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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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221.  ヘルボーイ 《ネタバレ》 
「キャラの使い方」や「カッコ良いアクション」の演出がまるっきり分かってない。CGや撮影技術のレベルの高さに比べて、ストーリーや演出のセンスが無さすぎ。  まず、主人公は悪魔なのに馬鹿力以外の特殊能力が無い。右手に封印された「必殺技」があるかと思えば、ただの「鍵」だったという訳のわからないオチに呆れた。物理的なパワーが売りなら、漫画「バキ」のオリバみたいに、もっと肉弾キャラとして徹底すればいいのに、銃や爆薬を使ったりするから、何が特徴なのか分からない中途半端なキャラになっている。  また序盤はヘルボーイの強さを観客に印象付けるための「キャラ紹介」なんだから、いきなり苦戦させちゃダメだろ。苦戦するのは中盤以降、より強力な魔物が出てきてからってのが基本。  敵キャラのサマエルも「死の天使」とか「地獄の番犬」なんて大仰な名前の割りに、見た目はただの「デカい犬」で、こいつにも特殊な攻撃能力が無いから「魔物の凄みや恐ろしさ」がまるで感じられない。普通の銃火器で対処できちゃダメだろ。例えば、ああいう醜い姿でも、高い知性を有している狡猾な魔物で、その姿を見ただけで人間は金縛りにされるとか、魂を抜かれるっていう演出をしないと。吐息に触れるとすべてが腐れ落ちるとかさあ…。  それに、魔界の門を開いて魔物を召喚するってストーリーなら、封印が解かれるにつれ、だんだん人間では対処できないような、上位の魔物が現れるってパターンにしないと。日本の漫画ならそれ位は言われなくてもやるねw。  「サマエルなど、魔界においてはBランクの妖魔にすぎない」とか、「この封印が解けたら、A級やS級の悪魔が人間世界に召喚されてしまう!」とか、「この妖気は、これまでの魔物とは比べ物になりません!」とか、「この霊圧はオレが魔界にいた時に、一度だけ感じたことがある」とかさあ。色々あるでしょ~、お約束ってのが!   ラストもショボいよなあ。なんで不死者のラスプーチンがあっさり死ぬの?なんで封印を解かなかったのに、ラスプーチンの体内からあのイソギンチャクが出てくる?なんで飲み込まれた体内で爆弾を爆発させたのに、ヘルボーイは無傷のままなの?と言うか、そんな爆弾程度で死ぬような魔物が世界を滅ぼせるかっつーの。  唯一、クロエネンの刀捌きがカッコ良かっただけ。その他、突っ込み所は多いけど、キリが無いのでこの辺でw。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-01-22 21:42:30)
222.  サンダーアーム/龍兄虎弟 《ネタバレ》 
身体をはってるからとか、大怪我したから傑作とは限らないわけで。  いつも通りのジャッキー映画とは言え、今回はいつも以上にストーリーが稚拙。そこをお約束の肉弾アクションで補っているんだろうけど、そのカンフーやカーチェイスも今作は中途半端。ふたりの相方にもまったく魅力が無い(特に男)。金持ちの女も命の危険があるのに、わざわざついて来る理由が分からない。ついでに存在理由も(笑)。20年前の作品とは言え、お笑い部分のセンスも古臭いし、三人の恋愛ドラマも薄っぺらい。  他の方の指摘にもあるように、てっきり世界各地の遺跡に「神の武器」を取りに行くアクションアドベンチャーかと思っていたら、お笑い要素で誤魔化すご都合主義的なストーリー展開や、邪教徒なのに正々堂々と肉弾戦を挑んできたりと、緊迫感の無い戦いばかりが目立つ、中途半端なアクションコメディ。ラストもめちゃくちゃ中途半端な終わり方。ラスボスのような強敵と戦うでもなく、何の盛り上がりも無いまま終了って…。気球に飛び移るシーンも木の枝が見えてるし。  とにかく話の持って行き方や演出にセンスが感じられない。相変わらずエンディングのNG集の方が面白い。  ジャッキーファンには申し訳ないけど、いくらなんでもここの平均点は高すぎると思うので、この点で。  
