Menu
 > レビュワー
 > 哲学者 さんの口コミ一覧。2ページ目
哲学者さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 50
性別 男性
自己紹介 人生半世紀を超えた。たいていのことは許す。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  ギター弾きの恋
甘くて苦い映画。身勝手な男が、ふと気づくと、いちばん大事だった人に捨てられている。こうなったらもう泣いてもわめいても遅い。これってこのまま人生終わることもあるくらいダメージ残るぞ。ショーン・ペンが、小物感の横溢する異能のギター弾きを名演してる。ピストルでネズミ撃ったり、小ネタが秀逸。
8点(2004-06-26 03:02:31)
22.  リトル・ダンサー
イギリスの労働者階級の生活感覚が興味深かった。みんな話し合ったり弁解したりしない。特にお父さんは、口下手というかぶっきらぼうというか、コトバではなくカラダで生きてる、という印象が強烈。でも、小さな息子に愛情を注いでいるのは生き方の端々に現れている。この映画は、ヒトの感情が説明抜きでガツンと観客にぶつかってくるような、ナマな感じを与える。筋書きは普通のサクセスストーリーだけれど、単純素朴で粗野な生活世界の描写に独特の価値がある。
8点(2004-06-26 00:23:03)(良:1票)
23.  愛の嵐 《ネタバレ》 
展開が遅くてイライラするが、思想としては深い映画。男女の閉じた2者関係である純然たる性愛は、多数の利害関係からなる社会の中に、けっして生き延びる場所を与えられない。ダーク・ボガードとシャーロット・ランプリングの性愛は、かつて収容所の中でも異物だったし、大戦後の社会でも異物になるほかない。ボガードの旧ナチ仲間にとって、ランプリングは消すしかない危険な証人なのに、しがないホテルの夜勤ポーターのボガードは、彼女を本当に愛しているんだ、なんてガッカリするような世迷い言を言う。ランプリングは、今では著名な指揮者の妻という恵まれた境遇なのに、再会したボガードに魅入られたようにつき従ってしまう。ボガードにとってもランプリングにとっても、性愛は、自分の生きている状況から自分を弾き出してしまう異常な力として出現してくる。けっして育てることの出来ない性愛、というコンセプトは、日本では、心中物という形式を与えられている。愛を讃える西洋でも、同じコンセプトが生きていることが分かる。原題の「Il Portiere Di Notte/ The Night Porter」は、「夜を運ぶ人」という意味にもなる。ボガードとランプリングが運んでいる夜は、この世に場所を持たない性愛という心の闇。で、二人は殺されるしかなかったわけ。映画として傑作とは言いかねるけれど、テーマの深さに敬意を表して8点。
8点(2004-06-22 14:56:49)(良:1票)
24.  羅生門(1950)
映像の美しさと構図の斬新さが際だつ。真実は見るものに相対化される、というメッセージが、神の死以後の欧米人を深いところで揺すぶった。相対主義は彼らには無神論につながるとんがったタブー。今でも「ラショモン」は真実の相対性の比喩になっていて、芥川の原作「藪の中」はジャームッシュの『ゴースト・ドッグ』でも意味ありげに言及される。日本では、人によって真実が違うなんて言いぐさはタブーどころか社会生活の前提だから、黒澤は、ラストでヒューマニズムを唐突に持ち出すことで、相対主義を越える希望を観客に見せたつもりだったと思われる。欧米と日本とで、思想的意味が食い違っている興味深い作品ということになる。
8点(2004-06-17 14:16:43)(良:1票)
25.  デッドマン(1995) 《ネタバレ》 
