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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。113ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3869
性別 男性
年齢 53歳

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2241.  男はつらいよ 寅次郎物語
個人的な(個人的すぎる)話で恐縮ですが、ワタクシ、去年は吉野へ、今年は志摩へ、旅行してきたもんで(近場ばっかしやんけ)、観ててうれしくなっちゃったこの映画。「おー金峯山寺だ」とか、「そうそうこのお店には、ロケに使われた旨、書いてたっけ」とか、つい盛り上がっちゃう。これもまたロケ映画の魅力、ですかね。1作ごとに色んな風景が出てきて、その度に人それぞれ異なる盛り上がり方をしちゃったり・・・。それはともかくこの映画。少年の世話を焼きながら彼の母親を捜す寅さんの活躍が中心。今回はマドンナも、寅さんに相対する存在・憧れの存在、ではなくてむしろ、母探しの物語に沿った、サポート的存在。2代目おいちゃんまでサポートしちゃうぞ。というわけで、少年にまつわるエピソードに終始した異色作になってます。恒例のシーンである、マドンナのとらや訪問・御前様の「困った困った」・テキヤ仲間関敬六、などは、最後にムリヤリ押し込んだ感じ。しかしまた本作は、寅さんの子供っぽさと父性を、うまく織り交ぜて描いた点で、印象に残る映画でもあります。ところで、警官役のイッセー尾形、ハチャメチャな悪乗り大阪弁で笑わせてくれますが、コレ、関西圏以外の方には伝わりますかね?我々関西人には、こういうデタラメ関西弁って、どーにもこーにもムズガユくなるもんなんですよね(どうでもいいことだが、博は「天王寺」を正しいイントネーションで発音していた。さすがだ)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-30 22:37:42)(笑:1票)
2242.  忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1954)
まず花の巻。忠臣蔵と言えば職場でのイジメ、いわゆるパワーハラスメントというやつ。権威をカサに着て、言葉でいたぶる、理不尽に叱る、必要な情報を与えない、等々。私のようなシガナイ勤め人にとっては実にオソロシイ話。ましてやパワハラの相手がタッキー滝沢修ときては、ああ、ぶるぶる・・・。と言いたいところですが、本作ではこの辺の描写はややあっさり。どっちかというと、その後の「赤穂城開城」の顛末が中心。おお、これはまさに現代においては企業倒産に等しいもの。これも勤め人には怖い話だなあ。身につまされます。以上が花の巻。続いて雪の巻。前半で時間を使いすぎた(?)ので、忠臣蔵の割には話がサクサク進みます。耐えに耐え、忍びに忍んで、という感じもあまりないまま、討ち入りへ。いやこれがなかなかスゴイ。カメラが、すべる、すべる! カメラが横へ横へと走りつづけ、チャンバラもまた空間的に際限なく広がっていく。こりゃちょっと、ハリキリ過ぎかな、とすら思える程(笑)。しかし結局、オイシイところは鶴田浩二が持っていく。ちょっとズルイぜ。それにしても、前半における彼の涼しすぎる眼差しは、実にまぶしい、まぶしすぎ。こりゃまるで、タカラヅカ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-30 22:09:24)
2243.  福耳
『天国から来たチャンピオン』ならぬ『天国から来た青大将』、ですかね、これは。クドカンが田中邦衛の亡霊にとり憑かれるというこの設定は、常人にはまず思いつかない組み合わせ。とり憑かれるヒトよりも、とり憑いたユーレイの方が、血色がいいぞ(笑)。実にこの設定が秀逸で、もうとにかく可笑しくてたまりません。鏡に映ったクドカンの姿が田中邦衛になってたりするのは、ドリフのコントなどでもお馴染みのシチュエーションですが、これを映画でマジメにやっちゃうのが、また独特のオモシロさ。CG全盛の時代(本作でも一部CGを使用)、こういうシーンをもっとウマく見せる方法ならいくらでもあるんだろうけど、敢えて、生身の役者が挑戦するこのアナログ感がたまらない。ハラハラドキドキ、つい「邦衛さんガンバレ」と声の一つもかけたくなる。邦衛さんが実はなかなかのキレ者、という、ボーっとした外見(失礼!)とは相反する意表をついた設定が、本作の非現実性にマッチし、結果的に映画全体でひとつのリアリティに結実しているのもお見事。30そこそこのクドカンの口から、「40年前」の話が飛び出ても、映画のリアリティに乗せられた我々は一瞬納得してしまうが、その直後、事情を知らない司葉子のツッコミで、我々もようやくその非現実性に気づかされる、二重三重の可笑しさ。
