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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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261.  TAKESHIS’ 《ネタバレ》 
「座頭市」や「菊次郎の夏」など、割りと一般向けの分かりやすい作品を作ってきただけに、今作も娯楽映画だろうと思って見た人はご愁傷様です(笑)。  アンチミステリーとかメタミステリーなんてジャンルに慣れ親しんでいるようなヒネくれた人でないと、この手の作品を楽しめないのも無理はないし、評価が下がりがちなのも当然かも。  「最初と最後が繋がる円環構造」とか、「見ている者を混乱させる事が目的化しているメタ構成」とか、それゆえ「結論が無い」とか、こうした作品特有の典型的特徴は有しているから、そう言う意味では、むしろ分かりやすい作品とも言える。  そんな構造解析を楽しむべき作品ではあるけど、残念ながら、今作はそこまで徹底して作られているようには見えなかった。監督本人も「好きにやりたい」という気持ちの赴くままに撮ったようだし、変に穿った見方を観客にされる事も望んでいないはず。  ただ、地位も名誉も金も手に入れてしまった監督の虚無感や不安感、厭世感といった色々なモヤモヤが、作品内現実と作品内フィクションの「入れ子構造」を通して強烈に表現されてはいる。  まさに「映画は理解するモノではない 感じるモノだ」って感じ。まあ何にしても、このくらい好き勝手にやらせてもらえる程度に大御所になったというのは羨ましい限り。  賛否、どちらの意見もよく分かるので、間をとって5点献上。 
[DVD(邦画)] 5点(2006-10-16 17:34:50)
262.  シン・シティ 《ネタバレ》 
過激な暴力描写に対して否定的な意見もあるけど、バイオレンスアクションが売りの映画にそれを言っても仕方が無いでしょ。ファンタジー映画に「魔法なんてナンセンス」と言うようなもの。むしろこのご時勢に、暴力描写を前面に出した点は評価したい。  ただ、問題は「キル・ビル」同様、その売りであるバイオレンスアクションの演出にセンスが無い点。  主人公たちのタフぶりは中途半端だし(車に何度も轢かれても平気なのにマシンガン程度で即瀕死とか、ぶっとい鉄格子を破壊する筋力があるのに電気椅子の拘束具からは脱出できないとか)、敵キャラの怪人ぶりも中途半端。あんな人食い吸血鬼(?)みたいなやつを出すなら、「闇の暗殺集団」とか、ミホのような「人間殺戮兵器」を何体も出して、もっと良い意味で非現実的な方向にエスカレートすべきだった(ミホに「量産タイプなら問題ないわ」とか、「私は組織のナンバーズなの」とか、「もし<覚醒者>がいたら絶望的だわ」くらい言わせろよw)。ロアーク・ジュニアみたいな魅力の無い敵が、これまた魅力の無い黄色い怪物として復活してきても面白くも何ともない。  また、ラストで三人のタフガイが出会って、さらにバイオレンスな復讐ドラマに昇華すると思っていたのに、それぞれがほとんどリンクしていない展開にも拍子抜け。最終的に物語がひとつに収束して行かなければ、何のために同じ時間軸でオムニバス形式の物語にしているのか分からない。  ベタなストーリーと中途半端な暴力表現ばかりで、何よりも「娯楽作品」として徹底出来ないセンスの無さは、所詮アメコミ。実写になったところで、アクション演出の凄絶さや痛快さは日本の漫画の方が圧倒的に上。例えば、漫画「バキ」に出てくる敵キャラなんて、電気椅子からは脱出するし、自由の女神は破壊するし、ショットガンじゃ殺せないし、刑務所を自由に出入りするようなアンチェインだらけだぞw。まあとにかく、何でもやるならとことんやって欲しい。
[DVD(吹替)] 5点(2006-10-08 17:01:52)
263.  フォロウィング 《ネタバレ》 
