2741. 黄昏(1952)
《ネタバレ》 登場人物がなーんにも考えてない人たちばかりである上に、やたらそれぞれが機嫌悪く怒っているシーンが多いので、どうも恋愛ドラマになりそうでなっていない。あと、導入部の重要なポジションであるチャールズが、芝居の出来も含めてあまり機能していないと思う。●それでも、ラストのインパクトは強力なのですが、それなら何でああいう優れたシーンが序盤中盤にもなかったのかと思わずにはいられない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-12-20 02:04:29) |
2742. リダクテッド 真実の価値
やろうとしていることは分からんでもないんだけど、そして組み立て自体は丁寧なような気もするんだけど、何か全体に薄っぺらさが漂っているのです。それも、制作側が頑張って凝れば凝るほどそうなる、という類の。これはやはり、エセドキュメンタリーですといって作っていながら、結局は極めて映画的にオーソドックスにできあがっているからなんでしょうね。よって、どこまで行っても、作品自体にハリボテ感が拭えません。 [DVD(字幕)] 4点(2021-11-25 01:17:42) |
2743. ブラック・ダリア
デ・パルマの場合、変な人や異形の人たちを好き勝手に描写させればこそ本領を発揮するのであって(ごくわずかにいくつかあるA級作品は例外だ)、こんな本格派サスペンスに手を出してはいかんでしょ。この設定をどんな風にねじ曲げるのかという方にむしろ興味があったのですが、単にグダグダなままに終わってしまいました。いや、それも想定内ですが。 [DVD(字幕)] 4点(2021-11-22 00:24:15) |
2744. 女囚さそり 701号怨み節
《ネタバレ》 ここで遂に監督が代わって、従前の実験的要素は影を潜め、割とオーソドックスな作りになっている。が、その分、勢いもなくなってつまらなくなっている(笑)。大体、誰をも頼らない孤高の精神こそがさそりの本質だったのに、何であっさり偶然出会っただけの男とくっついちゃうかなあ・・・(しかもその後も男の方が主役みたいになって、さそりはグダグダしているだけ)。終盤はお約束どおり獄中のさそりになるわけですが、そこも特段格好良さを見せる場面もなく、何となく終了。しかし、恒例の復讐の対象がそもそもは危機から救ってもらった男だというのは、やっぱりまずいのでは。 [DVD(邦画)] 4点(2021-10-31 23:02:04) |
2745. 地獄の7人
《ネタバレ》 何か中途半端なんですよね。ジーン・ハックマンが首領なんだったら、もっとそれとタメクラスの歴戦の勇士に揃ってほしい。逆に、年寄りが動かないところに若手連が義憤に駆られて!とかでも分かりますが、それなら若者で揃えるべきでした。この7人にどういう絆があるのかがさっぱり見えません。ただ、いざ敵地に挑む部分は、俯瞰と地上と河淵を使い分けるショットの迫力はなかなかでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-10-30 23:28:36) |
2746. アパッチ砦
せっかくのウェインとフォンダの顔合わせなのに、もしかして撮影時には仲悪かったのか?と勝手に推測してしまうくらい、演技の息が合っていない。また、そもそも作品の描写の焦点も定まっておらず、各登場人物が何を目指しているのかが不明なのは痛いです。加えて、花を添えるべきフィラデルフィアがどういうわけか魅力的に見えないのも、足を引っ張っている。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-10-17 17:07:03) |
2747. アートスクール・コンフィデンシャル
《ネタバレ》 とりあえず主人公が美術学校に入って、まあ何かいろいろとあるんですが・・・いろいろ入れ込んでいる割には、全然処理しきれていないというか、コンセプトが何も定まってないというか。せっかくマルコヴィッチやブロードベントやブシェミまで起用していながら(端役でアンジェリカ・ヒューストンまで!)、まったく使いこなされていない。一方で途中からなぜか連続殺人がどうのこうのというのが絡んでくるのですが、それまでの流れと整合しているわけでもない。というわけで見所はなかったのですが、ヒロインの彼女は可愛かった上に演技も落ち着いていたので、そこに4点。 [DVD(字幕)] 4点(2021-09-27 00:54:42) |
2748. 陰陽師
思ったほど悪くなかった。どこまでも「正義の味方」路線を作中で貫いているのが、ぎりぎりのところで破綻を阻止しているのでしょう。また、野村萬斎の浮き世離れしたキャラクターも、意外に適合しています。●ただし、明快であるからこそアラも目立つわけで・・・青音はもっと若い人でないとダメ。蜜虫は子役との中間くらいでないと。伊藤英明は完全な大根。真田広之は頑張ってはいるが、やはりこの人に悪の首領は合わん。これならもっと早良親王の怨みと祟りを大展開して、道尊が怨霊を操ったつもりが逆に使われる立場になってしまった、くらいにしてもらわないといけません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2021-09-21 01:23:36) |
2749. 私は告白する
《ネタバレ》 設定は魅力的でありながら、導入部は人物の動きの整理がついておらず、あまりスリルを感じさせない。中盤でヒロインの「告白」がでてきて引き締まるも、何か再現に異様に力が入っていて、かえってバランスが変。そして終盤はヒッチコック色があまり感じられないストレートな法廷物に突入していく。こうなると、当初の設定の意味も薄れてしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-07-31 01:02:19) |
2750. トータル・リコール(1990)
