21. 橋のない川 第一部
《ネタバレ》 子供ならともかく、大人が部落だからといって火事をそのまま放置したり、「ここはお前らの来るところではない」と面前で言い放つ人たちの神経が今の感覚で見ると正直理解できません。しかし、この作品で描かれているような事が普通に起こっていた時代がそれ程遠くない昔に存在していたことは良くわかりました。 しかし、全体的にはシリアスな作品なんですが、関西が舞台だけあって、伊藤雄之助と北林谷栄のやり取り等どことなくユーモアを感じさせるシーンもところどころあって、思ったよりも観やすい作品でした。 [DVD(邦画)] 8点(2007-03-26 12:56:38) |
22. 奇跡の人(1962)
《ネタバレ》 こんなに壮絶な作品だとは・・・・・。アン・バンクロフトの演技もさることながら、ヘレン・ケラー役のパティ・デュークの凄まじいまでの演技に惹き付けられてしまいました。真の教育というのはある種、闘いなんですね・・・・・。 サリヴァン先生自身も目が悪かったとは知りませんでした。まさに「奇跡の人」ですね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-02-14 13:39:17) |
23. ポケット一杯の幸福
まあ、見事なまでに愛すべきキャラクター揃いですね。本当に心が温まる作品でした。 こういう、素敵なサプライズのある作品は良いですね。やはり映画って素晴らしい! 「1日だけの淑女」も観てみたいと思います [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-01 18:36:19) |
24. アルジェの戦い
《ネタバレ》 アルジェリア独立運動を描いた、セミ・ドキュメンタリー映画です。とにかく、リアルで生々しい描写が続き、まるでニュース映像を見ているかのようです。(もう、テロのシーンなんか見てられません・・・・) いろいろと考えさせられる作品でした。植民地支配からの独立運動のエネルギーに惹き付けられはしましたが、無差別テロに対して恐ろしさや怒りを感じる部分もありました。 しかし、この作品フランス人が見たら怒るでしょうね・・・・・・・。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-10-31 19:58:06) |
25. 黒部の太陽
石原裕次郎の17回忌特別シネマ上映会で遂に観ることが出来ました。本当に、この迫力はテレビやDVDでなく映画館で味わうべき作品だと思いました。 ただ、縮尺版だったのが残念でした。いつか完全版を映画館で見たいですね。という事でその日まで8点です。 [映画館(邦画)] 8点(2006-09-15 18:12:31) |
26. 卒業(1967)
《ネタバレ》 ストーリーは今見てもブッ飛んでます。(今でさえそうなんだから、上映当時の衝撃は凄かったでしょうね。)やはり名作と謳われるだけあって、作品から滲みでるオーラが凄かったです。 ダスティン・ホフマン 、キャサリン・ロス 、 アン・バンクロフトの演技の素晴らしさ、どの場面もそのまま切り取ってポスターに出来そうな素晴らしい映像 、サイモン&ガーファンクルの美しく切なすぎる音楽、そして余りにも有名すぎるラストシーン・・・・・。まさに伝説の映画というにふさわしい作品でした。 まあ、冷静に見ると突っ込みどころ満載なんですが、それでもやはり凄い作品だと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2006-08-28 18:57:10)(良:1票) |
27. 拝啓天皇陛下様
《ネタバレ》 ストーリーとしては、軍国主義の時代に翻弄された人々を描いているのですが、その中で主人公は天皇陛下を敬愛し軍隊を天国だと言い切る異色ぶりで、彼の生涯を通して軍国主義というものを皮肉っています。(非常に粗暴だけど純粋なキャラクターで、渥美清の演技が光ります。) ただ、まだまだ日本も今のような豊かな国ではなく、子供の身売りなんかもあった時代ですから、主人公が、「軍隊は天国だ」と言うのも理解できないことはなく、一面的にこの作品を捕らえることはできないです・・・・・。(まあ、主人公も最後は結婚相手も見つかったし決して不幸な人生では無かったと思いますが。) 渥美清以外の役者さんも非常に良く楽しい作品でした、 [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-07-26 15:09:46) |
28. メリー・ポピンズ
《ネタバレ》 とても楽しい作品ですね。見終わった後、ついつい「チム・チム・チェリー」を口ずさんでしまったり、散らかった部屋で指を鳴らしたりしてしまいました(当然、部屋は片付きませんでしたが)。ジュリー・アンドリュースのちょっとクールな演技がとても良かったですね。 しかしまあ、「Supercalifragilisticexpialidocious」を早口でいうのは大変でしょうねw(おまけに逆から言ってもいるし) ストーリー的には、教育のあり方や家族のあり方についても描かれており、子供も大人もそれぞれの見方で楽しめる作品だと思います。 ラストに傘を手にして飛んでいくメリー・ポピンズのバックに映し出されたロンドンの風景がとても美しくて印象に残りました。 [ビデオ(吹替)] 8点(2006-07-09 01:01:07) |
29. 噂の二人
《ネタバレ》 しかしまあ、メアリーのクソガキぶりは見事としかいいようがないほど完璧でしたね。本当に殺意すら抱いてしまう程憎たらしかったです。 ストーリーはとても悲惨で後味も悪いのですが、オードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーンの魅力はそれを補って余りある程で、非常に惹きつけられました。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-06-23 10:29:33) |
30. スイート・チャリティ
《ネタバレ》 フェリーニの「カビリアの夜」のミュージカル版ということで見たのですが、本家に引けをとらない素晴らしい作品でした。舞台をローマからニューヨークに移していて、さまざまな当時のNYの風景が映しだされています。ストーリーの流れもほぼ同じで、やはり最初は突き落とされて溺れるシーンでした。(最後もカビリア程悲惨ではありませんでしたし。) とにかく、シャーリー・マクレインが可愛いです。決して美人という訳ではないのですが、すごく惹かれました。(小学校卒を冗談に取られるシーンはちょっと可哀想でしたが) ミュージカルのシーンも良く、舞台でも見たいなと思ってしまいました。 とにかく、チャリティの前向きさに元気をもらえる作品でした。(ただ昔の男の名前の刺青っていうのはやっぱ引いてしまいますよね。) サミー・デイヴィス・Jrもイカしてましたね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-04 22:51:36) |
31. 甘い生活
《ネタバレ》 美しい映画です。映像も、音楽も、出てくる役者さんも全てが退廃的で美しく、約3時間非常に素敵な雰囲気に浸ることができました。(アヌーク・エーメいいですね。) 心の中ではそこから脱け出したいと思いながらも、退廃的・享楽的な生活を送っている主人公の姿には惹かれるものがありました。(マルチェロ・マストロヤンニの演技が素晴らしいです。) [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 21:40:02) |
32. コレクター(1965)
《ネタバレ》 ザ・スミスのシングルジャケットにこの作品のテレンス・スタンプが使われていますが、実際に作品を観て、この映画の写真をセレクトした意味が良くわかりました。 まあ、おそらく多くの人が「ドン引き」してしまうような怪しく下種な内容の映画なのですが、とにかくテレンス・スタンプが醸し出す圧倒的な孤独感(ひきこもり感)と怪しさ全開の変態演技がすさまじく、半世紀以上経った今でも引き込まれてしまいます。 [地上波(吹替)] 7点(2018-08-31 00:42:31)(良:1票) |
33. 新・網走番外地 流人岬の血斗
《ネタバレ》 まあ、最近同じような刑務所からの脱走がニュースになったのを見ると、なかなか理想をかなえるのは難しい面もあるとは思いますが・・・・ とにかく、志村喬の思いには胸を打たれましたね。健さんも最後は流石です。「ここでやらねば誰がやる」と思いつつも、一歩を踏みだせない我々の代わりに大暴れしてくれています。 [地上波(邦画)] 7点(2018-08-28 00:55:18) |
34. 新・網走番外地
《ネタバレ》 敗戦後の日本で健さんが暴れまくる作品なんですが、そこに描かれる闇市周辺の状況が非常に興味深かったです。 「新」がついて、それまでの娯楽要素が少なくなりオーソドックスな作りになったのが良かったような残念なような・・・・ ※2014年11月10日 高倉健さんがお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。 [地上波(邦画)] 7点(2014-11-22 10:36:20) |
35. 圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録
《ネタバレ》 非常に地味で華々しさは全くありませんが、権力というか当時の「大人の世界」の論理に対して戦いを挑む若者の姿にはいろいろと考えさせられました。彼らもまだ20前後で頭でっかちな部分もあるけれども、おかしいと思ったことに対しおかしいと声を上げる姿勢は間違ってはいないと思います。 彼らは闘争では何も変えることはできなかったかもしれませんが、このように映像記録として残り多くの人間に影響を与えたという意味では非常に大きな戦果を得たといえるのではないでしょうか。 [映画館(邦画)] 7点(2012-02-07 23:35:16) |
36. 日本解放戦線・三里塚の夏
《ネタバレ》 圧倒的な闘争のリアルに引き込まれました。目的を遂行するために手段を選ばない国家権力の姿、そしてその強大な力に立ち向かう農家の方の力強い姿が赤裸々に映し出されています。 しかし、出てくる男性がどうも理屈っぽく感じる(農家の方々に対し妙に上から目線なのも非常に鼻につきました)のに対し、農家の女性の方々の明快さ、強さがとても印象的でしたね。機動隊だって公団の人間だって皆女性が産んだんだと堂々と言い切るおばちゃんには、男は誰も勝てません・・・・ [映画館(邦画)] 7点(2011-06-04 09:09:14) |
37. 破戒(1962)
《ネタバレ》 差別というものが社会制度として存在することの恐ろしさを痛感させられますね(この当時は形式的には無くなってはいましたが)。非常に考えさせられる作品でした。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-13 00:23:05) |
38. 革命前夜
とりあえず、プロモーションビデオかと思わせるほど、 アドリアーナ・アスティ が魅力的に撮られているのが非常に印象的でした。 イタリア映画でありながら、フランス映画を見ているような感じでしたね(まあ、途中でゴダールの映画も出てきますし、影響を受けているのでしょう)。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-07-27 18:23:23) |
39. あの胸にもういちど
《ネタバレ》 60年代のサイケな映像や音楽に合わせオートバイとマリアンヌ・フェイスフルの妄想が虚無的に疾走(というか暴走?)する1時間半、今なお斬新な60年代カルチャーを堪能させていただきました。ラストも衝撃的でしたね・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-12 22:01:33) |
40. 私が棄てた女
《ネタバレ》 とにかくこの作品は森田ミツ役の小林トシエの熱演に尽きますね。優越感を感じさせてくれて、尽くしてくれて、しかも全てを赦してくれる・・・男にとってまさに理想の女性を見事に演じています。 森田ミツという女性は、日本が豊かさを得る代わりに失ってしまった「何か」を象徴しているのかも知れませんね。 ちょっと、彼女の死後の展開がシュール過ぎて別の作品のようになってしまったのが残念でした。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-27 18:42:48) |