[地上波(邦画)] 7点(2006-11-26 14:12:01)
2244.  ロード・オブ・ザ・リング
「トールキンの『指輪物語』は時代を超え、コンピュータRPGに大きな影響を与えた。CG技術の発達に伴いRPG的映像が巷に溢れ、それが映画へ与える影響が大きくなった今、映画が改めて『指輪物語』へと回帰することになったのは必然の成り行きである」←とか言って、『指輪物語』も読んでなきゃ、RPGもやったことのない私が言うんだから、超無責任、ウソ八百のデタラメなんだけどね。ふふふ。でも、何だかモットモらしいことを言った気がして、気持ちよかったりするのよねん。しかし実際のところ、当て推量で「よくわからんけど、きっと↑上記みたいなことなんちゃうけ?」とついつい思っちゃうような、そんな映画であります。全体的に視野が狭く、スペクタクル感が乏しい映像。ここぞという場面ではCGをジャンジャン使って、「とりあえずソレっぽいもの」を見せておく。画面だけ見たらあまり工夫のない、大した事無い場面でも、音楽を効果音みたいに多用し、それなりに盛り上げる。結局、なんだか長い時間かけて色んなモノを見せてもらって、コレといって強い印象は残らないけど、3時間グルグル振り回されて、そこそこ腹いっぱいになる映画、ですかね。それに、いくら「強い印象が残らない」と言っても、あの、大きいヒトと小さいヒトが出てくるのは、結構インパクトありましたよ(これが本作最大の印象)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-11-12 23:10:06)
2245.  ゲド戦記
『ゲド戦記』と言いながら存在感の薄いゲドに、つい、「ゲドは何にもせん気?」などととつぶやきつつ。まー要するに「“駿”氏に引導を渡した“吾朗”氏が、“ゲド鈴木プロデューサー”のバックアップを受けつつ、この世を乱すイジワルな“観客”=クモ様をやっつける」という痛快ストーリーなのかな、などとも思いつつ。いずれにせよ、野心作に憧れつつも野心作になりきれなかったような、小ぢんまりした印象は否めない作品であります。スケール感の欠如は、脚本に原因があるんじゃないのかな? 別に壮大なストーリーである必要は無いけど、人物関係の面でも時間的広がりの面でも、作品世界が伸びないのがもどかしい。例えば回想シーンを挿入するとか、例えばイジワルオバサン2人組を別の日・別の機会に何度か登場させるとか、こんなちょっとした事でも、映画の広がりを演出することって、できるんじゃないかなあ。そもそも、セリフというセリフがいかにも「状況説明」に徹している、このギクシャクぶり。こいつが一番もどかしい。“遊びのセリフ”みたいなものがもっとあればいいのになあ・・・(私ごときド素人がこれ以上生意気言うと恥の上塗りなので、そろそろやめよう)。しかし、アニメというものには、「絵が動く」という事自体に感動してしまったりするわけで、本作の緻密な動きや緻密な光の描写には、やっぱり感激を覚えてしまうのであります。背景に流れる不気味な色の雲が、印象的でしたね。それに、高名なる父と同じ道に踏み出した監督の勇気には、まず拍手を送りたい。実は、映画の中で一番感動したのは、エンドクレジットの「宮崎吾朗」の名前を目にした瞬間だったりするのです(ナゼか涙が出そうになった)。
[映画館(邦画)] 7点(2006-11-04 01:45:41)(笑:1票)
2246.  男はつらいよ 柴又より愛をこめて