[地上波(字幕)] 3点(2007-01-21 15:45:24)(良:1票)
223.  エルム街の悪夢(1984)
やはりシリーズの中では、基本的に真面目にやっている(笑)、この「1」が一番面白いし、普通にホラーとして怖い。人間は眠らないでいることは出来ない。眠らないようにがんばっていても、いつの間にか夢の世界にいるという恐怖感は独特。特に学校で友達が死体袋に入ったまま立っているシーンは怖かった…。当時としては「現実と非現実の境界が曖昧になる」という演出が斬新だった。BGMも名曲。   フレディのキャラクターもなかなか秀逸。ジェイソン、レザーフェイスに並ぶホラー界三大スターのひとりになったのも頷ける。  PS.映画とは直接関係ありませんが、中学生の大晦日の夜、友達の家に泊まりに行ったとき、レンタルビデオ屋で借りて夜更ししながらこれを見た。レンタル料金が一泊二日で1500円という時代だったけど、映画を見ながら夜通し騒いだりして、楽しい夜だったことを覚えてる。もうその友人とも音信不通になっちゃったなあ…。まさに現実は夢幻の如くなり。そんな個人的な思い出込みということで満点献上!
[ビデオ(字幕)] 10点(2007-01-20 13:53:55)
224.  バレンタイン
「ルール」の監督だったのか~。どうりで何から何までそっくりだと思った。つまらなさもそっくり(笑)。  何とも発展性の無い旧態依然とした殺人鬼ホラー。  お約束の殺戮シーンもぶつ切りで、テンポも悪く、まったく追い詰められている緊張感や恐怖感が感じられない。もうこの手の「ビックリ箱的殺人鬼モノ」って、誰が犯人でもどうでもいいやって気分になってしまう。はっきり言って時代遅れ。本当にニーズがあるのか疑問。「恐怖演出の思考停止状態」でしかないと思う。  この手の「お約束ホラー」は今後も作られ続けるだろうけど、お約束を優先して形式だけのジャンルに成り下がるか、リアリティとシチュエーションを両立させる事で恐怖の新境地を開拓して行くか。ホラー映画もそろそろ考えないとね。
[ビデオ(字幕)] 2点(2007-01-20 13:33:58)
225.  ゲーム(1997)
はっきり言って無茶やご都合主義の固まりではあるが、娯楽作品として、映画を見ている間、「いかにお客さんにハラハラドキドキしてもらえるか」という一点のみに、ここまで徹底したという点を高く評価したいところ。非常にテンポが良く、ドンデン返しに次ぐドンデン返しに、最後まで目が離せない。まさにジェットコースタームービー。ただ、さすがに脚本の構成上、一度見てしまうと二度は楽しめないタイプの作品であることだけが残念。   それにしても、ラストに対する賛否や好き嫌いはあっていいけど、これだけテンポの良いサスペンスフルな展開が退屈という人がいることに驚かされた(笑)。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-20 13:24:30)
226.  Jam Films 《ネタバレ》 
・『the messenger』~ダメだ、この監督。相変わらず、どこかで見たようなストーリー設定や演出にキャラ造形のオンパレード。全てが「借り物」の域を出ていない同人作品。ちょっと漫画やアニメを見ている人なら、素人でも作れるレベル。「短編」にも関わらず「長編っぽい」作り方を平気でやっている所に、この監督のセンスの無さが窺える。ビジュアルに気を使っているだけ。0点。  ・『けん玉』~コメディとドラマのバランスが絶妙でテンポも良い作品。ほんわかした中にも、男女の恋愛感情の性差が鋭く描かれている。篠原涼子の自然な可愛らしさが出ていて、女優としてのレベルが意外に高いのが分かる。短編ゆえの傑作。8点。  ・『コールドスリープ』~ありがちなSF的設定をコメディタッチに仕上げたのは目新しいが、「笑い」と「真面目さ」の配分が中途半端なので、本来は突っ込まなくてもいい所を突っ込みたくなる。