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風小僧さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 261
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自己紹介 現在の技術で作られた映画を観る目線で過去の映画を見下すようなことは邪道と思っている。できるだけ製作当時の目線で鑑賞するよう心掛けている。

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201.  ブラック・レイン
 大阪ってこういう雰囲気?「ブレード・ランナー」のような退廃的・煙っぽい空気感が合うか疑問。  「黒い雨」は菅井のセリフに出てくるが、原爆とヤクザの存在を無理やり結びつけたような印象で、映画全体にテーマ性は感じない。物語の展開としてはチャーリーの殺されるシークエンスが弱い。ラストの原版のやり取りも意味深だが心に響かず。指詰めは「ザ・ヤクザ」と変わらぬハリウッドの日本観が滲み出てるね。「芸者遊び」とか「完」も同様でステレオタイプの感。どちらかと言えば「ザ・ヤクザ」の方がいい。  主要キャスト3人の適演に加え神山繁がいい味出してる。あの人誰?と思ったら、ああーあ、プロフェッサー田中かい。   最後にひとつ、ニックが吐く皮肉交じりのセリフ「Fuck you very much」はうまく心情を表して面白い。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-07-16 17:12:33)
202.  八甲田山
 この映画を観た後の教訓は「雪山を甘く見ない」、これに尽きる。題材からして雪中行軍を描くことは自明だから、厳寒の中で撮影を行ったことは評価するがこれほど長尺にする必要はない。  過酷な雪山の表情に時折見せるレンゲツツジやリンゴの花などが心を癒す。佞武多や桜、菜の花も含め雪山だけでなく四季の移ろいや山野の表情が描かれたのは好ましい。  何事も一度始めると止めることが難しいこの国において、上層部の責任の重さ、指揮命令系統に問題はなかったか等、現代にも通じる問題意識がある。それだけに、リーダー・部下それぞれの心情の描写不足は惜しい。  ラストの老村山伍長(緒形拳)の表情が余韻を残す。
[映画館(邦画)] 4点(2017-02-12 14:14:50)(良:1票)
203.  タクシードライバー(1976) 《ネタバレ》 
 流れるような夜景と大都会の息遣い、喧騒の中の孤独と狂気が映し出される。この雰囲気に合った、けだるさを漂わせる音楽がいい。  “洗い流す”がキーワード。社会に不満や怒りを持ち、まっさらな理想を求める狂気は長じて大統領候補暗殺に走る。されどそこに至らぬ小市民的狂気。  ベトナム帰りで不眠症が続いた上、女に振られ心が荒ぶる主人公は汚れた街を洗い流すため銃を入手し、着々と準備を進める。若者の“もっとできる”自己顕示やゆがんだ正義感を描きながら、アメリカ社会の病根を衝く。  少女アイリスに出会い分別を見せるところは、彼なりの“浄化”に向けた使命感だろう。だがその後のアイリスと客のシーンは冗長。  モヒカン刈りで勇者を気取り、殺人マシーンと化した辺りから物語・音楽ともムードが変わる。客引き銃殺後、髪を元に戻したその後の展開が拍子抜け。世間の英雄視は皮肉としても、ベッツィーが「新聞に載ったから」と言ってトラヴィスのタクシーにのこのこ乗るくだりはいただけない。ストーカー的な行動をとった男になびくか?「女はそんなもんだ」とは思わない。  全般的にみると、ベトナム戦争帰り⇒都会⇒孤独⇒狂気という図式は明快だが主人公の行動の動機付けが弱い。ちょっとスタイリッシュな映像とB・ハーマンの音楽に救われている。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-02-05 16:19:58)
204.  夢(1990)
