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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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181.  海の上のピアニスト 《ネタバレ》 
原作は知らないんだけど、これって思いっきりファンタジーですよね。作中に「伝説」という言葉があるように、1900という名の男の物語は全てトランペット吹きの楽器屋での語りだけで、実際にそんな男がいたかどうかすら実は謎なんですよね。現在の世界で再会するのもこのトランペット吹きだけで、他の人は見てないし。それなのに現実感が無いという批判は的外れ。仮にこの男が語る話が作り話じゃないとしたって一人の男の回想にいちいち突っ込んだってしょうがない。1900は厳しい社会からの現実逃避から生まれたトランペット吹きのもう一人の人格だったのかもしれない。音楽を奏でることに幸せを感じた男の最も楽しい一時を送った船内の思い出への逃避。そして現実の世界を(まさに)地に足つけて生きるために1900というもう一人の自分を船と共に葬り去ったのだ。と、えらそうに言ってはいるが見た直後の感想は「別の船に乗り換えればいいじゃん」だったりする。
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-23 14:08:44)
182.  スニーカーズ 《ネタバレ》 
これけっこう好き。たしかに豪華キャストがその豪華さを全く発揮せずにいるのはもったいないようにも思えるが、豪華キャストだと思うからそうなるのであって、それぞれの役者たちはきっちりとそれぞれの役を魅力的に演じている。彼らのそれぞれの分野でのプロフェッショナルさをもっと大袈裟に見せてくれてもそれはそれで楽しいだろうが、抑え気味の中にもそれぞれの個性をちゃんと見せている。キャラ分けもストーリーの小さな抑揚に従事し、とりわけ盲目ゆえの音のプロが指南する音を頼りに場所を特定するシーンはなかなかに巧い展開。さらに盲人に車を運転させる痛快救出シーンもドラマを盛り上げる。ラストのそれぞれの希望の品を告げるシーンの告げられるジェームズ・アール・ジョーンズの顔がそこだけコメディになってて大いに笑えるのもいい。シリアスな場面でもう少し危機感を出してくれてたら傑作になり得た作品だと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2008-11-07 16:20:49)
183.  大いなる幻影(1999) 《ネタバレ》 
『ニンゲン合格』同様に、生きることの根源としてある自己の存在価値についての葛藤が描かれているのだと思う。女はカーテンで隠された郵便窓口で働く。外部との接触を阻まれた世界で外部との接触を切望しているふうでもある。彼女の地図に日本は存在しない。自分が今いる場所において自らの存在を確立できずにいる。男は対人関係のわずらわしさから逃れるためにあえて自ら存在を希薄にしてゆく。この世界に存在すること自体に苛立ちを持ちはじめる。そして本当に体が透き通ってゆくのだ。恋人たちが公園で遊ぶ。男と女のあいだをボールが行き来する。ボールを通してそれぞれの存在を確認することで女は喜び男は苛立つ。そういった構図はなんとなく理解できるのだが、なんとなく意味ありげなシーンに埋め尽くされた映画は大きな展開があるのかないのかすらよく分からないままに淡々と静かに過ぎ去ってゆく。ちょっと厄介な映画。これもまたずいぶん前に観たものだが、再見の意欲が湧かずにいる。観たら観たで何か発見できるかもしれないのだが。ラストは唯一大きな展開を見せてくれるので安堵と混同した感動がある。郵便窓口の境界線を突き破って女は自らの位置(存在)を確立する。男は存在を消してしまったにもかかわらず存在を消した状態ごと女が受け入れたために存在を消した男として存在するという存在証明を手にする。書くとややこしいな。まあ、どうとでもとれる映画でもある。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-10-24 16:39:04)
184.  うなぎ
いつからか邦画というと、ストーリーはマジメに進行しながらも何気にコメディタッチというものが多くなったような気がする。シリアスな中にユーモアが顔を出すといったものじゃなく、あくまで全編でコメディタッチ。この軽さがどうも苦手で、この作品もこの系統に属すると思うんだけど、他の多くのこの系統の駄作とは異なりコメディの部分にあざとさがなく、ちゃんと作品の世界に馴染んでいる。「軽い」というより「ゆるい」。このゆるい感じを損なうような無理な笑いとか無理な感動とかは入れない。ゆるい笑いとゆるい感動があるだけ。この押さえ加減が良い。今村監督の初期作品のようなエネルギッシュさは無いかもしれないが、こういうのもたまにはいい。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-10-10 16:54:45)
