2441. シークレット ウインドウ
《ネタバレ》 いやまぁ確かにね、私も途中で薄々感づいてはいたんですよ。ちょうどこういうオチが流行ってた頃ですしね。しかしながら、ソファーの下が断崖絶壁になるシーンとか、ワンコが殺されちゃうシーンとか、なかなか前半は魅せる展開だなって思うんです。後味の悪い作品もたまにはいいです。しかし死体の入ったトラックを崖から落とす必要はないのでは。 [地上波(吹替)] 6点(2008-02-28 22:26:35) |
2442. シルク(2007)
《ネタバレ》 この作品、一言でいえば説明不足、描写足らずに尽きる。謎の少女が、原十兵衛の妻だというのがまずわかりにくい。そこがわからないと、少女の代わりに違う女と交わらせる設定の意味も、少年が処刑される意味もわからないと思う。全体としてもう2.30分尺を長くして、日本での人々とのふれあいのシーン、あるいは嫁とのシーンを丹念に描くべきではなかったか。それとラストのどんでん返し。要するに、日本に思う人がいるんだと感づいた妻がああいう手紙を書いて思いを立ち切らせたかった、という、ただそれでけの話で、なんとも奥の無いどんでん返しである。この様に浅いと感じてしまう所以もやはり、全体的な描写不足とストーリーの淡白さから来ていると思う。よかった点はと言えば、教授のピアノ中心で綴られる楽曲が作品に不思議な幻想性を持たせているのと、それに交わって芦名星の登場の仕方、撮り方による妖気さの演出ぐらいであろうか。 [映画館(字幕)] 5点(2008-01-28 14:39:12)(良:1票) |
2443. ザ・グリード
いやぁ、勢いがあってよろしい(笑)。馬鹿は馬鹿でも、中途半端な馬鹿は駄目ですな。底抜けの馬鹿でないと。人間も映画も同じですよ。 たとえミミズの化け物のCGの出来がいまいちでも、ここまで徹してくれれば、思いっきり笑えて気分爽快!さぁ、明日からまた仕事だ、がんばろう!という気持ちになれる。 [地上波(吹替)] 6点(2008-01-28 14:19:22) |
2444. 死刑台のエレベーター(1958)
《ネタバレ》 なんという向こう見ず!なんという行き当たりばったり!このバカップル、互いの事しか見えてないんだなーー!!、、、と思いきや主役のあんちゃんも、なぁにエレベーターに閉じ込められてんだよ!すました顔して間抜けだな!、、、、と思いきや、姉ちゃんの方も写真でバレるぐらい気づいとけ!まったくどいつもこいつも、、、、おいこらマイルス・デイビス!甘いトランペット吹かして、間抜けどもを小洒落にに見せつけるんじゃない!おいルイ・マル!こんな映画を作ったらかっこいい間抜けどもが巷に増えるだろ!これだからフランスって国は、、、、。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2008-01-13 22:04:36)(笑:1票) |
2445. ローズ・イン・タイドランド
《ネタバレ》 いやぁ、相変わらず画面が「ナナメ」ですよねぇ。ギリアムさんはやっぱりこうでなくっちゃ!奇妙だ、グロテスクだと指差されて言われそうな作品ですが、しかしこれぞホントのファンタジーというものであります。ファンタジーやら童話やらというものは、元来奇妙でグロテスクなものなのであります。いわば途方も無い現実から途方も無い空想が生まれる。そういう意味でいえば、テリー・ギリアムという人は真にすぐれたファンタジー映像作家であります。みるからに低予算ですが、だからこそより現実の部分が引き立っていていい効果になっとります。ラストの彼女の台詞と、そしてあのフェードアウト。なんという物悲しい、まるで人の哀れみを代弁している様であります、、、。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-13 21:49:46) |
2446. 奪還 DAKKAN アルカトラズ
セガールさんの闘い方というのは、早いんだけど落ち着いていて悠々としているという、そういう独特なものがありますよね。敵役の女のマント翻しての闘い方もなかなか。しかし、銃撃シーンに関しては少々陳腐な印象。もっと魅力的に見せる為の工夫をしてほしい。 [地上波(吹替)] 5点(2008-01-13 21:32:06) |
2447. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 割と良かったと思いますよ。マジック同様、映画というものも起承転結がありまして、ここでいう確認・展開・偉業というのとよく似ている。だからストーリーそのものもラストの偉業であっと言わせたかったのかも知れません。が、確かにあのオチは、うーむ、、、と言いたくなる。プレステージになってない。しかし全体としてみれば雰囲気がよく出ていて、特に「瞬間移動」装置の妖しさはなかなかのもの。現実味がないとおっしゃる方もいるが、原作は空想文学。現実性よりも、雰囲気を楽しむおとぎ話と解釈して下さい。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-02 01:01:14) |