まさに「メメント」の原型。  低予算サスペンスとして初見ならそこそこ楽しめるけど、このやり方は微妙。ルール違反とまでは言わないけど、あまり褒められたやり方とは言えない。  最大のネックは時間軸をバラしてある事が、「観客に対する目くらまし」にしかなっておらず、ストーリー展開上の必然性や関連性が無い点。その場さえ謎めかせれば良いというものでもないと思う。  「メメント」は記憶を維持できない事と、時間が混交している事が、ストーリーやテーマとも有機的に関連していたが、今作の場合は単に脚本の弱さを誤魔化すためにしか見えない。  基本となるストーリーはミステリーやサスペンスとしてはよくある「裏切りパターン」で、特に目新しさは無いし、時間軸上に沿って見たら、謎やどんでん返しは何も機能しなくなるはず。また白黒映像でなくてはならない積極的な理由も見当たらなかった。  やはりミステリーやサスペンスは小手先の誤魔化しではなく、純粋に脚本で勝負して欲しいところ。  この作品から「メメント」というオリジナリティのある作品に昇華させた点は評価。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-27 01:37:52)(良:1票)
264.  SPIRIT スピリット(2006) 《ネタバレ》 
安易にワイヤーやCGを多用しなかった点は評価できるけど、その分、良くも悪くも旧来のカンフーアクションからの発展が無いので、残念ながら見ていて驚かされるようなシーンは無かった。  好きな人には申し訳ないけど、ジェット・リーのアクションも、個人的には特に凄いと思った事がない。監督の演技指導の問題もあるだろうが、この人の演技の欠点として、戦っている最中、反射的に「まぶた」をパチパチしたり、やたら眉を顰めたりする事が多いので、一生懸命さは伝わってくるが、「達人の凄み」は感じられない。眉一筋すら動かす事なく、敵の攻撃をビシッと捌いたり、紙一重で避けたりするからこその達人だと思うんだけど…。  肝心の闘技場での決闘シーンも「何でもアリ」なのか、ある程度ルールがあるのかはっきりしないまま、カンフー映画にありがちな「舞踏」のようなリアリティの無いアクションに終始しているので、「死闘」らしい壮絶な戦いなどひとつも無かった。もっとお互いの命をかけた異種格闘技戦が見たかった。  基本となるストーリー展開も薄っぺらく、言う事、成す事、幼稚でベッタベタ。「心身を鍛えて努力をすれば、立派な人間が育ち、国も栄える」という抽象的な理想論で包んでいるが、結局は中国マンセー映画になってしまっている。ラスト付近の「努力と向上!努力と向上!」の大合唱には失笑。ヘンなセミナーじゃないんだから(笑)。  日本人武術家を卑怯者に描かなかった点は対外的な配慮だろう。全体的にはテンポの良い見やすい作品だが、アクション面は前時代的。テーマに比して悲壮さや壮絶さが足りない。
[DVD(吹替)] 5点(2006-09-25 15:03:34)
265.  ワイズマンとのピクニック 《ネタバレ》 
これまた色々な解釈が出来そうな作品。  生きている人間が誰もいない世界でありながら、家具や衣類といった「物」だけがピクニックを楽しんでいる様は不気味。季節は冬にさしかかろうとする時期なのか、周囲の木々も枯れ始めている。物寂しげな世界には常に死の匂いが付き纏っている。  ただ、基本的に展開が単調すぎるのが難点。シュヴァンクマイエルの作品には同じようなシーンの繰り返しが延々と続く表現パターンが多いが、この作品もそんな感じで、見ていて非常に退屈。  すぐ横で墓穴を掘っているスコップや、あっという間に落ち葉で埋め尽くされる家具類など、非常に思わせぶりな演出ではあるが、シュヴァンクマイエルにしてはストレート過ぎてイマイチ。もう少し何かしら展開があれば良いんだけど。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-20 16:25:33)
266.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