185.  セントラル・ステーション
ラジオを盗んだだけで射殺される国。ストリートチルドレンと人身売買。ブラジルの抱える社会問題がさらけ出される。この作品のいいところはこれらの諸問題を前面に出さずに、また語らずに、それでもしっかりと見せるところにある。都会から田舎へと移動するロードムービーはさらにブラジルの様々な顔を見せてゆく。代筆という仕事はブラジルの教育問題をもさらけ出しているが、同時に様々な顔を見せるブラジル中を繋ぐ重要な役割をこの女性が握っていることをわからせてゆく。そして田舎での代筆で、無条件に神に感謝する言葉、愛する人を想う言葉に「信じる」ことの素晴らしさを発見する。代筆、都会と田舎、子供、旅、それらは物語を感動的に盛り上げる一方でブラジルの現状というものを映し出す重要な駒ともなっている。いろいろな意味でよく出来た話。惜しむらくはユーモア。このおばさんと子供がなかなか魅力的なデコボココンビなのだが、このコンビならもっと楽しいシーンがあっても良かったように思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-09-30 12:57:46)
186.  あの子を探して
正直、中国人って怖い・・とか思ってしまった。主役の代理教師の女の子の強情を通り越して意固地なまでに我を通す様のリアル感が凄い。勝手にレンガ運んで(しかも間違った場所に)金くれって、ほとんどヤクザの恐喝ですよ。それをあたかもこちらが正しくてあなたがおかしい的な無茶苦茶な言いがかりを堂々と言う。この子はもともとお金さえもらえればよくって、けして生徒たちのことを考えてるわけでも学校のことを考えてるわけでもない。すべての行動規範は代理教師として支払われるべき賃金からなる。物語はあれよあれよと言う間に感動的に進んでゆくのだが、本当に感動的なのはこの子の恐ろしいまでの自己主張の強さをごくありふれたものとして描き、そこから「国民性」というものを露呈させたことにある。たんに中国人は身勝手だなどと言ってるわけじゃなく、ものすごく真っ直ぐだってことと、そのほとんど非常識ともとれる自己主張をまわりの人がそれなりに受け入れているという様から見てとれる、根底にある暖かさも含むことを付け加えておきます。実際のところこのような性質が中国人気質なのかどうかは知らないんだけど、少なくともここで描かれる人たちは皆、極めてリアルだ。カメラを向けられた女の子の涙は安堵の涙でもなければ感謝の涙でもなく、13歳の女の子のリアルな表現以外のなにものでもない。彼女は子供。だから泣く。それ以外の装飾を加えない潔さに好感が持てました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-09-24 16:47:37)
187.  アウトブレイク 《ネタバレ》 
ウイルスやら怪獣やらをやっつけるために軍が町ごと消しちゃうってのはもうお決まりのパターンとして登場するのだが、この作品の公開当時ではお決まりというほどではなかったし、いきなり冒頭部で前触れ無しにアフリカの村を焼き尽くすというシーンを持ってきて観客に軍の非情っぷりを見せつけているのが功を奏し、なかなかどうして、ドキドキと楽しませてくれる。ご都合主義に走るのはハリウッドのお約束なんだし別にいいのだが、でもたしかにこの終盤の展開はちょいとやりすぎ。山に放した野生の猿が早々に見つかるのもアレだが、その前に宿主が猿だと判明する過程がご都合主義に過ぎる。ムリヤリな見せ場としてのヘリの攻防戦はまあいい、というかけっこう気に入っている。爆撃の阻止と指揮官拘束というご都合主義は許せる、というかむしろ天晴れ。
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-10 14:50:59)
188.  カストラート
