261. 輝ける青春
《ネタバレ》 6時間強の長い作品ですが、ストーリーの面白さとイタリアの60年代から21世紀初頭までの社会の動きが見事に絡み合っていて全く飽きることなく一気に鑑賞することができました。基本的には、普遍的な家族の物語ですので、予備知識がなくても楽しめると思います(当然、あった方が楽しめますが)。 イタリア社会そして主人公たち家族の影の部分も映し出されてはいるのですが、全体的に「人生は美しい!」と前向きなトーンで貫かれているのがラテン系らしくて良いなと思いました(日本人の視点から言えば、マッテオに一番共感できましたね)。 [地上波(字幕)] 8点(2009-05-16 14:17:29) |
262. オアシス
《ネタバレ》 とにかく、ムン・ソリとソル・ギョングの剥き出しの愛情のぶつかり合いが創り出す世界の生々しさに圧倒されました。 本当に「凄い」としか言いようがない素晴らしいラブストーリーです。 いろんな思いが次から次へと湧き上がってきますが、言葉にすると陳腐化してしまい上手く言い表せませんが、こういう作品に出会えるから映画鑑賞はやめられません。 [DVD(字幕)] 9点(2009-05-12 20:58:54) |
263. セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ
《ネタバレ》 「腐った」映画産業に本当にテロ攻撃を仕掛けるなんて極めて不謹慎ではありますが、愛すべきバカ映画です。小ネタ満載で映画好きにはたまらない内容でしたね。 [DVD(吹替)] 8点(2009-05-07 20:12:17) |
264. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 細かいことは気にせず、とにかく金のかかったド迫力の映像を楽しむ痛快娯楽映画ですね。孫権=劉備連合の策略はズバズバはまり、曹操軍は翻弄され愚かな姿を晒しまくります。クライマックスの戦闘シーンはまさに炎が織り成すファンタジーといった感じで見応えがありました。 映画館でぜひ見てもらいたい作品です! [映画館(字幕)] 8点(2009-05-05 19:58:10) |
265. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 まあ、何百年もの間人々に愛され続けている三国志ですから、ストーリーは面白くて当たり前。とにかくこの映画の素晴らしいところは、とにかく金を惜しまず使ってオールスターキャストによる超絶娯楽映画に仕立て上げていることにあります。 戦闘シーンでは超人たちが敵をバッタバッタと倒していきますし、太鼓ひとつで何万人もの兵士が綺麗に陣形を整え、変えていくという某国のマスゲームもびっくりな統率のとれ具合もすごいです。もちろん、イケメン俳優と美女のラブロマンスもしっかり押さえています。金城武の孔明が意外にハマってましたね。 なんと言いますか、細かいことは気にせずに楽しむことがこの作品の正しい観賞法ではないかと思います。 パートⅡも楽しみです。 [地上波(吹替)] 8点(2009-05-02 22:28:30) |
266. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 『トレインスポッティング』から10数年経った今、ダニー・ボイルが再び「Choose Your Future! Choose Life!」と私たちに呼びかけています。糞溜めのような人生とオサラバしたければ、自分で人生を選べ、未来を選べ。ただし結果は神のみぞ知る・・・・。こんなメッセージが聞こえてきそうな、閉塞した現代社会に向けたファンタジーでした。 舞台はインドですが、描かれているのは「人生」そのものですので予備知識がそれほど無くても十分楽しめる映画です。ダニー・ボイル作品特有のエッジの効いた映像や疾走感を思う存分味わえました。 それと、これから観られる方は「オスカー云々」といった余計な先入観は捨てた方が楽しめると思います。 [映画館(字幕)] 8点(2009-04-23 08:59:53)(良:1票) |
267. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 大自然の中では人間もただの生命体の一つであり、その中では何の助けも無く、運が悪けりゃ地に還るだけの存在であるんだなと実感しました。 まあ、意地悪く言えば「頭でっかちでコンプレックス持ちの坊ちゃんが無謀な旅をして(以下略)」の話なんですけど、かつてこういう無謀な旅(というか逃避)を思い描いたことのある人って結構多いんじゃないですかね。自分の頭の中で想像する世界と現実世界との違いなんてわからないし、わかろうともしない時期ってありますからね。 しかし、アメリカってでっかい国だなと改めて感じましたね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-20 20:04:59) |
268. メタル・オブ・ウォー
《ネタバレ》 まあ、しょうもない邦題がついていますが、内容は、コソボ問題の複雑さを上手く描いていて面白い作品でした。 前半の紛争中のシーンは、あまりにアルバニア寄りで「トンデモ映画」臭が漂っていたのですが、その後のコソボに残ったアルバニア人ジャーナリストの物語がなかなか見応えがありました。 ラストの不条理さは、これからもコソボの地で民族対立の悲劇が続くであろうことを示唆しているようでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-19 00:16:53) |
269. 敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~
《ネタバレ》 まあ、アメリカという国が表向きは綺麗事ばかり言ってるけど、実際は己の目的を達成するためには悪魔とも平気で手を組む恐ろしい国家であることや軍隊式命令系統は、「命令は絶対」という逃げ道を与えることによって、人間を簡単に悪魔にしてしまうシステムであることが良くわかりましたね。 何というか、現実社会の醜悪さに暗澹とした気分になりますが、目を背けてはならない事実なんですよね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-17 18:38:39) |
270. 純喫茶磯辺