第1話【日照り雨】 狐の嫁入りはモロにスモークだね。狐の動きがユーモラスで小気味よい。虹の輝く花畑は鮮やかな情景で、言い伝えを通して自然の大切さを説く。 2話【桃畑】 桃源郷(自然)の喪失感と再生への訴え。 3話【雪あらし】 雪女は厳しさとやさしさ(包容力)を併せ持つ自然の二面性を表現。  2話と3話は舌足らずの印象。 4話【トンネル】 戦争の不条理を描く。犬は死者の魂を象徴し、その魂への鎮魂を込めたもの。 5話【鴉】 豊饒の麦畑、ひまわりや太陽の黄色は強烈な印象。絵画の中に溶け込んだ姿はNHK・Eテレの子供向け番組みたいで変な感じ。ゴッホの世界を駆け回る喜びとともに、彼と通じる創作の苦悩を感じる。  6話【赤富士】 スリーマイルやチェルノブイリ事故を踏まえた問題意識と東海地震への懸念を表したもの。原発に対する危機感を自分も共有する。 7話【鬼哭】 6話からのつながりで、文明の行き着く果てがどうなるか警句を発す。共感するが説明調のセリフが多い。 8話【水車のある村】 自然あっての人間というメッセージ。日本の農村の原風景を見る思いだが、小川沿いのキショウブはミスマッチ。ゴッホ好みの黄色?にしても在来種と競合するほどの繁殖力をもつ帰化植物は合わない。 よく生きよく働いて死ぬという人生観、そして青森ねぶたを連想させる踊りは人生讃歌であり、葬送の音楽は心に残る。   6話から8話までは現代社会への問題提起で、科学万能に対する懐疑を示したもの。共鳴する部分もあるが老人の遺言めいて説教臭が強い。  少年・青年・中年・老人の流れで一貫しているのは、人間と自然の共生を詠い、その大切さを訴えるものだった。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-12-04 20:16:57)(良:1票)
205.  ニューヨーク1997
子役のイメージを脱したK・ラッセルがマッチョに変身。L・V・クリーフやE・ボーグナインなど脇役陣のクセ者ぶりが楽しめる。中でもミュージシャンのI・ヘイズは意外な怪演。大統領役がD・プレザンスというのは「?」だな。  監獄が舞台とはいえ退廃的でごみごみした近未来は好みじゃない。まあこの世界観が後の映画に影響を与えたんだろうけど、未来は多少でも希望がなくっちゃ。  時限付き大統領救出という題材はいいが、起伏の乏しい展開で中だるみ気味。オックス・ベーカーは小道具(武器)を使わず、殴る・蹴るの方がお似合いだ。  救出された大統領の身だしなみは風刺を感じるし、テープをすり替えて捨てるところは爽快感があった。でも、世界平和につながるならちょっと惜しい気が・・・。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-10-30 20:18:34)
206.  ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
 返す返すも残念至極に尽きる、禁句を承知のタラレバ勢揃いでした。 1 島の娘役は何と言っても髙橋紀子に演じてもらいたかったな。久保明も出演し彼女との共演が実現していたら、ウルトラQ「南海の怒り」の延長戦を楽しめたのにね。病気で降板さえしなければ・・・。あっ、水野さんがダメっていうわけじゃないですヨ。特撮と水野さんは相性が良いと思うし、リリーフをきちんとこなしてくれました。関係ないけど某番組での馬場正平さんとの思い出話は興味津々でした。 2 ペア・バンビの小美人はミスキャストでしょう。ザ・ピーナッツの印象が強すぎて損な役回りだったかな。せめてもっと華のある人が演じてればよかったんだけど。 3 モスラは結局救出役だけってのがもったいない。もっと活躍してくれなきゃだめでしょ。顔見世程度じゃなく、もう少しゴジラと絡んでくれれば題名に相応しかったのに。  なんだかんだ言いながら、エビラの登場シーンはよかったですよ。造形もいいし、海の中からハサミを出して「これから出ます」という雰囲気はバッチリ。やっぱり怪獣は“いきもの感”がないとだめだね。その点でエビラは好きだし、ゴジラとの攻防も純粋に楽しめました。 
[映画館(邦画)] 4点(2016-09-11 15:30:12)
207.  
リア王を下敷きにした戦国絵巻だが、全体の印象として仲代達矢主演の舞台劇を観ているようだ。息子たちに裏切られ苦悩する秀虎の姿に黒澤の自画像をみる思いで、三船ら身近な人間に去られた監督の内面と二重写しにみえる。 戦国の“乱”、心の乱れの“乱”、栄華が朽ちていく“乱”・・・。雲や光の映像美とともに、衣装は豪華で色彩豊か。さらに、合戦シーン(特に弓矢)、楓の方の惨殺シーン及び炎上する城が印象深い。これらの迫力はいかにも黒澤らしい。 終盤、映画の主題を説明するかのごときセリフに対して違和感が残った。狂阿弥の狂言回しはあまり効果的でなかったと思うし、ラストにモニュメント・バレーを想起させる場面が現れるのはさもありなん。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-31 11:41:21)
208.  カンバセーション・・・盗聴・・・
“盗聴”という現代社会の病巣を抉り出すとともに、製作当時のアメリカの自画像を描く。昨今のスノーデン事件等を考えれば、より深刻な将来を予言するかのような作品だ。 男女二人をめぐる公園での盗聴シーンを繰り返し、少しずつ会話を明快にする演出は秀逸。むくつけき男どもや魅力に乏しい女たちの中で、二人を演じるF・フォレストとC・ウイリアムスは隠し味的な味わい。盗聴特有の音の演出やジャズの使い方も効果的だ。 主人公の輝かしい実績とは裏腹に、内面に抱える孤独感や苦悩が描かれる。盗聴する側が逆に盗聴されて動揺し、追い詰められる皮肉。その強迫観念から苛立っていた精神が徐々に崩壊し主人公の焦燥感も頂点に達するが、やがてサックスに安らぎや救いを求める。プロなら覚悟しろよと言いたくなるが・・・。終盤のどんでん返しは平板な印象。 サスペンスや恐怖の味わいはあまり感じられず、社会派ドラマと受け止めた。アスファルト・ジャングルの中の孤独、人間性の喪失・・・ベトナム戦争で疲弊したアメリカ国民の心情やウォーターゲート事件とオーバーラップする。 映画全体を覆う暗さは如何ともしがたく、好きな映画ではない。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-07-17 16:44:06)
209.  荒野の決闘
静かな西部劇だ。邦題は「いとしのクレメンタイン」とした方が主人公の心情を表しており、作品の内容に相応しい。主題曲はアープの心境にピッタリ。 フォード西部劇にしては珍しく先住民敵視でないと思ったら、酒場で泥酔した先住民をアープが取り押さえるシーンが。そこまではいいのだが、ダメ押しで足蹴にしたな。白鳳並みだ。 モニュメント・バレーはアメリカ開拓史を語るには絶好の舞台で、いい画ではあるが、ラストシーンを含め絵ハガキのような画面作りは「征服者のアングル」と思えてならない。広大な土地を白人が先住民から奪ったんだなと皮肉な感想を持ってしまう。ストーリ-としては、バージルが殺されてから復讐に向かう展開があっさりして物足りない。 アープ役H・フォンダは細かな仕草(ロッキング・チェアでの寛ぎ、スイカズラの香、ダンス等)がなかなか良く、純情で片思いを秘めた静かな男を好演。対するD・ホリデイ役V・マチュアは偉丈夫で、結核に苦しむ医師の姿は似合わない。また、ひげ面とはいえ目が優しい善人顔W・ブレナンの悪役も合わない。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-05-15 23:00:07)
210.  はじまりのみち
 木下恵介への尊敬が随所にみられる作品だが、一番心に残ったのが「陸軍」のラストシーンで、田中絹代が出征兵士を見送る場面というのは皮肉な結果だ。  節々で見られる雲の移ろいは主人公や家族の心象風景を感じさせる。木下恵介役の加瀬亮は涙を流す場面で鼻水も垂らしているが、そこまでしなくてもいいよ。また、いろいろな映画で儲け役を見かけることがあり、本作では便利屋役(濱田岳)がそれにあたる。特に「エア食事」とでも言いたくなる、食べるふりのシーンは戦争中だけに印象深い。  ラストの木下作品の引用は作品数・時間ともに多すぎで、もっと数を絞って短時間にまとめ、その分(時間)を自作の表現に充てた方がよかった。それだけに作品の独自色が薄まったように思う。  全体の印象として、木下映画にも通じる戦争に翻弄される庶民の姿、その中で貫かれる家族愛を見つめることができた。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-02-07 16:22:29)