美保純演じる「あけみ」というキャラ、何の断りも無く本シリーズのメインキャラに昇格し、「寅さん、寅さん」と随分馴れ馴れしいじゃないか。という訳で、これまであまり馴染めなかったキャラなのですが・・・本作で、しっかり納得させていただきました! だんだん寅さんも歳をとってきて、ホレタハレタで映画を盛り上げるのも苦しくなってきたところ。そこで彼女が登場、気の置けない「とらやピープル」という立場で、しかも若い視点で、「恋」を語ってくれる。実際、今回の寅さんは、縁もユカリも無い同窓会に入り込んで溶け込んじゃう、その挙句に美人教師に惚れちゃう、という、およそ実世界ではあり得ない現実離れした行動で、狂言回しに近い存在となってます。その一方、結婚はしたものの、自分にとっての「恋愛」というものへの未だに解答を見つけられず、悩むあけみ(多分、解答なんか無いんだけどね、えへへ)。その挙句、純朴な青年に結婚を申し込まれちゃう、という衝撃体験に直面。「恋愛」は悩んでいるうちが華、現実となった瞬間に、イヤでも日常に戻るしかない、こともある(そうでないこともある。のかな?)。青年に案内されてあけみが露天風呂に入るシーン、しっかりヌードを披露してくれてますが、後で思い返せば、このシーンは実際に彼女は入浴している光景なのか?それとも純情青年が空想した光景なのか?なんてことも、考えちゃう。いや、前者に決まってるんだけど。それでもそんなことを考えさせるところが、映画の面白いところなのか、私の変なところなのか。さて結局、寅さんはと言うと今回は上滑りした言動が多いわけですが、それでもラストには、なかなかキザにキメてくれて、これまた、さすがであります。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-04 00:55:56)(良:2票)
2247.  男はつらいよ 寅次郎真実一路
失踪した夫を捜す人妻、その手助けをする寅さん、という変化球で攻めて来た本作ですが、寅さんの暴走気味の活躍ぶりが実に楽しく、また久しぶりな気もして、「面白さは直球勝負」という感じがいたします。米倉七変化、今回はモーレツサラリーマン。これまたなかなかハマリ役。朝、出勤時にニワトリの鳴き声が聞こえてきて、これだけで「ああ、郊外に住んでるんだな、早朝から長距離通勤なんだな、大変だな」と感じられますね。さて、「物語」である失踪騒動そのものは、何だか都合のいい、アッサリした結末になっておりますが、つまりこの映画の本当の中心は失踪事件じゃあないんですね(だから失踪事件の顛末はこの際どーでもいい、ファンタジーでいいんですね)。やっぱり、この映画は寅さんが中心、なんですね。惚れた女性のために力になりたい、しかしその努力の暁に夫が見つかれば、それは寅さんが彼女と結ばれる可能性が無くなる、というこのジレンマ。いっそ悪魔になって人妻に手を出す、なんてことは寅さんには出来ない。結局寅さんはジレンマから逃避せざるを得ない。こういった類のジレンマは、誰にも何がしか当てはまることなんでしょう。モーレツサラリーマンも、心を鬼か悪魔にして、ジャンジャン他人を蹴落とせば、あるいはドンドン出世できちゃったりするのかも知れない。だが大抵はそれが出来ない。もしもその結果、失踪しちゃうのならば・・・その心の弱さは実は、旅に逃避する寅さんの弱さと根底を同じくするものではないか? 誰しも、己の弱さに何とか折り合いをつけながら、精一杯生きていかねばならんのです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-04 00:08:43)(良:1票)
2248.  処刑遊戯
「殺し屋の孤独」とか、「裏切り」とか、はたまた「寡黙さ」とか、まー言ってみればその方面の作品としては常道のキーワードで成り立ってる映画で、そういう意味ではアリキタリなんだけれど。でも、そういうアリキタリさを、村川透が、あるいは松田優作が、どう料理するか、ってところが、やっぱり楽しみだったりするのであります。王道と邪道のせめぎ合い、とでも言いますかね。そう言っちゃうと大仁田厚のプロレスみたいでイヤですね、うひょひょ。 およそ、感情というものを一切排したまま映画は進行し、いよいよクライマックスには、例によってド緊迫の超長回し銃撃戦が展開! 「ヨッ!待ってました!」と声のひとつもかけたくなる、というもの。
[地上波(邦画)] 7点(2006-09-28 22:53:19)
2249.  特攻大作戦