コメディというよりブラックユーモア作品。4点。  ・『Pandora ~Hong Kong Leg』~フェチズムに対する拘りが中途半端なので何が言いたいのか意味不明。全体的にテンポも悪い。1点。  ・『HIJIKI』~SABU監督のような世界観。現実と非現実の微妙な境界世界を象徴するかのような黄昏迫るアパートの一室で繰り広げられる、これまたコメディともサスペンスともつかない不条理ドラマ。撃たれて終わりというラストも安易。4点。  ・『JUSTICE』~「ブルマを愛でるくらいの余裕があれば世界も平和」というテーマがひしひしと伝わる(笑)。しかしブルマ以外の魅力は皆無。ブルマ復活を願って、5点。  ・『ARITA』~広末涼子のARITAを受け入れつつも困惑しているような独白がちょっと可愛い。ただ、さすがに何の謎解きも解釈も無いまま終わらせるのは手抜き。5点。  ・・・という訳で、平均してしまうと4点くらい。どの作品もちょっと思いついた小ネタに肉付けした程度で、『けん玉』以外、これといった作品が無かった。まあ不遜を承知で言わせてもらえば、現在、第一線で活躍しているであろう気鋭の若手が揃って、この程度の作品しか作れないと言うのだから失笑を禁じ得ない。せっかく映画を作れるという稀有な立場にいるんだから、もっと精進せんかい!
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-01-19 21:51:22)
227.  ファイヤーウォール 《ネタバレ》 
良くも悪くも分かりやすい、実にハリウッドらしい誘拐サスペンス。確かに突っ込みどころやご都合主義は多々あれど、リアリティより娯楽性を優先した結果なので、その辺を理解すれば許容できない程じゃない。  「家族のためとは言え、人を殺したり銀行のシステムに侵入するのが許せない」という意見も分かるけど、殺したのは犯人だけだし、あの状況なら犯人の言いなりになるのも仕方ないでしょ。むしろ犯人を殺さずに捕まえて警察に突き出すなんて優等生的なラストじゃないだけマシ。ちゃんと金も取り戻したしね。  飼い犬まで助かるハッピーエンドってのも別に悪くはない。確かに「知的な駆け引き」などはほとんど無いので、とても傑作とは言えないが、全体的に緩急の効いたテンポの良い作りのおかげで、ヒマつぶしにはなるレベル。ただあの後、警察や同僚に何て説明したのか、そっちの方が家族を助けるより大変そうだ(笑)。  
[DVD(吹替)] 5点(2007-01-17 12:10:35)(良:1票)
228.  ジェヴォーダンの獣 《ネタバレ》 
見事なまでの中途半端さ。個人的にフランス映画に対して偏見を植え付けられた作品のひとつ。  ホラー、ファンタジー、恋愛、友情、アクション、エロス、謎解き、とエンターテイメントの要素をぶち込みすぎて、どれも見事なまでに中途半端な結果になっている。  特に無意味にカッコつけたアクションシーンは重厚な世界観から浮いてしまっていて、作品そのものを安っぽくしている。獣の動きや質感も、いかにもCGという感じで興醒め。そもそも本当に獣ってwww。  序盤で助けた女の存在理由も意味不明のまま。  とにかく何事にも「やるならとことんやる!」、「やらないならすっぱり切る!」という決断が必要。下手に詰め込み過ぎて中途半端になった見本。そういう意味でなら、反面教師としての価値はある。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-01-17 12:08:20)
229.  フォロウィング 《ネタバレ》 