見応え感がっちりな作品。こういうたいそうな映画は苦手なのだが、苦手な中にあって楽しめた部類。カストラートについてのあれこれには多くを語らず、兄弟の愛と葛藤のドラマを軸として見せてゆく。時代背景や音楽の歴史、(実在の)登場人物の背景、そしてカストラートの歴史など興味のつきない題材にもかかわらず、欲張らずに見せ所をしっかり絞った脚本の勝利。さらに衣装やセットも抜かりない。主人公は史上最高のカストラートと言われているカルロ・ブロスキ。今現在、カストラート自体が存在しないのでその美声の凄さは映画以上なのだろうが、その再現にボーイソプラノや数少ない男性ソプラノを使わずに、男性カウンターテナーと女性ソプラノの合成というまさにこの世に存在しない声で表現したのは納得と同時に感心。兄弟二人で一人の女を抱く、つまり3Pという特異な性生活が中盤にいかにも「プレイ」的な描写で登場するが、その行為が終盤に「プレイ」ではなく「愛の行為」として登場するくだりはなかなかの感動がある。5年以上前に観たっきりなので今観たらまた変わるかもしれないけど点数はまずまずの6点ということで。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-08-27 15:47:22)
189.  ミザリー
キャシー・ベイツのキレたところよりも優しさの中に自己中心的な性質を内包させた絶妙な演技が素晴らしい。同じキング原作で同じく雪深く人里離れた場所を舞台とした『シャイニング』とは恐怖の質が異なり、キューブリックは狂気を描きロブ・ライナーは狂人を描いている。そこに、より現実的な恐怖を感じると同時につまらなさを感じたりする。ヒッチコック映画、とくに『サイコ』を彷彿させるシチュエーションが多々あるが、ここでも例えばデ・パルマのようなお遊びはせず、ひたすら成功法でくる。破綻などない。よく出来た作品だと思う。田舎の老保安官夫婦のユーモア溢れるやりとりを入れることでちょっとした和やかな間を作っているのも実にソツのない演出。でも個人的にはなんか物足りない。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-12 14:14:50)
190.  ペイバック
メル・ギブソンの悪党っぷりが凄まじい。なのにその非情さを言い訳するように優しい面を見せたり(犬の傷の手当だとか裏切った妻とのグダグダしたやりとりとか)して、その痛快極まる悪党っぷりに水を差す。もったいない。そこんところ徹底してもらうと最高に面白いものになったんじゃないだろうか。チャイニーズ・マフィアがらみの銃撃戦(車の底から撃ちまくるやつ)のかっこよさ。そこに全く切羽詰った感の無いルーシー・リューがまたおもろすぎ。いや、ルーシー・リューは出てる全てのシーンがおもろい。あー、もったいない。あと後半の展開がご都合主義に走りすぎなのもちょっと残念。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-06 16:02:58)
191.  エロティックな関係
日活ロマンポルノの『エロチックな関係』(エロティックじゃなくて)のリメイクということらしい。どちらも内田裕也主演。彼が企画やらプロデュースやらに関わった作品(彼が主演の映画はだいたい彼が企画を持ち込んでいる)は監督が誰であろうと独特の空気を持っている。この映画も例に漏れず、なんだけど、なんか、ちょっと違うというか、その空気に宮沢りえだけが馴染んでなくて浮きまくってて、でもみんながそれを受け入れているというか。若松に奥山、裕也にたけし、荒戸に宇崎に・・・一癖も二癖もありそうな危なっかしい連中が・・・たぶん、みんな宮沢りえが可愛くてしょうがなかったんだと思う。実際、可愛い。サンタフェ後かな?変な映画ではある。でもけっこう好き。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-23 17:45:52)
192.  Endress Waltz エンドレス・ワルツ
伝説の天才サックス奏者の阿部薫と、こちらもほとんど伝説化していると言える女優で作家の鈴木いづみという最強カップルの濃厚にして短すぎる人生の軌跡。両者ともに若松監督は面識があるらしい、というか監督の映画に出てるとか。映画で描かれるのは収入の無い芸術家のDV夫とのありがちな青い生活のようにも見える。一つ一つの濃いエピソードも事実であるから重いのであって、同じものを全くのフィクションとして見た場合は少々退屈にも感じる。とはいうものの、全共闘時代、若者たちが大きなうねりの中にいる時代のはずなのに、この二人だけは激動の時代を全く感じさせずに自分たちだけの世界に生きている、ということをちゃんと見せている。時代に翻弄された若者たちではなく、かと言って時代に取り残されるでもない。世界を無視して時代を置いてけぼりにして突っ走る。そこには爽快感など無く、常に孤独感が付いて回る。この映画は天才と言う厄介な生き物を愛してしまった女のドラマである以上に、そして自らが天才という厄介な生き物であることからの葛藤のドラマ以上に、ひとりの女がひとりの男を愛し、そしてそのことを再確認するというホントに普通の女のドラマとして描かれている。それは監督が実際に彼女を知っているからできたことなのかもしれない。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-22 16:52:06)
