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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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241.  サイコ(1960)
サスペンス映画のお手本であり教科書。  多重人格サスペンスとしては、この地点で完成されているとさえ言える。  リアルタイムで見ていたら、この点数+2点献上しても良いくらいだけど、さすがに色々なアイデアや工夫を凝らした昨今の作品を見慣れていると、少々シンプルすぎて物足りないのも事実。  神格化された部分や「映画史における意義」などを考慮に入れずに評価すると、個人的にはこの辺の点数にならざるを得ない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-29 22:16:23)
242.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 
現実には表現するのが難しい自然災害の映像は、高いCG技術でうまく映像化されている。その表現の方向性は正しいし、そのおかげで人類に牙を向く自然の脅威にも説得力が出ている。  ただ、今さら環境問題というテーマでお説教を聞かされてもなあ、というのが正直なところ。もし仮に、こういう作品を見て始めて、「自然や環境って大事なんだな~」と本気で感心しているような人がいるとしたら、よほど普段は何も考えていないのだろうと言うしかない。  たかが二~三日でさっさと嵐が過ぎ去ってしまうから、切迫感や絶望感にも欠けている。主人公を含む数人が生き残るのも、単に図書館から動かなかったからだけで、そこに何かサバイバルとして学ぶべき含蓄も見られない。場合によっては、その場を離れた方が良い場合だってあるだろう。  展開もありがちで意外性に欠ける。ここまで極寒地獄の中でのサバイバルとなったら、食料と火種を確保した後は、出来るだけ体力の消費を抑えてじっとしているくらいしかない訳で、「生き延びる」という描写より、「自然に翻弄される人間」という描写に焦点があるため、映画としてかなり地味な展開になっている。各人のドラマも、ちょっとした「愛情」とか「自己犠牲の精神」といった奇麗事を描くために用意されたようなものばかりで薄っぺらい。  「本を焼く」という文明批判も露骨。まるで監督の「自分はちゃんと環境の事を考えてまっせ」と言うような自己満足が垣間見える。これだけの映画を作った後に出るセットや資材などの「ゴミ」は相当な量だと思うが、それを処分するのだってエネルギーを消費し、地球温暖化に一役買っているという事を考えているのだろうか?また、映画を作る上でも、多くの撮影機材やコンピューターという「文明の恩恵」があるからこそ、これだけの映像を表現できている事をどう考えているのか。その辺りの自己矛盾をきちんと処理し、内省しているのか甚だ疑問。
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-12-28 17:15:59)
243.  シックス・センス 《ネタバレ》 
ミステリー小説で言えば「叙述トリック」的な仕掛けを映像でやったというのは、私の知る限り、この作品が始めてのはず。  あまりに有名になりすぎた事と、冒頭で「どんでん返しがある」という事を強調してしまった点がマイナスに働いているのが残念な限り。そのため色眼鏡で見られがちだが、作品としては全体的に丁寧な作りだし、何より、その実験的な試みがきちんと作品の中で完成されている点をまず評価したい。  ただ、一度見てしまうと何度も楽しめるタイプの作品ではないのも確か。ちょっと厳しいけど、そこを考慮するとやはり8点が限界。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-28 16:57:46)