ジャームッシュは、いつも、当事者の予測や期待に反して思いがけない方向にものごとが転がってゆく、という状況にこだわってる。思ってたのとは全然違うトチ狂った就職先に転がり込んだり、オカシナ思いこみを固く抱いたインディアンが脈絡なしに出現したり。つじつまの合わない出来事が、つじつまの合わないままに支え合って、それなりに世界が出来てしまう構造になってる。そして、デップの人生はちょっとずつずれて行って、最後は黄泉の国に心静かに旅立ちましたとさ、というお話し。大変心地よく観られました。
8点(2004-06-16 10:32:56)
26.  イギリスから来た男 《ネタバレ》 
主人公が暴力的なジイサンという意表をつく設定のハードボイルド。失踪した実の娘を捜して寂れた倉庫街の怪しい会社であれこれ尋ねてフクロ叩きにされると、ちっこいピストル持ってとって返して全員撃ち殺す。キレたジイサンが年季の入ったプロの犯罪者だというコワさ。ピーター・フォンダは、1960年代70年代のカウンターカルチャーブームで偶然成り上がった安手の音楽プロデューサーにぴったり。ドンパチすれば勝負は見えてるんだが、そんなヤツに勝ったってむなしいというヤクザな老父の娘を思う気持ちが切ない。年寄りが観るべき渋い映画。
8点(2004-06-14 11:29:12)
27.  地獄に堕ちた勇者ども 《ネタバレ》 
けっこう単純に楽しめた。ヨーロッパ版大河ドラマ。  製鋼所を経営するエッシェンバッハという資本家一族が、ナチス権力との関わりの中で没落して行く経緯を描く。一族内の権力争い、血族と使用人の階級対立、母(イングリッド・チューリン)と息子(ヘルムート・バーガー)と母の愛人にして成り上がった使用人にして弱気な実力者(ダーグ・ボガード)の対立、といった、どこにでもある家族内の支配権争いが、親ナチスと反ナチスの色分け、突撃隊と親衛隊の権力の交替、といった当時の政治的な権力争いと結びついて、“濃く”描かれている。  ナチスという権力が、階級的上層部への民衆の野卑な力の浸透、という形で存在したらしいことがよく感じ取れる。その意味で、ナチスはヨーロッパの民主主義運動の鬼っ子というか。ま、或る意味、正嫡なのかも知れないが。 
8点(2004-06-14 10:26:39)
28.  ゴースト・ドッグ
伝書鳩にしびれた。緊張と弛緩が、ぜーんぶ的外れに配分されているあたりが、ちょっと真似のできないジャームッシュの世界。ところどころに出てくる英語訳の葉隠れに一驚。ジイサン侍の狂信的うわごととは全然違う立派な箴言みたいに読めてしまう。呑み込めないと言って止めといてもいいはずのところを強引に消化すると、こういう創造的誤解が生まれるわけだ。人殺しを生業にするのは勧められないけれど。
8点(2004-06-14 10:11:00)(良:1票)
29.  ドグマ 《ネタバレ》 
陰でコソコソ悪さをするヤツは殺してやる! オレたちだって見捨てられたらツラいんだ! あんまり不公平な仕打ちにはキレてやる! あらまあ、天使は人の似姿なんだ。カトリックは土俗的で人間くさい宗派ですね。ドタバタとしてまずまず切れがいいし、クリス・ロックのしゃべりも快調、アラニス・モリセットの丸ごとプッツンの雰囲気も得難い。神は自分の創った世界にあんまり関心持ってなくて、人は見捨てられてるようなもんだけれど、文句付けてもしょうがないんじゃないの、やりたいことをやりたいようにやって、後は野となれ山となれだぁな!という破れかぶれの心情を映像にした、という印象。キリスト教に浸って育てられたけれど、今では信仰を失ってしまった欧米のインテリが、複雑に爆笑する喜劇でしょう。
7点(2004-08-22 11:26:40)
30.  ブルース・オールマイティ 《ネタバレ》 
面白かった。ジム・キャリーのテンション高すぎの演技がもともと大好きなんで。神様でも人間の自由意志は操れないってところと、最後の最後でブルースがあなたの意志に従いますって叫んで神の前にひざまずくところが、キリスト教のキモですね。ヘタにひざまずいたんで、まんまトラックに轢かれちゃいますが。巨大クッキーを焼いた婆ちゃんが強烈な移民アクセントでテレビではマズイ話をぶちまけたり、ナイアガラ瀑布の遊覧船で失意のブルースが辛辣なコメント連発して自爆したり、いつもナイスでいるのを強いられる良い子のアメリカ人のぶちまけ願望が炸裂するところがヒジョーに面白い。今思いついたけれど、ジム・キャリーは少し品良くしたジョン・ベルーシなのかもしれない。その線で頑張って欲しいんだが。
7点(2004-08-20 13:52:48)
31.  マッチスティック・メン 《ネタバレ》 
ニコラス・ケイジが例によってうまい。片目だけのまばたき、あれどうやってやるんだろう。ウィンクにならないのがスゴイ。ニセ娘は、変にからみつきながら泣いたりわめいたり被害者ぶってヤだね、と思ってたら案の定。けっこう最後まで健全に騙されて観た。コンゲームものは、詐欺ってもの自体が意識の表層で他人を操る作業だから、恋愛ものみたいに無意識に食い込む深い話にはなりにくい。騙したつもりが騙されるというどんでん返しと父娘関係への誤解をからめることで、確かに意外性(深さに似たモノ)は出せたけれど、少しコンゲーム映画のキモとは別物という感じがした。意外な人情ばなしということで納得しておくことに。
7点(2004-07-12 00:50:08)
32.  ゴースト・オブ・ミシシッピー 《ネタバレ》 
ジェイムズ・ウッズの怪演がみもの。一種の異常性格の表現なんだろうけれど、ガキみたいに落ち着きのない法廷での振る舞いなんか、本当にゾッとするような異様な雰囲気がよく出てた。ストーリーとして、たしかに一応これでスカッとする。でも、この事件は氷山の一角で、他に埋もれている事件が多数有るはずだ、と気づくから、むしろ暗澹としてもくる。アメリカだけじゃなく、意見のある個人を排除する社会的な仕掛けとしての暴力は、表現形態は違っても、日本にもいくらでもあるわけだし。ヒト社会が備えている本当に不快な特徴に気づかされる映画と言えるかも。
7点(2004-07-02 01:21:59)
33.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
キングの原作をとても忠実に映画化してますね。長いけれど、意外に飽きない。驚くような展開を期待すると、外される。アメリカ先住民の死刑囚が、「死ぬと自分がいちばん楽しかった頃に戻れると聞く、自分は18歳で結婚して妻と一緒に毎日暮らすのがとても楽しかった、あのころに戻れるなら良い」というようなセリフを言います。これはなかなかいいセリフだな、と思ったことです。コフィーの超能力はキング+ハリウッドにふさわしいケレンなんだけれど、本筋は生きること、年をとることについての地味な人生の劇だと思う。トム・ハンクスは、尿道炎を熱演。すっごくうまい。時間がたっぷりあるときに、しみじみ観る映画。
7点(2004-07-02 00:32:15)
34.  A.I. 《ネタバレ》 
直感的に、これは神の沈黙を扱った映画だ!と思った。スピルバーグは意識してるかどうか知らないけれど、水底に沈んだコニーアイランドの張りぼての青い妖精は、人間がどんなに救いを求めても永遠に沈黙し続ける神のメタファーになってる。少年ロボットのハーレイ・オスメントは、愛に突き動かされて、人類が死に絶えた後まで張りぼての妖精に祈り続ける。でも、答えは返ってこない。で、まあ、このテーマで神を簡単に出すと拍子抜けだから、当然、ストーリーを終わらせるのが困難になる。スピルバーグも、最後は苦しまぎれに異星人でケリをつけた。うーむ、まあ、手練れの監督でもデウス・エクス・マキーナに頼るしかなかった、と。それから、昇天するジュード・ロウの哀切な映像も、キリスト教世界の図像の一つと思う。その他随所にキリスト教の暗喩がひそんでいる感じ。愛されたい!どうしたらいいの!という切実なメッセージは残るけれど、この仕掛けじゃあなかなか伝わりにくいなあ。
7点(2004-06-26 02:35:32)(良:2票)
35.  テルマ&ルイーズ 《ネタバレ》 
二人が駆るオープンカーをロングで撮ったアリゾナ辺りの砂漠のショットが興味深かった。西部劇によく出てくるような奇岩の間をメタリックブルーのサンダーバード(?)が走り抜けて行く。いかにもアメリカ!な情景なんだけれど、でも、凄絶に美しかったことも確か。「ブレードランナー」でいかにもな近未来を見せてくれて、「ブラックレイン」でいかにもなJAPANを見せてくれたリドリー・スコットが、ここでいかにもなアメリカと女主義(←フェミニズムの訳です)をセットにして見せてくれる。観客の期待するステレオタイプの映像を、観客の期待以上に鮮やかに激しく描き出すこと「だけ」に成功したのだ、と考えれば、理念の底の浅さも説明はつくかも。それ「だけ」の映画だとしても、映像美の迫力には脱帽。
7点(2004-06-26 01:06:41)(良:1票)
36.  アバウト・ア・ボーイ
ロバータ・フラックの“Killing me softly please”が大ヒットしたのをリアルタイムで知ってるから、マーカス君の苦悩には苦笑するしかなかった。ま、そりゃ、今時あれを歌うはめになっちゃあ辛いだろう。登場人物の苦悩が、おおむね苦笑レベルで済んでいるのがストーリーとして上手い。自殺も未遂で終わる。他人から見れば些細なことが当人にとっては苦しみのタネで、それに共感しないで生きてゆくのはホンモノじゃあない、と言いたいもよう。空っぽの人生を送っている架空のヒトには重たいテーマかもしれないけれど、リアルワールドの普通の人には、メルヘンタッチの佳作。
7点(2004-06-18 13:37:55)
37.  ベティ・サイズモア
解離症状の設定に無理があるんで減点。殺し屋コンビ、モーガン・フリーマンとクリス・ロックのちぐはぐな掛け合いが見所かと。目の据わった殺し屋クリス・ロックが生真面目にズレまくるさまが絶品。フリーマンが、自分はディスカッションが好きなタイプだ、と言ってベティ(レニー・ゼルウィガー)を口説く場面で笑い転げた。考えてみると、解離症状から出来てるストーリー自体は別に面白くなかったんだってことに気づくが、ほかで笑えたから許す。
7点(2004-06-15 17:01:01)
38.  パーフェクト・ワールド
追いかける方の描き方が中途半端。もっと削るか膨らますか、筋書きをツメてほしかった。逃げる方はとてもよく描かれてるので、かなり残念。ケビン・コスナーは好演だけど、顔立ちが整いすぎてて、正義感と粗暴さが同居する無教養でアブナイ頭脳明晰な男にはなりきれない。全編アメリカのほこりっぽい田舎の雰囲気が良く出ていた。救いのある透明な悲劇。
7点(2004-06-15 16:41:04)
39.  インソムニア 《ネタバレ》 
本当は何があったのか、を徹底して追求する西&北ヨーロッパや北アメリカのメンタリティがよく出たストーリー。終わりに近いところでロッジの女主人がドーマー(パチーノ)に「自分が正しいと思ってやったことなんだから受け入れるしかない」みたいなことを言う。こういう思考の切実さがピンと来ないと理解しにくい教訓劇。ロビン・ウィリアムズの三流作家は、ここを逃げてるチープな市民の扱いなので、極悪人に見えなくてかまわない、ということでは。
7点(2004-06-14 08:49:42)
40.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 《ネタバレ》 
クリストファー・ウォーケンがわりと普通の人の役で意外だったなあ。ま、すこーし変わった人だったけれど。話の根っこは、父(ウォーケン)と子(デカプリオ)の関わり。どんどん落ちぶれていくお父さんが可哀想で、励ましたり勇気づけたりする子供、というなかなか面白い設定になっていた。細部まで筋立てがうまく作ってあるので楽しく観られる。こういう映画をテンポよくあっさり作るあたり、やはりハリウッドの職人藝は侮れないですね。って侮るヤツはいないか。
6点(2004-07-02 00:45:39)
000.00%
100.00%
200.00%
336.00%
424.00%
512.00%
6510.00%
71122.00%
81938.00%
9918.00%
1000.00%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS