Menu
 > レビュワー
 > アラジン2014 さんの口コミ一覧
アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456
投稿日付順123456
変更日付順123456
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ザ・ロック 《ネタバレ》 
久しぶりに鑑賞しましたがオープニングから無駄が無く非常にスマートな作品。情報量が多い割りにスッキリしていて、全体的にとても洗練されています。ただ、フェラーリ(F355?)をぶっ壊す派手なカーアクションっている?って感じはしました。  大根役者っぽいニコラス・ケイジの代表作といえば「フェイス/オフ」「コン・エアー」、そして本作「ザ・ロック」だと思いますが、捨てられた子猫のような目つきとこのガチムチ具合は、そりゃ人気も出るわな~と、いった感じですが、、でもすぐにアクション路線から離脱しちゃったんですよねこの人。  序盤から善人がやむなく悪事に手を染める理由を明確に描いている点は少しあざといというかズルいです。しかしエド・ハリスにはこういう役が本当によく似合っていて、ズルいんだけど素晴らしいという流れがきちんと出来上がっていた点は流石でした。 また”元英凄腕諜報員”という大いに笑える設定のショーン・コネリーがカッコ良すぎで震えるくらいです。本作公開当時66歳であることを考えると奇跡の渋さ&身のこなしで文句のつけようがありませんでした。ちなみにウォマックFBI長官(ジョン・スペンサー)はまさかの50歳ってのがまた笑えます。大分年上に見えますよね彼(笑)  ラストまで文句なしの娯楽作品の王道でした!
[地上波(字幕)] 8点(2024-03-29 13:04:49)
2.  新・極道の妻たち 《ネタバレ》 
マラソン鑑賞中。今作はなかなか良かったです。テイストが少し現代風になっており、ベタな演出も含めて比較的ミーハーな仕上がりといえます。暴対法ができた時代&バブル絶頂期の映画で、あの当時の雰囲気がきちんとフィルムに収まっています。また、暴力団の近代化なども少し語られていて、高嶋兄と一般女子大生(海野けい子)の葛藤、髙嶋兄と母(岩下志麻)の葛藤など、人間ドラマとしても見どころが多くなっています。  バイオレンス部分では、高島兄襲撃シーンなどは雨でさっぱり見えず非常にあっさりした感じかと思えば、重田(本田博太郎)パートはゴッドファーザーでも参考にしたのか?というくらいコッテコテのバイオレンスシーンに仕上がっています。(でもこれって、この後田大戦争が勃発しませんかね?)  私の青春時代に作られた映画なので少し甘めの点数ですが、岩下志麻の安定した演技、高島兄の怪演など見所は多いです。また出演陣があまり暴力団に見えず、そういった意味でも現実的なリアルが感じられて良かったです。今作はなかなか盛りだくさんの仕上がりで、個人的には結構好きです。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-01-20 18:07:44)
3.  極道の妻たち 最後の戦い
マラソン鑑賞中、一作目に引き続き人気の岩下志麻さんの極妻。本来なら同名タイトルのナンバリング作品であれば役者=人物を統一するものですが一作目とのつながりはなく、同じ人物が別の役をやっていたり、死亡した人物が普通に復活していたりと少々混乱するところがあります。(主役の岩下志麻も役名が異なります。しかしながら外見が同じなので岩下志麻=極妻という、凄まじい説得力を感じます)  一作目以上にバイオレンス&女の闘いが全面に出た激しい展開を見せますが、メインの女たちの住み分けがきちんとできていて分かりやすいです。また、小林稔侍演じる「瀬尾雅之」が一見男気があるようでグズでお間抜けなのもかなり笑えるところですが、しかしながら非常に素敵な昔気質の任侠道を体現していて、個人的には本作では一番好きなキャラでした。ドスを利かせる時の独特な雰囲気がカッコいいです。  エロ描写も一作目のようなネッチョリした濡れ濡れの雰囲気ではなくなり、もう少しスッキリした印象です。(ただし津川雅彦パートは必見) ラストも判り易く、男だから女だからということよりも、やはり暴力の世界に関わるとそれ相応の結果が待っているという風にとらえるのが妥当なように感じました。岩下志麻版全8本を完走する予定でしたが、、ちょっともういいかな感が出てきました(汗)しかしながら本作はよく出来ていて個人的には好きな回です。(本作と1991年の新・極道の妻たちの二作品がマイベスト)