244.  オーシャンズ11 《ネタバレ》 
ご都合主義的な部分も含めて、ほんとにルパン三世の実写版みたいなノリ。セキュリティ管理が現実のカジノとどれだけ違うのか分からないけど、色々と工夫して金庫を破る過程はそこそこ面白い。  ただ残念な事に、リアルさと娯楽要素のバランスが中途半端なので、どっちつかずな印象で盛り上がりに欠けているのは事実。  また、各キャラにあまり魅力が無いと言うか、豪華な俳優陣の魅力を引き出せる程の脚本構成になっていないのが致命的。キャラが無駄に多すぎという気も…。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-12-27 19:10:37)
245.  ルパン 《ネタバレ》 
まあ客観的な視点で評価すれば、3点以下をつける程の駄作ではないが、原作云々以前の問題として、娯楽映画としてかなり「中途半端」な作品である事は間違い無い。  もともと原作自体をほとんど読んだ事が無く、個人的にルパンと言えば、もはや「ルパン三世」にしか馴染みが無い事もあるが、リメイクとは言え、このミステリーとしても、冒険アクションとしても、伝奇ロマンとしても中途半端な脚本構成には失望させられた。  まず飄々とした顔立ちのルパン本人に魅力が無いのが致命的。外見的にはむしろ「ルパン三世」に影響を受けている感じだが、やってる事が大雑把で知性を感じず、とても稀代の天才大泥棒には見えない。  父ルパンも最終的に何をやりたかったのか分からないし、カリオストロ伯爵夫人も悪くはないが、「魔性キャラ」と言うには、「ちょっと怪しいオバさん」程度で、やはり中途半端。どうせ娯楽作品なんだから、「本当に魔術を使っている魔女」というキャラで押した方が良い。  原作が古典という事もあるが、こうした中途半端さは、やはり実写としてあまり突拍子も無い事をさせられないという制約があるからだと思われる。  あのいかにも「売れたら続編を作りますよ」的なラストもすっきりせず、消化不良感を残されただけ。  二時間以上もかけてやっている割には、全体的にダラダラし過ぎで、色々と詰め込みすぎた弊害が出ている。結局、脚本構成がヘタという事。もっとテンポの良さで飽きさせないように気を使わないと。「ルパン」の魅力の何を見せたいのかというテーマを決めて徹底した方が良かった。
[DVD(字幕)] 4点(2006-12-27 19:05:37)
246.  呪怨<OV>(2000) 《ネタバレ》 
邦画ホラーの中ではトップレベルの怖さ。しかし、このシリーズ最大の不運は、「リング」同様、あまりにも有名になり過ぎた事と、他ならぬ監督本人が、自分の作品のどこに魅力があったのかをまるで理解していなかった事。  今作の恐怖感は、直接的な霊現象よりも、あくまで「人間」の持つ欲望や嫉妬心といった、深い業がそこに絡んでいるから生じる恐怖であり、その後のシリーズのようにすべてが霊現象ありきではない、人間の生々しさこそが本質なのだ。  自分はこの作品がレンタル屋の邦画コーナーの片隅にひっそりと置かれていて、まったく話題にすらなっていなかった頃に見たので、その独特な恐怖演出のセンスに感心したけど、あまりにも有名になりすぎると、今度は陳腐さが目立つようになってしまった。その後の凋落ぶりを見ると、今作の完成度は偶然の産物だった可能性が高い。  だが、「リング」共々、邦画ホラーブームの火付け役となった今作の恐怖感は本物。 
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-27 18:55:47)(良:2票)
247.  ドラキュリア 《ネタバレ》 