《ネタバレ》 記憶探求系は割と好きなので、中盤までは意外に面白いと感じましたし、「これは夢なのだ作戦」の時空が歪みそうなスリルもなかなかでした。が、設定の意味はそこで終わってしまって、あとは通常の肉弾戦&銃撃戦で終わってしまいました。過去の自分がまいた手がかりの部分などは、もう少し広げられなかったのかな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-07-15 01:46:47) |
2751. 007/スペクター
いろいろ凝っているのは分かるんですが、結局は、発想がどこかで見たようなシーンのつなぎ合わせで、右から左に流れていってるだけなんですよね。あと、レア・セドゥが全然演技ができてないのも問題。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2021-06-29 02:39:54) |
2752. ブレードランナー 2049
前作は、先鋭性とB級ぶりが奇跡のような融合を見せて、それがカルト映画として語り継がれる原動力となり、そしていつしか伝説となったのだと思う。今作品は、設定はいろいろ継承しているものの、何というか、綺麗すぎるのだ。また、各登場人物への眼差しも、妙に優しすぎる。1つの作品としてはともかく、ブレードランナーの名は冠しない方がよかったと思う。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2021-06-26 00:38:23) |
2753. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 ヒッチコック作品には、主人公がとにかく天然というかノーガードな作品がいろいろあって、それが適度にコメディ的に収まっているものもあるんだけど、こういうストーカー系の内容だったら、それがもろに弱点になってしまうのですね。追われる側が何のガードもしてないので、ストーカー側も単なる嫌がらせ男になってしまい、魅力が引き立たないのです。最後の追跡パートも間延びしてしまったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-06-20 01:42:03) |
2754. スター・ウォーズ<特別篇>
「これがあのスター・ウォーズ?」というのが素朴な感想でした。内容が単純明快ひねりなしなのはいいとしても、各キャラクター(人間以外含む)に魅力のある存在がまったくいなかったのはびっくりでした。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2021-06-13 20:31:11) |
2755. ダブル・ミッション
《ネタバレ》 とにかく子供の上2人がクソ生意気で、苛々させられて。いや、途中からジャッキーを見直していって、最後は団結して活躍するのは分かってるんですけどね。敵軍のコメディな部分の方がむしろちょこちょこ笑えてしまったのが皮肉でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-05-23 00:20:51) |
2756. オーシャンズ8
何よりも、こんな「お遊び100%」の作品にケイト・ブランシェットが出ていることが驚き。演技力の向上や修練という点では何の意味もない作品なはずで、一体何が彼女を動かしたんだろう・・・。もちろん彼女もプロなので、周りに合わせた芝居をしてあげてはいますが、さすがはケイトというのが半分、こんな彼女はあまり見たくなかったというのが半分。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-05-19 00:24:37) |
2757. 48時間PART2/帰って来たふたり
前作に引き続いて垂れ込める陰鬱な雰囲気。と思っていたら、両方ともウォルター・ヒル作品だったことに今頃気づきました。ライダーズの容赦ない暴力ぶりはなかなかの敵キャラぶりだったのですが、敵側にサブキャラをいろいろ作りすぎて、つまりは考えすぎて失敗してしまった感じです。そんなことよりも、その強豪敵キャラをどうやって主人公2人組が追い詰めてやっつけるか、のところが重要だと思うのですが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-05-10 00:53:46) |
2758. ラ・ブーム
まあ何とも、とにかくソフィー・マルソーが若い。初々しい。ひたすらそれを鑑賞するための作品。ストーリーなどはあってなきがごとし。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-04-30 01:47:50) |
2759. バイス
《ネタバレ》 「マネー・ショート」から予想はできたんですが、やっぱり今回も、全部を映像化して喋り尽くさないと気が済まない作り方だったんですね。まあ、ナレーションには一応トリックめいたものはあるのですが、だからといって何か効果的に働いているかというと、そうでもない。中盤からは9.11以降の怒濤の展開で、前半との色分けは意識したんだろうなとも思いつつ、逆にこれなら前半はほぼいらなかったのでは?とも思ってしまう。 [DVD(字幕)] 4点(2021-04-17 01:36:04) |
2760. 熟れたアモーレ
《ネタバレ》 スーパーに勤める主婦の不倫モノ・・・なんですが、突然起こる強盗事件とか、出張から帰ってきた夫との間の一大事件とか、非日常を乱入させて話を揺さぶろうとする努力は一応あるんです。が、そこからの拡がりがありません。特に、逃避行に出てからは、ほとんどがああだこうだ2人で愚痴ってるような感じで、時間をつないでいるだけのようにすら見えてしまいます。よって、せっかくのラストの一面のトウモロコシ畑(そして冒頭への回帰という美味しい展開)も光りません。前提として、やっぱり双方の日常生活の掘り下げがないので、そこからの逸脱である不倫にも、物語としての意味がないのですよね。 [DVD(字幕)] 4点(2021-04-14 00:36:11) |