古典的名作を現代の撮影技術で再現したいというのはリメイクの動機としては正しい。邦画では考えられないような額の潤沢な資金と、高い技術を投入して作られた大作であることも認めるし、恐竜や巨大昆虫の襲撃シーンなど、娯楽映画としてのサービスシーンも多い。  だが、その「見せ方」は単に美麗なCGムービーを長々と見せつけるだけで、はっきり言って演出としての「魅せ方」には芸が無い。  確かにCGを始めとする特殊撮影のクオリティは高いが、これはコンピューターの画像処理能力の向上というハード面の充実によるところが大きく、逆に何でもかんでもCGに頼り切っている最近のクリエイターの表現センスは明らかに後退しているように思う。  今やこの程度の映像は、他の映画はもちろん、ゲームのムービーでも見られるレベルであり、まったく新鮮さや驚きは無い。恐竜のCGなどはNHKスペシャルで放映された恐竜番組の方がレベルが高いくらい。  手厳しい言い方だが、小説で言えば「行間」を読ませるような「演出の妙味」の重要性を監督が理解していないのがよく分かる。もう美麗なCGを見せてれば良いって時代じゃないでしょ。  特にNYに舞台が移ってからが顕著で、スタジオ撮影によるCG合成にはかなり粗が見える。仕方ないとは言え、世界の広がりを感じない合成特有の不自然な「狭苦しさ」があり、本物の街並みに見えなかった。なまじリアルなだけに余計に違和感が目立つ。コングも止まっていればリアルだが、動き出すと途端に挙動の軽さが目につき、重量感や迫力がまるで感じられない。  美女とコングの関係も始めからお涙頂戴が前提で、コングを人間的に描きすぎているため、テーマとしてあるべき、「人間の文明に対立する自然の象徴」としての野生動物の残酷さや尊厳を失っている。  またジャックと恋に落ちるまでのプロセスが無い、上っ面だけの恋愛ドラマにもまったく共感できない。昨日今日、会ったばかりなのに、命をかけてまで助けるような仲になる説得力に欠ける。   ラストのカールの「美女に殺されたんだ」と言う台詞も違うだろ。「オレが無理やり連れて来て、きちんと管理しなかったから殺されたんだ」が正解(笑)。  大作ではあるが脚本や演出面での稚拙さが目立つ作品。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-03 22:22:03)(良:1票)
267.  フェイス/オフ 《ネタバレ》 
本来は深いテーマ性を含んだシナリオのはずなのに、結局、ジョン・ウーテイスト満載の派手なだけの単純なドンパチアクションを見せるだけで終わっている。  個人的には主役のふたりが違う人生を手にした事で、色々と性格や価値観に変化が起こり、お互いの立場に葛藤するというような人間ドラマが見たかった。悪人であるトロイがアーチャーの家族と過ごす事で、少しづつ人間味を取り戻し、「こいつらはオレの本当の家族じゃないのに、何を本気で心配しちまってんだ?」とか、逆にアーチャーは悪の誘惑に負けてしまいそうになる、とか。  科学公証や時代設定も中途半端。現代という舞台であれだけあり得ない整形手術を施すなら、いっその事、時代設定を近未来にして、「人格」自体を移し変えるとかいう設定にすればもっと素直に見れたはず。単に「外科的手術で顔を取り変えた」というだけでは、悪人が善人になったり、善人が悪人になったりといった、「性格に変化が起こる」という展開になり得ない。  また最終的にどうやってまとめるのかと思っていたら、奥さんの証言だけであっさり解決というあっけなさ。ドンパチアクションに偏重しすぎ。  鏡を挟んで向き合うというシーンが象徴するように、お互いの生き様に向かい合わせられる事で生じる苦い葛藤を含んだ人間ドラマをこそ見たかった。
[DVD(字幕)] 5点(2006-08-09 23:00:50)(良:1票)
268.  雲のむこう、約束の場所 《ネタバレ》 
前作「ほしのこえ」同様、監督が今まで見てきた好きなアニメや漫画から得た影響のみで作り上げたであろうパッチワーク作品ではあるが、ここで酷評されているほどにはヒドい作品ではない。  その製作姿勢は基本的に同人誌の延長であり、監督の自己満足が先にあるものだが、取りあえず、何とか商品として金を取れるレベルに仕上げてある点は評価できる。  確かに「並行世界」という陳腐なSF設定も近未来の世界観も、あくまでイメージ優先で、小難しい単語を使いまわしているだけで中身は薄っぺらく、独自の着想も皆無。「戦争」、「幼なじみの少女」、「並行世界」、「飛行機」、などなど、すべてが「イメージ表現」のために用意されたギミックでしかないし、主人公たちのやっている事や言ってる事も青臭く、やたら感傷的で自己陶酔的だが、その「青さ」も含めて、青春恋愛アニメとしてのテーマは押さえてある。  