重罪人を掻き集めて作ったポンコツ特攻部隊。前半は彼らの特訓が描かれますが、何ともユーモアにあふれてます。そもそも戦争自体にヒューマニズムは無い、だからこそ映画も、「ホラ、戦争ってこんなに非道なんですよ」、なんてことは改めて語ったりしない。「ホラこんなに残酷」などと、「ある点」を強調してしまえば、ひとつの残酷さは示せるが、一方で「他の点」を糾弾しないこと、間接的に「認めること」になりはしまいか。戦争とは首尾一貫して矛盾に満ち、残酷なものなのに、「あるキタナい一面」のみを強調するという「キレイ事」に走ってしまうと、その先にあるのは単なる安心感でしかない。この映画はそのような態度を否定しています。あえてコミカルなタッチで描き、それと同時に、描かれる内容は決してキレイ事ではない、ということ。ここで描かれているのは、「善い」とか「悪い」とかいうことではなく、強いて言えば、この「汚い12人」のギラギラした生命力、でしょう。このキレイ事ではない、という点は、クライマックスの特殊作戦にてさらに顕著になります。作戦中、あのギラギラしていた「汚い12人」はバタバタと倒れていき、そこには何の感傷もなく、まさに消耗品としか言いようが無い。作戦自体も、無抵抗のドイツ人を一方的に虐殺する、という、まるでヒロイズムが感じられないもの。そもそも、アメリカ軍人がドイツの軍服を着て戦うのって、ヒギンズの「鷲は舞い降りた」にもあったように、ジュネーヴ条約違反だったりするのでは? などなど、普通のアクション映画であればクライマックスを観りゃあストレス解消、スッキリするものを、この映画では、それまで物語の背景に隠れていた(とは言え薄々感じていた)「戦争の矛盾」というものが、クライマックスで容赦なく噴出して、スッキリしないような、ちょっとスッキリしたような(←ドンパチ観るとやっぱり興奮しちゃうんだもん。笑)、複雑な気分になる映画、であります。ちょっとケチをつけさせてもらうと、12人の罪状というのが、少し同情できるような点のあるものが多く、ちょっと「キレイ事」っぽくて、イヤでしたね。「無難なバランス感覚」という打算を感じてしまう。当時はこの辺が限界、だったのかなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-09-11 22:04:48)(良:1票)
2250.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
ジュリー演じる三郎青年。奈良生まれとのことで、関東で動物園の飼育係を勤めるも、関西弁がまったく抜けていませんね。これをもって、「ああ、このヒトは口ベタで友人も少ないから、方言が抜けないんだなあ」、と判る・・・という意図が込められているのかな? だとしたらそれはアマい! いくら関東に住み、いくら周りと交流しようが、関西弁を捨てない関西人はいくらでもいます。ワタシもそうでしたからねえ。うふふ。しかしそれだけにワタシとしては、自分の東京在住時代なんかも思い出したりして、この不器用な三郎青年には何かと共感する部分もあったりするのであります。さて、映画の内容はと言いますと、ジュリーと田中裕子の恋愛にかなりの比重が置かれ、寅さんは狂言回しの役に徹しています。これがトンチンカンで笑えると言えば笑えるけど、寅さんの存在感が薄く、少々物足りない。最後には、恋愛を見届けるでもなければ田中裕子にチョッカイかけるでもなく、「そろそろ仕事があるから」と旅に出ようとするしなあ。ま、前作よりは元気な寅さんが拝めましたが・・・。それにしても、寅さんの一人芝居が長々と続く場面、いわばシリーズ恒例の場面ですが、ここを「寅さんとジュリーのツーショット」で撮ってますね。せっかくジュリーを出演させているのだからなるべく写しておこう、ということなのかもしれませんが、寅さんの横で微妙な表情の演技を続けるジュリーが、何だか微笑ましい。なかなかの役者ですな。天草四郎役も良かったけどネ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-09-10 23:15:30)
2251.  男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