211.  大怪獣バラン
前半は快調で、バランの登場シーンなど、大いに期待させてくれる。が、後半がいただけない。大暴れすると思ったが、自衛隊の投下したパラシュート弾を飲み込んであっけなく最後となり、肩透かしを食らった。造形がよかっただけに、もったいなかった。バランの生息地は北上山系の奥地だとか。ちなみに、岩手県北部のI町とN市の境界付近の国道沿いにバランが出てきそうな雰囲気の場所を見つけ、密かに「バラン・スポット」として楽しんでいる。当然バランはいなかったが、豊かな人情が息づいてますよ。
[映画館(邦画)] 4点(2012-12-30 22:39:59)
212.  ニュー・シネマ・パラダイス
うーん、いいね。いいんだけど、映画人の自己満足的というか、自慰というか、そんな感じがしたなあ。また観たい、とはあまり思わない。
[地上波(吹替)] 4点(2012-12-29 09:50:20)
213.  戦場にかける橋
いくら自分たちが汗水たらして作ったものだからといって、橋を守るのは理解不能だ。戦争中ですよ。敵を利するものだから破壊して当然のはず。橋を守ろうとしたA・ギネスはおかしいよ。オスカーは彼よりも、橋を破壊しようとしたW・ホールデンの方がふさわしいのでは?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-22 22:58:29)
214.  暴力脱獄
 何度も何度も脱出しようと試みる主人公を演じるP・ニューマンは「大脱走」のマックイーンに刺激を受けたか?「ショーシャンクの空に」の監督はこの映画の影響を受けたのでは?という思いが頭をかすめる。  ベトナム戦争や公民権運動などを背景としたアメリカン・ニューシネマ前夜ともいえる時代の物語。反逆をよしとする風潮の中、権力に屈せずひたすら自由を求める主人公の動機付けが弱い。   主人公の名前がルーク(ルカ)だったり十字架にかけられたキリスト風のポーズをとったり、刑務所を舞台に反体制と結びつけて神を語られてもなんだかなあ、キリスト教を語られてもなんだかなあ、という感じ。暗喩としては安易だな。  この種の映画において、罪人の脱獄と戦争捕虜の脱走が同一視されている文章を時折見かけるが、この二つは似て非なるものだと思うよ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-11-12 11:08:23)
215.  メジャーリーグ 《ネタバレ》 
 全体的にひねりがなくあまり笑えない。選手の個性は型どおりでオーナーの思惑は予定調和的。魅力的な選手(俳優)がいなかったのも残念。  ヤンキースとの決戦は大声援で盛り上がるものの、クライマックスのバントには拍子抜け。ひと工夫した脚本だと思うが、それまでの展開からすれば見事に盛り下がり。ビッグビジネス(MLB)としてもショービジネス(映画)としても、“大ホームランを予告してバント”では物足りない。「あわや」と「万事休す」の演出が欲しいところ。  バントよりもっと起伏のある筋書き、例えば「予告通り大飛球を打ってあわやホームラン!というところで外野手が落下点で構えキャッチ・・・と思ったらポロリ落としてエラー・・・ランナーがホームイン」という展開の方が弱小球団インディアンスにふさわしい勝ち方だと思うよ。えっ、大飛球をヘディング?・・・いやいや珍プレー好プレーじゃないんだから。  日本のプロ野球で“ささやき戦術”に元大リーガーが怒ったこともあったが、メジャーでもこの映画のようにやってるのかな?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-10-15 17:28:29)
216.  スラムドッグ$ミリオネア