まあこれが普通の劇場版として、どこかのスタジオが集団作業で作ったというなら間違いなく駄作ではあるが、ほとんど一人でこれだけのものを作ったというなら、それなりの評価には値する(必要な機材を与えられても自分ひとりではとても出来ないし)。  あくまでイメージ優先のジュブナイルアニメであって、それ以上でも以下でもない作品。今はまだ「技術はあるが独創性は皆無」というオタク作家の典型だが、もう少しクリエイターとしての視野を広げて、オリジナリティの高いしっかりとした脚本作りが出来るようになれば、あるいは…。  PS.この作品はともかくとしても、今やハリウッド映画やディズニーアニメのスタッフにも日本の漫画やアニメの影響を受けていない人間はほとんど皆無という時代に、未だにアニメや漫画に偏見持っている日本人がいるというのが嘆かわしい…。 
[DVD(邦画)] 5点(2006-08-05 15:57:47)(良:1票)
269.  NOTHING ナッシング 《ネタバレ》 
「何も無い世界」という極端な舞台設定ってのは、まさに白紙のキャンバスと同じで、何をどう描いても構わないけど、逆にその「何も無い事」に囚われてしまいがち。  本当に何も無いままでは話が進まないし、かと言って、線を一本書き込むだけで、ある程度の方向性が定まってしまう。しかしそうなると今度は何も無い舞台の必然性が失われる。そう言う意味でも簡単そうで難しい舞台設定と言える。  今作もその自由の束縛ゆえか、家以外の物体を何も出さなかった(出せなかった?)のかも知れないが、やはり作品としての方向性が定まらず、「生きる目的」とか「現実と理想のバランス」とか「日常の意味」とか、色々と描けたはずのテーマが描かれないまま、中途半端なドタバタに終始してしまった感がある。言ってみれば、映画「ゾンビ」におけるショッピングセンターのシーンを抜き出しただけの内容。  嫌なものなら物質どころか自分の記憶さえも消してしまえる、という能力を作中でもっと上手く扱えば、より深くテーマを抉ることも出来たはずなのに残念。  あえて「逃げ出した先に理想郷は無い」という定番のオチにしなかった可能性もあるが、わざわざ逆説的にテーマを読み解けるほどの深い作品とも思えない。終わり方も蛇足。「謎解きミステリー」か「不条理コメディ」のどちらかに徹するべきだった。色々な意味で中途半端。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-29 17:36:42)(良:1票)
270.  フリーズ・フレーム 《ネタバレ》 
一見、複雑な「妄想系サスペンス」かと思わせて、実際はかなり単純な内容。  中盤まではまだ事件が主人公の妄想なのか、それとも真犯人が別にいるのかという部分が判然としないので興味を維持して見ていられるが、ラスト20分辺りの展開から急激に失速し始める。  結局、「カメラで撮影してたから何とか冤罪が晴れた」というだけの内容にしかなっておらず、終わって始めて「謎」や「伏線」と呼べるものがほとんど何も出て来なかった作品だと分かるw。  この手の作品にしては珍しく、「主人公が本当に何もやっていなかった」というオチだが、問題はそれでサスペンスとして面白くなっていないコト。要するにカメラで撮影している以外に、主人公に謎を解かせたりするような知的な展開がまったく無いからだろう。  それにメインの謎の真相もショボすぎ。  あれだけ重要視しているビデオカメラの保管庫にあっさり侵入されていたりするというのは、ちょっとご都合主義的すぎるでしょ。  「冤罪防止のためにカメラで自分を撮影し続ける」というアイデアは良かったのに、話の持って行き方や演出の仕方を間違えている感じ。所謂サスペンスミステリーとしての「謎解き」を中心軸に据え、「いったい何が真実なのか」というテーマを描くために上手く伏線を構築する事が出来ていれば断然面白くなったはずなのに残念。   前半8点、後半2点で、平均5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-24 23:37:46)
271.  蝋人形の館 《ネタバレ》 