[インターネット(邦画)] 7点(2024-01-20 18:04:47)
4.  コン・エアー 《ネタバレ》 
「ザ・ロック」と併せてTV録画されていましたので、今年の正月はニコラス・ケイジ祭りでした。ザ・ロックと比較すると若干評価が低いようですが、本作「コン・エアー」もかなり完成された娯楽作品として文句なしで楽しめました。個人的には本作のほうが単純に笑い要素が多くて楽しかったです。 また、本作では今や一流の俳優がてんこ盛りで、ジョンキューザック、ジョンマルコヴィッチ、ヴィングレイムス、スティーヴブシェミ、ダニートレホら、主役級ばかりでおしっこ漏れそうでした。これだけ最高に濃いキャラが集まっているのに誰一人バッティングしていないのは本当に凄いです。(猛毒のサイラス)とか(ジョニー・23)とかもうワクワクしかありませんでしたね真面目な話。。  ストーリーもよく考えられていてテンポよくハイジャックが成功してサクッと飛び立ちます。砂漠での一悶着もよく出来ていて中だるみなくラストのラスベガスでの大暴れは娯楽作品としては文句なしに楽しめました。まあ確かに細かい所はかなりご都合主義でしたが、コルベットもぶっ壊してくれるし、「ラモン・マルチネス(レノリー・サンチャゴ)」がオネエ姿で走り抜けるシーンも最高にイケてて文句なし。 皆さんご指摘の通り、ラストのリアルバービー(モニカ・ポッター=ハミングバード)とのイチャイチャはウザいだけでした。ほとんど80年代のB級映画的で、そいういった意味では笑えましたがもう少しアッサリして欲しかったです。(アメリカ的すぎるだろと・・)
[地上波(字幕)] 7点(2024-01-12 17:47:50)
5.  ロリータ(1997) 《ネタバレ》 
キューブリック版(1962版)と比較すると、本作は15分も短いにもかかわらず情報に過不足がないベストな仕上がりだったと思います。例えるなら本作エイドリアン版は文芸的で、キューブリック版はコメディといったところでしょうか。  本作ではハンバートとロリータそれぞれの心情が理解できるよう、各シーンがとても丁寧に作られています。ハンバートは14歳の初恋の呪縛から永遠に逃れられない不幸な男で、彼は初恋の面影を勝手にロリータに投影し、その身勝手な想いを彼女に対して一途に貫きます。対するロリータはその気持ちを知ってか知らずか、その奔放さでおじさんを手玉に取ります。仕方がないとはいえ、お互い依存しあう関係性が悲しくも必然的で、妄想上のエロさを加速させています。 ロリータの足がハンバートに頻繁に触れたり、ロリータがズボンを踏んで横切るシーン、噛みかけのガムなど、、エロ目線で見ると途端にエロくなってしまう表現も非常に素晴らしかったです。反面、終盤、手紙が届いた以降もまた違った意味で素晴らしいです。ロリータがキルティに抱いていた気持ちを聞いた時に全てを悟って全財産を渡すシーンは悲しすぎます。運転席からロリータを見た時に彼の理想像がオーバーラップするシーンはまさに初恋の呪縛から一生逃れられないことを決定づけています。  本作ではキルティの扱いが特に上手く、虫が燃えるシーンでの重要なセリフが後のハンバートを追い詰める過程でとても効果的に作用しています。ハンバートの心情をも表していたように思いますし、キルティに激しく嫉妬の炎を燃やすラストは悲惨です。愛していた(所有していたかった)彼女を奪われた悔しさは計り知れないものだったのでしょう(人間として全く歪んでいますが)。そういった意味では、、趣味として一線を越えなかったキルティはある意味正常な大人であったとも考えられます(正常とは言い難いが)。  明らかにハンバートは人間として壊れてしまっていますが、初恋の呪縛から逃れられない哀れな想いと自身のせいで自分の人生が破滅してしまった悔しさは理解できます。非常に虚しく悲しいラスト、芸術作品としては申し分のない仕上りでした。(各演者も最高の演技でしたが、ママさんの退場方法だけが少々強引で違和感を感じましたので減点しました)
[インターネット(字幕)] 9点(2023-11-29 21:22:36)
6.  フォレスト・ガンプ/一期一会 《ネタバレ》 