正直言って、かつては「え~寅さんなんでこのヒトに一目ぼれしちゃうの~」と、少々納得のいかないマドンナもおりましたが、本作は、もうこれは文句なし、フェロモン出しまくりのお色気マドンナ、慶子ちゅわんが登場。いやあ、寅さん、こんなマドンナを狙うとは、もうこりゃ失恋間違いなしじゃないですかニコニコ。というわけで、久しぶり(?)に、あんましヒネリのない直球勝負の寅さん映画、ヨッ、待ってました。しかも舞台は大阪、「東京vs大阪」という、これまたベタなネタで直球勝負。どこまでもまっすぐな映画だけに、失恋直後の寅さんの落ち込みようも、痛々しいほど。うひょひょ。←喜ぶなっての。でも何だか嬉しくなっちゃうこのマンネリ感。それにしても、この頃から比べると、大阪の街はずいぶん様変わりしたもの。当時の大阪って、高い建物が殆ど無かったのよね。ちょっと懐かしいですな。その一方で、寅さんとマドンナが生駒の宝山寺を訪れるシーンがありますが、さすがにこちらは今も当時も変わりません(←実は私、先月お参りしてきたトコなのよね)。映画が製作されてから年月が経ち、変化した光景・変化しない光景をそこに目にする時の感慨深さ、これってやはりロケ撮影した映画の魅力の一つ、ですよね。ちなみに、宝山寺自体はあまり変わってないけど、そこに至るケーブルカーは今では大きく変わってまして、イヌとネコのキャラクターが全体に施されたド派手なデコケーブルカーになっちゃってます(ミケ号とブル号)。もし今、ここで参拝シーンをロケ撮影したら、さすがにギャグになっちゃいそうです(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-20 00:22:40)(良:2票)
2252.  ある殺し屋
物語の時間進行がバラバラになっているトリッキィな構成。なぜ寿司の折り詰めを「3つ」買うのだろう・・・? 主人公のセリフが切り詰められていることもあって、最初は謎めいたストーリー。これが、映画の進行とともに徐々に明らかになっていくところに、ハードボイルド的シブさと、謎解きのスリルがあります。雷蔵の表の顔は、7・3分けカツラ風髪型の飲み屋のオヤジ、しかし裏の顔は切れ者の殺し屋。いや、切れ者と言うのとはちょっと違うのかもしれない。ヌカリ無く着々と準備を進める有能ぶりとは裏腹に、どこか生死を超越したような、雷蔵の虚無的な表情(←いつもどおり、という話もある)。その姿はまるで死神のようでもあります。ラストの後ろ姿が実に印象的。その後の成田三樹夫のセリフは、直前の雷蔵のセリフをそのまま頂いたもので、映画のオチとしてはピシッとキマったシーン、のハズだけど・・・「おいおい、シタリ顔でそのまんまヒトのセリフをパクりやがって。オマエは寅さんか!」と、つい突っ込んでしまいました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-15 13:10:42)(笑:1票)
2253.  ファイナル・ミッション(1984)
中学~高校の頃と言うと、日曜洋画劇場ばかり観てたよ。そのラインナップってのが、今考えたら、そりゃあ随分ヒドイもんで、多分、放送される映画の半分くらいは、どこで拾ってきた(or押し付けられた)のやら判らない、得体の知れない安物アクション映画、安物サスペンス映画で、その後トンとお目にかかることも無い代物だったりする(そういった作品が、日曜洋画で半分くらい、木曜洋画なら9割以上かな、うひょひょ)。それでも、当時の私は今以上におバカだったので、それが安物だとは気が付かない。むしろ、とりあえず予告編を観て、銃がぶっ放されたり何やら爆発してたり自動車がぶっ壊れたりするシーンがあると、「おお、来週もスゴそうな映画だぞ」、と、ついつい観ちゃうのであって、お陰で、当時「これが映画だ」と信じてたこれらのモノは、タイトルも思い出せないのが多かったりするのです、しくしく。しかーし。そんな中で、当時観てて、こりゃホントにスゴイぞ、と(今思い返せば明らかにどうしようも無い映画ながら)誤って気に入っちゃった作品ってのは、その後しばらくしてからUHF局で拾われて再放送されたりして、不幸にも忘れられない一本となってしまう場合がある。その一例が、まさにこの作品!なのであります。内容的には、『ランボー』のパクリ、と言えばもう事足りるのでして、そのパクリ性についてこの映画を評し、「いやぁ、ランボーな事しますねぇ」と言ったのは日曜洋画を解説してた淀川さんだったか、KBS京都かどっかで再放送したときに解説してた桂文珍だったかは、忘れちゃったが、そんなことはどうでもよろしい。