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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2383
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2341.  明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史 《ネタバレ》 
当時まだこの世にいた阿部定本人を出演させたというのがウリ文句の作品ですが、それ以外はなんの見どころもないというのが正直な感想。その阿部定は短時間の路上インタビューをドキュメンタリー・タッチで撮っただけ、同じ阿部定事件を題材にした大島渚が『愛のコリーダ』で使った手法の方が遥かにインパクトは強いと思います。いちおうオムニバス形式になってますが、とりあえず阿部定事件の企画があってその他は付け足しという感じで撮影されたような気がしてなりません。だいいち、『明治・大正・昭和』と銘打っておきながら『大正』の事件がないといういい加減さ、これぞ「看板に偽りあり」そのものです(笑)。 いちおう“女性が犯人の殺人事件オムニバス”という形式になっていますが、その中に小平義雄の事件が入っています。これは有名な女性連続殺人事件でもちろん女性が被害者なのですが、「この事件は女の魔性が誘発したものなのか?」なんていうナレーションを入れてごまかしてますが、これはちょっとひどすぎでしょう。こんなソフトポルノまがいのネタにされて、遺族から抗議はなかったんでしょうかね。現在の若者には想像つかないでしょうが、60年代の日本なんて民度の低い何でもありの時代だったんですよ。 吉田輝雄が狂言回し的な役柄の監察医として出演してますが、冒頭で自殺した妻の検死解剖をするところから始まり「なぜ妻は自殺する羽目に陥ったのか、犯罪に巻き込まれたからではないか?」と過去の事件の資料を検証するというストーリーテリングになっています。妻の自殺の謎を解明するのになんで過去の女性犯罪を調査するのかが謎ですが、そっちの解明は全く忘れられてラストの「けっきょく妻の自殺は謎のままだ」というナレーションで閉める、これぐらいいい加減な脚本もちょっと珍しいぐらいでした。石井輝男、酔っ払って脚本かいたのかな?
[CS・衛星(邦画)] 2点(2018-08-07 23:01:13)
2342.  ミッドナイト・アフター 《ネタバレ》 
あまりにふざけた内容(言いたくはないけど、監督の名前からしてフルーツ・チャンとは…)に驚きましたが、原作が一応あってそれが香港の携帯小説なんだそうです。それで無茶苦茶なストーリーのわけを何となく納得しました、国は違えども携帯小説って代物にはほんとロクなもんがないですね。私が今まで観た映画の中でもツッコミどころの多さではほとんど最高峰に位置しちゃってます。でもプロットと言うかストーリーのつかみは、すごくイイと思います。『アイ・アム・レジェンド』や『28日後...』の様な人類滅亡後の無人の大都市に取り残されるというプロットが、なんか好きなんですよ。でもバスの乗客以外は消え失せてしまったはずなのに、ぽつぽつとビルの窓に灯りが点いているって可笑しいだろ、ってあたりからは伏線にもならない単なる矛盾の連続でラストまで突っ走ってしまうとは予想外でした。挙句の果てにはフクシマまで引っ張り出して来て、さすがに「中国人、日本を舐めんなよ!」となってしまいます。 まあバカの創作した携帯小説ごときにいきり立ってもしょうがないですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-12-22 22:35:50)
2343.  インデペンデンス・デイ: リサージェンス 《ネタバレ》 