まさに「メメント」の原型。  低予算サスペンスとして初見ならそこそこ楽しめるけど、このやり方は微妙。ルール違反とまでは言わないけど、あまり褒められたやり方とは言えない。  最大のネックは時間軸をバラしてある事が、「観客に対する目くらまし」にしかなっておらず、ストーリー展開上の必然性や関連性が無い点。その場さえ謎めかせれば良いというものでもないと思う。  「メメント」は記憶を維持できない事と、時間が混交している事が、ストーリーやテーマとも有機的に関連していたが、今作の場合は単に脚本の弱さを誤魔化すためにしか見えない。  基本となるストーリーはミステリーやサスペンスとしてはよくある「裏切りパターン」で、特に目新しさは無いし、時間軸上に沿って見たら、謎やどんでん返しは何も機能しなくなるはず。また白黒映像でなくてはならない積極的な理由も見当たらなかった。  やはりミステリーやサスペンスは小手先の誤魔化しではなく、純粋に脚本で勝負して欲しいところ。  この作品から「メメント」というオリジナリティのある作品に昇華させた点は評価。
[DVD(字幕)] 5点(2007-01-17 11:52:58)(良:1票)
230.  エコーズ 《ネタバレ》 
良くも悪くも、実にシンプルな作品だが、ホラーとミステリーのバランスは良い。  催眠術をきっかけに霊が見えるようになってしまった主人公。その変化に戸惑い、すれ違う夫婦ふたりの苦悩もよく描けている。  ただ問題は、「オカルトだからダメ」という事ではなく、「殺された人間が霊となって救いを求めていた」というストーリー展開や事件の真相にオリジナリティや意外性がまったく無いという点。  序盤の幻覚のシーンで「まさか家のどこかに死体が埋まっていて、その霊が出てきているだけじゃないよな」、と思っていたらそのまんまのオチ(笑)。さすがにこれではストレート過ぎるでしょ。恐怖演出も淡白で物足りない。  また、主人公の「平凡な日常を過ごす不満」に対比する、「霊が見えるようになった事の混乱」や「非日常を享受する喜び」といった精神的葛藤の心理描写なども中途半端。  それに加え、「息子が強い霊能力を持っている」という設定もストーリー展開上ほとんど無関係で、その能力が全然活かされていない。催眠術をかける女性や、怪しげな黒人もいてもいなくてもいい中途半端な存在。  ラスト間際の展開もちょっと都合が良すぎる感じ。普通はあのふたりの親父が共謀して再び隠蔽しようとするでしょ。今さら潔く諦めるってのもなあ…。  基本的にハッピーエンドで、全体的に無難にまとまっているので安心して見られる作品ではあるが、あまりにもありがちなストーリーにはガッカリ。もう少し工夫が欲しいところ。 
[DVD(字幕)] 5点(2007-01-17 11:48:01)
231.  マルコヴィッチの穴
テーマ同様、「商品」と「作品」のギリギリ境界線上にあるような微妙な映画。  「人間の意識」に関する、意外なまでにシュールで哲学的な内容。そのくせエンターテイメント性も備わっているので、それなりには楽しめる。  とは言え、「意識」や「主観」について突っ込んだ考察がしてあるわけでもないし、コメディ部分もそれほど笑わせられるほどのものではない。  この真面目さとコメディの中途半端さが、どれだけ計算して狙っているものか分からないという微妙さが売りなのか?そのせいでどうしても「どっちつかず」な消化不良感が残る。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-16 17:22:26)
232.  妖怪大戦争(1968) 《ネタバレ》 
さすがに古臭さはあるけど、2005年度版の「妖怪大戦争」に比べれば、娯楽映画としてはこちらの方がまだ見られる。40年近くも前の制作年代からすれば、「西洋の妖怪が日本の妖怪と対決する」という発想は素晴らしく斬新。  また、妖怪を敵対するものでなく、我々の日常のすぐ傍に棲む隣人として受け入れる、日本特有の民俗学的なユーモラスな妖怪観も出ている。  ただ仕方ないとは言え、さすがに特撮や演出全般のショボさはいかんともし難い。手作りの良さは出てるけど、今見るにはキツい。特に戦闘シーンの迫力の無さ、演出面のチープさは痛い。  最後の決戦のシーンも、本来は凄まじい死闘のはずなのに、妙に静かで迫力不足。それにぜんぜん妖怪たちの特殊能力を戦闘で活かせてないのがもったいない。ダイモンも単に分身するか巨大化するかしかしていないのも物足りない。  