こういう明確なパクリは確かに邪道ではあるけれども、そこに加えられたサービス精神、これこそが、「もしかして『ランボー』よりもスゴイんじゃないの?」と、たとえ人生のホンの一時期ではあっても、私を勘違いさせてくれた、まさに本作の命であります。アクションシーンは確かに安っぽい、しかし質より量を追い求めるのは中高生のサガであり特権じゃないか(←違います)。そして、クライマックスの大バトルを見よ。ランボーよりもカネをかけずにランボーよりも派手に戦う勇姿が、そこにはある。要するに、とにかくホメるような映画じゃないことは確かですけども(笑)、私にとっては忘れられない青春のヒトコマ、であります。
[地上波(吹替)] 7点(2006-08-13 23:03:57)
2254.  大怪獣ガメラ
先日行われた、亀田興毅選手の、ボクシング・タイトルマッチ。ボクシング(って言うより、格闘技全般)が好きな私としては、結構面白い試合だったと思うし、もともとこの業界に色々問題があることは感じていたし、ってなワケで、対戦前のマスコミのバカ騒ぎと、対戦後のマスコミのバカ騒ぎには、とてもじゃないが付き合いきれない。そんな中で、(私の目から見て)大変気の利いたコトをやってくれていた放送局が、KBS京都。亀田戦中継の裏番組として、あえて、この亀映画を放送するという快挙(しかし実際は、試合開始を21時頃まで引っ張るという暴挙のため、KBS京都で『大怪獣ガメラ』を最後まで観て、さらに中島貞夫さんの長い長い解説を最後まで聞いてなお、試合開始に間に合っちゃった、という顛末。渾身のギャグをかわされたKBS京都こそ、今回の最大の被害者かもしれない)。とまあ、それはともかく。ガメラ初登場の本作。ゴジラよりは10年以上遅れての登場ですが、いやこれがなかなかのもの、合成撮影によるガメラの巨大さのアピール、大規模なミニチュア撮影、これらが迫力をよく伝えております。が、その一方、大暴れする凶悪な大怪獣に対し、「仰向けにしちゃえば亀は自力で起き上がれないはず」、という超絶的にシンプルな作戦で立ち向かう、このワカリヤスサ。これがガメラシリーズの魅力ですかね(笑)。そして、何やら要領を得ないZ計画、従って釈然としない強引なラスト。確かにこれぞガメラ映画、かもしれない(笑笑笑)。ところで、この映画のセリフ中の“ガメラ”を、すべて“カメダ”に置き換えると、さらにわかりやすい、かもしれない(「カメダは本当はいいヤツなんだ!」「カメダは寂しがり屋だから、友達を捜してるんだ!」・・・・・・)。
[地上波(邦画)] 7点(2006-08-09 22:15:11)(笑:1票)
2255.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
リリーさんと言えば北海道、しかし今回は正反対の舞台、沖縄へ! というわけで、南国のギラギラ照り付ける太陽の下、実に色彩的な映画となってます → なーんとなく、沖縄行く前の、柴又の光景すら、いつになく鮮烈な色合いになってる気がする! しかし、内容的にはいささか不満。前回リリーさんが登場した『相合い傘』、アレは私のお気に入りで、どうにも弱いんですけども、その『相合い傘』で言わば決着した寅さんとリリーさんの関係を、無理矢理蒸し返して、しかもなーんと同棲までしちゃうとは、どーいうことだ、寅さんよ(しかも同棲しておきながら、リリーとは怪しい関係じゃないとかなんとか、普通、そんな言い訳通らんよなあ)。→前回、“相合い傘”というモノに象徴させた二人の関係、本作ではその二人の関係の描き方が直接的すぎて、どうもイマイチ気分が乗らない。とは言え、前半の沖縄の光景の鮮烈さ(別世界っぽさ)と、ラスト近くの、柴又駅での別れの寂しさ(寅さんが「見送る」というのも珍しい光景では?)、その対比は、よく活かされていたのではないでしょうか。ところで気になる点 (1)沖縄に行ったまま音信不通の寅さんについて、おばちゃんのセリフ「ハブにでも噛まれて死んだんじゃないの?」は、‘テレビ版寅さん’を意識したセリフ、ですよね? では(2)沖縄から飲まず喰わずで帰ってきてフラフラの寅さんに、鰻重を用意するおばちゃん、そしてそれを夢遊病者のようにガッつく寅さん。でも昔、どの作品だったか、「鰻は嫌い」と言ってた気がするが? 果たしてこれは、「嫌いな鰻ですら食べちゃうほど飢えていた」という意味なのか、それとも脚本のミスか?