『ID4』製作20年目にしてまさかの“Resurgence”(再開)、でもキャストの面々を観る限りでは“Reunion”(同窓会)とした方がしっくり来ます(笑)。ギャラで揉めて出演を蹴ったウィル・スミス以外は、ほとんどの主要キャラが20年の歳月を感じさせるディティールを盛り込んで登場します。確か前作ではダンサーかなんかだったウィル・スミスの奥さんは、女優もヴィヴィカ・A・フォックスに変わったけどなぜか女医になっていて驚きの出世です。大統領の娘やヒラー大尉の息子も立派に育ってるし、ジェフ・ゴールドブラムは知らんうちに国連か何かの部長さんに成り上がってるし、それぞれまあ順調な20年だったみたいですね。そして誰もが驚愕するのが、エリア51でエイリアンに人間スピーカーにされたオーキン博士が生きていたというか、死んでなかったということであります。これには演じているブレント・スピナー自身がオファーされていちばん驚いたそうです。20年の昏睡から目覚めたあとはもう大活躍で、スフィアからは人類が未知の知識を授けられるし、もうこの映画の陰の主役は彼だったというしかありません。 という感じのおバカ映画ではありますが、お話の展開は前作とまるっきり一緒だと言い切って構わないでしょう。全世界がエイリアンの攻撃を受けているはずなのに、映像で見せるのはアメリカ以外は中国の上海か香港あたりだけ、月面基地の司令官や準ヒロインの女性パイロットが中国人、これまた最近日増しに露骨になってきたハリウッドの“中国ヨイショ”にはもううんざりです。女王エイリアンがもろ『エイリアン』のクイーン・エイリアンそっくりなのはもう笑うしかないですけど、これがローランド・エメリッヒの限界なんでしょうがないでしょう。 ラストのオーキン博士のセリフで判るように第三作を撮る気は満々みたいですけど、期待は全然していません(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-05-15 23:29:19)
2344.  宇宙大怪獣ギララ 《ネタバレ》 
松竹が製作した唯一の怪獣特撮映画、おそらくこの称号(?)は確定でしょう。このギララという名前は、当時大々的なキャンペーンを組んで全国の子供から募集して命名されたはずです。 今じゃけっこうトンデモ映画視されていますが、改めて観てみれば特撮シークエンスは当時の東映や日活に比べても遜色はない水準だったと思います。けっこう都市破壊にも頑張ってるし、とりあえずギララは北関東まで出張って関八州で暴れまわったみたいです。ギララの造形自体も宇宙怪獣という設定もありどの動物にも親和性がなく、個人的にはけっこう好きなカタチです。 と、ここまでは褒めてみましたが、宇宙シークエンスと本編ドラマがもうひどすぎます。特に何の必然性もなかった月基地の挿話はひどかった。月面基地内に木製のお風呂があり、おまけにラウンジまであってカクテルドレスに着替えた女性陣とダンスを楽しめます、ってここは京橋のグランシャトーかよ!(むかし関西に住んでいた時さんざんこのCMを観ましたっけ)主人公は高倉健の従弟みたいな顔つきの男で、なんでこんな任侠映画の方が合いそうな奴が日米のおなごと三角関係みたいな展開になるんだよ!脚本を書いた人は初代『ゴジラ』の芹沢博士たちの悲恋のような三角関係を少しは見習え! とどめはやはり音楽で、特撮映画にいずみたくを起用するセンスは絶望的、まあそこが松竹らしいと言えなくもないですが…
[CS・衛星(邦画)] 2点(2017-03-24 23:35:44)
2345.  海底大戦争 《ネタバレ》 
いやー、実はわたくしも小学1年生の時に学校でこの映画を見せられたんですよ。たしか夜の校庭でスクリーンを張っての夜間上映だったという記憶があります。今の眼で見るとなんか滑稽な半魚人サイボーグの着ぐるみですけど、小学1年にとっては刺激が強かったですよ。でも不思議だったのは、なんでこんなゲテモノ映画を学校の授業の一環として子供に見せたのかということに尽きます。そして下の方のレヴューを見て違う学校でも上映してたんだと知ってびっくりした次第です。まさか同じ小学校に同時期に在籍していたってことは、まあ可能性がないわけじゃないですけどね。私が小学1年の時はこの映画の劇場公開と同年で、当時の東映はこういう形で公立小学校にまで営業をかけていたんでしょうか、大いなる謎です。 肝心の内容の方ですが、どう考えても子供向きじゃないのは確かですが、大人の眼で観たってカスです。海中の特撮映像からして、水中で炎や煙が発生するぐらいですから問題外です。半魚人サイボーグは妙に黒目が巨大だったり顎がなかったリして、よく見てみると確かに気味が悪いかなと言えます。