予想的中の中途半端さ。特に「現代に蘇った吸血鬼もの」って駄作が多いよなあ。何がダメって、どの作品も、吸血鬼の「恐ろしいんだけど、抗い難い強烈な魅力を備えた危険な魔物」っていう基本的な描写がぜんぜん出来てないんだ、これが。  最近では「アンダーワールド」や「ブレイド」なんかもそう。こういう作品に限って吸血鬼と言えば、「ちょっと力が強くて、ピョンピョン跳ねる」という程度の描写で、それ以外は牙を剥いて「シャー」とか「ハー」とか言ってるだけで、「闇と血に生きる者」としての凄絶さや悲壮さ、それでいて気品に満ち溢れた「貴族」のような華麗さを併せ持つ「不死の魔物」という凄味をまったく感じない。この作品も同じ轍を踏んでいて、吸血鬼がただの「陰気な兄ちゃん」や「ポルノな姉ちゃん」にしか見えないw  「実はユダだった」というオチも「だから何なの?」といった程度で面白くない。  アクションも実に中途半端で安っぽい。できないならやるな。やるなら徹底しろ。つまらない作品に共通しているのは、とにかくやることが「中途半端」という点に尽きる。  こういう作品を見ると、同じ「吸血鬼」を題材にしていても、やはり日本の漫画や小説は、ストーリー性や吸血鬼のキャラクター性、アクションの演出にも独自の工夫とセンスがあり(「ジョジョの奇妙な冒険」の1~2部や、「吸血鬼ハンターD」等)、レベルの高い世界観やキャラクターを確立しているが、海外の作品にはいつまで経ってもそういう発展性が見られない。   「ゴシックホラー」として作っているならともかく、アクション要素も加えた「娯楽映画」として撮っているにも関わらず、いつまでも原作のイメージを引き摺っているから、ちょっと解釈を変えただけのような中途半端なものしか作れないんだろう。今や「吸血鬼=ヴァンパイア」と言えば「妖艶な魅力」と「危険な不死の魔物」という二面性を兼ね備えつつ、「滅びの悲哀」をも持っているイメージが基本。
[ビデオ(字幕)] 1点(2006-12-26 22:33:07)(良:1票)
248.  イン・ザ・カット 《ネタバレ》 
まず、この手の「エロ」を売りにする志の低い作品にありがちだが、ストーリーとエロがまるで無関係。単に男客に対する集客効果と時間稼ぎが目的のオカズにもならないショボいベッドシーンがダラダラと続くのはウザ過ぎる。こういう無駄なエロシーンこそCutしてもらいたい。  各登場人物の人間描写もいい加減で、それぞれの人間性や事件の背景がさっぱり掴めない。それゆえ主人公の女が、あんな怪しげでホモくさい刑事を好きになる理由が分からないし、ストーカーみたいな元彼や腹違いの妹、生徒の黒人なども、まるっきり存在理由が分からない。単なる「観客に対しての犯人候補」という程度の存在に過ぎない。  「婚約者を裏切った」という父親の過去のエピソードもストーリーの根幹に何も関わっていないようだし、大事な伏線のように演出されたやたら意味ありげなオープニングもまったく無関係。  そして何より、まったく必然性も意外性も無い真犯人。何であの刑事の相方が犯人である必要があるのか?殺人鬼としての動機もポリシーも不明だし、それまでのストーリーにすらほとんど絡んでいない。そもそも犯人と疑う根拠が「手首のタトゥー」だけというのもお粗末な限り。なんで刑事が二人揃って同じタトゥー彫ってるのかも不明のまま。あげくあっさり素人に射殺されてりゃ世話無い。  地下鉄の広告に書いてある、いちいち意味ありげな文句も意味不明。それっぽい雰囲気を出そうとしているだけの薄っぺらい演出。  「サスペンスやミステリーなんて、ちょっとオチで予想を外せばいいんだろ」とでも思い込んでいる、監督や脚本家の安易な製作姿勢に苛立ちを覚える。  2003年にもなって、こんな完成度の低い作品を平然と作っている監督の志の低さに呆れる。こんな作品には容赦なく最低点を付けさせて頂く。 
[ビデオ(字幕)] 0点(2006-12-26 22:30:06)
249.  ウォーターワールド 《ネタバレ》 
「USJ」+「北斗の拳」-北斗神拳=「ウォーターワールド」という感じ(笑)。  衣装や小道具の作りこみは丁寧だが、肝心のストーリーやアクション演出、キャラ描写などは大雑把。  とにかく登場人物の設定等が薄っぺらい。まず主人公がミュータント(?)である必然性がほとんど無い。とりあえず舞台が海だから、何か主人公に有利な特長があった方がいいな、という程度の設定で、テーマ的にも、アクション的にも、異能者であることを作中で生かせていない。  最初、少女を疎ましく思っていたのに、何ら心を通わすイベントも無いままに、いつの間にか大切な友人のような関係になっているというウソ臭い展開にもウンザリ。ヒロインとジジイの存在理由も皆無に近い。  少女の背中の地図も、「謎」というにはお粗末すぎる。敵キャラも「いかにも悪役」という記号的なデザインで、おまけに頭も悪いから魅力が無い。  また海だけという舞台設定もインパクトを狙ったんだろうけど、あまりにも無理がある。陸地が「伝説」になっているほど海しかない世界で、人間が海上で数百年も生活できるかっつーの。重油や弾薬、食料をどこから調達してるんだ。設定が穴だらけだから、別に突っ込みたくもないのに、つい突っ込みたくなる。  仮に海だけの舞台を生かして矛盾の無い展開にするなら、生き残った人類が少し進化していて、全員が主人公のような何らかの「特殊能力」を持っているという設定にしないとね。  撮影には金をかけているが、肝心のストーリーやキャラ設定は大雑把でお粗末な作品。  PS.なんでああいう世界の悪役はバイクに乗ると「イィィィ、ヤッハー!」と叫ぶんでしょうか(笑)。
[地上波(吹替)] 3点(2006-12-25 18:33:27)
250.  黒い家(1999) 《ネタバレ》 
かなり低評価だけど、邦画の中では珍しいサイコサスペンスをやってくれた事は評価したいし、恐怖演出に関しても比格的質の高い部類に入ると思う。  ストーリー自体がかなりリアル路線の割りに、出演者のキャラクターや演技が突飛なので引いている人もいるみたいだけど、幽霊や怪物よりも「人間の狂気」こそがもっとも怖いという部分はよく描けている。  特に大竹しのぶの女優根性には脱帽。彼女のガンバリに+1点。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-12-25 18:25:40)
251.  マインドハンター 《ネタバレ》 
惜しい。  閉ざされた孤島でFBI心理分析官の演習中に本当の殺人事件が起こるという設定は魅力的。ミステリーで言うところのクローズドサークルの典型だけど、やっぱり「誰が犯人なのか?」という疑心暗鬼と緊張感はこういう舞台設定でないと出ない。  ただ問題は最初の液体窒素(?)の段階で、明らかに「これは演習ではなく本当の殺人」という事が、実習生だけでなく、観客である我々にもはっきりしてしまうという点(あれではさすがに、お約束の「死んだフリ」の可能性も完全に否定されてしまう)。「犯人は誰か?」と言う謎以外にも、「どこまでが実習なのか?」という部分での謎も途中までは残しておいて欲しかった。  他にも心理分析官になろうって連中が揃いも揃って無能すぎるところもマイナス。ちょっと怪しいだけですぐ「お前が犯人に決まっている!」と感情的に騒ぎ立てるばかりでイライラさせられた。サラを疑う時もあんな状況では爪の血痕が犯人の証拠にはなり得ない事ぐらい素人でも分かるじゃん!ラストの時計の指紋以外、論理的に謎や手掛かりを突き詰めていく過程が少ないのが残念。もっと心理分析官と殺人鬼の知的な駆け引きが見たかった(ジャンルは違うが、こういうのを見てしまうと、漫画「デスノート」の犯人と探偵の駆け引きのレベルの高さがよく分かる)。  島に着いてからすべての罠を設置したというのもかなり無理があるし、その真犯人もイマイチ意外性や魅力に欠ける。もう一回くらいドンデン返しが欲しかった。  全体的にテンポも良いし、現実的ではないけどインパクトのある殺し方など、恐怖演出に関してもなかなかセンスがあるだけに、シナリオ面での作り込みが甘いところが悔やまれる。
[DVD(吹替)] 7点(2006-12-25 18:14:30)(良:1票)
