181. スピーシーズ/種の起源
『エイリアン』meetsエロスといった形容で全てを語れるB級SF。しかし、M・マドセン、B・キングズレー、F・ウィテッカーといった豪華キャストのおかげでそれなりにまとまりのいい作品となっている。N・ヘンストリッジも官能的でいいが、女エイリアンの造型は、ギーガーだというのに少々手抜きなのが残念。 6点(2003-12-01 19:29:42) |
182. 素晴らしき日
興味のない俳優の組み合わせに、あまり好きではなさそうな話。でも時間が丁度いいから観たというだけの、期待値0,いやマイナスで観たのがよかったのか、ホフマン監督のあたたかな視点に、古き良き時代のハリウッドの影を見いだし、心地よい気分で堪能。ありきたりのストーリーだが、そもそもラブストーリーなんてそんなにパターンがあるわけではない。プロセスを如何に楽しませてくれるかこそが大切なのだ。 7点(2003-12-01 18:35:54)(良:1票) |
183. スパイ・ハード
レスリー・ニールセンがZAZ以外と組んだパロディ映画としては、まずまずの出来。とはいえ、大爆笑と言えるほどでもない。そろそろニールセンも違うタイプのコメディを演じるべきではないだろうか。元々シリアス演技で評価されていた役者なのだから、パロディではない笑いもこなせると思うのだが。ちなみに、最新作は『Scary Movie3』。ふぅ~・・・。 5点(2003-12-01 18:19:47) |
184. スパイダーマン(2002)
《ネタバレ》 コミックヒーローものでありながら、青春学園ものの形態をとることで観客の感情移入を誘う点は見事である。アクション演出も手慣れたもので、テロによる撮り直しを感じさせないぐらいパワフルで飽きさせない。しかし、残念なのはラスト。ヒーローの皮肉なさだめを提示するには、少々それまでが軽すぎる。よって、テーマが浮いてしまった。素直にヒロインとの愛を成就させるべきだったように思える。 6点(2003-12-01 18:12:19) |
185. スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
《ネタバレ》 スパイダーの視点で語られる物語は、そこかしこに矛盾を孕んでいる。それに困惑しながら、観客はスクリーンを見つめ続け、最後には自分の都合の良いように記憶が改竄されていることに気づき、おののく。これがクローネンバーグの狙いだったのだろう。しかし、残念ながらその試みはうまくいかなかった。記憶の改竄という興味深い題材だけに、観客を誘導する道標を冒頭に用意しなかった点が惜しまれる。 6点(2003-12-01 18:06:04) |
186. スネーク・アイズ(1998)
《ネタバレ》 デ・パルマが自らの演出テクを過信しすぎた失敗作。冒頭の長回しはまずまず快調だったが、事件後いきなり失速し始める。ケイジのキャラクターはどうにでも面白くなりそうな設定だったが、今ひとつ活かされていない。赤い宝石の真相も悲しいかな、大した輝きを放てなかった。ラストカットは、あれが本当の「人柱見舞い」?(笑) 4点(2003-12-01 17:45:53) |
187. スニーカーズ
『フィールド・オブ・ドリームス』の大ヒットである程度選択の幅が広がったはずのP・A・ロビンソンは、どうして本作を次回作に選んだのだろうか? 本作のプロットはあまりに上辺をなぞるだけで奥が深くない。メリハリもあまりない。豪華キャストとロビンソンの腕前で無難に楽しめる作品になってはいるが、次への展開を大きくするチャンスだっただけに、ロビンソンの選択ミスは残念だった。 6点(2003-12-01 17:37:06) |
188. ストレンジ・デイズ/1999年12月31日
製作J・キャメロン×監督C・ビグロー、この組み合わせに期待を持って映画館へと向かった。しかし、基本設定こそ面白いものの、ビグローの演出が丁寧すぎ間延びしてしまい、観客をぐいぐいと引っ張るパワーに欠けていた。主役のレイフ・ファインズもSF娯楽作であることを忘れ、ドラマ性の高い演技をしてしまいしっくりこない。コンセプトを再確認した上で、適材を集め再度チャレンジしてもらいたい。 3点(2003-12-01 17:30:26) |
189. ストーリービル/秘められた街
大ヒットドラマ『ツインピークス』の脚本家が手がけた作品で、路線的にも「2匹目のどじょう」を狙っている。しかし、残念ながら、D・リンチの独自性豊かなねちっこい映像もなければ、プロットにも軸がないため、ただただ退屈な時間が流れていくこととなる。気をつけろっ!「『●●』のスタッフ結集」というコピーは、他にウリがない証拠だ。駄作に決まってるんだぁ。間ァ違いないっ! 2点(2003-12-01 17:09:20) |
190. ストーリー・オブ・ラブ
『恋人たちの予感』同様、このような男女差認識ラブコメを撮らせればR・ライナーは上手い。とはいえ、両作とも男目線が強く、これで女性が納得するのか疑問に思うところもあるが、男である俺は興味深く観られた。決して美人とは言えないM・ファイファーが愛しく思えてくるのも、彼女の役への入り込みとライナー演出の賜物だろう。ウィリスも男の情けなさを好演。 7点(2003-12-01 17:02:50) |