あるがままを淡々と描いてくれたストーリーには好感が持てました。内容的にはかなり重たいテーマやメッセージが多く、ライトな部分をフォレスト(トム・ハンクス)が担当し、ヘビーな部分をジェニー(ロビン・ライト)が担当する形で明暗をつけていますが、フォレストも決して良いことばかりではなく、やはり人生とは「物事の捉え方や取り組み方で結果が変わるのである」ということを最後には教えてくれます。 フォレストの人生がちょっと都合良過ぎな感じはありますが、そこんところはフィクションということで華麗にスルーしたいです。淡々と描いた歴史の中で「こうなったらイイよね」という部分、アメリカ的理想像をフォレストが体現してくれています。世界的事実・大事件などと絶妙に整合性を持たせ、なんとなくフォレストが関係していく点も見ていて笑えます。ウォーターゲート事件、アップルコンピューターの株、ファッキンベトナムの演説を省く部分など超ハイセンスで最高でした。ただし、批判意見の中には監督の都合の良い部分だけ映画に納めてあって事実と異なるというレビューも多く見られます。確かにそうですが、この映画はファンタジーであり、またギャグ映画でもあるのです。悪名高き白人至上主義団体の創立者から名前を貰ったフォレストが今度は純粋無垢にアメリカの為に尽くしたギャグ映画なのです。  この時代(1995年前後)あたりから飛躍的にCG技術が進歩し、あり得ない映像をリアルに表現できるようにもなったと思います。足を切断したダン中尉(ゲイリー・シニーズ)の特撮には心底驚かされたし、前述の通り、フォレストが歴代大統領らと握手するシーンなども素晴らしすぎました。 この作品で語られる台詞「Life was like a box of chocolates. You never know what you're gonna get.(人生とはチョコレートの箱のようなもの。開けてみるまでどんな種類かは判らない)」は『アメリカ映画の名台詞ベスト100』にも選ばれています。良い意味で前向きに物事を考えて生きるべきだと教えられます。142分なのに長さを感じさせない点も素晴らしく、いつ観ても何度観ても飽きることがない本物の名作だと思います。観てない人なんて居ないでしょうが、万一観てない方は大至急観るべき名作です。
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2023-11-05 15:37:52)
7.  モ’・ベター・ブルース 《ネタバレ》 
皆さんの評価が高いので驚きました。正直私には誰が誰だかよく判らないシーンもあったりして、全体的にセリフも騒がしくあまり乗り切れませんでした。表現的にはしつこくて重たい雰囲気を装っていますが、セリフや映像はイマイチ軽くて何だか深みに欠けるといった印象ばかりが先行しました。 おそらくこの違和感はブリーク・ギリアム(デンゼル・ワシントン)の淡々とした演技によるところが大きいように感じます。彼は黒人のジャズトランぺッターにしては学があり過ぎる印象で、綺麗すぎるように見えました。ジャイアント(スパイク・リー)のキャラももう少し面白くなりそうな感じでしたのでちょっと勿体ない感じです。モダンジャズのことや黒人の問題など色々探求しながら鑑賞したらもっと深いのかもしれませんが、私自身のモチベーションがそこまで至りませんでした。  私も一応若い時はバンドマンで、東京の夜の世界に少しだけ居ましたが、音楽の世界といえば「酒、女、金、闇の勢力、創造の苦しみ」が定番です。この映画でも至極当たり前のことを軽くざっくりと描いただけのようにしか見えませんでした。軽く表面的になぞって終わってしまった印象です。特に喧嘩以降の流れが早歩き過ぎて何が何だが・・  ラストのマイルス・ディビスのネタはカッコイイですが、親がお笑い好きだから「さんま」と名付けられたレベルで、中途半端にトランペットを練習してる子供の側からしたらいい迷惑でしょうね。この辺りはもう少しブリーク(親)がどういう気持ちで子に名前を託したのかを描いても良さそうでした。
[地上波(字幕)] 5点(2023-11-03 12:39:53)
8.  インドシナ
時代背景もあまり知らずに何となく見てしまいました。「愛人/ラマン1992」に非常に良く似た時代背景の作品で、ラマンよりは大分時代劇風にはなっていましたが、でもそれが面白さにはあまり繋がっていない印象でした。1930年代といえばアメリカではグレートギャツビーの時代、日本では昭和初期、第二次世界大戦前で二・二六事件などがあった物騒な時代です。  劇中で連呼されるジャン=バティスト(ヴァンサン・ペレーズ)が良い思いをし過ぎですが、実質的な幸せには全くつながっていないのが気の毒。また長尺な割りに大事な部分は割と端折っていて要所要所が都合よく流れていきます。色んな事がよく判らないまま終盤1954年のジュネーブ協定で映画は幕を下ろします。 とにかくどこにも感情移入できる人物がおらず、終始他人事として話は流れます。ラストに吐露する孫の感情を聞いても「フーン、残念だったね」くらいにしか思えず壮大な物語を見たという印象はありませんでした。  しいて挙げればこの後すぐにアメリカに小突かれ、ベトナム戦争の悲劇に見舞われる訳で、つくづく不運な国だなという印象ばかりが募ります。2023年現在、日本には沢山のベトナム人の交換留学生などが来ていますが、皆さんとても優しくて素敵な人ばかり。日本人とは非常に相性の良い国民性だと思います。気の毒だなとは思いましたが、映画としては色んな意味でちょっと疲れる作品でした。
