください。要するに、引きこもりやその家族に見せるべき映画か。いや、僕は違いますが。 [映画館(字幕)] 8点(2009-01-13 17:53:49) |
23. ラブドガン
《ネタバレ》 芝居がかったセリフや、漫画みたいな構図、わかりやすいキャラクター等が、殺伐とした内容と絡み合いながら、独自なファンタジー感をかもし出しており、そこら辺がツボでした。主人公の二人の関係も表面的に淡白ながらもなんとなく沁みるし、岸部・新井ペアもおかしくて悲しい。 評判はイマイチですが、個人的には大好きです。傑作コミック調ハードボイルドファンタジー。 [DVD(邦画)] 9点(2008-10-29 11:53:06) |
24. ラットレース
《ネタバレ》 すげーおもしろかったです。設定にひかれてみたがとにかく最後まで飽きず、めちゃくちゃで笑えた。近年稀に見る最高のコメディ映画でした。最後は強引すぎるまとめかたが鼻につきました。最後までバカで通して欲しかったです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2008-10-29 11:42:15) |
25. ラヂオの時間
この映画はとにかく監督自身の得意分野を存分に発揮してて巧いなぁ、と思いますね。まず完璧すぎるキャスティングだけでもう全てのキャラがたちまくってるし、三谷流の独特の雰囲気も見てて心地よいし、本当に見る人を意識して作っているなぁと思います。とにかく面白いです。梶原善とおひょいさんが大好きです。 [ビデオ(邦画)] 9点(2008-10-29 11:39:33) |
26. ラスベガスをやっつけろ
わけのわからんドラッグアホムービーです。それだけです。感想が出てきません。 [DVD(字幕)] 4点(2008-10-29 11:36:02) |
27. ラスト サムライ
《ネタバレ》 トムが日本の捕虜になりながら、日本と馴染んでいくハートフルコメディ的展開の中盤まではなんとも言えない雰囲気と違和感がとても良いです。チャンバラシーンのBGMも和太鼓がドコドコなってて気持ち良いんです。謙さんかっこよすぎなんです。真田さんも良いんです。 しかし、後半トムと小雪が接吻してから急にハリウッド的展開になっていき、引いてしまいました。あそこは着替えだけで終わってれば美しかったのに・・・。 そして、それからはものものしいBGM、わらわらと物凄い人がいりみだれての戦争、血、爆発、予定調和、これでもかとたたみかけられて、風情も品も崩壊し、うんざりしました。最後の30分が一番退屈でした。 もっとさらっとしてればとても好きな映画になったでしょう。 150分の長さは感じさせませんし、出来はとても良いと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-29 11:32:23) |
28. ラストサマー
《ネタバレ》 スクリームに便乗した(?)若者系ホラー。「知ってるぞ」ってのは恐いけど、なんだか展開が面白くないんです。犯人もふざけてますよ。 [DVD(字幕)] 3点(2008-10-29 11:24:23) |
29. 羅生門(1950)
話は良いんですが、イマイチテンポが悪いし、芝居もやたら大袈裟でどうもひきこまれない。今作の三船はかっこワリーな。 [DVD(邦画)] 5点(2008-10-29 11:17:12) |
30. ライフ・イズ・ビューティフル
《ネタバレ》 おそらく後半とのギャップを出すための手法なんでしょうが、前半の恋愛部がやや冗長で退屈というか無駄に感じてしまいました。 収容所に連れてかれてからはオヤジの健気な嘘が切ないです。最後誰もいなくなってから出てくる子供のシーンとかは強く印象に残りますね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-29 11:13:39) |
31. ライフ・アクアティック
《ネタバレ》 ドキュメント映画をとる人たちをドキュメントっぽく撮った作品。多彩で印象深いキャストと、センスの良い音楽やカメラワークなど独特な演出が素敵です。 期待していたコメディ色は弱く、地味な展開にメリハリをつけるためか無駄にアクションや不必要なドラマをいれてみたりと欲張りすぎた感があり、焦点がわかりづらい。せっかくいい役者が揃ってるのに、スポットが当たりきっていないのももったいない。デフォーはグー。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-29 11:08:52) |
32. ライトスタッフ
3時間という長丁場を飽きさせないテンポの良さや、軽いタッチは見易くて良いです。男たちもそれぞれギラついてて素敵です。ただ長い割にわかりやすい盛り上がりがないので、ラストがあっさりしすぎてるのがもったいないです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-10-29 11:03:33) |
33. ライアー ライアー
弁護士が嘘をつかなくなるという設定と、憎たらしくも面白いキャラクターを演じさせたら超一流のジム・キャリーの一人芝居がかっちりハマって、思う存分楽しませてもらいました。時間も短く、心温まる素晴らしいコメディ。 [DVD(吹替)] 9点(2008-10-29 10:58:11) |
34. ラスト・ショット
キャストも良いし、面白い話なのにレビューすくないっすね(日本では劇場未公開らしい)。コメディやサスペンスはおまけみたいなもので、なかなか上質な人間ドラマになっています。犯人逮捕のためとはいえ、監督・キャストなど全てを騙す必要があるのか、 と終始疑問に感じつつ憤りを感じ、(劇中の)監督に感情移入をしながら観てしまいました。先の展開が気なるドラマが魅力的で、気持のよいラストにはちょっぴり感動しました。 [DVD(字幕)] 8点(2008-04-24 12:50:35) |
35. ラストキング・オブ・スコットランド
ウガンダへ渡った若き白人医師が、大統領の主治医になって、とんでもないことになっていく恐ろしい伝記。若さゆえの不用意な浅はかさと純粋さで泥沼にはまっていく青年がなんとも哀れ。無知というのは罪で、無知を知らないってことは大罪ですな。虐殺反対。ウ ィテカー怖すぎ。陽気なラテンミュージックに乗った熱量の高い悲劇の映画です。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-19 18:42:47) |