全体的には丁寧な作りで好印象ながら、やはり、あらゆるシチュエーションにおいて、「お約束」と「ご都合主義」ありきの典型的なホラーであるのは残念。  良くも悪くも王道であり、ホラーとしての新しい試みや演出は皆無。「セックスしてるバカップルは殺される」という法則も従来通り。  中盤50分くらいまでの展開に無駄が多く、殺人鬼兄弟を始めとする主要人物の背景描写もあって無いようなもので、時間をかけた割りにキャラが薄っぺらい。  出来るだけご都合主義を感じさせないような作り方を心掛けてはいるようだけど、どうしても突っ込みたくなる部分は多い(地下室から指を出すシーンでも、腕に巻きついてる椅子の部品で鉄格子を叩くとかすればいいのにとか、兄弟の「あと二人で完成だ」発言の意味不明さとか、あれだけの住人が行方不明になっているのに、他の地域にもいるであろう身内や友人などが不審に思わなかったのかとか、三人目の兄弟がいるというバレバレな上に必然性の無いオチとかetc)。  とにかく殺人鬼にダメージを与えたら、殺さないまでも、とりあえず身体を拘束しろっつーのw 死んでるかどうかも確認しないで放置して逃亡って、あれが現実の局面なら絶対にあり得ないでしょ。最低でも猟銃は持っていこうよ~。弾は無くても武器になるし、脅しにも使えるじゃん。他にも、危険なシーンに限って不注意すぎるとか、戦い方が綺麗すぎるとか、そうした典型的な「古き良きお約束」のおかげで徐々にディテールが崩壊していき、結果的にホラー映画としてあったはずのドキドキがイライラに変わってしまう。  ラスト10分くらいの蝋屋敷が熔けていくシーンも見応えはあるが、ここまでいくとホラーというよりはアクション映画の脱出劇みたいで現実味が無く、個人的にはちょっと興醒めしてしまった。  この手の「お約束ホラー」は今後も作られ続けるだろうけど、お約束を優先して形式だけのジャンルに成り下がるか、リアリティとシチュエーションを両立させる事で恐怖の新境地を開拓して行くか。ホラー映画も時代的にそろそろ分岐点かな、と。
[DVD(吹替)] 5点(2006-07-14 16:49:38)(良:1票)
272.  イレイザー(1996)
なるほど、もはやシュワちゃんの存在は水戸黄門と同じで、たとえワンパターンでも何も考えずに見ていられる安心感が人気の秘密なんですな。彼にだけは銃弾が当たらないというご都合主義も、水戸黄門の印籠に対して文句を言うのと同じこと。  まあ、はっきり言って先の展開が読める大味なアクション映画でしかないけど、導入のインパクトはあるし、その後の展開もテンポが良く、最後まで飽きずに見ていられるので、普通の娯楽作品として及第点はあるかなと。
[地上波(吹替)] 5点(2006-07-04 20:46:22)
273.  エコーズ 《ネタバレ》 
良くも悪くも、実にシンプルな作品だが、ホラーとミステリーのバランスは良い。  催眠術をきっかけに霊が見えるようになってしまった主人公。その変化に戸惑い、すれ違う夫婦ふたりの苦悩もよく描けている。  ただ問題は、「オカルトだからダメ」という事ではなく、「殺された人間が霊となって救いを求めていた」というストーリー展開や事件の真相にオリジナリティや意外性がまったく無いという点。  序盤の幻覚のシーンで「まさか家のどこかに死体が埋まっていて、その霊が出てきているだけじゃないよな」、と思っていたらそのまんまのオチ(笑)。さすがにこれではストレート過ぎるでしょ。恐怖演出も淡白で物足りない。  また、主人公の「平凡な日常を過ごす不満」に対比する、「霊が見えるようになった事の混乱」や「非日常を享受する喜び」といった精神的葛藤の心理描写なども中途半端。  それに加え、「息子が強い霊能力を持っている」という設定もストーリー展開上ほとんど無関係で、その能力が全然活かされていない。催眠術をかける女性や、怪しげな黒人もいてもいなくてもいい中途半端な存在。  ラスト間際の展開もちょっと都合が良すぎる感じ。普通はあのふたりの親父が共謀して再び隠蔽しようとするでしょ。今さら潔く諦めるってのもなあ…。  基本的にハッピーエンドで、全体的に無難にまとまっているので安心して見られる作品ではあるが、あまりにもありがちなストーリーにはガッカリ。もう少し工夫が欲しいところ。 
[DVD(字幕)] 5点(2006-06-09 02:56:11)
274.  セルラー 《ネタバレ》 