[地上波(字幕)] 6点(2023-10-12 14:26:50)
9.  007/ゴールデンアイ 《ネタバレ》 
本作がピアース・ブロスナン版では最も素晴らしいと思っていましたが、見返してみるとそうでもなかったです。本作は何となく007である必要性が薄い作品に仕上がっています。ただ、ブロスナン版第一号ということで、過去作を色濃く踏襲してある点はやはり素晴らしい。特にBondのテーマソング(オーケストラ)が掛かって町をめちゃくちゃにするシーンは最高でした。(戦車のシーン)  余談ですがオナトップ(ファムケ・ヤンセン)のぶっ飛び具合は素晴らしい反面、男の立場からするとあの感じで迫られるといくら綺麗でも萎えるなとww 奥ゆかしさとか秘めたエロとかそういったものは一切なく、ただただアニマルのごとくむさぼるだけという激しい描写はかなり笑えました。というか怖いよ・・ 更にさらに余談ですが、006アレック(ショーン・ビーン)がナターリア・シミョノヴァ(イザベラ・スコルプコ)のほっぺをべろりんちょして、ガチでキモがられるシーンがありますが、アレも普通の男だとかなりへこみますよね。。  ネタバレになりますが本作の敵は006ということで見ごたえがあります。手の内を知っていることで面白い効果がたくさん生まれています。ただ、逆にいうと同僚として手の内を知っているだけに、リアルなことをいうと即刻頭を打ち抜くのが正解ですが、映画なのでそうならない点はご愛敬といったところでしょうか。  最近大量のボンド映画がTVで放送されていて、久しぶりに見返してみた結論としては、個人的には毛嫌いしていたダニエル版ボンドの一作目「カジノ・ロワイヤル(2006)」がNo1、プロスナン版「ワールド・イズ・ノット・イナフ」がNo2、No3は本作にするか「ショーンコネリー 007は二度死ぬ」にするか決めかねているという結論に達しました。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-05 15:36:53)
10.  ゲーム(1997)
面白いのですが無理無理映画の代表でもあります。そもそも、車が海に落ちるのだって何回もリハーサルしてから臨んでも心配になるものですが、事情を知らない主人公がいきなりぶっつけ本番とかありえません。殺人かよと・・  アイデア一発勝負、アイデア勝ちの映画なのは間違いありませんが、裏を返せばアイデア以外に売りが無かったといわざるを得ません。キャスティングからは結構重厚で意味深な雰囲気は漂っているのですが、実際大した意味はありません。ただし、映画のタイトルのつけ方は100点満点です。この点は本当に素晴らしい。 粗を全て黙認するという前提で6点、粗を全て指摘するなら3点でしょうか。粗が多すぎて指摘しきれませんが、映画としては結構面白かったので、映画好きには広くお勧めできる作品ではあります。未見の方は絶対に何も考えずに一生懸命映画に熱中すべき。そうすればハッピーになれます。
[ビデオ(字幕)] 6点(2023-10-03 15:49:38)(良:1票)
11.  フェイク 《ネタバレ》 
アル・パチーノとジョニー・デップがウマくハマっています。特にジョニデのかっこよさ、役へのハマりっぷりは素晴らしい。反面、パチーノの小物感は結構見もので、普通、パチーノがしゃべると大物に見えてしまうものですが、不思議なことにこの映画では小物に見えてしまいます。何とも憎めない下っ端のヤクザを上手く演じています。ゴッドファーザーでもチンピラでも演技できるなんて、ホント、、真の役者です彼は。  ストーリーのほうは実話を元にしていますので唐突なラストを迎えます。しかしそれがかえってリアリティを生む結果になったようにも感じます。脇も大物役者が固めていて内容的にはかなり複雑なハズですがとても安心して見ていられます。