2448. トランスフォーマー
《ネタバレ》 CGは確かに素晴らしいですよ。特に、車からロボットの姿に変身する様がいちいちかっこいいんですよね。それとやっぱり音。あの素晴らしい音響によって実際には存在しないロボット達に命を吹き込んでいる。それで映像はこんなに金かけて凄いのに、笑いのセンスが凄まじく低俗(笑)。そのギャップがまた面白い。え、ストーリー?あってないようなもんですけど、こういう突拍子も無い展開をそれほど違和感無く現実化しているのはなかなかのもの。続編制作も決定しているので、トランスフォーマーシリーズの第一幕として見れば、まぁこんなものじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-01 22:24:42) |
2449. パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
《ネタバレ》 僕は海賊の小道具とかギミックが好きなんで、それで一応このシリーズは見続けてるんですけど、単純に映画としてこのパイレーツシリーズに魅力を感じたことはあまりないんですよね。なんというか、ワクワク感に欠けるんですよ。音楽もワクワクしてるし、映像もめっちゃ凄くてワクワク感だしてるのに、お話がワクワクしてない。そう、おそらくはシナリオに問題がある。あるいは見せ方にも問題があるのかもしれない。終盤の戦闘シーンは凄いんですよ。あの木の破片の飛び散り方とか、ああいうの見ると、もはや映像化出来ないものはないんだなって思う。でも、生きるか死ぬか、それが問題なのですよ!こういうのが舞台の作品は。なのになんですか、生きてるのも死んでるのも、似たような感じ。こんな設定で、ワクワクはしないですよ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-01 22:13:26)(良:1票) |
2450. アポカリプト
《ネタバレ》 相変わらずスプラッター顔負けの血しぶき描写を繰り広げてますけど、前回の「パッション」とは痛みの感覚が違いますね。パッションは、重く沈痛な痛み、胸が張り裂けそうな精神に来る痛みでしたけど、アポカリプトは痛快な痛み、突き抜けるようなやんちゃな痛み、そんな感じです。たぶん、史実がうんぬんはこの際、度外視してると思う。それよりも、「現代人よ、野生の眠りを呼び起こせ」みたいな、跳躍的なメッセージが存分に出ております。ええ、そうですとも。生け贄のシーンのぶっ飛び様には思わず苦笑いですよ。ただですね、この作品はデジタルカメラで撮られたそうなんですけど、そのデジタルの質感というものが、どうも嘘くささを画面から醸し出してるといいますか、いやその分、スピード感は出てるんですけどね、なんというか、最新技術のメリットデメリットを垣間みたような気がしますね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-12-29 21:25:21) |
2451. 大奥(2006)
《ネタバレ》 確かに江戸の風景とか、歌舞伎座とか、それから絢爛な着物とか、そういう小道具や衣装ははなかなかいいんですけどね。ただどうも演技がね、なんか全然血が通ってない感じがして、どうにも合わないですね。 [地上波(邦画)] 5点(2007-12-29 21:08:36) |
2452. 処女の泉
いやぁ、さすがは名作ですね。もの凄く素朴でシンプルな作りなんですけど、彼女を殺めるシーンにしろ、父親が復讐するシーンにしろ、一つ一つのショットがとても印象的で記憶に残る。こういう骨太の作品を見ますと、最近のやたらとショットは多いのに情報量の少ない作品群とは対極にあるなという感じがします。神よ、あなたは見ていたはず他。なぜ沈黙なさるのか。こういうところは日本の遠藤周作のテーマに似てます。だけど最後まで沈黙するのではなく、本作はちゃんと泉が湧き出てくる。それにしてもあの少年が実に不憫。少年の存在こそが、このシンプルな作品に重みを持たせている。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-12-29 19:57:05)(良:2票) |
2453. 大日本人
《ネタバレ》 一言でいうと失笑ですね。この作品で一番面白いのが、CGで出来てる一連のシーンです。そんでもってインタビュー形式で延々続くカンバセーションがめっちゃつまらない。とにかく長いしかったるい。でも確かに松本さんが言うように、「誰も見た事の無い映画」であることは間違いない。コピーものが氾濫する世の中で、自分だけを信じて作ったこの映画。勿論それは彼自身のキャリア故になせる事なのですけど、でもその点は一番重要なところですからね。もし次があるのなら、今度はまた全く違うものを作ってほしい。 [DVD(邦画)] 5点(2007-12-24 20:55:01) |
