181. スモーク(1995)
息子より若い父親のエピソードなど、そこかしこに魅力のある話が詰まった佳作。全体的に穏やかで英語も聞き取りやすく、大人の映画という印象。ときどき差し挟まれる押さえた音楽も良かった。最近煙草を吸うシーンが映画の中から取り払われている感があったが、この映画に限っては嫌味がなく、貴重なアクセントになっている。惜しむべきは、途中登場人物を増やしすぎてしまったために話が見えにくくなってしまったこと。途中暴力が絡んでほしくもなかった。「死ぬまでに観たい映画1001本」収録作品。いつか原作もじっくり読んでみたい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-07 09:35:34) |
182. 眠る男
動と静といえば「静」。日本的らしい、感性に訴える作品。監督の非凡さを感じさせるが、ドラマを見たい人には物足りないだろう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-07-30 13:21:09) |
183. マイ・ガール
前半と後半でこれだけ印象が違う作品も珍しい。前半は軽めのノリで家族もゴタゴタし、平凡な印象。血をこすりつけるなんて、良い子は真似してはいけません!なんて文句の一つもいいたくなったが、後半は皆さん仰るように、泣けた。台詞やシーンの一つ一つが、素晴らしい。少女の成長物語なので、「マイ・フレンド・フォーエバー」と比べると、どちらかというと女性向き。総合的にみて6点にしようか迷ったが、後味が良い映画というのはやはりいいもので、7点献上。 [DVD(吹替)] 7点(2005-07-19 21:49:10) |
184. ふたり(1991)
《ネタバレ》 最初に戸惑ったのは、石田ひかりの喋り方。今どきこんな喋り方をする女の子はいない。とっくに淘汰されてしまっている。本人が素で演じているのなら、とんでもない素質を持っている人だと思った。それでも、見ているうちにそれも慣れ、大林ワールドにずるずると引き釣り込まれてしまった。ただでさえ死が絡む重いテーマで、なおかつ家庭崩壊ややっかみ等、みていてつらいことが多すぎるが、それを姉と共に乗り越えていくところが好き。とりわけ舞台裏での会話。「ここからは世界のあらゆるものが見えるわ」。こういう台詞があるから、大林作品は捨てがたい魅力がある。マラソンのシーン等合成シーンはいただけないが。 [映画館(字幕)] 7点(2005-07-19 11:00:11) |
185. 時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!
やはり前作と比べてパワーダウンしていることは明らか。前作は芸術性を感じたが、今回はより普通の映画っぽくなっている気がした。特に前半部分、時間が長いだけに蛇足部分が多いように感じた。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-15 09:59:44) |
186. 死の棘
なんなんだ、これは。醜い闇の心を描いた、どうにも暗くて映画だ。 嫉妬、狂気、疑念、葛藤、猜疑心。こんな言葉が渦巻いてくる。 主演二人の演技はほとんど完璧と言っていいほどだ。 それが、この作品を芸術の域にまで高めている、そんな気がしてくる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-07-08 11:13:56) |
187. キャラバン(1999)
全編を通じてネパールの大自然の風景に圧倒される。ストーリーは、主に長老と若者の葛藤がメインに描かれる。シリアスすぎて、エンターテインメントには向かない。映画を楽しんでみたい人にはお勧めできない。 [ビデオ(吹替)] 5点(2005-07-01 09:02:40) |
188. ジュラシック・パーク
まるで自分が本物の恐竜に出会ったような感覚!初めて観たときは身が震える思いがしたものです。しかし、残念なことにアドベンチャー映画ながら「パニック」としての要素が強すぎます。ある時点から、恐竜に追いかけられ、攻撃され、食べられてしまうシーンが続くので、あまりいい気分はしません。なぜか登場人物の中で、脇役(ハッカー役の白人、システム管理の黒人)が印象に残っています。 [ビデオ(吹替)] 6点(2005-06-29 10:19:25) |
189. アナライズ・ミー
マフィアものだが、安定してみられるコメディ。7点にしようかどうか迷った。渋いがここぞというときに頼りないロバート・デ・ニーロと、少し気が弱いが精神科医としての腕は確かなビリー・クリスタルのやりとりが、この映画の最大の魅力。くされ縁(?)で始まったセラピーが、最後のほうではボスの深層心理に迫っていくくだりは興味深い。ボスの手下もなかなかいい味を出していた。とにかく台詞が多いので、吹替のほうがおすすめだと思う。 [ビデオ(吹替)] 6点(2005-06-21 21:04:09) |
190. ベートーベン
めちゃくちゃ退屈というわけではなく、かといってお腹を抱えるほど楽しいといった映画でもない。きわめて普通。犬好きの人で、家族で見るのにはお勧め。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2005-06-08 19:41:01) |
191. ロッタちゃん はじめてのおつかい
相当面白くない。心に残ったエピソードといえば、クリスマスツリーぐらい。「とびきりキュートで、ふくれっ面の天使」と言われても、可愛くないよ。まいったね。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2005-05-30 10:59:16) |