深刻なサスペンスかと思いきや、派手なカーアクションやコメディ要素も含んだ、娯楽映画といった印象。そう言う意味では、ありがちなシチュエーションを使いながら上手くまとめられた作品ではあるけど、お手軽な反面、イマイチ緊迫感に欠けた中途半端な作品とも言える。  全体のテンポは良いが、携帯ショップでの店員の応対や、仲間の女性が警官を追い返すシーンなど、この手の映画によくある「何とかなるに決まっている、わざとらしい邪魔」の連続で、見ていてハラハラするより、イライラしてしまう。  私もラストは、携帯電話に録画してあったというだけじゃなく、最初に出ていた仲間たちにデータを送信してあるとか、携帯を使って協力してもらうような駆け引き要素が欲しかった。
[DVD(吹替)] 5点(2006-05-03 15:28:54)
275.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
他の映画や小説で、それぞれ主役を張れるようなキャラの夢の競演な訳だから、よっぽど脚本や演出がひどくない限り、ある程度の面白さが獲得できるのは、ある意味当然。  そして、この手の競演モノにおいて大事なのは、話のつじつま合わせより、「どのキャラを出演させるか」であり、さらに大事なのは「いかにキャラの持ち味を生かせるか」という点である。すべてはそこに掛かっていると言っても過言ではない。  その点で見ると、残念ながら今作は「可もなく不可も無し」といった印象しかない。  各キャラの見せ場はバランス良く用意してあるが、ストーリーのスケール感や荒唐無稽さ(良い意味での)に比べると、アクションを始め、演出全般が負けてしまっているのが惜しい。どうせ突っ込みどころ満載の娯楽映画なんだから、もっとメチャクチャにハジけたものが欲しかった。  こういう「夢の競演モノ」は、製作者が思っている以上に気合を入れ、「これ以上、作り込むのは無理!」というくらいの覚悟で作らないと中途半端なものになってしまいがち。8点以上つけられるような傑作では無いが、3点以下の駄作でもない中途半端さ。まさにここの平均点が妥当なところ。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-29 00:09:43)
276.  ワイルド・スピードX2
<前作未見>  まったく期待してなかったから、意外に楽しめたかな。客観的に見れば、8点以上つけられるほどの傑作じゃないけど、3点以下の駄作でもない。娯楽映画としては、ここの平均程度の及第点はあるでしょ。  まあストーリーはあって無いようなものだし、個人的に車にも興味は無いけど、無駄な寄り道(恋愛ドラマとか)をせずに「スピード感のあるカーアクションだけをメインに見せる」という作り方には好感が持てる。  ただ残念なのは、主役を始め、相棒にも悪役にもヒロインにも魅力が感じられない事と、カーアクションにおいても今ひとつハジケたものが無かった事。  もっと「闇世界のレース大会」に出場するとか、その世界で「三巨頭」と呼ばれる伝説の闇レーサーたちと戦うとか、そんなトンデモな展開が見たかったな~。   
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-24 17:49:30)
277.  エントラップメント
まあ、ドロボーエンターティメント(?)映画としてはギリギリ及第点はあるんじゃないかなと。近年のルパン三世のテレビ映画シリーズのショボさに比べたら、こっちの方がまだマシ。  この手のドロボー映画に付き物の荒唐無稽さやご都合主義は許容範囲だし、展開のテンポの良さと、盗み出す際の適度なドキドキ感で何とかカバー出来ている。  レーザーをエロいケツで避けるというのもアリ。同じ避けるにしても、某「オーシャンズ12」みたいに、むさ苦しいオッサンのカポエラを見せられるよりは女のケツを見せられた方が良い。   ラストもちょっとしたドンデン返しに加え、変にシリアスにせず、単純にハッピーエンドで終わるというのも良し。ケツに+1点。
[地上波(吹替)] 5点(2006-04-23 16:24:09)
278.  ハサミ男 《ネタバレ》 