でもあのダイヤルを回してサイボーグをコントロールするバカバカしさは、ちょっと発想がぶっ飛んでます。在日外国人の素人をを大挙動員しているところは資本を海外が出しているからなんでしょうが、日本人俳優はほとんど千葉真一だけというのはまた極端です(敵方ザコ役で室田日出男なんかもちらっと出てますけどね)。この外人素人たちの会話シーンが、ほとんど全編にわたって鼻先が10センチぐらいの近さまで顔をくっつけて演技しているのがこれまた奇妙。でもよく見ると監督は『吸血鬼ゴケミドロ』と同じ人だと判り、なんか納得した次第です(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2016-10-22 19:00:34)
2346.  永遠の0 《ネタバレ》 
昭和の左翼全盛時代では「特攻は無駄死にだった」と否定的にとらえるのが普通でした。でも近年は米軍資料が公開されてきて、米海軍に予想以上の損害を与え恐怖を呼び起こしていたことが明らかにされています。日本の戦争映画であまた製作されてきた“特攻もの”ですけど、本作では「腕は立つけど海軍いち臆病な戦闘機パイロット」というキャラを主人公に持ってきたところが目新しいんでしょうか。でもその宮部久蔵はとても疑問が多いキャラであります。この映画を観る前は「臆病」というのは「無茶な戦闘はしない」という意味で使われていると自分は思っていたんですが、それが全然違うんです。映像で見る限りでは敵味方入り乱れて空戦が戦われている最中に彼は戦闘空域を離れてただ見ているだけだったんです。彼は三機編隊の編隊長のはずで、部下が空戦しているのにそれはないでしょう。第二次大戦を生き抜いたエース・パイロットたちは「空中戦では慎重かつ細心に徹して決して不利な状況では戦わない」を鉄則としていたから空戦に勝利して生き残ったわけですが、それは決して逃げていたというわけではないのは当然のことです。こんな部下を見捨てるような人間をまるで良心的なヒーローとする原作者の感覚は、なんかおかしいんじゃないかと感じました。そしてこれはあくまで映画としての問題ですが、うすーい脚本のせいでこの宮部という人の人物像がさっぱり伝わってこないのも困ったことです。 観終わっての感想は、ちょっとカネをかけたTVの二時間ドラマだったということに尽きます。戦時中の話と現代をシンクロさせながらストーリーを展開させるというのは最近の邦画では頻繁に使われる手法で、「またこれか」とため息が出るばかりです。登場人物たちの会話は妙に説明口調のセリフばかりで、ここら辺もTVドラマ臭さが滲んでいます。そういえば原作者は放送作家上がりだそうですから、ある意味納得です。後半の宮部が戦死してからの展開がまた安易で、宮部の妻子の流転は懐かしの50年代新東宝メロドラマを観てるような錯覚に陥りました。 空戦シーンはほぼ100%CGですが、なんか妙に実感がなかったです。これはたぶん航空機に詳しいCGスタッフが参加してなかったからでしょう。ここは同じCGでも、最近量産されているロシア製独ソ戦映画の空戦シーンの方がはるかにリアルです。艦船にいたっては雑誌の付録についているCGムーヴィーと大差ないレベルでした。CG担当は最近『シン・ゴジラ』で話題の白組ですけど、しょせん彼らでもカネをケチられたらこんなもんでしょう。 
[CS・衛星(邦画)] 2点(2016-09-22 22:51:35)
2347.  シベリア超特急2 《ネタバレ》 
正直かなり迷ったんですけど、やめときゃいいのに2も観てしまいました。映画自体は気のせいか前作よりなめらかというかふつうに進行し始めて、演技はともかくマイク水野さんも監督としての腕前は上がったのかなと感じたりしたのですが、それは大誤解だということがすぐ判りました(笑)。女優陣は妙に年増ばかり集めていますが、まあベテランばかりですからそつのない演技でしょう。しかしどんな名女優でもあんな無茶苦茶な台本で謎明かしさせられたら、おバカとしか見えなくなってしまうのがシベ超の持つ恐るべき魔力です。ちなみに寺島しのぶはこれが映画初出演で、さすがに堂々とした演技ですけど彼女にとっては恥ずかしい過去なんでしょうね。びっくりしたのは外交官役の中村福助の演技で、とっても奇妙な調子っぱずれのセリフ回しはいったいなんだったんでしょうか?監督、ちゃんと演技指導して下さい(無理か)。 前作よりはほんのちょっとふつうの映画に近づいたかと思いきや、やはりマイク水野の「やめた!」で逆戻り、いやこれが無かったらもっと殺伐(?)とした駄作になっていたんじゃないかと思います。そう考えると、水野先生はああ見えても盛り上げるツボだけはわきまえているエンターテイナーなのかもしれません(な訳ないか)。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2016-03-25 23:35:52)