193.  go(1999)
スーパーのアルバイトをしてる男女が休憩室でだべってる。そこから始まる3つのストーリー。ひとつのストーリーが終わると、この休憩室のシーンに戻ってきて追いかけるターゲットを変えて別のストーリーが始まる。一つ一つのエピソードも面白いし、それぞれのエピソードへの伏線も巧い。あまりに巧すぎて映画としての深みが無いというか、ハギスの『クラッシュ』にも似た物足りなさを感じたのですが、この作品はそのあたりをノリで乗り切る(シャレじゃないよ)。そのうえ、とにかく笑える。ほんのちょっとエピソードに手を加えるだけで血みどろの作品になりかねない展開の連続なのに、ギリギリのところでそっちの世界に行かない。エピローグでまたさらに笑わせてくれるので後味も良い。サラ・ポーリーとケイティ・ホームズというキュートな2人に本来のキュートさが感じられなかったのは役柄上仕方なかったのだろうか。いや、まあ、普通にキュートではあるんですけど。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-16 15:11:39)
194.  裸のランチ 《ネタバレ》 
これがバロウズの世界観なのかどうかはバロウズの書籍を読んだことがないのでよく分からないが、クローネンバーグの世界観であることは間違いない。クローネンバーグは他の作品を見ても解かるとおり、虚構の世界の中から真理なり真実なりを見出そうとする作家であるから、バロウズのドラッグによる幻覚から産み落とされた虚構の世界に何かを見出そうとするのは自然な成り行きと言える。そこに有機物(昆虫)と無機物(タイプライター)の融合という気持ち悪いクローネンバーグ印が虚構の世界を彩る。虚実の境がはっきりしているのも彼の作品の特徴のひとつだと思うが、個人的にその親切はいらないと思うことが多々あり、これもそう。この映画で主人公の作家はモデルとなっているだろうバロウズが実際にそうしたように「実」の世界で妻を殺す。そして「虚」の世界でもう一度妻を殺す。妻殺しは事故なんかじゃなく動機ある殺人だったというお話ととれなくもない、こともない? もちろん映画内(虚構の世界)のお話である。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-09 15:48:27)(良:1票)
195.  トレインスポッティング
実は麻薬常習者の主人公が一番まともだったりする。仲間内で最も異常な性格をしてるのが麻薬を絶対しない男だったりする。麻薬を一度断ち切って真っ当な生活を送る主人公のスーツ姿は実にかっこ悪い。薬を打ってダラダラぐだぐだしてる主人公の顔は幸せそうでバックの音楽はかっこいい。間違っても麻薬を推奨している映画じゃない(赤子の悲惨な死や麻薬に金を使い込んで生活に支障をきたす仲間の描写、あるいはHIVの検査という最悪を仮定できる描写もある)けど、麻薬撲滅を謳ったものでもない。むしろイギリスが国をあげて勝ち得た「安定」というものに対する若者の苛立ちと疑問が投げかけられている。麻薬が出てくるからややこしくなる。でも麻薬が青春と切っても切れないものになってしまっているという事実があるということ。けっこう深いかもしれない映画。便所シーンは勘弁してほしい。いや、便所が映されるだけならまだ笑えるんだけど、座らないでほしい。キツイものがある。ウンチが彼女の母ちゃんの顔に!ってのもキツイぞ。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-07 18:18:10)
196.  ガメラ 大怪獣空中決戦
ガメラは作品はともかくガメラ自体がものすごく魅力的であったため人気があったのだ。おそらくこの平成ガメラを作ったスタッフもそんな魅力的なガメラを放ってはおけなかったのだろう。新しい世代によって作られた「ガメラ」はガメラの出自まで変更し、ハリウッドでも通用し得るような大人の辻褄合わせをすることによって、ハリウッド映画世代の大人にも通用する映画としている。そのことでガメラ第一作の『大怪獣ガメラ』同様に説明のためのセリフが使用されることになるのだが、ストーリーの面白さと本当はこんなのが見たかったのだと誰もが思っていたに違いない、おとぼけのない怪獣同士の真剣勝負や鳥の化け物でしかない人食い怪獣(つまり怪獣は怖いということ)に目を輝かせずにはおれないのである。人間のために戦う怪獣という不自然な行為もけしてガメラがそのことを擬人化された挙動で訴えるわけではなく、ここでこそ使われるべき必要最低限の説明セリフによって理解させている点がいい。ただ、子供向けを意識しているせいだろうが漫画チックな単純なキャラとしてしか描けない人間の描写は、もう少しなんとかならんのだろうか。あと、ガメラの顔が、目ん玉がいかにも作り物って感じなのがちょっと・・。