また、巨大化したダイモンの目の前に唐傘お化けに掴まってゆっくり浮かんで行くシーンなんかも、どうしてダイモンは何も反撃しないのか意味不明。じーっと見てるだけで、そのまま弱点の目を突かれてあっけなく終了ってのは、戦闘中という事を考えれば、いくら何でも不自然すぎるでしょ(笑)。肝心のクライマックスが一番盛り上がりに欠けている。さすがにこの辺のアクションシーンにおける演出センスの未熟さは時代を感じる。  今、娯楽映画としてリメイクするなら、敵キャラもダイモンだけじゃなく、バビロニアの古代妖魔とか、ダイモンの上位に位置する魔人なんかを出して、日本の妖怪たちと「特殊能力」で戦わせるくらいの事はやらないとね。  申し訳ないけど、製作年代を考慮しても今見ると点数的にはこの辺が限界です。
[インターネット(字幕)] 4点(2007-01-14 17:16:46)
233.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。  この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。  ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。  何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。  その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。  今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。
[地上波(吹替)] 3点(2007-01-11 16:15:23)
234.  悪魔のいけにえ 《ネタバレ》 
「殺人鬼ホラー」としての元祖的存在でありながら、既にこの地点で完成されてしまっている。時々、映画でも何でも、「緻密な計算」と「偶然」の相乗効果によって生まれた奇跡的な傑作があるが、この作品もそのひとつと言える。当時の撮影環境のおかげもあるが、この独特な「不気味さ」「薄汚さ」は狙って撮れるものじゃない。  あっと言う間も無く、ハンマーで頭を潰され、薄汚れた鉄扉の向こうへ引きずり込まれるというシーンに始まり、常識や道徳のまったく通じない家族の異常ぶりにただ翻弄される恐怖を味わい、そして夕闇のような不吉な色に染められた朝日のなかでレザーフェイスがチェーンソーを高々と振りかざすという、爽快感すら感じる狂気のラストシーンに至るまで、すべてが問答無用の衝撃に満ちている。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-10 11:48:46)(良:1票)
235.  姑獲鳥の夏 《ネタバレ》 
色々な意味で映像化が難しいであろう京極シリーズの世界観を、何とか二時間枠の中で構築しようとする工夫の後は伺える。  とは言うものの、製作者に対して「よくがんばったね」と言ってあげるには、ほど遠い出来。京極ワールドの構築にとことん気を使っていないのは、宮迫博之や阿部寛という、知名度や話題性優先による明らかなミスキャストから窺える。  原田知世も女優としての成長が見られず、演技のレベルは低い。台本に書かれた時代がかった「お嬢様言葉」を噛まずにしゃべることに精一杯といった印象で、「演技のための演技」から抜け出せていない。  また小説ならあまり不自然に感じられない長々とした「中禅寺の薀蓄」も、こと現実の役者がベラベラと喋くっていると、さすがに違和感がある。何より説明的なセリフが聞いていて恥ずかしい(「我々は目から入ってきた電気信号を脳が変換した視覚映像を見ているにすぎないのだよ」みたいな)。  もともと原作は本格系ではありながらアンチミステリ的な傾向が強いので、基本的にこのシリーズを見る場合は、「妖怪=人間の業」が齎した事件の構造と、中禅寺による「憑き物落とし」の概念に共感できないと、禁じ手に近い謎解きが単なる「肩透かし」のように思えてしまうはず。  そんな原作を二時間枠に押し込んでしまったので、ミステリ慣れしていない人が見ると、色々な意味で分かりにくい映画になってしまったように思う。  妙な視覚効果の使い方もセンスが悪く、重厚な作品世界が安っぽくなっている。  しかしシリーズの中では比較的分かりやすく、舞台の設営も難しくなさそうな「姑獲鳥」がこれでは、「魍魎」や「絡新婦」や「狂骨」の映画化は難しそうだ。邦画ではこの辺が限界かな~。 