252.  カオス(2000) 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>   歌野晶午氏の原作としては凡庸な印象。全体的にまとまっているものの、ストーリー展開がオーソドックス過ぎて物足りない。狂言誘拐とくれば、ミステリーとしてこの手の「ドンデン返し」はある意味で当然の展開とも言えてしまうワケで、真犯人や動機も普通に予想の範囲内。新本格系作家の作品としてなら、もう一歩、意外性が欲しいところ。  終わり際もダラダラとしているし、相手の女性が最後に自殺するのもイマイチ意味不明。そんな事をする位なら、どうしてわざと水道工事を口実に便利屋を呼ぶ必要があるのかな?罪悪感から来る破滅願望と呼ぶには計画が周到過ぎるし…、うーむ。イマイチ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2006-12-24 19:51:51)
253.  ルパン三世 DEAD OR ALIVE 《ネタバレ》 
原作者自ら製作に関わったにしては、あまりにも荒唐無稽なシナリオ。  いつものルパン以上にご都合主義的な展開の連続は、いくらルパンシリーズとは言え、さすがに「作品に説得力を持たせるために超えてはいけない常識や整合性」の許容範囲を逸脱している(ナノマシーンがハイテクを超えてほとんどSFだとか、凄まじいスピードと量で襲いかかるナノマシーン兵器がかすりもしないとか、実際に会ってもいない王子に完璧に変装するとか、そのくせルパンの変装に騙されるとか。何よりも、あの大量の砂金の一粒一粒がすべて分子レベルで改造されたナノマシーンだなんて荒唐無稽とすら言えない)。  キャラデザも原作寄りかも知れないが個人的には好きになれない(ルパンのデコが狭すぎて髪型がヘルメットみたいだし、不二子も変な髪型のせいで頭身とのバランスが悪い)。  パニッシュやオーリを始め、敵キャラにもまったく魅力が無い。「首狩り将軍」とか、「パニッシュ(罰する)」とか、ネーミングセンスもひど過ぎ。銭形もルパンを追うのは分かるが、まったく状況を弁えず、結果的に将軍の悪行に加担するような行動ばかりしているのも納得がいかない。「ルパンを追いつつもさりげなく善側の味方をする」ってのが男意気ってもんでしょう?  また将軍までがナノマシーンだったのなら、何でラストで砂金にならなかったの?と言うか誰が作ったんだ?将軍が作ったのなら既に制御マシーンを扱えた事になってしまうし、国王が作る道理もない。完全に意味不明で取って付けたようなどんでん返しにしか見えない。そもそもナノマシーンであんな精巧な人間が作れるなら、パニッシュが実はルパンではなく、国王が作っておいたナノマシーンだったという展開の方が感動的だしリアリティもあるはず。  ラストもオーリがペンダントを海に投げ捨てる必要があるのか?恋人の形見だろ?とにかく突っ込み所が多すぎる!  またエンディング曲のヘボいこと。一時期、大量発生した似非ビジュアルの典型のような曲。はっきり言って、ルパンシリーズじゃなかったら、とても見られるレベルの作品じゃない。
[ビデオ(邦画)] 2点(2006-12-24 19:17:17)
254.  カクレンボ 《ネタバレ》 
この手の実験的短編ムービーは、「ストーリーを見るか」、「ビジュアルを見るか」で、評価は大きく変わると思うが、個人的には「アニメ学校の卒業作品のレベルが高いもの」、という印象しか受けなかった。  日本とアジアの文化を融合させたようなオリエンタルな美術的世界観は「ブレードランナー」を始め、大友克洋の「AKIRA」や押井守の「イノセンス」、宮崎駿の「千と千尋」、ゲームで言えば「クーロンズゲート」や「シェンムー」など、枚挙に暇が無いほど良く使われるものであり、まったく目新しさは無い。むしろ「非日常の象徴」や「近未来都市の雑多な雰囲気」を醸し出すための背景イメージとしては既に陳腐な部類で、「またこれか」と思わされる。  少年たちが被っている狐の面は、狂言の演目の中で扱われるもので、その影響は、つげ義春の「ねじ式」や「うる星やつら」などでもよく使われているほどで、非常に印象深いが、これも「異界の象徴」として扱いやすい安易なアイテムと言える。  