一見蛇足のように思えるマイアミでの船のシーンやクラブハウスを買う話なども雰囲気が良くこの映画に深みを与えています。とにかく、アル・パチーノやジョニー・デップ、その他全ての役者さんの表情から仕草まで緻密に計算されているようで、全てがもの凄く細かくて丁寧な印象です。こういうところは実話をもとに作られているだけに、制作サイドもかなりこだわって作ったのではないかと想像します。(まあ実際にはかなり脚色があって事実と異なる部分のほうが多いらしいです)  あと、複数の方が指摘していますがラストのセリフ「if it was gonna be anyone, I'm glad it was him.」を「お前だから許せる」はチョット意訳しすぎだったような気がします。確かに日本語的にはかっこいいセリフになっていますが、「お前だから許せる」ではちょっと意味が違ってきています。「お前が誰だったとしても・・ お前で良かった(お前と知り合えて良かった)」という、非常に難しいニュアンスが含まれた生前ラストのセリフですので、この辺りはもう少しこだわって字幕を付けて欲しかったです。(吹き替えのほうがまだマシで、「どうせこうなるなら、お前で良かった」と言っています)。ついでに書くと、タイトルも「フェイク」では内容が違ってきます。騙しは捜査の方法であって、あくまで彼らの中ではお互いにかけがえのない真の友情を築いた訳です。ここはやはり素直に「ドニーブラスコ」とすべきだったと思います。(でも面白いもので、明らかに主役はドニー(偽名の男)ではなくアル・パチーノ扮するレフティになってしまっているのが非常に感慨深い。偽名を使った誰だかよく判らないこの若者に夢を見た、うだつの上がらない中年男が主役の映画なのです)  日本ではイマイチでしたがこれほど完成度の高い映画にはそう滅多にお目にはかかれません。日本人の感受性の問題ですが、日本でももう少しヒットすべき映画だったと思います。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2023-10-03 15:33:11)(良:1票)
12.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 
よくぞ完結編を撮ってくれました!シリーズの中で最も評価が低い今作品ですが、私は本作が最も好きです。特にオペラとシンクロさせてアレが撃たれるシーンは素晴らしいとしかいいようがなく、その時のマイケル(アル・パチーノ)の無音の嘆きは映画史に残る屈指の名シーンだと思います。(あくまで三部作を通して見たうえでという前提ですが)  世の中に蔓延るホンモノの悪人というのは表向きは一流の地位を得ていて、何食わぬ顔で堂々と活動しているものです。今作では天下のゴッドファーザーもその地位を欲し、また彼ほどの男でさえも金のうねりに飲み込まれてしまいます。蛇のように気味悪く唸る金の動きが心底恐ろしく、真面目の伝道師のような人たちですら金の為なら何でもしてしまう上の世界(裏の世界)がねちっこく描かれています。円熟期の二代目のセリフ「上に登るほど汚かった」という言葉が非常に意味深くて空恐ろしいです。  ちなみにソフィアコッポラ(メアリー)が不評ですが、あれが超絶美人だったとしてもちょっと違うような気がします。キャスティングって難しいものですが、今回これはこれで正解だったように思います。むしろ最悪なのはアンディ・ガルシア(ビンセント)のほう。彼にはおじいちゃん(ヴィト―=マーロン・ブランド)のカリスマ性とパパ(長男ソニー=ジェームズ・カーン)の無鉄砲さを兼ね備えて欲しかったところですが、それには遠く及ばない小粒風情のまま三代目を継いでしまいます(一応描こうとした努力の痕は見られますが)。また、ビンセントがドンを裏切ったという体で相手側に寝返るシーンも不要だったと思います。パート1のルカの顛末を思うと、ちょっとご都合主義で安易な展開だったと言わざるを得ません。結果、総合的に考えるとやはり彼こそがラジー賞にふさわしいのではないかと感じてしまいました。 トム・ヘイゲン(ロバート・デュヴァル)が出ていないのも本当に残念でした。イタリアンマフィアといえばコンシリオーリ(相談役)は非常に重要な地位で、老いたマイケルと老いたトムが話し合って三代目を決めるという幻の展開も見てみたかったところです。(二人でソニーの息子に決めるなんて胸アツ展開すぎ)  ゴッドファーザーシリーズは大人になってから観ると評価が高まると思いますので、若人に無理に勧めてはいけません。折を見て人生の節目に何度か観たい大人向け作品、ブラボーでした!