※※※↓完全にネタバレレビューです↓※※※  だいぶ以前に原作を読んだけど、この作品は世間の評価ほど面白いとは思わなかった。  映像化が難しい作品をあえて選択した勇気は評価したいが、誤解を恐れずに言えば、基本的に「叙述ミステリー」は、ストーリーとは無関係に「読者を混乱させる事」が目的化している部分があるので、騙され方に好き嫌いがはっきり出るタイプ。  トリックに関わる部分は、わざと大胆に扱うという事で上手く処理してあるが、ミステリーの見せ方としてはルール違反ギリギリ。また「シックスセンス」以降、同じような表現パターンは既に他の作品にも見られるありきたりなものになっていて、サプライズのためだけにある叙述トリックによるオチが、ほとんど効果を上げていないのが残念なところ。  「少女の首にハサミを突き立てるハサミ男が、自分の手口と同じ方法で殺された死体を発見してしまい、殺人鬼が殺人鬼を探すハメに」という、この序盤に提示される謎は最高に魅力的で、先の展開を期待させるが、ミステリーの醍醐味である、「フーダニット」、「ホワイダニット」という謎掛けの魅力に比して、真相がありきたりで、つまらなさが際立ってしまっているのが何とも残念。  つまり、その叙述トリックの部分が、「キャリア警視の便乗殺人だった」という、「もう一つの真相」とストーリー的にも、トリック的にもほとんどシンクロしていないという点が問題。警視にしてみれば、どの殺人事件に便乗しても良い訳で、ミステリー的な関連性という意味において、「ハサミ男が多重人格者でなければならない必然性」が無い。  それに加え「世間に公表されていない情報を知っている」という地点で、「真犯人は警察関係者なのでは?」と容易に予想もついてしまうので、中盤辺りまで来れば、多少この手の作品を見慣れている人にとっては、事件の全体像はバレバレ。そのため余計に「多重人格オチ」の弱さが際立ち、メインの謎の真相としてはインパクトに欠けたものに感じられてしまう。  ラスト辺りのダラダラ感もマイナスだし、終始鳴り続けているワンパターンなBGMも耳障り。麻生久美子の破滅的な殺人鬼の演技はなかなか魅力的だったのでおまけで5点献上。
[DVD(邦画)] 5点(2006-04-15 15:28:01)(良:1票)
279.  血と骨 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  いまいち何が言いたいのか分からない作品だった。  戦中戦後の混乱期を生きた人間のドラマとしては、たけし演じる金俊平の傍若無人&無軌道振りがヒド過ぎて、ちょっと感情移入が出来ない。いかに行動力や商才があっても、あそこまで他人の気持ちを無視してたら、そりゃ悪くないものまでダメになるに決まってる。時代とは言え、周囲の人間も流されすぎ。そこまで荒む事もないのに、勝手に状況を悪くしているように感じる。  在日朝鮮人の苦労談を描くことでの戦争批判、ひいては日本批判という訳でもなさそうだけど、やはり根底には「こうやって生きるしかなかった」という、被害者意識のようなものが見え隠れしているような気もする。  各エピソードもぶつ切りで特に繋がりがなく、あっても無くてもいいという程度の扱い。その分、無駄に尺が長くなっているのがマイナス。  特に年を取ってからのたけしのメイクとその動きは、「ひょうきん族」世代から見ると、ほとんどコントに見えてしまい、これまた違う意味で感情移入が出来なかった(w。  ラストも北朝鮮批判に繋げたかったのかも知れないけど、そこへ至る心情の変化が描かれていないし、金俊平の人間性に終始共感が出来なかったので、終わり方として唐突な印象を受けた。
[DVD(邦画)] 5点(2006-03-03 17:46:16)
280.  マスク・オブ・ゾロ
期待しなかった分、そこそこ楽しめた。テンポも悪くないし、「受け継がれていく意志」というテーマも好き。  ただ「弱きを助け強きをくじく」という勧善懲悪のストーリーを始め、親子愛や師弟愛、恋愛ドラマなど、どの要素も描き方がイマイチ薄っぺらいのは否めない。  また、舞台劇のような中途半端に大仰でリアリティの無いアクション演出にも違和感がある。やるならもっと徹底して欲しい。  素顔のアンソニー・ホプキンス自身はカッコ良いけど、あのゾロのデザインはいくらなんでも趣味が悪い。変態的すぎる。  また、見ている間、どうしてもレクター博士のイメージが払拭できず、無表情で近寄って来られると、食われるんじゃないかと身構えてしまうのも否めないw
[地上波(吹替)] 5点(2006-02-11 22:51:02)(笑:1票)
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