[DVD(邦画)] 4点(2007-01-07 00:10:07)
236.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
前二作に比べて、さらに盛り上がりに欠ける内容。原作は未読なので比較は出来ないが、それにしては説明不足と言うか、ストーリー展開が非常に分かりにくい。特に今作は、わざわざ独立したエピソードとして、2時間20分もダラダラとやる必要があるような重要な話なのか?見終わってから、何の話だったのかとか、何がどう進展したのかすらもよく分からなかった。  相変わらず起こるイベントは断片的で、本筋とは関係無いようなシーンでの水増しが多い。このヘタクソな脚本構成と時間配分のせいで、上映時間の長さの割りにストーリーが分かりにくいという、シリーズものとして最低な出来になっている。  また、ハリー以外のメインキャラが活躍するシーンがほとんど無いのも相変わらず。基本的に学園を舞台にした友情物語のはずなのに、いつまでたっても彼らの精神的な繋がりや成長が描かれることがない。  高いCG技術のおかげで作られた素晴らしい世界観ではあるが、その中ではまるで人間が生きて動いていない。  今後のシリーズを続けていく上で何よりも優先しなくてはならないのは、ハリーたちの友情と成長を描くことであり、CGで魔法世界の構築に躍起になることではない。
[DVD(字幕)] 3点(2007-01-06 09:21:51)
237.  愛と死の間で 《ネタバレ》 
ミステリーとしての脚本構成がヘタで、全体的に中途半端な印象。結局は「前世の因縁が現世にまで続いている」というだけのことで、その動機以外の部分で、「生まれ変わり」という設定を活かせていないのが最大の難点。せっかく面白くなりそうなのに、そこら辺の構成が大雑把なため、ミステリーともサスペンスともつかない中途半端な内容になっている。  真犯人の意外性もイマイチ。また、よく分からないのは、何故、犯人がわざわざ出向いてまで、過去を思い出させるようなマネをしたのかという点。そんなことをしなければ、例え本人の記憶が蘇っても、前世でのことを真面目に信じて、過去の事件を追求することもなかっただろう。  重大な伏線と思わせる序盤の新聞記者とのやり取りも、結局「何にも関係無し」ってのもあんまりでしょう。単にうまい伏線を思いつかなかったから、あとは見る人が適当に解釈してくれってだけのことでしょ?ミステリーの謎として処理する気が無いものを、さも重大な伏線であるかのように表現することは基本的にルール違反。  ラストの大仰な音楽と共に現在と過去をフラッシュバックのように挿入する妙にカッコつけた演出も、いかにも監督の「オレってセンスあるだろ~」と言わんばかりの自己満足を見せつけられている様で、見ているこっちはどんどん冷めた気分になる。登場人物の少なさの割に分かりにくい展開や中盤までのダラダラ感もマイナスイメージ。
[映画館(字幕)] 2点(2007-01-06 08:22:46)
238.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 《ネタバレ》 