[DVD(邦画)] 6点(2008-05-02 13:44:07)(良:1票)
197.  トレマーズ 《ネタバレ》 
初めて観たのはテレビの吹き替え版なんだけど、いかにもテレビの吹き替え版でじゅうぶんというチープな映画。もともとこの映画のポスターが思いっきり『ジョーズ』のパクリなんだけど、中身もどこかで観たような展開が次々と映される。ただ、見所の寄せ集めにしては異様に見所が多くて観ているあいだはけして飽きることがない。銃器マニアカップルの怒涛の銃弾の嵐なんてまさに見所を一つを作るためだけに存在する。アイディアも豊富で車ごと地中に引きずり込むとかその引きずり込まれた車を土の中に見つけるところとか棒高跳びとかドミノ倒しで屋外に放り出されるとかただ一人の若い女のズボンを脱がざるを得ない状況にするとかポンピング少女とか怪物だと思ったら一部でしかなかったとか落とし穴とか爆弾の投げ返しとか、もうこれでもかってくらいにてんこ盛り。チープさと旺盛なサービス精神がいい感じのBテイストを出している。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-24 11:53:16)
198.  マディソン郡の橋
べつに恋愛は何歳になったっていいと思うし、一生に一度の愛が不倫というカタチで訪れてしまうことだってあるだろうし、熟年の性欲だって否定はせん。でもわざわざ映画で観たいとは思わん。と思ってて実際、あぁ年をとっても女なんだなあ、あぁ年をとっても男なんだなあ、という繊細な男女のときめきやらドキドキやらはストーリーの要であっても個人的にはどうでもよかったんだけど、屋根付き橋の涼しそうな陰に入ってゆき又出てくるメリル・ストリープに当てられる光とか、突然カメラに撮られることのうれしはずかし顔の決定的ショットとかけっこう惹かれる画があるからイーストウッドは侮れない。土砂降りの中に佇むしかないイーストウッドとか前の車に見えるイーストウッドの何も語らない人影とか、ニクイ演出も多い。現代のシーンが凡庸というか、兄妹がイマイチ映えないというか・・。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-04-16 12:32:24)
199.  恋する惑星
二つのエキセントリックな恋のお話。この二つが全然違う色で語られる。「金城武×ブリジット・リン」は香港を無国籍感漂う未来都市のようでいてゴミダメのようなオリジナルで魅力的な都市にして、技巧を凝らした映像でスタイリッシュに語る。「トニー・レオン×フェイ・ウォン」はほとんど主題歌の「夢中人」のミュージッククリップのような世界観でありながらも前半の映像よりも美しい画面が点在する。もともと洋楽カバーの「夢中人」を歌番組で歌うフェイ・ウォンを見たときに、なんてかっこよくてなんて可愛らしい女性なのだろう、そしてなんてステキな声なのだろう、と思っていたのでこの歌がかかったときはもうその歌がかかっているだけで心地良かったりした。二つのお話の舞台は同じなのにトーンが全く違うってのは違和感を感じるし、二つのお話のムリヤリなつなげ方もイマイチなんだけど、好きな人はそれがいいのかな?
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-01 16:17:31)
200.  ガスパール/君と過ごした季節 《ネタバレ》 
二人の男が自由気ままに暮らしている。そこにおばあちゃんが入るだけでなんとなく擬似家族の出来上がり。その境遇ゆえに家族を求める男と家族を忌み嫌う男。いくら嫌っても家族の心地よさを否定できない。しかし擬似家族はある女と女の娘の登場によりますます家族性を強めてゆく。人に寄り添い、人と助け合い生きてゆく「家族」を捨てて自由であることを選ぶ男。ガトリフが描き続けるロマ(ジプシー)の性(サガ)を描いているのだろうか。それでもラストシーン、ついてくる犬を振りほどけない男は、また誰かと暮らすことになるのだろう。冒頭の姨捨がけっこう衝撃的だったのでおばあちゃん主体で物語が進むのかと思ってたんだけど、意外に脇役。もうちょっと前に出てほしかった。ガトリフの映画の中ではガトリフっぽさが抑えられているほうなのでけっこう万人に受けるのはこっちかも。個人的にはちょっと物足りない。
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-17 17:34:48)(良:1票)
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