2348.  怒涛の兄弟 《ネタバレ》 
邦画では時代劇の流れを汲んで公儀やお上(今で言うところの国家権力)をヒーローとするドラマツルギーが存在しますが、それにしても公安調査庁の課長が主人公という設定はかなりの珍品です。公安調査庁の課長(中山昭二)には大学生の弟(松本朝夫)がいて、こいつが左翼思想にかぶれて秘密結社(たぶん共産党)の一員となります。この組織、活動資金を稼ぐために会社まで創って密輸に励みます。その社長の悪事が秘密結社のボスにばれ、指令を受けた弟は社長を射殺して裁判にかけられますが、最後は母親の愛によって魂は救われるという、いわば任侠時代劇によくある母子ものをそのまま現代に持ってきただけの古臭いお話しです。だいたい法廷で「裁判長様、私の話を聞いてください」と傍聴席の母親が不規則発言をして、それがそのまま証拠として採用されるなんて、この脚本書いた人世の中の仕組みが判ってるのか非常に疑問です。当時の共産党は武装闘争に走って非合法化される寸前まで追い込まれていた時期でしたが、映画の中でそれらしいモデルとはいえ悪の組織として描かれているのは非常に珍しいことで、さすが新東宝です。 まあ語るほどの価値もない愚作なんですが、みんな時代劇みたいな芝居をしている中であまりにバタ臭い前田通子が浮いていたのが印象的でした。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2014-07-17 22:39:34)
2349.  GODZILLA ゴジラ(1998) 《ネタバレ》 
私を含めた全世界のゴジラファンを激怒させた問題作。ゴジラを「核実験の死の灰を浴びて突然変異したイグアナ」と設定した時点で、もうこれはゴジラのリメイクじゃないですし、そもそもゴジラの名称を使わせたこと自体が間違ってます。 ローランド・エメリッヒが監督と聞いただけで危ないと心配してましたが、ここまでひどいとは予想を超越してました。元祖『ゴジラ』が名作と今でも語り継がれるのは特撮だけじゃなく本編の人間ドラマがしっかりしていたからで、ところがこの映画に出てくる人物はみんなバカばっかりでもううんざりです。その中でも特にひどかったキャラがこの二人です。一人はあのバカ女レポーター・オードリーです。演じたマリア・ピティロはこの役で見事にラジー賞をゲット。この人ここまでは割と順調にキャリアを積んでいたのに、本作以降はメジャーな作品どころか映画出演自体がほとんど無くなっちゃったのはちょっと可哀想かな。そしてもう一人はエバート市長。有名な映画批評家ロジャー・エバートがモデルで、『インデペンデンス・デイ』を酷評された腹いせに監督がコケにしたというのは有名なエピソードです。市長役の俳優はロジャー・エバートにそっくりですし、金魚のフンみたいな市長の側近ジーンもロジャー・エバートとコンビを組んでる批評家ジーン・シスケルに瓜二つという念の入れよう。この不愉快な市長が本作で唯一の悪役みたいなもんだけど、ここまでやるとはエメリッヒという人執念深くてけっこう嫌な性格みたいですね(笑)。 まあこの映画は怪獣映画じゃないですよ、笑えないコメディ映画だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2014-06-29 20:44:07)
2350.  怪談海女幽霊 《ネタバレ》 