カラクリ人形のような「鬼」のデザインも歌舞伎や人形浄瑠璃からの影響が強く、これまた斬新さは無い(人形浄瑠璃の人形のデザインをベースにした傀儡忍法が既に「ナルト」などにも出ている)。  残念ながら、この作品を作ったクリエイターが今まで影響を受けた映画や漫画、アニメからの部分的模倣とパッチワークの域を出ておらず、はっきり言ってオリジナリティは皆無。  また肝心のストーリー性は皆無に等しく、肝心の人物描写や物語の整合性は完全に放置されている。  ラストにおいて捕らえた子供たちを街の「電球」代わり(?)に使っているというオチも意味不明。無理やり何らかの民話的テーマを読み解く事も出来るが、イメージ優先という作品性からも、そこまで深く考えて作られているとは思えない。最初から人物描写が放棄されているので、命の大切さや死ぬ事の恐怖感にも説得力が無く、伝えたいテーマがあってもそこに訴求力が足りないのだ。  不遜を覚悟で言わせて貰うと、皮肉な事に「技術はあるが独創性が無い」という、現在の漫画やアニメ業界を担う若手クリエイターに足りないものをこの作品がすべて体現してしまっている。   最近のこういうアニメ作品を見ると、既にオリジナリティという点で、原型となるべきアイデアが出尽くしてしまった現代の日本の漫画やアニメの限界を見るようで、何とも暗澹たる気持ちになる。  
[インターネット(字幕)] 4点(2006-12-24 03:49:09)(良:1票)
255.  ステイ 《ネタバレ》 
確かによくある「妄想系サスペンス」の亜流ではあるけど、その手の作品の中では比較的良作。  他の方のレビューにもあるが「ジェイコブスラダー」や「シックスセンス」と同じく、死に逝く者の見る、今わの際の脳内世界を映像化。  中盤までのダラダラ感や「人称の視点」が本人以外の人物に移る点など、突っ込み所やマイナス点も多々あるが、それさえ我慢すればラストまでは一気に見せてくれる。  特に「ひとつの死によって、また新たな出会いが生まれていく」というラストは運命の連鎖という皮肉や悲哀を描きつつも、同時に希望へと繋がる終わり方で秀逸。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-12-23 14:51:47)
256.  シャンハイ・ヌーン
舞台や時代設定などに工夫はあるが、それ以外は良くも悪くもいつものジャッキー映画。  はっきり言って、この手の緊迫感に欠ける「お約束カンフーアクション」はもう飽きたというのが本音。せっかくのウェスタンという舞台もイマイチ活かせてないし、全体的に地味な印象。  ジャッキーの相方も中途半端なキャラで魅力に欠けるし、ルーシー・リューも「助けられるお姫様」役は似合ってない。ラスト辺りで少しアクションもこなすが、どうせなら「チャーリーズエンジェル」ばりに戦いに参加した方が面白くなったんじゃないかな?  また、他の方も指摘されているように、ラストでジャッキーの嫁がオーウェンとくっつき、ジャッキーは姫とくっつくと言うのも何かおかしいw。   とにかく娯楽映画としての割り切りが足りない。
[地上波(吹替)] 4点(2006-12-23 14:48:57)
257.  奇人たちの晩餐会 《ネタバレ》 
これはコメディと言うよりはドラマでしょ。タイトルやパッケージの説明から、「ピンクフラミンゴ」並みの、奇人・変人たちの凄まじい饗(狂)宴かと思い、相当に覚悟を決めて見始めたが(笑)、実際は非常に行儀が良く、まるで大人しい優等生的な作品だったのには、さすがにちょっと拍子抜けした。  「バカをバカにするつもりが、その行いの不道徳さゆえに、自分自身が人生のバカを見る」という、よくある含蓄を含んだ因果応報ドラマであり、笑いによって人生哲学を鮮明化させるというのも分かりやすい。  そういう観点でなら別に悪い作品ではないけど、コメディとして見ると、笑いの部分に斬新な要素はまったく見当たらず、「ボケとツッコミ」という基本中の基本に則ったオーソドックスなもの。  それにこの手の「バカがボケて場を混乱させる」というタイプの笑いは、それこそ欧米以上に「お笑い先進国」である日本も昔からやってきた事だしねえ…。笑い慣れしている人にとってはあまりにも笑いの作り方が普遍的すぎて物足りないでしょ。  コメディを媒体に、人間ドラマを際立たせるという点では良質な脚本ではあるけれど、「ボケとツッコミ」というお笑いの基本部分は前時代的でベタベタだし、フランス風味のジョークなど、日本人の感覚として受け付けない部分も多い。   ちょっと評価され過ぎじゃないかと思うので、この辺の点で。