2454. ナショナル・トレジャー
《ネタバレ》 いいですね、久しぶりに童心に返った様な気分になれました。確かに、それほど突き抜けたアクションシーンはないんですけど、歴史ロマンの妙味がとてもよく出てます。私も子供の頃に米ドル札の裏を見て、この不思議な図柄は一体何なんだろうと思ったもんです。それにしても、独立宣言書、簡単に盗まれすぎ(笑)。 [地上波(吹替)] 7点(2007-12-24 20:42:43) |
2455. ストレンジャー・コール
《ネタバレ》 全体の3分の2くらいが電話のシーンで占めてます。そんでもって間を持たせる為に猫だとか掃除のおばさんだとか、ハンガーとか中庭とか、いろんなものを使う。男が出て来てからは10分くらいでカタがつく。(犯人はどうやって屋敷に侵入したの?)こういう作品ではめずらしく終わり方が暗いんですけど、逆に新鮮で印象深かったかも知れません。すごくシンプルで何のひねりも無いお話なんですけど、まぁ、カミーラ・ベルちゃんが美人だったので、5点献上しときましょう(笑)。 [DVD(字幕)] 5点(2007-12-24 20:27:02) |
2456. マックQ
《ネタバレ》 ふむ。犯人を追っていたらなんと警察がワルで亡くなった親友がヤクの売人だったという。ゴロツキは言う。「ひでぇ世の中だ」。そうだな見所はトラック二台にぺちゃんこにされそうになるシーンとラストの浜辺でのカーチェイス。それとやっぱりジョン・ウェインの存在感。教科書通りではあるが、ツボを押さえてる佳作。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-12-05 19:58:58) |
2457. 佐賀のがばいばあちゃん
《ネタバレ》 ストーリーそのものはこれといって特筆すべきところはないんだけど、なんといってもこのおばあちゃんが教示してくれる「もったいない精神」は私に一番欠けているところなので、とても関心しきりでした。思えば、こういうおばあちゃん像がもてはやされるというのは、つまりは今現在においてこういうおばあちゃんがいなくなっちゃったということなんでしょうなぁ。この作品そのものがそういうノスタルジーを売りにしている(そのせいか全体的に演技のつけ方が凄くベタなんですけど)ので、もはや映画やテレビの中でしかこういうキャラの人がいないのかと思うと悲しい。 [地上波(邦画)] 6点(2007-12-05 19:52:33) |
2458. 運命を分けたザイル
《ネタバレ》 なかなかよかったですねぇ。その当時の出来事をリアルに映像化してるわけですけど、それがまるで実際の当時の状況をカメラで回してたのかと思っちゃうくらいよく出来てる。あまりに絶望的な状況に思わずため息がもれ、それでもなお地を這って山を下りんとするその姿に、勇気を与えてくれるような気がします。あまりにシビアな展開だけに、途中のボニーMのくだりには思わず吹き出してしまった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-05 19:25:03) |
2459. ジョンQ-最後の決断-
《ネタバレ》 直球勝負で良質な社会派ドラマです。自分の心臓を差し出してでも、息子を助けたいと医者に訴えるシーンがぐっときます。善人の犯罪者。彼を応援する聴衆。その様はまさに「狼たちの午後」そのままです。この作品はアメリカの医療問題をテーマにしていますが、同様のテーマではマイケル・ムーアの「シッコ」がありますね。そのテーマを「狼たちの午後」の舞台を借りて、とても明瞭にストレートに訴えている。貧しい人は無保険で、高い医療は受けられない。米国社会の歪みが端的に現れてるわけですが、でもいずれは米国も他の先進国同様に公的な保健というものを持たざるを得ないでしょう。なんせ2050年には白人の数より有色人種の数の方が上回るといわれてますからね。 [地上波(吹替)] 7点(2007-11-18 22:13:19) |
2460. 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007)
《ネタバレ》 全ての人に親があり、全ての人は死んで行く。故に親もいずれは死ぬ。いつまでも、あると思うな親と金。テーマが普遍的であるためか、多くの人の共感を呼んだリリー・フランキーの原作。いやそれだけじゃない。大学に入ると堕落しちゃうとか、恋人との微妙な関係とか、一つ一つのエピソードに共感を覚える人が多いはず。その全ては等身大のまま書かれた私小説の力であり、本作はそのまま忠実に映画化しているように思う。ひとつ気になる点と言えば、高校から大学になった途端、中川君とおかんが一気に老けすぎである。普通、一年であんなに変わりはしない。 [DVD(邦画)] 7点(2007-11-18 21:34:43) |