熱い夏には納涼映画、やっぱ怪談でしょう。そして海を舞台にしたら涼しげでいいんじゃない、そうなりゃもう海女を主人公にするっきゃない! と言うわけで『怪談海女幽霊』といったタイトルに必然的に落ちつくわけで、実に単純で判りやすい(笑) クズ映画ばかり量産していた大蔵貢時代の新東宝にあっても、怪談ものだけは一定以上の水準を保っていたのは事実でしょう。もっともそれは中川信夫が撮った怪談時代劇にだけ当てはまるセオリーで、他の監督が撮っていたのはこういうZ級レベルのゲテモノが大半だったみたいです。 新東宝怪談映画には欠かせない若杉嘉津子が出ているのに、全然活躍しないし幽霊にもならないというのはいったい監督は何を考えていたんでしょうか。と言うか、そもそもこの映画は怪談と言うよりも殺人ミステリー&復讐劇なんです。真面目に語る様なストーリーの映画ではありませんが、一段と露出度がアップした海女の水中シーンと浜辺でのキャットファイトが楽しめるので一部のファンには堪えられないでしょう。 本年はNHKで放映されている『あまちゃん』が大ヒットしてますし、ここらで久しぶりに海女映画の新作を観てみたいものです。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2013-08-19 20:21:24)
2351.  女と命をかけてブッ飛ばせ 《ネタバレ》 
新東宝時代の宇津井健と言うと『スーパージャイアンツ』の恥ずかしいコスチューム姿が有名ですが、他の出演作にしてもどれもけっこう変なキャラばかり演じている様な気がします。良く観察してみると、この人演技中ほとんどまばたきしないんです。つまり彼は顔の表情でする演技が得意じゃなかったみたいで、そのためどの映画でも、単純で陽気だけど心の奥底では何を考えているのか窺い知れないアンバランスな人物という感じなんですよね。 さて本作では、新聞社のオートバイ便からスピードボートの操縦に商売替えしたスピード狂というあいかわらず普遍性が欠落したキャラなんですが、結論から言うと“またかよ”と言うのが正直なところです。このスピードボートがどこからみても競艇で使われているヤツで、このボートの開発がまるでトヨタや日産の新車開発みたいなノリで新聞が報道するという不思議な世界のお話しです。そんなにボートを題材にしたいんならふつうに競艇界を舞台にした映画にすればよいのにと首をひねるばかりです。 と言うわけでお話しと言うか世界観は相変わらず新東宝らしくぶっ飛んでます。女優陣はなかなかのレベルですが、気になったのは三条魔子がいつの間にかキャバレーのホステスになっちゃってるところでしょうか。この様に、登場人物で境遇が何の説明もなく変わってしまう(ひどい時にはいなくなっちゃう)のが一人か二人かならずいるのが、新東宝プログラム・ピクチャーの脚本上のお約束なんです。思うに映画会社が大部屋俳優を大量に抱えていた時代ですから、“使わなきゃ損”という根性で無理矢理押し込んで収拾がつかなくなっちゃったということなんでしょうね。まあこんなことは東宝など他の映画会社ではあり得ない、新東宝ならではの珍現象なんですけど。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2013-06-26 20:33:04)
2352.  THE 4TH KIND フォース・カインド 《ネタバレ》 
へーえ、M・ジョヴォヴィッチはスタッフに騙されて出演してたんだ、それにしてもミラは最近ふっくらしておれ好みのいい女になってきたよな、以上終わり。  すいません、映画の感想になってませんでした。でも原題を訳すと『第4種接近遭遇』になると知っていたら、こんな映画絶対に観なかったと思うんですよ、ほんと時間のムダでした。 TV番組で「この番組はフィクションで実在の人物や団体とは何ら関係ございません」とエクスキューズするのをまるっきり逆手に取った様なプロットなんですが、その手法自体は『ファーゴ』の例を出すまでもなく“有り”です。しかしことUFOや宇宙人がらみになると、こういうフェイクをマジで信じちゃう人がいるから、いくら商売とは言っても罪つくりなことは止めて欲しい。 これで映画としての出来が良いならまだしも、矢追純一のUFO特番に毛が生えた程度なんですからねえ… アメリカ人はアプダクションと催眠療法が大好きだということだけは理解できましたが、シュメール語が実は宇宙人の言葉でその宇宙人が「私は神だ」なんてシュメール語でほざくに至ってはさすがに観ていて腹が立ってきました。 宇宙人ならぬ北朝鮮人に同胞を拉致されている日本人からすれば、「何を能天気なこと言ってやがるんだ!」とあきれるしかないですね。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2013-06-12 00:32:48)