[ビデオ(字幕)] 10点(2023-10-03 15:10:39)(良:3票)
13.  007/トゥモロー・ネバー・ダイ 《ネタバレ》 
個人的にピアース・ブロスナン版が最もバランスが良くて好きです。某、死んじゃったボンドは辛気臭くてほんと楽しくなかった。本来Mrボンドといえば本作が踏襲しているように明るくて楽天的、決して深刻な人ではないハズです。 余談ですが、ピアース・ブロスナンはボンドになる前からスピークラークのCMでボンドっぽい感じで演じていました。本作ではQ(デスモンド・リュウェリン)との保険ネタも実際のCMでパロられましたしなかなか笑えました。リモコン操作の車や二人乗りバイクでのチェイスもなかなか出色の出来です。何気にピアース版の時ってボンドカーがBMWだったことにも少し驚きます。(アストンじゃないことに違和感を感じていませんでした)  ミシェル・ヨーのボンドガールはちょっと特殊で魅力に欠けたかなと思いますが、敵の奥さん役のテリー・ハッチャーも地味で微妙なので今回のボンドガールは全体的にイマイチ。カウフマン博士(ヴィンセント・スキャベリ)はいい味が出てたのでスペクターばりに頑張っていただきたかったところですが、こちらは即刻退場しちゃいましたね。。  シェリル・クロウの主題歌も話題になりましたしM(ジュディ・デンチ)やQ(デスモンド・リュウェリン)なども健在で安心感はありましたが、全体的に手堅くこじんまりと仕上がってしまった印象。もう少しとんがった部分も欲しかったかなといった物足りなさは感じました。色んな意味でお手軽な映画のお手本のような本作のバランス感覚はまあ悪くはないものです。少し甘めの点数。
[地上波(字幕)] 7点(2023-09-19 20:45:08)
14.  007/ワールド・イズ・ノット・イナフ 《ネタバレ》 
レビュアーさんの点数が思いのほか低くて驚きます。ピアース版のボンドの中では脚本は結構良い出来だし、序盤のボートチェイスから印象深くて非常に良い回だったと感じています。確かに少々”らしくない”演出も多く、Mがアッサリ捕まるところやまるでモデルのようなエロい科学者(クリスマス・ジョーンズ博士=デニス・リチャーズ=少々大根役者だった)とか多少強引な点もチラホラあります。まあでもボンドといえば昔からこんなもんですからその辺はあえて触れないのが正解でしょうか。  もちろんエレクトラ役のソフィー・マルソーは最高、公開当時33歳だと思いますが拷問椅子のエロさったらもうね・・ 一生に一度だけでもお願いしたい女ナンバーワンの称号を与えたい女性です。  ストーリーのほうはなかなかよく練ってあって、ソフィー・マルソーが難しい役どころを上手く演じています。映画内では「ストックホルム症候群」としていましたが、愁いを含んだ可哀そうな女ではなくもっと悪女です。しかし脚本・演出が悪くて判り難くなっていました。確かにキッカケはレナード(ロバート・カーライル)だったのは事実ですが、女の武器でレナードを虜にしてテロリストを操っていたのはエレクトラのほう。更に彼女はMとMI6を信頼しているフリをしつつ、父を葬り去るというかなり高度な悪に徹しています。ボンドもまんまと騙されましたが。Mがしゃしゃりでて来たせいで何となく”らしくない”展開になってしまったのは少し意外でした。ソフィーの退場の仕方も”らしくない”印象ですが、あの撃ち方は個人的には非常に良かったです。  確かに全体的に”らしくない”異例な感じはありましたが、スケール感も結構大きくて話も綺麗にまとまっていたので好きです。少々甘めの点数で。
[地上波(字幕)] 8点(2023-09-19 20:43:17)
15.  クリフハンガー 《ネタバレ》 
ほとんど30年ぶりに再見しました。イメージ的にはスタローンのPV的な印象を抱いて30年経ちましたが、いま改めて見返してみると結構凝った映画だったんだなという印象です。凝った映画=高評価ではなく、単純に苦労して作ったんだろうなという意味ですが、この時代あたりから急激にCG技術や合成技術が進歩してリアルな映像が見られるようになりましたね。本作もやたらとリアル。  序盤からご都合主義でツッコミどころは満載ですが、80年代スターを筆頭に80年代を引きずった映画なので致し方ないかなといったところ。特にオープニング、この可愛いらしい美女がまさかの転落死なんて、掴みが大事とはいえ結構残酷です。また、この美女の恋人で主人公の親友(ハル=マイケル・ルーカー)もご都合主義であまりにもワガママで笑っちゃいます。素人美女を連れてきた自分のプロ意識の低さを棚に上げ、親友を責めるなんてどんだけ・・ 現金強奪はやたら凝ってる割りに準備はバッサリ割愛。で、まさかの不手際から墜落、ついにこの映画のメインステージに上がる流れは一見自然なようで実はかなりご都合主義。また、金を一人で取りに行かせておいて銃乱射→雪崩の流れも雪崩を見せたかっただけの演出にしかなっていないのが稚拙すぎて半笑いです。