191. スチュアート・リトル
《ネタバレ》 ねずみを養子にするという設定が、この作品世界では何らおかしいことではない、と観客に思わせる努力が全くなされていない。また、プロット的にもスチュアートがねずみである必要性が感じられない。おそらくねずみはユダヤ人のメタファーなのだろうが、導入が甘いためユダヤ人の姿が終始透けて見え、ファンタジー物として見られないのが致命的。 3点(2003-12-01 16:48:39)(良:1票) |
192. バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲
シュワに気を遣ったのか、ラストでいい人にしてしまうのはいかがなものか。哀愁漂う悪役を登場させた『リターンズ』というお手本がありながらもったいない。ロビンやA・シルヴァーストーンの新キャラも邪魔なだけで、これ以上バットマンの存在感を薄くしてどうするのだろうか。クルーニーも雰囲気は悪くはないのだが、パッとはしなかった。シューマッカーの資質はこういったヒーローものには向いていないのだろう。 2点(2003-11-30 23:03:22) |
193. バットマン・フォーエヴァー
《ネタバレ》 R・ウィリアムズの代役J・キャリーの熱演は面白いが、ジョーカー同様やはりやりすぎの感は否めず。一方のT・L・ジョーンズはあまり印象がない。そして、バル・キルマーは悪くはなかった。特にヒロインからもっと好きな人がいると振られた際の、バットマスクから見える口がゆるむ表情などは秀逸だったのだが。シューマッカーは原色を活かした演出を披露しているが、アクションシーンが整理できていないのが難点。 5点(2003-11-30 22:56:40) |
194. バットマン リターンズ
《ネタバレ》 バットマン・キャットウーマン・ペンギン・・・3人のトラウマを抱えた怪人達の織りなす哀愁漂う物語に切なくなってくる。前作と違い、3人を対等に描いているのがよい。また、前作で秀逸だったゴッサムシティも相変わらず素晴らしく、T・バートンの脳内世界を堪能できた。ファイファーの死後、たくさんのネコが寄ってくる映像も不気味さ・狂気が感じられ印象的。 8点(2003-11-30 22:50:36) |
195. バットマン(1989)
ティム・バートンの作り出す世界の魅力に驚かされる一作。M・キートンは表と裏の顔を上手く使い分け好演しているが、如何せん野放し状態のニコルソンのせいで興ざめ。しかも、「『バットマン』を楽しむ会」のような有志団体が劇場に現れ、バットマークが出るたびに拍手をしていたのが痛々しい。アメリカの真似をしたいのだろうが、気に入ったところで騒げばいいのであって、無理矢理盛り上がろうとするのは他の客にとって只の迷惑である。 4点(2003-11-30 22:44:44) |
196. アンタッチャブル
デ・パルマが毒気を抑えて商売に徹した作品。正義漢コスナー、悪人デニーロに渋いコネリー。全てが心地よいアンサンブルを導き出し、大作感あふれる出色の出来。高校生だった俺は、殺し屋役のビリー・ドラゴの冷たい視線に震えあがった。 8点(2003-11-30 21:41:30) |
197. スカーフェイス
「暑苦しい」とはこの映画のためにある言葉なのか。ギラギラしたパチーノの狂気は観ていて、胸がしめつけられてくる。デ・パルマの流麗なカメラワークによって、無縁のはずのマフィアの世界にひきずりこまれ、その残虐性によって呼吸困難に陥った。時に映画の世界では、「暑苦しい」は褒め言葉となることを痛感した。 9点(2003-11-30 21:40:22) |
198. 素顔のままで
ラズベリー賞受賞も納得のふぬけたプロット。脚本家は本作で何を主軸に据えようとしたのか? サスペンス? ならば、しっかりとした盛り上げを。ユーモア? 奇人が出れば笑えるわけではない。親子愛のドラマ? 底が浅すぎるよ。あっ・・・もしかしてエロス? デミ・ムーアは肉体を鍛え上げてるけど、意図が伝わってないよ、彼女に。それに、残念ながら・・・デミの賞味期限はとっくに切れていて・・・(以下、自粛) 2点(2003-11-30 21:36:22) |
199. スコーピオン
映像遊びにこだわったB級アクション。B級スター揃い踏みでなかなか楽しめる・・・とついつい書きそうになるほど、K・コスナーにA級スターの輝きが感じられなかった。また、こういった作品ではK・ラッセルが活き活きとしているのも印象的。プロットはほころびだらけで出来は悪いが、まぁ軽く楽しめることはできたかな。それにしても、HILOさん、吹き替えは津嘉山さんだったのかぁ。吹き替え観ようかな。 6点(2003-11-30 21:20:04) |
200. 助太刀屋助六
真田広之の持ち味が存分に出た活劇。少々こぢんまりしすぎているのが残念だが、真田・村田の軽妙なやりとりが面白い。ラストも爽快! さすが岡本喜八だなと納得。ちなみに、本作は某映画祭で観たのだが、ゲストとして岡本監督が登場。しかし、言葉がうまく話せず、横にいた村田雄浩さんが一生懸命通訳していたのが可笑しく、印象的だった。岡本監督、まだまだ活劇を撮り続けてくださいね。 7点(2003-11-30 21:12:25) |