「バカっぷり」が中途半端。  映画製作における「常識的文法の破壊」を目的としているのは明白なんだから、どうせやるなら、もっと徹底してもらいたい。この作品のように、単に「前半と後半の展開」をまったく変えれば、それで良いってもんじゃないでしょ。「面白く破綻させる」ってのはそんなに簡単な事ではないはず。  実際、前半はただの人質サスペンスがダラダラと一時間近く続くだけだし、後半も単に「前半との繋がりが破綻している」だけであって、独立して見れば、よくある安っぽいB級ホラー。  演出や展開にしても特に見るべき部分は無い(善戦するも一人ひとり襲われる→仲間が吸血鬼(もしくはゾンビ)として復活→愛する者が止めを刺す、みたいなホラーによくあるパターンの繰り返し)。肝心のストーリーに意外性が無いのでは本末転倒。  私がやるなら、あの牧師の親子3人が、実は「吸血鬼ハンター」としての裏家業をやっていたとか、主役の強盗ふたりも、もっとキレた「二重人格」を宿しているとか、一緒に店にいた客の中に、とんでもない殺人技術を持った「連続殺人鬼」が紛れ込んでいたとか、さらに店内に潜入調査に来ていた刑事(実は正体は「狼男」で、途中で変身する)がいたとか、そんな連中による、三つ巴、四つ巴の血みどろの「人外の者どもの饗宴」を描くんだけどなあ。  で、最終的にはみんな揃って吸血鬼かゾンビになっているにも関わらず、また「犯人と人質」という立場で逃走劇を再開するってオチにするけど。どう?こっちの方がはるかにキレてるし、娯楽映画の展開としてもインパクトがあると思うんだけど?日本の漫画なら、これくらいは言われなくてもやるねw。
[映画館(字幕)] 4点(2007-01-06 07:51:22)(良:1票)
239.  フリーズ・フレーム 《ネタバレ》 
一見、複雑な「妄想系サスペンス」かと思わせて、実際はかなり単純な内容。  中盤まではまだ事件が主人公の妄想なのか、それとも真犯人が別にいるのかという部分が判然としないので興味を維持して見ていられるが、ラスト20分辺りの展開から急激に失速し始める。  結局、「カメラで撮影してたから何とか冤罪が晴れた」というだけの内容にしかなっておらず、終わって始めて「謎」や「伏線」と呼べるものがほとんど何も出て来なかった作品だと分かるw。  この手の作品にしては珍しく、「主人公が本当に何もやっていなかった」というオチだが、問題はそれでサスペンスとして面白くなっていないコト。要するにカメラで撮影している以外に、主人公に謎を解かせたりするような知的な展開がまったく無いからだろう。  それにメインの謎の真相もショボすぎ。  あれだけ重要視しているビデオカメラの保管庫にあっさり侵入されていたりするというのは、ちょっとご都合主義的すぎるでしょ。  「冤罪防止のためにカメラで自分を撮影し続ける」というアイデアは良かったのに、話の持って行き方や演出の仕方を間違えている感じ。所謂サスペンスミステリーとしての「謎解き」を中心軸に据え、「いったい何が真実なのか」というテーマを描くために上手く伏線を構築する事が出来ていれば断然面白くなったはずなのに残念。   前半8点、後半2点で、平均5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2007-01-04 21:03:45)
240.  13ゴースト(2001) 《ネタバレ》 
とにかく作品として中途半端。  ホラーにもサスペンスにもファンタジーにもなっていない。  いかにも外人の発想らしいゴーストのデザインセンスにも興醒め。悪魔のデザインとされる「装置(家)」が、あまりにも機械的というのも萎える。ストーリーも「儀式といけにえでもって、未知の扉を開く」という、さんざん使いまわされている上に、この手の設定の作品によくあるパターン同様、「開いた後の展開」を考えていないテキトーさ。  何故か霊能者の青年がだんだんカッコ良くなっていくところは笑える。「ゴーストシップ」を見ても分かるが、はっきり言って、この監督さんにはホラーやサスペンスを撮る才能は無い。まず「恐怖とは何か」ということを徹底的に勉強したほうがいいと思う。
[ビデオ(字幕)] 2点(2006-12-29 22:43:23)
0475.50%
1627.26%
2647.49%
312514.64%
416319.09%
514516.98%
6829.60%
7758.78%
8495.74%
9303.51%
10121.41%

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