(Tシャツでクライミングするスタローンも)  無駄に人数が多くてモブキャラらしきも数名混ざっていますが、ジェシー(ジャニン・ターナー)はあの時代特有のボーイッシュな可愛さを演出してくれているし、クエイルン(ジョン・リスゴー)&クリステル(キャロライン・グッドオール)も下品な悪の親玉としてなかなかの存在感を放っています。しかし、超絶強いカイネット(レオン)は最後まで見せ場は無いし、ヘリの操縦士フランク(ラルフ・ウェイト)もあまりにも勿体無さすぎる存在感のまま、意味の分からない最期を迎えます。  サラリーマン風情で鍛えもしていない悪人たちが普通に極寒の雪山を征服していたりと、ツッコミ所は多いものの最後までバランス良く中だるみが無い流れは救いでした。スマートにそつなく悪役を倒して、恋人を亡くした傷心の親友の前で自分たちだけイチャついて映画は綺麗に終わります。(その傷心の親友は無線で「悪役?あいつは谷底だぜ!」は悪ノリしすぎ)色んな意味で悪くはないものの、お手軽映画の典型でした。序盤に転落した美女に免じてこの点数です。
[地上波(吹替)] 6点(2023-08-17 12:30:20)
16.  アルマゲドン(1998)
世紀末の1998年、「アルマゲドン(ハルマゲドン)」という恐ろしい単語をギャグにしてしまった偉大な映画。いたって真面目に作った「ディープ・インパクト」を”地味”の一言で切り捨てる一般観客を大量に排出してしまった作品でもありますが、どうあがいても本作のほうが派手でカッコいいからしょうがないっちゃしょうがない。  マイケル・ベイ監督の作風はあまり好きではありませんが本作は非常に面白かった。出演者全員バカなの?死ぬの?という点を除けばイケイケノリノリの映画で、当時アエロスミスのあの音楽が流れるとウルウルする人は多かったと思います(今でもそう)。途中で若干間延びする時間帯がありますが、終盤への”タメ”としてきちんと機能しており、構成的なバランス感覚をよく知った人物が作っていることが伺えます。 特にハリー(ブルース・ウィリス)のキャラはド定番の脳筋大バカ野郎として描かれていますが、彼は彼なりに愛の為にのみ行動していて、それが最高にカッコいいから困っちゃう。音楽も含め、AJ(ベン・アフレック)やグレース(リヴ・タイラー)のバカップルも最高に見栄えが良く、エンタメとしては本当に良くできた作品でした。ただし、、真面目に考えると考察的には(失笑)部分も多く、普通なら宇宙飛行士候補生のエリートに掘削を教えたほうが早くね?的なツッコミなどが出がちですが、それは禁句だったりもします。  いわゆる素人向けの愛すべきエンタメ作品として評価するのが妥当な映画ですが、個人的な印象としては頭の良い人はディープインパクト派、ノリ系の人はアルマゲドン派という感じできちんと住み分けできていたような気がします。(ディスっていますが意外と好きな映画だったりもします)
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-06-10 12:14:39)
17.  レオン(1994) 《ネタバレ》 
あまり書いている人がいませんが、私は誰が何と言おうが絶対に「劇場版」派です。。監督の意向でしょうが世の中には完全版しかブルーレイが無く、劇場版は無きものにされてしまっています。本当に悲しいことです。(2022年、4K版として抱き合わせ販売されましたが)  完全版で付け加えられたフッテージの数々は蛇足でしかなく、観客がアレコレ妄想する楽しみを奪ってしまっています。どう考えても劇場版のほうがシンプルかつストレートに二人の関係性が理解できるし、観客は映画の余韻に浸りつつ悦に入って語りたいもの。まさに絶妙な編集がなされた通好みでクラシックなバージョン(作風)だったのが劇場版でしたが、それに対して完全版のほうは今風の親切丁寧な編集で、いわゆる見せすぎ&テンポも悪く、ガチなロリコン映画になり下がっているように感じます。レオンは女を知らない純朴な青年(40代)だったからこそ今回の関係性が成り立つわけで、それを1から10まで映像で表現してしまうと淡い関係性も何もあったもんじゃありません。また、実は青年時代に愛した女がいたなどという安っぽいネタまで仕込んでいてガッカリしまくりでした。くどくど差し込まれる仕事現場(殺人現場)を連れまわすシーンもなんだか違うんですよ。  とにかく劇場版が素晴らしいと思うので、ぜひとも「劇場版ブルーレイ」を発売していただきたいものです。いや真面目な話、劇場版を闇に葬るのはやめていただきたい。(2022年、4K化に合わせ無事に抱き合わせBOXとして劇場版が再販されましたが、個人的にはバラ売りしてくれ~)
[映画館(字幕)] 9点(2023-04-13 18:34:30)(良:1票)
18.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 