[ビデオ(字幕)] 4点(2006-12-18 23:32:12)(良:1票)
258.  羊たちの沈黙
アンソニー・ホプキンス演じる「人食い殺人鬼でありながら、知性溢れる天才精神科医」というレクター博士のキャラクター性は強烈に魅力的。  それまでホラー映画の中の殺人鬼と言えば、単に凶暴な怪物のような描き方をされる事が多かった所へ、「知性」と「狂気」を持ち合わせたキャラクターを造形した、この作品の意義は大きい。  特に刑務所の中に居ながらにして、相手の性格や心理などを推察してしまう「プロファイリング」の面白さとも相俟って、非常にオリジナリティのある作品に仕上がっている。  その後ブームに乗っかって量産されたサイコホラー映画とは一線を画する出来。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-18 21:27:46)
259.  DENGEKI/電撃
良い意味でも悪い意味でも、この手の刑事アクション映画の見本のような出来。  シナリオに「プチどんでん返し」程度の工夫がある以外は、基本的にストーリーなんてあって無いようなものだし、メインとなる格闘アクション、カーチェイス、銃撃戦はどれもオーソドックス&出来レースで、これと言って目新しい見せ方も無し。主役の無敵っぷり、暴走っぷり、強運っぷりには最早突っ込む気力も無し。  はっきり言って、この手のアクション映画は、最早どれを見ても一緒で飽き飽き。3日も経てばどんな話だったかすら印象に残っていないだろう。
[地上波(吹替)] 4点(2006-12-14 20:29:22)
260.  フライトプラン 《ネタバレ》 
無理やご都合主義があるのはサスペンスやミステリーの宿命とは言え、そこを突っ込まれないように工夫するのが、この手の作品の肝じゃないの?優れたミステリーは論理を駆使して出来る限り矛盾が出ないようにするし、幻惑的な謎とロジックのバランスが取れたものになっている。  しかし今作はサスペンスとは言え、単純に楽しむには見過ごせないアラが多すぎる。  飛行機の中という密室空間におけるサスペンス映画である以上、娘がいなくなった事に対する解答は、「主人公の妄想オチ」か「本当に誰かに誘拐された」かの二通りしか無いワケで、安易な妄想オチに逃げないなら、ちゃんとサスペンスミステリーとして破綻の無い脚本を作るべきだろう。  散々言い尽くされてるけど、まず「娘さんを誰も見ていない」という言い分に無理がある。他の乗務員にしろ客にしろ、誰かが娘さんを見ていたと証言すれば、そのままなし崩し的に計画が破綻する可能性が高い。この計画にとっても、また作品の質にとっても、一番重要かつ難しいポイントのはずなのに、「たまたま誰も見てなかった」という理由であっさり流してしまえる監督と脚本家の厚顔無恥さに憤りを覚える。  他にも、どうして「旦那が死んだらニューヨークに埋葬しに行く」と分かったのか、「旦那の棺の暗証番号をどうやって知るつもりだったのか」なども説明されていない。向かいの部屋から覗いていたという二人組みの存在も意味不明。  娘のためならどっちがテロリストか分からない行動を取りまくったり、散々疑ったアラブ人に謝罪をしないという、明らかに人種差別の感覚を持っている国民だから出来る非常識なラストなど、いかにも個人主義国家アメリカらしい身勝手と傲慢に満ちた作品。 
[DVD(字幕)] 2点(2006-12-14 10:26:53)
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