2353.  貞操の嵐 《ネタバレ》 
上場企業の跡取り息子が数年フランスで遊んで社長になるため帰国しました。彼には航空エンジニアの弟(高島忠夫)がいまして、兄の外遊中に婚約していました。空港に出迎えに来ていたその婚約者(高倉みゆき)を一目見て兄はその娘に欲情してしまいます。腹に一物ある叔父に相談すると、「順序からいえば長男の君が優先されなきゃおかしい、私が手助けしましょう」とまるで封建時代の様なセリフです。彼女は薬を飲まされて兄に手篭めにされ、それを知った父親は心臓発作を起こして憤死、母親は発狂してしまいます。自殺しようとする彼女に兄がうそぶくセリフがまた凄い、「君が弟と結婚したらいずれ弟は穢れた君のことで苦しむことになる、自分だけ幸福になればよいのか、僕と結婚するのが人として正しい道だ」 原作は大衆小説作家である牧逸馬(林不忘というペンネームもあり、『丹下左膳』の原作者)が書いた昭和初期の新聞連載小説だそうです。時代を昭和30年代として脚色しているので原作がどれだけ改変されているのか不明ですが、それにしても新東宝テイストが濃厚で理不尽なストーリー展開です。まあこういういい加減なところが(もしそういう人がいるならば)新東宝ファンにはたまらない魅力なんです。いい加減と言えば、劇中高島忠夫は違う女性と婚約(この映画のカップルはなぜか婚約するのが好きです)するんですけど、これじゃ高倉みゆきとラストで結ばれるはずなのにどうするんだろうと気になっていました。でもちゃんとハッピー・エンドで終わりますが、まさかあんな手を使うんなんて… もし映画館で観てたら、わたし間違いなく“カネ返せ”と暴れます(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-13 22:46:39)
2354.  メテオ(1979)
隕石がロシアに落下して世界中が大騒ぎした翌週に放映することを事前に決めていたとは、『ザ・シネマ』の編成担当者は神のごとき予知能力の持ち主なのか! もっともこれは、小惑星が地球に最接近するのが判っていたので、それに合わせただけのプログラムだったのかもしれませんが。それでも、『アルマゲドン』や『ディープ・インパクト』じゃなくて『メテオ』をチョイスするところがなかなか渋い(笑) さてさて、本作は70年代を代表する底抜け超大作のひとつで、観返してみてもやっぱりバカな脚本とショボい特撮にはただ笑うしかありません。だいたい、NYのATT本社ビルの地下に核ミサイル搭載衛星のコントロール・センターが何であるんですかね? その理由が「うえには通信設備が整っているので便利だったから」と、真面目な顔で説明されても観てる方としてもどういう反応をして良いか困ってしまいます(笑) 恐ろしいのは、本作が『スター・ウォーズ』より2年もあとで製作されたということでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2013-02-24 00:50:51)(笑:1票)
2355.  女奴隷船 《ネタバレ》 
新東宝、というか大蔵貢はいかにして手持ちの女優でエロっぽい映画を撮るかに全精力を注いできたのですが、それにしても本作は相当に奇想天外な映画です。 太平洋戦争末期、菅原文太はドイツのレーダー設計図(これが女性の写真の裏に隠しインクで印刷されているというわけが判らん設定)を南方から本土へ運ぶ任務を遂行中に乗機が撃墜されてしまう。気がついたらそこは船の中、その船は九州から上海に売られてゆく日本人女性を運搬している船だった。その船は丹波哲朗が首領の海賊船(!)に襲われて女たちと文太のほかは皆殺しにされ、本拠である無人島に拉致される。 はあ、思い出すたびに何とバカげたプロットかとため息が出るばかりです。丹波たち海賊は説明がないけど中国人みたいで、まあそれはいいけど丹波のファッションが幅の広いベルトにグリーンのサテンのシャツ、まるっきりカリブの海賊なんです、バンダナはさすがにしてないけど。 