 クイズ番組の構成を映画の構成に応用し、格差社会の実態を描いた娯楽作。  貧困から一発逆転のサクセスストーリーはまさに“ボリウッドのインディアン・ドリーム”てか?「面白いストーリーに社会問題を織り込みアカデミー賞受賞!」の王道を行く。  元になったクイズ番組の、もったいぶって気を持たせる演出に嫌悪感を抱いたので本作も好みじゃない。出来すぎの展開だったが最後のダンスは楽しめた。  かつてプレイボーイとしてテレビのワイドショーをにぎわせたアノ俳優が、子役時代にやらかした“肥溜めにドボン!”のエピソードを思い出した。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-10-09 16:20:38)
217.  御法度
 幕末の京都を舞台に、むくつけき男どもの世界に入り込んだひとりの若者をめぐる物語。その妖しい魅力に波紋が広がる。新選組における男色を題材にした着眼点がよい。  耽美的な映像は素晴らしいが、出演者の演技が画面に融合していない。各々バラバラに演じて調和を欠く印象。俳優陣は力演ながら浮いている場面も。芸人はテレビで見るまんま。何よりも作品の核となる松田龍平の演技に難がある。周囲を惑わす中性的な佇まいを見せるためにはセリフを極力減らし、目力を活かして神秘性を強調した方が効果的な演出と感じる。好例として「ベニスに死す」のB・アンドレセンの存在感が思い出される。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2022-08-21 16:00:44)
218.  壬生義士伝
 幕末を背景に、新選組に集った人々を描いた群像劇。中井貴一の独白シーンが見せ場だが、長すぎて間延びした印象だ。回想形式も食傷気味。  新選組の中で庶民としての一生を貫いた人物に焦点を当て、時代に翻弄された人々の生きざまを描いた点は評価できる。吉村貫一郎の、素朴な田舎者と剣豪ぶりとの二面性が味わい深い。  三宅裕司の芝居はせっかくのシリアスな雰囲気が台無し。方言云々には関わりなく、南部藩の重臣としては浮いた存在で緊張感に欠ける。かつて過去のテレビドラマを振り返る番組で、さんざん先人の演技や演出を笑いものにしていたが、まさにブーメラン。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2021-11-28 15:46:43)
219.  ワイルドバンチ
 アクションシーンは臨場感たっぷりで迫力は充分。キャストも興味津々だがW・オーツには興味なし。西部劇と言うより新タイプのバイオレンスアクション映画という印象で、「俺たちに明日はない」の二番煎じの感は否めない。  集団劇で芯になる人間がいないこともあり人物描写が単調。全体的に、男の美学・友情や滅びの美学というほどのものは感じない。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-07-18 13:44:24)
220.  万引き家族
 寓話性のある「本当の家族より絆の深い疑似家族」による、現代社会への問題提起。社会問題の象徴たる万引きを通して真の家族とは何かを問いかける。貧困、DV、犯罪、家族の崩壊、高齢者問題etc.多くの問題提起を通じて家族の在り方を問うことが主眼とはいえ、散らかしっぱなしの印象。   主題に合わせた暗いトーンと囁くようなセリフは自然体の表現だと思うが鬱陶しい。特にリリー・フランキーの呟き声が気に障る。  4番さんを亜紀がいたわるシーンで流れる音楽が出色。心理の綾を表現しており、この映画で一番心に残った。取り調べ中のやり取りは、一つの物事を多様な視点で見る“羅生門的な藪の中”と言えるだろう。だが、硬直的な警察官像はバイアスがかかっている。  ラスト、葛藤しながらも成長する少年の内面に微かな救いを見出した。   寸感:「本物より本物らしい疑似家族の織り成す映画」より、かつて某ドラマで語られたセリフ「本物よりずーっと本物らしい偽物」の方がずーっと心にしみる私である。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2020-06-28 11:28:59)
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