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-08 22:19:50)
2256.  マッスルモンク
アンディ・ラウの筋肉ボディ肉襦袢が、とてもよく出来ていて、贔屓目に見たら85点くらいつけたくなっちゃう仕上がり(逆にいえば、どんなにオマケしても15点は減点したくなるのだ)。この筋肉が実にダイナミックで、こんな巨体は他には小橋建太くらいしか見当たらない。で、この筋肉男が、TVでお馴染みのインチキ超能力捜査官みたいに特殊能力を発揮しつつ、ナゾのクネクネ男と戦う映画・・・かと思いきや、ぞれは前半まで。後半は宗教臭いような展開、しかも「おいおいちょっと違うんじゃないか」と違和感ありまくりの展開で、先を読ませず、なかなか意表をついてくれます。ラストは筋肉男vsボロボロ仙人! って、これじゃあまるで、小橋建太と本田多聞がシングルマッチで戦ってるようじゃないか(プロレス観ない人、ごめんね)。いやはや不思議な映画でした。それにしても最近TVでよく観る超能力捜査官というやつ。まさかアレを真に受けている人はいないと思うけど、気をつけましょう。
[地上波(字幕)] 7点(2006-07-30 22:48:17)(笑:1票)
2257.  ジュラシック・パークIII
冒頭で、子供がパラセーリングしてて、ふと気付くと、引っ張ってたモーターボートが破壊されて無人になってたじゃない? アレは一体何が起こったの? 翼竜はまだこの段階ではケージから出てないハズだし。まさかインジェン社は海に首長竜やら何やらを「放流」してたのか?そりゃヒドイ。生き物は最後まで責任を持って飼いましょう。なんのこっちゃ。いずれにせよ、このモーターボート事件の真相は、不明のまま。この辺りが、3作目たるものの確信犯ぶりというべきか。それに反比例して、CG恐竜はますますスゴくなっていく。昔の川柳「売り家と 唐様で書く 三代目」ってのを思い出しちゃいました。それにしても、ナゼか、大人気のティラノサウルスをそっちのけで、スピノサウルスとか言うルーキーを大いに持ち上げてしまった本作。コレって、もしかして、いわゆる「最新の考古学」とやらに従って、恐竜を描写しようとするもんで、「ティラノ大暴れは科学的にマズい」とかいう遠慮が出たんじゃあ、ないでしょーね。ああやだやだ。次回作では羽毛恐竜とか出てくるンでしょ、きっと。少年の夢をこわすな~(笑)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-23 22:20:48)
2258.  男はつらいよ 噂の寅次郎
例によって大原麗子のクネクネぶりに、思わず背中がむず痒くなること請け合いの本作。いやあ、ホントにムズムズするこのキャラクター、こんなヒトに「好きヨ」なんて言われちゃあ、寅さん、魂抜けちゃうわな。このシーン、カメラ手前に写るおばちゃん・さくらとの遠近感で、寅さんの背中がミョーに小さく写されていて、可笑しくてたまりません。マドンナが少々影が薄い分、おしゃべりピン子やら、博の父・ウン一郎氏やらが旅先で登場、脇を固めて盛り上げます。何よりも、この旅先の風景が実に美しい! それがピン子の顔で台無しじゃないか! というのはウソで、それを差し引いても(笑)、まさに一見の価値ありの光景です。そして、旅先の宿でウン一郎氏と寅さんが語り合うシーンなども、シリアスな音楽とともに、なかなかの見所となってます。あと、ラスト近くの、電気の消えたとらやの光景が、不思議に印象に残りました。それにしても、恋愛の極意とは、昔、某女優がCMで言ってたとおり、「すこし愛して、ながぁく愛して」ってなとこ、なんでしょうなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-23 21:59:29)(良:3票)
2259.   《ネタバレ》 
思いつめ自ら命を絶った主人公、彼が必要としたのはあくまで自己完結、それのみであって、ラストシーンで剣道部員達が彼を理解し共感しようとするのは、余計な通俗化のようにも思えたのですが・・・ふと考え直して、これはこれで、映画らしい終わり方なのかもしれないなあ、などとも思ったり。映画の中で描かれる剣道部のトレーニング風景は規律正しく、非人間的でメカニックな動きのシーン。一方のラストシーンは、部員達が道場に静かに佇むシーンであり、主人公の一貫性を重視した生き方のもつ非人間性を象徴するシーンでありながら、映画全体の動的な印象とは対照的な、静的なシーンとなって、映画を締めくくる。確かに、こういうラストも、アリかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-17 22:46:02)
2260.  蝿の王
W・ゴールディングの『蝿の王』。学生の頃読んでメチャメチャ興奮して、夜、寝付かれなくなっちゃって、翌日周りの連中に「こりゃすげー小説だ!」と薦めて回って顰蹙買いまくった、私にとって最も大事な外国小説。物語に配置された数々のメタファーが、クライマックスに向かってギリギリグリグリゴリゴリと胸を締め付けてくる恐怖、まさに飛びっきりの衝撃でしたよ。だもんで、やはりメタファーを駆使しつつもサッパリ恐怖を掘り下げられなかったキングの『シャイニング』なんて、ちょっと今まで悪口言い過ぎたかも(笑)。さて、有名な小説を映画化した作品について、ここまで小説の方を持ち上げちゃった後には、当然、映画の悪口が続くというのが世の常ですが・・・本作、いや、なかなか悪くないんじゃないスか。原作の悪夢のごとき詩情、とでもいいますか、あの息苦しさをコトサラ無理して演出しようとせず、むしろ直線的にコンパクトにまとめており、人間が野生の中でフォースの暗黒面に墜ちていく姿をスターウォーズよりも端的に描いています・・・うーむ。しかし何か物足りないのう。原作と映画は切り離して鑑賞すべき(ってか、その方が映画を「映画らしく」鑑賞できる)のかも知れんけど、いったん原作を頭から忘れ去るなんていう器用な芸当は出来んよ。「映画はストーリー(のみ)ではない」のと同じく、「小説はストーリー(のみ)ではない」。そして出版され広く知られた小説は我々共有の財産(!)、それを映画化する際には、物語の上っ面だけ借りてくるんじゃなく、小説の持つ“本質”を映画にしっかり投影して欲しーなーなんて思っちゃうのよ。比較されたくなきゃ、オリジナル脚本の映画を作ればよいよ。でも、小説をネタに日々、映画は作られ、そしてナゼか、止せばよいのに僕らもそれをついつい観ちゃう。原作と違うからと文句を言ってみたりもするが、原作にとらわれ過ぎるのなら映画化する意味が無いかもしれない。ムムム、映画って何だろう、ナゼ、人は映画を作り、またそれを観るのだろう。などと頭を悩ますことになるわけで・・・それが判らないからまた映画を観るという悪循環(笑)。ま、それはさておき、最後に、“ついつい小説と映画を比較しちゃう”視点からの素朴な感想。「小説ではクライマックスにおける主人公ラーフの“混乱”が、何よりもコワかったよ。映画ではあんまし混乱しないから、あんましコワくなかったね」
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-30 22:56:42)
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