192. デスペラード
「エル・マリアッチ」に少しだけ魅力を感じての鑑賞。思っていた通りの4点止まり。こっちのほうが何倍も金かけているのに、魅力少なし。なんでも「弾丸8000発を撃ちまくり」「10秒間に一人を葬る復讐のショウタイム」っていわれても、かっこいいともなんとも感じない人にはピンと来ないだけ。仲間のマリアッチ、特にロケット弾を発射する人には趣向が凝っていて良かったのだが…。こういう映画を見てスカッとできる人が羨ましい。 [DVD(吹替)] 4点(2005-05-06 18:11:34) |
193. いつか晴れた日に
ものすごく長く感じました。タイトルのイメージは、貧乏でも明るく元気にたくましく生きる、みたいな青春映画を想像させましたが、実際はイギリスの奥ゆかしい恋愛物語。200年前のイギリスが舞台なので、今は誰も使っていないような奥ゆかしい英語が出てきます。とにかく振られては泣くシーンばっかりで、気がめいりました。もっと楽しい気にさせてくれる映画かと勝手に思っていました。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-04-29 21:24:17) |
194. ダンス・ウィズ・ウルブズ
期待通りの対策だった。全編を通じて流れる、落ち着いた雰囲気がたまらない。雄大な風景、壮大な男の生き様、インディアンとの交流等々。とくにインディアンサイドを好意的に描き、成功を収めたのは素晴らしい。3時間と上演時間は長いが、一気に見られる魅力に溢れている映画だ。ビデオに付いているメーキングも見たが、インディアンにとって「動物」という言葉は存在しないらしい。なぜなら、彼らにとって人間と他の動物は一体であるからだという。 [ビデオ(吹替)] 7点(2005-04-20 13:16:38) |
195. コリーナ、コリーナ
娘のモリーが言葉を取り戻していくくだりは素晴らしいが、後半になるにしたがってひとつひとつのエピソードが際立たなくなってしまった感がある。白人と黒人の問題を持って来たり、父親とコリーナの衝突を描いてみたり。。。それがなければ、魔法のようなお話。信号機に向って必死に魔法をかけようとするモリーの姿が印象的だった。 [ビデオ(吹替)] 6点(2005-04-11 08:58:29) |
196. 飛べないアヒル
良い映画といっちゃ良い映画ですね。こまっしゃくれた子供たちが、アヒルの編隊のように団結して勝ち上がっていくさまは見ていて爽快ですが、ベタ誉めできるほどの作品ではないと思います。7点としましたが、6.5点ぐらいですね。アイスホッケーのルールを知らないので勉強になります。一番のお気に入りのシーンは、コードンが夜の湖?で、霧を払うように滑るシーン。 7点(2005-03-08 19:50:32)(良:1票) |
197. 母の眠り
淡々としながらも手応えのある雰囲気や作りがしっかりとしていて、けっして悪い作品ではないのですが、家庭のごたごたにはイライラさせられるものがあります。弱っていくケイト・グルデンを演じたメリル・ストリープの姿に涙・・・とはまったくいかず、「切れそうな私の看病生活」とでもいいたげなレニー・ゼルウィガーのイライラぶりが目に付きました。バーで本当の姿をさらけ出したジョージ・グルデンの衰弱ぶりが印象に残りました。日本人向けの家族の絆といったことがテーマなのでしょうが、私には合いませんでした。最後に、この映画のタイトルは「かけがえのないもの」とするべきではないでしょうか。 4点(2005-03-04 12:52:43) |
198. フォレスト・ガンプ/一期一会
この作品を見る前にみた「パルプ・フィクション」と対極をなす映画と言うことで、アカデミー賞を取っただけある優良で上質であることは間違いありません。私が感心したのは、アメリカの史実に沿ってストーリーがうまく展開していくところと風景ですね。フォレストが走るシーンや夜の濃厚な雰囲気が出ているところなどもうまく出来ていると思います。これが「キャッチ・ミー~」のように史実に基づいたストーリーなら、文句なく7点以上なのですが。いろいろな人に影響を与えてきた映画で、これからもきっと映画史上に残りつづけることでしょう。 7点(2005-02-26 16:06:06) |
199. ファミリー・ゲーム/双子の天使
双子の天使を演じた主役のリンゼイ・ローハンのキュートさもさることながら、よき父とよき母を初めとする脇役たちの素晴らしさ。どうしてこの二人が10年も別れて音信不通だったのでしょう。そんな細かいことはさておき、この映画には、笑いと感動以外にも大切なものがたくさん詰まっていますね。アメリカ英語とイギリス英語の微妙な違いが分かれば、もっともっと楽しめそうです。それにしても、双子の意地悪さは度を越しています。子供だから、とはいえそれさえなければ完璧でした。9点に近い8点を献上します。 8点(2005-02-23 21:54:02) |
200. パルプ・フィクション
バイオレンス映画ですが、すごくクオリティが高いと思います。各キャラクターの設定の高さ、台詞の面白さ、そして何といっても脚本の良さが目立ちます。こういう暴力映画の系統は、私がもっとも不得意とする分野のひとつですが、それでも面白いと感じたのは本当に面白いからなのでしょう。映画を見たときの精神状態が良かったのか、ここまでダークなストーリーを楽しめたことに満足しています。ただ、触発されて暴力的になったり人を傷つけたりしないか、それが不安になります。 6点(2005-02-23 21:53:11) |