女たちを売り飛ばす組織の女王様は新東宝いちのヴァンプ女優である三原葉子でして、彼女がまたタータンチェックのベストに革のブーツとなんか違和感のある衣装で登場するんですよ(もっともその後は薄い半裸に近い衣装で通してくれます)。他の女たちもそうなんですが、みんな当時の六本木あたりで見られたファッションというのは、どうなんでしょうね(笑)。中盤では三原葉子がアラブ風衣装でセクシーダンスを踊ったり、三原と女たちがパンツ丸出しで乱闘して見せたりと期待されているものは一応見せてくれます。 ヒーローは菅原文太ですが、その文太の演技が驚くほど下手くそなんです。アクションシーンも腰が引けていて様になってないし、丹波の方が上手い役者に見えるというぐらいですから、相当なもんです。海女映画ではあんなに露出していた三ツ矢歌子まで、ひとりだけお嬢さんルックで肌も全然見せないと言うのには、当時のファンから罵声を浴びたんじゃないですかね。 ラスト、文太と女たちが高速艇で島を脱出するのですが、さんざん裏切ってあくどい事をしてきた三原がヒロインみたいな表情で船首に立っているのはびっくりです。まあ良くも悪くも、本作は彼女のための映画だったということでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2012-10-10 23:46:23)(良:1票)
2356.  絶海の裸女 《ネタバレ》 
フィリピンから日本へ向かう船が戦時中に設置された機雷に触雷して轟沈、ボクサー二人に流行歌手とマネージャーおよびその付き人二名、この男女6人が無人島に漂着する。まあ新東宝版の『LOST』みたいなもんです。歌手はボクサーと恋仲だったけどマネージャーに手篭めにされもう一人のボクサーにも犯され、そうなるともう怖いものなしという心境で無人島の女王みたいになってゆく。邪魔になった元恋人ボクサーはマネージャーに右手を岩で潰され、定期船に発見されるも彼だけは島に置き去りにされてしまいます。そしてここからが新東宝お得意の電気紙芝居の始まりで、洞窟に隠された旧日本軍の財宝を発見するのです。と聞けば、そうあの『女真珠王の復讐』の男性版にして同じプロットの使いまわしだったというわけです。この悪役マネージャーは新東宝一の怪優である沼田曜一が演じているのですが、中川信夫の『地獄』で観る者を震え上がらせた怪演には遠く及ばない凡庸な演技でした。歌手は久保菜穂子なんですが、“裸女”のはずが水着姿すら見せません、完全な題名詐欺状態です。でも彼女、前田美波里に似た顔つきがけっこう良くて気に入りました。この人女任侠もの映画で初めてヒロインを演じた、藤純子への道を拓いた偉大な(?)功績の持ち主なんだそうです。 後半は財宝をせしめて大富豪となったボクサーが日本に舞い戻って自分を置き去りにしてきた三人に復讐するわけですが、ほんとに安っぽい紙芝居みたいなもんですから、何も語ることはありません。 それにしても新東宝、現代ならば誇大広告で消費者庁あたりから手入れを喰らうんじゃないでしょうか(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2012-09-25 20:55:13)
2357.  海女の戦慄 《ネタバレ》 
伝説のグラマー女優、前田通子です。顔はわりと地味ですが、とても昭和30年代の女性とは思えないナイスバディは評判通りでした。「海女の慕情」なんて題名の主題歌まで披露してくれるのですが、これがけっこう上手いんですよ。そういや、海女の衣装が彼女だけビキニというのがなんか変ですけど… そしてまたまた出ました三ツ矢歌子、露出シーンは彼女の方が明らかに多いぐらいです。 内容はまあとくに語るようなものはありませんが、酒場がまるで西部劇に良くあるサルーンみたいだったりして日活の無国籍アクション風に撮ろうとした努力の跡は認めてあげましょう。だけど船員に変装した海保の捜査官が現れると、もうここら辺で観るのを止めようかという気分になりました。彼だけが白塗りの時代劇風のメイクで、アクション(らしきもの)もチャンバラ映画のヘタな立ち回りみたいなんですもの。 まあ元は二本立て・三本立て興行のためのプログラム・ピクチャーですから、怒っちゃ大人げがないのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2012-09-23 22:19:15)
2358.  悪魔のはらわた 《ネタバレ》 
数あるアンディ・ウォホールの映画の中で本作と『処女の生血』はもっとも観て判り易いのでは(もっとも、ウォホールは名前を貸しただけで内容には一切タッチしてないというのが定説です)。立体映画(今でいう3D映画)として撮られたところが、まあウォホールらしさが感じられると言えなくもない。精力絶倫男の首をねらったのに、間違って女に全然興味がない顔が良いだけが取り柄の友人の首をチョンパしちゃうなんて、これほど笑えないブラックジョークも珍しいですよ。この映画の特長は使われている“はらわた”がどう見ても本物(もちろん人間のじゃないでしょうけど)をみたいで、最近のスプラッター映画と違った気色の悪さが観る者に襲いかかります。ヘタではないけどヘタウマの域までも達していない監督の手腕では、ウド・キアの熱演も空回りでした。彼は今でも個性派バイプレイヤーとして活躍してますが、まあ何と言う無残な変貌ぶりでしょう! 『ロッキー・ホラー・ショー』のティム・カリーとともに、「少年老い易く、学なりがたし」という感慨に打たれてしまうのでした。それにしても、10年以上むかしとはいえ、こんなゲテモノをNHK衛星放送よく放映したもんですな。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2011-10-01 19:04:18)
2359.  原始獣レプティリカス 《ネタバレ》 
才人イブ・メルキオールが脚本に参加しているので、バラバラになった肉片が再生してもとに戻るなどセンス・オブ・ワンダーが感じられるところもある(東宝特撮のフランケンシュタインの“不死身の細胞”というプロットの元ネタではないでしょうか)。ところが恐ろしく稚拙な特撮技術と監督シドニー・ピンクのいい加減な仕事のせいで、ダサダサ怪獣映画の一方の雄みたいに語り継がれる出来になっちゃいました。“レプティリカス”は古代爬虫類という設定なのに見た目は西欧神話に出てくるドラゴンそのままで、その造形もあまりにダサくて“レプティリカス”が画面に登場したとたんにこの映画を観るのをやめちゃった人が大勢いたのでは。あの“レプティリカス”のご面相はもうコメディとしか言いようがありません。デンマークが舞台で現地でロケしているので、コペンハーゲン市内でのエキストラは沢山動員出来たみたいですが、まるでシティ・マラソンみたいに街中を全力で走っているだけ。対怪獣戦ではデンマーク軍の協力は得られたみたいですが、なぜか空軍や航空機はまったく登場せずでした。取り柄と言えば、普段眼にする機会が少ないデンマーク軍の当時の装備が判ることぐらいでしょう。実はデンマークは世界で初めて軽機関銃を開発した国ですが、そのマドセン機関銃を50年経ってもまだ使っていたのは驚きました。
[地上波(字幕)] 2点(2011-09-23 21:40:54)
2360.  ノウイング 《ネタバレ》 
ディスカバリー・チャンネルで太陽フレアがとりあげられていて、誕生から40億年の歴史を持つ地球は過去に太陽フレアに直撃されたことがあった可能性があると聞いた後だけに、この映画で描かれる地球滅亡はなんかリアルでした。ところがキリスト教文明の世界観では、人類も恐竜などの様に絶滅するときが来ると言うことはどうしても許しがたいことみたいですな。この映画のプロットはキリスト教で言うところの“携挙(キリストが再臨するときに信者を天につれてゆく)”をそのまま画にした様なもので、そっちの方に話が暴走し始めるとせっかく前半のオカルチックな雰囲気が吹っ飛んでしまいました。だいたい、あの数字が羅列された紙はこの映画で結局なんの意味があったんでしょうかね。最近のハリウッドSF映画は安易に宗教をモチーフにする例が多すぎるんではないでしょうか。そう考えると、キューブリックやスピルバーグは偉大だなとつくづく感じてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2011-07-18 23:16:43)(良:1票)
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