《ネタバレ》 何というか、喫茶店でまったりと時間を過ごしているときのような心地よさを感じましたね。こういう何気ない日々の姿をユーモアを交えて描く作品は大好きです。 キャスティングもばっちりはまっていましたね。 しかしまあ、麻生久美子の役柄のような普通のように見えて実は思いっきりズレてる人って結構いますよね。無意識のうちに人をイラつかせてしまうような感じの人。まあ。「カメレオン」読んでたのは笑えましたけど。 [DVD(邦画)] 8点(2009-04-15 12:37:05) |
271. チェンジリング(2008)
《ネタバレ》 魂を揺さぶられ、怒り・憎しみ・哀しみ・喜び・・・といった様々な感情が次々とイーストウッドによって激しく引き摺り出されてしまった2時間半弱でした。映画の力を思い知らされましたね。 内容も、権力の腐敗への怒りや正義を貫く事の偉大さ、そして希望こそが人間の生きる糧であるといった熱いメッセージがグイグイと心が震えるくらい伝わってきて非常に見応えがありましたね。 アンジェリーナ・ジョリーの力強い演技も見事でした。 しかし、イーストウッド凄いわ・・・。 [映画館(字幕)] 10点(2009-04-14 18:27:30) |
272. 百万円と苦虫女
《ネタバレ》 この作品の主人公に蒼井優を持ってきたのは大正解ですね。本当にはまり役だと思いました。ストーリーも、前半(海と山)は一旦枠から外れると非常にうっとうしさがつきまとい暮らしにくくなる日本社会の嫌な部分を上手く描いていて面白かったです。 ただ、後半に入るとありきたりな恋愛ドラマが主になり、ちょっとパワーダウンしてしまったのが個人的には残念でした・・・・。最後は上手くまとめてましたけど。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-13 16:54:04) |
273. リダクテッド 真実の価値
《ネタバレ》 我々が日常目にするニュース映像はあくまでも「Redacted(編集済み)」のものであって、それが全てではありません。この作品はその編集によって削除されてしまうような戦争の暗部を提示してくれています。 興味深い手法・内容ではありましたが、あくまで想像も入ったフィクションですので「そういうこともあったんだろうな・・・」という単純な感想以上のものは持てませんでした。面白いのは面白いですが。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-11 20:21:35) |
274. THIS IS ENGLAND
《ネタバレ》 この作品で描かれている80年代のイギリスの閉塞感は、何というか現在の日本のようで非常に興味深かったですね。 「スキンヘッズ≒ネオナチ,人種差別主義者」というイメージが強かったのですが、必ずしもそうでは無いようで意外でした(まあ、露骨な差別シーンは結構あって、観ていて嫌な気分になりましたけど)。 はっきり言って観てハッピーになることはありませんし、むしろ嫌な気分になる映画です(ケン・ローチ作品のような感じ)。しかし、この作品のために2時間弱の時間を使うのは決して無駄では無いです。 [映画館(字幕)] 8点(2009-04-10 09:06:34) |
275. イースタン・プロミス
《ネタバレ》 非常にクールでハードボイルドなマフィア映画でしたね。ロンドンのロシアン・マフィアという設定も中々新鮮でしたし、ストーリーにもいろいろ仕掛けがあって楽しめました。ちょっとグロい描写が多いですけど・・・。 続編を作る話もあるようで、是非観てみたいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2009-04-07 14:17:41) |
276. PEACE BED アメリカVSジョン・レノン
《ネタバレ》 ジョン・レノンの強烈な反骨精神と、「自由の国」なのに自由がない欺瞞に満ちたアメリカという国家のぶつかり合いは非常に面白くもあり哀しくもあり・・・。 全世界に大きな影響を与え、権力でさえも押さえつけることが出来なかったジョン・レノンはやはり凄いと感じましたね。「WAR IS OVER! if you want it」「All We Are Saying is Give Peace a Chance」といったメッセージは今も深く心に沁みこんできます。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-02 19:30:52) |
277. アクロス・ザ・ユニバース
《ネタバレ》 ストーリー自体はとってつけたような感じのものですが、映画全体ではビートルズの曲のメッセージ性を上手く表現できていますね。メロディやサウンドだけでなく、歌詞についても巧みに作品の中に盛り込んであって楽しかったです。 ビートルズの素晴らしさ、偉大さが伝わってくる映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2009-03-31 19:22:09) |
278. たみおのしあわせ
《ネタバレ》 岩松了が監督、オダギリジョーと麻生久美子が主演ということで「時効警察」のファンにはたまらない映画だと思います。内容的には岩松監督の人間観察の鋭さが光っており、ブラックユーモアに満ち溢れて途中までは非常に面白かったです。 しかし、終盤のオチの付け方がちょっと残念でしたね。せっかく監督の個性で観客を引っ張ってきたのに、「そこであの映画のパロディというかパクリを持ってくるか?」という感じですね。そしてラストのシュールさも中途半端な感じでしたし・・・・・。 期待していただけにガッカリでした。 [DVD(邦画)] 6点(2009-03-27 19:35:32) |
279. セキ☆ララ
《ネタバレ》 プロパガンダ臭の無い在日ドキュメンタリー。等身大の存在としての在日が映し出されていて興味深かったですね。あまりに普通な人たちなんでドラマ性は少ないですけど。 しかしまあ、この作品を映画館で流しても大丈夫になったんですね。時代は変わった・・・・ [DVD(邦画)] 6点(2009-03-18 19:23:43) |
280. 秒速5センチメートル
《ネタバレ》 すべてがキラキラと美しくそして切なく輝いていた「あの頃」・・・・。大人になってしまった人間がついつい求めてしまう世界がこの作品には描かれています。 また、この作品は綿密なロケーションに基づいて作られているので、ロードムービーとしても楽しめます。 [DVD(邦画)] 8点(2009-03-16 15:07:09) |