4K化されるということで久しぶりに鑑賞。当時アルマゲドンとほぼ同時公開され世紀末期にふさわしいパニック映画の金字塔と名高い本作ですが、超大ヒットしたアルマゲドンと比べると本作はいまひとつインパクトに欠けるものでした。いえ、興行的には大ヒットしていますし決して面白くなかった訳ではありません。人々の印象に残ったか?という意味でアルマゲドンと比べると微妙という状況です。勝敗を分けた原因はやり群像劇として見せたドラマが大して面白くなかったという点に尽きるのではないでしょうか。  個人的には真面目路線大歓迎なので断然ディープインパクト派なわけですが、どうでもいい人達のどうでもいいドラマを詰め込み過ぎたせいか、ディザスター映画としての輝きが失われてしまったような気がします。監督ミミ・レダーは群像劇のプロ(ER救急救命室の監督)ですが、やはり二時間で収めるには無理があり過ぎました。 キャストは申し分ないのですが、特にメインとなるジェニー(ティア・レオーニ)のドラマと、リオ(イライジャ・ウッド)のドラマがあまり面白くない。むしろどうでも良すぎて困っちゃうレベル。ただそれでも終盤には大統領のドライな演説、宇宙飛行士の一件、リーリー・ソビエスキーの巣立ちなど、泣き&恐怖ポイントは多めで隕石襲来や大津波など非常に印象的なシーンが続きます。  ラストも観客に投げかけるような素敵な感じなのですが、いかんせん途中のドラマが面白くなかったのが残念。バカ映画の定番アルマゲドンのほうがパーソナルな部分に集約させたおかげで判りやすくて単純、やはり俯瞰的な群像劇はER救急救命室のような限定された狭い場所でこそ威力を発揮するものなのかなといった印象が残りました。好きなジャンルなので甘めの点数ですが、規模が大きい割りにイマイチ印象の薄い作品に成り下がってしまっています。残念。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-04-07 14:21:07)
19.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
個人的にトム・ハンクスがあまり好きではないこと、キング原作のショーシャンクが大嫌いということ、そしてとても長尺であるということなどから、本作「グリーン・マイル」も20年以上無視してきました。キング原作といえばリアル路線が多い印象でしたが本作はかなりファンタジー路線で驚きました。しかも今まで見ていなかったことを後悔するほど素敵な作品で、見て良かったなあと素直に喜べる映画体験でした。  しかしレビューを書こうとすると途端に解釈が難しい作品で、結局何が伝えたかったのかよく判らない映画だったとも感じます。実際、もの凄く感動的ではあったのですが、だからどうした?と言えなくもなく、Webの考察ページを読み漁って初めて納得がいくような映画であるのもまた事実です。その考察で目に付いたのはどうやらキリストの再来とか、そういった類の解釈が最もシックリくるのではないかということです。私も含め、キリスト教に疎い日本人には表面的なただの感動ファンタジーに成り下がってしまう可能性もあって、そういった意味では非常に勿体無い作品だなと感じます。 無神論者の私にはこの映画の素晴らしさの半分も理解できたか怪しいところですが、ジョン・コーフィー(マイケル・クラーク・ダンカン)がとても良い味を出していて、彼のラストは泣かせます。冤罪だった件はどうなっているのかが大いに気になりましたが、同時にネズミがCGなのかどうかも非常に興味深いことだったりもしました。  導入部が妙に丁寧なわりによく判らない感じになっていますが、エンディングまで見るとまさかの伏線回収があって楽しくなります。そして後に再度あのモノクロの活動写真のワンシーンを見ると泣けてきます。3時間越えの長尺ですが捨てシーン一切なしの素晴らしい作品でした!
[インターネット(字幕)] 8点(2022-11-15 22:36:44)
20.  氷の微笑
皆さんおっしゃるように・・ マジでエロい。 サスペンスとしては結構イケてるんですが描写が全体的に時代を感じます。(古いというか80年代特有のダサい感じ) ストーリーもベタだしラストもスッキリしません。全体的に演技もわざとらしく、エロくなかったら退屈だったろうなという残念な仕上がりです。(スコアはゴージャスで良かったんですがね)  話が逸れますが、近年は海外ドラマなど非常に質が高いので、この程度の映画ではぜんぜん満足できなくなってしまいましたね。まあ、裏をかえせば近年の海外ドラマはホントに凄いということですが。このエロさに全ての点数を捧げます!
[インターネット(字幕)] 5点(2022-10-01 17:06:17)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS